JP2012095284A - 発振器 - Google Patents

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光明 小山
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Abstract

【課題】純度の高い正弦波を出力するようにして、位相雑音を低減できる発振器を提供すること。
【解決手段】トランジスタ3を増幅部として用いたコルピッ型発振回路において、発振ループの外または中に波形整形用の水晶振動子5を設ける。そして発振用の水晶振動子1と波形整形用の水晶振動子5とは、共通の水晶片10に、電極対(11、12)及び電極対(51、52)を設けて構成する。水晶振動子1の電極11(12)と水晶振動子5の電極51(52)とは離間距離を大きくして互に弾性的に結合しないか、結合してもその程度が弱いようにすると共に、水晶振動子5の並列容量に対して並列共振を起こすインダクタを設ける。水晶振動子5と波形整形用の水晶振動子1とを、共通の圧電片を用いたSAW共振子として入れ替えた構成としてもよい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発振器に関する。
水晶発振器は、水晶振動子を含む共振回路にアンプを接続して発振が行われ、水晶振動子の振動波形に対応する電圧波形は正弦波である。しかし水晶振動子から出力される正弦波はアンプなどの回路部分を通るときに波形が乱れる。
一方GPSを代表とする信号の周波数安定化に係る要求は年々高まっており、最近ではSSB位相雑音を示すならば、離調周波数が10kHz以上のいわゆるフロアレベルは、−160dBc以下の要求も少なくない。一方離調周波数が1kHz以下の領域でも低雑音化が要求され、これを実現することが課題となっている。位相雑音の良し悪しは信号の純度に関係してくることから、信号の純度を今まで以上に高める必要があり、このため上述の正弦波の波形の乱れを抑える対策が必要になってくる。そこでできるだけ電子回路に信号を通過させないようにするという考え方の基に、発振器の外に水晶共振回路を設け、負帰還により位相雑音を低減しようとする技術が検討されている。しかしこの手法は回路構成が複雑で、低廉なコストで製造することが難しく、商用化が困難である。
なお、特許文献1には、共通の水晶振動子に2組の電極を設けると共に互いに弾性結合させ、一方の組を発振用の水晶振動部として用い、他方の組を可変容量素子に接続する構成が記載されているが、この技術は周波数温度特性を補償するためのものであり、波形整形についての技術ではない。
また特許文献2には、水晶振動子を含む発振回路により矩形波を出力し、発振回路の出力側に矩形波を正弦波に整形するための水晶振動子を設けた構成が記載されている。しかし後者の水晶振動子は正弦波を整形するためのものではないし、また周波数信号に含まれるノイズ成分の除去が不十分である。
特開平3−252213号公報:第6図、第2頁左上欄中段 特開2007−108170号公報:第13図
本発明は、このような事情の下になされたものであり、位相雑音を低減できる発振器を提供することにある。
本発明は、発振用の水晶振動子を含む発振部と、この発振部で発振された周波数信号を増幅して発振部に帰還させる増幅部と、を備えた発振器において、
前記発振部と当該増幅部とを含む発振ループの中または外に、前記周波数信号を正弦波に整形するための波形整形用の水晶振動子を設け、
前記波形整形用の水晶振動子の等価回路にて示される並列容量と共に、目的とする出力周波数にて並列共振を起こすインダクタを当該波形整形用の水晶振動子に対して並列に接続し、
発振用の水晶振動子と波形整形用の水晶振動子とは、共通の水晶片を用い、発振用の水晶振動子の振動領域を構成するための対になる電極を当該水晶片の両面に夫々設けると共に、波形整形用の水晶振動子の振動領域を構成するための対になる電極を当該水晶片の両面に夫々設けて構成され、
発振用の水晶振動子の電極と波形整形用の水晶振動子の電極とは、互いに弾性的に結合していないかあるいは弱い結合であることを特徴とする。
他の発明は、発振用の弾性波共振子を含む発振部と、この発振部で発振された周波数信号を増幅して発振部に帰還させる増幅部と、を備えた発振器において、
前記発振部と当該増幅部とを含む発振ループの中または外に、前記周波数信号を正弦波に整形するための波形整形用の弾性波共振子を設け、
前記発振用の弾性波共振子と波形整形用の弾性波共振子とは、共通の圧電片にIDT電極を配置して構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、水晶振動子を含む発振部を備えた発振器において、発振ループの中または外に、周波数信号を正弦波に整形するための波形整形用の水晶振動子を設けているため、波形の乱れが抑えられ、位相雑音を低減させることができる。そして発振用の水晶振動子と波形整形用の水晶振動子とは共通の水晶片に各電極が設けられ、両水晶振動子が同じ環境に置かれることから、温度が変化したときに両水晶振動子の発振周波数の変化の程度が揃う。このため、温度が変化しても位相雑音の低減効果が損なわれない。そして波形整形用の水晶振動子の並列容量と共に、目的とする出力周波数にて並列共振を起こすインダクタを設けているため、周波数信号は主に水晶振動子における機械的振動部分を通過するので、目的とする周波数信号例えば基本波に含まれるノイズ成分が除去される。従って位相雑音をより一層低減できる。
他の発明によれば、弾性波共振子を含む発振部を備えた発振器において、発振ループの中または外に、周波数信号を正弦波に整形するための波形整形用の弾性波共振子を設けているため、波形の乱れが抑えられ、位相雑音を低減させることができる。
そして発振用の弾性波共振子と波形整形用の弾性波共振子とは共通の圧電片に各電極が設けられ、両弾性波共振子が同じ環境に置かれることから、既述のように位相雑音の低減効果が損なわれない。
本発明の第1の実施形態を示す回路図である。 第1の実施の形態に用いられる水晶振動子を示す縦断側面図である。 水晶振動子の等価回路とインダクタンスとを示す回路図である。 発振出力における正弦波の純度が低い場合、高い場合における周波数応答の概念図である。 第1の実施形態の他の例を示す回路図である。 第1の実施形態の他の例を示す回路図である。 実験結果を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に用いられる弾性波共振子の一例を示す構造図である。 本発明の第2の実施形態に用いられる弾性波共振子の他の例を示す構造図である。 本発明の変形例を示す回路図である。 本発明の変形例を示す回路図である。
[第1の実施の形態]
図1は本発明の発振器の実施形態を示す回路図である。図1の回路はコルピッツ発振回路として構成されており、1は発振用の水晶振動子である。水晶振動子1の一端側は、周波数調整用のコンデンサ21及び伸長コイル22を介して増幅部であるNPN型のトランジスタ3のベースに接続されている。トランジスタ3は、水晶振動子1にて発振された周波数信号を増幅して当該水晶振動子1に帰還させるためのものである。トランジスタ3のベースとアースとの間には分圧用コンデンサ23、24の直列回路が設けられ、これらコンデンサ23、24の中間点はトランジスタ3のエミッタに接続されている。
また直流電源部Vccにより+Vccの直流電圧がブリーダ抵抗31、32の直列回路に印加され、ブリーダ抵抗31、32の中間点の電圧がトランジスタ3のベースに供給される。33はコンデンサ、25は帰還抵抗である。発振用の水晶振動子1の他端側には、電圧の印加により容量が変わる可変容量素子26が接続されている。制御電圧端子20に制御電圧が供給されることにより可変容量素子26の容量が変化して発振周波数が調整される。水晶振動子1、コンデンサ21、伸長コイル22及び可変容量素子26は発振部の構成要素である。
トランジスタ3のエミッタ側には、出力周波数信号を取り出すための回路が発振ループの外に設けられており、この回路はコンデンサ41、42、波形整形用の水晶振動子5及びコンデンサ43の直列回路を備えている。40は出力端子である。またコンデンサ42と水晶振動子5との直列回路の両端には、夫々抵抗44、45の各一端が接続され、これら抵抗44、45の他端側は接地されている。コンデンサ41は直流カット用のものであり、コンデンサ42、43及び抵抗44、45は、目的としている周波数以外の周波数信号を減衰させるためのフィルタを構成している。
波形整形用の水晶振動子5は、発振ループから取り出された周波数信号を純度の高い正弦波(乱れが抑えられた正弦波)とするためのものである。
発振用の水晶振動子1と波形整形用の水晶振動子5とは、図2に示すように例えばATカットされた短冊型の水晶片10を共通の水晶片として用いて構成されている。この水晶片10には、表裏両面に夫々設けた、互に対をなす第1の電極11、12と、表裏両面に夫々設けた、互に対をなす第2の電極51、52と、を備えている。これら第1の電極11、12と、第2の電極51、52とは、水晶片10の左右に互に離間して設けられ、同じ膜厚に設定されている。
第1の電極11、12の各々は、矩形の励振電極11a(12a)と、この励振電極11a(12a)から引き出される引き出し電極11b(12b)とを備えている。水晶片10の表面側の引き出し電極11bは裏面側に引き回され、このため裏面側において引き出し電極11b、12bが平面的に互いに異なる位置にて並んで配置される格好になる。これら引き出し電極11b、12bが夫々発振用の水晶振動子1の両端子部に相当する。
また第2の電極51、52の各々は、矩形の励振電極51a(52a)と、この励振電極51a(52a)から引き出される引き出し電極51b(52b)とを備えている。水晶片10の表面側の引き出し電極51bは裏面側に引き回され、このため裏面側において引き出し電極51b、52bが平面的に互いに異なる位置にて並んで配置される格好になる。これら引き出し電極51b、52bが夫々波形整形用の水晶振動子5の両端子部に相当する。
励振電極11aが設けられた領域は、発振用の水晶振動子1の振動領域に相当し、励振電極51aが設けられた領域は、波形整形用の水晶振動子5の振動領域に相当する。第1の電極11(12)と第2の電極51(52)とは、弾性的に結合していないか、または弾性的に結合していても、弱い結合である。本願明細書及び特許請求の範囲でいう「弾性的に弱い結合」とは、次のように定義された意味である。一方の電極対(第1の電極11、12と第2の電極51、52との一方)をショートさせ、他方の電極対により発振周波数を測定し、この周波数をf1とする。次に一方の電極対をオープンとし、他方の電極対により発振周波数を測定し、この周波数をf2とする。f1とf2との周波数偏差が10ppm以下である場合を「弾性的に弱い結合」であると定義する。f1とf2との周波数に変化がなければ弾性的に結合されていない状態であり、従って本発明では、別の言い方をすれば、f1とf2との周波数偏差が10ppm以下である場合を要件とするものといえる。第1の電極11(12)と第2の電極51(52)とをこのように設定しておくことにより、能動回路の発振が共振回路に影響を与えたとしても極めてその影響は小さく、このため独立した振動子としてみなすことができる。
発振用の水晶振動子1については、直列容量C1を小さくして周波数の安定性を高めるために、電極11(12)の面積は小さい方が好ましい一方、波形整形用の水晶振動子5については、周波数信号を通過しやすくするために、電極51(52)の面積は大きい方が好ましい。従って電極51(52)の面積は、電極11(12)の面積よりも大きい方が好ましいといえる。
また波形整形用の水晶振動子5に対して並列にインダクタ50が設けられている。図3は波形整形用の水晶振動子5の等価回路を示しており、L1は等価直列インダクタンス、C1は等価直列容量、R1は等価直列抵抗、C0は並列容量である。インダクタ50は、並列容量C0と共に、目的とする発振周波数fにおいて並列共振を起こす値に設定されている。即ち、インダクタ50のインダクタンスの値をLとすると、次式が成り立つようにLが設定される。
f=1/{2π・√(L・C0)}
なお等価直列容量C1は並列容量C0に比べてかなり小さいため、C0とLとにより並列共振を起こすことができる
このような実施の形態では、制御端子20に印加された電圧に応じた周波数で発振用の水晶振動子1が発振し、正弦波の周波数信号が発生する。この周波数信号はトランジスタ3を介して水晶振動子1に帰還される。このとき図1の点P1における正弦波はトランジスタ3により歪みが生じる。そして水晶振動子は励振されると正弦波を出力することから、歪みが生じた正弦波は、発振ループの外に設けられた波形整形用の水晶振動子5を通過することによりその歪みが除去され、点P2における周波数信号の波形は純度の高い正弦波となる。
そして波形整形用の水晶振動子5の並列容量C0は、インダクタ50と共に並列共振を起こすので、目的とする周波数(f)の信号について並列容量C0側の通過が阻止される。このため当該周波数信号がほとんど機械的振動部分を通過するので、当該周波数信号に含まれるノイズの通過が阻止される。
また発振用の水晶振動子1及び波形整形用の水晶振動子5は共通の水晶片10に設けられているため、両水晶振動子1、5は同じ温度環境に存在しているということができる。このため水晶発振器が置かれている温度に変化が生じても、温度変化に対する両水晶振動子1、5の周波数の変化の程度が揃うことから(温度変化パターンが揃うことから)、位相雑音の低減効果が損なわれない。
これに対して、発振用の水晶振動子1及び波形整形用の水晶振動子5を別々の水晶片に形成した場合には、両者の温度が異なる場合が多い。このためメーカーで周波数を設定するときの基準温度からの変化分が両水晶振動子1、5の間で異なり、発振用の水晶振動子1が変化しようとする周波数分に対応する制御電圧の補正がかかっても、波形整形用の水晶振動子5が変化しようとする周波数分とは異なる補正量となるため、発振ループから取り出された周波数が波形整形用の水晶振動子1を通るときに変化してしまう。
上述実施の形態によれば、発振ループの外に、周波数信号を正弦波に整形するための波形整形用の水晶振動子5を設け、またインダクタ50により周波数信号が当該水晶振動子5の並列容量C0側を通過することを阻止している。このため波形の乱れが抑えられ、純度の高い正弦波を得ることができる。また第1の電極11、12と第2の電極51、52とは、互いに弾性的に結合していないかあるいは弱い結合であることから、発振用の水晶振動子1の振動領域と波形整形用の水晶振動子5の振動領域とは、既述のように独立した振動子としてみなすことができる。以上のことから、位相雑音を低減させることができる。そして発振用の水晶振動子1と波形整形用の水晶振動子5とは共通の水晶片を用いているため、温度が変化したときに両水晶振動子の発振周波数の変化の程度が揃う。このため、波形整形機能が維持されるため、温度が変化しても位相雑音の低減効果が損なわれない。
図4に、発振出力における正弦波の純度が低い場合、高い場合における周波数応答の概念図を夫々(a)、(b)として記載しておく。発振出力の正弦波の純度が高い場合には、低い場合よりもノイズが少なくなる。
ここで本発明の他の実施形態について図5及び図6に示しておく。図1の例は、波形整形用の水晶振動子5を出力端子40側から見て直列に接続しているが、図5の例では、並列に接続した構成としている。この場合においても図1の構成と同様の効果が得られる。
また図1及び図5の例は波形整形用の水晶振動子5を発振ループの外に設けているが、図6の例は発振ループの中に設けている。即ち、分圧用コンデンサ23、24の中点とトランジスタ3のエミッタとの間に、波形整形用の水晶振動子5を接続している。またこの水晶振動子5の両端には、インピーダンス調整用のコンデンサ27、28が設けられている。インピーダンス調整用のコンデンサ27、28は、発振ループ内にて共振を得るための容量調整用として機能する。この場合にも、トランジスタ3から出力された周波数信号は、水晶振動子5により波形が整形されることになり、同様の効果が得られる。
次に図1に示す実施の形態の水晶発振器を用い、コンデンサ43の出力側にバッファアンプを接続してその出力について、各離調周波数ごとに雑音レベルを調べたところ、図7
に示す結果が得られた。この実施例の発振用の水晶振動子1の設定周波数は、30.175MHzである。また比較例として、前記実施例における波形整形用の水晶振動子5を用いずに同様の試験をした結果を図7に併せて示す。この結果から分かるように、波形整形用の水晶振動子5を用いることにより位相雑音が低減されることが分かる。更にまた実施例における出力電圧は13mVであったが、比較例では10mVであった。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態では、第1の実施形態における発振用の水晶振動子1に代えて発振用の弾性波共振子である弾性表面波(Surface Acoustic Wave:SAW)共振子を用いると共に、第1の実施形態における波形整形用の水晶振動子5に代えて波形整形用のSAW共振子を用いて発振器を構成する。そして発振用のSAW共振子と波形整形用のSAW共振子とは、共通の圧電片を用いて構成すると共に、温度に対する周波数の変化を示す周波数温度特性が発振用のSAW共振子と波形整形用のSAW共振子との間で揃うように構成する。
水晶振動子の代わりにSAW共振子を用いた例においても、出力波形の乱れが抑えられ、純度の高い正弦波を得ることができる。また発振用のSAW共振子と波形整形用のSAW共振子とは、共通の圧電片を用いることにより、両SAW共振子は同じ温度環境に存在しているということができる。そして両SAW共振子の周波温度特性が揃っていることから、SAW共振子が置かれている温度に変化が生じても、共振点が同様に変化することから、温度が変化しても位相雑音の低減効果が損なわれない。
図8は、共通の圧電片を用いて構成した発振用のSAW共振子7と波形整形用のSAW共振子8とを示す構成図である。6は共通の圧電片であり、この圧電片6の左右にデバイス領域62、63が形成されている。一方のデバイス領域62には、発振用のSAW共振子7が設けられている。このSAW共振子7は、圧電片6の表面に、各々IDT(Interdigital transducer)電極70により構成した送信電極71及び受信電極72がSAWの伝播方向に並べて配置されている。入力ポート73から入力された周波数信号のうち、IDT電極70の構成により決定される共振周波数の信号が大きな電力強度で出力ポート74から出力される。
他方のデバイス領域63にも同様の構成の波形整形用のSAW共振子8が設けられている。80はIDT電極、81は送信電極、82は受信電極、83は入力ポート、84は出力ポートである。SAW共振子としては、図9に示す縦結合型共振子であってもよい。図9中、図8と同符号の部分は、同等部分を示す。101、201は入力ポート、102、202は出力ポート、103、203はグレーティング反射器、104、204はIDT電極である。
本発明に用いる発振回路としては、図1に示すコルピッツ回路に限られるものではなく、図10及び図11に示す回路であってもよい。図10(a)は、ピアス(Pierce)型の発振回路の発振ループの中に波形整形用の水晶振動子5を設けた例を示し、図10(b)は同発振回路の発振ループの外に波形整形用の水晶振動子5を設けた例を示している。また図図11(a)〜(c)は、夫々クラップ(Clapp)型の発振回路、バトラー(Butler)型の発振回路、及びバトラー(Butler)型の発振回路の変形例を示しており、各回路の発振ループの中に波形整形用の水晶振動子5が設けられている。各図において、300はトランジスタであり、b、c、eは夫々、ベース、コレクタ、エミッタを表わしている。301は出力ポートである。
1 発振用の水晶振動子
11、12 電極
11a 励振電極
3 トランジスタ(増幅部)
5 波形整形用の水晶振動子
50 インダクタ
51、52 電極
51a 励振電極
6 圧電片
61 溝
62、63 領域
7 発振用のSAW共振子
8 波形整形用のSAW共振子

Claims (3)

  1. 発振用の水晶振動子を含む発振部と、この発振部で発振された周波数信号を増幅して発振部に帰還させる増幅部と、を備えた発振器において、
    前記発振部と当該増幅部とを含む発振ループの中または外に、前記周波数信号を正弦波に整形するための波形整形用の水晶振動子を設け、
    前記波形整形用の水晶振動子の等価回路にて示される並列容量と共に、目的とする出力周波数にて並列共振を起こすインダクタを当該波形整形用の水晶振動子に対して並列に接続し、
    発振用の水晶振動子と波形整形用の水晶振動子とは、共通の水晶片を用い、発振用の水晶振動子の振動領域を構成するための対になる電極を当該水晶片の両面に夫々設けると共に、波形整形用の水晶振動子の振動領域を構成するための対になる電極を当該水晶片の両面に夫々設けて構成され、
    発振用の水晶振動子の電極と波形整形用の水晶振動子の電極とは、互いに弾性的に結合していないかあるいは弱い結合であることを特徴とする発振器。
  2. 波形整形用の水晶振動子の電極面積は、発振用の水晶振動子の電極面積よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の発振器。
  3. 発振用の弾性波共振子を含む発振部と、この発振部で発振された周波数信号を増幅して発振部に帰還させる増幅部と、を備えた発振器において、
    前記発振部と当該増幅部とを含む発振ループの中または外に、前記周波数信号を正弦波に整形するための波形整形用の弾性波共振子を設け、
    前記発振用の弾性波共振子と波形整形用の弾性波共振子とは、共通の圧電片にIDT電極を配置して構成されていることを特徴とする発振器。
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