JP5172605B2 - 燃料電池システム及びそれを用いたクロスリーク検出方法 - Google Patents

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Description

この発明は、燃料電池システム及びそれを用いたクロスリーク検出方法に関するものである。
燃料電池には、固体高分子電解質膜をアノード電極とカソード電極とで両側から挟んで膜電極構造体を形成し、この膜電極構造体の両側に一対のセパレータを配置して平板状の単位燃料電池(以下「単位セル」という。)を構成し、この単位セルを複数枚積層して燃料電池スタックとするものが知られている。
この燃料電池では、アノード電極とアノード側セパレータとの間に形成された燃料ガス流路に燃料ガスとして水素ガスを供給するとともに、カソード電極とカソード側セパレータとの間に形成された酸化ガス流路に酸化ガスとして空気を供給する。これにより、アノード電極で触媒反応により発生した水素イオンが固体高分子電解質膜を透過してカソード電極まで移動し、カソード電極で空気中の酸素と電気化学反応を起こして発電が行われる。
この種の燃料電池では、固体高分子電解質膜の劣化に伴ってクロスリークが発生する場合がある。クロスリークとは、発電停止時に、燃料電池内に残留するアノード側の水素ガスが固体高分子電解質膜を透過してカソード側へ、また、カソード側の空気中の酸素ガスや窒素ガスが固体高分子電解質膜を透過してアノード側へ移動する現象である。このクロスリークが生じると、アノード側で水素と酸素とが反応し、固体高分子電解質膜が損傷する虞がある。
そこで、例えば特許文献1に示すように、燃料電池スタックに接続された配管内に燃料ガスを供給し、この配管を密閉して配管の圧力変化や開放電圧に基づいてクロスリークを判定するような構成が知られている。具体的には、燃料電池スタックの全てのセルの開放端電圧を検出し、所定監視時間中において、これらの中の最低のセル電圧が0より大きいか否かを判定する。そして、検出した最低セル電圧が0以下、つまり逆電位が検出されることで、クロスリークが有ったと判定するようになっている。
特開2007−5266号公報
ところで、上述した従来技術にあっては、各単位セル毎にそれぞれ電圧センサ(セル電圧検出手段)を設置していたため、電圧センサ自体のコストや組み付け工数の増加等により、燃料電池のコスト増を招いていた。
そこで、近年では、燃料電池のコストを低減するために、各セル毎にそれぞれ電圧センサを設置するのではなく、複数の単位セル(例えば、2枚)を1つのセル群とし、これらセル群に対して1つの電圧センサを設置する構成が知られている。この場合、電圧センサにより検出される電圧は、各セル群毎の電圧、つまり複数の単位セルの合計セル電圧として検出される。
具体的には、電圧低下の原因が実際にクロスリークによるものか、それとも生成水が発電面を覆ってしまう等、単に発電性能の低下によるものかを判定し難いという問題がある。つまり、クロスリークにより一方のセルのみが逆電位になっている場合と、発電性能の低下により両セルの電圧が半分以下に低下している場合とで、合計セルペア電圧が同等になり得る場合がある。
そして、誤ってクロスリークの生じていない単位セルを交換することで、単位セルの交換作業や単位セル自体のロスになる一方、クロスリークが発生した単位セルを放置しておくと、単位セルの損傷が段々大きくなり、周囲の単位セルに対してもダメージを受けるという問題がある。
そこで、この発明は、複数枚のセルの合計セル電圧を検出する場合であっても、正確にクロスリークを検出することができる燃料電池システム及びそれを用いたクロスリーク検出方法を提供しようとするものである。
上記の課題を解決する請求項1に記載の発明は、アノードガスとカソードガスとを供給し発電を行うセルを積層して構成された燃料電池スタック(例えば、後述の実施形態における燃料電池1)と、前記カソードガスを前記燃料電池スタックに供給するカソードガス供給手段(例えば、後述の実施形態におけるエアポンプ7)と、複数枚の前記セルをセル群として、該セル群毎の合計セル電圧を検出するセル電圧検出手段(例えば、後述の実施形態におけるセル電圧モニタ41)と、を有する燃料電池システムであって、前記燃料電池スタックへの前記カソードガスの供給を停止するカソードガス供給停止手段(例えば、後述の実施形態におけるカソードガス供給停止手段67)と、該カソードガス供給停止手段により、前記カソードガスの供給が停止されている際に、カソード極に存在する前記カソードガスを除去するカソードガス除去手段(例えば、後述の実施形態におけるカソードガス除去手段68)と、該カソードガス除去手段により前記カソードガスを除去した際に、複数の前記セル群のうち前記合計セル電圧が最低となる特定セル群の前記合計セル電圧を第1最低セル電圧として検出する第1最低セル電圧検出手段(例えば、後述の実施形態における第1最低セル電圧検出手段64)と、前記第1最低セル電圧に基づいてクロスリークが発生している可能性があるか否かを判断する第1判断手段(例えば、後述の実施形態における第1判断手段61)と、該第1判断手段によりクロスリークが発生している可能性があると判断されたときに、その後の前記特定セル群の前記合計セル電圧を第2セル電圧として周期的に検出する第2セル電圧検出手段(例えば、後述の実施形態における第2セル電圧検出手段66)と、該第2セル電圧検出手段の検出結果を用いてさらに追加判断を行う第2判断手段(例えば、後述の実施形態における第2判断手段62)と、該第2判断手段の結果に応じて異常信号を出力するクロスリーク信号出力手段(例えば、後述の実施形態におけるクロスリーク信号出力手段63)と、を有し、前記第2判断手段は、前記第2セル電圧検出手段によって周期的に検出される第2セル電圧が前回検出時までの第2セル電圧よりも高くなったときに、クロスリークの発生はないと判断することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、前記第2判断手段は、前記第1判断手段による判断から所定の時間が経過するまでの間、前記第2セル電圧検出手段によって周期的に検出される第2セル電圧が前回検出時までの第2セル電圧を常に超えない場合に、前記特定セル群においてクロスリークが発生していると判断することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の燃料電池システムにおいて、前記クロスリーク信号出力手段は、前記第2判断手段によって所定の複数回クロスリークが発生していると判断された場合に、前記特定セル群におけるクロスリークの発生を確定して異常信号を出力することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の燃料電池システムにおいて、前記クロスリーク信号出力手段は、前記第2セル電圧が前記第1最低セル電圧に比べ所定値以上低下した場合に、前記第2判断手段によって前記複数回のクロスリーク判断がなされなくても、前記特定セル群におけるクロスリークの発生を確定して異常信号を出力することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記セル群毎の前記合計セル電圧に基づいて、前記燃料電池スタックの平均セル群電圧を算出する平均セル電圧検出手段(例えば、後述の実施形態における平均セル電圧検出手段66)を有し、前記第1判断手段は、前記セル群における前記セルの枚数をnとして、前記第1最低セル電圧が前記平均セル群電圧の(n−1)/n以下である場合に、クロスリークが発生している可能性があると判断することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記カソードガス除去手段は、前記燃料電池スタック内部に残存する前記カソードガスをディスチャージさせることにより前記カソードガスを除去することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、アノードガスとカソードガスとを供給し発電を行うセルを積層して構成された燃料電池スタックと、前記カソードガスを前記燃料電池スタックに供給するカソードガス供給手段と、複数枚の前記セルをセル群として、該セル群毎の合計セル電圧を検出するセル電圧検出手段と、を有する燃料電池システムを用いて前記セルのクロスリークを検出するクロスリーク検出方法であって、前記燃料電池スタックへの前記カソードガスの供給を停止するカソードガス供給停止ステップと、前記カソードガスの供給が停止されている際に、カソード極に存在する前記カソードガスを除去するカソードガス除去ステップと、前記カソードガスを除去した際に、複数の前記セル群のうち前記合計セル電圧が最低となる特定セル群の前記合計セル電圧を第1最低セル電圧として検出する第1最低セル電圧検出ステップと、前記第1最低セル電圧に基づいてクロスリークが発生している可能性があるか否かを判断する第1判断ステップと、該第1判断ステップによりクロスリークが発生している可能性があると判断されたときに、その後の前記特定セル群の前記合計セル電圧を第2セル電圧として周期的に検出する第2セル電圧検出ステップと、該第2セル電圧検出ステップの検出結果を用いてさらに追加判断を行う第2判断ステップと、該第2判断ステップの結果に応じて異常信号を出力するクロスリーク信号出力ステップと、を有し、前記第2判断ステップは、前記第2セル電圧検出ステップによって周期的に検出される第2セル電圧が前回検出時までの第2セル電圧よりも高くなったときに、クロスリークの発生はないと判断することを特徴とする。
請求項1,7に記載の発明によれば、第1最低セル電圧に基づいて第1判断手段でクロスリークの可能性が高いかどうかを判定した後、クロスリークの可能性の高い場合に、さらに、第2セル電圧検出手段によって周期的に検出される第2セル電圧が前回検出時までの第2セル電圧よりも高くなったときに、第2判断手段でクロスリークの可能性がないものと判断するため、複数枚のセルからなるセル群毎に合計セル電圧を検出する構成であっても、クロスリークの発生をより正確に検出することができる。
すなわち、セル電圧低下の原因が生成水等による発電性能の低下である場合には、一時的にセル電圧が低下していてもカソード極へのカソードガスの侵入によって電圧が回復することがあるが、クロスリークの場合にはセル電圧のさらなる低下はあっても回復することはない。このため、第1判断手段によってクロスリークの可能性が疑われるときに、発電性能の低下が原因である場合を除外することにより、クロスリークの発生を正確に検出することができる。
請求項2に記載の発明によれば、第1判断手段による判断から所定の時間が経過するまでの間に、第2セル電圧が一度も増加しない場合にクロスリークが発生しているものと判断するため、第2判断手段の判断時間を短縮することができる。したがって、その分クロスリークの検出機会(頻度)を増やし、検出結果の信頼性を高めることができる。
請求項3に記載の発明によれば、第2判断手段によって所定の複数回クロスリークの発生が判断された場合に、クロスリーク信号出力手段が異常信号を出力するため、クロスリーク検知の信頼性を高めることができる。
請求項4に記載の発明によれば、第2セル電圧が第1最低セル電圧に比べ所定値以上低下した場合には、第2判断手段による複数回のクロスリーク判断を待たずにクロスリーク信号出力手段が異常信号を出力するため、クロスリークの発生をより早期に検知することができる。
請求項5に記載の発明によれば、第1最低セル電圧が平均セル群電圧の(n−1)/n以下である場合には、セル群のうち何れかのセルに逆電位が生じている可能性が高いので、クロスリークの発生を正確に判断することができる。これにより、無駄にクロスリークの検出を行う必要がなくなるため、クロスリーク検出の為の消費エネルギーを削減することができる。
請求項6に記載の発明によれば、燃料電池スタック内部に残存するカソードガスをディスチャージにより消費させることにより、例えばアイドル停止中等における燃料電池スタックを低電位に保持することができる。これにより、アイドル停止中等に燃料電池スタックが高電位で維持されることにより生じる、セルの固体高分子電解質膜の劣化を防ぐことができる。さらに、このディスチャージ中にクロスリークの検出を行うため、クロスリーク検出のために無駄にディスチャージを行わなくても良い。
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
(燃料電池セル)
図2は、セルの断面図である。
図2に示すように、本実施形態の燃料電池1は、固体高分子電解質膜型の燃料電池であり、単位燃料電池としてのセル55を複数積層して構成される燃料電池スタックからなる。セル55は、例えばペルフルオロスルホン酸ポリマー(登録商標「ナフィオン」)等の固体ポリマーイオン交換膜等からなる固体高分子電解質膜51をアノード52とカソード53とで両側から挟み込み、さらにその外側を一対のセパレータ54,54で挟持して形成される。また、各セル55は、燃料ガスとして水素ガス(アノードガス)が供給される水素ガス通路56と、酸化ガスとして酸素を含む空気(カソードガス)が供給される空気通路57と、冷却液が供給される冷却液通路58とを備えている。そして、アノード52で触媒反応により発生した水素イオンが、固体高分子電解質膜51を透過してカソード53まで移動し、カソード53で酸素と電気化学反応を起こして発電する。この発電に伴う発熱により燃料電池1が所定温度を越えないように、冷却液通路58を流れる冷却液で熱を奪い冷却するようになっている。
また、この燃料電池1においては、セル55の出力電圧を検出するためのセル電圧モニタ(V)41が、n枚(但し、n≧2)のセル55(本実施形態においては、n=2)に対して1つ接続されている。具体的には、セル電圧モニタ41の一端が、一方のセル55の外側のセパレータ54に接続されるとともに、他端が他方のセル55の外側のセパレータ54に接続されている。つまり、本実施形態の燃料電池1においては、2枚のセル55を1つのセルペア(セル群)として構成し、各セル電圧モニタ41によって各セルペアの合計セル電圧(以下、合計セルペア電圧)を検出する。そして、セル電圧モニタ41の出力信号は、セル電圧情報(図1参照)としてECU39の後述する電圧検出手段60に入力されるようになっている。
(燃料電池システム)
図1は、本実施形態に係る燃料電池システムの概略構成図である。
図1に示すように、この燃料電池システム100における燃料電池1は、燃料電池車両(不図示)に搭載されたものであって、上述した燃料電池スタックで構成されている。なお、図1においては、上述したセル電圧モニタ41を1つのみ示している。
燃料電池システム100は、酸化ガスである空気を所定圧力に加圧するスーパーチャージャー等のエアポンプ7を備えている。このエアポンプ7は、酸化ガス供給路8を介して、燃料電池1の入口に接続されている。なお、酸化ガス供給路8には、空気の冷却装置や加湿器等(いずれも不図示)を設けることが望ましい。一方、燃料電池1における酸化ガスの排出(出口)側には、背圧制御弁10を備えたカソードオフガス排出路9が接続されている。燃料電池1において発電に供された空気は、カソード53(図2参照)側の生成水と共に、カソードオフガス排出路9を通って希釈器30に供給される。
また、燃料電池システム100は、燃料ガスである水素ガスが貯留された水素タンク(カソードガス供給手段)15を備えている。この水素タンク15は、燃料ガス供給路17を介して、燃料電池1の入口に接続されている。燃料ガス供給路17には、燃料ガス遮断弁20と、水素ガスを所定圧力に減圧する減圧弁(不図示)と、アノードオフガスを燃料ガス供給路17に合流させるエゼクタ19とが設けられている。
一方、燃料電池1における燃料ガスの排出(出口)側には、アノードオフガス循環路18が接続されている。燃料電池1において消費されなかった未反応の水素ガスは、アノードオフガス循環路18を通ってエゼクタ19に吸引され、再び燃料電池1の燃料ガス供給路17に供給される。
また、アノードオフガス循環路18からは、水素排出弁21を備えたアノードオフガス排出路22が分岐している。水素排出弁21は、燃料電池1を循環する水素ガス中の不純物(水分や窒素等)の濃度が高くなったとき等、必要に応じて開いてアノードオフガスを排出する。水素排出弁21から排出されたアノードオフガスは希釈器30へ排出され、希釈器30においてカソードオフガスによって希釈される。
また、燃料電池1は、ディスチャージ用出力リード線43を介してオーディオ、バッテリ等の電力消費デバイス42に接続されている。ディスチャージ用出力リード線43には、車両のアイドル停止中や回生中、イグニッションOFF時等のカソードガス供給停止中において、燃料電池1をディスチャージする際に燃料電池1で発電された電力が供給されるようになっている。
なお、ディスチャージとは、カソード53に残存する酸化ガスを反応させて除去し、燃料電池1の電位を下げることである。これにより、カソードガス供給停止中において、カソード53に残存する酸化ガスによって固体高分子電解質膜51に負荷がかからないようにすることができる。そして、ディスチャージによって燃料電池1で発電された電力は、電力消費デバイス42に供給され、オーディオを再生したり、バッテリに蓄電されたりするようになっている。なお、ディスチャージ用リード線43において、燃料電池1と電力消費デバイス42との間には、電流計59が接続されている。この電流計59は、電力消費デバイス42に供給される電流(電力)を検出するものであって、この電流計59の出力信号は電流情報としてECU39に入力される。
(ECU)
上述したセル電圧モニタ41および電流計59は、燃料電池システム100を統括的に制御するECU39に接続されている。
図3は、ECU39のブロック図である。
図3に示すように、ECU39は、上述したカソードガス供給停止中に燃料電池1のクロスリークの発生を検出するため、電圧検出手段60と、第1判断手段61と、第2判断手段62と、クロスリーク信号出力手段63と、カソードガス供給停止手段67と、カソードガス除去手段68とを備えている。なお、図示しないがECU39は、後述する各セルペア電圧や各判断結果を記憶するメモリ部も備えている。
電圧検出手段60は、上述したセル電圧モニタ41から出力された出力信号(図1中セル電圧情報)を受信するものであり、第1最低セル電圧検出手段64と、第2セル電圧検出手段65と、平均セル電圧検出手段66とを備えている。
第1最低セル電圧検出手段64は、上述したディスチャージ完了後にセル電圧モニタ41から出力された出力信号に基づいて検出された各セルペアの合計セルペア電圧のうち、合計セルペア電圧が最低となるセルペア(特定セルペア)の合計セルペア電圧を第1最低セルペア電圧として検出する。そして、検出された第1最低セルペア電圧の出力信号を第1判断手段61に向けて出力する。
平均セル電圧検出手段66は、燃料電池1全体の合計セルペア電圧、つまり各セルペアの合計セルペア電圧に基づいて、燃料電池1における平均のセルペア電圧(以下、平均セルペア電圧という)を算出する。そして、算出された平均セルペア電圧の出力信号を、第1判断手段61に向けて出力する。
第2セル電圧検出手段65は、後述するように第1判断手段61がクロスリークが発生している可能性があると判断したときに、その後の特定セルペアの合計セルペア電圧を第2セルペア電圧として周期的に検出する。そして、検出された第2セルペア電圧の出力信号を第2判断手段62に向けて出力する。
カソードガス供給停止手段67は、車両がアイドル停止中や回生中、イグニッションOFF時等になった場合に、エアポンプ7に向けてエア停止指令信号を出力し、エアポンプ7によるカソードガスの供給を停止させる。
カソードガス除去手段68は、カソードガス供給が停止した際に、電力消費デバイス42にディスチャージ指令信号を出力し、電力消費デバイス42によって上述したディスチャージを行わせる。すなわち、カソードガスの供給を停止した状態で、燃料電池1から電力を取り出し、電力消費デバイス42に消費させる。
第1判断手段61は、第1最低セル電圧検出手段64から出力された第1最低セルペア電圧の出力信号に基づいて、燃料電池1においてクロスリークが発生しているかを判断する。具体的には、ディスチャージ完了後の第1最低セルペア電圧が、平均セルペア電圧の1/2−α(α:検出誤差)以下である場合に、クロスリークが発生している可能性があると判断する。
第2判断手段62は、第2セル電圧検出手段65から周期的に出力されてくる第2セルペア電圧を調べ、出力されてくる第2セルペア電圧が前回検出時までの第2セルペア電圧よりも大きい場合には、特定セルペアでのクロスリークの発生がないものと判断し、第1判断手段61による判断から所定の時間が経過するまでの間、第2セルペア電圧が前回検出時までの第2セルペア電圧を終始超えなかった場合には、特定セルペアでクロスリークが発生しているものと判断する。そして、第2判断手段62における判断結果の出力信号を、クロスリーク信号出力手段63に向けて出力する。
クロスリーク信号出力手段63は、第2判断手段62から出力されたクロスリーク発生の出力信号に基づいて、運転者に対して警告音や警告表示等のクロスリーク発生の異常信号を出力するものである。
具体的には、第2判断手段62で算出された第2セルペア電圧と第1最低セルペア電圧との差分が所定値より小さい間は、カソードガス供給停止毎(例えば、アイドル停止毎)に連続して所定の複数回(例えば、5回)クロスリークと判断された場合に、クロスリークの発生を確定する。一方、第2セルペア電圧と第1最低セルペア電圧との差分が所定値以上である場合は、第2判断手段62において、クロスリークが連続して所定の複数回判断されていなくても、その時点でクロスリークの発生を確定する。そして、クロスリークの発生を確定したら、運転者に対して警告音や警告表示等の異常信号を出力する。
(クロスリーク検出方法)
次に、本実施形態に係るクロスリーク検出方法について説明する。図4はクロスリーク検出方法を示すフローチャートである。本実施形態におけるクロスリークの検出は、カソードガス供給停止中、つまり車両のアイドル停止中や回生中、イグニッションOFF時等に行うものである。
まず、車両がアイドル停止中や回生中、イグニッションOFF時等になった場合に、カソードガス供給停止手段67からエアポンプ7に向けてエア停止指令信号を出力し、エアポンプ7によるカソードガスの供給を停止させる。
そして、図4に示すように、ECU39により、カソードガス(酸化ガス)の供給が停止中か否かを判定する(ステップS1)。ステップS1の判定結果が「NO」の場合(カソードガス供給中、つまり車両走行中等)には、クロスリークの検出は行わず、フローを終了する。
一方、ステップS1の判定結果が「YES」の場合には、カソードガス供給停止中であると判断し、ステップS2に進む。
次に、ECU39により、カソード53側がカソードガス欠乏状態であるか否かを判定する(ステップS2)。なお、この時点でアノード52側には、アノードガス(水素ガス)が充分に存在している。ステップS2の判定結果が「NO」の場合(カソード53にカソードガスが残存している場合)には、カソードガス除去手段68から電力消費デバイス42に向けてディスチャージ指令信号を出力する。そして、ディスチャージ指令信号を受信した電力消費デバイス42は、上述したディスチャージを行う。ディスチャージ完了の判断は、電流計59から出力される電流情報によって判断する。また、カソード53側に残存するカソードガスを除去するには、所定時間(例えば、2,3秒〜10秒程度)放置してアノード52側に存在するアノードガスと、カソード53に残存するカソードガスとを反応させて行うことも可能である。これにより、カソード53側に残存している酸化ガスが除去される。
一方、ステップS2の判定結果が「YES」の場合には、カソード53側がカソードガス欠乏状態であると判断してステップS3に進む。
次に、燃料電池1全体の合計セルペア電圧を検出する。具体的には、各セル電圧モニター41により、各セルペア(2つのセル55間)の合計セルペア電圧をそれぞれ検出し、この検出結果の出力信号(セル電圧情報)をECU39の電圧検出手段60に出力する。そして、各セルペアの合計セルペア電圧の検出結果に基づいて、平均セル電圧検出手段66により、燃料電池1の平均セルペア電圧を算出する。
一方、合計セルペア電圧の検出結果に基づいて、第1最低セル電圧検出手段64により、第1最低セルペア電圧を検出する。具体的には、各セルペアの合計セルペア電圧のうち、最も低い合計セルペア電圧を第1最低セルペア電圧として検出する。そして、これら平均セルペア電圧及び第1最低セルペア電圧をECU39のメモリ部に記憶させておく(ステップS3)。
このように、ディスチャージ完了後(カソード53側がカソードガス欠乏状態)に合計セルペア電圧を検出することで、各セルペアの合計セルペア電圧を同一条件で検出することが可能である。つまり、何らかの異常が発生しているセルペアが存在する場合には、その合計セルペア電圧の変化が顕著に表れる。これにより、良好な電圧性能を維持しているセルペアと何らかの異常が発生しているセルペアとの変化を判断し易くなる。
ここで、図5,図6は、時間Tに対するセル電圧(セルペア電圧)を示すタイムチャートであり、図5はクロスリーク発生によるセルペア電圧低下時を示し、図6は生成水等の影響によるセルペア電圧低下時を示している。
時間T1において、カソードガス供給を停止した後、ディスチャージ等を行うことでカソード53側に残存するカソードガスが消費されて、平均セルペア電圧及び最低セルペア電圧が低下する(時間T2)。
なお、正常時、つまり生成水やクロスリークによる影響がない場合は、同様に平均セルペア電圧及び最低セルペア電圧が低下するが、時間T2からさらに時間が経過するにつれ外部からカソード53にカソードガスが侵入して再び発電が行われるので、平均セルペア電圧及び最低セルペア電圧が増加する。
続いて、図4のフローチャートに戻り、時間T2(図5,図6参照)において、第1判断手段61により第1最低セルペア電圧が、平均セルペア電圧の1/2−α(α:検出誤差)以下であるか否かを判定する(ステップS4)。カソードガス供給が停止された状態において、クロスリークが発生しているセル55には、0Vの電位または逆電位が生じる。
つまり、第1最低セルペア電圧が平均セルペア電圧の1/2−α以下であるということは、セルペアのうち一方のセル55の電位が0Vまたは逆電位が生じている可能性がある。
なお逆電位とは、クロスリークによりカソード53側からアノード52側に移動した酸素と、アノード52側に存在する水素とが、アノード52側で反応し、この反応によって生じる電位であり、正常な発電時に生じる電位に対して逆転する現象である。
このように、第1最低セルペア電圧が平均セルペア電圧の1/2−α以下である場合には、セルペアのうち一方のセル55に逆電位が生じている可能性が高いので、クロスリークの発生の可能性が高いものと判断することができる。つまり、第1最低セルペア電圧が平均セルペア電圧のセルペアの1/2−α以下であるということは、クロスリークにより逆電位が生じている場合であるか、発電性能の低下によりセルペアのうち両セル55の電圧が半分以下に低下している場合である。これにより、無駄にクロスリークの検出を行う必要がなくなるため、クロスリーク検出の為の消費エネルギーを削減することができる。
そして、ステップS4の判定結果が「NO」の場合(第1最低セルペア電圧が平均セルペア電圧の1/2−α以上の場合)には、ステップS5に進みクロスリーク故障の可能性無しと判断する。クロスリーク故障の可能性無しと判断した場合には、クロスリークの検出フローを終了する。
一方、ステップS4の判定結果が「YES」の場合には、クロスリークの可能性有りと判断してステップS6に進む。
次に、第2セル電圧検出手段65により、第2セルペア電圧を検出する(ステップS6)。具体的には、セル電圧モニタ41から出力されたセルペア電圧の出力信号(セル電圧情報)に基づいて、合計セルペア電圧のうち、上述した特定セルペアの合計セルペア電圧を第2セルペア電圧として検出する。そして、検出された第2セルペア電圧をECU39のメモリ部に記憶する。
ところで、合計セルペア電圧に基づいてクロスリークを判定する場合、複数のセルのうち、何れかのセルにクロスリークが生じている場合でも、実際にクロスリークが生じているか否かを判定し難いという問題がある。例えば、合計セルペア電圧を検出する構成の場合、合計セルペア電圧が半分以下に低下しても、この電圧低下の原因を確定することができない。具体的には、電圧低下の原因が実際にクロスリークによるものか、それとも生成水が発電面を覆ってしまう等、発電性能の低下によるものかが判定し難いという問題がある。つまり、上述したようにクロスリークにより一方のセルのみが逆電位になっている場合と、発電性能の低下により両セルの電圧が半分以下に低下している場合とで、合計セルペア電圧が同等になり得る場合がある。
ここで、本実施形態では、ステップS6の第2セルペア電圧の検出を周期的に行い、第2セルペア電圧の変化(増減)を監視することにより、第1最低セルペア電圧の低下がクロスリークによる電圧低下であるのか、生成水等に起因する一次的な発電性能の低下による電圧低下であるのかを判断するようにしている。
即ち、クロスリークが発生している場合には、時間が経過するにつれクロスリークの影響が大きくなり、図5に示すように電位(第2セルペア電圧)が次第に減少するようになるが、途中から電位の増加が起こることはない。
これに対して、図6に示すように、時間T1から時間T2におけるセルペア電圧の低下の原因が、生成水等による発電性能低下である場合には、カソード53にエアが拡散すること等により発電面に存在する生成水が除去されれば、少なくとも発電性能は一次的に回復し、そのとき電位が増加する。また、上述したように外部からカソード53にカソードガスが侵入して再び発電が行われることによっても電位は増加する。このため、これらの場合には、第2セルペア電圧の増加は起こり得る。
したがって、第2セルペア電圧の増加があった場合にはクロスリーク故障が無いものと判断し、第2セルペア電圧の増加がない場合には、クロスリーク故障であるものと判断する。
具体的には、ステップS7においては、今回検出した第2セルペア電圧が前回検出した第2セルペア電圧よりも大きいかどうかを判定し、今回検出した第2セルペア電圧が前回検出した第2セルペア電圧よりも大きい場合には、ステップS5に進み、合計セルペア電圧の低下が発電性能の低下でありクロスリーク故障では無いものと判断する。
一方、ステップS7で、今回検出した第2セルペア電圧が前回検出した第2セルペア電圧以下である場合には、ステップS8に進み、今回検出した第2セルペア電圧を、旧第2セルペア電圧(次回に用いる前回検出の第2セルペア電圧)としてメモリに記憶する。
次のステップS9においては、第1判断手段61で第1最低セルペア電圧を検出してから(ステップS3)所定の時間が経過したかどうかを判定し、所定の時間が経過していなければステップS6に戻って同様の繰り返す。したがって、所定の時間が経過するまでは、第2セルペア電圧の変化を監視し続ける。
そして、所定の時間が経過したときには、合計セルペア電圧の低下が発電性能の低下ではなく、クロスリークによるものであると判断してステップS10に進む。
ステップS10においては、ステップS9の判定結果に基づいてクロスリーク故障の発生を確定する。クロスリーク発生の確定は、カソードガス供給停止毎(例えば、アイドル停止毎)に上述したフローを行い、複数回(例えば、5回)連続でクロスリーク発生が検出された時点で、クロスリーク故障が発生したと確定する。つまり、複数回連続でクロスリークを検出した場合に、クロスリークの発生を確定することで、誤差の影響を排除することが可能になり、クロスリークの誤検出を防止することができるため、クロスリークを正確に検出することができる。
また、ステップS6で検出した第2セルペア電圧がステップS3で検出した第1最低セルペア電圧とよりも所定値以上低下した場合には、その時点でクロスリーク故障が発生したと確定する。例えば、セル55の固体高分子電解質膜51に大きな穴が開いていた場合、つまりクロスリークが大きい場合には、電圧低下量は大きくなる。この時、電圧低下量が所定以上の場合には、その時点でクロスリーク故障の発生を判断することで、所定回クロスリークを検出することなく、早期にクロスリークを検出できる。そのため、クロスリーク故障が発生した場合において、周囲のセル55にまでダメージを与えることを防ぐことができる。
クロスリーク故障の発生を確定した場合には、クロスリーク信号出力手段63から運転者に対して警告音や警告表示等の異常信号が出力される。そして、異常信号を受信したら、クロスリークの発生したセル55を直ちに交換する。したがって、複数のセル55においてクロスリークが発生している場合があっても、セル55を交換する時点で他のセル55におけるクロスリークの有無を確認すればよい。そのため、最低セルペア電圧を検出して最初にクロスリークが発生するセル55を検出すれば足りる。
以上により、クロスリークの検出フローを終了する。
以上のように、この燃料電池システムにおいては、第1最低セル電圧に基づいてクロスリークの可能性が高いかどうかを判定した後、クロスリークの可能性の高い場合には、さらに、第2セル電圧を周期的に監視し、第2セル電圧の変化に増加傾向が見られたときにはその時点で即時にクロスリーク故障なしと判断し、所定時間の間第2セル電圧の変化に増加傾向が見られないときにはクロスリーク故障と判断するため、複数枚のセル55からなるセルペア毎に合計セルペア電圧を検出する構成であっても、クロスリークにより発生する電圧低下を正確に検出することができる。
そして、第2セルペア電圧の変化に増加傾向が見られた場合、つまり合計セルペア電圧が回復した場合には、クロスリーク以外が原因であると判断することで、クロスリークの誤検出を防止できる。
さらに、この燃料電池システムにおいては、第1最低セルペア電圧が平均セルペア電圧以下になった後に、所定時間の経過後(例えば、図5,図6におけるT3)の第2セルペア電圧の減少具合を比較してクロスリークを判断する場合に比較し、クロスリーク以外の要因によるセルペア電圧の低下(図5参照)をセルペア電圧が一次的に回復した時点で早期に確実に発見できるという利点がある。
また、燃料電池1内部に残存するカソードガスをディスチャージにより消費させることにより、例えばアイドル停止中等における燃料電池1を低電位に保持することができる。これにより、アイドル停止中等に燃料電池1が高電位で維持されることにより生じる、セル55の固体高分子電解質膜51の劣化を防ぐことができる。さらに、アイドル停止中等に行われるディスチャージ中にクロスリークの検出を行うため、クロスリーク検出のために無駄にディスチャージを行わなくても良い。
したがって、燃料電池1のコストを低減した上で、クロスリークによるセル55へのダメージを抑えることができる。
ところで、クロスリークの検出方法としては、例えばカソードの出口側(希釈器の出口側)に水素センサを設け、この水素センサによりカソード側からの水素ガスの漏れ量を検出する構成も考えられる。しかしながら、この構成にあっては、カソードの出口側には、各セルから排出される酸化ガスが流出してくるため、水素ガスが大量に漏れなければ、クロスリークを判断することができない。また、クロスリークの発生箇所を判断することができない。
これに対して、本実施形態では、セルペア電圧の変化に基づいてクロスリークを判断することで、水素センサを設ける必要もないため、燃料電池1の低コスト化が図ることができる。また、水素センサによる検出に比べて迅速に、かつ正確にクロスリークを判断することができる。
なお、この発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、上述した実施形態で挙げた構成等はほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
例えば、上述の実施形態では、2枚のセルをセルペアとして、このセルペア毎の合計セルペア電圧を検出する構成について説明したが、複数枚のセルを1つのセル群として、このセル群毎の合計セル電圧を検出するような構成にしてもよい。この場合、セルの枚数をnとすると、上述したステップS4における判定は、第1最低セル電圧が平均セル電圧の(n−1)/n−αである場合に、クロスリークの可能性ありと判断する。
また、上述の実施形態では、ステップS2においてカソード側がカソードガス欠乏状態でない場合に、ディスチャージを行うか、所定時間放置する場合について説明したが、カソード酸化ガス供給路に真空ポンプを接続し、カソードからエアを引く構成も可能である。
この発明の一実施形態における燃料電池システムの概略構成図。 この発明の一実施形態における燃料電池のセルの断面図。 この発明の一実施形態におけるECUのブロック図。 この発明の一実施形態におけるクロスリーク検出方法を示すフローチャート。 この発明の一実施形態におけるクロスリーク発生によるセル電圧低下時の時間Tに対するセル電圧を示すタイムチャート。 この発明の一実施形態における生成水によるセル電圧低下時の時間Tに対するセル電圧を示すタイムチャート。
符号の説明
1…燃料電池(燃料電池スタック)
7…エアポンプ(カソードガス供給手段)
41…セル電圧モニタ(セル電圧検出手段)
61…第1判断手段
62…第2判断手段
63…クロスリーク信号出力手段
64…第1最低セル電圧検出手段
65…第2セル電圧検出手段
66…平均セル電圧検出手段
67…カソードガス供給停止手段

Claims (7)

  1. アノードガスとカソードガスとを供給し発電を行うセルを積層して構成された燃料電池スタックと、
    前記カソードガスを前記燃料電池スタックに供給するカソードガス供給手段と、
    複数枚の前記セルをセル群として、該セル群毎の合計セル電圧を検出するセル電圧検出手段と、を有する燃料電池システムであって、
    前記燃料電池スタックへの前記カソードガスの供給を停止するカソードガス供給停止手段と、
    該カソードガス供給停止手段により、前記カソードガスの供給が停止されている際に、カソード極に存在する前記カソードガスを除去するカソードガス除去手段と、
    該カソードガス除去手段により前記カソードガスを除去した際に、複数の前記セル群のうち前記合計セル電圧が最低となる特定セル群の前記合計セル電圧を第1最低セル電圧として検出する第1最低セル電圧検出手段と、
    前記第1最低セル電圧に基づいてクロスリークが発生している可能性があるか否かを判断する第1判断手段と、
    該第1判断手段によりクロスリークが発生している可能性があると判断されたときに、その後の前記特定セル群の前記合計セル電圧を第2セル電圧として周期的に検出する第2セル電圧検出手段と、
    該第2セル電圧検出手段の検出結果を用いてさらに追加判断を行う第2判断手段と、
    該第2判断手段の結果に応じて異常信号を出力するクロスリーク信号出力手段と、を有し、
    前記第2判断手段は、前記第2セル電圧検出手段によって周期的に検出される第2セル電圧が前回検出時までの第2セル電圧よりも高くなったときに、クロスリークの発生はないと判断することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記第2判断手段は、前記第1判断手段による判断から所定の時間が経過するまでの間、前記第2セル電圧検出手段によって周期的に検出される第2セル電圧が前回検出時までの第2セル電圧を常に超えない場合に、前記特定セル群においてクロスリークが発生していると判断することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記クロスリーク信号出力手段は、前記第2判断手段によって所定の複数回クロスリークが発生していると判断された場合に、前記特定セル群におけるクロスリークの発生を確定して異常信号を出力することを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記クロスリーク信号出力手段は、前記第2セル電圧が前記第1最低セル電圧に比べ所定値以上低下した場合に、前記第2判断手段によって前記複数回のクロスリーク判断がなされなくても、前記特定セル群におけるクロスリークの発生を確定して異常信号を出力することを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記セル群毎の前記合計セル電圧に基づいて、前記燃料電池スタックの平均セル群電圧を算出する平均セル電圧検出手段を有し、
    前記第1判断手段は、前記セル群における前記セルの枚数をnとして、前記第1最低セル電圧が前記平均セル群電圧の(n−1)/n以下である場合に、クロスリークが発生している可能性があると判断することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  6. 前記カソードガス除去手段は、前記燃料電池スタック内部に残存する前記カソードガスをディスチャージさせることにより前記カソードガスを除去することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  7. アノードガスとカソードガスとを供給し発電を行うセルを積層して構成された燃料電池スタックと、
    前記カソードガスを前記燃料電池スタックに供給するカソードガス供給手段と、
    複数枚の前記セルをセル群として、該セル群毎の合計セル電圧を検出するセル電圧検出手段と、を有する燃料電池システムを用いて前記セルのクロスリークを検出するクロスリーク検出方法であって、
    前記燃料電池スタックへの前記カソードガスの供給を停止するカソードガス供給停止ステップと、
    前記カソードガスの供給が停止されている際に、カソード極に存在する前記カソードガスを除去するカソードガス除去ステップと、
    前記カソードガスを除去した際に、複数の前記セル群のうち前記合計セル電圧が最低となる特定セル群の前記合計セル電圧を第1最低セル電圧として検出する第1最低セル電圧検出ステップと、
    前記第1最低セル電圧に基づいてクロスリークが発生している可能性があるか否かを判断する第1判断ステップと、
    該第1判断ステップによりクロスリークが発生している可能性があると判断されたときに、その後の前記特定セル群の前記合計セル電圧を第2セル電圧として周期的に検出する第2セル電圧検出ステップと、
    該第2セル電圧検出ステップの検出結果を用いてさらに追加判断を行う第2判断ステップと、
    該第2判断ステップの結果に応じて異常信号を出力するクロスリーク信号出力ステップと、を有し、
    前記第2判断ステップは、前記第2セル電圧検出ステップによって周期的に検出される第2セル電圧が前回検出時までの第2セル電圧よりも高くなったときに、クロスリークの発生はないと判断することを特徴とするクロスリーク検出方法。
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