JP2004319332A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料ガスのパージ時においても燃料ガスの漏洩を的確に判断できるようにする。
【解決手段】燃料ガスのパージ時に燃料パージ弁7を開いた場合には、コントローラ11に信号を送り、予め測定された、若しくは計算によって算出された燃料パージ弁7の開放による燃料ガス供給量の増加を考慮した値に燃料ガス漏れの診断閾値を変化させる。あるいは、予めコントローラ11に燃料パージ弁7が開閉した際の通常時の流量変化や異常時の流量変化を記憶させ、燃料パージ弁7が開閉した際にその記憶した流量変化と実際の流量変化とを比較することで、故障の発生やその内容を診断する。
【選択図】 図2
【解決手段】燃料ガスのパージ時に燃料パージ弁7を開いた場合には、コントローラ11に信号を送り、予め測定された、若しくは計算によって算出された燃料パージ弁7の開放による燃料ガス供給量の増加を考慮した値に燃料ガス漏れの診断閾値を変化させる。あるいは、予めコントローラ11に燃料パージ弁7が開閉した際の通常時の流量変化や異常時の流量変化を記憶させ、燃料パージ弁7が開閉した際にその記憶した流量変化と実際の流量変化とを比較することで、故障の発生やその内容を診断する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池システムに関するものであり、特に、燃料ガスのパージ時にも燃料ガスの漏洩等の故障を的確に診断し得る燃料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池システムは、燃料電池スタックの燃料極に燃料ガスである水素ガス、空気極に酸化剤ガスである空気をそれぞれ供給し、電解質膜を介してこれら水素と酸素とを電気化学的に反応させて発電電力を得るものである。燃料電池システムは、例えば自動車の動力源等としての実用化に大きな期待が寄せられており、現在、実用化に向けての研究開発が盛んに行われている。
【0003】
このように水素と酸素との反応により発電電力を得る燃料電池システムにおいては、燃料ガスである水素の分子量が小さいため、完全なシールが困難であり、水素ガスを供給するための配管の隙間や、燃料電池セルを構成する積層体の隙間等から水素ガスが漏洩することが想定される。例えば車載用の燃料電池システムの場合、燃料電池の作動温度の変化や、燃料電池や水素供給系に振動や衝撃が加わることにより、配管の継ぎ目や僅かな隙間等から燃料ガスが漏洩してしまう事態も想定され、したがって、これに対する対応策が種々検討されている(例えば、特許文献1等を参照)。
【0004】
この特許文献1に記載される燃料電池システムは、燃料ガスタンクと、この燃料ガスタンクからの燃料ガス及び空気等の酸化剤ガスの供給を受けて発電する燃料電池を備えた電源部と、制御装置と、電源部から出力された電力の電流を検出する出力電流センサと、燃料ガスタンク内の燃料ガス圧力を検出する圧力センサとを備えている。そして、制御装置が、出力電流センサにより検出された出力電流に基づいて燃料電池での燃料ガス使用量を算出し、この燃料ガス使用量から燃料ガスタンク内の燃料ガス圧力を算出すると共に、この算出ガス圧力と圧力センサによって検出されたガス圧力とを比較することにより、燃料ガスの漏洩を診断するようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−224681号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、燃料電池システムでは、燃料ガスの効率的な利用を図るために、燃料電池内を通過した燃料ガスをファンのようなもので循環させて、再び燃料電池の燃料供給口に供給し、燃料ガスとして再利用するものが一般的である。その際に、常に燃料ガスを循環させていると、循環系内では次第に窒素等の燃料ガス以外のガス濃度が高くなることが知られており、水素分圧の低下を避けるために、あるタイミングでシャット弁(燃料パージ弁)を開け、燃料ガス以外のガスを系外に排出させる構成となっている。
【0007】
このような動作はパージと呼ばれ、燃料ガスのパージを行ったときには、燃料ガス以外のガスの排出に伴って、燃料ガスの一部も系外に排出されることになる。したがって、パージ時には燃料ガスの一部が系外に排出されることで、系内の燃料ガス量が減少し、正常な状態であっても、実際に燃料ガスタンクから供給された燃料ガス量と出力電流センサの検出値から換算された燃料ガス量とは異なる値となる。その結果、前記特許文献1に記載の燃料電池システムのように、換算によって求められた燃料ガス量からタンク圧を求め、これを圧力センサによって検出されたガス圧力と比較することで燃料ガスの漏洩診断を行うシステムでは、正常状態のパージ時に、燃料ガスが漏洩しているものと誤診断してしまうという問題がある。
【0008】
本発明は、以上のような従来技術の有する課題を解決するために提案されたものであり、燃料ガスのパージ時においても燃料ガスの漏洩等の故障診断を的確に行うことができる燃料電池システムを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の燃料電池システムは、燃料電池に供給された燃料ガスのパージ時に開放される燃料パージ弁を備えたものであり、燃料パージ弁の開閉に伴う燃料電池への燃料ガス供給量の時間的変化に基づいて、燃料ガスのパージ時における故障診断を行うことを特徴としている。
【0010】
具体的には、燃料ガスを貯蔵する燃料貯蔵装置と、この燃料貯蔵装置からの燃料ガスの供給量を検知する燃料供給量検知手段と、燃料電池からの出力電流値を検出する電流検出手段と、燃料供給量検知手段によって検知された燃料ガスの供給量と電流検出手段の検出値から算出される燃料電池での燃料ガスの消費量との差が所定の診断閾値を越えた際に、燃料ガスに漏れが生じていると診断する燃料漏れ診断手段とを備える構成において、燃料漏れ診断手段が、燃料パージ弁の開閉に伴う燃料電池への燃料ガス供給量の時間的変化を計算若しくは測定により求め、これに応じて診断閾値を変更して、燃料ガスのパージ時における燃料ガス漏れを診断する。
【0011】
或いは、燃料ガスを貯蔵する燃料貯蔵装置と、この燃料貯蔵装置からの燃料ガスの供給量を検知する燃料供給量検知手段と、この燃料供給量検知手段によって検知された燃料ガスの供給量の時間的変化に基づいて、故障が発生しているか否かを診断する故障診断手段とを備える構成において、故障診断手段が、正常状態での燃料パージ弁の開閉に伴う燃料ガス供給量の時間的変化や、異常状態での燃料パージ弁の開閉に伴う燃料ガス供給量の時間的変化を計算若しくは測定により求めて記憶しておき、燃料供給量検知手段によって実際に検知された燃料ガス供給量の時間的変化と、記憶しておいた正常状態での燃料ガス供給量の時間的変化とを比較して、燃料ガスのパージ時における故障の診断やその故障内容の診断を行う。
【0012】
【発明の効果】
本発明の燃料電池システムでは、燃料パージ弁の開閉に伴う燃料ガス供給量の時間的変化も考慮して故障診断を行うようにしているので、燃料ガスのパージ時においても正確な故障診断を行うことができ、現在一般的である燃料ガスを循環再利用するシステムに有効に適用することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した燃料電池システムの実施形態について、図面を参照して説明する。
【0014】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の燃料電池システムの要部構成を概略的に示す図である。この燃料電池システムは、燃料ガスである水素及び酸化剤ガスである空気中の酸素の反応により発電を行う燃料電池1を備えている。
【0015】
燃料電池1は、燃料ガスである水素が供給されるアノード極と酸化剤ガスである空気が供給されるカソード極とが電解質を挟んで重ね合わされて発電セルが構成されるとともに、複数の発電セルが多段積層されたスタック構造を有しており、水素と空気中の酸素とを基にした電気化学反応により化学エネルギを電気エネルギに変換するものである。この燃料電池1の各発電セルでは、アノード極に供給された水素が水素イオンと電子とに分離される反応が起き、水素イオンは電解質を通り、電子は外部回路を通って電力を発生させ、カソード極にそれぞれ移動する。カソード極では、供給された空気中の酸素と電解質を通って移動した水素イオン及び電子が反応して水が生成され、外部に排出される。
【0016】
燃料電池1の電解質としては、高エネルギ密度化、低コスト化、軽量化等を考慮して、固体高分子電解質膜が用いられる。固体高分子電解質膜は、例えばフッ素樹脂系イオン交換膜等、イオン(プロトン)伝導性の高分子膜からなるものであり、飽和含水することによりイオン伝導性電解質として機能する。
【0017】
燃料電池1で発電を行うには、燃料ガスである水素や酸化剤ガスである空気を各発電セルのアノード極やカソード極に供給する必要があり、燃料電池システムでは、そのための機構として燃料供給系及び空気供給系が設けられている。
【0018】
ここで、燃料供給系は、例えば、燃料貯蔵装置である燃料ガスタンク2、燃料ガス供給流路3、アノード排ガス排気流路4、燃料ガス循環流路5及び循環ファン6から構成される。そして、アノード排ガス排気流路4には、燃料パージ弁7が設けられている。
【0019】
以上のような燃料供給系では、燃料ガスタンク2に貯蔵されている燃料ガスが、燃料電池1に要求される発電量に応じて必要な流量分取り出されて、燃料ガス供給弁(図示は省略する。)等により減圧された上で、燃料ガス供給流路3を通って燃料電池1のアノード極へと送り込まれるようになっている。
【0020】
燃料電池1では、供給された燃料ガスが全て消費されるわけではなく、消費しきれなかった燃料ガス(燃料電池1のアノード極から排出されるオフガス)は、燃料ガス循環流路5を通って循環され、新たに供給される燃料ガスと混合されて、再び燃料電池1のアノード極に供給される。ただし、燃料ガスを循環させることによって燃料ガス循環流路5内には不純物や窒素等が蓄積し、水素分圧が降下していくため、燃料電池1の効率が低下する。このような場合には、燃料パージ弁7を開放し、系内のガスをパージすることで不純物や窒素等を除去する。
【0021】
また、本実施形態の燃料電池システムでは、燃料ガス供給流路3に質量流量計8が設けられ、燃料ガスの供給が規定値通りに行われていることを確認している。さらに、燃料電池1から電流を取り出す出力電流経路9には電流検出手段である電流センサ10が設けられ、その検出値から燃料ガス消費量が算出されるようになっている。
【0022】
一方、空気供給系は、図示は省略するが、例えば燃料電池1のカソード極に酸化剤ガスである空気を送り込むためのコンプレッサ及び空気供給流路と、カソード極排ガスを排出するためのカソード極排ガス排気流路及び排気バルブとから構成され、前記コンプレッサにより空気が空気供給流路に送り込まれ、燃料電池1のカソード極に供給される。燃料電池1で消費されなかった酸素及び空気中の他の成分は、オフガスとして燃料電池1から排気バルブ及び空気極排ガス排気流路を介して排出される。
【0023】
本実施形態の燃料電池システムは、制御手段であるコントローラ11を備えており、前記質量流量計8の検出値や電流センサ10の検出値がこのコントローラ11に入力されるとともに、コントローラ11により燃料パージ弁7の開閉制御等が行われる。また、このコントローラ11は、燃料ガスの漏洩を診断する機能も有している。
【0024】
以上の構成を有する燃料電池システムにおいては、上述したように、燃料ガス循環流路5内に不純物や窒素等が蓄積したと判断されるとき、具体的には、例えばある一定時間毎、若しくは燃料ガス濃度を検知する手段を使って検出される燃料ガス循環流路5の燃料ガス濃度が所定値以下に下がった場合に、燃料パージ弁7を開くことで燃料ガス循環流路5内のガスをパージするが、これにより燃料ガスを含めた全てのガスが外部に排出されることになる。そのため、燃料パージ弁7が開いている間は、燃料ガスタンク2から燃料ガス供給流路3に供給された燃料ガス供給量と電流センサ10から算出される燃料ガス消費量を比較すると、燃料ガスタンク2から燃料ガス供給流路3に供給した燃料ガス供給量の方が高くなる。
【0025】
そこで、本実施形態では、燃料ガスの漏洩を診断する際に、燃料パージ弁7の開閉に伴う燃料ガス供給量の時間的変化も考慮することとする。すなわち、コントローラ11は、質量流量計8から算出した燃料ガス供給量と電流センサ10から算出される燃料ガス消費量とを比較して燃料ガスの漏洩を診断する際に、燃料パージ弁7を開いて燃料ガスのパージを行った場合には、予め測定された、若しくは計算によって算出された燃料パージ弁7の開放による燃料ガス供給量の増加分を考慮した値に燃料ガス漏れの診断閾値を変化させる。これにより、燃料パージ弁7が開放されている間も誤診断をせずに正確に診断を行うことができ、燃料ガスの漏洩を的確に検知することが可能となる。
【0026】
以下、本実施形態の燃料電池システムにおいて燃料ガスの漏洩を診断する際の制御の一例について、具体的に説明する。図2は、本実施形態の燃料電池システムにおける制御フローを示すものであり、先ず、ステップS1において、質量流量計8で燃料ガス供給量GNEWが検出され、また、電流センサ10で電流INEWが検出される。これらの検出値(GNEW、INEW)はコントローラ11へと送られる。
【0027】
ステップS2では、コントローラ11が、ステップS1で検出されたGNEWと一回前に検出されたGOLDとから、燃料ガス供給量の時間的変化ΔGA=(GOLD−GNEW)を計算する。同時に、ステップS1で検出されたINEWと一回前に検出された電流センサ10の電流IOLDとサンプリング時間とから、燃料電池1で消費された燃料ガス消費量を算出する。ここで、算出された燃料ガス消費量の変化をΔGBとする。そして、以上のように求められたΔGAとΔGBとを比較して、ΔGA≦ΔGBならばステップS7に進み、ΔGA>ΔGBならばステップS3に進む。なお、ここでは流量から燃料ガス供給量を算出したが、圧力の変化から燃料ガス供給量を算出し、計算から求められた燃料ガス消費量と比較する等、他の手段を用いて燃料ガス供給量と燃料ガス消費量とを比較することも可能である。
【0028】
ステップS3では、コントローラ11が、燃料パージ弁7が開いているかどうかを判断し、開いている場合はステップS4に進み、閉じている場合はステップS8に進む。
【0029】
ステップS4では、燃料パージ弁7の開放に伴って系外に排出される燃料ガスの量(排出燃料ガス量)の計算回数を示すカウンタ値iを1つ増やして、ステップS5に進む。このカウンタ値iは初期値では0となっている。そして、ステップS5において、コントローラ11が、予め調べられた燃料パージ弁7から排出される燃料ガス量をもとに、排出燃料ガス量の変化α(i)の算出を行い、ステップS6に進む。
【0030】
ステップS6では、コントローラ11が、ステップS2で求めたΔGAとΔGBにα(i)を加えて比較し、ΔGA≦ΔGB+α(i)ならばステップS7に進み、ΔGA>ΔGB+α(i)ならばステップS8に進む。
【0031】
ステップS7では、カウンタ値の初期値への復帰、すなわちn=0、i=0に設定されて、リターンする。ここで、nは供給燃料ガスと消費および排出燃料ガスの比較回数を示すカウンタ値である。
【0032】
ステップS8では、供給燃料ガスと消費および排出燃料ガスの比較回数を示すカウンタ値nを1つ増やして、ステップS9に進む。そして、ステップS9において、カウンタ値nが所定値mと比較され、n<mならばリターンし、n=mならばステップS10に進む。ここで、mは実際の車両の診断時間に合わせて任意の整数を選択することができる。そして、ステップS10において、燃料ガスに漏洩が生じていると判定し、燃料ガス漏洩の警報フラグを立てる。
【0033】
以上の制御フローでは、燃料パージ弁7を開放して燃料ガスのパージを行っている間は、燃料ガス漏洩の診断閾値を図3のように変化させることで、燃料ガスパージ中の誤診断による燃料電池システムの無用なシステム停止を防ぐ。このような診断を行うことにより、燃料ガスのパージ時においても燃料ガスの漏洩を的確に診断することが可能となり、現在一般的である燃料ガスの循環再利用する燃料電池システムにおいて燃料ガスの漏洩を常時監視することが可能である。
【0034】
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態の燃料電池システムの要部構成を概略的に示す図である。本実施形態の燃料電池システムの構成は、電流センサを設けていないことの他は先の第1の実施形態の燃料電池システムの構成と同じであり、同一の構成要素には同一の符号を付して、ここでは説明は省略する。
【0035】
本実施形態の燃料電池システムにおいて、燃料電池1に対しては、第1の実施形態と同様、燃料ガスタンク2から燃料ガス供給流路3を通じて燃料ガスが供給される。その際、燃料ガス供給流路3に設けられた質量流量計8を用いて、燃料ガスの供給が規定値通りに行われていることを確認している。また、燃料電池1内で消費しきれなかった燃料ガスは、燃料パージ弁7が閉じている間は燃料ガス循環流路5から燃料ガス供給流路3に循環供給されて、再利用される。
【0036】
本実施形態の燃料電池システムにおいても、燃料ガスが循環再利用されることで、燃料ガス循環流路5内に不純物や窒素等が蓄積したと判断されるとき、具体的には、例えばある一定時間毎、若しくは燃料ガス濃度を検知する手段を使って検出される燃料ガス循環流路5の燃料ガス濃度が所定値以下に下がった場合に、燃料パージ弁7を開くことで燃料ガス循環流路5内のガスをパージするが、これにより燃料ガスを含めた全てのガスが外部に排出されることになる。その際、燃料パージ弁7の開閉に伴って、質量流量計8で検知される流量は増減する。具体的には、燃料パージ弁7が開かれることにより質量流量計8で検知される流量は急激に増加し、燃料パージ弁7が閉じられると同時に質量流量計8で検知される流量は燃料パージ弁7を開く前の流量に戻ることになる。
【0037】
図5は、燃料電池システムの燃料パージ弁7の開閉に伴う燃料ガス供給流量を模式的に示した図である。通常時には、燃料パージ弁7の開閉に伴い図中実線で示した通常時の流量変化が起こっている。これに対して、配管等から燃料ガス漏れが生じたときには、その流量変化が図中の異常時1(燃料ガス漏洩時)のように、全体の流量が通常時の流量変化に比較して増加することになる。また、燃料パージ弁7の開固着時(燃料パージ弁7の故障により開状態のままになってしまった時)には、異常時2(燃料パージ弁開固着時)のように、燃料パージ弁7が閉じたあとも流量が減少しきらないといった変化をする。
【0038】
そこで、本実施形態では、予めコントローラ11に燃料パージ弁7が開閉した際の通常時の流量変化を記憶させ、燃料パージ弁7が開閉した際にその通常時の流量変化と異なる変化をした場合は、燃料ガスの漏洩等、何らかの故障が発生していると診断する。また、予め各異常状況における流量変化を記憶させることで、故障の内容を診断することも可能である。
【0039】
以下、本実施形態の燃料電池システムにおいて故障を診断する制御の一例について、具体的に説明する。図6は、本実施形態の燃料電池システムにおける制御フローを示すものである。この制御フローは、燃料ガスのパージ時における故障を診断するものであり、先ず、ステップS210において、診断条件が成立した状況にあるかどうか、具体的には、燃料パージ弁7が開、若しくは閉じてからある所定の時間内であるかどうかが判断され、診断条件成立ならばステップS220に進み、それ以外の時間であれば、ステップS300に進む。
【0040】
ステップS220では、コントローラ3から燃料パージ弁7の開指令が出力されているかどうかが判断され、燃料パージ弁7の開指令が出力されている場合には、ステップS230に進み、開指令が出力されていない場合にはステップS290に進む。
【0041】
ステップS300では、カウンタ値m,nを初期値0に設定する。ここで、mは燃料パージ弁7が閉になった瞬間から作動するカウンタ値で、燃料パージ弁7が閉になってからの時間を示す変数である。また、nは燃料パージ弁7が開になった瞬間から作動するカウンタで、燃料パージ弁7が開になってからの時間を示す変数である。
【0042】
ステップS230では、カウンタ値nを1つ増やして、ステップS240に進む。ステップS290では、カウンタ値mを1つ増やして、ステップS240に進む。
【0043】
ステップS240では、予めコントローラ11に記憶させておいたカウンタ値nにおける燃料ガス流量aと質量流量計8で検知した現在の燃料ガス流量a´とを比較して、a=a´ならばステップS310に進み、a≠a´ならばステップS250に進む。
【0044】
ステップS310では、カウンタ値i,t,sをそれぞれ初期値0に設定して処理を終了する。ここで、カウンタ値iは、燃料ガスの漏洩時判定でYESの場合に加算されるカウンタ値、カウンタ値tは、燃料パージ弁7の故障判定でYESの場合に加算されるカウンタ値、カウンタ値sは、それ以外の故障と判定された場合に加算されるカウンタ値を示す。
【0045】
一方、ステップS250においては、予めコントローラ11に記憶しておいたカウンタ値nにおける燃料ガス漏洩時の燃料ガスの流量bと、質量流量計8で検知した流量b´とを比較して、b=b´ならばステップS251に進み、b≠b´ならばステップS260に進む。
【0046】
ステップS251に進んだ場合、カウンタ値iを1つ増やして、ステップS252に進む。ステップS252では、カウンタ値iが所定値rと比較され、i=rならばステップS253に進み、i≠rならば処理を終了する。ここで、rは燃料ガスが漏洩していることを判断するまでの時間を制御周期で割った所定の定数である。そして、ステップS253では、コントローラ11が燃料ガスに漏洩が生じていると判定してシステムを停止させ、処理を終了する。
【0047】
ステップS260に進んだ場合、予めコントローラ11に記憶しておいたカウンタ値nにおける燃料パージ弁7故障時の燃料ガスの流量cと、質量流量計8で検知した流量c´とを比較して、c=c´ならばステップS261に進み、c≠c´ならばステップS271に進む。
【0048】
ステップS261では、カウンタ値tを1つ増やして、ステップS262に進む。ステップS262では、カウンタ値tが所定値rと比較され、t=rならばステップS263に進み、t≠rならば処理を終了する。そして、ステップS263では、コントローラ11が燃料パージ弁7の故障を検知してシステムを停止させ、処理を終了する。
【0049】
ステップS271に進んだ場合には、カウンタ値sを1つ増やして、ステップS272に進む。ステップS272では、カウンタ値sが所定値rと比較され、s=rならばステップS273に進み、s≠rならば処理を終了する。ステップS273では、コントローラ11がその他の故障を検知してシステムを停止させ、処理を終了する。
【0050】
本実施形態によれば、燃料ガスのパージを行っている間の流量変化によって燃料ガスの漏洩等の故障を診断するので、電流センサによる燃料ガス消費量検出機構が不要であり、燃料ガスの漏洩を新たな部品を追加することなく検知することができ、コストの低減を図ることができる。また、異常時の流量変化を予め記憶させることで、燃料ガスの漏洩や燃料パージ弁7の故障等、故障の内容を特定することができ、故障発生時の処置を効率よく行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の燃料電池システムの要部構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態の燃料電池システムにおいて燃料ガスの漏洩を診断する際の制御の一例を示すフローチャートである。
【図3】燃料ガスのパージ時における漏洩診断閾値を説明する図である。
【図4】第2の実施形態の燃料電池システムの要部構成を示す図である。
【図5】通常時と故障時の燃料パージ弁の開閉に伴う燃料ガス供給量の変化の様子を示す図である。
【図6】第2の実施形態の燃料電池システムにおける故障診断の制御の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 燃料電池
2 燃料ガスタンク
7 燃料パージ弁
8 質量流量計
10 電流センサ
11 コントローラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池システムに関するものであり、特に、燃料ガスのパージ時にも燃料ガスの漏洩等の故障を的確に診断し得る燃料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池システムは、燃料電池スタックの燃料極に燃料ガスである水素ガス、空気極に酸化剤ガスである空気をそれぞれ供給し、電解質膜を介してこれら水素と酸素とを電気化学的に反応させて発電電力を得るものである。燃料電池システムは、例えば自動車の動力源等としての実用化に大きな期待が寄せられており、現在、実用化に向けての研究開発が盛んに行われている。
【0003】
このように水素と酸素との反応により発電電力を得る燃料電池システムにおいては、燃料ガスである水素の分子量が小さいため、完全なシールが困難であり、水素ガスを供給するための配管の隙間や、燃料電池セルを構成する積層体の隙間等から水素ガスが漏洩することが想定される。例えば車載用の燃料電池システムの場合、燃料電池の作動温度の変化や、燃料電池や水素供給系に振動や衝撃が加わることにより、配管の継ぎ目や僅かな隙間等から燃料ガスが漏洩してしまう事態も想定され、したがって、これに対する対応策が種々検討されている(例えば、特許文献1等を参照)。
【0004】
この特許文献1に記載される燃料電池システムは、燃料ガスタンクと、この燃料ガスタンクからの燃料ガス及び空気等の酸化剤ガスの供給を受けて発電する燃料電池を備えた電源部と、制御装置と、電源部から出力された電力の電流を検出する出力電流センサと、燃料ガスタンク内の燃料ガス圧力を検出する圧力センサとを備えている。そして、制御装置が、出力電流センサにより検出された出力電流に基づいて燃料電池での燃料ガス使用量を算出し、この燃料ガス使用量から燃料ガスタンク内の燃料ガス圧力を算出すると共に、この算出ガス圧力と圧力センサによって検出されたガス圧力とを比較することにより、燃料ガスの漏洩を診断するようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−224681号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、燃料電池システムでは、燃料ガスの効率的な利用を図るために、燃料電池内を通過した燃料ガスをファンのようなもので循環させて、再び燃料電池の燃料供給口に供給し、燃料ガスとして再利用するものが一般的である。その際に、常に燃料ガスを循環させていると、循環系内では次第に窒素等の燃料ガス以外のガス濃度が高くなることが知られており、水素分圧の低下を避けるために、あるタイミングでシャット弁(燃料パージ弁)を開け、燃料ガス以外のガスを系外に排出させる構成となっている。
【0007】
このような動作はパージと呼ばれ、燃料ガスのパージを行ったときには、燃料ガス以外のガスの排出に伴って、燃料ガスの一部も系外に排出されることになる。したがって、パージ時には燃料ガスの一部が系外に排出されることで、系内の燃料ガス量が減少し、正常な状態であっても、実際に燃料ガスタンクから供給された燃料ガス量と出力電流センサの検出値から換算された燃料ガス量とは異なる値となる。その結果、前記特許文献1に記載の燃料電池システムのように、換算によって求められた燃料ガス量からタンク圧を求め、これを圧力センサによって検出されたガス圧力と比較することで燃料ガスの漏洩診断を行うシステムでは、正常状態のパージ時に、燃料ガスが漏洩しているものと誤診断してしまうという問題がある。
【0008】
本発明は、以上のような従来技術の有する課題を解決するために提案されたものであり、燃料ガスのパージ時においても燃料ガスの漏洩等の故障診断を的確に行うことができる燃料電池システムを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の燃料電池システムは、燃料電池に供給された燃料ガスのパージ時に開放される燃料パージ弁を備えたものであり、燃料パージ弁の開閉に伴う燃料電池への燃料ガス供給量の時間的変化に基づいて、燃料ガスのパージ時における故障診断を行うことを特徴としている。
【0010】
具体的には、燃料ガスを貯蔵する燃料貯蔵装置と、この燃料貯蔵装置からの燃料ガスの供給量を検知する燃料供給量検知手段と、燃料電池からの出力電流値を検出する電流検出手段と、燃料供給量検知手段によって検知された燃料ガスの供給量と電流検出手段の検出値から算出される燃料電池での燃料ガスの消費量との差が所定の診断閾値を越えた際に、燃料ガスに漏れが生じていると診断する燃料漏れ診断手段とを備える構成において、燃料漏れ診断手段が、燃料パージ弁の開閉に伴う燃料電池への燃料ガス供給量の時間的変化を計算若しくは測定により求め、これに応じて診断閾値を変更して、燃料ガスのパージ時における燃料ガス漏れを診断する。
【0011】
或いは、燃料ガスを貯蔵する燃料貯蔵装置と、この燃料貯蔵装置からの燃料ガスの供給量を検知する燃料供給量検知手段と、この燃料供給量検知手段によって検知された燃料ガスの供給量の時間的変化に基づいて、故障が発生しているか否かを診断する故障診断手段とを備える構成において、故障診断手段が、正常状態での燃料パージ弁の開閉に伴う燃料ガス供給量の時間的変化や、異常状態での燃料パージ弁の開閉に伴う燃料ガス供給量の時間的変化を計算若しくは測定により求めて記憶しておき、燃料供給量検知手段によって実際に検知された燃料ガス供給量の時間的変化と、記憶しておいた正常状態での燃料ガス供給量の時間的変化とを比較して、燃料ガスのパージ時における故障の診断やその故障内容の診断を行う。
【0012】
【発明の効果】
本発明の燃料電池システムでは、燃料パージ弁の開閉に伴う燃料ガス供給量の時間的変化も考慮して故障診断を行うようにしているので、燃料ガスのパージ時においても正確な故障診断を行うことができ、現在一般的である燃料ガスを循環再利用するシステムに有効に適用することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した燃料電池システムの実施形態について、図面を参照して説明する。
【0014】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の燃料電池システムの要部構成を概略的に示す図である。この燃料電池システムは、燃料ガスである水素及び酸化剤ガスである空気中の酸素の反応により発電を行う燃料電池1を備えている。
【0015】
燃料電池1は、燃料ガスである水素が供給されるアノード極と酸化剤ガスである空気が供給されるカソード極とが電解質を挟んで重ね合わされて発電セルが構成されるとともに、複数の発電セルが多段積層されたスタック構造を有しており、水素と空気中の酸素とを基にした電気化学反応により化学エネルギを電気エネルギに変換するものである。この燃料電池1の各発電セルでは、アノード極に供給された水素が水素イオンと電子とに分離される反応が起き、水素イオンは電解質を通り、電子は外部回路を通って電力を発生させ、カソード極にそれぞれ移動する。カソード極では、供給された空気中の酸素と電解質を通って移動した水素イオン及び電子が反応して水が生成され、外部に排出される。
【0016】
燃料電池1の電解質としては、高エネルギ密度化、低コスト化、軽量化等を考慮して、固体高分子電解質膜が用いられる。固体高分子電解質膜は、例えばフッ素樹脂系イオン交換膜等、イオン(プロトン)伝導性の高分子膜からなるものであり、飽和含水することによりイオン伝導性電解質として機能する。
【0017】
燃料電池1で発電を行うには、燃料ガスである水素や酸化剤ガスである空気を各発電セルのアノード極やカソード極に供給する必要があり、燃料電池システムでは、そのための機構として燃料供給系及び空気供給系が設けられている。
【0018】
ここで、燃料供給系は、例えば、燃料貯蔵装置である燃料ガスタンク2、燃料ガス供給流路3、アノード排ガス排気流路4、燃料ガス循環流路5及び循環ファン6から構成される。そして、アノード排ガス排気流路4には、燃料パージ弁7が設けられている。
【0019】
以上のような燃料供給系では、燃料ガスタンク2に貯蔵されている燃料ガスが、燃料電池1に要求される発電量に応じて必要な流量分取り出されて、燃料ガス供給弁(図示は省略する。)等により減圧された上で、燃料ガス供給流路3を通って燃料電池1のアノード極へと送り込まれるようになっている。
【0020】
燃料電池1では、供給された燃料ガスが全て消費されるわけではなく、消費しきれなかった燃料ガス(燃料電池1のアノード極から排出されるオフガス)は、燃料ガス循環流路5を通って循環され、新たに供給される燃料ガスと混合されて、再び燃料電池1のアノード極に供給される。ただし、燃料ガスを循環させることによって燃料ガス循環流路5内には不純物や窒素等が蓄積し、水素分圧が降下していくため、燃料電池1の効率が低下する。このような場合には、燃料パージ弁7を開放し、系内のガスをパージすることで不純物や窒素等を除去する。
【0021】
また、本実施形態の燃料電池システムでは、燃料ガス供給流路3に質量流量計8が設けられ、燃料ガスの供給が規定値通りに行われていることを確認している。さらに、燃料電池1から電流を取り出す出力電流経路9には電流検出手段である電流センサ10が設けられ、その検出値から燃料ガス消費量が算出されるようになっている。
【0022】
一方、空気供給系は、図示は省略するが、例えば燃料電池1のカソード極に酸化剤ガスである空気を送り込むためのコンプレッサ及び空気供給流路と、カソード極排ガスを排出するためのカソード極排ガス排気流路及び排気バルブとから構成され、前記コンプレッサにより空気が空気供給流路に送り込まれ、燃料電池1のカソード極に供給される。燃料電池1で消費されなかった酸素及び空気中の他の成分は、オフガスとして燃料電池1から排気バルブ及び空気極排ガス排気流路を介して排出される。
【0023】
本実施形態の燃料電池システムは、制御手段であるコントローラ11を備えており、前記質量流量計8の検出値や電流センサ10の検出値がこのコントローラ11に入力されるとともに、コントローラ11により燃料パージ弁7の開閉制御等が行われる。また、このコントローラ11は、燃料ガスの漏洩を診断する機能も有している。
【0024】
以上の構成を有する燃料電池システムにおいては、上述したように、燃料ガス循環流路5内に不純物や窒素等が蓄積したと判断されるとき、具体的には、例えばある一定時間毎、若しくは燃料ガス濃度を検知する手段を使って検出される燃料ガス循環流路5の燃料ガス濃度が所定値以下に下がった場合に、燃料パージ弁7を開くことで燃料ガス循環流路5内のガスをパージするが、これにより燃料ガスを含めた全てのガスが外部に排出されることになる。そのため、燃料パージ弁7が開いている間は、燃料ガスタンク2から燃料ガス供給流路3に供給された燃料ガス供給量と電流センサ10から算出される燃料ガス消費量を比較すると、燃料ガスタンク2から燃料ガス供給流路3に供給した燃料ガス供給量の方が高くなる。
【0025】
そこで、本実施形態では、燃料ガスの漏洩を診断する際に、燃料パージ弁7の開閉に伴う燃料ガス供給量の時間的変化も考慮することとする。すなわち、コントローラ11は、質量流量計8から算出した燃料ガス供給量と電流センサ10から算出される燃料ガス消費量とを比較して燃料ガスの漏洩を診断する際に、燃料パージ弁7を開いて燃料ガスのパージを行った場合には、予め測定された、若しくは計算によって算出された燃料パージ弁7の開放による燃料ガス供給量の増加分を考慮した値に燃料ガス漏れの診断閾値を変化させる。これにより、燃料パージ弁7が開放されている間も誤診断をせずに正確に診断を行うことができ、燃料ガスの漏洩を的確に検知することが可能となる。
【0026】
以下、本実施形態の燃料電池システムにおいて燃料ガスの漏洩を診断する際の制御の一例について、具体的に説明する。図2は、本実施形態の燃料電池システムにおける制御フローを示すものであり、先ず、ステップS1において、質量流量計8で燃料ガス供給量GNEWが検出され、また、電流センサ10で電流INEWが検出される。これらの検出値(GNEW、INEW)はコントローラ11へと送られる。
【0027】
ステップS2では、コントローラ11が、ステップS1で検出されたGNEWと一回前に検出されたGOLDとから、燃料ガス供給量の時間的変化ΔGA=(GOLD−GNEW)を計算する。同時に、ステップS1で検出されたINEWと一回前に検出された電流センサ10の電流IOLDとサンプリング時間とから、燃料電池1で消費された燃料ガス消費量を算出する。ここで、算出された燃料ガス消費量の変化をΔGBとする。そして、以上のように求められたΔGAとΔGBとを比較して、ΔGA≦ΔGBならばステップS7に進み、ΔGA>ΔGBならばステップS3に進む。なお、ここでは流量から燃料ガス供給量を算出したが、圧力の変化から燃料ガス供給量を算出し、計算から求められた燃料ガス消費量と比較する等、他の手段を用いて燃料ガス供給量と燃料ガス消費量とを比較することも可能である。
【0028】
ステップS3では、コントローラ11が、燃料パージ弁7が開いているかどうかを判断し、開いている場合はステップS4に進み、閉じている場合はステップS8に進む。
【0029】
ステップS4では、燃料パージ弁7の開放に伴って系外に排出される燃料ガスの量(排出燃料ガス量)の計算回数を示すカウンタ値iを1つ増やして、ステップS5に進む。このカウンタ値iは初期値では0となっている。そして、ステップS5において、コントローラ11が、予め調べられた燃料パージ弁7から排出される燃料ガス量をもとに、排出燃料ガス量の変化α(i)の算出を行い、ステップS6に進む。
【0030】
ステップS6では、コントローラ11が、ステップS2で求めたΔGAとΔGBにα(i)を加えて比較し、ΔGA≦ΔGB+α(i)ならばステップS7に進み、ΔGA>ΔGB+α(i)ならばステップS8に進む。
【0031】
ステップS7では、カウンタ値の初期値への復帰、すなわちn=0、i=0に設定されて、リターンする。ここで、nは供給燃料ガスと消費および排出燃料ガスの比較回数を示すカウンタ値である。
【0032】
ステップS8では、供給燃料ガスと消費および排出燃料ガスの比較回数を示すカウンタ値nを1つ増やして、ステップS9に進む。そして、ステップS9において、カウンタ値nが所定値mと比較され、n<mならばリターンし、n=mならばステップS10に進む。ここで、mは実際の車両の診断時間に合わせて任意の整数を選択することができる。そして、ステップS10において、燃料ガスに漏洩が生じていると判定し、燃料ガス漏洩の警報フラグを立てる。
【0033】
以上の制御フローでは、燃料パージ弁7を開放して燃料ガスのパージを行っている間は、燃料ガス漏洩の診断閾値を図3のように変化させることで、燃料ガスパージ中の誤診断による燃料電池システムの無用なシステム停止を防ぐ。このような診断を行うことにより、燃料ガスのパージ時においても燃料ガスの漏洩を的確に診断することが可能となり、現在一般的である燃料ガスの循環再利用する燃料電池システムにおいて燃料ガスの漏洩を常時監視することが可能である。
【0034】
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態の燃料電池システムの要部構成を概略的に示す図である。本実施形態の燃料電池システムの構成は、電流センサを設けていないことの他は先の第1の実施形態の燃料電池システムの構成と同じであり、同一の構成要素には同一の符号を付して、ここでは説明は省略する。
【0035】
本実施形態の燃料電池システムにおいて、燃料電池1に対しては、第1の実施形態と同様、燃料ガスタンク2から燃料ガス供給流路3を通じて燃料ガスが供給される。その際、燃料ガス供給流路3に設けられた質量流量計8を用いて、燃料ガスの供給が規定値通りに行われていることを確認している。また、燃料電池1内で消費しきれなかった燃料ガスは、燃料パージ弁7が閉じている間は燃料ガス循環流路5から燃料ガス供給流路3に循環供給されて、再利用される。
【0036】
本実施形態の燃料電池システムにおいても、燃料ガスが循環再利用されることで、燃料ガス循環流路5内に不純物や窒素等が蓄積したと判断されるとき、具体的には、例えばある一定時間毎、若しくは燃料ガス濃度を検知する手段を使って検出される燃料ガス循環流路5の燃料ガス濃度が所定値以下に下がった場合に、燃料パージ弁7を開くことで燃料ガス循環流路5内のガスをパージするが、これにより燃料ガスを含めた全てのガスが外部に排出されることになる。その際、燃料パージ弁7の開閉に伴って、質量流量計8で検知される流量は増減する。具体的には、燃料パージ弁7が開かれることにより質量流量計8で検知される流量は急激に増加し、燃料パージ弁7が閉じられると同時に質量流量計8で検知される流量は燃料パージ弁7を開く前の流量に戻ることになる。
【0037】
図5は、燃料電池システムの燃料パージ弁7の開閉に伴う燃料ガス供給流量を模式的に示した図である。通常時には、燃料パージ弁7の開閉に伴い図中実線で示した通常時の流量変化が起こっている。これに対して、配管等から燃料ガス漏れが生じたときには、その流量変化が図中の異常時1(燃料ガス漏洩時)のように、全体の流量が通常時の流量変化に比較して増加することになる。また、燃料パージ弁7の開固着時(燃料パージ弁7の故障により開状態のままになってしまった時)には、異常時2(燃料パージ弁開固着時)のように、燃料パージ弁7が閉じたあとも流量が減少しきらないといった変化をする。
【0038】
そこで、本実施形態では、予めコントローラ11に燃料パージ弁7が開閉した際の通常時の流量変化を記憶させ、燃料パージ弁7が開閉した際にその通常時の流量変化と異なる変化をした場合は、燃料ガスの漏洩等、何らかの故障が発生していると診断する。また、予め各異常状況における流量変化を記憶させることで、故障の内容を診断することも可能である。
【0039】
以下、本実施形態の燃料電池システムにおいて故障を診断する制御の一例について、具体的に説明する。図6は、本実施形態の燃料電池システムにおける制御フローを示すものである。この制御フローは、燃料ガスのパージ時における故障を診断するものであり、先ず、ステップS210において、診断条件が成立した状況にあるかどうか、具体的には、燃料パージ弁7が開、若しくは閉じてからある所定の時間内であるかどうかが判断され、診断条件成立ならばステップS220に進み、それ以外の時間であれば、ステップS300に進む。
【0040】
ステップS220では、コントローラ3から燃料パージ弁7の開指令が出力されているかどうかが判断され、燃料パージ弁7の開指令が出力されている場合には、ステップS230に進み、開指令が出力されていない場合にはステップS290に進む。
【0041】
ステップS300では、カウンタ値m,nを初期値0に設定する。ここで、mは燃料パージ弁7が閉になった瞬間から作動するカウンタ値で、燃料パージ弁7が閉になってからの時間を示す変数である。また、nは燃料パージ弁7が開になった瞬間から作動するカウンタで、燃料パージ弁7が開になってからの時間を示す変数である。
【0042】
ステップS230では、カウンタ値nを1つ増やして、ステップS240に進む。ステップS290では、カウンタ値mを1つ増やして、ステップS240に進む。
【0043】
ステップS240では、予めコントローラ11に記憶させておいたカウンタ値nにおける燃料ガス流量aと質量流量計8で検知した現在の燃料ガス流量a´とを比較して、a=a´ならばステップS310に進み、a≠a´ならばステップS250に進む。
【0044】
ステップS310では、カウンタ値i,t,sをそれぞれ初期値0に設定して処理を終了する。ここで、カウンタ値iは、燃料ガスの漏洩時判定でYESの場合に加算されるカウンタ値、カウンタ値tは、燃料パージ弁7の故障判定でYESの場合に加算されるカウンタ値、カウンタ値sは、それ以外の故障と判定された場合に加算されるカウンタ値を示す。
【0045】
一方、ステップS250においては、予めコントローラ11に記憶しておいたカウンタ値nにおける燃料ガス漏洩時の燃料ガスの流量bと、質量流量計8で検知した流量b´とを比較して、b=b´ならばステップS251に進み、b≠b´ならばステップS260に進む。
【0046】
ステップS251に進んだ場合、カウンタ値iを1つ増やして、ステップS252に進む。ステップS252では、カウンタ値iが所定値rと比較され、i=rならばステップS253に進み、i≠rならば処理を終了する。ここで、rは燃料ガスが漏洩していることを判断するまでの時間を制御周期で割った所定の定数である。そして、ステップS253では、コントローラ11が燃料ガスに漏洩が生じていると判定してシステムを停止させ、処理を終了する。
【0047】
ステップS260に進んだ場合、予めコントローラ11に記憶しておいたカウンタ値nにおける燃料パージ弁7故障時の燃料ガスの流量cと、質量流量計8で検知した流量c´とを比較して、c=c´ならばステップS261に進み、c≠c´ならばステップS271に進む。
【0048】
ステップS261では、カウンタ値tを1つ増やして、ステップS262に進む。ステップS262では、カウンタ値tが所定値rと比較され、t=rならばステップS263に進み、t≠rならば処理を終了する。そして、ステップS263では、コントローラ11が燃料パージ弁7の故障を検知してシステムを停止させ、処理を終了する。
【0049】
ステップS271に進んだ場合には、カウンタ値sを1つ増やして、ステップS272に進む。ステップS272では、カウンタ値sが所定値rと比較され、s=rならばステップS273に進み、s≠rならば処理を終了する。ステップS273では、コントローラ11がその他の故障を検知してシステムを停止させ、処理を終了する。
【0050】
本実施形態によれば、燃料ガスのパージを行っている間の流量変化によって燃料ガスの漏洩等の故障を診断するので、電流センサによる燃料ガス消費量検出機構が不要であり、燃料ガスの漏洩を新たな部品を追加することなく検知することができ、コストの低減を図ることができる。また、異常時の流量変化を予め記憶させることで、燃料ガスの漏洩や燃料パージ弁7の故障等、故障の内容を特定することができ、故障発生時の処置を効率よく行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の燃料電池システムの要部構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態の燃料電池システムにおいて燃料ガスの漏洩を診断する際の制御の一例を示すフローチャートである。
【図3】燃料ガスのパージ時における漏洩診断閾値を説明する図である。
【図4】第2の実施形態の燃料電池システムの要部構成を示す図である。
【図5】通常時と故障時の燃料パージ弁の開閉に伴う燃料ガス供給量の変化の様子を示す図である。
【図6】第2の実施形態の燃料電池システムにおける故障診断の制御の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 燃料電池
2 燃料ガスタンク
7 燃料パージ弁
8 質量流量計
10 電流センサ
11 コントローラ
Claims (4)
- 燃料電池に供給された燃料ガスのパージ時に開放される燃料パージ弁を備えた燃料電池システムにおいて、
前記燃料パージ弁の開閉に伴う前記燃料電池への燃料ガス供給量の時間的変化に基づいて、燃料ガスのパージ時における故障診断を行うことを特徴とする燃料電池システム。 - 燃料ガスを貯蔵する燃料貯蔵装置と、
前記燃料貯蔵装置からの燃料ガスの供給量を検知する燃料供給量検知手段と、
前記燃料電池からの出力電流値を検出する電流検出手段と、
前記燃料供給量検知手段によって検知された燃料ガスの供給量と、前記電流検出手段の検出値から算出される前記燃料電池での燃料ガスの消費量との差が所定の診断閾値を越えた際に、燃料ガスに漏れが生じていると診断する燃料漏れ診断手段とを備え、
前記燃料漏れ診断手段が、前記燃料パージ弁の開閉に伴う前記燃料電池への燃料ガス供給量の時間的変化を計算若しくは測定により求め、これに応じて前記診断閾値を変更して、燃料ガスのパージ時における燃料ガス漏れを診断することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。 - 燃料ガスを貯蔵する燃料貯蔵装置と、
前記燃料貯蔵装置からの燃料ガスの供給量を検知する燃料供給量検知手段と、
前記燃料供給量検知手段によって検知された燃料ガスの供給量の時間的変化に基づいて、故障が発生しているか否かを診断する故障診断手段とを備え、
前記故障診断手段が、正常状態での前記燃料パージ弁の開閉に伴う燃料ガス供給量の時間的変化を計算若しくは測定により求めて記憶しておき、前記燃料供給量検知手段によって実際に検知された燃料ガス供給量の時間的変化と、記憶しておいた正常状態での燃料ガス供給量の時間的変化とを比較して、燃料ガスのパージ時における故障の診断を行うことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。 - 前記故障診断手段が、故障時での前記燃料パージ弁の開閉に伴う燃料ガス供給量の時間的変化を計算若しくは測定により求めて記憶しておき、前記燃料供給量検知手段によって実際に検知された燃料ガス供給量の時間的変化と、記憶しておいた故障時での燃料ガス供給量の時間的変化とを比較して、故障の発生及びその内容を診断することを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システム。
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