JP5066929B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給路と燃料電池から排出される燃料オフガスを燃料ガス供給路に戻す循環経路を有する燃料電池システムに関する。
水素と酸素との電気化学反応を利用して発電する燃料電池としては、例えば、固体高分子型燃料電池がある。この固体高分子型燃料電池は、複数のセルを積層して構成されたスタックを備えている。スタックを構成するセルは、アノード(燃料極)とカソード(空気極)とを備えており、これらのアノードとカソードとの間には、イオン交換基としてスルフォンサン基を有する固体高分子電解質膜が介在している。
アノードには燃料ガス(水素ガスまたは炭化水素を改質して水素リッチにした改質水素)を含む燃料ガスが供給され、カソードには酸化剤として酸素を含むガス(酸化剤ガス)、一例として、空気が供給される。アノードに燃料ガスが供給されることで、燃料ガスに含まれる水素がアノードを構成する触媒層の触媒と反応し、これによって水素イオンが発生する。発生した水素イオンは固体高分子電解質膜を通過して、カソードで酸素と電気反応を起こす。この電気化学反応によって発電が行われる構成となっている。
ところで、固体高分子型燃料電池を動力源とする燃料電池システムにおいて、システムの運転を停止すると、燃料電池の温度が下がり、高温多湿の状態にあった燃料電池内部の水分が凝結して結露したり、凍結したりすることがある。このため、システムの運転を停止するに際して、燃料電池の反応ガス流路から水を排出するための掃気が行われている。
また、氷点下始動時には、燃料電池への酸化剤ガスの供給量を少なくして発熱量を増加させる暖機運転が実施されている。暖機運転では、燃料電池に燃料ガスを供給する燃料ガス供給路と燃料電池から排出される燃料オフガスを燃料ガス供給路に戻す循環経路との合流部において、燃料ガス供給路からの燃料ガスは外気温によって低くなっており、合流部における燃料ガスの温度が0℃を下回ることがある。このような状況下では、循環経路からの水蒸気を含むガスが合流部において凍結して氷が生成され、氷の成長に伴って合流部内の有効径が低下し、場合によっては合流部における流路が閉塞される虞がある。合流部における流路が閉塞されると、燃料電池に燃料ガスが供給されなくなり、燃料電池は発電不能となる。
そこで、水素供給路と循環路との合流部で凍結が生じる虞があるときには、循環ガスに含まれる熱量を増加させて、合流部で凍結が生じるのを抑制するようにしたものが提案されている(特許文献1参照)。
特開2005−332676号公報
しかし、特許文献1に記載されているものは、合流部における凍結を温度によって検出しているので、合流部が凍結していないにも拘わらず、循環ガスに含まれる熱量を増加させる対策が施されることが危惧され、この対策が施されたときにはエネルギーが無駄に消費されることなる。
そこで、本発明は、燃料ガス流路と循環経路との合流部における凍結による閉鎖状態を確実に検出することを目的とする。
課題を解決するために、本発明は、燃料電池に燃料ガスを供給する開閉手段が設けられた燃料ガス流路と、開閉手段の下流側の合流部で燃料電池から排出された燃料オフガスが合流する循環経路とを有する燃料電池システムであって、開閉手段と合流部との間の圧力を検出する圧力検出部と、検出された圧力の状態に基づいて合流部における凍結可能性を推測する制御部と、を備え、制御部は、開閉手段の閉鎖後の圧力変化速度に基づいて合流部における凍結可能性の有無を推測することを特徴とする燃料電池システムを構成したものである。
係る構成によれば、開閉手段と合流部との間の圧力の状態に基づいて、具体的には開閉手段の閉鎖後の圧力変化速度に基づいて合流部における凍結可能性の有無を推測しているため、合流部が凍結していないにも拘らず、燃料ガスに含まれる熱量を増加させる対策が施されることを防止することが可能になる。
前記燃料電池システムを構成するに際しては、以下の要素を付加することができる。
具体的には、制御部は、開閉手段の閉鎖後の単位時間当たりの圧力変化量、燃料電池のスタック容量、循環経路の容量、大気圧、および発電電圧から推測した燃料電池の燃料ガス消費量に基づいて合流部における凍結可能性の有無を推測するように構成することができる。
好適には、燃料ガスを強制循環させる駆動部をさらに備え、制御部は、合流部に凍結可能性ありと推測した場合に、該駆動部を駆動して循環する燃料ガスの熱量を増大させて凍結を解除する。
係る構成によれば、合流部の閉鎖状態から合流部に凍結可能性ありと推測した場合に、駆動部を駆動して循環する燃料ガスの熱量を増大させることで、合流部の凍結を確実に解除することができる。
好適には、燃料電池の温度を検出する温度センサと、燃料電池の出力電流を検出する電流センサと、をさらに備え、制御部は、合流部に凍結可能性ありと推測した場合であっても、検出された燃料電池の温度および出力電流が合流部に凍結が生じえない温度および出力電流に相当する場合には開閉手段の異常と判断する
係る構成によれば、合流部に凍結可能性ありと推測した場合でも、燃料電池の温度と燃料電池の出力電流との関係から凍結があり得ない条件のときには開閉手段の異常と判定することで、合流部が凍結していないにも拘らず、合流部が凍結していると誤判断をするのを防止することができる。
本発明によれば、燃料ガス供給路に設けられた開閉手段の閉鎖後の圧力変化速度に基づいて合流部における凍結可能性の有無を推測しているため、合流部が凍結していないにも拘らず、燃料ガスに含まれる熱量を増加させる対策が施されることを防止することが可能になる
次に本発明の好適な実施の形態を説明する。
図1は、本発明が適用された燃料電池システムのシステム構成図である。
図1において、燃料電池システム10は、燃料電池20に燃料ガス(水素ガス)を供給するための燃料ガス供給系統4と、燃料電池20に酸化ガス(空気)を供給するための酸化ガス供給系統7と、燃料電池20を冷却するための冷却液供給系統3と、燃料電池20からの発電電力を充放電する電力系統9とを備えて構成されている。
燃料電池20は、フッ素系樹脂などにより形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜などから成る高分子電解質膜21の両面にアノード極22とカソード極23をスクリーン印刷などで形成した膜・電極接合体24を備えている。膜・電極接合体24の両面は、燃料ガス、酸化ガス、冷却水の流路を有するセパレータ(図示せず)によってサンドイッチされ、このセパレータとアノード極22およびカソード極23との間に、それぞれ溝状のアノードガスチャンネル25およびカソードガスチャンネル26を形成している。アノード極22は、燃料極用触媒層を多孔質支持層上に設けて構成され、カソード極23は、空気極用触媒層を多孔質支持層上に設けて構成されている。これら電極の触媒層は、例えば、白金粒子を付着して構成されている。
アノード極22では、次の(1)式の酸化反応が生じ、カソード極23では、次の(2)式の還元反応が生じる。燃料電池20全体としては、次の(3)式の起電反応が生じる。
2→2H++2e-・・・(1)
(1/2)O2+2H++2e-→H2O・・・(2)
2+(1/2)O2→H2O・・・(3)
なお、図1では説明の便宜上、膜・電極接合体24、アノードガスチャンネル25およびカソードガスチャンネル26からなる単位セルの構造を模式的に図示しているが、実際には、上述したセパレータを介して複数の単位セルが直列に接続したスタック構造を備えている。
燃料電池システム10の冷却液供給系統3には、冷却液を循環させる冷却路31、燃料電池20から排水される冷却液の温度を検出する温度センサ32、冷却液の熱を外部に放熱するラジエータ(熱交換器)33、ラジエータ33へ流入する冷却液の水量を調整するバルブ34、冷却液を加圧して循環させる冷却液ポンプ35、燃料電池20に供給される冷却液の温度を検出する温度センサ36などが設けられている。
燃料電池システム10の燃料ガス供給系統4には、燃料ガス供給装置42からの燃料ガス(アノードガス)、例えば、水素ガスをアノードガスチャンネル25に供給するための燃料ガス流路40と、アノードガスチャンネル25から排気される燃料オフガスを燃料ガス流路40に循環させるための循環流路(循環経路)51が配管されており、これらのガス流路によって燃料ガス循環系統が構成されている。
燃料ガス流路40には、燃料ガス供給装置42からの燃料ガス流出を制御する遮断弁(元弁)43、燃料ガス流路40と循環流路(循環経路)51との合流部58近傍の燃料ガスの圧力を検出する圧力センサ44、遮断弁43から排出される燃料ガスをオンオフ動作に従って燃料電池20に供給する開閉手段としての水素インジェクタ45、燃料電池20への燃料ガス供給を制御する遮断弁46が設置されている。
燃料ガス供給装置42は、例えば高圧水素タンク、水素吸蔵合金、改質器などより構成される。循環流路51には、燃料電池20から循環流路51への燃料オフガス供給を制御する遮断弁52、燃料オフガスに含まれる水分を除去する気液分離器53および排出弁54、アノードガスチャンネル25を通過する際に、圧力損失を受けた燃料オフガスを圧縮して適度なガス圧まで昇圧させて、燃料ガス流路40に還流させる水素ポンプ(循環ポンプ)55、燃料ガス流路40の燃料ガスが合流部58から循環流路51側に逆流するのを防止する逆流阻止弁56が設置されている。水素ポンプ55をモータによって駆動することで、水素ポンプ55の駆動による燃料オフガスは、燃料ガス流路40で燃料ガス供給装置42から供給される燃料ガスと合流部58で合流した後、燃料電池20に供給されて再利用される。
なお、水素ポンプ55には、水素ポンプ55の回転数を検出する回転数センサ57が設置されている。
また、循環流路51には、燃料電池20から排気された燃料オフガスを、希釈器(例えば水素濃度低減装置)62を介して車外に排気するための排気流路61が分岐して配管されている。排気流路61にはパージ弁63が設置されており、燃料オフガスの排気制御を行えるように構成されている。パージ弁63を開閉することで、燃料電池20内の循環を繰り返して、不純濃度が増加した燃料オフガスを外部に排出し、新規の燃料ガスを導入してセル電圧の低下を防止することができる。また、循環流路51の内圧に脈動を起こし、ガス流路に蓄積した水分を除去することもできる。
一方、燃料電池システム10の酸化ガス供給系統7には、カソードガスチャンネル26に酸化ガス(カソードガス)を供給するための酸化ガス流路71と、カソードガスチャンネル26から排気されるカソードオフガスを排気するためのカソードオフガス流路72が配管されている。酸化ガス流路71には、大気からエアを取り込むエアクリーナ74、および、取り込んだエアを圧縮し、圧縮したエアを酸化剤ガスとして、カソードガスチャンネル26に送給するエアコンプレッサ75が設定されており、エアコンプレッサ75には、エアコンプレッサ75の回転数を検出する回転数センサ73が設置されている。酸化ガス流路71とカソードオフガス流路72との間には湿度交換を行う加湿器76が設けられている。カソードオフガス流路72には、カソードオフガス流路72の排気圧力を調整する調圧弁77、カソードオフガス中の水分を除去する気液分離器78、カソードオフガスの排気音を吸収するマフラー79が設けられている。気液分離器78から排出されたカソードオフガスは分流され、一方は、希釈器62に流れ込み、希釈器62内に滞留する燃料オフガスと混合希釈され、また分流された他方のカソードオフガスは、マフラー79にて吸音され、希釈器62により混合希釈されたガスと混合されて、車外に排出される。
また、燃料電池システム10の電力系統9には、一次側にバッテリ91の出力端子が接続され、二次側に燃料電池20の出力端子が接続されたDC−DCコンバータ90、二次電池として余剰電力を蓄電するバッテリ91、バッテリ91の充電状況を監視するバッテリコンピュータ92、燃料電池20の負荷または駆動対象となる車両走行用モータ94に交流電力を供給するインバータ93、燃料電池システム10の各種高圧補機96に交流電力を供給するインバータ95、燃料電池20の出力電圧を測定する電圧センサ97、および出力電流を測定する電流センサ98が接続されている。
DC−DCコンバータ90は、燃料電池20の余剰電力または車両走行用モータ94への制動動作により発生する回生電力を電圧変換してバッテリ91に供給して充電させる。また、車両走行用モータ94の要求電力に対する、燃料電池20の発電電力の不足分を補填するため、DC−DCコンバータ90は、バッテリ91からの放電電力を電圧変換して二次側に出力する。
インバータ93および95は、直流電流を三相交流電流に変換して、車両走行用モータ94および高圧補機96にそれぞれ出力する。車両走行用モータ94には、モータ94の回転数を検出する回転数センサ99が設置されている。モータ94は、ディファレンシャルを介して車輪100が機械的に結合されており、モータ94の回転力を車両の推進力に変換可能となっている。
電圧センサ97および電流センサ98は、電力系統に重畳された交流信号に電圧に対する電流の位相と振幅とに基づいて交流インピーダンスを測定するためのものである。交流インピーダンスは、燃料電池20の含水量に対応している。
さらに、燃料電池システム10には、燃料電池12の発電を制御するための制御部80が設置されている。
制御部80は、例えば、CPU(中央処理装置)、RAM、ROM、インターフェイス回路などを備えた汎用コンピュータで構成されており、温度センサ32、36、圧力センサ44、回転数センサ57、73、99からのセンサ信号や電圧センサ97、電流センサ98、イグニッションスイッチ82からの信号を取り込み、電池運転の状態、例えば、電力負荷に応じて各モータを駆動して、水素ポンプ55およびエアコンプレッサ75の回転数を調整し、さらに、各種の弁の開閉制御または弁開度の調整などを行うようになっている。
また、制御部80は、水素インジェクタ45と合流部58との間の圧力を検出する圧力検出部としての圧力センサ44の検出による圧力の状態に基づいて合流部58における凍結による閉鎖状態を推測するように構成されている。
例えば、制御部80は、水素インジェクタ45の閉鎖後(オフ後)の圧力変化速度に基づいて合流部58における凍結による閉鎖状態を推測したり、あるいは水素インジェクタ45の開放後(オン後)の圧力変化量に基づいて合流部58における凍結による閉鎖状態を推測したりするようになっている。
合流部58における凍結による閉鎖状態を推測した場合、制御部80は、燃料ガスを強制循環させる駆動部としての水素ポンプ55を駆動して、燃料ガスの熱量を増大させて、合流部58における凍結を解除することとしている。一方、制御部80は、合流部58に凍結ありと推測した場合であっても、燃料電池20の温度と出力電流との関係から凍結があり得ない条件であるときには、圧力変化の異常を生み出す水素インジェクタ45の異常と判断することとしている。
具体的には、水素インジェクタ45は、開閉手段として、図2(a)に示すように、オンオフを繰り返して必要量の燃料ガス(水素ガス)を燃料ガス流路40および合流部58に供給するようになっている。水素インジェクタ45のオンオフに伴う合流部58上流側における圧力を圧力センサ44で検出すると、圧力センサ44の検出出力は、合流部58の正常時には、図2(b)に示すような特性を示し、合流部58が凍結により閉鎖されたときには、図2(c)に示すような特性を示す。図2(b)、(c)から、圧力センサ44の検出に伴う圧力変化速度は、水素インジェクタ45の閉鎖後の単位時間ΔT当たりの圧力変化量ΔPで表される。すなわち水素インジェクタ45の閉鎖後の圧力変化速度(圧力変化率)ΔP/ΔTは、正常時と閉鎖時ではその値が異なり、正常時よりも閉鎖時の方が大きくなるので、閉鎖後の圧力変化速度(圧力変化率)ΔP/ΔTを基に合流部58における凍結による閉鎖状態を推測することが可能となる。
また、本実施形態においては、合流部58における氷の付着状態は合流部58における管の有効径に相関関係があることに着目し、合流部58における管の有効径を凍結に伴う管の隙間面積として、合流部の閉塞状態を次の(1)式に従って判定することとしている。具体的には、(1)式を満たさないときには合流部58が正常状態にあると推定し、(1)式を満たすときには合流部58が凍結による閉鎖状態にある推定することとしている。
ΔP×(スタック容積+循環容積)/大気圧 − 消費水素量(l/S)×ΔT > 判定しきい値…(1)
ここで、(1)式左辺のスタック容積と循環容積は水素インジェクタ45下流の容積であって、燃料電池20のスタック容量+循環経路51の容量として予め求めることができ、大気圧は、例えば101.3である。また、水素消費量は燃料電池20の発電電圧から推定することができる。(1)式の右辺の判定しきい値は、システムに応じて任意に設定することができる値であり、合流部の閉塞状態が「異常」と判断される場合に(1)式の左辺が示す値の最小値を設定する。
なお、(1)式は、水素インジェクタ45の閉鎖後の単位時間ΔT当たりの圧力変化量ΔPに基づいて合流部58における管の有効径の大小を判定しているが、単純に合流部の有効径を直接的に演算することにし、その有効径と閉塞状態判定のしきい値との大小関係で判定するようにしてもよい。
また、(1)式に代えて、水素インジェクタ45の開放後の圧力変化(上昇)を用いて合流部58における管の有効径の大小を判定することもできる。すなわち、水素インジェクタ45の開放時の圧力変化に基づいて氷の付着状態を推測することも可能である。
(動作説明)
次に、実施形態1における作用を図3のフローチャートに従って説明する。
まず、ステップS1において、制御部80は、合流部58の閉鎖状態(閉塞状態)を監視するために、圧力センサ44の検出出力を取り込み、前回からの圧力変化量ΔPと経過時間ΔTに基づいて、(1)式が満たされるか否かを判定する。
制御部80は、ステップS1において、(1)式が満たされない場合(NO)、すなわち合流部には閉塞状態がなく正常であると判断できるときには、処理を終了するが、(1)式が満たされている場合(YES)、すなわち合流部の閉塞状態が推測でき異常であると判断できるときには、凍結による閉塞状態の解消処理に移行する。
まずステップS2において、制御部80は、合流部58における凍結による閉鎖状態を推測する。すなわち、制御部80は、(1)式の判定に用いたΔPおよびΔTから水素インジェクタ45の閉鎖後の圧力変化速度(圧力変化率)ΔP/ΔTを算出し、算出した圧力変化速度ΔP/ΔTに基づいて、合流部58における有効径として、凍結に伴う管の隙間面積を算出する。
次いでステップS3において、制御部80は、供給可能水素量Q1の算出処理を行う。例えば、水素インジェクタ45による供給可能な水素量であって、水素インジェクタ45の開放時における単位時間当たりの流量Δq×開弁時間を供給可能水素量Qとして求める。次にステップS4において、制御部80は、必要水素流量Qreqを算出する。この必要水素流量Qreqは、システム全体で要求される要求パワー量と現時点における発電電力との差分を補うために、燃料電池20に供給すべき水素ガス量として求めることができる。
次にステップS5において、制御部80は、供給可能水素量Q1が必要水素流量Qreqを下回ったか否かを判定する。この判定の結果、Q1がQreqよりも小さいと判定されたときには(YES)、制御部80は、ステップS6に移行し、温度センサ32、36の検出温度と電流センサ98の検出電流を取り込む。次いでステップS7に移行し、制御部80は、図3に示すように、水温と発電電流I1、I2との関係から、ゾーンZ1に属し、凍結があり得る条件か否かを判定する。この判定の結果、凍結があり得る条件でないと判定したときには(NO)、制御部80は、ステップS8に移行し、合流部58に凍結ありと推測された条件下であっても、合流部58に圧力変化に伴う異常を生じさせるのは水素インジェクタ45の異常と判定し、このルーチンでの処理を終了する。
なお、ステップS5において、供給可能水素量Q1が必要水素流量Qreq以上であると判定されたときには(NO)、制御部80は、燃料ガス不足は生じないと判定して、このルーチンでの処理を終了する。
一方、ステップS7において凍結があり得る条件であると判定したときには(YES)、制御部80は、ステップS9に移行し、合流部58の凍結と判定する。この場合、制御部80は、合流部58が凍結したことの判定結果として、その旨を表示パネル(図示せず)に表示したり、音声で報知したり、システムを停止するための処理を行ったりすることができる。
次にステップS10に移行し、制御部80は、合流部58の凍結に伴って、水素ポンプ55を駆動し、合流部58に強制的に燃料ガスを供給し、合流部58で閉塞された小さい有効径を抜ける空気の断熱膨張によって合流部58を加熱して合流部58内の氷を解凍し、このルーチンでの処理を終了する。
本実施形態によれば、水素インジェクタ45の閉鎖後の圧力変化速度に基づいて合流部58における凍結による閉鎖状態を推測するようにしたため、合流部58の凍結による閉鎖状態を確実に検出することができる。従って、合流部58が凍結していないにも拘らず、燃料ガスに含まれる燃料を増加させる対策が施されるのを防止することができ、エネルギーが無駄に消費されるのを防止することが可能になる。
また本実施形態によれば、合流部58に凍結ありと判定されたときには水素ポンプ55を駆動して合流部58に強制的に燃料ガスを供給するようにしたため、合流部58の氷を確実に解凍することができ、燃料電池20の信頼性を高めることができる。
さらに、本実施形態によれば、合流部58に凍結ありと推測された場合でも、温度と出力電流との関係から凍結があり得ない条件のときには水素インジェクタ45の異常と判断するようにしたため、合流部58が凍結していないにも拘らず、合流部58が凍結していると誤判断するのを防止することができる。
(実施形態2)
次に、実施形態2を図4に基づいて説明する。本実施形態は、水素インジェクタ45の開放後の圧力変化量に基づいて合流部58における凍結による閉鎖状態を推測するようにしたものであり、他の構成は実施形態1と同様である。
具体的には、図4に示すように、水素インジェクタ45が開弁(オン)状態にあるときには、合流部58における圧力は正常時には圧力P1であっても、閉塞時には圧力P2となり、両者は、P2<P1の関係がある。P1を合流部58の正常時における目標圧力とし、P2を合流部58の閉塞時における目標圧力とし、水素インジェクタ45下流側における圧力を圧力センサ44で検出し、検出圧力が圧力P1または圧力P2となるか否かを制御部80によって判定することで、水素インジェクタ45の開放後の圧力変化量に基づいて合流部58における凍結による閉鎖状態を確実に検出することができる。
本実施形態によれば、実施形態1と同様の作用効果を奏する他、水素インジェクタ45の開放後の圧力変化量に基づいて合流部58における凍結による閉鎖状態を確実に検出することができる。
本発明に係る燃料電池システムのシステム構成図である。 実施形態1における水素インジェクタの閉鎖後の圧力変化速度を説明するための波形図である。 実施形態1における作用を説明するためのフローチャートである。 実施形態2における水素インジェクタの開放後の圧力変化量を説明するための波形図である。
符号の説明
10 燃料電池システム、20 燃料電池、40 燃料ガス流路、44 圧力センサ、45 水素インジェクタ、55 水素ポンプ、58 合流部、80 制御部

Claims (4)

  1. 燃料電池に燃料ガスを供給する開閉手段が設けられた燃料ガス流路と、前記開閉手段の下流側の合流部で前記燃料電池から排出された燃料オフガスが合流する循環経路とを有する燃料電池システムであって、
    前記開閉手段と前記合流部との間の圧力を検出する圧力検出部と、
    検出された前記圧力の状態に基づいて前記合流部における凍結可能性を推測する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記開閉手段の閉鎖後の圧力変化速度に基づいて前記合流部における凍結可能性の有無を推測する
    ことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 記制御部は、
    前記開閉手段の閉鎖後の単位時間当たりの圧力変化量、前記燃料電池のスタック容量、前記循環経路の容量、大気圧、および発電電圧から推測した前記燃料電池の燃料ガス消費量に基づいて前記合流部における凍結可能性の有無を推測する、
    請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料ガスを強制循環させる駆動部をさらに備え、
    前記制御部は、前記合流部に凍結可能性ありと推測した場合に、前記駆動部を駆動して循環する燃料ガスの熱量を増大させて凍結を解除する、
    請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 記燃料電池の温度を検出する温度センサと、
    前記燃料電池の出力電流を検出する電流センサと、をさらに備え、
    前記制御部は、前記合流部に凍結可能性ありと推測した場合であっても、検出された前記燃料電池の前記温度および記出力電流が前記合流部に凍結が生じえない温度および出力電流に相当する場合には前記開閉手段の異常と判断する
    請求項1または2に記載の燃料電池システム。
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