JP5179582B2 - 電力を電力需要施設に分配する電力制御システム - Google Patents

電力を電力需要施設に分配する電力制御システム Download PDF

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Description

本発明は、電力制御システムに関し、特に、電力系統から供給される電力を、複数の電力需要施設に分配する電力制御システムに関する。
近年、電力を有効に活用する様々な技術が注目されている。たとえば、優先順位が高い電力の供給ラインをできるだけ遮断させないようにするための技術が提案されている(特許文献1:国際公開第05/093924号パンフレット)。また、太陽電池からの発電電力を制限することなく、蓄えられた電力が系統へ流出することを防ぐための技術が提案されている(特許文献2:特開2002−171674号公報)。
また、電力を必要とする施設(以下、電力需要施設ともいう)から、電力需要施設に電力を供給する電力系統へ電力が流れるという逆潮流を防ぐための技術(以下、第1の先行技術ともいう)が提案されている(特許文献3:特開2004−208426号公報)。電力需要施設は、たとえば、住宅である。電力系統は、たとえば、電力会社における、電力を供給するシステムである。
国際公開第05/093924号パンフレット 特開2002−171674号公報 特開2004−208426号公報
電力需要施設から、電力系統へ電力が流れるという逆潮流が増加すると、電力系統の配電に係る電圧が上昇するなど、電力系統の設備に悪影響を与える。そのため、逆潮流の防止は、必要不可欠である。
近年では、電力系統が、複数の電力需要施設(たとえば、住宅)を含む集合住宅へ電力を供給するためのシステムも増えつつある。このようなシステムでは、電力需要施設毎に、電力の使用状況が異なるため、逆潮流を防ぐために、単に、各電力需要施設から、電力系統への電力の流れを防止したのでは、電力を、有効に活用することができない。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、電力が電力系統へ流れるのを防ぎつつ、電力の有効活用を可能とする電力制御システムを提供することである。
上記の目的を達成するために、この発明のある局面に従う電力制御システムは、複数の電力需要施設と、外部の電力系統が接続される第1接続部と、複数の電力需要施設が接続される第2接続部とを含む分配部と、電力系統と分配部との間に流れる電力である流通電力の値を測定する測定部とを備える。
分配部は、第1接続部を介して電力系統から供給される電力を複数の電力需要施設に分配する。
複数の電力需要施設それぞれは、発電して電力を第2接続部に出力する発電装置と、蓄電池を接続し且つ分配部から分配される電力を受ける蓄電装置とを、含む。
蓄電装置は、接続される蓄電池に、当該蓄電装置が受ける電力を蓄える充電処理と、当該蓄電池から蓄えられた電力の少なくとも一部を第2接続部に出力する放電処理とを行なう。
電力制御システムは、さらに、(TLP<K1)の条件が成立するか否かを検出する条件検出部と、条件検出部が条件が成立すると検出したとき、複数の電力需要施設に対し電力制御指示を送信する電力制御部とを、備える。
TLPは、電力系統から分配部の向きに流れる流通電力の値を正とした場合における測定部が測定する流通電力の値を指し、K1は、分配部から電力系統へ流れる流通電力を指す逆潮流を検出するための閾値を指す。
電力制御指示は、放電処理を行なっている蓄電装置に対しては、蓄電池から出力される電力量を抑制するように指示し、かつ、充電処理を行なっている蓄電装置に対しては、蓄電池に蓄えられる電力量を増加するように指示する。
好ましくは、電力制御システムは、さらに、複数の電力需要施設のそれぞれから、当該電力需要施設の蓄電装置が、当該蓄電装置に接続される蓄電池に対して行なう処理を示す処理情報を受信する処理情報受信部を、備える。そして、電力制御部は、処理情報受信部が受信した処理情報に基づき、複数の電力需要施設に対し、電力制御指示を送信する。
好ましくは、蓄電装置は、分配部から分配される電力、および、複数の電力需要施設の前記発電装置が出力する電力を受ける。充電処理は、分配部から分配される電力の少なくとも一部を蓄電池に蓄える第1充電処理、および、複数の電力需要施設の発電装置が出力する電力の少なくとも一部を蓄電池に蓄える第2充電処理のうちの少なくとも一方を指す。
好ましくは、蓄電装置は、接続される蓄電池に蓄えられている電流容量の値を検出する電流容量値検出部を、有しする。この電流容量値検出部が検出する電流容量の値に基づき、当該蓄電池を充電することが可能であるか否かを検出する。
好ましくは、充電することが可能と検出されたとき、蓄電装置は、接続される蓄電池に充電されるべき電力量を増加させる。
好ましくは、複数の電力需要施設の各々は、さらに、分配部と、蓄電装置との間に流れる電力である施設内電力の値および施設内電力の流れる方向を測定する施設内測定部と、(INP<L1)の条件が成立したとき施設内電力が大きくなるように内部電力制御処理を行なう施設内制御部と、を含む。
INPは、分配部から蓄電装置へ向かう方向を正としたときに、測定される施設内電力の値を指し、且つL1は、蓄電装置から分配部へ流れる電力を検出するための施設内閾値を指す。施設内制御部は、電力制御指示を受信したとき、施設内閾値を所定値だけ増加させる。
好ましくは、内部電力制御処理は、対応する蓄電装置が放電処理を行なっている場合は、放電処理による、分配部への電力の供給量を抑制する処理を指す。内部電力制御処理は、対応する蓄電池が充電可能な状態であって、かつ、対応する蓄電装置が充電処理を行なっている場合は、充電処理により、対応する蓄電池に充電されるべき電力を増加する処理を指す。
好ましくは、L1が指す施設内閾値は、0に近い値である。
好ましくは、電力制御部は、(TLP≧K1)の条件が成立することが検出されるまで、放電処理を行なっている蓄電装置に対しては、当該蓄電装置に接続される蓄電池から出力される電力量が抑制されるように制御し、かつ、充電処理を行なう蓄電装置に対しては、当該蓄電装置に接続される前記蓄電池が充電する電力量が増加するように制御する。
好ましくは、K1が指す閾値は、0に近い値である。
好ましくは、発電装置は、太陽光発電装置を指す。
この発明の他の局面に従うと、電力システムを制御するための方法が提供される。
電力システムは、複数の電力需要施設と、外部の電力系統が接続される第1接続部と、複数の電力需要施設が接続される第2接続部とを含む分配部と、電力系統と、分配部との間に流れる電力である流通電力の値を測定する測定部とを備える。
分配部は、第1接続部を介して電力系統から供給される電力を複数の電力需要施設に分配し、第2接続部を介して与えられる電力を第1接続部を介して電力系統に出力する。
複数の電力需要施設それぞれは、発電して電力を第2接続部に出力する発電装置と、蓄電池を接続し、且つ分配部から分配される電力または発電装置から出力される電力を受ける蓄電装置とを、含む。
蓄電装置は、接続される蓄電池に、当該蓄電装置が受ける電力を蓄える充電処理と、当該蓄電池から蓄えられた電力を第2接続部に出力する放電処理とを行なう。
方法は、(TLP<K1)の条件が成立するか否かを検出するステップと、条件が成立すると検出されたとき、複数の電力需要施設に対し電力制御指示を送信するステップとを、備える。
TLPは、電力系統から分配部の向きに流れる流通電力の値を正とした場合における測定部が測定する流通電力の値を指し、K1は、分配部から電力系統へ流れる流通電力を指す逆潮流を検出するための閾値を指す。
電力制御指示は、放電処理を行なっている蓄電装置に対しては、蓄電池から出力される電力量を抑制するように指示し、かつ、充電処理を行なっている蓄電装置に対しては、蓄電池に充電される電力量を増加するように指示する。
本発明に係る電力制御システムは、電力系統から供給される電力を複数の電力需要施設に分配する分配部と、電力系統と、分配部との間に流れる電力である流通電力の値を測定する測定部とを含む。電力系統から分配部へ向かう方向を正としたときに、測定される流通電力をTLP、逆潮流を検出するための閾値をK1とし、TLP<RP0の条件が成立するときは流通電力TLPが大きくなるように電力制御処理を行なう。電力制御処理では、放電処理を行なっている蓄電装置に対しては、放電処理による、電力系統への方向への電力の供給量を抑制させるように制御する。また、充電処理を行なっている蓄電装置に対しては、対応する蓄電池に充電する電力を増加させるように制御する。
したがって、電力が電力需要施設から電力系統へ流れる逆潮流の発生を防ぎつつ、電力の有効活用が可能となる。
本実施の形態における電力制御システムの構成を示す図である。 発電装置の内部構成を示すブロック図である。 蓄電装置の内部構成を示すブロック図である。 電力測定処理DTおよび電力測定処理CTのフローチャートである。 総電力制御処理CP、総電力制御処理CTAおよび総電力制御処理DTAのフローチャートである。 施設内電力制御処理のフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
(システムの構成)
図1は、本実施の形態における電力制御システム10000の構成を示す図である。なお、図1には、説明のために、電力系統P100を示している。電力系統P100は、電力を供給する電力会社等の商用の施設である。電力制御システム10000は、マンション等の集合住宅に設けられるシステムであるとする。なお、これに限定されることなく、電力制御システム10000は、たとえば、複数の一戸建ての家からなる集合住宅に設けられるシステムであってもよい。
図1を参照して、電力制御システム10000は、変圧器50と、分配部300と、電力計測装置100と、電力制御装置200と、複数の電力需要施設1000とを含む。
変圧器50、分配部300、電力計測装置100および電力制御装置200は、部屋R100内にあるとする。電力制御システム10000が、マンションに設けられる場合、部屋R100は、マンション内に設けられる部屋であり、電力需要施設1000は、マンション内の住宅である。
電力系統P100は、電力線により変圧器50と電気的に接続される。電力系統P100は、6600Vの電圧を有する電力を、電力線を介して、変圧器50へ供給するとする。変圧器50は、電力系統P100から供給される電力の電圧レベル(6600V)を、複数の電力需要施設1000の各々で使用可能な電圧レベル(単相3線式200V)に変換する。
変圧器50は、電力線PL10により分配部300と電気的に接続される。変圧器50は、変換した電圧レベルの電力(以下、変換済電力ともいう)を、電力線PL10を介して、分配部300へ供給する。
上記は、電力系統P100が6600Vの高圧電力の場合の構成であり、電力系統P100が単相3線式200Vの場合は、変圧器50は不要である。
分配部300は、電力線PL10に流れる電力(たとえば、変換済電力)を、複数の電力需要施設1000へ分配する機能を有する。分配部300は、ブレーカー310と、ブレーカー320(i)(ただし、i=1,2,3,・・・,n(nは自然数))とを含む。本実施の形態において、ブレーカーは、電力の経路を、電気的に接続した状態(以下、オン状態ともいう)または電気的に遮断した状態(以下、オフ状態ともいう)に設定する。本実施の形態では、特に記載がない限り、ブレーカーは、オン状態に設定されているとする。ブレーカー310は、電力線PL10により、変圧器50と電気的に接続される。また、ブレーカー310は、電力線により、ノードN3と電気的に接続される。ブレーカー320(i)それぞれは、電力線により、ノードN3と電気的に接続される。
ブレーカー310は、変圧器50と、ノードN3とを電気的に接続する。この場合、変圧器50から供給される変換済電力は、ノードN3へ供給される。本実施の形態において、電力需要施設1000の数は、n(自然数)であるとする。したがって、ブレーカー320(i)は、それぞれ、電力線PL30(i)(ただし、i=1,2,3,・・・,n(nは自然数))それぞれにより、複数の電力需要施設1000と電気的に接続されるとする。以下においては、電力線PL30(i)それぞれを、単に、電力線PL30ともいう。
ブレーカー320の各々は、ノードN3と、対応する電力需要施設1000とを電気的に接続する。なお、電力需要施設1000の数は、n(自然数)より大きい値であってもよい。この場合、分配部300内のブレーカーと、対応する電力需要施設1000との間に分岐用の分電盤を設けてもよい。
電力計測装置100は、制御部110と、通信部120とを含む。
制御部110は、電力計測装置100内の各部に対する処理や、演算処理等を行なうためにCPU(Central Processing Unit)111、メモリ112および測定部113を有する。なお、CPU111に代替して、演算機能を有するその他の回路であってもよい。CPU111の制御に基づき測定部113は、ノードN3の電圧を測定する。なお、本実施の形態では、測定される電圧の値は、特に記載がない限り、正の値であるとする。また、測定部113は、電力線PL10に流れる電流の値を測定する機能を有する。
ここで、電力線PL10における電流の流れる方向が、変圧器50からブレーカー310へ向かう方向(すなわち、電力系統P100から分配部300へ向かう方向)である場合、測定部113により測定される電流の値は、正の値であるとする。一方、電力線PL10における電流の流れる方向が、ブレーカー310から変圧器50へ向かう方向(すなわち、分配部300から電力系統P100へ向かう方向)である場合、測定部113により測定される電流の値は、負の値であるとする。
すなわち、測定部113が測定した電流値は、電力線PL10における電流の流れる方向も示す。すなわち、測定部113は、電力線PL10における電流の流れる方向も測定することができる。なお、電力は、電流値と、電圧値の積により算出される。したがって、測定部113は、電力線PL10に流れる電力の値を測定(検出)することが可能となる。
また、電力は、電流値と、電圧値の積により算出されるので、電圧値は正の値であるとすると、測定部113により測定される電力の値が正の値である場合、電力線PL10に流れる電力の流れる方向は、電力系統P100から分配部300へ向かう方向となる。一方、測定される電力の値が負の値である場合、電力線PL10に流れる電力の流れる方向は、分配部300から電力系統P100へ向かう方向となる。したがって、測定部113は、電力線PL10に流れる電力の流れる方向を測定(検出)することが可能となる。
なお、測定部113が電圧および電流を測定する位置は、電力線PL10に流れる電力の電圧および電流を測定できる位置であれば、変圧器50に近い位置(高圧側)および分配部300に近い位置(低圧側)のどちらであってもよい。または、測定部113は、分配部300内のノードN3よりも電力系統P100側であれば、どこに設置されてもよい。本実施の形態では、低圧電力の方が電圧検出素子の耐圧が不要であり低コストで構成できるため、分配部300に近い位置(低圧側)で、電力線PL10に流れる電力の電圧および電流を測定するものとする。
通信部120は、制御部110および他の装置と通信する機能を有する。通信部120は、通信規格としてのホームプラグAVに基づいて、PLC(Power Line Communications:電力線搬送通信)を行なう機能を有する。PLCは、電力線を利用する通信であるため、通信線を新たに敷設する必要がなく、コストの点、通信の信頼性の点等で、他の通信に比べ有利である。
なお、通信部120が行なう通信は、PLCに限定されることなく、他の通信であってもよい。通信部120が行なう通信は、たとえば、RS(Recommended standard)485の規格に基づく有線通信、Ethernet(登録商標)に基づく有線通信、IEEE(Institute Of Electrical and Electronics Engineers)802.11gに基づく無線通信等であってもよい。
電力制御装置200は、制御部210と、通信部220とを含む。制御部210は、電力制御装置200内の各部に対する処理や、演算処理等を行なうためにCPU211、メモリ212、条件検出部213および電力制御部214を有する。条件検出部213は、後述の逆潮流を検出するための所定条件が成立するか否かを検出する。電力制御部214は、電力需要施設1000のそれぞれに、電力制御指示を送信する。メモリ212に格納されるデータについては後述する。
CPU211が実行する処理に、条件検出部213と電力制御部214の機能に相当する処理を組込むことによって、条件検出部213と電力制御部214を省略してもよい。
通信部220は、制御部210および他の装置と通信する機能を有する。通信部220は、前述の通信部120と同じ通信を行なう機能を有する。すなわち、通信部220は、PLCを行なう機能を有する。通信部220は、通信部120と通信を行なう。
電力需要施設1000は、分電盤400と、電気負荷70Rとを含む。
分電盤400は、ブレーカー410,420,430,440を含む。ここで、電力需要施設1000は、ブレーカー320(1)と電気的に接続されるものとする。この場合、ブレーカー410は、電力線PL30(1)(電力線PL30)により、ブレーカー320(1)と電気的に接続される。また、ブレーカー410は、電力線により、ノードN4と電気的に接続される。ブレーカー410は、ブレーカー320(1)とノードN4とを電気的に接続する。
ブレーカー440は、電力線により、ノードN4および電気負荷70Rと電気的に接続される。電気負荷70Rは、電力を消費することにより動作する装置である。電気負荷70Rは、たとえば、冷蔵庫、エア・コンディショナ、洗濯機等である。ブレーカー440は、電気負荷70Rと、ノードN4とを電気的に接続する。すなわち、分電盤400は、当該分電盤400に供給される電力を、電気負荷70Rへ供給することができる。
電力需要施設1000は、さらに、電力計測装置700を含む。電力計測装置700は、制御部710と、通信部720とを含む。
制御部710は、電力計測装置700内の各部に対する処理や、演算処理等を行なうためにCPU711、メモリ712、測定部713、後述の逆潮流の検出をするための条件検出部714および電力制御部715を有する。電力制御部715は、後述の蓄電装置600による充電と放電ならびに後述の発電装置500による発電を制御する。メモリ712に格納されるデータについては後述する。
CPU711が実行する処理に、条件検出部714と電力制御部715の機能に相当する処理を組込むことによって、条件検出部714と電力制御部715を省略してもよい。
測定部713は、CPU711の制御に基づきノードN4の電圧を測定する。測定部713は、対応するブレーカー(ブレーカー320(1))と、ブレーカー410との間の電力線PL30(たとえば、電力線PL30(1))に流れる電流の値を測定(検出)する。
ここで、電力線PL30における電流の流れる方向が、分配部300から分電盤400へ向かう方向である場合、測定部713により測定される電流の値は、正の値であるとする。一方、電力線PL30における電流の流れる方向が、分電盤400から分配部300(電力系統P100)へ向かう方向である場合、測定部713により測定される電流の値は、負の値であるとする。
すなわち、測定部713が測定した電流値は、電力線PL30における電流の流れる方向も示す。すなわち、測定部713は、電力線PL30における電流の流れる方向も測定することができる。なお、電力は、電流値と、電圧値の積により算出される。したがって、測定部713は、電力線PL30に流れる電力の値を測定(検出)することが可能となる。
また、電力は、電流値と、電圧値の積により算出されるので、電圧値は正の値であるとすると、測定部713により測定される電力の値が正の値である場合、電力線PL30に流れる電力の流れる方向は、分配部300から分電盤400へ向かう方向となる。一方、測定部713により測定される電力の値が負の値である場合、電力線PL30に流れる電力の流れる方向は、分電盤400から分配部300(電力系統P100)へ向かう方向となる。したがって、測定部713は、電力線PL30に流れる電力の流れる方向を測定(検出)することが可能となる。
なお、測定部713が電圧および電流を測定する位置は、対応する電力需要施設1000に供給される総電力、または電力需要施設1000から供給される総電力を測定できる位置であれば、図1に記載の位置に限定されない。
通信部720は、制御部710および他の装置と通信する機能を有する。通信部720は、前述の通信部120と同じ通信を行なう機能を有する。すなわち、通信部720は、PLCを行なう機能を有する。通信部720は、電力制御装置200内の通信部220および後述する蓄電装置600と通信を行なう。
電力需要施設1000は、さらに、発電装置500と、太陽電池BT10とを含む。
太陽電池BT10は、太陽光を利用して発電し、発電した電力を、発電装置500へ供給する機能を有する。太陽電池BT10は、供給する電圧が、DC(Direct Current)100V〜DC350Vになるように、複数の太陽電池が直列に接続されたものである。太陽電池BT10の最大出力電力は、3kWであるとする。
なお、太陽電池BT10の最大出力電力は、3kWに限定されることなく、他の値(たとえば、3〜5kWの範囲のいずれかの値)であってもよい。電力制御システム10000が、マンションに設けられる場合、太陽電池BT10は、マンションの屋上に設けられる。
発電装置500は、太陽電池BT10が得た直流電力を交流電力に変換して、変換した電力を、分電盤400へ供給する発電処理を行なう機能を有し、低圧系統と連系する太陽光パワーコンディショナである。なお、発電装置500は、太陽光パワーコンディショナに限定されることなく、たとえば、燃料電池や風力発電等が発電する電力を利用するパワーコンディショナであってもよい。発電装置500は、常に、太陽電池BT10から最大の電力を取得できるような制御(以下、最大電力追従制御ともいう)を行なっている。
分電盤400に含まれるブレーカー420は、電力線により、ノードN4および発電装置500と電気的に接続される。ブレーカー420は、ノードN4と発電装置500とを電気的に接続する。
なお、電力制御システム10000は、上記構成に限定されることはない。たとえば、電力計測装置100および電力制御装置200は、1つの装置で構成されてもよい。
図2は、発電装置500の内部構成を示すブロック図である。図2には、説明のため、太陽電池BT10と、後述する通信部620と、AC(Alternating Current)200Vの電圧源P50とを示している。
図2を参照して、発電装置500は、変換回路540を含む。変換回路540は、太陽電池BT10が得た直流電力を交流電力に変換する機能を有する。
発電装置500は、さらに、制御部510と、通信部520と、ドライブ回路530とを含む。
制御部510は、発電装置500内の各部に対する処理や、演算処理等を行なうためにCPU511、メモリ512および信号生成部513を有する。信号生成部513は、CPU511の制御に従いパルス信号55Sおよびパルス幅減少指示56Sならびにパルス幅増加指示57Sを生成し出力する。
以下においては、信号およびデータ等の2値的な高電圧状態(たとえば、電源電圧Vcc)および低電圧状態(たとえば、接地電圧GND)を、それぞれ、Hレベル(“1”)およびLレベル(“0”)とも称する。パルス信号は、LレベルおよびHレベルの電圧からなる信号である。
通信部520は、制御部510および他の装置と通信する機能を有する。通信部520は、前述した通信部120と同じ通信を行なう機能を有する。通信部520は、後述する通信部620と通信を行なう。
ドライブ回路530は、制御部510の信号生成部513からのパルス幅減少指示56Sならびにパルス幅増加指示57Sに基づき、変換回路540を動作させるためのパルス信号(パルス信号5AS,51S,52S,53S,54S)を生成し出力する。ドライブ回路530は、パルス幅減少指示56Sならびにパルス幅増加指示57Sに基づき、出力するパルス信号のHレベルの幅(パルス幅)を変化させる。
変換回路540は、昇圧回路541と、インバータ回路542と、フィルタ回路543と、リレー回路544とを含む。
昇圧回路541は、太陽電池BT10と電気的に接続される。昇圧回路541は、太陽電池BT10が得た電圧のレベルを、DC380V程度まで昇圧させる機能を有する。また、昇圧回路541は、昇圧させた電圧を、インバータ回路542へ供給する。
昇圧回路541は、リアクトルL50と、ダイオードD50と、スイッチ回路G5Aと、電解コンデンサC51とを含む。スイッチ回路G5Aは、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)を利用することができるが、ここではMOSFETを使用するものとする。
スイッチ回路G5A内のMOSFETのゲートには、ドライブ回路530から出力されるパルス信号5ASが入力される。スイッチ回路G5A内のMOSFETは、ゲートにHレベルの信号(パルス信号5AS)が入力された場合、ソース−ドレイン間に電流を流す。
昇圧回路541は、制御部510の制御(パルス信号5AS)により、常に、太陽電池BT10から最大の電力を取得できるような制御(以下、最大電力追従制御ともいう)を行なっている。
インバータ回路542は、昇圧回路541から供給される直流電圧を交流電圧に変換する機能を有する。インバータ回路542は、スイッチ回路G51,G52,G53,G54を含む。スイッチ回路G51,G52,G53,G54の各々は、IGBTやMOSFETを利用することができるが、ここではIGBTを使用するものとする。スイッチ回路G51,G52,G53,G54にそれぞれ含まれる4つのIGBTのゲートには、それぞれ、パルス信号51S,52S,53S,54Sが入力される。スイッチ回路G51,G52,G53,G54の各々に含まれるIGBTは、スイッチ回路G5Aに含まれるMOSFETと同様な機能を有するので詳細な説明は繰り返さない。
インバータ回路542は、ドライブ回路530から出力される、パルス信号51S,52S,53S,54Sにより、出力する交流電圧を抑制する機能を有する。
フィルタ回路543は、インバータ回路542により生成された交流電圧の波形を、平滑化して整形する機能を有する。フィルタ回路543は、リアクトルL51,L52と、コンデンサC52とを含む。
リレー回路544は、リレーSW51,SW52を含む。リレーSW51,SW52の各々は、パルス信号55Sに応じて動作する。具体的には、リレーSW51,SW52の各々は、Hレベルのパルス信号55Sが入力された場合、フィルタ回路543と、電圧源P50とを電気的に接続する。一方、リレーSW51,SW52の各々は、Lレベルのパルス信号55Sが入力された場合、フィルタ回路543と、電圧源P50とを電気的に非接続な状態にする。
電圧源P50は、図1のブレーカー420に電力系統P100側から供給される交流電圧を示す。リレー回路544がONの場合は、インバータ回路542にはリレー回路544とフィルタ回路543を介してAC200Vの電圧が供給され、インバータ回路542はブレーカー420側に対してフィルタ回路543とリレー回路544を介して交流電流を出力する。リレー回路544がOFFの場合は、インバータ回路542は交流電流の出力を停止する。
なお、図2では、接続状態を簡単に示すために、電圧源P50に2本の線が接続されている状態を示しているが、実際には、AC200Vの電圧源P50は、2つのAC100Vの電圧源と、3本の線から構成される単相3線式200Vが接続可能な構成を有する。
また、変換回路540は、上記回路構成に限定されることなく、太陽電池BT10が得た直流電力を交流電力に変換することが可能な構成であればよく、図2の構成に限定されるものではない。
再び、図1を参照して、電力需要施設1000は、さらに、蓄電装置600と、蓄電池BT20とを含む。蓄電池BT20は、リチウムイオン電池であるとする。蓄電池BT20は、8kWhの電力量を充電可能な電池であるとする。なお、前述したように、太陽電池BT10の最大出力電力は、3kWであるとする。
以下においては、蓄電池BT20に充電が許容される電力量を、充電許容電力量ともいう。すなわち、蓄電池BT20の充電許容電力量は、8kWhである。また、以下においては、蓄電池BT20に蓄えられた電力量が充電許容電力量と等しい場合における蓄電池BT20の状態を、満充電状態ともいう。また、以下においては、放電処理が行なわれることにより、蓄電池BT20に電力が蓄えられてない状態を、放電終止状態ともいう。
なお、蓄電池BT20は、リチウムイオン電池に限定されることなく、大容量の電気エネルギーを蓄える装置であればどのようなものであってもよい。蓄電池BT20は、たとえば、鉛蓄電池、ニッケル水素電池、レドックスフロー電池、ナトリウム硫黄電池などの、電気エネルギーを化学エネルギーに変換して蓄える二次電池であってもよいし、リチウムイオンキャパシタのように電気エネルギーのまま蓄える電気二重層キャパシタであってもよい。蓄電池BT20は、出力電圧が、150V〜250Vになるように、複数の蓄電池が直列に接続されたものである。
蓄電装置600は、電力を、蓄電池BT20に蓄えるための充電処理と、蓄電池BT20に蓄えられた電力を放電させるための放電処理とを行なう機能を有する蓄電池用パワーコンディショナである。なお、充電処理により、蓄電池BT20の状態が、満充電状態になった場合、蓄電装置600は、充電処理を停止し、充電処理および放電処理のいずれも行なわない状態になる。また、放電処理により、蓄電池BT20の状態が、放電終止状態になった場合、蓄電装置600は、放電処理を停止し、充電処理および放電処理のいずれも行なわない状態になる。
なお、蓄電装置600は、蓄電池を利用しない装置であってもよい。この場合、蓄電装置600は、電気二重層キャパシタや超電導電力貯蔵装置等の電気エネルギーとして蓄える装置であってもよい。また、蓄電装置600は、たとえば、電気エネルギーを力学エネルギーに変換して蓄えるフライホイール電力貯蔵装置であってもよい。
分電盤400に含まれるブレーカー430は、電力線により、ノードN4および蓄電装置600と電気的に接続される。ブレーカー430は、ノードN4と蓄電装置600とを電気的に接続する。
分電盤400には、分配部300から電力が供給される。また、分電盤400には、対応する蓄電装置600が放電処理を行なっている場合、当該対応する蓄電装置600から電力が供給される。また、分電盤400には、対応する発電装置500が発電処理を行なっている場合、当該対応する発電装置500から電力が供給される。また、分電盤400には、対応する蓄電装置600が放電処理を行なっており、かつ、対応する発電装置500が発電処理を行なっている場合、当該対応する蓄電装置600および当該対応する発電装置500から電力が供給される。
また、分配部300から分電盤400に電力が供給されており、対応する蓄電装置600が充電処理を行なっている場合、分配部300から分電盤400に供給される電力の少なくとも一部は、対応する蓄電装置600が行なう充電処理により、対応する蓄電池BT20に充電される。
また、放電処理を行なっている蓄電装置600から分電盤400に電力が供給されており、分電盤400に供給される総電力量が、電気負荷70Rで消費される電力量より大きい場合、放電処理を行なっている蓄電装置600から分電盤400に供給される電力の少なくとも一部は、分配部300へ送られる。
なお、分電盤400は、各装置間を電気的に接続するだけのものであり、電力の流れは、各装置の出力状態や電気負荷の大きさによって自然に決まるものである。
ここで、電力線PL30(1)と接続される電力需要施設1000を、電力需要施設Aとよぶものとする。また、電力線PL30(n)と接続される電力需要施設1000を、電力需要施設Bとよぶものとする。また、電力需要施設A内の蓄電装置600が充電処理を行なっているとする。また、電力需要施設B内の発電装置500が発電処理を行なっており、電力需要施設Bが、当該発電処理により得られた電力の少なくとも一部を、分配部300へ供給しているとする。
この場合、電力需要施設Bが分配部300へ供給している当該発電処理により得られた電力の少なくとも一部は、電力需要施設A内の蓄電装置600が充電処理を行なっていることにより、分配部300を介して、電力需要施設A内の蓄電池BT20に充電される場合もある。
すなわち、充電処理を行なう蓄電装置600を含む電力需要施設A以外の電力需要施設Bが含む発電装置500が行なう発電処理により電力系統P100への方向に送られる電力の少なくとも一部を、電力需要施設A内の蓄電池BT20に蓄えることもできる。
すなわち、ある電力需要施設が分配部300へ供給している電力を、他の電力需要施設が有効利用することもできる。すなわち、複数の電力需要施設1000は、分配部300を介して、電力の有効利用を行なうことができる。
図3は、蓄電装置600の内部構成を示すブロック図である。図3には、説明のため、蓄電池BT20と、発電装置500内の通信部520と、電圧源P60と電力計測装置700内の通信部720とを示している。
図3を参照して、蓄電装置600は、充放電回路640を含む。充放電回路640は、電力を、蓄電池BT20に蓄えるための充電処理と、蓄電池BT20に蓄えられた電力を放電させるための放電処理とを行なう機能を有する。
蓄電装置600は、さらに、制御部610と、通信部620と、ドライブ回路630とを含む。
制御部610は、蓄電装置600内の各部に対する処理や、演算処理等を行なうためにCPU611、メモリ612、信号生成部613、測定部614および状態検出部615を有する。信号生成部613はCPU611の制御に基づきパルス信号65Sとパルス幅減少指示66Sならびにパルス幅増加指示67Sを生成し出力する。また、測定部614はCPU611の制御に基づき、蓄電池BT20と、蓄電装置600内の後述するリアクトルL60とを接続する電線に流れる電流の値および電流の流れる方向を測定(検出)する。メモリ612に格納されるデータについては後述する。
また、状態検出部615は、測定部614の検出結果に基づき、充放電回路640が充電処理および放電処理のいずれの処理をおこなっているか、または、充放電回路640が充電処理および放電処理のいずれもおこなっていないかを常に検知している。すなわち、蓄電装置600が充電処理および放電処理のいずれの処理をおこなっているか、または、蓄電装置600が充電処理および放電処理のいずれもおこなっていないかを常に検知している。
通信部620は、制御部610および他の装置と通信する機能を有する。通信部620は、前述した通信部120と同じ通信を行なう機能を有する。通信部620は、発電装置500内の通信部520および電力計測装置700内の通信部720と通信を行なう。
なお、図1、図2、図3に示される通信部120,220,520,620,720の各々は、対応する制御部からの指示の有無に関わらず、受信したデータを、受信したデータの宛先へ送信する機能を有する。すなわち、通信部120,220,520,620,720の各々は、任意の通信部と通信する機能を有する。
たとえば、通信部120が、制御部110から発電装置500宛のデータ(以下、発電装置宛データともいう)を受信した場合、通信部120は、発電装置宛データを、通信部220へ送信し、通信部220は、受信した発電装置宛データを、通信部720へ送信する。通信部720は、受信した発電装置宛データを、通信部620へ送信し、通信部620は、受信した発電装置宛データを、発電装置500内の通信部520へ送信する。
また、たとえば、通信部720は、蓄電装置600内の通信部620と通信し、通信部720は、蓄電装置600内の通信部620を利用して、発電装置500内の通信部520と通信できる。したがって、電力計測装置100内の通信部120は、通信部220および通信部720を利用して、蓄電装置600内の通信部620と通信できる。また、電力計測装置100内の通信部120は、通信部220、通信部720および通信部620を利用して、発電装置500内の通信部520と通信できる。
なお、通信部120,220,520,620,720の各々の通信形態は、図1、図2、図3に示した形態に限定されない。たとえば、通信部220が、発電装置500内の通信部520および蓄電装置600内の通信部620と直接通信可能なように構成されてもよい。
ドライブ回路630は、信号生成部613からのパルス幅減少指示66Sならびにパルス幅増加指示67Sに応じて、充放電回路640を動作させるためのパルス信号(パルス信号6AS,6BS,61S,62S,63S,64S)を生成し出力する。ドライブ回路630は、パルス幅減少指示66Sならびにパルス幅増加指示67Sに基づき、出力するパルス信号のHレベルの幅(パルス幅)を変化させる。
充放電回路640は、双方向チョッパ641と、双方向インバータ回路642と、フィルタ回路643と、リレー回路644とを含む。
双方向チョッパ641は、蓄電池BT20と電気的に接続される。充放電回路640が放電処理を行なう時(以下、放電処理実行時ともいう)、双方向チョッパ641は、蓄電池BT20から得た電圧のレベルを、DC380V程度まで昇圧させる機能を有する。また、双方向チョッパ641は、放電処理実行時において、昇圧させた電圧を、双方向インバータ回路642へ供給する。
双方向チョッパ641は、リアクトルL60と、スイッチ回路G6Aと、スイッチ回路G6Bと、電解コンデンサC61とを含む。スイッチ回路G6Aおよびスイッチ回路G6Bの各々は、MOSFETである。
スイッチ回路G6A内のMOSFETのゲートには、ドライブ回路630から出力されるパルス信号6ASが入力される。スイッチ回路G6A内のMOSFETは、ゲートにHレベルの信号(パルス信号6AS)が入力された場合、ソース−ドレイン間に電流を流す。スイッチ回路G6B内のMOSFETのゲートには、ドライブ回路630から出力されるパルス信号6BSが入力される。スイッチ回路G6B内のMOSFETは、スイッチ回路G6Aに含まれるMOSFETと同様な機能を有するので詳細な説明は繰り返さない。
双方向インバータ回路642は、放電処理実行時において、双方向チョッパ641から供給される直流電圧を交流電圧に変換する機能を有する。双方向インバータ回路642は、スイッチ回路G61,G62,G63,G64を含む。スイッチ回路G61,G62,G63,G64の各々は、IGBTである。スイッチ回路G61,G62,G63,G64にそれぞれ含まれる4つのIGBTのゲートには、それぞれ、パルス信号61S,62S,63S,64Sが入力される。スイッチ回路G61,G62,G63,G64の各々に含まれるIGBTは、スイッチ回路G6Aに含まれるMOSFETと同様な機能を有するので詳細な説明は繰り返さない。
フィルタ回路643は、放電処理実行時において、双方向インバータ回路642により生成された交流電圧の波形を、平滑化して整形する機能を有する。フィルタ回路643は、リアクトルL61,L62と、コンデンサC62とを含む。
リレー回路644は、リレーSW61,SW62を含む。リレーSW61,SW62の各々は、パルス信号65Sに応じて動作する。具体的には、リレーSW61,SW62の各々は、Hレベルのパルス信号65Sが入力された場合、フィルタ回路643と、電圧源P60とを電気的に接続する。一方、リレーSW61,SW62の各々は、Lレベルのパルス信号65Sが入力された場合、フィルタ回路643と、電圧源P60とを電気的に非接続な状態にする。
電圧源P60は、図1のブレーカー430に電力系統P100側から供給される交流電圧を示す。リレー回路644がONの場合は、双方向インバータ回路642にはリレー回路644とフィルタ回路643を介してAC200Vの電圧が供給され、双方向インバータ回路642はブレーカー420側に対してフィルタ回路643とリレー回路644を介して交流電流を出力する。リレー回路644がOFFの場合は、双方向インバータ回路642は交流電流の出力を停止する。
なお、図3では、接続状態を簡単に示すために、電圧源P60に2本の線が接続されている状態を示しているが、実際には、電圧源P60は、2つの電圧源と、3本の線から構成される単相3線式200Vが処理可能な構成を有する。
充放電回路640が充電処理を行なう時(以下、充電処理実行時ともいう)、ブレーカー430から供給される交流電圧が、リレー回路644を介して、フィルタ回路643に供給される。フィルタ回路643と双方向インバータ回路642は一体となって交流電圧の整流および昇圧の動作を行い、充電処理実行時において、フィルタ回路643に供給される交流電圧を、DC380Vの直流電圧に変換し、変換した直流電圧を、双方向チョッパ641へ供給する。双方向チョッパ641は、充電処理実行時において、双方向インバータ回路642から供給された直流電圧のレベルを、蓄電池BT20で使用可能なレベルに低下させて、蓄電池BT20を充電する。
なお、制御部610の測定部614は、前述したように、蓄電池BT20と、リアクトルL60との間に流れる電流を測定する。測定部614は、充電処理実行時には、蓄電池BT20に向かって流れる充電電流を正の値として積算していき、放電処理実行時には、蓄電池BT20からリアクトルL60に向かって流れる放電電流を負の値として積算していく。測定部614は電流容量値検出部として機能する。つまり、積算された充電電流と、積算された放電電流との差を算出することにより、現時点で蓄電池BT20に蓄えられている電流容量の値(以下、蓄電流容量値ともいう)CC1を常に検出し、メモリ612に格納する。
また、満充電状態の蓄電池BT20が有する電流容量の値(以下、最大電流容量値ともいう)CM1を予めメモリ612に記憶しているとする。そして、状態検出部615は、蓄電流容量値を、最大電流容量値で除算した値に、100を乗算することにより求まる充電状態値(SOC;State Of Charge)を、常に算出してメモリ612に格納する。充電状態値は、0〜100の範囲の値であり、単位は、%で表される。たとえば、蓄電流容量値CC1と、最大電流容量値CM1とが等しい場合、充電状態値は、100(%)となり、蓄電池BT20の状態は、満充電状態である。すなわち、充電状態値SOCは、蓄電池BT20の充電状態を示す値である。
また、充放電回路640は、上記回路構成に限定されることなく、電力を、蓄電池BT20に蓄えるための充電処理と、蓄電池BT20に蓄えられた電力を放電させるための放電処理とを行なうことが可能な回路構成であればよく、図3の構成に限定されない。
再び、図1を参照して、本実施の形態における電力需要施設1000は、発電装置500および蓄電装置600の両方を含む構成とした。しかしながら、これに限定されることなく、電力需要施設1000は、蓄電装置600を含まず、発電装置500を含む構成であってもよい。
なお、各電力需要施設1000から、分配部300に向かう電力をなるべく抑制するには、電力需要施設1000は、発電装置500および蓄電装置600の両方を含む構成であることが好ましい。なぜならば、電力需要施設1000が、蓄電装置600を含まず、発電装置500を含む構成である場合、電力需要施設1000から分配部300に向かう電力を抑制するには、発電装置500が得る電力の出力を抑える必要が生じ、本来発電できる電力を捨てることになる。すなわち、エネルギーの効率利用の観点から好ましくないからである。
(電力制御方法)
次に、電力が電力系統P100へ流れるのを防ぐために、電力制御システム10000において行なわれる処理について説明する。
まず、電力計測装置100が、電力線PL10に流れる電力の値を測定する処理(以下、電力測定処理ともいう)について説明する。以下においては、電力測定処理において、電力計測装置100が行なう処理を、電力測定処理DTともいう。電力測定処理DTは、他の処理とは独立して行なわれる処理である。また、以下においては、電力測定処理において、電力制御装置200が行なう処理を、電力測定処理CTともいう。電力測定処理CTは、他の処理とは独立して行なわれる処理である。
図4は、電力測定処理DTおよび電力測定処理CTのフローチャートである。図4を参照して、電力測定処理DTでは、まず、ステップS111の処理が行なわれる。
ステップS111では、測定部113が、電力線PL10に流れる電流の値およびノードN3の電圧の値を測定する。すなわち、電力線PL10に流れる電力の値を測定する。そして、ステップS112に進む。
ステップS112では、制御部110のCPU111が、図示しないタイマによって所定時間経過したか否かを検出する。所定時間は、たとえば、1秒であるとする。ステップS112において、YESならば、ステップS113に進む。一方、ステップS112において、NOならば、再度、ステップS111の処理が行なわれる。
ステップS113では、測定部113が、測定した電力の値(以下、測定電力値ともいう)を、電力制御装置200へ送信する。そして、再度、ステップS111の処理が行なわれる。
電力測定処理CTでは、まず、ステップS121の処理が行なわれる。
ステップS121では、電力値受信処理が行なわれる。電力値受信処理では、制御部210が、測定電力値を受信する。なお、電力測定処理CTでは、ステップS121の処理が繰り返し行なわれる。
以上の処理が行なわれることにより、所定時間経過毎に、CPU211は、電力線PL10に流れる電力の値(測定電力値)を取得する。すなわち、CPU211は、所定時間経過毎に、電力線PL10に流れる電力の流れる方向を、検知しているとする。以下においては、測定電力値はメモリ212に格納されて、電力値TLPと表す。
ここで、電力制御システム10000に含まれる複数の電力需要施設1000の一部から、分配部300の方向へ向かって電力が流れているとする。
次に、電力制御装置200が、電力が電力系統P100へ流れるのを防ぐために行なう処理(以下、総電力制御処理ともいう)について説明する。以下においては、総電力制御処理において、電力制御装置200が行なう処理を、総電力制御処理CTAともいう。
また、以下においては、総電力制御処理において、電力制御システム10000に含まれる複数の電力需要施設1000にそれぞれ含まれる複数の蓄電装置600の各々が行なう処理を、総電力制御処理CPともいう。また、以下においては、総電力制御処理において、電力制御システム10000に含まれる複数の電力需要施設1000にそれぞれ含まれる複数の電力計測装置700の各々が行なう処理を、総電力制御処理DTAともいう。
図5は、総電力制御処理CP、総電力制御処理CTAおよび総電力制御処理DTAのフローチャートである。図5を参照して、総電力制御処理CTAでは、まず、ステップS221の処理が行なわれる。
ステップS221では、条件検出部213により、逆潮流の発生の可能性が高いか否かが検出される。ここで、逆潮流は、分配部300(電力需要施設1000)から、電力系統P100への電力の流れであるとする。具体的には、条件検出部213が、現時点において、図4の電力測定処理CTにより取得している最新の電力値TLPをメモリ212から読出し、読出した電力値TLPが、所定範囲の値に含まれる値を指示するか否かを検出する。ここで、所定範囲の値は、電力線PL10に流れる電力の流れる方向が、分配部300から電力系統P100へ流れる方向となる可能性が高い範囲の値であるとする。すなわち、所定範囲の値は、逆潮流の発生の可能性が高い範囲の値である。所定範囲の値は、予めメモリ212に格納されていると想定する。
条件検出部213の検出の結果が、電力値TLPが、負の値であると指示する場合は、逆潮流が発生していることが検出される。電力値TLPが、0に近い正の値であると指示する場合は、逆潮流の発生の可能性が高いことが検出される。所定範囲の値は、一例として、1以上且つ正の所定値K1未満の値であるとする。ここで、所定値K1は、予めメモリ212に格納されている。
ここで、電力制御システム10000の電力の最大出力値の1%が、所定値K1の値であるとする。また、電力制御システム10000の電力の最大出力値は、90kWとする。この場合、所定値K1は、900(W)となる。
ステップS221において、(1≦TLP<K1)の条件が成立する、すなわち逆潮流の発生の可能性が高いと検出されると(ステップS221でYES)、処理はステップS222に進むが、当該条件が成立しない、すなわち逆潮流の発生の可能性が高くはないと検出されると(ステップS221でNO)、処理は、後述するステップS225に進む。ここでは、電力値TLPが、一例として、300(W)であるとする。この場合、処理はステップS222に進む。
ステップS222では、CPU211が、処理情報要求を、電力需要施設1000それぞれ含まれる複数の蓄電装置600へ送信する。処理情報要求は、蓄電装置600が現在行なっている処理(充電処理または放電処理)を示す情報を要求するための指示である。そして、ステップS222の処理は終了する。
総電力制御処理CPでは、まず、ステップS261の処理が行なわれる。
ステップS261では、CPU611が、制御部210から処理情報要求を受信したか否かを検出する。受信したと検出すると(ステップS261でYES)、処理はステップS262に進むが、受信しないと検出すると(ステップS261でNO)、再度、ステップS261の処理が行なわれる。ここでは、処理情報要求を受信したとして、ステップS262に進む。
ステップS262では、制御部610が、処理情報を、電力制御装置200へ送信する。処理情報は、対応する蓄電装置600が現在行なっている処理(充電処理または放電処理)を示す情報である。蓄電装置600が充電処理を行なっている場合、送信される処理情報は充電処理を示し、放電処理を行なっている場合は放電処理を示し、充電処理および放電処理のいずれも行なっていない場合は処理停止を示す。そして、再度、ステップS261の処理が行なわれる。
総電力制御処理CTAでは、ステップS222の処理の後、ステップS223に進む。
ステップS223では、処理情報受信処理が行なわれる。処理情報受信処理では、制御部210が、処理情報を受信する。処理情報には、当該処理情報を送信した蓄電装置600を識別する情報が含まれる。CPU211は、処理情報要求を送信した全ての蓄電装置600から、処理情報を受信したと検出すると、この処理情報受信処理を終了し、ステップS224に進む。制御部210は、受信した処理情報を解析することにより、電力制御システム10000に含まれる複数の蓄電装置600のうち、充電処理または放電処理を行なっている蓄電装置600を検出することができる。
ステップS224では、電力制御処理が行なわれる。電力制御処理では、制御部210の電力制御部214が、処理情報を、自装置(電力制御装置200)に提供した全ての電力需要施設1000の各々に含まれる電力計測装置700宛てに、電力制御指示を生成して送信する。
電力制御指示は、受信した処理情報の解析結果に基づき生成されて、電力需要施設1000の蓄電装置600それぞれに宛てて送信される。具体的には、放電処理を行なっている蓄電装置600宛てに送信される電力制御指示は、放電処理による、電力系統P100への方向への電力の供給量を抑制させるための処理の実行を指示する。また、充電処理を行なっている蓄電装置600宛てに送信される電力制御指示は、充電処理により、対応する蓄電池BT20に充電する電力を増加させるための処理の実行を指示する。
具体的には、電力制御指示は、電力計測装置700が行なう後述する処理において使用される比較値L1を、所定値(たとえば、5)だけ増加させるための指示である。比較値L1は、電力線PL30に流れる電力の値(施設内測定電力値)と比較するために参照される値であって、ゼロに近い値を指す。そして、ステップS224の処理は終了する。
総電力制御処理DTAでは、まず、ステップS271の処理が行なわれる。ここで、電力制御システム10000に含まれる複数の電力需要施設1000にそれぞれ含まれる複数の電力計測装置700の各々の制御部710は、予め、後述する処理において使用する比較値L1をメモリ712に記憶しているとする。
ステップS271では、制御部710のCPU711が、電力制御指示を受信したか否かを検出する。受信したと検出すると(ステップS271でYES)、処理はステップS272に移行する。受信しないと検出すると(ステップS271でNO)、処理は後述するステップS273に進む。ここでは、電力制御指示を受信したとして、処理はステップS272に進む。
ステップS272では、比較値増加処理が行なわれる。比較値増加処理では、CPU711が、電力制御指示に基づいて、メモリ712の比較値L1を増加させる。ここで、比較値L1の初期値は、発電装置500の最大出力の1%の値であるとする。ここで、発電装置500の最大出力は、3kWであるとする。この場合、比較値L1の初期値は、30(W)となる。また、電力制御指示は、比較値L1を、“5”増加させるための指示であるとする。この場合、ステップS272の処理により、比較値L1は、“35”となる。そして、処理はステップS273に進む。
ステップS273では、CPU711が、比較値L1の減少を指示する後述の減少指示を受信したか否かを検出する。受信したと検出すると(ステップS273でYES)、処理はステップS274に進む。受信しないと検出すると(ステップS273でNO)、再度、ステップS271の処理が行なわれる。ここでは、減少指示を受信してないとして、再度、ステップS271の処理が行なわれるとする。
総電力制御処理CTAでは、ステップS224の処理の後、ステップS225に進む。
ステップS225では、CPU211は、逆潮流の発生の可能性が低いか否かを検出する。逆潮流は、前述したように、分配部300(電力需要施設1000)から、電力系統P100への電力の流れであるとする。
具体的には、ステップS225では、条件検出部213が、現時点において、図4の電力測定処理CTにより検出している最新の電力値TLPが、前述した正の所定値K1(900)以上であるか否かを検出する。すなわち、検出した最新の電力値TLPが(電力線PL10に流れる電力の流れる方向が)、分配部300から電力系統P100へ流れる方向となる可能性が低い値であるか否かを検出する。
つまり、(TLP≧K1)の条件が成立すると検出すると(ステップS225でYES)、処理はステップS226に進むが、当該条件は成立しないと検出すると(ステップS225でNO)、処理は再度、ステップS221に移行する。ここでは、最新の電力値TLPが、所定値K1未満であるとして、再度、ステップS222の処理が行なわれるとする。
そして、再度、前述した、ステップS222,S261,S262,S223,S224,S271,S272の処理が行なわれる毎に、比較値L1が、所定値ずつ増加する。ステップS222,S261,S262,S223,S224,S271,S272の処理は、CPU211が、図4の電力測定処理CTにより取得している電力値TLPが、前述した正の所定値K1以上を指示すると検出されるまで繰り返し行なわれる。
そして、比較値L1が、たとえば、50(W)になったときに、CPU211が、電力測定処理CTにより取得する電力値TLPが、前述した正の所定値K1(900)以上を指示すると検出したとする。この場合、逆潮流の発生の可能性が低くなったことになる。この場合、ステップS225において、YESと検出され、処理はステップS226に進む。
ステップS226では、CPU211が、一度でも、電力制御指示を送信したことのある全ての電力計測装置700へ、比較値L1についての減少指示を送信する。減少指示は、初期値より増加している比較値L1の値を、初期値に戻すための指示である。なお、減少指示は、比較値L1を増加させた所定値(たとえば、“5”)より、小さい値(以下、減少値ともいう)を、たとえば、所定時間(たとえば、1秒)経過毎に、比較値L1から減じることを指示する。ここでは、減少値は、たとえば、“1”である。
すなわち、減少指示では、比較値L1を増加させるステップ幅(“5”)より、比較値L1を減少させるステップ幅(“1”)を小さくしている。そのため、減少指示は、逆潮流が発生しにくい制御を行なわせるための指示である。そして、減少指示が送信されると、ステップS226の処理は終了し、再度、ステップS221の処理が行なわれる。
総電力制御処理DTAでは、制御部710のCPU711は、ステップS273において、前述したように、減少指示を受信したか否かを検出する。減少指示が送信された全ての電力計測装置700の各々において、減少指示を受信したと検出されると(ステップS273でYES)、処理はステップS274に進む。
ステップS274では、比較値L1についての減少処理が行なわれる。減少処理では、制御部710のCPU711が、受信した減少指示に基づいて、初期値より増加している比較値L1の値を、所定時間(たとえば、1秒)経過毎に、指示された減少値(たとえば、“1”)ずつ減少させる。
ここで、減少指示が、1秒経過毎に、“1”ずつ減少させる指示であるとする。また、減少指示を受信した時点で、比較値L1の値は“50”であるとする。この場合、CPU711は、比較値L1の値を、1秒経過毎に、“1”ずつ減少させる。そして、再度、ステップS271の処理が行なわれる。
次に、電力需要施設1000それぞれの電力計測装置700において常に行なわれている、対応する蓄電装置600を制御するための処理(以下、施設内電力制御処理ともいう)について説明する。以下においては、分電盤400から分配部300(電力系統P100)への方向への電力の流れを、施設内逆潮流ともいう。
施設内電力制御処理は、施設内逆潮流が発生している場合は、施設内逆潮流をなくし、施設内逆潮流の発生の可能性が高い場合は、施設内逆潮流の発生の可能性を低減させるように、蓄電装置600を制御するための処理である。また、施設内電力制御処理は、分配部300から、分電盤400へ向かう電力量が、対応する電力需要施設1000において消費される適切な電力量の最大値を超えないように、蓄電装置600を制御するための処理でもある。施設内電力制御処理は、他の処理とは独立して行なわれる処理である。
図6は、施設内電力制御処理のフローチャートである。図6を参照して、施設内電力制御処理では、まず、ステップS371の処理が行なわれる。
ステップS371では、制御部710の測定部713が、対応する電力線PL30に流れる電流の値およびノードN4の電圧の値を測定する。すなわち、対応する電力線PL30に流れる電力の値(以下、施設内電力値INPともいう)を測定(検出)する。測定した施設内電力値INPはメモリ712に格納される。
ここで、施設内電力値INPが正の値である場合、電力線PL30に流れる電力の流れる方向は、分配部300から対応する分電盤400へ向かう方向であるとする。一方、施設内電力値INPが負の値である場合、電力線PL30に流れる電力の流れる方向は、対応する分電盤400から分配部300(電力系統P100)へ向かう方向であるとする。
次の、ステップS372では、CPU711は施設内逆潮流が発生しているか否かと、施設内逆潮流の発生の可能性が高いか否かとを検出する。ここで、施設内逆潮流は、対応する分電盤400から分配部300(電力系統P100)への方向への電力の流れであるとする。
具体的には、条件検出部714は、測定部713が測定した施設内電力値INPが、現時点の比較値L1の値未満を指示するか否かを検出する。測定した施設内電力値INPが、現時点の比較値L1の値未満を指示すると検出する場合とは、たとえば、対応する電気負荷70Rおよび対応する蓄電装置600により消費される電力の値から、分配部300および発電装置500から対応する分電盤400に供給されている電力の値を引いた値が、現時点の比較値L1より小さい場合である。
施設内電力値INPが、負の値を指示すると検出した場合は、施設内逆潮流が発生していることになる。施設内電力値INPが、0に近い正の値を指示すると検出した場合は、施設内逆潮流の発生の可能性が高いことになる。なお、比較値L1の値は、前述した図5のステップS272,S274の処理等により変化する。
ステップS372において、条件検出部714が、(INP<L1)の条件が成立すると検出すると(ステップS372でYES)、処理はステップS373に進むが、当該条件が成立しないと検出すると(ステップS372でNO)、処理は後述するステップS381に進む。ここで、現時点の比較値L1の値は、“35”であるとする。また、対応する電気負荷70Rおよび対応する蓄電装置600により消費される電力の値は、395Wであるとする。また、対応する分電盤400に供給されている電力の値は、400Wであるとする。この場合、施設内電力値INPは、−5(W)であるとする。この場合、(INP<L1)の条件は成立すると検出されて(ステップS372でYES)、処理は、ステップS373に進む。
ステップS373では、対応する蓄電装置600が現在行っている処理を検出する。検出のために、CPU711は、処理情報要求を、対応する蓄電装置600へ送信する。処理情報要求は、対応する蓄電装置600が現在行なっている処理(充電処理または放電処理)を示す情報を要求するための指示である。
処理情報要求を受信した、蓄電装置600の制御部610の状態検出部615は、制御部610の制御の下に蓄電装置600が現在行う処理の種類を検出する。CPU611は、検出結果を指す処理情報を、電力計測装置700へ送信する。処理情報は、対応する蓄電装置600が現在行なっている処理(充電処理または放電処理)を示す情報である。蓄電装置600が充電処理を行なっている場合、送信される処理情報は充電処理を示し、放電処理を行なっている場合、放電処理を示し、充電処理および放電処理のいずれも行なっていない場合、処理情報は、処理停止を示す。
制御部710のCPU711は、処理情報を受信することにより、対応する蓄電装置600が処理を行なっているか否かを検出することができ、対応する蓄電装置600が処理を行なっている場合、行なわれている処理の種類を検出することができる。そして、処理はステップS374に進む。
ステップS374では、CPU711は、対応する蓄電装置600が放電処理を行なっているか否かを検出する。具体的には、対応する蓄電装置600から受信した処理情報が放電処理を示すか否かを検出する。放電処理を示すと検出すると(ステップS374でYES)、処理はステップS375に進むが、示さないと検出すると(ステップS374でNO)、処理は後述するステップS376に進む。ここでは、対応する蓄電装置600が放電処理を行なっているとして、処理はステップS375に進む。
ステップS375では、放電処理により放電される電力を抑制するための処理(放電電力抑制処理という)が行なわれる。放電電力抑制処理では、電力制御部715は、放電抑制指示を、対応する蓄電装置600へ送信する。放電抑制指示は、蓄電装置600に、放電処理による、分配部300(電力系統P100)への方向への電力の供給量を抑制させるための処理を実行させるための指示である。
放電抑制指示を受信した、蓄電装置600の制御部610のCPU611は、放電処理による、分配部300(電力系統P100)への方向への電力の供給量を抑制させるための処理を行なう。具体的には、CPU611の制御の下に、信号生成部613は、ドライブ回路630が出力するパルス信号(たとえば、パルス信号61S,62S,63S,64S)のパルス幅を小さくさせるための指示(以下、パルス幅減少指示)66Sを生成し、当該ドライブ回路630へ送信する。
パルス幅減少指示66Sを受信したドライブ回路630は、各IGBTに送信するパルス信号のパルス幅を小さくする。以上の処理により、対応する蓄電装置600が行なう放電処理による、分配部300(電力系統P100)への方向への電力の供給量が抑制される。すなわち、ステップS375の放電電力抑制処理は、前述した施設内電力値INPを大きくするための処理である。
すなわち、ステップS375の放電電力抑制処理は、施設内逆潮流が発生している場合は、施設内逆潮流をなくすための処理であり、施設内逆潮流の発生の可能性が高い場合は、施設内逆潮流の発生の可能性を低減させるための処理である。そして、再度、ステップS371の処理が行なわれる。
次に、ステップS374において、NOと判定され、ステップS376に進む場合の処理について説明する。
ステップS376では、蓄電装置600が充電処理を行なっているか否かが検出される。具体的には、CPU711が、対応する蓄電装置600から受信した処理情報が充電処理を示すか否かを検出する。充電処理を示すと検出すると(ステップS376でYES)、処理はステップS377に進むが、示さないと検出すると(ステップS376でNO)、処理は後述するステップS377Cに進む。ここでは、対応する蓄電装置600が充電処理を行なっているとして、処理はステップS377に進む。
ステップS377では、充電状態検知処理が行なわれる。充電状態検知処理では、制御部710のCPU711が、充電状態情報要求を、対応する蓄電装置600へ送信する。充電状態情報要求は、充電状態情報を要求するための指示である。充電状態情報は、対応する蓄電池BT20の充電状態を示す前述した充電状態値を示す情報である。以下においては、充電状態値を、SOCともいう。
充電状態情報要求を受信した、蓄電装置600のCPU611は、現時点の充電状態値SOCをメモリ612から読出し、読出した充電状態値SOCを示す充電状態情報を、電力計測装置700へ送信する。制御部710のCPU711は、充電状態情報を受信することにより、対応する蓄電池BT20の充電状態を検知することができる。そして、処理はステップS378に進む。
ステップS378では、制御部710が、蓄電池BT20の状態が、満充電状態に近い状態でないか否かを検出する。具体的には、制御部710のCPU711が、受信した充電状態情報が示す充電状態値SOCと、メモリ712から読出した比較値B1とを比較しする。そして、比較結果に基づき、充電状態値SOCが比較値B1未満であるか否かを、すなわち(SOC<B1)の条件が成立するか否かを検出する。比較値B1は、蓄電池BT20の状態が、満充電状態に近い状態でないか否かを検出するために参照される値であって、予めメモリ712に格納されている。蓄電池BT20の状態が、満充電状態である場合、充電状態値SOCは100(%)である。比較値B1は、一例として、98(%)を指示すると想定する。
(SOC<B1)の条件が成立すると検出すると(ステップS378でYES)、処理はステップS379Aに進むが、成立しないと検出すると(ステップS378でNO)、処理は、後述するステップS379Bに進む。ここでは、充電状態値SOCが、比較値B1未満であるとして、処理はステップS379Aに進むとする。
ステップS379Aでは、充電電力増加処理が行なわれる。充電電力増加処理では、電力制御部715が、充電電力増加指示を、対応する蓄電装置600へ送信する。充電電力増加指示は、対応する蓄電装置600に、充電処理により、対応する蓄電池BT20に充電する電力を増加させるための処理を実行させるための指示である。
充電電力増加指示を受信した、蓄電装置600の制御部610は、充電処理により、対応する蓄電池BT20に充電する電力を増加させるための処理を行なう。具体的には、CPU611の制御の下に、信号生成部613は、ドライブ回路630が出力するパルス信号(たとえば、パルス信号61S,62S,63S,64S)のパルス幅を大きくさせるための指示(以下、パルス幅増加指示)67Sを生成し、当該ドライブ回路630へ送信する。
パルス幅増加指示67Sを受信したドライブ回路630は、パルス幅増加指示67Sに基づき各IGBTに送信するパルス信号のパルス幅を大きくする。以上の処理により、対応する蓄電装置600が行なう充電処理により、対応する蓄電池BT20に充電する電力が増加される。したがって、蓄電装置600が、分配部300から分電盤400を介して、受け取る電力が増加する。すなわち、ステップS379Aの充電電力増加処理は、前述した施設内電力値INPを大きくするための処理である。
すなわち、ステップS379Aの充電電力増加処理は、施設内逆潮流が発生している場合は、施設内逆潮流をなくすための処理であり、施設内逆潮流の発生の可能性が高い場合は、施設内逆潮流の発生の可能性を低減させるための処理である。そして、再度、ステップS371の処理が行なわれる。
次に、ステップS378で(SOC<B1)の条件が成立しないと検出されて、ステップS379Bの処理が実行される場合について説明する。当該条件が成立しないと検出される場合は、蓄電池BT20の状態が、満充電状態に近い状態である場合である。なお、前述したように、蓄電池BT20の状態が、満充電状態になった場合、蓄電装置600は、充電処理を停止し、充電処理および放電処理のいずれも行なっていない状態になる。
ステップS379Bでは、充電抑制処理が行なわれる。充電抑制処理では、電力制御部715が、充電電力抑制指示を、対応する蓄電装置600へ送信する。充電電力抑制指示は、対応する蓄電装置600に、充電処理により、対応する蓄電池BT20に充電する電力を抑制させるための処理を実行させるための指示である。
充電電力抑制指示を受信した、蓄電装置600の制御部610は、充電処理により、対応する蓄電池BT20に充電する電力を抑制させるための処理を行なう。具体的には、CPU611の制御の下に、信号生成部613は、ドライブ回路630が出力するパルス信号(たとえば、パルス信号61S,62S,63S,64S)のパルス幅を小さくさせるための指示(以下、パルス幅減少指示)66Sを生成し、当該ドライブ回路630へ送信する。
パルス幅減少指示66Sを受信したドライブ回路630は、各IGBTに送信するパルス信号のパルス幅を小さくする。以上の処理により、対応する蓄電装置600が行なう充電処理により、対応する蓄電池BT20に充電する電力が抑制される。したがって、蓄電装置600が、分配部300から分電盤400を介して、受け取る電力が抑制される。すなわち、ステップS379Bの充電抑制処理は、前述した施設内電力値INPを小さくするための処理である。
すなわち、ステップS379Bの充電抑制処理は、施設内逆潮流が発生している場合は、施設内逆潮流を促進するための処理であり、施設内逆潮流の発生の可能性が高い場合は、施設内逆潮流を発生させるための処理である。充電抑制処理が終了すると、再度、ステップS371の処理が行なわれる。
ステップS379Bの処理は、満充電に対する蓄電池BT20の保護を行なうための処理である。
なお、本発明の構成では、電力制御システム10000に含まれる複数の電力需要施設1000のうちの一部の電力需要施設1000において施設内逆潮流が発生し、分配部300へ電力が流れても、施設内逆潮流が発生してない他の電力需要施設1000が分配部300に供給される電力量より多くの電力量を消費すれば、電力系統P100へ電力が流れる逆潮流は発生しない。
本発明において、電力系統P100へ電力が流れる逆潮流の発生を防ぐための処理は、図5の総電力制御処理CP、総電力制御処理CTAおよび総電力制御処理DTAである。なお、総電力制御処理CP、総電力制御処理CTAおよび総電力制御処理DTAが行なわれることにより、電力系統P100へ電力が流れる逆潮流の発生を防ぐことができることの詳細な説明は後述する。
なお、ステップS379Bでは、前述した充電抑制処理と同時に、以下の発電抑制処理が行なわれてもよい。
発電抑制処理では、電力制御部715が、発電電力抑制指示を、対応する発電装置500へ送信する。発電電力抑制指示は、対応する発電装置500が行なう発電処理により、対応する分電盤400へ供給する、電力の供給量を抑制させるための発電抑制処理を実行させるための指示である。
発電電力抑制指示を受信した、発電装置500の制御部510は、発電処理により、対応する分電盤400へ供給する、電力の供給量を抑制させるための発電抑制処理を行なう。具体的には、CPU511の制御の下に信号生成部513は、ドライブ回路530が出力するパルス信号(たとえば、パルス信号51S,52S,53S,54S)のパルス幅を小さくさせるための指示(以下、パルス幅減少指示)56Sを生成し、当該ドライブ回路530へ送信する。
パルス幅減少指示56Sを受信したドライブ回路530は、パルス幅減少指示56Sに基づき各IGBTに送信するパルス信号のパルス幅を小さくする。以上の処理により、対応する分電盤400へ供給する、電力の供給量が抑制される。すなわち、発電抑制処理は、前述した施設内電力値INPを大きくするための処理である。
したがって、発電抑制処理は、発電装置500が、太陽電池BT10から得た電力を最大限に利用できなくなるものの、施設内逆潮流が発生している場合は、施設内逆潮流をなくすことができる。そのため、ステップS379Bでは、前述した充電抑制処理と同時に、発電抑制処理が行なわれることが望ましい。
次に、ステップS376において、NOと判定され、ステップS377Cに進む場合の処理について説明する。ステップS376において、NOと判定される場合は、対応する蓄電装置600が、充電処理および放電処理のいずれも行なってなく、処理を停止している場合である。
ステップS377Cでは、ステップS377と同様に、充電状態検知処理が行なわれるので詳細な説明は繰り返さない。この処理により、制御部710は、充電状態値SOCを示す充電状態情報を受信し、対応する蓄電池BT20の充電状態を検知することができる。そして、ステップS378Cに進む。
ステップS378Cでは、対応する蓄電装置600が、充電処理を実行可能であるか否かが検出される。具体的には、CPU711が、受信した充電状態値SOCが、98未満を指すか否かを検出する。充電処理実行可能(充電状態値SOCが98未満を指す)と検出すると(ステップS378CでYES)、処理は、ステップS379Cに進むが、充電処理実行不可能(充電状態値SOCが98以上を指す)と検出すると(ステップS378CでNO)、処理は、ステップS371に戻る。
ステップS379Cでは、充電処理が実行される。制御部710のCPU711は、充電実行指示を、対応する蓄電装置600へ送信する。充電実行指示は、対応する蓄電装置600に充電処理を実行させるための指示である。
充電実行指示を受信した、蓄電装置600の制御部610は、充電処理を実行する。なお、充電処理については、前述したので、詳細な説明は繰り返さない。この充電処理が実行されることにより、対応する蓄電池BT20に充電が行なわれる。したがって、蓄電装置600は、分配部300から分電盤400を介して、電力を受け取るようになる。すなわち、ステップS379Cで実行される充電処理は、前述した施設内電力値INPを大きくするための処理である。
すなわち、ステップS379Cの充電処理は、施設内逆潮流が発生している場合は、施設内逆潮流をなくすための処理であり、施設内逆潮流の発生の可能性が高い場合は、施設内逆潮流の発生の可能性を低減させるための処理である。そして、再度、ステップS371の処理が行なわれる。
施設内電力値INPが、現時点の比較値L1の値未満を指示する場合は、前述したステップS379A,S379Cの処理が行なわれることにより、施設内電力値INPが現時点の比較値L1以上を指示するようにフィードバック制御が行なわれる。すなわち、電力制御システム10000に含まれる複数の電力需要施設1000の各々において、施設内逆潮流が生じないようにすることができる。
次に、ステップS372において(INP<L1)の条件が成立しないと検出されて(ステップS372でNO)、ステップS381へ進む場合の処理について説明する。ステップS372において(INP<L1)の条件が成立しないと検出される場合は、測定した施設内電力値INPが、現時点の比較値L1の値以上を指す場合である。この場合、施設内逆潮流は発生しておらず、電力線PL30に流れる電力の流れる方向は、分配部300から対応する分電盤400へ向かう方向である。以下においては、分配部300から、対応する分電盤400へ向かう電力量を、消費方向電力量ともいう。
ステップS381では、消費方向電力量が消費適切最大電力量より大きいか否かが検出される。ここで、消費適切最大電力量は、対応する電力需要施設1000において消費される適切な電力量の最大値であるとする。すなわち、ステップS381では、消費方向電力量が、消費適切最大電力量を超えているか否かが検出される。
具体的には、制御部710のCPU711が、測定した施設内電力値INPと、メモリ712から読出した判定値L2を比較し、比較結果に基づき(INP>L2)の条件が成立するか否かを検出する。判定値L2は、予めメモリ712に格納されており、消費方向電力量が消費適切最大電力量より大きいか否かを検出するために参照される値である。
ここで、判定値L2の値は、発電装置500の最大出力の50%の値であるとする。ここで、前述したように、発電装置500の最大出力は、3kWであるとするから、判定値L2の値は、1500(W)を指示することになる。すなわち、消費適切最大電力量の値は、1500(W)であるとする。
(INP>L2)の条件が成立すると検出されると(ステップS381でYES)、処理はステップS382に進み、条件が成立しないと検出されると(ステップS381でNO)、再度、ステップS371の処理が行なわれる。施設内電力値INPが、判定値L2より大きい場合、消費方向電力量が消費適切最大電力量より大きいと検出される。一方、施設内電力値INPが、判定値L2以下である場合、すなわち、施設内電力値INPが、現時点の比較値L1の値以上で、かつ、判定値L2以下である場合、消費方向電力量が消費適切最大電力量以下、すなわち、対応する電力需要施設1000内で消費される消費方向電力量が適切な量であると検出される。
ステップS382では、対応の蓄電装置600が現在行っている処理が検知される。ステップS373と同様の処理であるので、詳細な説明は繰り返さない。この処理により、制御部710は、対応する蓄電装置600から処理情報を受信することにより、対応する蓄電装置600が処理を行なっているか否かを検知することができ、対応する蓄電装置600が処理を行なっている場合、行なわれている処理の種類が何であるか検知することができる。そして、処理はステップS383に進む。
ステップS383では、蓄電装置600が充電処理を行なっているか否かが検出される。具体的には、CPU711は、対応する蓄電装置600から受信した処理情報が充電処理を示すか否かを検出する。充電処理を示すと検出すると(ステップS383でYES)、処理はステップS384に進むが、充電処理を示さないと検出すると(ステップS383でNO)、処理は、後述するステップS386に進む。ここでは、対応する蓄電装置600が充電処理を行なっているとして、処理はステップS384に進む。
ステップS384では、ステップS379Bと同様に充電抑制処理が行なわれるので詳細な説明は繰り返さない。この処理により、対応する蓄電装置600が行なう充電処理により、対応する蓄電池BT20に充電する電力が抑制される。したがって、蓄電装置600が、分配部300から分電盤400を介して、受け取る電力が抑制される。すなわち、ステップS384の充電抑制処理は、消費方向電力量を消費適切最大電力量以下にするための処理である。充電抑制処理が終了すると、再度、ステップS371の処理が行なわれる。
次に、ステップS383において、NOと判定され、ステップS386に進む場合の処理について説明する。
ステップS386では、対応する蓄電装置600が放電処理を行なっているか否かが検出される。具体的には、CPU711が、対応する蓄電装置600から受信した処理情報を解析し、解析結果に基づき放電処理を示すか否かを検出する。処理情報は放電処理を指すと検出すると(ステップS386でYES)、処理は、ステップS387に進むが、放電処理を指さないと検出すると(ステップS386でNO)、処理は、後述するステップS387Cに進む。ここでは、対応する蓄電装置600が放電処理を行なっているとして、処理はステップS387に進む。
ステップS387では、ステップS377と同様に、充電状態検知処理が行なわれるので詳細な説明は繰り返さない。この処理により、制御部710のCPU711は、充電状態値SOCを示す充電状態情報を受信し、対応する蓄電池BT20の充電状態を検知することができる。そして、処理はステップS388に進む。
ステップS388では、CPU711は、充電状態値SOCに基づき対応する蓄電池BT20の状態が、放電終止状態に近い状態でないか否かを検出する。放電終止状態は、前述したように、蓄電池BT20に電力が蓄えられてない状態である。
具体的には、CPU711は、受信した充電状態情報が示す充電状態値SOCと、メモリ712から読出した比較値B2とを比較し、比較結果に基づき、(SOC>B2)の条件が成立するか否かを検出する。比較値B2は、予めメモリ712に格納されており、蓄電池BT20の状態が、放電終止状態に近い状態でないか否かを検出するために参照される値である。蓄電池BT20の状態が、放電終止状態である場合、充電状態値SOCは0(%)である。比較値B2は、一例として、5(%)を指すと想定する。
(SOC>B2)の条件が成立すると検出されると(ステップS388でYES)、処理は、ステップS389Aに進むが、成立しないと検出されると(ステップS388でNO)、処理は、後述するステップS389Bに進む。ここでは、充電状態値SOCが、比較値B2より大きいとして、処理はステップS389Aに進むとする。
ステップS389Aでは、放電電力増加処理が行なわれる。放電電力増加処理では、制御部710が、放電電力増加指示を、対応する蓄電装置600へ送信する。放電電力増加指示は、対応する蓄電装置600に、放電処理により、対応する蓄電池BT20から放電する電力を増加させるための処理を実行させるための指示である。
放電電力増加指示を受信した、蓄電装置600の制御部610は、放電処理により、対応する蓄電池BT20から放電する電力を増加させるための処理を行なう。具体的には、CPU611の制御の下に、信号生成部613は、ドライブ回路630が出力するパルス信号(たとえば、パルス信号61S,62S,63S,64S)のパルス幅を大きくさせるための指示(以下、パルス幅増加指示)67Sを生成し、当該ドライブ回路630へ送信する。
パルス幅増加指示67Sを受信したドライブ回路630は、パルス幅増加指示67Sに基づき各IGBTに送信するパルス信号のパルス幅を大きくする。以上の処理により、対応する蓄電装置600が行なう放電処理により、対応する蓄電池BT20が放電する電力が増加される。したがって、蓄電装置600が、分電盤400を介して、分配部300(電力系統P100)への方向へ供給する電力が増加される。すなわち、ステップS389Aの放電電力増加処理は、消費方向電力量を消費適切最大電力量以下にするための処理である。そして、再度、ステップS371の処理が行なわれる。
次に、(SOC>B2)の条件が成立しないと検出されて(ステップS388でNO)、処理がステップS389Bに進む場合について説明する。当該条件が成立しないと検出される場合は、対応する蓄電池BT20の状態が、放電終止状態に近い状態である場合である。なお、前述したように、蓄電池BT20の状態が、放電終止状態になった場合、蓄電装置600は、放電処理を停止し、充電処理および放電処理のいずれも行なっていない状態になる。
ステップS389Bでは、ステップS375と同様に、放電電力抑制処理が行なわれるので詳細な説明は繰り返さない。この処理により、対応する蓄電装置600が行なう放電処理による、分配部300(電力系統P100)への方向への、電力の供給量が抑制される。そして、再度、ステップS371の処理が行なわれる。
次に、ステップS386において、NOと判定され、ステップS387Cに進む場合の処理について説明する。ステップS386において、NOと判定される場合は、対応する蓄電装置600が、充電処理および放電処理のいずれも行なってなく、処理を停止している場合である。
ステップS387Cでは、ステップS377と同様に、充電状態検知処理が行なわれるので詳細な説明は繰り返さない。この処理により、制御部710は、充電状態値SOCを示す充電状態情報を受信し、対応する蓄電池BT20の充電状態を検知することができる。そして、ステップS388Cに進む。
ステップS388Cでは、対応する蓄電装置600が、放電処理を実行可能であるか否かが検出される。具体的には、CPU711は、受信した充電状態値SOCが、5以上を示すか否かを検出する。5以上を示すと検出すると(ステップS388CでYES)、処理はステップS389Cに進むが、5以上を示さないと検出すると(ステップS388CでNO)、処理は再度、ステップS371に移行する。
ステップS389Cでは、放電処理が実行される。放電処理を実行するために、CPU711は、放電処理実行指示を、対応する蓄電装置600へ送信する。放電処理実行指示は、対応する蓄電装置600に放電処理を実行させるための指示である。
放電処理実行指示を受信した、蓄電装置600の制御部610は、放電処理を実行する。なお、放電処理については、前述したので、詳細な説明は繰り返さない。この放電処理を実行することにより、対応する蓄電池BT20に蓄えられた電力が放電される。したがって、蓄電装置600が、分電盤400を介して、分配部300(電力系統P100)への方向へ電力を送信する。すなわち、ステップS389Cで実行される放電処理は、消費方向電力量を消費適切最大電力量以下にするための処理である。そして、再度、ステップS371の処理が行なわれる。
次に、前述した複数の処理が行なわれることにより、電力制御システム10000において、電力が電力系統P100へ流れるのを防ぐことができることを、具体例により検証する。
なお、電力制御システム10000では、前述した、図4の電力測定処理DTおよび電力測定処理CT、図5の総電力制御処理CP、総電力制御処理CTAおよび総電力制御処理DTA、図6の施設内電力制御処理が行なわれているとする。
ここで、電力制御システム10000に含まれる電力需要施設1000の数は、30戸であるとする。以下においては、電力制御システム10000に含まれる電力需要施設1000を、単に、電力需要施設ともいう。また、電力需要施設に含まれる発電装置500を、単に、発電装置ともいう。また、電力需要施設に含まれる蓄電装置600を、単に、蓄電装置ともいう。また、電力制御システム10000に含まれる電力制御装置200を、単に、電力制御装置ともいう。
また、陽射しが最も強い昼間に、30戸の電力需要施設の各々が含む発電装置は、発電処理を行なっているとする。この場合、発電処理を行なう各発電装置が出力する電力の値は、最大値である3kWであるとする。
また、30戸の電力需要施設の各々が含む電力計測装置700の制御部710が記憶している比較値L1の値は、初期値である30(W)であるとする。なお、電力制御装置が、図4の電力測定処理CTにより、始めて取得した電力値TLPは、所定値K1(900(W))以上の値である、1000(W)であるとする。この場合、電力制御装置では、図5のステップS221,S225の処理を繰り返し行なう。
また、30戸の電力需要施設のうち、20戸の電力需要施設は、図6の施設内電力制御処理のステップS372でYESと判定される状態であるとする。施設内電力制御処理のステップS372でYESと判定される状態の電力需要施設は、施設内逆潮流が発生している施設または施設内逆潮流の発生の可能性が高い施設である。
以下においては、施設内電力制御処理のステップS372でYESと判定される状態の電力需要施設を、第1電力需要施設ともいう。また、20戸の第1電力需要施設の各々が含む蓄電装置は、充電処理を行なっているとする。また、20戸の第1電力需要施設の各々が含む蓄電池BT20は、電力を充電可能な状態であるとする。
この場合、20戸の第1電力需要施設の各々が含む電力計測装置700は、図6の施設内電力制御処理において、ステップS371,S372,S373,S374、S376,S377,S378,S379Aの処理を繰り返し行なうとする。この処理により、20戸の第1電力需要施設の各々は、対応する発電装置から得た電力を、対応する蓄電池BT20に充電する。
なお、30戸の電力需要施設のうち、20戸の第1電力需要施設以外の10戸の電力需要施設は、図6の施設内電力制御処理のステップS372でNOと判定される状態であるとする。施設内電力制御処理のステップS372でNOと判定される状態の電力需要施設は、施設内逆潮流の発生の可能性が低い施設である。
以下においては、施設内電力制御処理のステップS372でNOと判定される状態の電力需要施設を、第2電力需要施設ともいう。
この場合、10戸の第2電力需要施設の各々が含む電力計測装置700は、図6の施設内電力制御処理において、ステップS371、S372,S381,S382,S383,S384,S386,S387,S388,S389A,S389B,S387C,S388C,S389Cのいずれかの処理を行なっているとする。
なお、ステップS371,S372,S373,S374、S376,S377,S378,S379Aの処理を繰り返し行なう20戸の第1電力需要施設のうち、10戸の電力需要施設の各々が含む蓄電池BT20の状態が、満充電状態に近い状態になり、当該10戸の電力需要施設の各々が含む電力計測装置700が、ステップS379Aの代わりに、ステップS379Bの処理を行なうようになったとする。
これにより、対応する電力計測装置700が、ステップS379Bの処理を行なう10戸の電力需要施設で、施設内逆潮流が発生したとする。
そして、この状態で、電力制御装置が図4の電力測定処理CTにより取得した電力値TLPが、所定値K1(900(W))未満の値である、700(W)になったとする。この場合、電力線PL10に流れる電力の流れる方向が、分配部300から電力系統P100へ流れる方向となる逆潮流の発生の可能性が高くなる。この場合、30戸の電力需要施設のうち、対応する電力計測装置700が、ステップS379Bの処理を行なっていない電力需要施設は、20戸であるとする。
この場合、電力制御装置は、図5のステップS222,S223,S224の処理を行なうことにより、前述した電力制御指示を、処理情報を自装置(電力制御装置)に提供した全ての電力需要施設の各々に含まれる電力計測装置700へ送信する。対応する電力計測装置700が、電力制御指示を受信する全ての電力需要施設には、10戸の第2電力需要施設も含まれる。
電力制御指示を受信した電力計測装置700は、比較値L1の値を、所定値(たとえば、5)だけ増加させる。これにより、10戸の第2電力需要施設のうち、施設内電力制御処理のステップS372でYESと判定される状態になった電力需要施設が発生する確率が上昇する。以下においては、比較値L1の値の増加により、施設内電力制御処理のステップS372でYESと判定される状態になった第2電力需要施設を、第3電力需要施設ともいう。第3電力需要施設は、施設内逆潮流が発生しておらず、かつ、施設内逆潮流の発生の可能性が低い電力需要施設である。
ここで、比較値L1の値の増加により、10戸の第2電力需要施設のうち、5戸の第2電力需要施設が、第3電力需要施設になったとする。
この場合、5戸の第3電力需要施設の各々が含む電力計測装置700は、図6の施設内電力制御処理において、ステップS375またはステップS379Aの処理を行なう。これにより、5戸の第3電力需要施設のうち、対応する蓄電装置が、放電処理を行なっている第3電力需要施設では、分配部300(電力系統P100)への方向への、電力の供給量が抑制される。また、5戸の第3電力需要施設のうち、対応する蓄電装置が、充電処理を行なっている第3電力需要施設では、対応する蓄電池BT20に充電する電力が増加される。
したがって、電力制御装置が図4の電力測定処理CTにより取得する電力値TLPが上昇する。そして、電力値TLPが、所定値K1(900(W))以上の値になると、すなわち、分配部300(電力需要施設1000)から、電力系統P100への電力の流れである逆潮流の発生の可能性が低くなると、電力制御装置は、図5のステップS226の処理を行ない、減少指示を、一度でも、電力制御指示を送信したことのある全ての電力計測装置700へ送信する。
減少指示を受信した電力計測装置700は、増加された比較値L1の値が、所定値(たとえば、“5”)より、小さい値(以下、減少値ともいう)で、所定時間(たとえば、1秒)経過毎に、減少値(たとえば、“1”)ずつ減少させる。
上記方法により比較値L1の値を減少させることにより、電力線PL10に流れる電力の流れる方向が、分配部300から電力系統P100へ流れる方向に転じにくくなるよう制御することができる。また、電力値TLPが、所定値K1以上の値になった場合に、上記方法により比較値L1の値が減少されることにより、電力値TLPの値が大きくなりすぎないようにすることができる。
以上の処理が行なわれることにより、分配部300(電力需要施設1000)から、電力系統P100への電力の流れである逆潮流の発生を防止することができる。すなわち、電力系統P100の配電電圧の上昇を防ぐことができ、電力系統P100に悪影響を与えないようにすることができる。
また、本実施の形態では、電力制御システム10000に含まれる複数の蓄電装置に、逆潮流抑制のための充電処理を行なわせることもできる。そのため、一台の蓄電装置を利用する場合と比べて、複数の蓄電装置が、対応する蓄電池BT20の状態が満充電状態となり、充電処理ができなくなる可能性が少なくなる。そのため、信頼性が高い逆潮流抑制の処理を行うことができる。また、複数の蓄電装置にそれぞれ対応する複数の蓄電池に、充電電力が分散するため、充電レートを抑制することができる。そのため、蓄電池の負担を減らし蓄電池の長寿命化を図ることができる。
また、本実施の形態では、蓄電池BT20に電力を充電させる場合、事前に、蓄電池BT20の状態を調べる処理を行なう。これにより、満充電状態である蓄電池BT20に充電させることを防ぐことができ、安全性を確保することができる。
また、本実施の形態では、分配部300(電力需要施設1000)から、電力系統P100への電力の流れである逆潮流の発生の可能性が低い場合、すなわち、電力値TLPが、所定値K1以上である場合は、各電力需要施設において、施設内逆潮流の発生が生じないように、蓄電装置が制御される。そのため、分配部300(電力需要施設1000)から、電力系統P100への電力の流れである逆潮流が発生しない電力制御システムを提供できる。
また、本実施の形態では、発電装置500が行なう発電処理により出力される電力量を抑制する処理はしないので、発電装置500が、太陽電池BT10から得た電力を最大限に利用することができる。
また、本実施の形態では、複数の電力需要施設1000を含む電力制御システム10000において、一括して電力を受電する部分からの逆潮流が発生しないような制御が行なわれ、かつ、複数の電力需要施設1000の各々が含む蓄電装置を、電力制御装置200が集中管理して有効利用する。その結果、発電装置の出力を抑制することなく、蓄電装置に余剰電力を蓄電することができる電力制御システムを提供することができる。
以上により、本発明においては、電力が電力系統P100へ流れるのを防ぎつつ、電力の有効活用を可能とすることができるという効果を奏する。
ここで、電力制御指示が、全ての電力需要施設1000の各々に含まれる電力計測装置700へ送信されることにより生じる現象を説明する。
電力制御指示を受信した電力計測装置700は、比較値L1の値を、所定値(たとえば、5)だけ増加させる。これにより、図6の施設内電力制御処理のステップS372でNOと判定される状態の第2電力需要施設が、施設内電力制御処理のステップS372でYESと判定される状態になった第3電力需要施設が発生する確率が上昇する。対応する蓄電装置が充電処理または放電処理を行なっている複数の第3電力需要施設の各々が含む電力計測装置700は、図6の施設内電力制御処理において、ステップS375またはステップS379Aの処理を行なう。
したがって、比較値L1の値が増加されることにより、放電処理を行なっている蓄電装置600に、放電処理による、電力系統P100への方向への、電力の供給量を抑制させるための抑制処理を実行させることができる。また、比較値L1の値が増加されることにより、充電処理を行なっている蓄電装置600に、充電処理により、対応する蓄電池BT20に充電する電力を増加させるための増加処理を実行させることができる。
したがって、電力制御指示を受信した電力需要施設1000が有する蓄電装置600が、放電処理を行なっている場合抑制処理を行なう確率が上昇する。また、電力制御指示を受信した電力需要施設1000が有する蓄電装置600が、充電処理を行なっている場合増加処理を行なう確率が上昇する。
なお、測定部113,513,613,713、信号生成部513,613、状態検知部615は、回路のみにより構成されてもよく、または、ソフトウェアと回路の組合せにより構成されてもよい。
このように、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は請求の範囲によって画定され、また請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明は、電力系統から供給される電力を、複数の電力需要施設に分配する電力制御システムにおいて有効である。
PL10 電力線、BT10 太陽電池、BT20 蓄電池、P100 電力系統、50 変圧器、100 電力計測装置、110,210,610,710 制御部、200 電力制御装置、300 分配部、400 分電盤、500 発電装置、600 蓄電装置、700 電力計測装置、1000 電力需要施設、10000 電力制御システム。

Claims (12)

  1. 電力制御システム(10000)であって、
    複数の電力需要施設(1000)と、
    外部の電力系統(P100)が接続される第1接続部(310)と、前記複数の電力需要施設が接続される第2接続部(320(i))とを含む分配部(300)と、
    前記電力系統と、前記分配部との間に流れる電力である流通電力の値を測定する測定部(113)とを備え、
    前記分配部は、前記第1接続部を介して前記電力系統から供給される電力を前記複数の電力需要施設に分配し、
    前記複数の電力需要施設それぞれは、
    発電して電力を前記第2接続部に出力する発電装置(500)と、
    蓄電池(BT20)が接続され、且つ前記分配部から分配される電力を受ける蓄電装置(600)とを、含み、
    前記蓄電装置は、接続される前記蓄電池に、当該蓄電装置が受ける電力を蓄える充電処理と、当該蓄電池から蓄えられた電力の少なくとも一部を前記第2接続部に出力する放電処理とを行ない、
    前記電力制御システムは、さらに、
    (TLP<K1)の条件が成立するか否かを検出する条件検出部(213)と、
    前記条件検出部が前記条件が成立すると検出したとき、前記複数の電力需要施設に対し電力制御指示を送信する電力制御部(214)とを、備え、
    前記TLPは、前記電力系統から前記分配部の向きに流れる前記流通電力の値を正とした場合における前記測定部が測定する前記流通電力の値を指し、前記K1は、前記分配部から前記電力系統へ流れる前記流通電力を指す逆潮流を検出するための閾値を指し、
    前記電力制御指示は、前記放電処理を行なっている前記蓄電装置に対しては、前記蓄電池から出力される電力量を抑制するように指示し、かつ、前記充電処理を行なっている前記蓄電装置に対しては、前記蓄電池に蓄えられる電力量を増加するように指示する、電力制御システム。
  2. 前記電力制御システムは、さらに、
    前記複数の電力需要施設のそれぞれから、当該電力需要施設の前記蓄電装置が、当該蓄電装置に接続される前記蓄電池に対して行なう処理を示す処理情報を受信する処理情報受信部を、備え、
    前記電力制御部は、前記処理情報受信部が受信した前記処理情報に基づき、前記複数の電力需要施設に対し、前記電力制御指示を送信する、請求の範囲第1項に記載の電力制御システム。
  3. 前記蓄電装置は、前記分配部から分配される電力、および、前記複数の電力需要施設の前記発電装置が出力する電力を受け、
    前記充電処理は、前記分配部から分配される電力の少なくとも一部を前記蓄電池に蓄える第1充電処理、および、前記複数の電力需要施設の前記発電装置が出力する電力の少なくとも一部を前記蓄電池に蓄える第2充電処理のうちの少なくとも一方を指す、請求の範囲第1項に記載の電力制御システム。
  4. 前記蓄電装置は、
    接続される前記蓄電池に蓄えられている電流容量の値を検出する電流容量値検出部(614)を、有し、
    前記電流容量値検出部が検出する前記電流容量の値に基づき、当該蓄電池を充電することが可能であるか否かを検出する、請求の範囲第1項に記載の電力制御システム。
  5. 前記充電することが可能と検出されたとき、前記蓄電装置は、接続される前記蓄電池に充電されるべき電力量を増加させる、請求の範囲第4項に記載の電力制御システム。
  6. 前記複数の電力需要施設の各々は、さらに、
    前記分配部と、前記蓄電装置との間に流れる電力である施設内電力の値および前記施設内電力の流れる方向を測定する施設内測定部(713)と、
    (INP<L1)の条件が成立したとき前記施設内電力が大きくなるように内部電力制御処理を行なう施設内制御部(715)と、を含み、
    前記INPは、前記分配部から前記蓄電装置へ向かう方向を正としたときに、測定される前記施設内電力の値を指し、且つ前記L1は、前記蓄電装置から前記分配部へ流れる電力を検出するための施設内閾値を指し、
    前記施設内制御部は、前記電力制御指示を受信したとき、前記施設内閾値を所定値だけ増加させる、請求の範囲第1項に記載の電力制御システム。
  7. 前記内部電力制御処理は、対応する前記蓄電装置が前記放電処理を行なっている場合は、前記放電処理による、前記分配部への電力の供給量を抑制する処理を指し、
    前記内部電力制御処理は、対応する前記蓄電池が充電可能な状態であって、かつ、前記対応する蓄電装置が前記充電処理を行なっている場合は、前記充電処理により、前記対応する蓄電池に充電されるべき電力を増加する処理を指す、請求の範囲第6項に記載の電力制御システム。
  8. 前記L1が指す前記施設内閾値は、0に近い値である、請求の範囲第6項に記載の電力制御システム。
  9. 前記電力制御部は、
    (TLP≧K1)の条件が成立することが検出されるまで、前記放電処理を行なっている前記蓄電装置に対しては、当該蓄電装置に接続される前記蓄電池から出力される電力量が抑制されるように制御し、かつ、前記充電処理を行なう前記蓄電装置に対しては、当該蓄電装置に接続される前記蓄電池が充電する電力量が増加するように制御する、請求の範囲第1項に記載の電力制御システム。
  10. 前記K1が指す前記閾値は、0に近い値である、請求の範囲第1項に記載の電力制御システム。
  11. 前記発電装置は、太陽光発電装置を指す、請求の範囲第1項に記載の電力制御システム。
  12. 電力システム(10000)を制御するための方法であって、
    前記電力システムは、
    複数の電力需要施設(1000)と、
    外部の電力系統(P100)が接続される第1接続部(310)と、前記複数の電力需要施設が接続される第2接続部(320(i))とを含む分配部(300)と、
    前記電力系統と、前記分配部との間に流れる電力である流通電力の値を測定する測定部(113)とを備え、
    前記分配部は、前記第1接続部を介して前記電力系統から供給される電力を前記複数の電力需要施設に分配し、前記第2接続部を介して与えられる電力を前記第1接続部を介して前記電力系統に出力し、
    前記複数の電力需要施設それぞれは、
    発電して電力を前記第2接続部に出力する発電装置(500)と、
    蓄電池(BT20)が接続され、且つ前記分配部から分配される電力または前記発電装置から出力される電力を受ける蓄電装置(600)とを、含み、
    前記蓄電装置は、接続される前記蓄電池に、当該蓄電装置が受ける電力を蓄える充電処理と、当該蓄電池から蓄えられた電力を前記第2接続部に出力する放電処理とを行ない、
    前記方法は、
    (TLP<K1)の条件が成立するか否かを検出するステップと、
    前記条件が成立すると検出されたとき、前記複数の電力需要施設に対し電力制御指示を送信するステップとを、備え、
    前記TLPは、前記電力系統から前記分配部の向きに流れる前記流通電力の値を正とした場合における前記測定部が測定する前記流通電力の値を指し、前記K1は、前記分配部から前記電力系統へ流れる前記流通電力を指す逆潮流を検出するための閾値を指し、
    前記電力制御指示は、前記放電処理を行なっている前記蓄電装置に対しては、前記蓄電池から出力される電力量を抑制するように指示し、かつ、前記充電処理を行なっている前記蓄電装置に対しては、前記蓄電池に充電される電力量を増加するように指示する、電力システムを制御するための方法。
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