JP2005354650A - 弾性表面波デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】 IDTなどの弾性表面波励振手段若しくは弾性表面波検出手段、或いは、反射器などの弾性表面波反射手段を個別に最適化することにより、デバイス性能を容易に向上させることが可能な弾性表面波デバイスを提供する。
【解決手段】 本発明の弾性表面波デバイス100は、圧電体103の表面に周期的に形成された複数の励振電極を含む弾性表面波励振手段若しくは複数の検出電極を含む弾性表面波検出手段104と、前記表面に周期的に形成された複数の反射電極を含む弾性表面波反射手段105とを備えた弾性表面波デバイスにおいて、励振電極若しくは前記検出電極104a,104bのラインスペース比L/(L+S)と、反射電極105aのラインスペース比L/(L+S)とが異なることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は弾性表面波デバイスに係り、特に、圧電体の表面に周期的に形成された複数の電極を備えた弾性表面波デバイスの構造に関する。
一般に、通信機器や各種信号処理には、共振子やフィルタなどを構成する弾性表面波デバイスが用いられている。この弾性表面波デバイスは、ZnOなどの圧電体の圧電性を用いるものである。従来の弾性表面波デバイスにおいては、圧電体の表面上にIDT(インタディジタル変換子、例えば櫛歯状電極)などで構成される弾性表面波励振手段若しくは弾性表面波検出手段や反射器などで構成される弾性表面波反射手段が形成され、これらのIDTや反射器を相互に結線するためのバスバーや、このバスバーをボンディングパッドへ結線するための配線が設けられる。通常の弾性表面波デバイスでは、デバイスチップをケーシングの内部に密封した状態で配置し、このデバイスチップに形成されたボンディングパッドと、ケーシングに設けられた外部端子とが導電ワイヤで導電接続されるようになっている。
特に、シリコン基板などの基板上に圧電体薄膜を成膜し、この圧電体薄膜の表面上に上記のIDTや反射器を構成する積層構造の弾性表面波デバイスが知られている(例えば、以下の非特許文献1及び2参照)。このような積層構造のデバイスでは、基板の表面領域に種々の半導体素子をモノリシックに形成したり、或いは、シリコン基板上に薄膜構造を形成したりすることによって、種々の半導体素子や配線を形成することによって半導体集積回路を構成することができる。通常、通信回路や各種信号処理回路においては、多くの部分が半導体集積回路として構成されるため、例えば、半導体集積回路が構成されるシリコン基板上に上記の弾性表面波デバイスを構成することが、通信回路や信号処理回路の小型化を進める上で重要なポイントになるものと考えられる。このため、従来から、半導体集積回路を構成してなるシリコン基板上に形成された弾性表面波デバイスが提案されている(例えば、以下の特許文献1及び2参照)。
三露常男・他4名 「薄膜弾性表面波ディバイス」 松下技報(National Technical Report) Vol.22 No.6 Dec 1976 P.905-923 S.J.Martin・他2名 「HIGH Q, TEMPERATURE STABLE ZnO−on−SILICON SAW RESONATORS」 1980 ULTRASONICS SYMPOSIUM P.113−P.117 特開平6−125226号公報 特開2000−151451号公報
ところで、前述の弾性表面波デバイスでは、IDTなどの弾性表面波励振手段若しくは弾性表面波検出手段によって励振若しくは検出される弾性表面波においては、圧電体の圧電性や弾性係数、弾性表面波の波長などによって、弾性表面波の伝播速度が変化し、励振若しくは検出時における電気機械結合係数や反射器の反射電極の弾性表面波に対する反射係数が変化する。さらに、圧電体薄膜を用いる積層型のデバイスでは、圧電体薄膜の厚さによってもこれらの特性が変化する。
この場合に、IDTなどの弾性表面波励振手段若しくは弾性表面波検出手段と、反射器などの弾性表面波反射手段とが設けられてなる弾性表面波デバイスにおいては、各手段の構造寸法が弾性表面波励振手段の励振効率若しくは弾性表面波検出手段の検出効率と、弾性表面波反射手段の反射効率とに与える影響が相互に異なる。
しかしながら、従来の弾性表面波デバイスでは、このような励振効率若しくは検出効率(電気機械結合係数)と反射効率の双方を同時に向上させるという観点からの構造提案がなされていなかった。すなわち、従来構造では、各手段の励振効率若しくは検出効率と、反射効率とを別々に向上させるという配慮がなされておらず、これらの効率の結果として生ずるデバイス性能の向上を必ずしも充分に図ることができなかった。
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、IDTなどの弾性表面波励振手段若しくは弾性表面波検出手段、或いは、反射器などの弾性表面波反射手段を個別に最適化することにより、デバイス性能を容易に向上させることが可能な弾性表面波デバイスを提供することにある。
斯かる実情に鑑み、本発明の弾性表面波デバイスは、圧電体の表面に周期的に形成された複数の励振電極を含む弾性表面波励振手段若しくは複数の検出電極を含む弾性表面波検出手段と、前記表面に周期的に形成された複数の反射電極を含む弾性表面波反射手段とを備えた弾性表面波デバイスにおいて、電極幅をL、電極間隙をSとしたとき、前記励振電極若しくは前記検出電極のラインスペース比L/(L+S)と、前記反射電極のラインスペース比L/(L+S)とが異なることを特徴とする。
従来の弾性表面波デバイスでは、IDTなどの弾性表面波励振手段若しくは弾性表面波検出手段や反射器などの弾性表面波反射手段を圧電体の表面上に形成する場合には、複数の励振電極、検出電極、反射電極が周期的に配列されたパターンとなるように構成するが、このとき、それぞれのラインスペース比、すなわち、電極の幅をL、電極間の間隙をSとしたとき、L/(L+S)で表される値、がほぼ0.5になるようにしていた。すなわち、電極幅Lと電極間隙Sとがほぼ等しくなるようにしていた。
ところが、例えば、弾性表面波励振手段若しくは弾性表面波検出手段の電気機械結合係数は電極面積にほぼ比例するので、圧電体の表面に全面的に電極を形成した場合の電気機械結合係数がa%であるとすると、弾性表面波デバイスを構成したときの実際の電気機械結合係数はa/2%となってしまう。そして、このような電極面積の減少による電気機械結合係数の低下量は、結合係数が大きな圧電体、例えば、ZnOやLiNbO3などの高い圧電性を有する圧電体を用いるほど大きなものとなる。ただし、上記のラインスペース比が或る程度高くなると弾性表面波の高調波成分が発生しやすくなるので、結果としてデバイス特性が悪化する。したがって、一般的には、ラインスペース比を0.5よりもやや高くすることによってデバイス性能を向上させることが可能である。ここで、一般的といっているのは、振動モードとして一般的に有効と思われる領域で用いる場合のことであり、例えば、電気機械結合係数が比較的高い領域で用いる場合のことである。この比較的電気機械結合係数が高い領域とは、典型的には、基板上に圧電体薄膜を形成する場合であれば、基本波(レイリー波)を用いるときには、圧電体薄膜の規格化された膜厚が0.7以下の領域、或いは、2次波(セザワ波)を用いるときには、同膜厚が0.7以上の領域である。
一方、反射電極のラインスペース比L/(L+S)もまた、従来構造ではほぼ0.5となるように構成されていたが、弾性表面波反射手段の反射効率は、このラインスペース比によって変化する。この変化態様は圧電体を構成する素材、圧電体薄膜の厚さ、振動モードなどによっても様々であるが、一般的には、ラインスペース比が0.5よりも小さい方が高くなる傾向にある。ただし、ラインスペース比が小さくなりすぎると、電気的摂動効果が低下して反射効率も低下する。したがって、一般的には、ラインスペース比を0.5よりもやや小さくすることによってデバイス性能を向上させることができる。ここで、一般的といっているのは、振動モードとして一般的に有効と思われる領域で用いる場合のことであり、例えば、電気機械結合係数が比較的高い領域で用いる場合のことである。この比較的電気機械結合係数が高い領域とは、典型的には、基板上に圧電体薄膜を形成する場合であれば、基本波(レイリー波)を用いるときには、圧電体薄膜の規格化された膜厚が0.7以下の領域、或いは、2次波(セザワ波)を用いるときには、同膜厚が0.7以上の領域である。
以上のように、電極のラインスペース比については、弾性表面波励振手段の励振効率若しくは弾性表面波検出手段の検出効率を高めるために好適な値と、弾性表面波反射手段の反射効率を高めるために好適な値とが相互に異なる。さらに、このラインスペース比による上記各効率に与える影響の度合は、他のパラメータ、例えば、圧電体の素材や厚さが変化することによっても変動し、この変動態様も弾性表面波励振手段若しくは弾性表面波検出手段と、弾性表面波反射手段とでは相互に異なる。
そこで、本発明においては、励振電極若しくは検出電極のラインスペース比と反射電極のラインスペース比とを異ならしめるようにした。このことにより、励振効率若しくは検出効率の向上と、反射効率の向上とを、両電極のラインスペース比の同一性による制約を受けずに図ることができるため、従来構造よりもデバイス性能の向上を図ることが容易になるという利点がある。例えば、励振効率若しくは検出効率の向上による電気機械結合係数の向上と、反射効率の向上による弾性表面波の減衰量の低減とを共に図ることができる。なお、このことは、電気機械結合係数及び反射係数の向上により、電極数を減らすことができるため、デバイスを小型化できるという利点に繋がる。
本発明において、前記励振電極若しくは前記検出電極のラインスペース比は前記反射電極のラインスペース比よりも大きいことが好ましい。このように構成することで、一般的には、両ラインスペース比を同一にした場合よりも電気機械結合係数と反射係数のいずれか少なくとも一方を向上させることができるため、デバイス性能を向上させることができる。なお、電気機械結合係数又は反射係数の向上は、デバイス性能の向上とともに、電極数の低減にも寄与し、デバイスの小型化にも繋がる。ここで、一般的といっているのは、振動モードとして一般的に有効と思われる領域で用いる場合のことであり、例えば、電気機械結合係数が比較的高い領域で用いる場合のことである。この比較的電気機械結合係数が高い領域とは、典型的には、基板上に圧電体薄膜を形成する場合であれば、基本波(レイリー波)を用いるときには、圧電体薄膜の規格化された膜厚が0.7以下の領域、或いは、2次波(セザワ波)を用いるときには、同膜厚が0.7以上の領域である。
本発明において、前記励振電極若しくは前記検出電極のラインスペース比が0.55〜0.7の範囲内に設定されていることが好ましい。これによれば、ラインスペース比が上記範囲内にあることによって電気機械結合係数が高くなり、デバイス性能が向上する。上記範囲を下回ると、ラインスペース比が0.5である従来デバイスとの差異がほとんどなくなり、上記範囲を上回ると、電気機械結合係数が低下するとともに高調波成分が発生しやすくなり、却ってデバイス性能が悪化する。
本発明において、前記反射電極のラインスペース比が0.25〜0.45の範囲内に設定されていることが好ましい。これによれば、ラインスペース比が上記範囲内にあることによって反射係数が高くなり、デバイス性能が向上する。上記範囲を下回ると、反射電極による電気的摂動効果が低下して反射効率が悪くなり、上記範囲を上回ると、従来構造の反射係数との差異がほとんどなくなる。
次に、本発明の弾性表面波デバイスは、圧電体の表面に周期的に形成された複数の励振電極を含む弾性表面波励振手段若しくは複数の検出電極を含む弾性表面波検出手段を備えた弾性表面波デバイスにおいて、電極幅をL、電極間隙をSとしたとき、前記励振電極若しくは前記検出電極のラインスペース比L/(L+S)が0.55〜0.7の範囲内に設定されていることを特徴とする。
次に、本発明の弾性表面波デバイスは、圧電体の表面に周期的に形成された複数の反射電極を含む弾性表面波反射手段を備えた弾性表面波デバイスにおいて、電極幅をL、電極間隙をSとしたとき、前記反射電極のラインスペース比L/(L+S)が0.25〜0.45の範囲内に設定されていることを特徴とする。
上記各発明においては、基板と、該基板上に形成された、前記圧電体としての圧電体薄膜とを有することが好ましい。これによれば、基板上に形成された圧電体薄膜を有する構造とすることにより、製造が容易になるとともに、基板上に形成される他の回路構造との一体化を図ることが可能になる。例えば、半導体基板を用いることで、半導体集積回路と弾性表面波デバイスとの一体化が可能になる。
また、本発明の弾性表面波デバイスは、圧電体の表面に周期的に形成された複数の励振電極を含む弾性表面波励振手段若しくは複数の検出電極を含む弾性表面波検出手段を備えた弾性表面波デバイスにおいて、電極幅をL、電極間隙をSとしたとき、前記励振電極若しくは前記検出電極のラインスペース比L/(L+S)が0.25〜0.45の範囲内に設定されていることを特徴とする。この発明によれば、基本波(レイリー波)を用いる場合であって、特に圧電体の膜厚が0.7以上5以下のときに、従来よりも高い電気機械結合係数を得ることができる。
また、上記各発明においては、前記基板と前記圧電体薄膜との間に絶縁層を有することが好ましい。基板と圧電体薄膜との間に絶縁層を介在させることにより、導電性を有する素材で構成される基板、基板上に導電パターンなどの導電体が形成されてなる基板、或いは、半導体基板などを用いても、基板若しくは基板上の導電体の導電性が弾性表面波デバイスの特性に与える影響を低減できる。
さらに、上記各発明においては、前記圧電体は、ZnO、AlN、PZT、LiNbO3、TaNbO3、KNbO3から選ばれたいずれか一の素材で構成されていることが好ましい。これらの材料は、最も典型的な圧電体である水晶よりも高い圧電性を呈するため、高性能の弾性表面波デバイスを構成することができる。
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は本発明に係る実施形態の弾性表面波デバイス100の断面構造を模式的に示す概略断面図、図2は弾性表面波デバイス100の平面形状を示す概略平面図である。
この実施形態では、シリコン基板などの半導体基板、ガラス基板、セラミックス基板などの種々の素材で構成された基板101の表面上に、SiO2、TiO2、Ta25などで構成された絶縁層102が形成され、この絶縁層102の上に圧電体薄膜103が形成されている。圧電体薄膜103を構成する素材としては、圧電性を有するものであれば如何なるものでも用いることができるが、特に、ZnO、AlN、PZT(Pb−Zn−Ti)、LiNbO3、TaNbO3、KNbO3などの高い圧電性を有する素材を用いることが望ましい。圧電体薄膜103の厚さは特に限定されないが、弾性表面波の波長λで規格化された膜厚khp=2πtp/λ(tpは圧電体の厚さ)としては、0.005〜2.5程度である。ここで、弾性表面波の波長λは0.4〜20μm程度である。特に圧電体薄膜としてZnOを用いた場合、比較的薄くても高い電気機械結合係数の得られる範囲として、規格化された膜厚khpで0.04〜0.5の範囲が挙げられる。
なお、基板101が導電性を有するシリコン基板などの導電性基板である場合、或いは、基板101上に導電層が形成されている場合には、圧電体薄膜103の下面を等電位化できるため、弾性表面波デバイスの特性向上を図ることができる。これらの場合、絶縁層102を薄くする(例えば、IDTの電極の配列周期或いは弾性表面波の波長よりも圧電体薄膜103と絶縁層102の厚さの合計を小さくする)ことが好ましい。また、上記と同様の理由で、基板101として導電性基板を用いる場合において上記絶縁層102を形成しないこと、或いは、絶縁層102と圧電体薄膜103との間に導電層(例えば、Al等の金属膜や酸素過多にした導電性のZnO膜など)を形成することが好ましい。
この圧電体薄膜103の表面上には、弾性表面波の励振及び検出を行うための励振検出電極104a,104b(上記の励振電極又は検出電極に相当する。)を備えた弾性表面波励振検出手段104(上記の弾性表面波励振手段又は弾性表面波検出手段に相当する。)が形成されている。この弾性表面波励振検出手段104は、図示例の場合、励振検出電極104aと104bとが交互に配列されている。複数の励振検出電極104aは接続端子104Aに導電接続され、同一電位が与えられ、また、複数の励振検出電極104bは接続端子104Bに導電接続され、同一電位が与えられるようになっている。この弾性表面波励振検出手段104は、本実施形態ではインタディジタル変換子(IDT)によって構成されている。具体的には、図示例において一対の櫛歯状電極が相互に噛み合う形状で対向配置されている。なお、以下の記述において、上記の弾性表面波励振検出手段104を単に「IDT104」という。
また、この弾性表面波励振検出手段104によって生ずる弾性表面波の伝播方向(図示例では左右方向)の両側には、それぞれ反射電極105aを備えた弾性表面波反射手段105が設けられている。この弾性表面波反射手段105は、複数の反射電極105aを上記伝播方向に配列させたグレーティング反射器である。弾性表面波反射手段105において、反射電極105a同士は相互に導電接続されている。実際には反射電極105aを数十本以上設けることで、高い反射率が得られる。なお、以下の記述において、上記の弾性表面波反射手段105を単に「反射器105」という。
図3は、本実施形態の弾性表面波デバイス100の弾性表面波の伝播速度V[m/s]における圧電体薄膜103の膜厚khpに対する依存性を示すものである。このグラフにおいて低速側(グラフの下側)にある線はレイリー波のデータを示し、高速側(グラフの上側)にある線は2次波(セザワ波)のデータを示す。いずれの場合にも、圧電体薄膜103の膜厚khpが小さくなるほど伝播速度が向上する。
図4は、本実施形態の弾性表面波デバイス100の弾性表面波の電気機械結合係数K2(%)における圧電体薄膜103の膜厚khpに対する依存性を示すものである。このグラフにおいて低K2側(グラフの下側)にある線はレイリー波のデータを示し、高K2側(グラフの上側)にある線は2次波(セザワ波)のデータを示す。本実施形態においては、基本波(レイリー波)と2次波(セザワ波)のいずれを用いることも可能である。ただし、セザワ波の方が高K2のため、セザワ波を用いることで、デバイスの高性能化を図ることができ、また、IDTの電極数や反射電極数を低減することが可能になるので、デバイスの小型化を図ることができる。
本実施形態においては、励振検出電極104a,104bのラインスペース比と、反射電極105aのラインスペース比とは相互に異なっている。ここで、ラインスペース比は、電極幅をL、電極間隙をSとしたとき、L/(L+S)で表される。従来においては、図5(a)に示すように、電極幅Lと電極間隙Sとがほぼ同じで、ラインスペース比は約0.5であった。しかし、本実施形態では、図5(b)に示すように、励振検出電極104a,104bの電極幅Lは電極間隙Sより大きく、そのラインスペース比は0.5より大きい。また、本実施形態では、図5(c)に示すように、反射電極105aの電極幅Lは電極間隙Sより小さく、そのラインスペース比は0.5より小さい。
上記の励振検出電極や反射電極の電極幅L及び電極間隙Sは、通常、0.1〜5μmの範囲内にあり、シングル電極構造の場合、弾性表面波の波長λは0.4〜20μmとなる。ただし、本発明の励振検出電極はシングル電極構造に限らず、ダブル(スプリット)電極構造であってもよく、また、一方の電極104aをシングル電極とし、他方の電極104bをダブル電極構造としてもよい。これらの場合には、電極幅L及び電極間隙Sと弾性表面波の波長λの関係が上記と異なってくる。シングル電極構造以外の場合においては、その構造上、電極幅L及び電極間隔Sが周期的に変動するように構成されるときもあるが、このときには、その変動周期内で電極幅Lと電極間隔Sをそれぞれ合算した値で上記ラインスペース比を定義する。また、シングル電極構造でも、所定の変動周期で電極幅L及び電極間隙Sが変動するように構成することは可能であり、このときも、上記と同様に、その変動周期内で電極幅Lと電極間隔Sをそれぞれ合算した値で上記ラインスペース比を定義すればよい。
上記実施形態の製造方法は以下の通りである。本実施形態では、最初に、基板101の上に絶縁層102を構成する。この絶縁層102は、例えば、基板101がシリコン基板であれば、基板101を熱酸化することによって構成することができる。また、基板101上に絶縁材料をスパッタリング法やCVD法などによって成膜してもよい。未硬化の樹脂や水ガラスなどを塗布して乾燥・焼成してもよい。
この絶縁層102上に形成される圧電体薄膜103は、スパッタリング法やCVD法などで成膜される。特に、高品位の薄膜を形成するには、RFマグネトロンスパッタリング法やMOCVD(有機金属CVD)法などによって成膜されることが好ましい。
次に、圧電体薄膜103の表面上にアルミニウムなどの導電体を蒸着法やスパッタリング法などにより成膜し、フォトリソグラフィ法によってレジストなどをマスクとしてパターニングすることによりIDT104及び反射器105を形成する。このときのパターニングには、例えば、KOHなどのアルカリ溶液を用いる。このIDT104及び反射器105は、励振検出電極104a,104bのラインスペース比と、反射電極105aのラインスペース比とが異なるように、パターニングされる。このパターニングは両ラインスペース比が上述のようになるように行われるが、形成パターン以外は通常のパターニング工程と何等変わることのない条件で実施できる。
本実施形態は、IDT104が入力ポートと出力ポートとを兼ねた1ポート型の共振子であるが、入力ポートとして励振電極を備えた弾性表面波励振手段を有し、出力ポートとして検出電極を備えた弾性表面波検出手段を有する2ポート型共振子を構成することもできる。この場合、弾性表面波反射手段は、弾性表面波励振手段と弾性表面波検出手段の配列方向の両側にそれぞれ構成される。
また、上記実施形態では、基板101上に絶縁層102を介して圧電体薄膜103を形成してなるが、基板101上に直接圧電体薄膜103を形成してもよい。また、絶縁層102と圧電体薄膜103との間、或いは、基板101と圧電体薄膜103との間に、弾性表面波の伝播領域全体に亘って形成された導電層を設けてもよい。この導電層は、圧電体薄膜103における上記各電極の形成された表面とは反対側の表面の電位勾配を低減するものであり、これによって、成膜の容易な薄い圧電膜でも電気機械結合係数が高い値を示すようになるため、弾性表面波デバイスの伝播特性を向上させることができる。
図7は、弾性表面波として基本波(レイリー波)を用いた場合において、圧電体薄膜103としてZnOを用いたときの、上記実施形態の電気機械結合係数K2と、IDT104のラインスペース比L/(L+S)との関係を示すグラフである。ここで、圧電体薄膜103の規格化された膜厚khpは0.55としてある。このグラフに示されるように、電気機械結合係数K2は、全体としてはラインスペース比が大きくなるほど増大するが、ラインスペース比が0.7弱から低下し、0.7を越えると急激に低下する。ラインスペース比が0.7を越えると、弾性表面波の高周波成分が出やすくなるという問題点もある。したがって、IDT104のラインスペース比は、0.55〜0.7の範囲内に設定されることが好ましい。
図8は、弾性表面波として基本波(レイリー波)を用いた場合において、圧電体薄膜103としてZnOを用いたときの、上記実施形態の反射器105の反射電極105a一本当たりの反射係数τと、反射電極105aのラインスペース比L/(L+S)との関係を示すグラフである。ここで、圧電体薄膜103の規格化された膜厚khpは0.55としてある。このグラフに示されるように、ラインスペース比が0.5より小さくなると反射係数τが増大し、ラインスペース比が0.3付近まで増大し続ける。ラインスペース比が0.25を下回ると、電気的摂動効果が低下して反射係数も小さくなる。したがって、反射器105のラインスペース比は、0.25〜0.45の範囲内に設定されることが好ましい。
図9は、弾性表面波として2次波(セザワ波)を用いた場合において、圧電体薄膜103としてZnOを用いたときの、上記実施形態の電気機械結合係数K2と、IDT104のラインスペース比L/(L+S)との関係を示すグラフである。ここで、圧電体薄膜103の規格化された膜厚khpは1.2としてある。このグラフに示されるように、電気機械結合係数K2は、全体としてはラインスペース比が大きくなるほど増大するが、ラインスペース比が0.7弱から低下し、0.7を越えると急激に低下する。ラインスペース比が0.7を越えると、弾性表面波の高周波成分が出やすくなるという問題点もある。したがって、IDT104のラインスペース比は、0.55〜0.7の範囲内に設定されることが好ましい。
図10は、弾性表面波として2次波(セザワ波)を用いた場合において、圧電体薄膜103としてZnOを用いたときの、上記実施形態の反射器105の反射電極105a一本当たりの反射係数τと、反射電極105aのラインスペース比L/(L+S)との関係を示すグラフである。ここで、圧電体薄膜103の規格化された膜厚khpは1.2としてある。このグラフに示されるように、ラインスペース比が0.5より小さくなると反射係数τが増大し、ラインスペース比が0.3付近まで増大し続ける。ラインスペース比が0.25を下回ると、電気的摂動効果が低下して反射係数も小さくなる。したがって、反射器105のラインスペース比は、0.25〜0.45の範囲内に設定されることが好ましい。
図11は、上記実施形態の弾性表面波デバイスの挿入損失及びインピーダンスの周波数依存性について、IDT104及び反射器105のラインスペース比を共に同一(0.5)とした場合(図示点線)と、IDT104のラインスペース比を0.6とし、反射器105のラインスペース比を0.4とした場合(図示実線)とを比較したグラフである。このグラフを見れば、挿入損失が低減し、インピーダンスが低下して、デバイス特性が向上していることがわかる。
なお、上記実施形態では、IDT104のラインスペース比が0.5より大きいとともに、反射器105のラインスペース比が0.5より小さく設定されているが、IDT104のラインスペース比のみが0.5より大きく構成されていてもよく、また、反射器105のラインスペース比のみが0.5より小さく構成されていてもよい。いずれの場合でも、電気機械結合係数又は反射効率を高めることができるので、デバイス性能を向上させることが可能である。
図6は、上記実施形態とは異なる構造の弾性表面波デバイス200の構造を示す概略平面図である。このデバイス200は、上記実施形態と同様の基板201、絶縁層202、圧電体薄膜203を有するので、これらの説明は省略する。
このデバイス200では、圧電体薄膜203の表面上に弾性表面波励振手段(以下、単に「IDT」という。)204Xと、弾性表面波検出手段(以下、単に「IDT」という。)204Yとが弾性表面波の伝播方向に離間して配置されている。また、IDT204X及びIDT204Yに対して上記伝播方向の両側には、それぞれ吸音材205が配置されている。吸音材205は、圧電体薄膜203の端面反射を防止するためにその端面近傍にて弾性表面波を減衰させるためのものであり、シリコーンゴムなどの合成ゴムや軟質樹脂などを圧電体薄膜の表面上に塗布若しくは密着させたものである。
IDT204Xには、複数の励振電極204Xa,204Xbと、励振電極204Xaに導電接続される接続端子204XAと、励振電極204Xbに導電接続される接続端子204XBとが設けられている。また、IDT204Yには、複数の検出電極204Ya,204Ybと、検出電極204Yaに導電接続される接続端子204YAと、検出電極204Ybに導電接続される接続端子204YBとが設けられている。この実施形態は弾性表面波フィルタであり、IDT204Xの接続端子204XA,204XB間に交流信号を印加すると、励振電極204Xa,204Xbによって弾性表面波が励振され、この弾性表面波はIDT204Yの検出電極204Ya,204Ybによって検出され、接続端子204YA,204YB間に交流信号が現れるようになっている。
この実施形態では、IDT204X,204Yが設けられている一方、反射器は形成されていない。IDT204X,204Yにおいては、先に説明した実施形態と同様に、IDT204X,204Yのラインスペース比が0.5よりも大きい値を有するように、具体的には、ラインスペース比が0.55〜0.7の範囲内になるように構成されている。これによって、弾性表面波の励振効率及び検出効率を高めることができ、損失の少ない高効率のフィルタを構成できる。なお、IDT204Xと204Yのいずれか一方のみが上記のラインスペース比を有するものであってもよい。
いままで説明してきた弾性表面波デバイスでは、上述のように、IDTの電極幅のラインスペース比を0.5より大きくした領域で電気機械結合係数が高く、反射器の電極幅のラインスペース比を0.5より小さくした領域で反射係数が高くなっていた。ところが、一般に、弾性表面波デバイスにおいては、弾性表面波のモード、或いは、圧電体構造に応じてその入出力特性が変化するため、常に上記のような傾向が得られるとは限らない。
図12には、基本波(レイリー波)を用いた弾性表面波デバイスのIDTの入出力特性を示す。この特性は、絶縁基板上に形成された圧電体(ZnO)を有する弾性表面波デバイスに対しキャンベルの方法(C. Cambell: Surface Acoustic Wave Devices and Their Signal Processing Application / Academic Press Inc., New York, 1989)を適用することにより計算して得たものである。ここで、縦軸は弾性表面波の伝播速度v[m/s]及び電気機械結合係数K[%]であり、横軸は圧電体であるZnOの規格化された膜厚khp=2πtp/λ(tpは圧電体の厚さ)である。また、電気機械結合係数を示す図示実線はラインスペース比L/(L+S)=0.4のときのデータを示し、図示一点鎖線はラインスペース比L/(L+S)=0.6のときのデータを示す。なお、図示点線は、ラインスペース比L/(L+S)=0.5の場合の電気機械結合係数をkhpの一部領域について示すものである。
上記のグラフを見れば明らかなように、電気機械結合係数は、圧電体の規格化された膜厚khpによって大きく変化する。そして、例えば、膜厚khpが0.7より小さい領域では、IDTのラインスペース比L/(L+S)=0.4の場合(図示実線)よりも、ラインスペース比L/(L+S)=0.6の場合(図示一点鎖線)において電気機械結合係数が大きくなる。したがって、この領域では、基本的に上記の実施形態と同じ傾向を示すことになる。なお、図7ではkhpが0.55の場合を示しているので、図12に示すデータと整合している。
一方、膜厚khpが0.7より大きい領域(khpが約5までの領域)では、IDTのラインスペース比L/(L+S)=0.6の場合(図示一点鎖線)よりも、ラインスペース比L/(L+S)=0.4の場合(図示実線)において電気機械結合係数が大きくなる。したがって、この領域では、上記実施形態とは逆の傾向を示すことになる。このように、レイリー波を用いる場合には、電気機械結合係数の大小は、IDTのラインスペース比L/(L+S)が0.5より大きいか小さいかだけでなく、膜厚khpの大きさによっても影響を受けることになる。
具体的には、基本波(レイリー波)を用いる場合において、膜厚khpが0より大きく0.7以下の場合には、ラインスペース比L/(L+S)が0.5より大きいことが好ましく、特に0.55以上0.7以下であることが望ましい。但し、圧電体の素材やIDT構造などによっては膜厚khpが0.7近傍において上記傾向が確実に得られない場合もあるので、膜厚khpが0より大きく0.6以下のときに上記のラインスペース比の範囲にあることがさらに望ましい。
一方、膜厚khpが0.7より大きく5以下である場合には、ラインスペース比L/(L+S)が0.5より小さいことが好ましく、特に0.25以上0.45以下であることが望ましい。但し、圧電体の素材やIDT構造などによっては膜厚khpが0.7近傍において上記傾向が確実に得られない場合もあるので、膜厚khpが0.8以上5以下のときに上記のラインスペース比の範囲にあることがさらに望ましい。
次に、図13に示す2ポート型のSAW共振子を構成する弾性表面波デバイス300を、IDTのラインスペース比L/(L+S)を変えて複数種類作成し、ネットワークアナライザにて挿入損失を測定した。ここで、弾性表面波デバイス300は、シリコン基板301状に絶縁膜302を介して圧電体薄膜(ZnO)303を形成したものである。圧電体薄膜303上には、励振電極304Xaと304Xbとを有するIDT304Xと、検出電極304Yaと304Ybとを有するIDT304Yとが設けられている。ここで、IDT304Xにおいては、励振電極304Xaに導電接続された接続パッド304XA及び励振電極304Xbに導電接続された接続パッド304XBが設けられ、IDT304Yにおいては、検出電極304Yaに導電接続された接続パッド304YA及び励振電極304Ybに導電接続された接続パッド304YBが設けられている。また、IDT304XとIDT304Yとの配列方向の両側にはそれぞれ反射電極305aを備えた反射器305が形成されている。なお、上記IDT304X及び304Yでは電極対の数は40対ずつとし、反射器305では電極数を50本とした。
上記の弾性表面波デバイス300において、IDT304Xに所定の入力信号を導入して、IDT304Yから出力される信号を検出した。ここで、圧電体薄膜303の膜厚khp=2.0とし、ラインスペース比L/(L+S)を0.4、0.5、0.6としたものをそれぞれ作成した。この弾性表面波デバイス300の共振周波数は、2次波(1次のセザワ波)を用いる場合には520MHz、基本波(レイリー波)を用いる場合には320MHzであった。
図14は、上記の弾性表面波デバイス300において2次波(1次のセザワ波)を用いた場合の、挿入損失とラインスペース比L/(L+S)との関係を示すグラフである。このグラフからわかるように、ラインスペース比が増大するほど、挿入損失は小さくなり、特性が向上している。これは、上記の図9に示すデータと同じ傾向を示している。
図15は、上記の弾性表面波デバイス300において基本波(レイリー波)を用いた場合の、挿入損失とラインスペース比L/(L+S)との関係を示すグラフである。このグラフからわかるように、ラインスペース比が減少するほど、挿入損失は小さくなり、特性が向上している。これは、上記の図7及び図12に示す特性と整合している。
以上のように、弾性表面波デバイスにおいて、弾性表面波の振動モード、圧電体の規格化された膜厚などによってラインスペース比のデバイス特性への影響は異なる。したがって、実際に用いる弾性表面波の振動モードやデバイス構造に応じて、ラインスペース比を最適化することが、SAWデバイスの性能向上にきわめて有効であることが理解できる。
尚、本発明の弾性表面波デバイスは、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記の説明では、弾性表面波デバイスとして、基板上に圧電体薄膜が形成されてなる積層構造を有する弾性表面波デバイスについて説明したが、本発明はこのような積層構造を有するものに限らず、圧電体基板上に直接上記の弾性表面波励振手段、弾性表面波検出手段、或いは、弾性表面波反射手段などが形成されてなるものであっても構わない。
弾性表面波デバイスの実施形態の概略断面図。 実施形態の弾性表面波速度と圧電体薄膜の膜厚khpとの関係を示すグラフ。 実施形態の電気機械結合係数と圧電体薄膜の膜厚khpとの関係を示すグラフ。 実施形態の概略平面図。 従来構造のラインスペース比を説明するための説明図(a)及び実施形態のラインスペース比を説明するための説明図(b)及び(c)。 実施形態とは異なる弾性表面波デバイスの他の実施形態の構成を示す概略平面図。 実施形態のIDTの電気機械結合係数とラインスペース比との関係を示すグラフ。 実施形態の反射器の反射係数τとラインスペース比との関係を示すグラフ。 実施形態のIDTの電気機械結合係数とラインスペース比との関係を示すグラフ。 実施形態の反射器の反射係数τとラインスペース比との関係を示すグラフ。 実施形態と比較例の挿入損失及びインピーダンスを対比して示すグラフ。 実施形態の弾性表面波速度及び電気機械結合係数と、圧電体薄膜の膜厚khpとの関係を示すグラフ。 2ポート型共振子として構成された弾性表面波デバイスの実施形態の構造を示す概略平面図。 図11に示す弾性表面波デバイスで実測した2次波の挿入損失とIDTのラインスペース比との関係を示すグラフ。 図11に示す弾性表面波デバイスで実測した基本波の挿入損失とIDTのラインスペース比との関係を示すグラフ。
符号の説明
100…弾性表面波デバイス、101…基板、102…絶縁層、103…圧電体薄膜、104…弾性表面波励振検出手段、104a,104b…励振検出電極、105…弾性表面波反射手段、105a…反射電極、L…電極幅、S…電極間隙、khp…圧電体薄膜の規格化された膜厚。

Claims (10)

  1. 圧電体の表面に周期的に形成された複数の励振電極を含む弾性表面波励振手段若しくは複数の検出電極を含む弾性表面波検出手段と、前記表面に周期的に形成された複数の反射電極を含む弾性表面波反射手段とを備えた弾性表面波デバイスにおいて、電極幅をL、電極間隙をSとしたとき、前記励振電極若しくは前記検出電極のラインスペース比L/(L+S)と、前記反射電極のラインスペース比L/(L+S)とが異なることを特徴とする弾性表面波デバイス。
  2. 前記励振電極若しくは前記検出電極のラインスペース比は、前記反射電極のラインスペース比よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波デバイス。
  3. 前記励振電極若しくは前記検出電極のラインスペース比が0.55〜0.7の範囲内に設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の弾性表面波デバイス。
  4. 前記反射電極のラインスペース比が0.25〜0.45の範囲内に設定されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の弾性表面波デバイス。
  5. 圧電体の表面に周期的に形成された複数の励振電極を含む弾性表面波励振手段若しくは複数の検出電極を含む弾性表面波検出手段を備えた弾性表面波デバイスにおいて、電極幅をL、電極間隙をSとしたとき、前記励振電極若しくは前記検出電極のラインスペース比L/(L+S)が0.55〜0.7の範囲内に設定されていることを特徴とする弾性表面波デバイス。
  6. 圧電体の表面に周期的に形成された複数の反射電極を含む弾性表面波反射手段を備えた弾性表面波デバイスにおいて、電極幅をL、電極間隙をSとしたとき、前記反射電極のラインスペース比L/(L+S)が0.25〜0.45の範囲内に設定されていることを特徴とする弾性表面波デバイス。
  7. 圧電体の表面に周期的に形成された複数の励振電極を含む弾性表面波励振手段若しくは複数の検出電極を含む弾性表面波検出手段を備えた弾性表面波デバイスにおいて、電極幅をL、電極間隙をSとしたとき、前記励振電極若しくは前記検出電極のラインスペース比L/(L+S)が0.25〜0.45の範囲内に設定されていることを特徴とする弾性表面波デバイス。
  8. 基板と、該基板上に形成された、前記圧電体としての圧電体薄膜とを有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の弾性表面波デバイス。
  9. 前記基板と前記圧電体薄膜との間に絶縁層を有することを特徴とする請求項8に記載の弾性表面波デバイス。
  10. 前記圧電体は、ZnO、AlN、PZT、LiNbO3、TaNbO3、KNbO3、PMN−PTやPNN−PTのリラクサ系から選ばれたいずれか一の素材で構成されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の弾性表面波デバイス。
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