JP5177944B2 - シリカガラス物品の製造方法。 - Google Patents

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Description

本発明は、主として半導体工業で使用される高純度のシリカガラス物品を安価に製造する方法及び該製造方法で得られたシリカガラス物品に関し、さらに詳しくはシリカガラス粉を含有するスラリーを成形し形状精度に優れ、かつ高純度のシリカガラス物品を製造する方法及び該製造方法で得られたシリカガラス物品に関する。
従来、半導体工業で用いられるシリカガラス物品はシリカガラス管や板を溶接等の火加工で加工する方法、或いはマシニングセンター等の加工機械で加工する方法などで製造されてきた。しかし、前記溶接等の火加工はその工程がほとんど手作業で行われれるため非常な熟練と時間とを要する上に、火加工時に発生する高熱のため端部にだれが発生し外観を損ねるなどの問題があった。また、マシニングセンター等の加工機械による加工では、砥石等を用いて切削加工するが、シリカガラスが硬度の高い脆性材料であることから切削に非常に時間がかかる上に、割れ、ひずみ、歪みなどが頻繁に生じ、最終製品の歩留まり、製品の寿命を短いものにするなどの問題があった。
こうした従来の製造方法を解決する方法として、シリカガラス粉を水と混合しスラリー化したのち、石膏等の吸湿型に流し込み、離型、乾燥、焼結する鋳込み成形法や、前記スラリーに熱ゲル化剤であるセルロース誘導体を添加し、加熱した非吸湿型内に射出し離型した後、乾燥、脱脂、焼結する射出成形法或いは押出し成形方法などが提案されている(特許文献1、2)。
上記のシリカガラス粉を含有するスラリーを用いる方法は、複雑な形状の部品を一度に製造できることから、板を溶接する火加工法やマシニングセンター等の加工法に比べはるかに工程が少なく安価にシリカガラス物品を製造できるが、従来のシリカガラス物品の製造方法では使用する水が多いことから、成型後の乾燥時の収縮や焼結時の焼き縮が起こり変形や割れが生じ、形状精度を高く維持することが困難であった。さらに、従来のスラリーを用いるシリカガラス物品の製造方法では、表面積の大きいシリカガラス粉を用いる上に、成形体に対して乾燥、脱脂処理等の熱プロセスが採られることから不純物の混入が起こり、半導体工業材料として使用するには純度不足の問題があった。
特公平4−349130号公報 特開2004−203639号公報
こうした現状に鑑み、本発明者等は、鋭意研究を続けた結果、シリカガラス粉として特定のメジアン径の真球状シリカガラス粉を用いることでシリカガラス粉含有スラリーの流動性が高まり、水分量を少なくしても良好な成形ができ、乾燥時の収縮や焼結時の焼き縮みが少なく、形状精度の高い複雑形状のシリカガラス物品を高純度で製造できることを見出した。さらに、前記スラリーに熱ゲル化剤を配合することで流動性が一段と増し射出成形や押出し成形が容易となり、高純度で、形状精度の高いシリカガラス物品を安価に製造できることをも見出して本発明を完成したものである。すなわち、
本発明は、複雑な形状のシリカガラス物品を形状精度よく、かつ高純度に製造する方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、複雑な形状で、高純度のシリカガラス製品を安価に製造する方法を提供することを目的とする。
さらに、上記製造方法で得られ、半導体工業分野で使用できる高純度のシリカガラス物品を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明は、シリカガラス粉を含有するスラリーを成形してシリカガラス物品を製造する方法において、前記シリカガラス粉が粒度分布のメジアン径が0.2〜3.0μmの真球状シリカガラス粉10〜100質量%と粒度分布のメジアン径が5〜20μmの粉砕シリカガラス粉0〜90質量%からなることを特徴とするシリカガラス物品の製造方法、及び該製造方法で得られた高純度のシリカガラス物品に関する。
本発明で使用するシリカガラス粉は、上述のとおり粒度分布のメジアン径が0.2〜3.0μmの真球状シリカガラス粉を10〜100質量%の範囲と、粒度分布のメジアン径が5〜20μmの粉砕シリカガラス粉0〜90質量%からなるが、このメジアン径をもつ真球状シリカガラス粉を含むことでスラリーの流動性は向上しシリカガラス粉濃度が75〜90質量%の高濃度スラリーであっても良好に成形できる。しかし、シリカガラス粉が真球状シリカガラス粉のみからなるとシリカガラス物品の製造コストが高いものになることから、0〜90質量%の範囲でメジアン径が5〜20μmの粉砕シリカガラス粉を混合するのがよい。前記シリカガラス粉はシリカガラス製品が半導体処理用部材などとして使用するため含有する不純物を、真球状シリカガラス粉にあっては、鉄濃度が10ppm以下、アルミニウム濃度が50ppm以下、カルシウム濃度が5ppm以下、ナトリウム、カリウム及びリチウムの各濃度が1ppm以下に、また、粉砕シリカガラス粉にあっては、鉄濃度が5ppm以下、アルミニウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム及びリチウムの各濃度が1ppm以下とすることが重要である。前記濃度以上の不純物を含有すると成形体を純化処理してもシリカガラス物品に不純物が残留し半導体物品を汚染することが起こる。前記真球状シリカガラス粉としては、具体的に(株)アドマテックス社製のアドマフィン(商品名)SO-E1、SO-E2、SO-E5などの高純度シリカガラス粉が挙げられ、また、粉砕シリカガラス粉としては、高純度天然シリカ粉、合成シリカ粉などが挙げられる。真球状シリカガラス粉の粒度分布のメジアン径が0.2μm未満ではスラリー粘度が高くなり、均一なスラリーの形成が困難となり、メジアン径が3.0μmを超えるとスラリーの流動性が劣り成形が困難となる。
他方、粉砕シリカガラス粉のメジアン径が5μm未満ではスラリー粘度が高くなり均一なスラリーの形成が困難となり、20μmを超えると射出成形機や押出し成形機の金型の表面を摩耗し不純物による成形体の汚染が起こる。ここで、シリカガラス粉のメジアン径とは、レーザー回折散乱式粒度分布計測器を用い重量基準で測定した粒度分布の中位値をいい、真球度とは、シリカガラス粉を走査電子顕微鏡により観察して得られた粒子の縦横比をいう。
上記の真球状シリカガラス粉を用いることで、スラリー濃度は75〜90質量%、好ましくは80〜90質量%であっても良好な流動性を示し、使用する水、好ましくは純水を少なく抑えることができ、成形体の充填密度を高くでき、乾燥時のひび割れや焼結時の焼け縮みによる変形、割れがなく、形状精度の高いシリカガラス物品が製造できる。
上述の真球状シリカガラスを含有する高濃度のスラリーであっても射出成形又は押出し成形するには流動性に欠け、加熱ゲル化剤を添加する必要がある。この加熱ゲル化剤としては、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースが挙げられ、特に水溶液が2質量%において30,000mPa・s以上となるメチルセルロースがよい。その配合量は、シリカガラス粉に対し0.1〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%の範囲とするのがよい。配合量が0.1質量%未満では、射出成形又は押出し成形に十分な流動性が確保できず、10質量%を越えると焼結時の収縮率が大きくなり製品に変形やクラックが発生し好ましくない。さらに好ましくは加熱ゲル化剤に加えてステアリン酸などの脂肪酸、エチレングリコール、グリセリン、ソルビトールなどの水溶性多価アルコール、それらのプロピレンオキシド、エチレンオキシド又は脂肪酸などの付加物からなる可塑剤を添加するのがよい。ここで、加熱ゲル化剤の粘度は、JIS K 2283−1993に規定するウベローデ粘度計No.5を用い、20℃における2質量%水溶液粘度として測定した値である。
本発明の製造方法では、上述のメジアン径0.2〜3.0μmの真球状シリカガラス粉10〜100質量%とメジアン径5〜20μmの粉砕シリカガラス粉0〜90質量%とを固形分濃度が75〜90質量%、好ましくは80〜90質量%の範囲で含有するスラリーを石膏等の吸湿性成形型に流し込み、好ましくは重力流し込み成形することで複雑な形状のシリカガラス物品を形状精度よく、かつ安価に製造できる。成形体の離型を容易にするため成形型にエアー導入口を設け圧搾空気を吹き込むのがよい。
また、射出成形又は押出し成形にあっては、加熱ゲル化剤をシリカガラス粉に対し0.1〜10質量%で配合するが、その混合にあっては、加熱ゲル化剤のゲル化温度以上、100℃以下にスラリーを加熱し、凝集しないように少量ずつ攪拌しながら添加する。得られたスラリーは、射出成形にあっては、10℃以下、1〜120分の範囲で冷却したのち射出シリンダーに注入する又は射出シリンダー内で冷却し、それを加熱ゲル化剤のゲル化温度以上、150℃以下、具体的には70〜120℃の温度に加熱した樹脂製又は金属製の成形型内に射出成形する。他方、押出し成形にあっては、スラリーを冷却した状態で押出し機に導入し、加熱ゲル化剤のゲル化温度以上、150℃以下の雰囲気中に押出しシリカガラス成形体を作成するのがよい。前記成形法で得られたシリカガラス成形体は、離型後、乾燥、脱脂処理、純化処理され、さらに焼結されてシリカガラス物品に製造される。
上記脱脂処理は、大気雰囲気下、300〜900℃の温度で、1〜5℃/分の昇温速度で行い、前記温度範囲に達したところで3〜6時間保持し、脱脂処理終了室温にまで放冷される。また、純化処理は、塩化水素を含む雰囲気下、500〜1300℃で0.5〜5時間の処理を行う。この純化処理でシリカガラス成形体中のアルミニウム濃度は15ppm以下、鉄、カルシウム、ナトリウム、カリウム及びリチウムの各濃度はそれぞれ1ppm以下にでき、半導体工業でも十分に使用できる製品に製造される。特にアルカリ金属、アルカリ土類金属が十分に純化されていることで焼結によるガラス化時にシリカガラスのクリストバライトへの転位が抑えられ、製品にクラックによる破損や欠け、或は表面の微細なクラックによる凹凸の発生がない。
ガラス化の焼結は、1200〜1700℃の温度で5〜30分間、好ましくは減圧下で行うのがよい。
以下に本発明について具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
メジアン径が1.5μmで、粒度分布範囲が0.1〜10μm、真球度が0.98〜1.02の真球状シリカガラス粉((株)アドマテックス社製:商品名アドマフィンSO-E5)10.0g、メジアン径が7μmで、粒度分布範囲が1〜100μmの粉砕合成シリカガラス粉86gに、純水14gを加えスラリーを調製した。スラリー中のシリカガラス粉濃度は87.3質量%であった。前記スラリーについてB型回転式粘度測定装置で粘度を測定したところ、約2000Pa・Sec.であった。
上記スラリーを直径5cm、厚さ1cmの円板状の内径を有する石膏型の鋳込み口の漏斗からスラリーを導入し重力鋳込みを行った。そのまま1時間放置し、外型に設けられたエアー導入口より圧搾空気を吹き込み離型した。得られた成形体を20〜100℃まで10℃/時の昇温速度で加熱し、100℃に4時間保持した後、さらに10℃/時の昇温速度で200℃まで昇温し、200℃で4時間静置し乾燥した。乾燥した成形体を雰囲気処理炉内に載置し、100%塩化水素ガスを1.5リットル/分の割合で流しつつ、1200℃で1時間純化処理した。得られた成形体を10Paの減圧雰囲気で50℃/時の昇温速度で1400℃まで加熱し2時間保持した後、1×15Paの窒素ガスを導入し1500℃で10分間保持しガラス化した。得られた円板は透明で、形状も良好であった。この円板の寸法を測定し得られた収縮率とともに使用真球状シリカガラス粉及び粉砕シリカガラス粉のメジアン径、スラリー濃度並びに真球状シリカガラス粉の使用割合を表1に示す。また、原料シリカガラス粉及び得られた円板中の不純物濃度を表2に示す。
実施例2
メジアン径が1.5μmで、粒度分布範囲が0.1〜10μm、真球度が0.98〜1.02の真球状シリカガラス粉((株)アドマテックス社製:商品名アドマフィンSO-E5)19.0gと、メジアン径が15μmで、粒度分布範囲が1〜200μmの粉砕合成シリカガラス粉86gに、純水14gを加えスラリーを調製した。このスラリーの粘度を測定したところ約3000Pa・Sec.であった。前記スラリーを用いて実施例1と同様に重力鋳込み成形し、ガラス化したところ、透明で、形状の優れた円板が得られた。該円板の寸法を測定し得られた収縮率とともに使用真球状シリカガラス粉、粉砕シリカガラス粉のメジアン径、スラリー濃度並びに真球状シリカガラス粉の使用割合を表1に示す。また、原料シリカガラス粉及び形成円板中の不純物濃度を表2に示す。
実施例3
メジアン径が1.0μmで、粒度分布範囲が0.1〜10μm、真球度が0.98〜1.02の真球状シリカガラス粉((株)アドマテックス社製:商品名アドマフィンSO-E5)52.5gと、メジアン径が7.0μmで、粒度分布範囲が1〜100μmの粉砕合成シリカガラス粉52.5gに、純水14gを加えスラリーを作成した。スラリーの粘度を測定したところ約1000Pa・Sec.であった。このスラリーを用いて実施例1と同様に重力鋳込み成形し、ガラス化したところ、透明で、形状の優れた円板が得られた。該円板の寸法を測定し得られた収縮率とともに使用真球状シリカガラス粉、粉砕シリカガラス粉のメジアン径、スラリー濃度並びに真球状シリカガラス粉の使用割合を表1に示す。また、原料シリカガラス粉及び形成円板中の不純物は表2に示す濃度であった。
参考
メジアン径が0.4μm、粒度分布範囲が0.1〜10μm、真球度が0.98〜1.02の真球状シリカガラス粉((株)アドマテックス社製:商品名アドマフィンSO-E2)50gと、メジアン径が3μm、粒度分布範囲が0.1〜20μm、真球度が0.94〜1.06の真球状シリカガラス粉((株)アドマテックス社製:商品名アドマフィンSO-E5)46gを混合し、これに純水14gを加えシリカガラス粉濃度87.2質量%のスラリーを調製した。スラリーの粘度を測定したところ約2000Pa・Sec.であった。前記スラリーを用いて実施例1と同様に重力鋳込み成形し、ガラス化したところ、透明で、形状の優れた円板が得られた。該円板の寸法を測定し得られた収縮率とともに使用真球状シリカガラス粉、粉砕シリカガラス粉のメジアン径、スラリー濃度並びに真球状シリカガラス粉の使用割合を表1に示す。また、原料シリカガラス粉及び形成円板中の不純物濃度を表2に示す。
実施例
メジアン径が0.4μmで、粒度分布範囲が0.1〜10μm、真球度が0.98〜1.02の真球状シリカガラス粉((株)アドマテックス社製:商品名アドマフィンSO-E5)50gと、メジアン径が12μmで、粒度分布範囲が0.1〜200μmの粉砕合成シリカガラス粉50gを混合し、純水14gを加えシリカガラス濃度85.5質量%のスラリーを調製した。得られたスラリーにさらにメチルセルロース2.0gを添加分散させた後、10℃に冷却し、85℃に加熱した金型に射出成形し、1分間保持した後離型し、直径5cm、厚さ1cmのプレートを作成した。このプレートを大気雰囲気下、10℃/時の昇温速度で200℃まで加熱し、この温度に4時間静置し乾燥した。さらに、10℃/時の昇温速度で600℃まで昇温し、この温度に5時間保持し脱脂を行った。次いで、乾燥・脱脂したプレートを雰囲気処理炉内に載置し、100%塩化水素ガスを1.5リットル/分の割合で流しつつ、1200℃で1時間の純化処理をした。得られたプレートを実施例1と同様の条件でガラス化を行い、透明のシリカガラスプレートを得た。得られたプレートの収縮率は7.0%であった。なお、前記メチルセルロースの2質量%の水溶液粘度は4000Pa・Sec.であった。
実施例
実施例で調製したメチルセルロースを含有するスラリーを直径5mmの孔を有する押出し機から押出し成形し、外径5mm、長さ300mmのロッド状成形体を製造した。該ロッド状成形体を実施例5と同様に乾燥、脱脂、純化処理及び焼結して透明なロッド状シリカガラス物品を製造した。該シリカガラス物品の形状精度は高いものであった。
比較例1
メジアン径が7μmで、粒度分布範囲が1〜100μmの粉砕合成シリカガラス粉86gを純水14gと混合し、シリカガラス粉濃度86%のスラリーを作成したが、ほとんど流動性がなく、型への鋳込みが不可能であった。
比較例2
メジアン径が1.5μmで、粒度分布範囲が0.1〜10μm、真球度0.98〜1.02の真球状シリカガラス粉5.0g、メジアン径が7μmで、粒度分布範囲が1〜100μmの粉砕合成シリカガラス粉90gに、純水20gを加えスラリーを調製した。スラリー中のシリカガラス粉濃度は82.5質量%であった。前記スラリーについて粘度を測定したところ、約900Pa・Sec.であった。
このスラリーを用いて実施例1と同様に重力鋳込み成形し、ガラス化したところ、透明であったが円板にクラックが入っていた。該円板の寸法を測定して得られた収縮率とともに使用真球状シリカガラス粉、粉砕シリカガラス粉のメジアン径、スラリー濃度並びに真球状シリカガラス粉の使用割合を表1に示す。また、原料シリカガラス粉及び形成円板中の不純物濃度を表2に示す。
なお、収縮率が10%を超えると乾燥、焼結時に割れが顕著に起こることが経験則で確かめられている。



本発明の製造方法は、シリカガラス物品を形状精度よく、かつ安価に、生産性よく製造でき、また得られたシリカガラス物品は高純度で半導体工業用部材としても十分に使用でき、工業的価値の高い発明である。



Claims (9)

  1. シリカガラス粉と加熱ゲル化剤を含有するスラリーからシリカガラス物品を製造する方法において、前記シリカガラス粉がシリカガラス粉が粒度分布のメジアン径が0.2〜3.0μmの真球状シリカガラス粉10〜50質量%と粒度分布のメジアン径が5〜20μmの粉砕シリカガラス粉50〜90質量%からなることを特徴とするシリカガラス物品の製造方法。
  2. スラリー中のシリカガラス粉濃度が75〜90質量%であることを特徴とする請求項記載のシリカガラス物品の製造方法。
  3. 真球状シリカガラス粉の鉄濃度が10ppm以下、アルミニウム濃度が50ppm以下、カルシウム濃度が5ppm以下、ナトリウム、カリウム及びリチウムの各濃度が1ppm以下、粉砕シリカガラス粉の鉄濃度が5ppm以下、アルミニウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム及びリチウムの各濃度が1ppm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のシリカガラス物品の製造方法。
  4. 加熱ゲル化剤がメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースから選ばれる少なくとも1種類であることを特徴とする請求項1記載のシリカガラス物品の製造方法。
  5. 加熱ゲル化剤の濃度が全シリカガラス粉に対し0.1〜10.0質量%であることを特徴とする請求項4記載のシリカガラス物品の製造方法。
  6. 請求項1ないしのいずれか1項記載の製造方法において、スラリーを吸湿型内に流し込み成形した後離型し、乾燥、純化処理及び焼結をすることを特徴とするシリカガラス物品の製造方法。
  7. 請求項1ないしのいずれか1項記載の製造方法において、スラリーを冷却し、加熱した非吸収型内に射出し離型した後、乾燥、脱脂処理、純化処理及び焼結することを特徴とするシリカガラス物品の製造方法。
  8. 請求項1ないしのいずれか1項記載の製造方法において、スラリーを冷却し成形機に供給し押し出した後、乾燥、脱脂処理、純化処理及び焼結することを特徴とするシリカガラス物品の製造方法。
  9. 純化処理が温度1000〜1300℃の塩化水素を含む雰囲気中の処理であることを特徴とする請求項5ないし8のいずれか1項記載のシリカガラス物品の製造方法。
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