JP5178140B2 - 外装容器に用いられる内装袋とその製造方法及びそれを用いた外装容器 - Google Patents

外装容器に用いられる内装袋とその製造方法及びそれを用いた外装容器 Download PDF

Info

Publication number
JP5178140B2
JP5178140B2 JP2007274522A JP2007274522A JP5178140B2 JP 5178140 B2 JP5178140 B2 JP 5178140B2 JP 2007274522 A JP2007274522 A JP 2007274522A JP 2007274522 A JP2007274522 A JP 2007274522A JP 5178140 B2 JP5178140 B2 JP 5178140B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bag
film
sheet
container
interior bag
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007274522A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009062090A (ja
Inventor
鉄也 河田
達之 神谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Polyethylene Corp
Original Assignee
Japan Polyethylene Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Polyethylene Corp filed Critical Japan Polyethylene Corp
Priority to JP2007274522A priority Critical patent/JP5178140B2/ja
Publication of JP2009062090A publication Critical patent/JP2009062090A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5178140B2 publication Critical patent/JP5178140B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

この発明は、コンテナ又はドラム缶等の外装容器に用いられる液体又は粉体等の内容物を収納するための内装袋に関し、またこの内装袋を収容したコンテナ又はドラム缶等の外装容器に関する。
ドラム缶、ペール缶、コンテナ等の定型状を維持する外装容器に液体や粉体等の内容物を収容して輸送あるいは保管をする際、容器の内側に装着し、その内部に内容物を収容して保存や輸送を行うために、合成樹脂製の内装袋が使用されている。
この内装袋は、熱可塑性樹脂からなる容器の底部フィルム又はシートと胴部フィルム又はシートを溶着して製袋したものや(例えば、特許文献1参照)、有底状となる筒状胴部の上端開口部を重ね合わせて製袋したもの(例えば、特許文献2参照)、又は、合成樹脂製フィルム又はシートの筒状体の一方端部を封鎖し、他端部をシール部を縛り上げたもの(例えば、特許文献3参照)等、各種のタイプのものが提案されている。
また、インフレーション成形により得られた筒状体の上端側に筒口付きの天板と、下端側に排出口付きの底板を一体化又は別工程で溶着してクローズ状の袋体に成形するようにするものもあり、本件発明者は、筒状体の上下端部に底板と天板を溶着する合成樹脂袋の製造方法として、溶着工程を一工程で行える合成樹脂袋の製造方法を提案していた(例えば、特許文献4参照)。
また、下部に排出筒を有するコンテナ外装容器に用いられる内装袋としては、コンテナ外装容器の剛性のある排出筒にぴったり嵌り込むため、或いは、この排出筒に内装袋に連通するノズル部分を取り付けるため、内装袋の底部に設けた孔に、形状保持しつつ柔軟性があり一端に鍔部を有する短筒状の排出口を、鍔部を内装袋本体からの抜け止めとして利用して内装袋と一体化して設けたものがある(例えば、特許文献5参照)。
特開2001−219965号公報 特開2003−335366号公報 特開2002−347839号公報 特許第3723540号公報 特開2005−59934号公報
いずれのタイプにおいても、内装袋は、輸送中に衝撃を受けたり擦れたり引っ掻く等した場合にはフィルム又はシートに傷や切れを生じ、そこから内容物が漏洩するとコンテナ又はドラム缶等の外装容器を腐食したり、内容物が不純物で汚染されるといった問題を生じる。特に内容物が不純物の混入を極度に嫌う有機溶剤や塗料等の場合では、その汚染が重大な問題を生起することになる。
このためには合成樹脂製フィルム又はシートを厚手にして強度を十分にすることが考えられるが、この内装袋は内容物の品質管理の観点から使用後に廃棄される、いわゆるワンウェイでの使用が大部分であるので不経済である。
フィルム又はシートを一枚ものから二枚ものにして強度不足を解消することも提案されている(特許文献1)が、この場合、一枚ものの袋を二枚重ねにする場合は、内側の袋と外側の袋の大きさを正確に揃える必要があり、又、外袋に内装袋を綺麗に重ねて収納するのが決して容易ではないのと、さらに袋製造時あるいは内容物収容後に擦れ等による傷つき等の問題を起こしやすい。
二枚重ねのフィルム又はシートにしてから袋状に製袋する場合は、二枚重ねにしたフィルム又はシート同士の滑りが問題となり、滑らないように固定するためにローラーで熱融着させると、これが却って小孔を形成してしまう場合がある。
また、フィルム又はシートが強度や耐衝撃性等の諸条件を満たすものであっても、袋体を構成する際には、特許文献4や特許文献5に示す内装袋のように、フィルム又はシートを袋状化する際に封鎖したり、排出口を取り付ける際に、合成樹脂同士の接着(シール)が必要であり、この合成樹脂同士のシール部分において、シールが不十分であったり、または、シール部分が収納物である薬品等に侵されて収納物が漏れ出したりする事故があった。
図16は内装袋41等を構成する際の封鎖のためのフィルム又はシートを溶着によってシールした部分を拡大した断面図であり、収納物10の重量や内圧により力が加わると、内装袋41のフィルム又はシート42同士をシールした部分(溶着部43)を押し広げるようになり、その結果、幅寸法が小さくなった溶着部43に収納物10が染み込んで、図示点線矢印に示すように外部に露出するおそれがある。
また、図17は特許文献4で示したものと同様の構造の内装袋を構成する筒状胴部45の端部周囲に底板44の周囲を接着した溶着によるシール部分を拡大した断面図であり、底板44はその周辺部が筒状胴部43と溶着部46によりシールされているが、溶着部46の溶着が不十分であったり、溶着部46の幅寸法が小さい部分があると、収納物10の重量や内圧により、この溶着部46に収納物10が染み込んで、図示点線矢印に示すように外部に露出するおそれがある。
また、特許文献5のコンテナ外装容器に用いられる内装袋の排出口としては、図18(A)に示すように、通常の可撓性のある内装袋の底板51に孔52を空け、その孔52に鍔部54付きの短筒状の排出口53を内側から突出させて鍔部54の部分で抜け止めと底板51への溶着部55による接合を行っている。
ところで、コンテナ外装容器に用いられる内装袋に液体の収納物を収納した場合、排出口53は内装袋の下方にあるため、鍔部54と内装袋の底板51との接合部分である溶着部55に液体全体の重量が加わった浸透圧が加わり液体が浸透してゆき、鍔部54を底板51に対して剥離するように働き、あまり幅の広くない溶着部55は剥離してしまい、その剥離部分から収納物である液体が外部に漏れだしてしまうことがある(図18(B)参照)。
また、溶着部55が剥離しないまでも、溶着部55の幅が小さいため、この部分に収納物である液体が浸透することで通過して外部に漏れだしてしまうことや、ガスバリア性が必要な収納物の場合、内装袋本体が二重構造等でガスバリア性に問題がなくても、排出口53の溶着部55に剥がれが生じていると、外気が容易に内装袋に入り込み、収納物が空気に曝されることもある。
このように、収納物の性質によっては、内装袋本体の強度を向上させて破損しなくても、内装袋に取り付けられた排出口のシール部分からの収納物の漏れ出しにより、コンテナ外装容器の内壁を汚染したり、収納物の空気遮断が不十分なことがあり、せっかく本体の強度、耐溶剤性、耐湿気性、及びガスバリア性を向上させた内装袋を用いても、その意義が失われることがあった。
本発明者らは、充分な強度を有し且つ製袋も容易で且つ経済性にも優れる内装袋を得ることにつき鋭意検討を行い、液体収容においても内溶液の漏れを確実に防止することができるとともに、低コストで簡易に十分な強度を有する内容物収納用内装袋及びそれを用いたコンテナ又はドラム缶等の外装容器を提供することを目的とする。
加えて、溶着等によりシールした部分を有するものであっても、シール部分からの漏れも無くし、漏れ等の事故を完全に防ぐことができる内装袋を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1の発明は、コンテナやドラム缶等の外装容器に用いられる内容物収容用の内装袋において、ブロッキング状態にある2枚以上のフィルム又はシートを用いて製袋され、筒状胴部の一方開口が底板により封鎖されて袋状となっており、底板は二枚で、両底板間に筒状胴部の端部を挟み込んだ状態で溶着され、両底板の間に空気が封入されている構成を採用する。
この発明において、外装容器とは、例えばコンテナやドラム缶が代表的に挙げられるが、これらに限定されず、ペール缶やその他の各種容器が含まれ、その大きさも限定されない。また、定型状を維持するものであれば、その材質も問わず、金属、合成樹脂、木質等、更には表面を各種コートしたもの等種々のものが該当する。
また、内装袋としては、上記外装容器に収納可能な撓性を有する袋状のもであれば、フィルム又はシートを筒状にして一方を縛ったもの(玉縛り)、筒状フィルム又はシートの端部を溶着等によりシールしたもの、又は別部材となる底板や天板を接続して袋状にしたもの等でもよく、その材質や構成は限定されない。
通常、フィルム又はシートの加工においては、ブロッキング状態は好ましくない現象であって、その為ブロッキング状態を防止するため、製造直後のフィルム又はシートの表面にはタルクなどを少量散布したり、あるいはブロッキング防止剤やスリップ剤を配合するのが通常であるのに対し、本発明においては、ブロッキング状態を逆に上手く利用する点を特徴としている。
本発明の内装袋によると、ブロッキング状態にある2枚或いは、2枚以上のフィルム又はシートをそのまま、好ましくは多層インフレーション成形による筒状フィルム又はシートの内側面同士を重ね合わせてブロッキング状態にあるフィルム又はシートを用いる。
ここで、「ブロッキング」の用語は、フィルム又はシートの成形・加工分野においても一般的な用語であるが、「実用プラスチック用語辞典」((株)プラスチックス・エージ発行、大阪市立工業研究所編纂、1989年9月改訂第3版)にもあるように、「プラスチックやゴムのフィルム又はシートを重ねておくと互いに付着して簡単に剥離できなくなることがある。これをブロッキングという。」と記載されている通りの状態である。
底板を二枚用い、両底板間に筒状胴部を挟み込んで溶着すると、内装袋に収納された液体の重量や内圧で、筒状胴部と底板との各溶着部に液体が浸透しても、それらの漏れ出した液体は両底板の隙間に留まり、外部に出るためには再度底板と筒状胴部の溶着部を通過しなければならず、この場合、両底板の隙間に留まった液体は、重量や内圧がかかっていないので、更に溶着部を通過して外部に漏れ出す可能性は低い。
請求項の発明は、コンテナやドラム缶等の外装容器に用いられる内容物収容用の内装袋において、ブロッキング状態にある2枚以上のフィルム又はシートを用いて製袋され、下部に排出口を有し、排出口は一方端に鍔部を有する短筒状で、鍔部は中央に孔が空いた2つの合成樹脂製の保持部材で挟まれ、内装袋本体に設けた孔から排出口を突出させた状態で、鍔部の円周形状に沿って連続して形成された溶着部と両保持部材の外周に沿って連続して形成された溶着部により内装袋本体と排出口を両保持部材と共に接合されている構成を採用する。
排出口の接合に2つの保持部材と2つの溶着部を用いた上記構造の内装袋は、内装袋に収納された液体の重量や内圧で、保持部材と内装袋本体、保持部材と保持部材、保持部材と排出口の鍔部の連続して形成された各溶着部に液体が浸透しても、それらの漏れ出した液体は両保持部材の隙間に留まり、外部に出るためには再度保持部材と内装袋本体、保持部材と排出口の鍔部の各溶着部を通過しなければならず、この場合、両保持部材の隙間に留まった液体は、重量や内圧がかかっていないので、更に溶着部を通過して外部に漏れ出す可能性は低い。
請求項の発明は、請求項に記載の外装容器に用いられる内装袋において、上記排出口に、一方端に鍔部を有する短筒状の補強部材を排出筒内に内装袋本体内側から差し込んだ状態で溶着固定してある構成を採用する。
上記補強部材により、更に排出口内部の液体が、排出口の鍔部と上側の保持部材との溶着部に直接接触して溶かすのを防止し、更に液体の漏れだしを防止することができる。
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の外装容器に用いられる内装袋において、インフレーション成形により成形された筒状フィルム又はシートの内側面同士を重ね合わせてブロッキング状態にあるフィルム又はシートを用いて製袋した構成を採用したものである。
請求項5の発明は、請求項4に記載の外装容器に用いられる内装袋において、製袋に用いるフィルム又はシートが、多層インフレーション成形により得られる多層筒状フィルム又はシートをその内層同士を重ねてブロッキング状態にしたフィルム又はシートである構成を採用したものである。
請求項の発明は、上記請求項1,2,3,4又は5の何れか1項に記載の内装袋を収容したコンテナやドラム缶等の外装容器である。
この発明の内装袋は、外装容器に使用されて効果が生じるものであり、予めこれら内装袋を収納した外装容器は、上記した効果を発揮することができる。
請求項7の発明は、上記請求項1に記載の外装容器に用いられる内装袋を製造する方法であって、鏝台の上に載置された第1底板の上に筒状胴部の端部を重ね、更にその上に第2底板を重ねてから、両底板の周囲に沿って鏝で加熱圧着することにより、第1底板、筒状胴部、及び第2底板を同時に溶着する、外装容器に用いられる内装袋の製造方法である。
請求項に記載の発明において、ブロッキング状態のフィルム又はシート間は内装袋製袋加工時に剥離することがないほど強固に付着しているのでフィルム又はシートの強度は十分であり、傷や切れを生じて内容物が漏洩してコンテナ・ドラム缶等の外装容器を腐食したり、内容物が不純物で汚染されるといった問題を生じない。
また、簡単な工程で製造できるので安価であり、フィルム又はシートの外側面は付着性でなく滑り性のよいものであるからこのままロール巻きが可能であるので生産性に優れ、又その後の袋への加工も容易であるという効果もある。
更に、2枚の底板間に筒状胴部の端部が挟み込まれた状態で溶着されているので、収納物と外部の間には、筒状胴部と上側の底板との溶着部と、筒状胴部と下側の溶着部との2箇所の溶着部が存在することになり、この2箇所の溶着部の存在により、例えば、収納物が溶剤で溶着部を溶かしてゆくものであっても、2箇所の溶着部が存在することで、外部までの2箇所の溶着部を侵してゆくまでには時間がかかり、溶剤であっても保存期間を長くすることができる等、収納物が外部に漏出する事故が極めて少なくなる。
また、万が一上部の底板と筒状胴部との溶着部から収納物が漏出した時、両底板間には空気があるため、漏出した収納物がこの隙間内で動くので、この時点での漏出が確認し易く、外側まで漏出してしまう前に気が付きやすくなるという効果も発生する。
更に、二枚の底板間の隙間には空気が封入されているので、収納物を上部から投入した際、この空気の層がクッションの役目を果たし収納物の落下の衝撃を緩和するので、外容器を破損したり、収納物自体が破損するといったことがなくなるという効果も発生する。
請求項の発明によると、従来弱点であった内装袋本体と排出口とを接合するシール部分(溶着部)から液体収納物の重量や内圧により浸透して外部に漏れ出すことが無くなるので、2層以上のフィルム又はシートをブロッキング状態として強度や耐溶剤性、耐湿気性、及びガスバリア性を高めた内装袋の特性を有効に生かせるようになる。
請求項の発明によると、請求項の発明の効果に加え、補強部材が排出口と上側の保持部材との溶着部を覆うようにしているので、更に排出口部分からの液体収納物の漏れ出しを防止することができるようになる。
請求項の発明によると、これらの外装容器は、上記の内装袋が有する各種効果、例えば、内装袋の強度が十分であり、傷や切れを生じて内容物が漏洩して外装容器を腐食したり、内容物が外部から混入する不純物で汚染されるといった問題を生じないという効果を発揮することができる。
請求項7の発明によると、従来の内装袋を製造する鏝台と鏝をそのまま使用して、鏝台の上に、第1底板、筒状胴部の端部、第2底板という順に重ねて溶着するという簡単な手順で、上記請求項1の効果を有する内装袋を容易に得ることができるようになる。
以下、本発明の実施形態についてさらに詳細に説明する。
[第1実施形態]
この発明の第1実施形態の内装袋は、筒状胴部に底板を接続した形状のものであり、この内装袋を形成する方法を、図1乃至図2に基づいて説明すれば、材料として第1底板1と第2底板2の2枚の底板と、本体となる筒状胴部3を用意する。
本発明の内装袋を製袋するのに用いる第1底板1、第2底板2、筒状胴部3の原料フィルム又はシートは、ブロッキング状態にある2枚或いは、2枚以上のフィルム又はシートである。使用される樹脂としては、熱可塑性の樹脂であれば各種のものが可能であり、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド等が挙げられる。
これらの熱可塑性樹脂のブロッキング状態にある2枚或いは、2枚以上のフィルム又はシートを使用して、製袋するのであるが、2枚のフィルム又はシートは互いに異なる種類の樹脂でもよいし、全く同じ樹脂同士の組合せでもよい。
ブロッキング状態のフィルム又はシートを得るための好ましい方法は、インフレーション成形により成形された筒状フィルム又はシートの内側面同士を重ねあわせてブロッキング状態にあるフィルム又はシートを得る方法である。インフレーション成形により得られる筒状フィルム又はシートを用い、これをピンチローラー等で内側面同士を重ね合わせてブロッキング状態したフィルム又はシートが容易に得ることができる。
しかし、これを引き続きローラーにてロール巻きする場合には、インフレーション成形された円筒状フィルム又はシートの外側面同士が接することになるので、ここでブロッキング状態を引き起こす場合が生じやすい。ブロッキング状態のフィルム又はシートをロール巻きしても問題なくするためには、多層インフレーション成形により外層がブロッキング状態を起こさないようにした多層筒状フィルム又はシートを得て、その内層面同士をピンチローラー等で重ねてブロッキング状態にしたフィルム又はシートを得るのが好ましい。これによりロール巻きしても問題なく取り扱え、ブロッキング状態のロールフィルム又はシートによる製袋工程でのトラブルは解消される。
多層フィルム又はシートとしては、内層と外層の2層構成のもので十分であるが、3層以上にして中間層を設けたものでもよく、いずれの場合も、筒状フィルム又はシートの最内層はそれ同士がブロッキング状態を起こし易くされており、また最外層はそれ同士がブロッキング状態を起こさないように、それぞれその材料選択あるいはインフレーション成形の条件設定がなされる。
内層に用いられる樹脂としては、前述したものと同様に、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド等が使用でき、外層にはこれにブロッキング防止剤やスリップ剤を配合したものを用いるのが、一つの好ましい態様である。
ブロッキング防止剤やスリップ剤は、高融点ワックス、長鎖脂肪酸アミド、金属石鹸など公知のものが使用できる。
もう一つの好ましい態様としては、多層インフレーション成形の内層にこれ同士がブロッキング現象を起こし易い樹脂を用い、外層にはこれ同士がブロッキングを起こし難い樹脂を用いる態様である。内層として好ましいのは、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、メタロセン系触媒によるポリエチレンあるいはエチレン−α−オレフィン共重合体、或はこれらを混合したものが挙げられる。(α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン等の炭素数3〜8のα−オレフィンが好ましく挙げられる。
このうち特に好ましいものは、メタロセン系触媒を用いたエチレン−α−オレフィン共重合体である。エチレン−α−オレフィン共重合体としては、公知の市販のものが使用できるが、中でも密度が0.88〜0.92g/cm3、特には0.89〜0.915g/cm3のもの、メルトフローレート(190℃、荷重2.16kg)が0.01〜50g/10分、特には0.1〜20g/10分のもの、分子量分布(Mw/Mn、カラム温度140℃のGPC測定)が1.5〜4.5、特には2〜4のものが好ましい。これらを満たす好ましいものとして、たとえば日本ポリエチレン株式会社製商品名ハーモレックスNF324A等を挙げることができる。
この内層に対して外層として用いられる樹脂としては、上記内層樹脂よりも付着性が悪く、ブロッキング状態を起こし難い樹脂が使用され、例示としては、高融点のポリプロピレン樹脂、密度の大きい高密度ポリエチレンあるいは前記の内層用の樹脂として挙げたもの或はその他の樹脂にブロッキング防止剤を配合してブロッキング状態を起こさなくした樹脂を適用することも好ましい態様である。
別の好ましい態様として、3層構成にして中間層を設けフィルム又はシートの剛性を上げて、製袋特性を向上させるのが有効である。中間層としては、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等が好ましく挙げられる。
各層の樹脂には、本発明の目的を損なわない程度に、ブロッキング防止剤、スリップ剤、帯電防止剤、滑剤、中和剤、酸化防止剤、光安定剤、耐候剤、難燃剤、造核剤、顔料、着色剤、充填剤、発泡剤などの添加剤を任意に配合することができる。
多層インフレーション成形による多層筒状フィルム又はシートは内層同士を重ね合わせて積層フィルム又はシートとするが、好ましくはこれを一連のインフレーション成形の中で、すなわち成形時にブロッキング状態をさせるのが好ましい。すなわち、内層樹脂と外層樹脂を押出機を備えたインフレーションフィルム成形機へ供給し、連切な樹脂温度の押出し条件下でサーキュラーダイから多層共押出し、空気圧で膨らませつつ冷却(通常は空冷)し、連続的に円筒形のバブル状多層フィルム又はシートを形成し、そのバブル状多層フィルム又はシートを一対のピンチロールに挟んで内層同士を重ね合わせて接着することにより一連の連続した工程で積層フィルム又はシートを得ることができ、積層フィルム又はシートは表面はブロッキング状態を起こし難い外層樹脂で構成されているので、これを引き続き簡単にロール巻きすることができる。
多層インフレーション成形においては、上記のように空気圧で膨らませ、引き続き空冷又は水冷されるが、外側から冷却すると外層と内層とでは冷却速度差が生じるが、押出しダイから上部のピンチローラーまでの高さを高くすることで内層外層の冷却に差が大きくなり、内層はブロッキング状態を起こし易い状態でピンチローラーに巻き取られることになり、内層と外層と同じ樹脂にしても内層のみがブロッキング状態のフィルム又はシートを得ることも可能である。
ブロッキング状態前のフィルム又はシートの厚さは0.01〜0.5mm程度、好ましくは0.02〜0.3mm、ブロッキング状態後の積層フィルム又はシートの厚さは、0.02〜1mm程度、好ましくは0.04〜0.6mmである。
第1底板1、第2底板2、及び筒状胴部3は、内装袋として適する強度及び可撓性や柔軟性を有する材質のものであれば特に限定されず、PE、PA、PET、エバール(登録商標)(EVOH)等周知の合成樹脂を用いることができ、筒状胴部3は、その筒の直径が第1底板1や第2底板2の直径とほぼ同寸法である。
なお、これら合成樹脂としては、収納される収納物の特性に合わせて、発火性を有するトルエン等の発火性のある溶剤(液体)を入れる場合、静電気発生による発火を防ぐために静電防止剤が添加されたものを用いたり、本体の強度や耐薬品性を向上させるために2層以上のフィルム又はシートをブロッキング状態としたものを用いたりしてもよい。
まず、図1に示す円盤状の鏝台4の上に第1底板1を載置し、更に、鏝台4の外側に筒状胴部3を重ね、筒状胴部3の鏝台4より上に突出している端部を鏝台4の内側の第1底板1の周囲に折り曲げて重ねる(図2(A))。
鏝台4の上に重ねた第1底板1と筒状胴部3の端部に、第2底板2を第1底板1と同じ位置になるように重ねる(図2(B))。
次に、第2底板2の上に、非溶着フィルム又はシート5を重ね、その後、第1底板1及び第2底板2の周囲と筒状胴部3の端部の重なり部分に対し、非溶着フィルム又はシート5の上から鏝6の加熱によりこれらの合成樹脂を溶着させて接着する(図2(C))。
第1底板1及び第2底板2の周囲に沿って鏝6を加熱圧着させながら移動させると、第1底板1の周囲と筒状胴部3の端部が溶着された第1溶着部7が形成され、同じく筒状胴部3の端部と第2底板2の周囲が溶着された第2溶着部8が形成され、筒状胴部3と第1底板1及び第2底板2が接着固定される(図2(D))。
図3は、以上の製造方法により得られた、第1底板1、第2底板2、及び筒状胴部3からなる内装袋9であり、必要に応じて筒状胴部3の開口部側に、収納口部付きの天板(図示せず)を設けるようにしてもよい。
この内装袋9の第1底板1及び第2底板2の周囲では筒状胴部3の端部を挟み込んで溶着されているため、第1底板1及び第2底板2の間には隙間が生じており、製造時の空気が密封された状態となっている。
この内装袋9の底板を下にして外容器に収納し、収納物を上側から落下させて収納する際、収納物はその重量により底板にぶつかって衝撃を与えるが、第1底板1と第2底板2間には隙間に封入された空気がクッションの役目を果たし、収納物の落下の衝撃を吸収する。
そのため、収納物が重量のある粒状体であっても、収納時の落下による衝撃で外容器が損傷することが無く、また、収納物が破損し易い粒状体である場合も、収納に伴う落下によって第1底板1にぶつかっても、その下の第2底板2との間の空気の層がクッションとなり、収納物の破損が防止されることになる。
図4は、内装袋9の第1底板1と第2底板2の周囲の、第1溶着部7と第2溶着部8付近の拡大図であり、この底部付近は収納物10の重量がかかっているので、溶着部に対しての液体の収納物10の浸透力が強く、第1底板1と筒状胴部3が接合された第1溶着部7に溶着が不十分な部分があったり溶着幅寸法が小さい部分があると、そこから図示点線矢印のように収納物10が漏出してしまうことがある。
しかし、この第1溶着部7を通過した収納物10も、内装袋9の外側に漏出するためには、更に、筒状胴部3と第2底板2が接合された第2溶着部8を通過しなければならず、この第2溶着部8の存在により収納物10の漏出が阻止される。
以上のように、収納物10が収納された内装袋9内部と外側との間には溶着部を第1溶着部7と第2溶着部8との2段構えで設けているので、収納物10の外部への漏出事故がほぼゼロになるよう防ぐことができる。
なお、第1溶着部7から収納物10が漏出した際、第1底板1と第2底板2との隙間に存在していた空気のために空間が生じており、この空間内で収納物10が動き回ることになり、外容器が透明であったり収納物が透明であるものの場合、第2溶着部8も通過して最終的に外部へ漏出する事故になる前に気が付き易い。
この第実施形態の内装袋9は、ブロッキング状態にある2層以上の構造の積層体であるので、強度や耐溶剤性に優れていると共に、溶着を用いて作製される内装袋の欠点であるシール部分(第1溶着部7,第2溶着部8)からの漏出も無く、更に静電防止剤添加済みの合成樹脂を用いれば、静電気が発生せず、発火による爆発のおそれのある各種溶剤の収納に使用することが可能となる。
なお、この第実施形態では、底板を円形状としたが、これに限定されず、外装容器の形状に合わせて、四角形状、多角形状とすることも可能である。
[第実施形態]
図5は、第実施形態として外装容器がコンテナ容器である場合のガゼット状の内装袋を製造する工程を示すものであり、まずインフレーション成形により筒状フィルム又はシートに形成されPE等の溶着性材料からなるフィルム又はシートを、ピンチローラー等で内側面同士を重ね合わせて平坦にしてブロッキング状態により2層構造の一枚のシート状とした合成樹脂製フィルム又はシート21を用意する(図5(A))。
次に、一方面が溶着性材料で他方面が非溶着性材料である構造の合成樹脂製フィルム又はシート22を用意するが、同様にブロッキング状態によって一枚物となったフィルム又はシートを用いればよい。
この合成樹脂製フィルム又はシート22を二枚用意し、非溶着性材料23からなる面を谷側にして二つ折りにし、前記合成樹脂製フィルム又はシート21の両側部に、折り曲げ側を内側にして重ねる(図5(B))。
更に、合成樹脂製フィルム又はシート21及び二枚の合成樹脂製フィルム又はシート22の上に、PE等の溶着性材料からなり合成樹脂製フィルム又はシート21と同様の製法により得られた合成樹脂製フィルム又はシート24を重ねる(図5(C))。
図7は、図5(C)の状態の、溶着性材料からなる合成樹脂製フィルム又はシート21上に、二枚の合成樹脂製フィルム又はシート22を、その非溶着性材料23からなる面を谷側にして折り曲げて重ね、更にその上に溶着性材料からなる合成樹脂製フィルム又はシート24を重ねた状態を解りやすく説明する分解斜視図である。
次に、図6(D)のように、合成樹脂製フィルム又はシート21、合成樹脂製フィルム又はシート22、及び合成樹脂製フィルム又はシート24を重ねた状態のフィルム又はシート積層体に対し、袋状の外形に沿って連続した描いた溶着線26に沿って溶着鏝等を用いて圧着・加熱してこれらのフィルム又はシート積層体を溶着・接合する。
更に、この溶着線26に沿った外側を切断等により取り去り袋体を得るが、この際、溶着線26は、内装袋の充填口となる側の辺に沿っては溶着せず、両端の溶着線26に挟まれた部分が充填口27となる(図6(E))。
図8は、図6(E)の袋体の斜視図であり、図5(C)及び図7で示したように、向かい合った合成樹脂製フィルム又はシート21と合成樹脂製フィルム又はシート22の折り込んだ外側の溶着性材料からなる面は溶着線26により溶着・接合されており、また、合成樹脂製フィルム又はシート22の折り込んだ外側の溶着性材料からなる面と合成樹脂製フィルム又はシート24も溶着線26により溶着・接合されているが、合成樹脂製フィルム又はシート22の折り込んだ内側は非溶着性材料23からなっているので、溶着による接合が行われていない。
そのため、溶着線26に沿って溶着される溶着部は、合成樹脂製フィルム又はシート21と合成樹脂製フィルム又はシート22を接合する溶着部28と、合成樹脂製フィルム又はシート24と合成樹脂製フィルム又はシート22を接合する溶着部29と2つの溶着部が存在することになる(図6(D)(E)、図8、図9参照)。
次に、合成樹脂製フィルム又はシート21、22、及び24により構成される袋体の最下部を、後述の底部フィルム又はシート部材19の大きさより若干小さめの四角形状に切り取って開口部を設け、この開口部を開口部より若干大きめな四角形形状の溶着性材料からなる底部フィルム又はシート部材19で覆って閉鎖し、この底部フィルム又はシート部材19に設けられた孔25に排出口11を接合してから排出口11を一旦閉鎖し、この状態で上部の溶着していない充填口27とした部分からエアを送り込むと、合成樹脂製フィルム又はシート21、22及び24からなる袋体は膨張し、図9のようにコンテナ外装容器の内部に合わせた矩形状となるコンテナ外装容器用内装袋20が得られる。
この場合、相対する一対の側面を形成している合成樹脂製フィルム又はシート22が、内側が溶着性材料であり外側が非溶着性材料23となるが、内装袋20を完全に裏返しにして溶着部28と29を内装袋20の内側にして使用することもでき、その場合は、合成樹脂製フィルム又はシート22からなる側面が、内側が非溶着性材料23であり外側が溶着性材料となる(図示せず)。
なお、この図9に示すように、完成品のコンテナ外装容器に用いられる内装袋20には、使用されるコンテナ外装容器の排出筒内に納められる伸縮自在のノズル部材30が排出口11に連通して接続されることになる。
以上説明した実施形態では、溶着性材料と非溶着性材料との2層構造の合成樹脂製フィルム又はシート22は片方で1枚ずつ重ねて合計2枚を用いたが、この合成樹脂製フィルム又はシート22の使用枚数は上記実施形態のものに限定されず、例えば、片方で2枚以上となるよう両側で蛇腹状に重ねてから溶着するようにしても良い。
次に、コンテナ外装容器に用いられる内装袋20の下部に接続された底部フィルム又はシート部材19に設けた孔25に排出口11を接続する構造の詳細を説明すると、図10に示すように、排出口11は、従来のものと同様、両端部が貫通する短筒状で、一方端に鍔部12が設けられており、鍔部12をコンテナ外装容器に用いられる内装袋20の内側にして、底部フィルム又はシート部材19の孔25から排出口11を突出させて固定するようになっている。
まず、合成樹脂製の円板形状で、中央に排出口11の本体筒状体が通る程度の孔を有する保持体13と、同じく合成樹脂製の円板形状で、中央に排出口11の貫通孔と同じ程度の大きさの孔を有する保持体14とを用意する。
次に、底部フィルム又はシート部材19に保持体13を重ね、保持体13に設けた孔を底部フィルム又はシート部材19の孔25に合致させ、その孔の重なり部分にコンテナ外装容器に用いられる内装袋20の内側から排出口11の筒体を通すことで、排出口11における鍔部12と底部のフィルム又はシート部材19との間に、保持体13を挟み込んだ状態とする。
次に、更に保持体14を排出口11の鍔部12上から重ねて保持体14に設けられた孔と排出口11の孔を一致させるようにする(図10参照)。
更に、この状態で、排出口11の鍔部12の部分に沿う円周上と、保持体13及び保持体14の外周に沿う円周上に、図12で示す溶着線15、16に沿って溶着鏝等を用いて圧着・加熱してそれぞれ連続した溶着処理による溶着部を形成する。
内側の溶着線15に沿って、底部フィルム又はシート部材19と保持体13との溶着部17a、保持体13と鍔部12との溶着部17b、鍔部12と保持体14との溶着部17cが形成され、外側の溶着線16に沿って、底部フィルム又はシート部材19と保持体13との溶着部18a、保持体13と保持体14との溶着部18bが形成されることになる。
この円周形状に形成された各溶着部17a、17b、17c、18a、18bにより各部品を構成する合成樹脂同士が溶着接合されてこの部分でシールされ、コンテナ外装容器に用いられる内装袋20内に収納された液体収納物が外に漏れ出すことが無くなる。
ところで、図11に示すように、コンテナ外装容器に用いられる内装袋20と底部フィルム又はシート部材19とは溶着部31にて溶着接続されているが、コンテナ外装容器に用いられる内装袋20と底部フィルム又はシート部材19との重なり部分を大きく取れば、この溶着部31の幅も幅広に取ることができ、液体収納物の外部への漏れを充分に防ぐことができるのに対し、排出口11を底部フィルム又はシート部材19に固定する部分、特に排出口11の鍔部12を溶着している溶着部17cは、鍔部12の幅に規制されて充分な幅が取れていない。
しかし、コンテナ外装容器に用いられる内装袋20内に収納されている液体の内圧により液体が排出口11を固定しているシール部分を浸透してシール部分の向こう側に微量に漏れ出した場合でも直ちにコンテナ外装容器に用いられる内装袋20の外部に液体が漏れ出すことはない。
なぜならば、コンテナ外装容器に用いられる内装袋20に収納された液体のうち外側のシール部分である溶着部18a又は18bを浸透して通過した液体は、それぞれ底部フィルム又はシート部材19と保持体13の隙間、又は保持体13と保持体14の隙間に入り込むが、これらの液体が更に底部フィルム又はシート部材19の外側に漏れ出すためには、それぞれ溶着部17a、又は17bを通過しなければならない。
また、排出口11の上側から、鍔部12の上面に沿って保持体14との隙間にあり、鍔部12の幅以上の幅を取れない溶着部17cを浸透した液体も、溶着部18bを浸透した液体と同様、保持体13と保持体14の隙間に入り込み、更に底部フィルム又はシート部材19の外側に漏れ出すためには、溶着部17bを通過しなければならない。
一旦液体収納物の内圧等により、液体収納物が各様着部分のシール部分(溶着部18a、18b、17c)に浸透して微量に漏れ出し、底部フィルム又はシート部材19と保持部材13との隙間、又は保持部材13と保持部材14との隙間に入ったとしても、底部フィルム又はシート部材19の外側に漏れ出すためにはその液体が別のシール部分(溶着部17a、17b)を浸透しなければならないが、最初のシール部分を浸透して通過した液体には収納されている液体の全重量や内圧がかかっていないので、再度シール部分(溶着部17a、17b)を浸透して外部に漏れ出すおそれは少ない。
なお、この実施形態に用いた保持部材13及び14は円板形状としたが、これに限定されず、三角形、四角形、或いは長方形等の多角形状であっても良い。
以上のような構造のコンテナ外装容器に用いられる内装袋とすることで、内装袋本体の2層以上の構造により破損に対する強度や耐溶剤性に優れ、収納物自体が外部からの影響を受けないような耐湿気性やガスバリア性などに優れると共に、従来問題のあった排出口の接合部分のシール部からの収納物の漏れ出しもほぼ無くすことができ、コンテナ外装容器の内壁を汚すことのないコンテナ外装容器用として最適なコンテナ外装容器に用いられる内装袋となる。
[第実施形態]
次に、第実施形態の内装袋20に、図13で示す補強部材32を用いた図14と図15に示す排出口の構造を説明すれば、補強部材32は例えばHDPE等の硬質材料からなり、排出口11の筒体内部に収まる程度の外径の本体筒体部分を有し、一方端部には鍔部33が設けられている。
補強部材32の使用方法は、図14に示すように、排出口11の鍔部12が保持体13と14に挟まれた状態で、補強部材32の本体筒体部分を排出口11の筒体内部に挿入し、鍔部33を保持体14上に重ね、この状態で内装袋10の底部フィルム又はシート部材19の孔5に挿入する。
この状態で、図15に示すように、排出口11の鍔部12の部分に沿う円周上と、保持体13,14及び補強部材32の鍔部33の外周に沿う円周上に、先の図8で示した溶着線15と16と同様の線に沿うように溶着鏝等を用いて圧着・加熱してそれぞれ連続した溶着処理による溶着部を形成する。
内側の溶着線に沿って、底部フィルム又はシート部材19と保持体13との溶着部17a、保持体13と鍔部12との溶着部17b、鍔部12と保持体14との溶着部17c、保持体14と鍔部33との溶着部17dが形成され、外側の溶着線に沿って、底部フィルム又はシート部材19と保持体13との溶着部18a、保持体13と保持体14との溶着部18b、保持体14と鍔部33との溶着部18cが形成されることになる。
更に、補強部材32の本体筒体部の先端部と排出口11とを加熱して溶着部34を連続して形成する。
上記構成によれば、例えば図11で示した第実施形態の構造では、溶着部17cに液体収納物が浸透し漏れた液体がその直下の溶着部17bに浸透しすると外部に漏れてしまい、この溶着部17cと17bがある部分が一番液体漏れしやすくなっているのに対し、図15の構造では収納された液体は溶着部18cと17d、或いは溶着部34を通過しないと溶着部17cにたどり着かないので、該部分での液体の漏れを防ぐことができる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
下記の実施例1〜10および比較例1〜4において、インフレーション成形に使用した樹脂は以下のとおりである。
mLLDPE−A:日本ポリエチレン株式会社製メタロセン系触媒によるエチレン−α−オレフィン共重合体「ハーモレックスNF324A」、MFR=1.0g/10min、密度=0.906g/cm3
mLLDPE一A2: 上記mLLDPE−A 100重量部に対し、ブロッキング防止剤であるシリカ(富士リシリア化学株式会社製「サイリシア350」を1重量部を配合。配合の方法は、mLLDPE−Aとシリカをヘンシェルミキサーにてブレンドした後、φ40mm単軸押出機(シリンダーおよびダイ温度は200℃に設定)にて溶融混練し、ペレット化した。
mLLDPE−B:日本ポリエチレン株式会社製「ハーモレックスNF444A」、MFR=2.0g/l0min、密度=0.912g/cm3
mLLDPE−B2:上記mLLDPE−B 100重量部に対し、ブロッキング防止剤であるシリカ(富士リシリア化学株式会社製「サイリシア350」を1重量部を配合。配合方法はmLLDPE−A2と同じ。
HDPE:日本ポリエチレン株式会社製高密度ポリエチレン「ノバテックHD HY443」、MFR=1.1g/10min、密度0.956g/cm3である。
EVA:日本ポリエチレン株式会社製エチレン酢酸ビニル共重合体「ノバテックEVA LV430」、MFR=1.0g/10min。
LDPE−2:日本ポリエチレン株式会社製低密度ポリエチレン「ノバテックLD LF441B」、MFR=2.0g/10min、密度=0.924g/cm3 100重量部に対し、ブロッキング防止剤であるシリカ(富士リシリア化学株式会社製「サイリシア350」を1重量部を配合。配合方法はmLLDPE−A2と同じ。
PP:日本ポリプロ株式会社製ポリプロピレン「ノバテックPP EG7F」、MFR=1.3g/10min(ただし、230℃)、密度=0.900g/cm3
[実施例1〜5および比較例1〜2]
内層、外層ともにφ50mm単軸押出機、ダイ径φ75mmおよびリップギャップ2.5mmの二種二層円筒状ダイを用い、押出機設定温度=180℃、アダプター設定温度=190℃、ダイ設定温度=190℃、押山樹脂量=30kg/h(内層と外層を合せて)、内層と外層の層比=1/1、フィルム厚み60μm(ブロッキング状態後で120μm)およびフィルム巾400mmにて空冷インフレーション成形を行った。ダイ上面から第一ピンチロールまでの高さは5.0mであり、第一ピンチロールのエアシリンダー圧は5.5kgf/cm2であった。
[実施例6〜10および比較例3〜4]
内層、中間層、外層ともにφ40mm単軸押出機、ダイ径φ100mmおよびリップギャップ2.5mmの三種三層円筒状ダイを用い、押出機設定温度=180℃、アダプター設定温度=190℃、ダイ設定温度=190℃、押出樹脂量=20kg/h(内層と中間層と外層を合せて)、内層/中間層/外層=1/2/1、フィルム厚み60μm(ブロッキング後で120μm)およびフィルム巾400mmにて空冷インフレーション成形を行った。ダイ上面から第一ピンチロールまでの高さは6.0mであり、第一ピンチロールのエアシリンダー圧は5.0kgf/cm2であった。
以上のブロッキングした内装袋用のフィルムの強度、耐ピンホール性等を評価した。
評価方法は以下のとおりである。
[剥離強度]
インフレーション成形フィルムの内層同士のブロッキング力を計測するために、フィルムの長手方向(MD)に巾2cmの短冊状にカットし、長さ5cm分のブロッキング状態部(面積で10cm2)のせん断剥離強度を引張試験機で測定した。試験は、温度23℃、湿度は50%の恒温室にて実施した。引張試験の速度は300mm/minであり、剥離するまでの最大強度を「剥離強度」とした。
[製袋適性]
ブロッキングした状態のままで、フィルムを二枚重ねて周囲(四方)をインパルスシーラーを用いて400mm角のパウチ状の内装袋を製袋加工した。その内装袋の状態を観察し、袋のしわ発生状況およびヒートシール部のしわ発生状況を目視で確認した。
[フィルムインパクト]
ブロッキングした状態のままで、試験温度23℃、湿度50%の恒温室にて測定を行った。株式会社東洋精機製作所製「フィルムインパクトテスター」を用い、打ち抜き先端に「1/2inch半球状」ヘッドを用いた。試験N数を12回とし、最大値と最小値を除いた10点の算術平均によりフィルムインパクトを求めた。
[耐ピンホール性]
テスター産業株式会社製ゲルボフレックステスト装置を用い、23℃にて繰返し回数3000回後のピンホールを計測した。測定にはブロッキングした状態のフィルムを供し、巾20cm×長さ30cmの大きさとした。フィルムの長手方向(MD)と巾方向(TD)に対して各3回の測定を行い、計6回の測定の平均値を求めた。
一方、ブロッキングしていないフィルムを二枚重ねて同じ厚みとし比較例として、実施例との物性比較を行い、実施例と比較例を比較した所、下記表1〜表4の通りになった。
Figure 0005178140
Figure 0005178140
Figure 0005178140
Figure 0005178140
この発明の第実施形態の内装袋の製造方法を示す正面断面図である。 (A)(B)(C)(D)はこの発明の製造方法を示す一部拡大断面図である。 この発明の第実施形態の内装袋を示す正面断面図である。 この発明の第実施形態の内装袋の要部を示す一部拡大断面図である。 (A)(B)(C)はこの発明の第実施形態の内装袋の製造工程を示す平面図と正面図。 (D)(E)はこの発明の第実施形態の内装袋の製造工程を示す平面図と正面図である。 この発明の第実施形態の内装袋の製造工程の一部の分解斜視図である。 この発明の第実施形態の内装袋の製造工程の一部の斜視図である。 この発明の第実施形態の内装袋の斜視図である。 この発明の第実施形態の内装袋の排出口の構造を示す正面断面図である。 この発明の第実施形態の内装袋の排出口を示す正面断面図である。 この発明の第実施形態の内装袋の排出口を示す平面図である。 この発明に第実施形態の内装袋に使用する補強部材の斜視図である。 この発明の第実施形態の内装袋の排出口の構造を示す正面断面図である。 この発明の第実施形態の内装袋の排出口を示す正面断面図である。 従来の内装袋の要部を示す一部拡大断面図である。 従来の内装袋の要部を示す一部拡大断面図である。 (A)(B)は従来の内装袋の排出口の構造を示す正面断面図である。
1 第1底板
2 第2底板
3 筒状胴部
4 鏝台
5 非溶着フィルム又はシート
6 鏝
7 第1溶着部
8 第2溶着部
9 内装袋
10 収納物
11 排出口
12 鍔部
13 保持体
14 保持体
15 溶着線
16 溶着線
17a、17b、17c 溶着部
18a、18b 溶着部
19 底部フィルム又はシート部材
20 内装袋
21 合成樹脂製フィルム又はシート
22 合成樹脂製フィルム又はシート
23 非溶着性材料
24 合成樹脂製フィルム又はシート
25 孔
26 溶着線
27 充填口
28 溶着部
29 溶着部
30 ノズル部材
31 溶着部
32 補強部材
33 鍔部
34 溶着部

Claims (7)

  1. コンテナやドラム缶等の外装容器に用いられる内容物収容用の内装袋において、ブロッキング状態にある2枚以上のフィルム又はシートを用いて製袋され、筒状胴部の一方開口が底板により封鎖されて袋状となっており、底板は二枚で、両底板間に筒状胴部の端部を挟み込んだ状態で溶着され、両底板の間に空気が封入されていることを特徴とする外装容器に用いられる内装袋
  2. コンテナやドラム缶等の外装容器に用いられる内容物収容用の内装袋において、ブロッキング状態にある2枚以上のフィルム又はシートを用いて製袋され、下部に排出口を有し、排出口は一方端に鍔部を有する短筒状で、鍔部は中央に孔が空いた2つの合成樹脂製の保持部材で挟まれ、内装袋本体に設けた孔から排出口を突出させた状態で、鍔部の円周形状に沿って連続して形成された溶着部と両保持部材の外周に沿って連続して形成された溶着部により内装袋本体と排出口を両保持部材と共に接合されていることを特徴とする外装容器に用いられる内装袋。
  3. 上記排出口に、一方端に鍔部を有する短筒状の補強部材を排出筒内に内装袋本体内側から差し込んだ状態で溶着固定してあることを特徴とする請求項に記載の外装容器に用いられる内装袋。
  4. インフレーション成形により成形された筒状フィルム又はシートの内側面同士を重ね合わせてブロッキング状態にあるフィルム又はシートを用いて製袋したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の外装容器に用いられる内装袋。
  5. 製袋に用いるフィルム又はシートが、多層インフレーション成形により得られる多層筒状フィルム又はシートをその内層同士を重ねてブロッキング状態にしたフィルム又はシートであることを特徴とする請求項に記載の外装容器に用いられる内装袋。
  6. 請求項1,2,3,4又は5の何れか1項に記載の内装袋を収容したコンテナやドラム缶等の外装容器。
  7. 上記請求項に記載の外装容器に用いられる内装袋を製造する方法であって、鏝台の上に載置された第1底板の上に筒状胴部の端部を重ね、更にその上に第2底板を重ねてから、両底板の周囲に沿って鏝で加熱圧着することにより、第1底板、筒状胴部、及び第2底板を同時に溶着することを特徴とする外装容器に用いられる内装袋の製造方法。
JP2007274522A 2006-10-20 2007-10-22 外装容器に用いられる内装袋とその製造方法及びそれを用いた外装容器 Expired - Fee Related JP5178140B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007274522A JP5178140B2 (ja) 2006-10-20 2007-10-22 外装容器に用いられる内装袋とその製造方法及びそれを用いた外装容器

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006286536 2006-10-20
JP2006286536 2006-10-20
JP2007103174 2007-04-10
JP2007103174 2007-04-10
JP2007207927 2007-08-09
JP2007207927 2007-08-09
JP2007274522A JP5178140B2 (ja) 2006-10-20 2007-10-22 外装容器に用いられる内装袋とその製造方法及びそれを用いた外装容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009062090A JP2009062090A (ja) 2009-03-26
JP5178140B2 true JP5178140B2 (ja) 2013-04-10

Family

ID=40557063

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007274522A Expired - Fee Related JP5178140B2 (ja) 2006-10-20 2007-10-22 外装容器に用いられる内装袋とその製造方法及びそれを用いた外装容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5178140B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014054760A1 (ja) 2012-10-03 2014-04-10 日本山村硝子株式会社 パウチ容器
KR102476399B1 (ko) * 2021-11-12 2022-12-09 김영학 포장지의 제조장치 및 방법, 이를 이용하여 제조된 파렛트 적재물 포장용 포장지

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101636056B1 (ko) * 2015-09-18 2016-07-04 영 학 김 파레트 적재물 포장용 포장지 제조방법
JP6697375B2 (ja) * 2015-12-29 2020-05-20 株式会社ナショナルマリンプラスチック 収容器
JP2018047919A (ja) * 2016-09-20 2018-03-29 サッポロビール株式会社 軟包装容器
KR102107637B1 (ko) * 2018-12-11 2020-05-07 최용덕 컨테이너용 이너백장치
JP7381318B2 (ja) 2019-12-09 2023-11-15 藤森工業株式会社 コンテナ用袋体及びコンテナ

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52138277A (en) * 1976-05-14 1977-11-18 Kohkoku Chem Ind Water pressure resisting* gas sealing joint mounting section and method of manufacturing the same
JPH07104573B2 (ja) * 1988-12-29 1995-11-13 富士写真フイルム株式会社 包装材料
JP3515194B2 (ja) * 1994-11-11 2004-04-05 旭化成パックス株式会社 バッグインボックス用包装材料
JP2647357B2 (ja) * 1995-02-10 1997-08-27 ダイカン株式会社 紙製円筒容器における円筒体と円板材の接合方法
JP2003335366A (ja) * 2002-05-17 2003-11-25 Nisshin Sansho Kk 内装容器

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014054760A1 (ja) 2012-10-03 2014-04-10 日本山村硝子株式会社 パウチ容器
KR102476399B1 (ko) * 2021-11-12 2022-12-09 김영학 포장지의 제조장치 및 방법, 이를 이용하여 제조된 파렛트 적재물 포장용 포장지
KR20230069790A (ko) * 2021-11-12 2023-05-19 영 학 김 포장지의 제조장치 및 방법, 이를 이용하여 제조된 파렛트 적재물 포장용 포장지
KR102548176B1 (ko) * 2021-11-12 2023-06-27 김영학 포장지의 제조장치 및 방법, 이를 이용하여 제조된 파렛트 적재물 포장용 포장지

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009062090A (ja) 2009-03-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5178140B2 (ja) 外装容器に用いられる内装袋とその製造方法及びそれを用いた外装容器
US6630237B2 (en) Peelably sealed packaging
FI94401C (fi) Kestomuovinen kuljetuspussi, kylmävedetty polyeteenikalvo ja kestomuovinen laminaatti
US9908668B2 (en) Flexible container
KR102256851B1 (ko) 잉크 마모에 대한 내성을 나타내는 블렌드 및 필름
JP5641596B2 (ja) ラミネートチューブ
JP4490045B2 (ja) 多重袋
WO2021049385A1 (ja) シート材容器
US20200406592A1 (en) Polyethylene recyclable film with high strength and/or barrier
JP2010137886A (ja) ラミネートチューブ
JP6536878B2 (ja) 多重袋
JP3224213B2 (ja) 食品包装袋
TWI451970B (zh) 多層片材、容器及包裝體
WO2018159509A1 (ja) 多重袋
JP5591640B2 (ja) 液体用コンテナとその組み立て方法
JP4839688B2 (ja) 包装容器用積層フイルムの製造方法
JP7326750B2 (ja) 包装体
JP4723872B2 (ja) 可撓性包袋容器及びこれからなる包装体
EP1666363A1 (en) Sealing tape in paper container, and longitudinal sealing tape in paper container and paper container with longitudinal sealing tape
JP6971443B2 (ja)
WO2023132361A1 (ja) 包装袋用積層体、包装袋、スパウト付き包装袋及び内容物入りスパウト付き包装袋
WO2023132365A1 (ja) 包装袋用積層体、包装袋、スパウト付き包装袋及び内容物入りスパウト付き包装袋
JP6981508B2 (ja) 透明多層フィルム及び包装体
JP2005206241A (ja) 流体充填用袋
US20230173797A1 (en) Multilayer blocked film composite

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20100630

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100630

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101021

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120703

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120903

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121211

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130108

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5178140

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees