JP2006270360A - 弾性表面波素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】7000m/sec以上の波速、0.2%以上の電気機械結合係数、絶対値が25ppm以下の周波数温度特性(TCF)を持つ弾性表面波素子を提供すること。
【解決手段】ダイヤモンド基板40と、ダイヤモンド基板40の上に設けられたSiO2から成る絶縁膜50と、絶縁膜50の上に設けられたZnOから成る圧電膜60と圧電膜60の上に設けられた櫛歯電極30とを有する弾性表面波素子10であって、圧電膜60の表面を伝播する弾性表面波の波数(k)と絶縁膜の厚さ(h1)との積kh1が0.2以上1.2以下であり、圧電膜の表面を伝播する弾性表面波の波数(k)と前記圧電膜の厚さ(h2)との積kh2が0.6以上1.2以下であることを特徴とする弾性表面波素子10。
【選択図】図2
【解決手段】ダイヤモンド基板40と、ダイヤモンド基板40の上に設けられたSiO2から成る絶縁膜50と、絶縁膜50の上に設けられたZnOから成る圧電膜60と圧電膜60の上に設けられた櫛歯電極30とを有する弾性表面波素子10であって、圧電膜60の表面を伝播する弾性表面波の波数(k)と絶縁膜の厚さ(h1)との積kh1が0.2以上1.2以下であり、圧電膜の表面を伝播する弾性表面波の波数(k)と前記圧電膜の厚さ(h2)との積kh2が0.6以上1.2以下であることを特徴とする弾性表面波素子10。
【選択図】図2
Description
本発明は、7000m/sec以上の波速、0.2%以上の電気機械結合係数、絶対値が25ppm以下の周波数温度特性(TCF)を有する弾性表面波素子に関するものである。
弾性表面波素子は、周波数フィルタや共振子として広く用いられている。
弾性表面波素子の特性として重要なものに、まず、温度変化に対する周波数変動がある。弾性表面波素子を狭帯域フィルタに使用する場合には、特に周波数変動が少ないことが求められる。
次に、電気機械変換の性能を示す電気機械結合係数がある。電気機械結合係数がある程度大きくないと実用的な素子を構成することができない。
さらに、弾性表面波の伝播速度(以下、「波速」という。)がある。弾性表面波素子の動作周波数を高くするためには、波速が大きいことが求められる。櫛歯電極の間隔を小さくすることによっても動作周波数を高くすることができるが、これには形成技術上の限界があるため、波速を大きくすることによって動作周波数を高めることが現実的な方法である。
優れた特性の弾性表面波素子、すなわち、温度変化による周波数変動が少なく、電気機械結合係数が大きく、波速が大きいものを得るために、種々の提案がされている。
弾性表面波素子の特性として重要なものに、まず、温度変化に対する周波数変動がある。弾性表面波素子を狭帯域フィルタに使用する場合には、特に周波数変動が少ないことが求められる。
次に、電気機械変換の性能を示す電気機械結合係数がある。電気機械結合係数がある程度大きくないと実用的な素子を構成することができない。
さらに、弾性表面波の伝播速度(以下、「波速」という。)がある。弾性表面波素子の動作周波数を高くするためには、波速が大きいことが求められる。櫛歯電極の間隔を小さくすることによっても動作周波数を高くすることができるが、これには形成技術上の限界があるため、波速を大きくすることによって動作周波数を高めることが現実的な方法である。
優れた特性の弾性表面波素子、すなわち、温度変化による周波数変動が少なく、電気機械結合係数が大きく、波速が大きいものを得るために、種々の提案がされている。
特許文献1では、ダイヤモンド層と圧電体層との間に設けられる接地層に、SiO2などの金属酸化物を用いる構成が提案されている。このような構成により、高周波数領域においても、高い電気機械結合係数を示す弾性表面波素子を得ることができる。
特開平6−232677号公報(図1等)
しかし、温度変化による周波数変動、電気機械結合係数、波速は弾性表面波素子を構成する各層の層厚に影響を受けるため、各層を構成する物質に適切なものを選択するだけでは、良好な特性を持つ弾性表面波素子を得ることができないという問題があった。
そこで、本発明は、弾性表面波素子の圧電層と絶縁層の層厚を適切に定めることにより、良好な特性、具体的には、7000m/sec以上の波速、0.2%以上の電気機械結合係数、絶対値が25ppm以下の周波数温度特性(TCF)を持つ弾性表面波素子を提供することを目的とする。
前記目的は、第1の発明によれば、ダイヤモンド基板と、前記ダイヤモンド基板の上に設けられたSiO2から成る絶縁膜と、前記絶縁膜の上に設けられたZnOから成る圧電膜と、前記圧電膜の上に設けられた櫛歯電極と、を有する弾性表面波素子であって、前記圧電膜の表面を伝播する弾性表面波の波数(k)と前記絶縁膜の厚さ(h1)との積kh1が0.2以上1.2以下であり、前記圧電膜の表面を伝播する弾性表面波の波数(k)と前記圧電膜の厚さ(h2)との積kh2が0.6以上1.2以下であることを特徴とする弾性表面波素子により達成される。
本発明の発明者は、ダイヤモンド基板と、前記ダイヤモンド基板の上に設けられたSiO2から成る絶縁膜と、前記絶縁膜の上に設けられたZnOから成る圧電膜と前記圧電膜の上に設けられた櫛歯電極とを有する弾性表面波素子において良好な特性が得られる圧電膜と絶縁膜の厚さを定めるためにシミュレーション計算を行った。
その結果、kh1を0.2以上1.2以下、かつ、kh2を0.6以上1.2以下とすると、7000m/sec以上の波速、0.2%以上の電気機械結合係数、絶対値が25ppm以下の周波数温度特性(TCF)を得られることを見出した。
その結果、kh1を0.2以上1.2以下、かつ、kh2を0.6以上1.2以下とすると、7000m/sec以上の波速、0.2%以上の電気機械結合係数、絶対値が25ppm以下の周波数温度特性(TCF)を得られることを見出した。
前記目的は、第2の発明によれば、ダイヤモンド基板と、前記ダイヤモンド基板の上に設けられたSiO2から成る絶縁膜と、前記絶縁膜の上に設けられたZnOから成る圧電膜と、前記圧電膜の上に設けられた櫛歯電極とを有し、前記圧電膜の表面を伝播する弾性表面波の波数(k)と前記絶縁膜の厚さ(h1)との積kh1が0.2以上1.2以下であり、前記圧電膜の表面を伝播する弾性表面波の波数(k)と前記圧電膜の厚さ(h2)との積kh2が0.6以上1.2以下であることを特徴とする弾性表面波素子を複数個梯子型に組み合わせて構成した、バンドパスフィルタより達成される。
第2の発明の構成によれば、バンドパスフィルタを構成する弾性表面波素子第1の発明の弾性表面波素子と同様の層構成を有している。また、絶縁膜と圧電膜の厚さは、0.2≦kh1≦1.2、かつ、0.6≦kh2≦1.2という範囲にはいっていて、バンドパスフィルタを構成する弾性表面波素子は、7000m/sec以上の波速、0.2%以上の電気機械結合係数、絶対値が25ppm以下の周波数温度特性(TCF)という特性を有している。
そのため、本発明のバンドパスフィルタは高い周波数で動作させることができるとともに、環境温度の変化による特性の変動が少なくなっている。
そのため、本発明のバンドパスフィルタは高い周波数で動作させることができるとともに、環境温度の変化による特性の変動が少なくなっている。
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1は、本発明の弾性表面波素子の好適な実施の形態を示す平面図であり、図2は図1のA−A線における断面構造の例である。
図1に示す弾性表面波素子10は、圧電膜60の上に配置された櫛歯電極30と2つの反射器31および32を有している。櫛歯電極は「すだれ状電極」または「IDT(Interdigital Transuducer)」とも呼ばれる。
櫛歯電極30、反射器31、反射器32は、たとえばアルミニウムやアルミニウムを成分として含む合金により作られている。
櫛歯電極20は、RF電源20から供給される駆動電圧信号Sにより振動し、圧電膜60の表面に弾性表面波を励起する。反射器31と反射器32は、櫛歯電極30を挟むように配置されていて、圧電膜60の表面に発生した弾性表面波を反射して反射器31と反射器32の間に閉じ込める働きをする。
弾性表面波素子10の断面構造は、図2に示すように、下層からダイヤモンド基板40、SiO2から成り厚さがh1の絶縁膜50、ZnOから成り厚さがh2の圧電膜60の順で積層されている。
図1に示す弾性表面波素子10は、圧電膜60の上に配置された櫛歯電極30と2つの反射器31および32を有している。櫛歯電極は「すだれ状電極」または「IDT(Interdigital Transuducer)」とも呼ばれる。
櫛歯電極30、反射器31、反射器32は、たとえばアルミニウムやアルミニウムを成分として含む合金により作られている。
櫛歯電極20は、RF電源20から供給される駆動電圧信号Sにより振動し、圧電膜60の表面に弾性表面波を励起する。反射器31と反射器32は、櫛歯電極30を挟むように配置されていて、圧電膜60の表面に発生した弾性表面波を反射して反射器31と反射器32の間に閉じ込める働きをする。
弾性表面波素子10の断面構造は、図2に示すように、下層からダイヤモンド基板40、SiO2から成り厚さがh1の絶縁膜50、ZnOから成り厚さがh2の圧電膜60の順で積層されている。
このような層構成を持つ弾性表面波素子について、絶縁膜50の厚さh1と圧電膜60の厚さh2を最適化し、良好な特性、具体的には、7000m/sec以上の波速、0.2%以上の電気機械結合係数、絶対値が25ppm以下の周波数温度特性(TCF)を得るために、本発明の発明者は、コンピュータによるシミュレーションを行った。シミュレーションは、弾性表面波素子10の各部の寸法、材料の物性(ヤング係数等)を設定し、さまざまな厚さh1と厚さh2について、波速と電気機械結合係数とTCFを算出するという方法で行った。
以下に、このシミュレーションの結果について説明するが、絶縁膜50と圧電膜60の厚さは、弾性表面波素子10の平面的な大きさに対する相対的な数値として表すために、それぞれkh1、kh2というパラメータを用いて表現している。ここに、kは、圧電膜60の表面を伝搬する弾性表面波の波数である。
以下に、このシミュレーションの結果について説明するが、絶縁膜50と圧電膜60の厚さは、弾性表面波素子10の平面的な大きさに対する相対的な数値として表すために、それぞれkh1、kh2というパラメータを用いて表現している。ここに、kは、圧電膜60の表面を伝搬する弾性表面波の波数である。
図3ないし図6は、kh1を0.2から1.0の範囲で0.2刻みに、kh2を0.6から1.2の範囲で0.2刻みに変化させた場合の、波速と電気機械結合係数とTCFの計算結果を示している。振動モードについては、0次から5次までについて計算を行った。
図3は、kh2が0.6の場合の計算結果である。図3(a)は、kh1と波速との関係を、図3(b)は、kh1と電気機械結合係数との関係を、図3(c)は、kh1とTCFとの関係をそれぞれ示している。
同様に、図4は、kh2が0.8の場合の計算結果で、図4(a)は、kh1と波速との関係を、図4(b)は、kh1と電気機械結合係数との関係を、図4(c)は、kh1とTCFとの関係をそれぞれ示している。
図5は、kh2が1.0の場合の計算結果で、図5(a)は、kh1と波速との関係を、図5(b)は、kh1と電気機械結合係数との関係を、図5(c)は、kh1とTCFとの関係をそれぞれ示している。
図6は、kh2が1.2の場合の計算結果で、図6(a)は、kh1と波速との関係を、図6(b)は、kh1と電気機械結合係数との関係を、図6(c)は、kh1とTCFとの関係をそれぞれ示している。
図3は、kh2が0.6の場合の計算結果である。図3(a)は、kh1と波速との関係を、図3(b)は、kh1と電気機械結合係数との関係を、図3(c)は、kh1とTCFとの関係をそれぞれ示している。
同様に、図4は、kh2が0.8の場合の計算結果で、図4(a)は、kh1と波速との関係を、図4(b)は、kh1と電気機械結合係数との関係を、図4(c)は、kh1とTCFとの関係をそれぞれ示している。
図5は、kh2が1.0の場合の計算結果で、図5(a)は、kh1と波速との関係を、図5(b)は、kh1と電気機械結合係数との関係を、図5(c)は、kh1とTCFとの関係をそれぞれ示している。
図6は、kh2が1.2の場合の計算結果で、図6(a)は、kh1と波速との関係を、図6(b)は、kh1と電気機械結合係数との関係を、図6(c)は、kh1とTCFとの関係をそれぞれ示している。
図7ないし図10は、図3ないし図6に示される計算結果の中から、有用な振動モードである3次モードについての計算結果を抜き出したものである。図7は図3に、図8は図4に、図9は図5に、図10は図6に、それぞれ対応している。波速等が良好になるkh1およびkh2の選定は、図7ないし図10に基づいて行った。
波速は、計算を行ったkh1とkh2のすべての組み合わせについて7000m/sec以上の波速が得られることが分かった。
kh2が0.6の場合は、波速は、10000m/secないし12500m/sec(図7(a))、kh2が0.8の場合は、波速は、9800m/secないし11700m/sec(図8(a))、kh2が1.0の場合は、波速は、9300m/secないし10850m/sec(図9(a))、kh2が1.2の場合は、波速は、8700m/secないし9900m/sec(図10(a))となった。
kh2が0.6の場合は、波速は、10000m/secないし12500m/sec(図7(a))、kh2が0.8の場合は、波速は、9800m/secないし11700m/sec(図8(a))、kh2が1.0の場合は、波速は、9300m/secないし10850m/sec(図9(a))、kh2が1.2の場合は、波速は、8700m/secないし9900m/sec(図10(a))となった。
電気機械結合係数については、0.2%以上の数値を得るためには、kh2は、0.6以上とする必要があることが分かった。
kh2が0.6の場合は、電気機械結合係数は0.1ないし0.3であった(図7(b))。
kh2が0.8の場合は、電気機械結合係数は、0.4%ないし0.6%(図8(b))、kh2が1.0の場合は、電気機械結合係数は、0.45%ないし0.9%(図9(b))、kh2が1.2の場合は、電気機械結合係数は、0.42%ないし0.79%(図10(b))となり、kh1の値にかかわりなく電気機械結合係数が0.5%以上となった。
kh2が0.6の場合は、電気機械結合係数は0.1ないし0.3であった(図7(b))。
kh2が0.8の場合は、電気機械結合係数は、0.4%ないし0.6%(図8(b))、kh2が1.0の場合は、電気機械結合係数は、0.45%ないし0.9%(図9(b))、kh2が1.2の場合は、電気機械結合係数は、0.42%ないし0.79%(図10(b))となり、kh1の値にかかわりなく電気機械結合係数が0.5%以上となった。
TCFについては、kh1とkh2のすべての組み合わせについて−25ppm以上25ppm以下の範囲に入ることが分かった。
kh2が0.6の場合は、TCFは、0ppmないし11ppm(図7(c))、kh2が0.8の場合は、TCFは、−11ppmないし7ppm(図8(c))、kh2が1.0の場合は、TCFは、−21ppmないし−1ppm(図9(c))、kh2が1.2の場合は、TCFは、−25ppmないし−8ppm(図10(c))となった。
kh2が0.6の場合は、TCFは、0ppmないし11ppm(図7(c))、kh2が0.8の場合は、TCFは、−11ppmないし7ppm(図8(c))、kh2が1.0の場合は、TCFは、−21ppmないし−1ppm(図9(c))、kh2が1.2の場合は、TCFは、−25ppmないし−8ppm(図10(c))となった。
以上のように、図2に示す層構成の弾性表面波素子において、0.2≦kh1≦1.0、かつ、0.6≦kh2≦1.2となるようにすると、7000m/sec以上の波速、0.2%以上の電気機械結合係数、絶対値が25ppm以下のTCFという優れた特性を得られることが分かった。
このシミュレーションでは、絶縁膜50の物性として、溶融石英の値を使用している。
溶融石英の値とSiO2の薄膜とでは、20%程度のずれがあることが知られているので、上記のkh1の好適な範囲は、このずれを見込んで0.2≦kh1≦1.2とするのが適切である。
このシミュレーションでは、絶縁膜50の物性として、溶融石英の値を使用している。
溶融石英の値とSiO2の薄膜とでは、20%程度のずれがあることが知られているので、上記のkh1の好適な範囲は、このずれを見込んで0.2≦kh1≦1.2とするのが適切である。
図11は、本発明のバンドパスフィルタの好適な実施の形態を示す回路図である。
梯子状に組み合わされた、3個の弾性表面波素子10aと2個の弾性表面波素子10bの共振周波数は、弾性表面波素子10bの反共振周波数と弾性表面波素子10aの共振周波数が一致するように、わずかにずらしてある。このようにすると、入力側に印加された信号のうち、弾性表面波素子10aの共振周波数を中心とする通過域の信号を通過させるバンドパスフィルタを構成することができる。
梯子状に組み合わされた、3個の弾性表面波素子10aと2個の弾性表面波素子10bの共振周波数は、弾性表面波素子10bの反共振周波数と弾性表面波素子10aの共振周波数が一致するように、わずかにずらしてある。このようにすると、入力側に印加された信号のうち、弾性表面波素子10aの共振周波数を中心とする通過域の信号を通過させるバンドパスフィルタを構成することができる。
弾性表面波素子10aおよび弾性表面波素子10bは、図2に示した弾性表面波素子10と同様に、下部から順にダイヤモンド基板、SiO2から成る絶縁膜、ZnOから成る圧電膜、たとえばAlから成る櫛歯電極という層構成になっている。そして、絶縁膜と圧電膜の層厚は、0.2≦kh1≦1.0、かつ、0.6≦kh2≦1.2の範囲になっていて、弾性表面波素子10aおよび弾性表面波素子10bの温度周波数特性の絶対値は25ppm以下、波速は7000m/sec以上となっている。
そのため、バンドパスフィルタ100は、高い動作周波数で動作させることができ、さらに、環境温度に対して安定であるという優れた特性を有している。温度変化に対する安定性が高いことは、狭帯域のバンドパスフィルタでは特に有利な点である。
そのため、バンドパスフィルタ100は、高い動作周波数で動作させることができ、さらに、環境温度に対して安定であるという優れた特性を有している。温度変化に対する安定性が高いことは、狭帯域のバンドパスフィルタでは特に有利な点である。
本発明は、上述の各実施の形態に限定されない。さらに、上述の各実施の形態は、相互に組み合わせて構成するようにしてもよい。
10・・・弾性表面波素子、20・・・RF電源、30・・・櫛歯電極(IDT)、31および32・・・反射器、40・・・ダイヤモンド基板、50・・・絶縁膜、60・・・圧電膜、10aおよび10b・・・弾性表面波素子、100・・・バンドパスフィルタ
Claims (2)
- ダイヤモンド基板と、
前記ダイヤモンド基板の上に設けられたSiO2から成る絶縁膜と、
前記絶縁膜の上に設けられたZnOから成る圧電膜と、
前記圧電膜の上に設けられた櫛歯電極と、
を有する弾性表面波素子であって、
前記圧電膜の表面を伝播する弾性表面波の波数(k)と前記絶縁膜の厚さ(h1)との積kh1が0.2以上1.2以下であり、
前記圧電膜の表面を伝播する弾性表面波の波数(k)と前記圧電膜の厚さ(h2)との積kh2が0.6以上1.2以下であることを特徴とする弾性表面波素子。 - ダイヤモンド基板と、
前記ダイヤモンド基板の上に設けられたSiO2から成る絶縁膜と、
前記絶縁膜の上に設けられたZnOから成る圧電膜と、
前記圧電膜の上に設けられた櫛歯電極とを有し、
前記圧電膜の表面を伝播する弾性表面波の波数(k)と前記絶縁膜の厚さ(h1)との積kh1が0.2以上1.2以下であり、
前記圧電膜の表面を伝播する弾性表面波の波数(k)と前記圧電膜の厚さ(h2)との積kh2が0.6以上1.2以下であることを特徴とする弾性表面波素子を複数個梯子型に組み合わせて構成した、バンドパスフィルタ。
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WO2012086639A1 (ja) * | 2010-12-24 | 2012-06-28 | 株式会社村田製作所 | 弾性波装置及びその製造方法 |
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-
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