JP2010193135A - Sawデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】圧電基板上に異なる共振周波数のSAW素子を2個備え、SAW素子の入力端または出力端の少なくとも一方が共通端子により接続されて共通化されたSAWデバイスにおいて、一方の端子を接続したことによりスプリアス等により生じる周波数特性の歪みに起因する異常発振を抑制する。
【解決手段】低周波側に位置するSAW素子を第1のSAW素子、高周波側に位置するSAW素子を第2のSAW素子とした時に、前記第1のSAW素子の共振周波数Flr及び反共振周波数Flaと、前記第2のSAW素子の共振周波数Fhrより低周波側に生じる高次モードに起因するスプリアス周波数Fhsとの位置関係は0.9Flr≦Fhs≦0.9999Flr、及びFla≦Fhs≦1.1Flaであることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、SAW共振子などのSAWデバイスに関する。
従来から圧電基板上に単一の共振周波数のSAW(Surface Acoustic Wave)素子を備えたシングルチャンネルSAW共振子などのSAWデバイスが、無線データ伝送手段として一般的に用いられている。そして、伝送されるデータ量の増加に伴い、異なる共振周波数のSAW素子を複数、たとえば2個必要とされている。そこで、2個の異なる共振周波数のSAW素子と、それぞれ個別の共振回路とを備えたマルチチャンネルSAW共振子を構成すると、このSAW共振子が大型化してしまう。このため、これらのSAW素子の入力端または出力端の少なくとも一方が共通端子により接続されて共通化されたマルチチャンネルSAW共振子が検討されている。
一方で、特定の範囲(通過帯域)内の周波数を通し、特定の範囲(通過帯域)外の周波数を通さないまたは減衰させるSAWフィルタにおいては、圧電基板上に中心周波数が互いに異なるSAW素子を複数備えたマルチバンドSAWフィルタが開示されており、SAW素子を構成する反射器の隣り合う電極指のピッチまたはライン比を調整することによりスプリアスの抑制を図っている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2003−289234号公報(3頁〜9頁、図1〜図24)
しかしながら、圧電基板上に異なる共振周波数のSAW素子を2個備え、SAW素子の入力端または出力端の少なくとも一方が共通端子により接続されて共通化されたことにより、周波数特性が歪み、スプリアスなどの悪影響で異常発振が起こってしまうという課題がある。この課題は、SAWフィルタでは周波数特性が多少歪んでも、フィルタとしての機能が損なわれるほどの問題ではないが、特定の共振周波数で発振させるクロック源としてのSAW共振子などのSAWデバイスでは大きな問題となる。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものである。以下の形態または適用例により実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかるSAWデバイスは、圧電基板と、前記圧電基板上に同一膜厚で形成された複数のSAW素子とを有し、複数の前記SAW素子は、それぞれ異なる共振周波数を発振し、複数の前記SAW素子の入力端または出力端の少なくとも一方が共通化されたSAWデバイスであって、複数の前記SAW素子のうち、低周波側に位置するSAW素子を第1のSAW素子、高周波側に位置するSAW素子を第2のSAW素子とした時に、前記第1のSAW素子の共振周波数Flr及び反共振周波数Flaと、前記第2のSAW素子の共振周波数Fhrより低周波側に生じる高次モードに起因するスプリアス周波数Fhsとの位置関係は0.9Flr≦Fhs≦0.9999Flr、及びFla≦Fhs≦1.1Flaであることを要旨とする。
これによれば、高次モードスプリアス周波数Fhsが、0.9999×低周波側共振周波数Flr以下であれば、高次モードスプリアスFhsによる低周波側共振周波数Flrへの影響が低減されるので、低周波側共振周波数Flrの異常発振を抑制することができる。そして、高次モードスプリアス周波数Fhsが、0.9×低周波側共振周波数Flr以上であれば、圧電基板上に同一膜厚で形成された複数のSAW素子の波長換算膜厚差に起因するSAW素子間の周波数温度特性、容量比、および抵抗値の差などが低周波側共振周波数Flrへ及ぼす影響を抑制するので、低周波側共振周波数Flrの異常発振を抑制することができる。
また、高次モードスプリアス周波数Fhsが、低周波側反共振周波数Fla以上であれば、高次モードスプリアスFhsによる低周波側共振周波数Flrへの影響が低減されるので、低周波側共振周波数Flrの異常発振を抑制することができる。そして、高次モードスプリアス周波数Fhsが、1.1×低周波側反共振周波数Fla以下であれば、圧電基板上に同一膜厚で形成された複数のSAW素子の波長換算膜厚差に起因するSAW素子間の周波数温度特性、容量比、および抵抗値の差などが低周波側共振周波数Flrへ及ぼす影響を抑制するので、低周波側共振周波数Flrの異常発振を抑制することができる。
このため、高次モードスプリアス周波数Fhsが、0.9×低周波側共振周波数Flr以上、0.9999×低周波側共振周波数Flr以下の範囲内、または低周波側反共振周波数Fla以上、1.1×低周波側反共振周波数Fla以下の範囲内であれば、異常発振を抑制し低周波側共振周波数Flrを精度良く発振させることができる。
[適用例2]本適用例にかかるSAWデバイスは、圧電基板と、前記圧電基板上に同一膜厚で形成された複数のSAW素子とを有し、複数の前記SAW素子は、それぞれ異なる共振周波数を発振し、複数の前記SAW素子の入力端または出力端の少なくとも一方が共通化されたSAWデバイスであって、複数の前記SAW素子のうち、低周波側に位置するSAW素子を第1のSAW素子、高周波側に位置するSAW素子を第2のSAW素子とした時に、前記第1のSAW素子の共振周波数Flrと、前記第2のSAW素子の共振周波数Fhrとの位置関係は、0.9Fhr≦Flr≦0.9999Fhrであることを要旨とする。
これによれば、低周波側共振周波数Flrが、0.9999×高周波側共振周波数Fhr以下であれば、低周波側共振特性による高周波側共振周波数Fhrへの影響が低減されるので、高周波側共振周波数Fhrの異常発振を抑制することができる。そして、低周波側共振周波数Flrが、0.9×高周波側共振周波数Fhr以上であれば、圧電基板上に同一膜厚で形成された複数のSAW素子の波長換算膜厚差に起因するSAW素子間の周波数温度特性、容量比、および抵抗値の差などが高周波側共振周波数Fhrに及ぼす影響が抑制される。
第1実施形態のSAW共振子を示す概略構成図。 実施例1のSAW共振子の発振状態を計測した結果を示す図。 実施例2のSAW共振子の発振状態を計測した結果を示す図。 実施例3のSAW共振子の発振状態を計測した結果を示す図。 比較例1のSAW共振子の発振状態を計測した結果を示す図。 比較例2のSAW共振子の発振状態を計測した結果を示す図。
以下の実施形態では、SAWデバイスとしてSAW共振子を例に挙げて説明する。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について、図1を参照して説明する。
図1は、第1実施形態のSAW共振子を示す概略構成図である。図1(a)は、SAW素子1,2と概略平面図である。図1(b)は、図1(a)のA−A概略断面図である。図1(c)は、図1(a)のB−B概略断面図である。
図1(a)に示すようにSAW共振子10は、圧電基板11と、第1および第2のSAW素子1,2と、出力側端子部OUT1,2と、入力側端子部INとを備えている。
圧電基板11は、圧電効果を有する水晶からなる。SAW素子1,2は、たとえばアルミニウム(Al)などの導電性金属材料で形成されている。SAW素子1,2は、同一膜厚tで形成されている。ここで、同一膜厚tは設計値を示し、蒸着またはスパッタリングなどの製造方法によって形成される際の製造誤差が含まれる。そして、入力側端子部INおよび出力側端子部OUT1,2は、たとえばアルミニウム(Al)などの導電性金属材料で形成されている。
SAW素子1は、出力端3と入力端5とを備えている。SAW素子2は、出力端4と入力端5とを備えている。このようにして、SAW素子1,2の入力端5は、共通化されている。
SAW素子1は、入力端5へ接続され、共通化された入力端5の端部5Tから、入力側端子部INに電気的に接続されている。SAW素子1は、出力端3へ接続され、出力端3の端部3Tから、出力側端子部OUT1に電気的に接続されている。
SAW素子2は、入力端5へ接続され、共通化された入力端5の端部5Tから、入力側端子部INに電気的に接続されている。SAW素子2は、出力端4へ接続され、出力端4の端部4Tから、出力側端子部OUT2に電気的に接続されている。
このようにして構成されたSAW素子1,2は、それぞれ異なる共振周波数を発振する。このため、以下では、SAW素子1が低周波側共振周波数Flr及び低周波側反共振周波数Flaを有し、SAW素子2が高周波側共振周波数Fhr及び高周波側反共振周波数Fhaを有するとして説明する。
低周波側のSAW素子1は、IDT電極12と反射器13とを備えている。
IDT電極12は、複数の電極指14,15とバスバー16,17とを備えている。電極指14と電極指15とが交互に配置されるとともに、接触しないように形成されている。複数の電極指14は、バスバー16に連結されている。複数の電極指15は、バスバー17に連結されている。
図1(b)に示すように電極指14と、電極指15を隔てた隣の電極指14とは、間隔(波長)λ1で配置されている。同様に、電極指15と、電極指14を隔てた隣の電極指15とは、間隔(波長)λ1で配置されている。また、電極指14,15の数量、長さ、および幅員は、適宜決定される。
電極指14は、バスバー16を経由して共通化された入力端5へ接続され、端部5Tから入力側端子部INに接続されている。そして、電極指15は、バスバー17を経由して出力端3へ接続され、端部3Tから出力側端子部OUT1に接続されている。ここで、入力端5ならびに出力端3の長さおよび幅員は、それぞれ適宜決定される。そして、低周波側共振周波数Flrが出力される。
反射器13は、IDT電極12で励振される弾性表面波が伝播する方向に、IDT電極12を両側から挟むように配置されている。そして、反射器13は、反射器バスバー19と、電極指14,15に対して対向して形成された複数の反射指18とが連結された構造となっている。
高周波側のSAW素子2は、IDT電極22と反射器23とを備えている。
IDT電極22は、複数の電極指24,25とバスバー26,27とを備えている。電極指24と電極指25とが交互に配置されるとともに、接触しないように形成されている。複数の電極指24は、バスバー26に連結されている。複数の電極指25は、バスバー27に連結されている。
図1(c)に示すように電極指24と、電極指25を隔てた隣の電極指24とは、間隔(波長)λ2で配置されている。同様に、電極指25と、電極指24を隔てた隣の電極指25とは、間隔(波長)λ2で配置されている。また、電極指24,25の数量、長さ、および幅員は、適宜決定される。
図1に示すように、高周波側のSAW素子2の間隔(波長)λ2は、低周波側のSAW素子1の間隔(波長)λ1に対して短い。
電極指25は、バスバー27を経由して共通化された入力端5へ接続され、端部5Tから入力側端子部INに接続されている。そして、電極指24は、バスバー26を経由して出力端4へ接続され、端部4Tから出力側端子部OUT2に接続されている。ここで、出力端4の長さおよび幅員は、適宜決定される。そして、高周波側共振周波数Fhrが出力される。
反射器23は、IDT電極22で励振される弾性表面波が伝播する方向に、IDT電極22を両側から挟むように配置されている。そして、反射器23は、反射器バスバー29と、電極指24,25に対して対向して形成された複数の反射指28とが連結された構造となっている。反射指18,28の数量、長さ、および幅員は、適宜決定される。
そして、高周波側共振周波数Fhrより低周波側に現れる高次モードに起因するスプリアス周波数Fhsが、低周波側共振周波数Flrから100ppm以上離れて(つまり0.9999Flr以下)、低周波側共振周波数Flrの10%以内(つまり0.9Flr以上)の範囲内である。そして、高次モードスプリアス周波数Fhsが、低周波側反共振周波数Fla以上で低周波側反共振周波数Flaの10%以内(1.1Fla以下)の範囲内である。
または、低周波側共振周波数Flrが、高周波側共振周波数Fhrから100ppm以上離れて(つまり0.9999Fhr以下)、高周波側共振周波数Fhrの10%以内(0.9Fhr以上)の範囲内である。
したがって、本実施形態によれば、高次モードスプリアス周波数Fhsが、低周波側共振周波数Flrから100ppm以上離れていれば、つまり0.9999×低周波側共振周波数Flr以下であれば、高次モードスプリアスFhsによる低周波側共振周波数Flrへの影響が低減されるので、低周波側共振周波数Flrの異常発振を抑制することができる。そして、高次モードスプリアス周波数Fhsが、低周波側共振周波数Flrの−10%以内、つまり0.9×低周波側共振周波数Flr以上であれば、圧電基板11上に同一膜厚tで形成された複数のSAW素子1,2の波長換算膜厚t差に起因するSAW素子1,2間の周波数温度特性、容量比、および抵抗値の差などが低周波側共振周波数Flrへ及ぼす影響を抑制するので、低周波側共振周波数Flrの異常発振を抑制することができる。
また、高次モードスプリアス周波数Fhsが、低周波側反共振周波数Fla以上であれば、高次モードスプリアスFhsによる低周波側共振周波数Flrへの影響が低減されるので、低周波側共振周波数Flrの異常発振を抑制することができる。そして、高次モードスプリアス周波数Fhsが、低周波側反共振周波数Flaから10%以内、つまり1.1×低周波側反共振周波数Fla以下であれば、圧電基板11上に同一膜厚tで形成された複数のSAW素子1,2の波長換算膜厚t差に起因するSAW素子1,2間の周波数温度特性、容量比、および抵抗値の差などが低周波側共振周波数Flrへ及ぼす影響を抑制するので、低周波側共振周波数Flrの異常発振を抑制することができる。
このため、高次モードスプリアス周波数Fhsが、0.9×低周波側共振周波数Flr以上、0.9999×低周波側共振周波数Flr以下の範囲内、または低周波側反共振周波数Fla以上、1.1×低周波側反共振周波数Fla以下の範囲内であれば、異常発振を抑制し低周波側共振周波数Flrを精度良く発振させることができる。
また、低周波側共振周波数Flrが、高周波側共振周波数Fhrから高周波側共振周波数Fhrより100ppm以上離れていれば、つまり0.9999×高周波側共振周波数Fhr以下であれば、低周波側共振特性による高周波側共振周波数Fhrへの影響が低減されるので、高周波側共振周波数Fhrの異常発振を抑制することができる。そして、低周波側共振周波数Flrが、高周波側共振周波数Fhrの10%以内、つまり0.9×高周波側共振周波数Fhr以上であれば、圧電基板11上に同一膜厚tで形成された複数のSAW素子1,2の波長換算膜厚t差に起因するSAW素子1,2間の周波数温度特性、容量比、および抵抗値の差などが高周波側共振周波数Fhrに及ぼす影響が抑制される。
以下に、本実施形態の実施例1〜実施例3について、それぞれ図2〜図4を参照して説明する。そして、SAW素子1及びSAW素子2の周波数特性を観察した。
(実施例1)
以下に、本実施形態の実施例1について、図2を参照して説明する。
図2は、高周波側SAW素子の共振周波数から低周波側に現れる高次モードスプリアス周波数Fhsが、低周波側共振周波数Flrから100ppm以上離れて(つまり、0.9999Flr以下)、低周波側共振周波数Flrの10%以内(つまり0.9Flr以上)の範囲内であるとしたSAW共振子10の周波数特性を計測した結果を示す図である。低周波側共振周波数Flrを発振するSAW素子1の周波数特性を実線で示し、高周波側共振周波数Fhrを発振するSAW素子2の周波数特性を破線で示す。
図2に示すように、高次モードスプリアス周波数Fhsが上記範囲内であれば、一点鎖線で囲んだSAW素子1の周波数特性に影響はあるが、低周波側共振周波数Flrから離れているため、低周波側共振周波数Flrの異常発振は抑制される。
(実施例2)
以下に、本実施形態の実施例2について、図3を参照して説明する。
図3は、高周波側SAW素子の共振周波数から低周波側に現れる高次モードスプリアス周波数Fhsが、低周波側反共振周波数Fla以上で低周波側反共振周波数Flaの10%以内(つまり1.1Fla以下)の範囲内であるとしたSAW共振子10の周波数特性を計測した結果を示す図である。低周波側共振周波数Flrを発振するSAW素子1の周波数特性を実線で示し、高周波側共振周波数Fhrを発振するSAW素子2の周波数特性を破線で示す。
図3に示すように、高次モードスプリアス周波数Fhsが上記範囲内であれば、一点鎖線で囲んだSAW素子1の周波数特性に影響はあるが、低周波側共振周波数Flrから離れているため、低周波側共振周波数Flrの異常発振は抑制される。
(実施例3)
以下に、本実施形態の実施例3について、図4を参照して説明する。
図4は、低周波側共振周波数Flrが、高周波側共振周波数Fhrから100ppm以上離れて(つまり0.9999Fhr以下)、低周波側共振周波数Flrの10%以内(つまり0.9Fhr以上)の範囲内であるとしたSAW共振子10の周波数特性を計測した結果を示す図である。低周波側共振周波数Flrを発振するSAW素子1の周波数特性を実線で示し、高周波側共振周波数Fhrを発振するSAW素子2の周波数特性を破線で示す。
図4に示すように、低周波側共振周波数Flrが上記範囲内であれば、一点鎖線で囲んだSAW素子2の周波数特性に悪影響はなく、高周波側共振周波数Fhrの異常発振は抑制される。
以下に、比較例1および比較例2について、それぞれ図5および図6を参照して説明する。そして、SAW素子1及びSAW素子2の周波数特性を観察した。
(比較例1)
図5は、高周波側SAW素子の共振周波数Fhrから低周波側に現れる高次モードスプリアス周波数Fhsが、低周波側共振周波数Flrから100ppm未満離れて(つまり0.9999Flrを超えて)、低周波側共振周波数Flr未満の範囲内であるとしたSAW共振子の周波数特性を計測した結果を示す図である。低周波側共振周波数Flrを発振するSAW素子1の周波数特性を実線で示し、高周波側共振周波数Fhrを発振するSAW素子2の周波数特性を破線で示す。
図5に示すように、高次モードスプリアス周波数Fhsが上記範囲内であると、SAW素子1の周波数特性に影響があり、高次モードスプリアス周波数Fhsが低周波側共振周波数Flrに近いため、低周波側共振周波数Flrの異常発振が発生する可能性が高い。
(比較例2)
図6は、高周波側SAW素子の共振周波数Fhrから低周波側に現れる高次モードスプリアス周波数Fhsが、低周波側共振周波数Flrを超えて、低周波側反共振周波数Fla未満の範囲内であるとしたSAW共振子の周波数特性を計測した結果を示す図である。低周波側共振周波数Flrを発振するSAW素子1の周波数特性を実線で示し、高周波側共振周波数Fhrを発振するSAW素子2の周波数特性を破線で示す。
図6に示すように、高次モードスプリアス周波数Fhsがこの範囲内であれば、一点鎖線で囲んだSAW素子1の周波数特性に影響があり、高次モードスプリアス周波数Fhsが低周波側共振周波数Flrに近いため、低周波側共振周波数Flrの異常発振が発生する可能性が高い。
したがって、実施例1〜実施例3によれば、上述の本実施形態と同様の効果を奏することが確認できる。
なお、上記課題の少なくとも一部を解決できる範囲での変形、改良などは前述の実施形態に含まれるものである。
たとえば、圧電基板上に異なる共振周波数のSAW素子を2個備え、SAW素子の入力端が共通端子により接続されて共通化されたSAW共振子を例に挙げて説明したがこれに限るものではなく、圧電基板上に異なる共振周波数のSAW素子を複数備え、SAW素子の入力端または出力端の少なくとも一方が共通端子により接続されて共通化されたSAW共振子であってもよい。
SAW素子の入力端が共通端子により接続されて共通化されたことを例に挙げて説明したがこれに限るものではなく、SAW素子の出力端が共通端子により接続されることで共通化されてもよい。
SAWデバイスとしてSAW共振子を例に挙げて説明したがこれに限るものではなく、発振回路を備えたSAW発振器、またはモジュール化されたSAWモジュールであってもよい。
圧電基板の材料としては、水晶だけに限らず、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、四ホウ酸リチウム(Li247)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)などの圧電体、または、シリコンなどの半導体であってもよい。
1,2…SAW素子、3,4…出力端、5…入力端、10…SAW共振子、11…圧電基板、Flr…低周波側共振周波数、Fhr…高周波側共振周波数、Fhs…高次モードスプリアス周波数、Fla…低周波側反共振周波数、t…膜厚、OUT1,2…出力側端子部、IN…入力側端子部。

Claims (2)

  1. 圧電基板と、
    前記圧電基板上に同一膜厚で形成された複数のSAW素子とを有し、
    複数の前記SAW素子は、それぞれ異なる共振周波数を発振し、
    複数の前記SAW素子の入力端または出力端の少なくとも一方が共通化されたSAWデバイスであって、
    複数の前記SAW素子のうち、低周波側に位置するSAW素子を第1のSAW素子、高周波側に位置するSAW素子を第2のSAW素子とした時に、前記第1のSAW素子の共振周波数Flr及び反共振周波数Flaと、前記第2のSAW素子の共振周波数Fhrより低周波側に生じる高次モードに起因するスプリアス周波数Fhsとの位置関係は0.9Flr≦Fhs≦0.9999Flr、及びFla≦Fhs≦1.1Flaであることを特徴とするSAWデバイス。
  2. 圧電基板と、
    前記圧電基板上に同一膜厚で形成された複数のSAW素子とを有し、
    複数の前記SAW素子は、それぞれ異なる共振周波数を発振し、
    複数の前記SAW素子の入力端または出力端の少なくとも一方が共通化されたSAWデバイスであって、
    複数の前記SAW素子のうち、低周波側に位置するSAW素子を第1のSAW素子、高周波側に位置するSAW素子を第2のSAW素子とした時に、前記第1のSAW素子の共振周波数Flrと、前記第2のSAW素子の共振周波数Fhrとの位置関係は、0.9Fhr≦Flr≦0.9999Fhrであることを特徴とするSAWデバイス。
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