JP5179530B2 - 弾性波デバイス及び電子部品 - Google Patents

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Description

本発明は、エネルギー閉じ込め現象を利用した弾性波デバイスに係り、特に当該弾性波デバイスを小型化する技術に関する。
携帯端末などの小型高周波通信機の周波数制御や周波数選択に際し、エネルギー閉じ込め型の共振子を用いた発振器やフィルタを採用しているものがある(以下、これらの発振器やフィルタを総称して弾性波デバイスという)。
エネルギー閉じ込め型の弾性波デバイスは、水晶などの圧電体内に厚み振動のエネルギーを閉じ込めることにより発生する共振を利用して必要な周波数応答を得ている。この種の弾性波デバイスで利用される厚み振動は、その圧電体の遮断周波数(カットオフ周波数)近傍における高周波数側の周波数にて振動することから、例えば板状の圧電体の上面及び下面の中央部に励振用の電極を設け、この電極の質量付加効果によって当該電極を設けた領域の厚み振動の共振周波数を低下させて周辺部の厚み振動の遮断周波数よりも低くすることにより当該電極を設けた領域内への厚み振動エネルギーの閉じ込めを実現している。
ここで圧電体の遮断周波数は圧電体の厚さに反比例することから、エネルギー閉じ込めによって得られる振動(エネルギー閉じ込めモードという)の共振周波数を高周波化するためには圧電体を薄くする必要があり、携帯端末の小型化、多機能化などと相俟って、弾性波デバイスは急速に小型化している。
ところが共振周波数を高くするために圧電体を薄くしていくと、電極もエネルギー閉じ込めに適したものとなるよう薄くする必要があり、電極を薄化すると導電性が足りなくなって弾性波デバイス全体の挿入損失が大きくなってしまうおそれがある。
しかしながら通常、金属などから構成される電極は酸化や腐食などにより経時的に質量が変化するおそれが高く、エネルギー閉じ込めが行われる領域(以下、エネルギー閉じ込め部という)に直接電極を設ける弾性波デバイスでは、電極の質量変化の影響を受けて共振周波数が変化してしまうといった問題がある。
そこでこうした電極質量の経年変化の影響を抑えるため、共振を発生させる領域に電極を設けない各種の弾性波デバイスが提案されている。例えば特許文献1には、板状の圧電体の左右両端に励振用の電極を設け、これら左右両端の領域に挟まれた中央の領域には電極を設けずに共振周波数を決定する領域とし、これら左右両端の領域と中央の領域との間に溝状の切り込みを設けて各領域を弾性的に適度に分離した共振子が記載されている。また特許文献2及び非特許文献1には板状の圧電基板の左右両端の領域に励振用の電極を設け、これらの領域に挟まれた中央の領域には電極を設けず、当該電極を設けていない領域の厚さを両端の領域よりも厚くしてこれらの領域の共振周波数をほぼ同一にして各領域を互いに音響的に結合可能にした圧電振動子が記載されている。
この他、非特許文献2、非特許文献3には板状の圧電体の中央部に無電極で周囲よりも厚く形成されたメサと呼ばれる領域を設け、このメサの周囲に形成された溝内に励振用の電極を形成して、この電極及び当該電極で囲まれたメサ内で発生するエネルギー閉じ込め現象を利用して共振を得るタイプの共振子が記載されている。
これら特許文献1、特許文献2、非特許文献1〜非特許文献3に記載の共振子(圧電振動子)は、電極を設けた励振用の領域とは別に電極を設けていない中央側の領域を設けることにより、電極にて発生する経年変化の影響を当該中央側の領域に及びにくくして共振子や圧電振動子(弾性波デバイス)全体としての経年的な周波数安定性を高めている。
なお特許文献3には、振動子をなす振動波伝播媒質の電極を設けた両端の領域の厚さを薄くする一方、これらの領域に挟まれ電極を設けていない中央の領域の厚さを厚くし、さらにこの中央の領域の長さが所定の条件を満たすように調節することにより、一方側の電極にて励振した複数の高調波の中から所望の高調波振動のみを取り出す技術が記載されている。このように特許文献3に記載の振動子は、電極のない中央の領域を設けている目的が共振周波数の安定化とは異なっている。
特公昭43−15538号公報:第2頁左欄第12行目〜第23行目、第2a図 特開2000−91878号公報:請求項1、第0024段落〜第0025段落、図4 特公昭50−19024号公報:第173頁第2欄第16行目〜第30行目、第2図(b)
"IMPROVEMENT OF FREQUENCY DRIFT OF AT-CUT RESONATORS USING AN UNELECTRODED RESONANT REGION", IEEE International Frequency Control Symposium and PDA Exhibition, 2001, p.624, Fig.1(b), Fig.7 "STRAIGHT CRESTED WAVE ANALYSIS OF QUARTZ MEMS RING ELECTRODED MESA RESONATORS", IEEE ULTRASONICS SYMPOSIUM, 2002, P.999, Fig.2 "3-D MODELING OF HIGH-Q QUARTZ RESONATORS FOR VHF-UHF APPLICATIONS", Proceedings of the 2003 IEEE International Frequency Control Symposium and PDA Exhibition Jointly with 17th European Frequency and Time Forum, 2003, p.824, Fig.2
上述の特許文献1、特許文献2、非特許文献1〜非特許文献3に記載の各弾性波デバイスは電極の質量の経年変化に基づく共振周波数への影響を抑制するため、共振を得る中央の領域に電極を設けない構造となっている。しかしながらこれらの弾性波デバイスは電極を設けた領域で発生した振動モードと同じモードの振動を用いて共振を発生させるいわゆる複合共振子(複合振動子)型の弾性波デバイスとなっているため、電極の質量変化による振動モードの周波数変化が電極を設けていない領域にて得られる共振周波数に与える影響を完全に除去することはできない。
特に高周波の共振を得るために弾性波デバイスの圧電体を薄くすると、わずかな質量変化であっても質量付加効果の変化率が大きくなってしまうため、電極を設けた領域で励振される振動モードの周波数変化も大きくなり、結果として共振周波数も大きく変化してしまう。このため上述の各特許文献、非特許文献に記載の従来法では共振周波数を十分に安定させることができず、依然として電極質量の経年変化は弾性波デバイスの更なる高周波化、小型化にあたっての大きな障害となっている。
本発明は、このような事情に基づいて行われたものであり、その目的は、小型で経年による周波数変動が少ない弾性波デバイス及びこの弾性波デバイスを用いた電子機器を提供することにある。
第1の発明に係わる弾性波デバイスは、弾性波導波路に設けられ、伝播モードの弾性波である第1の弾性波を圧電材料に励振させるための第1のIDT電極を備えた第1の伝播モード部と、
前記弾性波導波路に設けられ、前記第1の伝播モード部から伝播してきた第1の弾性波に含まれる特定の周波数成分によってエネルギー閉じ込めモードの弾性波である第2の弾性波が励振されるエネルギー閉じ込めモード部と、
このエネルギー閉じ込めモード部の周囲の領域に設けられ、前記第2の弾性波より高い周波数の遮断周波数を持つ遮断部と、
前記第1の弾性波の伝播する方向に沿って、前記遮断部を挟んでエネルギー閉じ込めモード部と隣り合う位置に設けられ、当該遮断部を介してリークした前記第2の弾性波を伝播モードの弾性波である第3の弾性波にモード変換して伝播させると共に、当該第3の弾性波を圧電材料から電気信号として取り出すための第2のIDT電極を備えた第2の伝播モード部と、を備えたことを特徴とする。
この第1の発明に係る弾性波デバイスは、以下の特徴を備えていてもよい。
(a)前記第1の伝播モード部は第2の伝播モード部を共用していること。
(b)参照用弾性波を圧電材料に励振させるための第3のIDT電極と、前記第1の弾性波が第1の伝播モード部及び第2の伝播モード部を通過して第2のIDT電極にて取り出される電気信号とは逆位相の電気信号を前記参照用弾性波から圧電材料を介して取り出すために、当該参照用弾性波の伝播方向に設けられた第4のIDT電極と、を備えた参照用弾性波導波路を、弾性波の隔離帯を介して前記弾性波導波路と平行に設け、前記第2のIDT電極から取り出した電気信号と、第4のIDT電極から取り出した電気信号とを加算した差動信号を得ること。
次に第2の発明に係る弾性波デバイスは、第1の弾性波導波路に設けられ、伝播モードの弾性波である第1の弾性波を圧電材料に励振させるための第1のIDT電極を備えた第1の伝播モード部と、
前記第1の弾性波導波路に設けられ、前記第1の伝播モード部から伝播してきた第1の弾性波に含まれる特定の周波数成分によってエネルギー閉じ込めモードの弾性波である第2の弾性波が励振されるエネルギー閉じ込めモード部と、
このエネルギー閉じ込めモード部の周囲の領域に設けられ、前記第2の弾性波より高い周波数の遮断周波数を持つ遮断部と、
前記第1の弾性波導波路に対して第1の弾性波の進行方向と直交する方向に隣接する第2の弾性波導波路と、
この第2の弾性波導波路に設けられた第2のIDT電極と、
前記第1の弾性波導波路と第2の弾性波導波路との間に設けられ、その一部が切り欠かれた切欠部を備える弾性波の隔離帯と、を備え、
前記第1の弾性波を遮断部及びエネルギー閉じ込めモード部にて反射させて得られた伝播モードの弾性波である第3の弾性波を、前記切欠部を介して前記隔離帯を通過させた後、前記第2のIDT電極で受信し、当該第3の弾性波を圧電材料から電気信号として取り出すと共に、この第3の弾性波が伝播する領域を第2の伝播モード部としたことを特徴とする。
上述の第1、第2の発明に係る弾性波デバイスは、以下の特徴を備えていてもよい。
(c)前記第1のIDT電極及び第2のIDT電極は、圧電材料の表面に設けられ、前記第1の弾性波及び第3の弾性波は表面弾性波であること。
(d)前記遮断部は、当該遮断部を構成する弾性波導波路の厚さが前記エネルギー閉じ込めモード部を構成する弾性波導波路よりも薄くなっていることにより、前記第2の弾性波の周波数よりも高い周波数の遮断周波数を持つように形成されていること。
(e)前記弾性波導波路は、前記遮断部の外方の領域の厚さが当該遮断部よりも厚く形成されていること。
(f)前記弾性波導波路が圧電材料からなること。
(g)前記圧電材料は、非圧電材料からなる弾性波導波路上に形成されたIDT電極の上面側に設けられた圧電体膜であるか、非圧電材料からなる弾性波導波路とIDT電極との間に設けられた圧電体膜であること。
(h)前記エネルギー閉じ込めモード部は、平板形状に形成されていること。
(i)前記エネルギー閉じ込めモード部は、片面凸レンズ形状に形成されていること。
(j)前記エネルギー閉じ込めモード部は、平面形状が四角以上の多角形または円形または楕円形に形成されていること。
(k)前記第1のIDT電極、第2のIDT電極の少なくとも一方は一方向性電極からなること。
(l)前記弾性波デバイスは各々前記遮断部にて周囲を囲まれた2以上のエネルギー閉じ込めモード部を備え、これらのエネルギー閉じ込めモード部は、各エネルギー閉じ込めモード部内に励振される第2の弾性波が互いに結合可能なように、前記伝播モードの弾性波の伝播方向、またはこの伝播方向と直交する方向に互いに隣り合うように設けられていることにより多重モードフィルタを構成していること。
(m)前記第2の弾性波は、高次のエネルギー閉じ込めモードの弾性波でること。
(n)前記エネルギー閉じ込めモード部の表面には、感知対象物を吸着するための吸着層が形成されていること。
さらに他の発明に係る電子部品は、上述の各弾性波デバイスを備えている電子部品であることを特徴とする。
本発明によれば、弾性波導波路上にて伝播モードの弾性波である例えば表面弾性波などの第1の弾性波を伝播させ、この弾性波導波路上に設けられ、周囲を遮断部で囲まれたエネルギー閉じ込めモード部内にて、第1の弾性波に含まれる特定の周波数成分からエネルギー閉じ込めモードである第2の弾性波を励振させることにより、エネルギー閉じ込めモード部に電極を設けることなく共振応答を得ることができる。このため、当該エネルギー閉じ込めモード部では電極の質量変化による周波数特性の変化が発生しないことから、更なる小型化が容易で、且つ経年による周波数変動の少ない弾性波デバイスを得ることができる。
実施の形態に係る弾性波共振子の外観構成を示す斜視図である。 前記弾性波共振子の平面図である。 前記弾性波共振子の縦断側面図である。 前記弾性波共振子にエネルギー閉じ込めモードの弾性波の励振強度を示す模式図である。 前記弾性波共振子内を表面弾性波が伝播し、エネルギー閉じ込めモードの弾性波が励振される様子を示す模式図である。 前記弾性波共振子が示す周波数特性図である。 前記弾性波共振子の製造工程を示す説明図である。 差動型の弾性波共振子の外観構成を示す斜視図である。 第3の弾性波を独立して取り出す弾性波共振子の外観構成を示す斜視図である。 前記第3の弾性波を取り出す弾性波共振子の作用図である。 前記第3の弾性波を取り出す弾性波共振子の変形例を示す説明図である。 エネルギー閉じ込めモード部の断面形状を片面凸レンズ形状とした弾性波共振子の縦断側面図である。 テーパー面を備えた凹部内にエネルギー閉じ込め部を設けた弾性波共振子の縦断側面図である。 凹部とは反対の面にエネルギー閉じ込め部を設けた弾性波共振子の縦断側面図である。 凹部形状の他の例を示す斜視図である。 エネルギー閉じ込めモード部の平面形状の他の例を示す平面図である。 前記平面形状のさらに他の例を示す平面図である。 前記平面形状のこの他の例を示す平面図である。 一方向性電極(UDT)を備えた弾性波共振子を示す平面図である。 エネルギー閉じ込めモード部の片側にのみ弾性波導波路を設けた弾性波共振子を示す斜視図である。 IDT電極の上面に圧電体膜を設けた弾性波共振子を示す縦断面図である。 IDT電極の下面に圧電体膜を設けた弾性波共振子を示す縦断面図である。 実施の形態に係る多重モードフィルタの構成例を示す縦断側面図である。 高次の厚みすべり振動を利用した弾性波共振子の側面図である。 実施の形態に係るマイクロバランスの構成例を示す側面図である。
以下、図1〜図3を参照しながら本実施の形態に係る弾性波デバイスの一例である弾性波共振子1の構成について説明する。図1の斜視図に示すように弾性波共振子1は、小片状に加工された圧電体10の中央部を挟んで長手方向左右両側に第1、第2のIDT電極41、51を設け、これらIDT電極41、51が設けられている領域及び両IDT電極41、51に挟まれた領域を弾性波導波路として、この弾性波導波路上の例えば中央部に、エネルギー閉じ込めモードの弾性波を励振させるためのエネルギー閉じ込めモード部2を設けた構成となっている。
圧電体10は例えばATカットの水晶片であり、図1に示したA-A’方向(伝播モードの弾性波が伝播する方向に相当し、以下、長手方向という)の長さが例えば数百μm〜数mm程度、A-A’方向に直交する方向(以下、幅方向という)の長さが例えば長手方向の長さの1/3〜半分程度、厚さ(図3に「h」と記してある)が例えば数十μm〜数百μmに加工されている。
既述の弾性波導波路は、この圧電体10の一面(以下、表面と呼ぶ)に設けられており、弾性波導波路上の例えば左側領域に設けられた第1のIDT電極41は、当該電極41に入力された電気信号を電気-機械変換して弾性波である例えば表面弾性波(以下、SAW(Surface Acoustic Wave)という)を励振する機能を備えている。一方、弾性波導波路上の例えば右側領域に設けられた第2のIDT電極51は弾性波導波路を伝播してきたSAWを機械-電気変換し、電気信号として取り出す役割を果たす。
各IDT電極41、51は、互いにほぼ同様の構成を備えているので、例えば第1のIDT電極41の構成について簡単に説明すると、第1のIDT電極41は例えばアルミニウムや金などの金属膜からなる公知のIDT(InterDigital Transducer)電極であり、例えば弾性波導波路におけるSAWの伝播方向に沿って配置された2本のバスバー411、413に対して、多数の電極指412、414が交差指状に接続された構成となっている。本実施の形態中に示す各IDT電極には、例えば数十本〜数百本の電極指が設けられるが各図中においてはその本数を省略して記載してある。
第1のIDT電極41内の隣り合う電極指412、414の間隔「d」は、例えば後述するエネルギー閉じ込めモード部2内に閉じ込められるSAWの例えば半波長分の長さに調整されている。第1のIDT電極41の例えば一方側のバスバー411には、電気信号の入力端が接続され、また他方側のバスバー413は接地されている。
第2のIDT電極51は、上述の第1のIDT電極41とほぼ同様に構成されており、一方側のバスバー511に電気信号の出力端が接続され、他方側のバスバー513は接地されている。第1のIDT電極41と第2のIDT電極51との間の距離は適宜設定されるが、これら2つのIDT電極41、51の間に後述する遮断部3やエネルギー閉じ込めモード部2を配置可能な距離とする必要がある。また第2のIDT電極51は、前記遮断部3からリークする伝播モードの弾性波である後述の第3の弾性波が、例えば第2のIDT電極51の出力側の電極指512に、同相または逆相で加えられる位置に配置するとよい。
第1のIDT電極41に電気信号を入力すると、第1のIDT電極41にはSAWが励振され、このSAWは伝播モードの弾性波として、圧電体10の表面付近を出力側の第2のIDT電極51へ向けて伝播するが、本実施の形態に係る弾性波共振子1では、このSAWを利用して共振を得る構造となっている。以下、SAWを利用して共振を得るための詳細な構成について説明する。
エネルギー閉じ込めモード部2及び遮断部3は、圧電体10内を伝播してきたSAWの一部をモード変換してエネルギー閉じ込めモードの弾性波を励振する役割を果たす。エネルギー閉じ込めモード部2はエネルギー閉じ込めモードの弾性波が励振される領域であり、遮断部3はこの弾性波をエネルギー閉じ込めモード部2内に閉じ込めておくための領域である。
エネルギー閉じ込めモード部2は、予め設計した共振周波数にてエネルギー閉じ込めモードの弾性波を励振可能な厚さ「h」に加工された圧電体10内の一領域であり、本例では入力側の第1のIDT電極41と出力側の第2のIDT電極51との間のほぼ中央位置に設けられている。エネルギー閉じ込めモード部2は、例えば上方側から見た平面形状が四角形となっており、その1辺の長さが例えば数百μm程度となるように形成されている。エネルギー閉じ込めモード部2は四角形の対向する2辺がSAWの進行方向と平行になるように(言い替えると、四角形の残る2辺に対してSAWが垂直に入力するように)配置されている。
本例に係るエネルギー閉じ込めモード部2は、図1、図3に示すように既述のIDT電極41、51が形成されている圧電体10の表面側とは反対の面(裏面とよぶ)の中央部に形成された凹部11内に設けられており、当該凹部11の底面から段丘状(メサ状)に突出するように形成されている。この段丘状に突出した領域の上面から圧電体10の表面に亘る直方体部分がエネルギー閉じ込めモード部2に相当する。
遮断部3は、上述のエネルギー閉じ込めモード部2を取り囲むように形成された圧電体10内の一領域であり、エネルギー閉じ込めモード部2と一体となって凹部11を形成している。遮断部3は、エネルギー閉じ込めモード部2よりも一段低く形成された凹部11の底面から、圧電体10の表面に亘る角環形状部分に相当している。
図1に示すようにエネルギー閉じ込めモード部2及び遮断部3が圧電体10のほぼ中央位置に設けられていることにより、本例ではエネルギー閉じ込めモード部2及び遮断部3から見てSAWの伝播方向上流側の領域が第1の伝播モード部4に相当し、同じく下流側の領域が第2の伝播モード部5に相当している。
ここで背景技術において説明したように、従来のエネルギー閉じ込め型の共振子は、電極の質量付加効果を利用して電極を設けた領域においてエネルギー閉じ込めを実現していた。これに対して本実施の形態に係るエネルギー閉じ込めモード部2及び遮断部3では、例えば図3に示すようにエネルギー閉じ込めモード部2の厚さ「h」の方が遮断部3の厚さ「h」よりも厚くなるように各領域を形成することにより、エネルギー閉じ込めモード部2における厚み振動の共振周波数を遮断部3での遮断周波数よりも低くしてエネルギー閉じ込めモード部2内におけるエネルギー閉じ込めを実現している点に大きな特徴を有している。
図1、図4などの各図においてはエネルギー閉じ込めモード部2が凹部11の底面から段丘状に突出している様子を分かり易くするために、エネルギー閉じ込めモード部2、遮断部3の大きさを誇張して記載してあるが、例えば共振周波数がおよそ100MHzの弾性波共振子1においては、エネルギー閉じ込めモード部2や遮断部3の領域における圧電体10の厚さ「h、h」は十数μm程度、またエネルギー閉じ込めモード部2と遮断部3との厚さの差、即ち段丘状に突出した部分の高さは例えば十数nm程度と極めて小型のデバイスとなっている。またギガヘルツといったさらに高周波の共振周波数では、エネルギー閉じ込めモード部2や遮断部3の厚さ「h、h」や段丘の高さはさらに小さくなる。
エネルギー閉じ込めモード部2や遮断部3のサイズを決定する設計方法の一例を説明すると、図4に示すように各々厚さ「h、h」のエネルギー閉じ込めモード部2、遮断部3に波長がn/2(nは整数)の厚み振動波の定在波が立ったとすると、エネルギー閉じ込めモード部2における遮断角周波数「ω」とその厚さ「h」との関係は下記(1)式で表され、エネルギー閉じ込めモード部2内に形成される定在波の角周波数「ω」とその波数との関係は下記(2)式で表すことができる。
Figure 0005179530
は厚み方向に伝播する平面波の速度である。
Figure 0005179530
βは圧電材料や伝播モードによって定まる定数である。
また、遮断部3における遮断角周波数「ω」とその厚さ「h」との関係は下記(3)式で表され、遮断部3内に形成される定在波の角周波数「ω」とその波数との関係は下記(4)式で表すことができる。
Figure 0005179530
Figure 0005179530
jは虚数である。
このとき図4に模式的に示すように、エネルギー閉じ込めモード部2内にエネルギー閉じ込めモードであるSモード(対称モード)の厚み振動波が励振されると、その共振角周波数ωはω<ω<ωの範囲にある。このときエネルギー閉じ込めモード部2内と遮断部3内に夫々励振される厚み振動波の変位uを表す近似式を立て、その変位及び当該変位のx方向の傾きがエネルギー閉じ込めモード部2と遮断部3との境界において連続的であるとの条件を満たすとすると、上記(2)式、(4)式にて特定される波数k、kには下記(5)式の関係が成り立つ。
Figure 0005179530
Lは長手方向(A-A’方向)におけるエネルギー閉じ込めモード部2の長さである。
以上より、(1)式〜(4)式において、(5)式の条件を満たす定在波の角周波数「ω」が共振角周波数「ω」に相当することとなる。
以上に説明した関係から圧電体10を構成する圧電材料を選択し、弾性波共振子1の共振角周波数「ω」を設定して、この共振角周波数を得られるエネルギー閉じ込めモード部2の厚さ「h」や長さ「L」、遮断部3の厚さ「h」を(1)式〜(5)式より例えばトライアルアンドエラーによって求めることにより、エネルギー閉じ込めモード部2や遮断部3のサイズを決定することができる。なお、上述の設計法はエネルギー閉じ込めモード部2や遮断部3のサイズの求め方の一例を概略的に示したものであり、本実施の形態に係る弾性波共振子1は当該法により設計されたものに限定されるものではない。例えばシミュレータなどを用いて、設計上の共振角周波数「ω」にてエネルギー閉じ込めモードの共振を得られる条件を探索し、エネルギー閉じ込めモード部2や遮断部3のサイズを決定してもよいことは勿論である。またこのとき有限要素法などの任意形状の周波数特性が計算できる構造シミュレータを利用すれば簡単に設計できる。
以上に説明した構成を備えた弾性波共振子1の作用について説明すると、今、入力側の第1のIDT電極41に電気信号を入力すると当該IDT電極41にて電気-機械変換されてSAWが励振され、図5に示すように第1の伝播モード部4の弾性波導波路における圧電体10の表面付近を伝播していく。この第1のIDT電極41で励振され、弾性波導波路を伝播する伝播モードの弾性波であるSAWを第1の弾性波と呼ぶと、第1の弾性波は、やがて裏面側に凹部11の形成された領域に到達する。
本実施の形態に係る弾性波共振子1の凹部11のように、例えばその側周壁がほぼ垂直に形成され、圧電体10の形状が不連続に変化する領域においては、弾性波導波路を伝播してきたSAWの大部分はこの不連続領域にて反射されてしまう。しかしながらSAWは圧電体10の表面付近にエネルギーを集中させて伝播する弾性波であることから、SAWの一部は当該不連続領域で反射されずに、圧電体10の表面側の平坦な領域をさらに伝播し、裏面側に凹部11の形成された領域内へと到達できる場合がある。
凹部11に到達したSAWは、遮断部3を通過してエネルギー閉じ込めモード部2に到達する。このとき、エネルギー閉じ込めモード部2に到達した第1の弾性波であるSAWに、当該エネルギー閉じ込めモード部2内でエネルギー閉じ込めモードの弾性波を励振可能な周波数成分が含まれている場合には、第1の弾性波の一部はエネルギー閉じ込めモード部2内にてエネルギー閉じ込めモードの弾性波(以下、第2の弾性波という)にモード変換され、図4及び図5に模式的に示す共振が発生する。
エネルギー閉じ込めモード部2内に励振された第2の弾性波に対して、エネルギー閉じ込めモード部2の周囲に形成されている遮断部3は当該第2の弾性波よりも高い周波数の遮断周波数を持っているので、第2の弾性波が持つエネルギーはエネルギー閉じ込めモード部2内に閉じ込められた状態となる。しかし、この遮断部3では第2の弾性波の振動エネルギーは矩形関数的にオン/オフのオフの状態となるわけではなく、図4、図5に示すように指数関数的に減衰する。
このため、第2の弾性波の一部の振動エネルギーは遮断部3を介して外側の領域にリークし、新たな伝播モードの弾性波に変換される。そして、伝播モード(例えばSAW)に変換されたこの新たな弾性波(第3の弾性波という)は第2の伝播モード部5側の弾性波導波路上を伝播し、出力側の第2のIDT電極51へと到達する。この結果、第2のIDT電極51では機械-電気変換により電気信号が取り出される。
エネルギー閉じ込めモード部2内に励振される第2の弾性波の共振により、本実施の形態に係る弾性波共振子1は、図6に示すように共振周波数「f」にてアドミタンスが最大となる周波数特性を示し、この周波数特性を利用して周波数制御や周波数選択を行うことができる。
次に本実施の形態に係る弾性波共振子1の製作方法の一例について図7を参照しながら説明しておくと、初めに圧電体10の裏面となる面にレジスト60を塗布し(図7(a))、当該レジスト60を凹部11の平面形状に合わせてパターニングする(図7(b))。そして、圧電体10を例えばドライエッチングなどの異方性エッチングを利用して、例えばエネルギー閉じ込めモード部2の上面に相当する高さ位置まで削って凹部11を形成する(図7(c))。
次いでこの圧電体10の、凹部11の形成された面にレジスト60を塗布し(図7(d))、段丘状に突出させるエネルギー閉じ込めモード部2の周辺領域を角環形状にパターニングして遮断部3を形成する領域を露出させる(図7(e))。そして再びドライエッチングなどにより露出した部分を削り、エネルギー閉じ込めモード部2と遮断部3とを形成する(図7(f))。次いで凹部11の形成されなかった圧電体10の表面側に、例えばフォトリソグラフィを利用して第1、第2のIDT電極41、51をパターニングし、既述の構成を備えた弾性波共振子1を得る。
本実施の形態に係る弾性波共振子1によれば以下の効果がある。弾性波導波路上にて伝播モードの第1の弾性波であるSAWを伝播させ、この弾性波導波路上に設けられ、周囲を遮断部3で囲まれたエネルギー閉じ込めモード部2内にて、第1の弾性波に含まれる特定の周波数成分からエネルギー閉じ込めモードである第2の弾性波を励振させることにより、エネルギー閉じ込めモード部2に電極を設けることなく共振応答を得ることができる。このため、当該エネルギー閉じ込めモード部2では電極の質量変化による周波数特性の変化が発生しないことから、更なる小型化が容易で、且つ経年による周波数変動の少ない弾性波デバイスを得ることができる。
ここで弾性波共振子1には周波数信号の入力側、出力側に各々IDT電極41、51が設けられているが、これらのIDT電極41、51が酸化、あるいは腐食してその質量が変化したとしても、圧電体10内に励振される第1の弾性波(本例ではSAW)は殆ど影響を受けない。そして、共振が発生するエネルギー閉じ込めモード部2及び遮断部3は各IDT電極41、51から全く独立して設けられており、これらの質量変化の影響を受けないので共振周波数が経年的に変化することなく安定した周波数特性を示す。
ここで上述の弾性波共振子1の作用について図5を用いて説明したように、裏面側に凹部11の形成された領域内へと到達した第1の弾性波であるSAWは、一部がエネルギー閉じ込めモード部2にてエネルギー閉じ込めモードの第2の弾性波に変換されるが、第2の弾性波とならなかったSAWについてはさらにその一部が凹部11の形成された領域を通過して、第2の伝播モード部5を伝播し第2のIDT電極51に到達する。このように第1の弾性波であるSAWがそのまま弾性波導波路を通過して第2のIDT電極51にて電気信号として取り出されてしまうと、エネルギー閉じ込めモード部2からリークしてきた第3の弾性波を検出する際の不要な信号、即ちノイズとなってしまうことがある。
そこで図8に示した弾性波共振子1aは、この凹部11を通過する第1の弾性波のノイズの影響を抑えるため、エネルギー閉じ込めモード部2を備えた弾性波導波路の隣に参照用の弾性波導波路を設け、両導波路を差動させてノイズをキャンセルする構造となっている。
図8に示した弾性波共振子1aは、例えば金属膜などからなる隔離帯71の手前側に示した領域R1内に、図1〜図4に示した既述の弾性波共振子1と同様に、第1、第2のIDT電極41、51及びこれらの中間に設けられたエネルギー閉じ込めモード部2、遮断部3を備えた弾性波導波路が形成されている。一方、隔離帯71を隔てた奥手側の領域R2内には、上述のノイズの影響を小さくするための参照用の弾性波導波路が形成されている。
領域R2内に形成された参照用の弾性波導波路は、例えば第1、第2のIDT電極41、51とほぼ同様に構成された第3のIDT電極72及び第4のIDT電極73を当該弾性波導波路の両端に備え、例えばこれら第3、第4のIDT電極72、73の間隔が、領域R1側の第1、第2のIDT電極41、51の間隔と同じになるように配置されている。また、参照用の弾性波導波路の裏面側には、第2の凹部14が設けられており、この第2の凹部14は、R1側の凹部11(区別のため本例(弾性波共振子1a)では第1の凹部11と呼ぶ)と同様に、第3、第4のIDT電極72、73のほぼ中央位置に配置されている。また第2の凹部14の形状(平面形状や深さ)についても、R1側の第1の凹部11とほぼ同様に構成されているが、第2の凹部14内にはエネルギー閉じ込めモード部2が設けられていない点が異なっている。
そこで例えば、領域R1、R2の各々において、第1、第3のIDT電極41、72を共通の入力端子に接続して周波数信号を入力すると、これらのIDT電極41、72は互いにほぼ同様に構成され、また共通の圧電体10上に設けられていることから、各弾性波導波路にはほぼ同じ位相、振幅を持つSAWが励振されて伝播する。
領域R1内の弾性波導波路を伝播するSAWは、既述の弾性波共振子1と同様の挙動を示す一方、領域R2内の弾性波導波路には第2の凹部14のみが配置され、エネルギー閉じ込めモード部2が設けられていないことから、当該弾性波導波路を伝播するSAWは、第2の凹部14到達した際に、領域R1内の弾性波導波路を伝播するSAWが第1の凹部11にて反射するのと同様の挙動を示し、エネルギー閉じ込めモード部2での共振の影響を受けることなく第4のIDT電極73に到達する。そして本例では第3のIDT電極72と第4のIDT電極73との間隔が領域R1側の第1のIDT電極41と第2のIDT電極51との間隔に一致するように配置されているが、第4のIDT電極73の接地するバスバーを、第2のIDT電極51側とは逆にすることにより、第4のIDT電極73で変換された電気信号は、領域R1側にてエネルギー閉じ込めモード部2や遮断部3を通り抜けて第2のIDT電極51で変換された電気信号と逆位相になっている。
そこで、領域R1側の第2のIDT電極51から取り出された電気信号と、この電気信号とは逆位相である、参照用の領域R2側の第4のIDT電極73から取り出された電気信号の和、即ち、両弾性波導波路を差動させることにより、領域R1側にて第2のIDT電極51に到達する第1の弾性波に基づくノイズをキャンセルすることができる。このとき隔離帯71は2つの弾性波導波路の互いの弾性波の結合を防止する役割を果たしている。
ここで参照用の導波路側の各IDT電極72、73の間隔や電極指の間隔、入力端や出力端の接続方法などは、上述の例に限定されるものではなく、2つの弾性波導波路を差動させてノイズをキャンセルすることができる構成であれば適宜変更することができる。また、参照用の弾性波導波路の裏面側に既述の第2の凹部14を設けない構成としてもよい。
次に図9に示した弾性波共振子1bについて説明する。図9に示した弾性波共振子1bは第1のIDT電極41にて励振される第1の弾性波とは独立して、遮断部3にて反射した伝播モードの弾性波を第3の弾性波として取り出す構造となっている点が、エネルギー閉じ込めモード部2からリークした伝播モードの弾性波を第3の弾性波とする、図1に示した弾性波共振子1とは異なっている。この弾性波共振子1bにおいては、第1の弾性波を励振する第1のIDT電極41と、第3の弾性波から電気信号を取り出す第2のIDT電極51とを例えば互いに平行となるように配置し、これらのIDT電極41、51の間に例えば金属膜からなる隔離帯71を配置した構成となっている。
そして励振側の第1のIDT電極41が設けられている、隔離帯71より手前側の領域(領域R3(第1の弾性波導波路))には、第1のIDT電極41からのSAW(第1の弾性波)の伝播方向前方であって、圧電体10の裏面側に、エネルギー閉じ込めモード部2及び遮断部3を備えた凹部11が配置されており、これら第1のIDT電極41の設けられた領域及び第1のIDT電極41と遮断部3との間の領域が、第1の弾性波を伝播させる第1の伝播モード部4となっている。
既述の隔離帯71はこの第1の伝播モード部4に沿って設けられており、隔離帯71には例えば第1のIDT電極41と遮断部3との間の位置に切欠部74が形成されている。この結果、領域R3側を伝播するSAWの一部を、切欠部74を介して、第2のIDT電極51が設けられている領域R4(第2の弾性波導波路)側へ向けて伝播させることができる。言い換えると、第2の弾性波導波路をなす領域R4は、第1の弾性波導波路である領域R3における第1の弾性波の進行方向と直交する方向に隣接して配置されていることになる。
かかる構成を備えた弾性波共振子1bの作用について図10を参照しながら説明すると、電気信号が入力され第1のIDT電極41で励振されたSAW(第1の弾性波)は、第1の伝播モード部4が設けられている第1の弾性波導波路(領域R3)上を凹部11へ向かって伝播する。そしてエネルギー閉じ込めモード部2における共振周波数を持つSAWは、当該部2にてエネルギー閉じ込めモードの第2の弾性波にモード変換され共振する。
このとき、第1の弾性波が遮断部3及びエネルギー閉じ込めモード部2にて反射されて発生した反射波は、エネルギー閉じ込めモード部2内における共振の状態に応じて反射量が変化することから、この反射波を第2のIDT電極51にて受信することにより、エネルギー閉じ込めモード部2における共振を反映した周波数特性を得ることができる。本実施の形態に係る弾性波共振子1bは、このような原理に基づいて作動し、周波数制御や周波数選択に利用することができる。
弾性波共振子1bの作用の説明に戻ると、第1の弾性波のうち、遮断部3で反射した伝播モードの弾性波(第3の弾性波)は、遮断部3から放射状に広がるが、そのうち第2のIDT電極51の設けられている領域R4(第2の弾性波導波路)へ向かうSAWの大部分は隔離帯71にて反射されてしまう。しかしながら隔離帯71には既述のように切欠部74が設けられていることから、隔離帯71に到達したSAWの一部は当該切欠部74を通過して領域R4内に進入する。
こうして切欠部74を通過したSAW(第3の弾性波)は、当該切欠部74を通じて領域R4内に伝播する。SAWが第2のIDT電極51に到達すると、第1の弾性波とは独立に電気信号として取り出すことができる。
図10に係る弾性波共振子1bでは、このように第1の弾性波と第3の弾性波との伝播方向の違いを利用して、第3の弾性波を独立して取り出している。即ち、本例においては、凹部11の外端位置から、切欠部74を介して、第2のIDT電極51の設けられている領域までが第2の伝播モード部5に相当している。また第2のIDT電極51は、図10に示したように切欠部74の左手に配置する場合に限定されず、右手に配置してもよい。また図11に示したように切欠部74から見て左右両手に第2のIDT電極51a、51bを配置し、これら第2のIDT電極51a、51bのいずれか一方側から出力を得るようにしてもよい。
以上に述べた各弾性波共振子1、1a、1bのさらに別のバリエーションについて説明すると(以下の例では、図1に示した弾性波共振子1のバリエーションとして図示してある)、エネルギー閉じ込めモード部2の断面形状は図3や図4などに示したように矩形形状に形成する場合に限定されず、例えば図12の弾性波共振子1dに示すようにエネルギー閉じ込めモード部2を片面凸レンズ(プラノコンベックス)形状としてもよい。図4に示したように例えばSモードのエネルギー閉じ込めモードは釣鐘型の変位分布を呈するので、エネルギー閉じ込めモード部2をこの変位分布に合わせた形状とすることにより、効率的にエネルギー閉じ込めモードの弾性波(第2の弾性波)を励振することができる。この場合には、CCD(Charge Coupled Device)の撮像素子を形成する要領で片面凸レンズ形状を形成するとよい。また、エネルギー閉じ込めモード部2は片面凸レンズ形状に限らず、両面凸レンズ(バイコンベックス)形状としてもよいことは勿論である。
またエネルギー閉じ込めモード部2は、図13の弾性波共振子1eに示すように、例えば等方性のエッチングなどにより形成したテーパー面を備えた凹部11内に形成してもよいし、図14の弾性波共振子1fに示すように凹部11とは反対側の表面にエネルギー閉じ込めモード部2を段丘状に突出させてもよい。また凹部11は、図15の弾性波共振子1gに示すように、エネルギー閉じ込めモード部2及び遮断部3が設けられている領域の圧電体10の裏面側全体を横断するように形成してもよい。
エネルギー閉じ込めモード部2の平面形状も正方形や長方形などの四角形に限定されるものではなく図16の弾性波共振子1hのように五角形以上の多角形や、円形(図17の弾性波共振子1i)、楕円形(図18の弾性波共振子1j)であってもよい。多角形の場合には、既述の四角形や六角形などのように、エネルギー閉じ込めモード部2を上面側から見て180°回転させた場合にも各辺が同じ配置となるような場合がエネルギー閉じ込めモードの弾性波を励振する効率がよい。ただし、エネルギー閉じ込めモード部2の平面形状を三角形などの奇数の辺を有する多角形とする場合を除外するものではない。
さらには、第1、第2の伝播モード部4、5に設けるIDT電極を、一方向性電極(UDT(Uni-Directional Transducer)電極)として構成することにより、SAWを効率よくエネルギー閉じ込めモード部方向2へ伝播させることができる。図19に示した弾性波共振子1kは、第1、第2のIDT電極41、51として浮き電極タイプのUDT電極を示しているが、UDT電極のタイプはこれに限定されるものではなく、分布音響反射器(DART)を設けたものなど、どのようなものであってもよい。また、第1、第2のIDT電極41、51のうちの少なくとも一方をUDT電極としても、その効果を得ることができる。
また図1等に示した実施の形態では、エネルギー閉じ込めモード部2及び遮断部3を挟んで第1の伝播モード部4、第2の伝播モード部5を形成し、各々の伝播部4、5の両端に入力用、出力用のIDT電極41、51を設けた例を示したが、第1の伝播モード部4にて第2の伝播モード部を共用する構成としてもよい。この場合には、図20に示す弾性波共振子1lの如く、第1の伝播モード部4側の上面に設けられた第1のIDT電極41の一方側のバスバー411を入力端と接続し、他方側のバスバー413を出力端と接続すればよく、これにより弾性波共振子1lをさらに小型化することができる。
また圧電体はIDT電極41、51の下面側に形成する場合に限定されない。例えば図21に示す弾性波共振子1mのように、IDT電極41、51の上面側に圧電体膜12a、12bを積層してSAWと電気信号との相互変換を行ってもよい。この場合にはIDT電極41、51の下面側に設けられたSAWを伝播させる媒質13やエネルギー閉じ込めモード部2、遮断部3のそれぞれは、圧電体である必要はなく、例えばシリコンやダイヤモンド、サファイアや例えば耐食性を備えた金属材料であるチタンやステンレスなどの非圧電材料のように、弾性波を伝播させることの可能な材料であればどのようなものであってもよい。この他、図22に示す弾性波共振子1nのように、SAWを伝播させる媒質13の上面に圧電体膜12a、12bを設け、これら圧電体膜12a、12bの上面にIDT電極41、51を形成する構成も本発明の技術的範囲に含まれている。
次に図23には、上述の原理により発振したエネルギー閉じ込めモードの弾性波を利用して多重モードフィルタ8を構成した例を示している。エネルギー閉じ込めモード部2においては、周囲を遮断部3で囲まれた複数個、例えば3個のエネルギー閉じ込めモード部2a、2b、2cを伝播方向に互いに隣り合うように設けると共に、各エネルギー閉じ込めモード部2a、2b、2c内で励振されるエネルギー閉じ込めモード(第2の弾性波)がモード結合を生じる程度の距離にこれらのエネルギー閉じ込めモード部2a、2b、2cの間隔が調整されている。この結果、エネルギー閉じ込めモード部2a、2b、2c内に励振される結合モード(例えば対称モードと反対称モード)の共振周波数差を利用して帯域フィルタを構成することができる。多重モードフィルタ8上に設けるエネルギー閉じ込めモード部2の数は3個の場合に限られず、例えば2個であってもよい。またこれらエネルギー閉じ込めモード部2を弾性波の伝播方向に対して直交する方向(横方向)に結合させてもよい。
また第1の伝播モード部4及び第2の伝播モード部5は遮断部3よりも厚く形成される場合に限定されない。例えば遮断部3の厚さ「h」に形成された圧電体10に段丘状に突出した閉じ込めモード部1を設けてもよい。
以上に説明した各弾性波共振子1、1a〜1nや多重モードフィルタ8は例えば周知のコルピッツ回路内に組み込まれることにより、発振器として利用され、また多重モードフィルタ8はそれ単体で帯域フィルタの機能を持つ電子部品として利用される。
また圧電体10の圧電材料は水晶に限定されるものではなく、例えばタンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、ランガサイト等であってもよく、第1、第3の弾性波として利用される伝播モードの弾性波も、SAW(表面弾性波)に限られず、例えば弾性境界波を利用するタイプの共振子であってもよい。
さらにまた本発明の弾性波共振子1にて利用可能なエネルギー閉じ込めモードは、図4に例示したように弾性波共振子1の厚み方向の変位が長手方向の分布を持つ厚み縦振動のエネルギー閉じ込めモードを利用する場合に限られない。例えば弾性波共振子1の長手方向に変位を持つ厚みすべり振動や、幅方向に変位を持つ厚みねじれ振動のエネルギー閉じ込めモードを利用してもよい。例えば図24は、厚みすべり振動のエネルギー閉じ込めモードを利用した弾性波共振子1oを模式的に示した例であるが、この図に示すようにエネルギー閉じ込めモードの次数についても最低次数のモード(図24の例では基本モード)を利用する場合に限られず、より高次のエネルギー閉じ込めモードを利用してもよい。奇数次モード(基本モード、3次モード、…)に限られず、偶数次モード(2次モード、…)のエネルギー閉じ込めモードを励振させることも可能であり、これら偶数次モードもより高次の第2の弾性波に含まれる。
高次のエネルギー閉じ込めモードを励振可能なエネルギー閉じ込めモード部2を設計する手法については、エネルギー閉じ込めモード部2や遮断部3の厚さ「h1、h2」や当該部2の長さ「L」、材料の選択やその結晶方向などを適宜変化させながらシミュレーションを行い、目的とする次数のエネルギー閉じ込めモードが励振される条件を探索する場合などが考えられる。
また厚みすべり振動を利用する場合、エネルギー閉じ込めモード部2の厚さ「h1」は、エネルギー閉じ込めモードの次数が高くなるほど厚くなるので、例えば最低次数のモードを利用する場合に比べて弾性波共振子1の製作や取り扱いが容易になる。さらにこのようにエネルギー閉じ込めモード部2を厚くできることにより、エネルギー閉じ込めモード部2の体積Vと、上下両面の表面積Sとの比「V/S」を大きく取ることができる。例えば経年劣化しやすい非圧電体材料にて弾性波導波路を構成した場合などであっても「V/S」の値を大きくすることによって経年劣化による体積変化などに伴うエネルギー閉じ込めモードの共振周波数の変化を抑制することができる。また本発明の弾性波共振子で利用可能な高次のエネルギー閉じ込めモードは、図24に例示した厚みすべり振動の例に限られず、厚み縦振動や厚みねじれ振動における高次のエネルギー閉じ込めモードを利用してもよいことは勿論である。
次に図25に、本実施の形態の弾性波導波路100(圧電体でもよいし非圧電体でもよい)を用いてマイクロバランス9を構成した例を示す。マイクロバランスは、水晶振動子への感知対象物の吸着に起因する固有振動数の変化を検出して感知対象物の吸着量を特定するQCM(Quartz Crystal Microbalance)などが知られているが、本例に係るマイクロバランス9は、エネルギー閉じ込めモードの共振周波数の変化を利用して感知対象物の吸着量を特定する。図25に示したマイクロバランス9は、例えば図3に示した弾性波共振子1と同様に、エネルギー閉じ込めモード部2の段丘状の突出部分が凹部11内に設けられている。これにより、当該突出部分とは反対側の面には、第1の伝播モード部4から第2の伝播モード部5にかけて凹凸のない平坦な面が形成される。
そしてこの平坦な面のエネルギー閉じ込めモード部2に相当する領域には、感知対象物82を吸着するための吸着層81が設けられている。例えば血液あるいは血清中の特定の抗原などを感知対象物82として感知する場合には、吸着層81には当該感知対象物82と選択的に反応して結合する抗体などが用いられる。そしてこの吸着層81に感知対象物82が吸着すると、質量付加効果によってエネルギー閉じ込めモード部2の厚さが、振動しやすさの観点から見かけ上増大し、その結果、当該エネルギー閉じ込めモード部2の遮断周波数が低下することになる。この遮断周波数の低下にバランスしてエネルギー閉じ込めモードの共振周波数も低下するので、当該共振周波数の低下量と、感知対象物82の吸着量との対応関係に基づいて吸着層81に吸着した感知対象物82の量を特定することができる。
以上図25を用いてマイクロバランス9の構成例を説明したが、例えばエネルギー閉じ込めモード部2の突出部分側に吸着層81を設けたり、図12、図13などに示した他の弾性波共振子1d、1eと同様に構成されたマイクロバランス9を用いたりするなどしてもよい。
1、1a〜1o
弾性波共振子
10 圧電体
11 凹部
12a、12b
圧電体膜
13 媒質
2、2a〜2c
エネルギー閉じ込めモード部
3 遮断部
4 第1の伝播モード部
41 第1のIDT電極
5 第2の伝播モード部
51 第2のIDT電極
71 隔離帯
72 第3のIDT電極
73 第4のIDT電極
74 切欠部
8 多重モードフィルタ
9 マイクロバランス

Claims (17)

  1. 弾性波導波路に設けられ、伝播モードの弾性波である第1の弾性波を圧電材料に励振させるための第1のIDT電極を備えた第1の伝播モード部と、
    前記弾性波導波路に設けられ、前記第1の伝播モード部から伝播してきた第1の弾性波に含まれる特定の周波数成分によってエネルギー閉じ込めモードの弾性波である第2の弾性波が励振されるエネルギー閉じ込めモード部と、
    このエネルギー閉じ込めモード部の周囲の領域に設けられ、前記第2の弾性波より高い周波数の遮断周波数を持つ遮断部と、
    前記第1の弾性波の伝播する方向に沿って、前記遮断部を挟んでエネルギー閉じ込めモード部と隣り合う位置に設けられ、当該遮断部を介してリークした前記第2の弾性波を伝播モードの弾性波である第3の弾性波にモード変換して伝播させると共に、当該第3の弾性波を圧電材料から電気信号として取り出すための第2のIDT電極を備えた第2の伝播モード部と、を備えたことを特徴とする弾性波デバイス。
  2. 前記第1の伝播モード部は第2の伝播モード部を共用していることを特徴とする請求項1に記載の弾性波デバイス。
  3. 参照用弾性波を圧電材料に励振させるための第3のIDT電極と、前記第1の弾性波が第1の伝播モード部及び第2の伝播モード部を通過して第2のIDT電極にて取り出される電気信号とは逆位相の電気信号を前記参照用弾性波から圧電材料を介して取り出すために、当該参照用弾性波の伝播方向に設けられた第4のIDT電極と、を備えた参照用弾性波導波路を、弾性波の隔離帯を介して前記弾性波導波路と平行に設け、前記第2のIDT電極から取り出した電気信号と、第4のIDT電極から取り出した電気信号とを加算した差動信号を得ることを特徴とする請求項1に記載の弾性波デバイス。
  4. 第1の弾性波導波路に設けられ、伝播モードの弾性波である第1の弾性波を圧電材料に励振させるための第1のIDT電極を備えた第1の伝播モード部と、
    前記第1の弾性波導波路に設けられ、前記第1の伝播モード部から伝播してきた第1の弾性波に含まれる特定の周波数成分によってエネルギー閉じ込めモードの弾性波である第2の弾性波が励振されるエネルギー閉じ込めモード部と、
    このエネルギー閉じ込めモード部の周囲の領域に設けられ、前記第2の弾性波より高い周波数の遮断周波数を持つ遮断部と、
    前記第1の弾性波導波路に対して第1の弾性波の進行方向と直交する方向に隣接する第2の弾性波導波路と、
    この第2の弾性波導波路に設けられた第2のIDT電極と、
    前記第1の弾性波導波路と第2の弾性波導波路との間に設けられ、その一部が切り欠かれた切欠部を備える弾性波の隔離帯と、を備え、
    前記第1の弾性波を遮断部及びエネルギー閉じ込めモード部にて反射させて得られた伝播モードの弾性波である第3の弾性波を、前記切欠部を介して前記隔離帯を通過させた後、前記第2のIDT電極で受信し、当該第3の弾性波を圧電材料から電気信号として取り出すと共に、この第3の弾性波が伝播する領域を第2の伝播モード部としたことを特徴とする弾性波デバイス。
  5. 前記第1のIDT電極及び第2のIDT電極は、圧電材料の表面に設けられ、前記第1の弾性波及び第3の弾性波は表面弾性波であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の弾性波デバイス。
  6. 前記遮断部は、当該遮断部を構成する弾性波導波路の厚さが前記エネルギー閉じ込めモード部を構成する弾性波導波路よりも薄くなっていることにより、前記第2の弾性波の周波数よりも高い周波数の遮断周波数を持つように形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一つに記載の弾性波デバイス。
  7. 前記弾性波導波路は、前記遮断部の外方の領域の厚さが当該遮断部よりも厚く形成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一つに記載の弾性波デバイス。
  8. 前記弾性波導波路が圧電材料からなることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一つに記載の弾性波デバイス。
  9. 前記圧電材料は、非圧電材料からなる弾性波導波路上に形成されたIDT電極の上面側に設けられた圧電体膜であるか、非圧電材料からなる弾性波導波路とIDT電極との間に設けられた圧電体膜であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一つに記載の弾性波デバイス。
  10. 前記エネルギー閉じ込めモード部は、平板形状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一つに記載の弾性波デバイス。
  11. 前記エネルギー閉じ込めモード部は、片面凸レンズ形状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一つに記載の弾性波デバイス。
  12. 前記エネルギー閉じ込めモード部は、平面形状が四角以上の多角形または円形または楕円形に形成されていることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか一つに記載の弾性波デバイス。
  13. 前記第1のIDT電極、第2のIDT電極の少なくとも一方は一方向性電極からなることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか一つに記載の弾性波デバイス。
  14. 前記弾性波デバイスは各々前記遮断部にて周囲を囲まれた2以上のエネルギー閉じ込めモード部を備え、これらのエネルギー閉じ込めモード部は、各エネルギー閉じ込めモード部内に励振される第2の弾性波が互いに結合可能なように、前記伝播モードの弾性波の伝播方向、またはこの伝播方向と直交する方向に互いに隣り合うように設けられていることにより多重モードフィルタを構成していることを特徴とする請求項1ないし13のいずれか一つに記載の弾性波デバイス。
  15. 前記第2の弾性波は、高次のエネルギー閉じ込めモードの弾性波であることを特徴とする請求項1ないし14のいずれか一つに記載の弾性波デバイス。
  16. 前記エネルギー閉じ込めモード部の表面には、感知対象物を吸着するための吸着層が形成されていることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか一つに記載の弾性波デバイス。
  17. 請求項1ないし16のいずれか一つに記載の弾性波デバイスを備えたことを特徴とする電子部品。
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