JP5176279B2 - 太陽電池モジュール用充填材シートの製造方法、および、太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents
太陽電池モジュール用充填材シートの製造方法、および、太陽電池モジュールの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5176279B2 JP5176279B2 JP2006072582A JP2006072582A JP5176279B2 JP 5176279 B2 JP5176279 B2 JP 5176279B2 JP 2006072582 A JP2006072582 A JP 2006072582A JP 2006072582 A JP2006072582 A JP 2006072582A JP 5176279 B2 JP5176279 B2 JP 5176279B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- solar cell
- sheet
- cell module
- resin
- filler sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
Landscapes
- Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
- Photovoltaic Devices (AREA)
Description
しかしながら、上記充填材シートとしては熱可塑性樹脂を含有するものが広く用いられており、このような充填材シートに対して上記のような方法を用いると、転写される凹凸形状にムラが生じたり、また、凹凸形状を転写する際に充填材シートと上記型部材とが接着してしまい、これによって充填材シートの生産効率が低下してしまうという問題点があった。
また本発明によれば、上記温度差(Te−Tp)が上記範囲内であることにより上記エンボス加工工程において上記樹脂シートの表面に形成される凹凸形状にムラが生じることを抑制することができる。
このようなことから、本発明の太陽電池モジュール用充填材シートの製造方法によれば、表面にムラの少ない凹凸形状が形成された太陽電池モジュール用充填材シートを高効率で生産することができる。
また、金属材料は放熱性に優れることから、上記加圧ローラーの表面が金属材料からなることにより、上記エンボス加工工程において加圧ローラーに樹脂シートが巻きつくことを効果的に防止できるからである。
まず、本発明の太陽電池モジュール用充填材シートの製造方法(以下、単に「充填材シートの製造方法」と称する場合がある。)について説明する。本発明の充填材シートの製造方法は、熱可塑性樹脂を含む充填材形成用組成物を溶融押出成型することにより樹脂シートを製造する溶融押出工程と、表面に凹凸形状を有する賦型ローラーおよび上記賦型ローラーよりも表面温度が低い加圧ローラーを用い、上記溶融押出工程により製造された樹脂シートを、上記賦型ローラーの表面に上記加圧ローラーで押し付けることにより上記樹脂シートの表面に凹凸形状を形成するエンボス加工工程とを有するものであって、上記賦型ローラーの表面温度(Te)と、上記加圧ローラーの表面温度(Tp)との温度差(Te−Tp)が2℃〜40℃の範囲内であることを特徴とするものである。
このような例において本発明の充填材シートの製造方法は、上記エンボス加工工程(図1(b))が、上記樹脂シート1を、表面に凹凸形状を有する賦型ローラー2の表面に加圧ローラー3で押し付けることにより、上記樹脂シート1の表面に凹凸形状を形成するものであり、かつ、上記賦型ローラー2の表面温度(Te)と、上記加圧ローラー3の表面温度(Tp)との差(Te−Tp)が2℃〜40℃の範囲内であることを特徴とするものである。
また本発明によれば、上記温度差(Te−Tp)が上記範囲内であることにより上記エンボス加工工程において上記樹脂シートの表面に形成される凹凸形状にムラが生じることを抑制することができる。
このようなことから、本発明の太陽電池モジュール用充填材シートの製造方法によれば、表面にムラの少ない凹凸形状が形成された太陽電池モジュール用充填材シートを高効率で生産することができる。
まず、本発明におけるエンボス加工工程について説明する。本工程は、表面に凹凸形状を有する賦型ローラーおよび加圧ローラーを用い、後述する溶融押出工程により製造された樹脂シートを、上記賦型ローラーの表面に上記加圧ローラーで押し付けることにより上記樹脂シートの表面に凹凸形状を形成する工程であり、上記賦型ローラーの表面温度(Te)と、上記加圧ローラーの表面温度(Tp)との温度差(Te−Tp)が2℃〜40℃の範囲内であることを特徴とするものである。
一方、上記温度差が上記範囲よりも大きいと、本工程において上記樹脂シートの表面に凹凸形状を形成する際に、樹脂シートの両面に表面温度の差が急激に生じること等に起因して、横じわが発生してしまうからである。
なお、本発明における上記「表面温度」とは、本工程において上記樹脂シートの表面に凹凸形状を形成している際の表面温度の実測値を意味するものである。このような表面温度は非接触型温度計等を用いて測定することができる。
まず、本工程に用いられる賦型ローラーについて説明する。本工程に用いられる賦型ローラーは表面に凹凸形状を有するものであり、後述する溶融押出工程により製造される樹脂シートの表面に、上記凹凸形状を転写することによって上記樹脂シートの表面に凹凸形状を形成する機能を有するものである。
なかでも本工程においては、表面が金属材料からなるものを用いることが好ましい。表面が金属材料からなることにより、本工程において樹脂シートの表面に凹凸形状を形成する際に、上記樹脂シートが賦型ローラーの表面に接着することを防止できるからである。また、金属材料は耐熱性に優れているからである。
次に、本工程に用いられる加圧ローラーについて説明する。本工程に用いられる加圧ローラーは、表面温度(Tp)が上記賦型ローラーの表面温度(Te)よりも低いものであり、本工程において樹脂シートを、上記賦型ローラーの表面に押し付ける機能と、本工程において上記樹脂シートを冷却する機能とを有するものである。
特に、上記樹脂シートの厚みが厚い場合、より具体的には厚みが500μm程度以上である場合においては、上記加圧ローラーとして表面が金属材料からなるものを用いることが好ましい。樹脂材料は金属材料と比較して熱伝導性が劣るため、シートの膜厚が厚い場合に表面が樹脂材料からなる加圧ローラーを用いると、放熱性が不足し、本工程において加圧ローラーにシートが巻きつくという問題が発生する可能性があるが、金属材料であればそのような問題が少ないからである。また、厚みが大きい樹脂シートは、それ自体に弾力性を備えるため、表面が金属材料からなる加圧ローラーを用いた場合であっても均一な圧力で上記賦型ローラーに押し付けることが可能だからである。
本工程における上記賦型ローラーの表面温度(Te)と、上記加圧ローラーの表面温度(Tp)との温度差(Te−Tp)としては、上述した本発明で規定する範囲内であれば特に限定されるものではない。なかでも本工程においては、上記温度差(Te−Tp)が2℃〜40℃の範囲内であることが好ましく、特に5℃〜30℃の範囲内であることが好ましく、さらには5℃〜20℃の範囲内であることが好ましい。
なお、上記温度差(Te−Tp)は、上記賦型ローラーの表面温度(Te)、または、上記加圧ローラーの表面温度(Tp)の少なくとも一方を変化させることにより上記範囲内とすることができる。
次に、本工程に用いられる溶融押出工程について説明する。本工程は、熱可塑性樹脂を含む充填材形成用組成物を溶融押出成型することにより樹脂シートを形成する工程である。また、本工程により形成される樹脂シートは、上述したエンボス加工工程により表面に凹凸形状が形成されるものである。
以下、このような溶融押出工程について詳細に説明する。
まず、本工程に用いられる充填材形成用組成物について説明する。上記充填材形成用組成物は、熱可塑性樹脂を含むものであり、必要に応じて他の化合物が含まれるものである。
なお、上記共重合体は、シラノール触媒による架橋をしていてもしていなくてもどちらでもよい。
本工程において、上記充填材形成用組成物を溶融押出することによって、樹脂シートを形成する方法としては、所望の厚みの樹脂シートを形成できる方法であれば特に限定されるものではない。このような方法としては、例えば、(共)押出成形法,インフレーション成形法,射出成形法,熱プレス成形法,カレンダー成形法等を挙げることができる。
本工程において形成される樹脂シートの厚みとしては、本発明により製造される太陽電池モジュール用充填材シートを用いて太陽電池モジュールを作製する際に、太陽電池素子を被覆できる範囲内であれば特に限定されるものではない。なかでも本工程においては50μm〜2000μmの範囲内であることが好ましく、特に10μm〜200μmの範囲内であることが好ましい。厚みが上記範囲よりも薄いと、本発明により製造される太陽電池モジュール用充填材シートに所望の接着力を付与できない場合があり、また厚みが上記範囲よりも厚いと太陽電池モジュールを作製する際に、過剰な加熱が必要となり、太陽電池モジュールを構成する他の部材への熱ダメージが大きくなる場合があるからである。
ここで、上記重合Si量は、上記樹脂シートの灰分をアルカリ融解して純水に溶解後定容し、高周波プラズマ発光分析装置((株)島津製作所製 ICPS8100)を用いてICP発光分析法により重合Si量の定量を行うことにより測定した値とする。
本発明の太陽電池モジュール用充填材シートの製造方法は、上記エンボス加工工程と、上記溶融押出工程とを有するものであるが、本発明は上記エンボス加工工程を複数有するものであっても良い。上記エンボス加工工程が複数用いられていることにより、本発明によって両面に凹凸形状が形成された太陽電池モジュール用充填材シートを製造することが可能になるからである。
本発明により製造される太陽電池モジュール用充填材シートは、少なくとも片面に凹凸形状が形成されたものである。
なお本発明においては、上述したように上記エンボス加工工程を2以上用いることにより、両面に凹凸形状が形成された太陽電池モジュール用充填材シートを製造することができる。
ここで、上記最大深さは、表面粗さ形状測定器(商品名 HANDY SURF E−35A:東精エンジニアリング社製)を用い、当該表面粗さ形状測定器を本発明により製造される太陽電池モジュール用充填材シートの表面に水平に配置して測定することにより求めることができる。
ここで、上記平均間隔は、JIS B0601における輪郭曲線要素の平均長さを意味し、表面粗さ形状測定器(商品名 HANDY SURF E−35A:東精エンジニアリング社製)を用い、当該表面粗さ形状測定器を本発明により製造される太陽電池モジュール用充填材シートの表面に水平に配置して測定することにより求めた表面のプロファイルから、JIS B0601に準じて求めることができる。
なお、上記ゲル分率は、(1)上記太陽電池モジュール用充填材シートを1g秤量し、80メッシュの金網袋に入れる(2)ソックスレー抽出器内に金網ごとサンプル投入し、キシレンを沸点下において還流させる(3)10時間連続抽出したのち、金網ごとサンプルごと取出し乾燥処理後秤量し、抽出前後の重量比較を行い残留不溶分の質量%を測定する、ことにより得られた値とする。
なお、上記密度は、JIS K 7112に規定の密度勾配管法により測定した値とする。具体的には、比重の異なる液体を入れた試験管の中へサンプルを投入し、止まった位置を読み取ることにより密度を測定した値とする。
なお、上記全光線透過率は、通常の方法により測定することができ、例えばカラーコンピュータにより測定することができる。
次に、本発明の太陽電池モジュールの製造方法について説明する。本発明の太陽電池モジュールの製造方法は、前面透明基板、前面充填材シート、太陽電池素子、裏面充填材シート、および、裏面保護シートをこの順で積層した後、これらを加熱圧着することにより太陽電池モジュールを製造する方法であって、上記前面充填材シート、または、上記裏面充填材シートの少なくとも一方が上記本発明の太陽電池モジュール用充填材シートの製造方法により製造された太陽電池モジュール用充填材シートであることを特徴とするものである。
このような例において、本発明の太陽電池モジュールの製造方法は、上記前面充填材シート12または上記裏面充填材シート14の少なくとも一方に上記本発明の太陽電池モジュール用充填材シートの製造方法により製造された太陽電池モジュール用充填材シートを用いることを特徴とするものである。
したがって、本発明によれば内部に空気が封入されることにより性能の低下が生じることが少ない太陽電池モジュールを製造することができる。
以下、このような太陽電池モジュールの製造方法について説明する。
まず、本発明に用いられる前面充填材シートおよび裏面充填材シートについて説明する。本発明に用いられる前面充填材シートおよび裏面充填材シートは、少なくとも一方に上記本発明の太陽電池モジュール用充填材シートの製造方法によって製造された太陽電池モジュール用充填材シート(以下、単に「本発明の充填材シート」と称する場合がある。)が用いられるものである。
上記前面充填材シートおよび上記裏面充填材シートとして異なる充填材シートを用いる態様としては、本発明により製造される太陽電池モジュールの用途等に応じて任意の態様とすることができる。このような態様としては、例えば、同一材料からなり表面の凹凸形状の形態が異なる態様や、表面の凹凸形状の形態が同一であり、構成材料が異なる態様等を例示することができる。
なかでも、本発明においては生産効率の面から上記前面充填材シートおよび上記裏面充填材シートとして同一の充填材シートを用いることが好ましい。
本発明に用いられる透明前面基板としては、太陽光の透過性を有する基板であれば特に限定されず、例えば、ガラス板、フッ素系樹脂、ポリアミド系樹脂(各種のナイロン)、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、アセタ−ル系樹脂、セルロ−ス系樹脂等の各種の樹脂フィルムを用いることができる。
本発明に用いられる太陽電池素子としては、特に限定されず一般的な太陽電池素子を用いることができる。具体的には、単結晶シリコン型太陽電池素子、多結晶シリコン型太陽電池素子等の結晶シリコン太陽電子素子、シングル接合型あるいはタンデム構造型等からなるアモルファスシリコン太陽電池素子、ガリウムヒ素(GaAs)やインジウム燐(InP)等のIII−V族化合物半導体太陽電子素子、カドミウムテルル(CdTe)や銅インジウムセレナイド(CuInSe2 )等のII−VI族化合物半導体太陽電子素子、有機太陽電池素子等を用いることができる。
本発明に用いられる裏面保護シートとしては、所望の耐熱性、耐光性、耐水性等の耐候性を有する下のであれば特に限定されない。このような裏面保護シートとしては、例えば、絶縁性の樹脂フィルムや、金属板等が好適に用いられる。なかでも本発明においては上記絶縁性の樹脂フィルムを用いることが好ましい。
本発明の太陽電池モジュールにおいては、太陽光の吸収性、補強、その他等の目的のもとに、さらに、他の層を任意に加えて積層することができるものである。このような他の層としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロ−ス等の公知の樹脂のフィルムから任意に選択して使用することができる。
本発明において前面透明基板、前面充填材シート、太陽電池素子、裏面充填材シート、および、裏面保護シートをこの順で積層した後、これらを加熱圧着する方法としては、上記各構成を密着できる方法であれば特に限定されず、一般的に公知の方法を用いることができる。このような方法としては、例えば、前面透明基板、前面充填材シート、太陽電池素子、裏面充填材シート、および、裏面保護シートをこの順で積層した後、これらを一体として、真空吸引して加熱圧着するラミネーション法等を例示することができる。
(1)溶融押出工程
(シラン変性樹脂の調製)
密度0.898g/cm3のメタロセン直鎖状低密度ポリエチレン100重量部に対し、ビニルトリメトキシシラン2.5重量部と、ラジカル発生剤(反応触媒)としてのジクミルパーオキサイド0.1重量部とを混合し、200℃で溶融、混練し、シラン変性樹脂を得た。
密度0.935g/cm3のチーグラー直鎖状低密度ポリエチレンを粉砕したパウダー100重量部に対して、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤3.75重量部と、ヒンダードアミン系光安定化剤5重量部と、リン系熱安定化剤0.5重量部とを混合して溶融、加工し、ペレット化したマスターバッチを得た。
上記シラン変性樹脂20重量部に対して、上記マスターバッチ5重量部と、添加用ポリエチレンとしての密度0.900g/cm3のメタロセン直鎖状低密度ポリエチレン80重量部とをタンブラーミキサーでドライブレンドした。このドライブレンド物をTダイ押し出し成型機(モダンマシンナリー社製、単軸、口径φ120mm、ダブルフライトタイプスクリュー、ストレートマニホールドタイプ)に供給し、ダイ設定温度230℃、スクリュー回転数30rpmで押出成型することにより樹脂シートを作製した。
上記樹脂シートをダイヤ格子が表面に刻設された賦型ローラーと、当該賦型ローラーと対になる鉄製の加圧ローラーを用い、上記加圧ローラーで上記賦型ローラーの表面に上記樹脂シートを押し付けることにより、深さ平均30μm、最大深さ60μm、最小深さ10μmの王凸形状が片面に形成された、厚み600μmの太陽電池モジュール用充填材シートを作製した。このとき、賦型ローラーの表面温度は50℃、加圧ローラーの表面温度は40℃、引き取り速度は3m/minとした。
前面充填材シートおよび裏面充填材シートとして、上記により作製した太陽電池モジュール用充填材シートを用い、また、厚み3mmのガラス板(透明前面基板)と、前面用充填材シートと、多結晶シリコンからなる太陽電池素子と、裏面充填材シートと、厚み38μmのポリフッ化ビニル系樹脂シート(PVF)、厚み30μmのポリエチレンテレフタレートシートおよび厚み38μmのポリフッ化ビニル系樹脂シート(PVF)からなる積層シート(裏面保護シート)とをこの順に積層し、太陽電池素子面を上に向けて、太陽電池モジュールの製造用の真空ラミネータにて150℃で15分間圧着して、太陽電池モジュールを作製した。
溶融押出工程におけるスクリュー回転数を20rpmに設定したこと、および、上記エンボス加工工程に用いられる加圧ローラーとしてテフロン(登録商標)ゴムで被覆されているローラー用いたこと以外は実施例1と同様の方法で厚み400μm太陽電池モジュール用充填材シートを作製した。
エンボス加工工程に用いられる賦型ローラーの表面温度を30℃、加圧ローラーの表面温度を28℃としたこと以外は実施例1と同様の方法により厚み600μmの太陽電池モジュール用充填材シートを作製した。
エンボス加工工程に用いられる賦型ローラーの表面温度を70℃、加圧ローラーの表面温度を65℃としたこと以外は実施例1と同様の方法により厚み600μmの太陽電池モジュール用充填材シートを作製した。
エンボス加工工程における引き取り速度を10m/minとしたこと以外は実施例2と同様の方法により厚み100μmの太陽電池モジュール用充填材シートを作製した。
溶融押出工程におけるスクリュー回転数を40rpmとしたこと以外は実施例1と同様の方法で厚み1000μmの太陽電池モジュール用充填材シートを作製した。
エンボス加工工程に用いられる賦型ローラーの表面温度を65℃、加圧ローラーの表面温度を25℃としたこと以外は、実施例1と同様の方法により厚み600μmの太陽電池モジュール用充填材シートを作製した。
エンボス加工工程において上記賦型ローラーの替わりに表面に凹凸形状が形成されていない鏡面ローラーを使用した以外は実施例1と同様の方法で厚み600μmの太陽電池モジュール用充填材シートを作製した。
エンボス加工工程における賦型ローラーの表面温度を15℃、加圧ローラーの表面温度を15℃としたこと以外は実施例1と同様の方法により厚み600μmの太陽電池モジュール用充填材シートを作製し、これを用いて実施例1と同様の方法により太陽電池モジュールを作製した。
エンボス加工工程における賦型ローラーの表面温度を80℃、加圧ローラーの表面温度を80℃としたこと以外は実施例1と同様の方法で厚み600μmの太陽電池モジュール用充填材シートを作製することを試みた。しかしながら、賦型ローラー、又は加圧ローラーへの巻き付きが数回にわたり発生し、安定して作製することはできなかった。このため、本比較例においては太陽電池モジュールを作製することができなかった。
エンボス加工工程における賦型ローラーの表面温度を70℃、加圧ローラーの表面温度を20℃としたこと以外は実施例1と同様の方法で厚み600μmの太陽電池モジュール用充填材シートを作製することを試みた。しかしながら、横じわが数回にわたり発生し、安定して作製することはできなかった。このため、本比較例においては太陽電池モジュールを作製することができなかった。
上記実施例および比較例における太陽電池モジュール用充填材シートの作製条件をまとめたものを表1に示す。
(1)ブロッキング
上記実施例および比較例において作製した幅1mの太陽電池モジュール用充填材シート100mを3インチ紙管に張力10kgf、テーパー0.21、テーパー開始径260mmで巻き取り、60℃の環境下に1ヶ月保存し、巻内面と巻外面が接着している部分があるかどうかを目視で評価した。巻内面と巻外面が接着している部分があった場合、ブロッキングありと判定した。
上記実施例および比較例において作製した太陽電池モジュール用充填材シートを離型フィルムとしてのETFEフィルム上に凹凸形状が形成された面を下にして載せ、150℃、30分間後の流れ方向および幅方向の加熱収縮率を測定した。
上記実施例および比較例において作製した太陽電池モジュールを透明前面基板側から目視観察することにより、空気泡があるかどうかを評価した。空気泡があった場合、泡噛みありと判定した。
1’ … 充填材形成用組成物
2 … 賦型ローラー
3 … 加圧ローラー
10 … 太陽電池モジュール
11 … 前面透明基板
12 … 前面充填材シート
13 … 太陽電池素子
14 … 裏面充填材シート
15 … 裏面保護シート
A … 押出ダイ
Claims (5)
- 熱可塑性樹脂を含む充填材形成用組成物を溶融押出成型することにより樹脂シートを形成する溶融押出工程と
表面に凹凸形状を有する賦型ローラーおよび前記賦型ローラーよりも表面温度が低い加圧ローラーを用い、前記溶融押出工程により製造された樹脂シートを前記賦型ローラーの表面に前記加圧ローラーで押し付けることにより、前記樹脂シートの表面に凹凸形状を形成するエンボス加工工程と、を有する太陽電池モジュール用充填材シートの製造方法であって、
前記賦型ローラーの表面温度(Te)と、前記加圧ローラーの表面温度(Tp)との温度差(Te−Tp)が2℃〜40℃の範囲内であり、
前記熱可塑性樹脂が、エチレン性不飽和シラン化合物と重合用ポリエチレンとを重合させてなるシラン変性樹脂であることを特徴とする、太陽電池モジュール用充填材シートの製造方法。 - 前記賦型ローラーの表面温度(Te)が30℃〜75℃の範囲内であることを特徴とする、請求項1に記載の太陽電池モジュール用充填材シートの製造方法。
- 前記賦型ローラーの表面が金属材料からなることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の太陽電池モジュール用充填材シートの製造方法。
- 前記加圧ローラーの表面が弾性材料または金属材料からなることを特徴とする、請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の太陽電池モジュール用充填材シートの製造方法。
- 前面透明基板、前面充填材シート、太陽電池素子、裏面充填材シート、および、裏面保護シートをこの順で積層した後、これらを加熱圧着することにより太陽電池モジュールを製造する太陽電池モジュールの製造方法であって、
前記前面充填材シート、または、前記裏面充填材シートの少なくとも一方が請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の太陽電池モジュール用充填材シートの製造方法により製造された太陽電池モジュール用充填材シートであることを特徴とする、太陽電池モジュールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006072582A JP5176279B2 (ja) | 2006-03-16 | 2006-03-16 | 太陽電池モジュール用充填材シートの製造方法、および、太陽電池モジュールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006072582A JP5176279B2 (ja) | 2006-03-16 | 2006-03-16 | 太陽電池モジュール用充填材シートの製造方法、および、太陽電池モジュールの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007245555A JP2007245555A (ja) | 2007-09-27 |
JP5176279B2 true JP5176279B2 (ja) | 2013-04-03 |
Family
ID=38590334
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006072582A Expired - Fee Related JP5176279B2 (ja) | 2006-03-16 | 2006-03-16 | 太陽電池モジュール用充填材シートの製造方法、および、太陽電池モジュールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5176279B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010212381A (ja) * | 2009-03-09 | 2010-09-24 | Dainippon Printing Co Ltd | 太陽電池モジュール用熱線遮蔽部材及びそれを用いた太陽電池モジュール |
JP5297249B2 (ja) * | 2009-03-30 | 2013-09-25 | リンテック株式会社 | 太陽電池モジュール用保護シート及び太陽電池モジュール並びに太陽電池モジュールの製造方法 |
JP6997001B2 (ja) * | 2018-02-15 | 2022-01-17 | 株式会社リブドゥコーポレーション | 積層不織布シート、積層不織布シートの製造方法および使い捨て吸収性物品 |
CN108928009A (zh) * | 2018-07-06 | 2018-12-04 | 张伟明 | 一种地板的成型工艺及装置 |
CN112492765B (zh) * | 2020-11-17 | 2022-08-16 | 中国电子科技集团公司第四十六研究所 | 一种微波复合介质基片制备方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3832267A (en) * | 1972-09-19 | 1974-08-27 | Hercules Inc | Embossed film |
JPH08118469A (ja) * | 1994-10-21 | 1996-05-14 | Dainippon Printing Co Ltd | エンボスシートの製造方法及び製造装置 |
EP1184912A4 (en) * | 2000-02-18 | 2006-08-30 | Bridgestone Corp | SEALING LAYER FOR SOLAR CELL AND SOLAR CELL MANUFACTURING METHOD |
JP2001353779A (ja) * | 2000-06-15 | 2001-12-25 | Sekisui Chem Co Ltd | 押圧ロール及びエンボスフィルムの製造方法 |
US20050029708A1 (en) * | 2003-08-05 | 2005-02-10 | General Electric Company | Process and apparatus for embossing a film surface |
-
2006
- 2006-03-16 JP JP2006072582A patent/JP5176279B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007245555A (ja) | 2007-09-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI479006B (zh) | Solar battery seal and flexible solar module | |
JP2009094320A (ja) | 太陽電池モジュール用裏面充填材シート | |
TWI489644B (zh) | 樹脂組成物、多層膜及包含其之光伏打模組 | |
JP2004214641A (ja) | 太陽電池モジュール用充填材シートおよびそれを使用した太陽電池モジュール | |
JP5176279B2 (ja) | 太陽電池モジュール用充填材シートの製造方法、および、太陽電池モジュールの製造方法 | |
WO2012066848A1 (ja) | フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法 | |
WO2022057139A1 (zh) | 一种焊带载体膜及其制备方法和应用 | |
JP2009010277A (ja) | 太陽電池モジュール用充填材シートおよび太陽電池モジュール | |
JPWO2010134451A1 (ja) | 積層体形成用エチレン−不飽和エステル共重合体フィルム | |
WO2012133196A1 (ja) | 太陽電池封止材シートの製造方法 | |
WO2012043304A1 (ja) | フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法 | |
JP2011049228A (ja) | 太陽電池モジュール用裏面一体化シート | |
JP2012238768A (ja) | 太陽電池素子封止シートおよび太陽電池モジュール | |
JP2010093119A (ja) | 太陽電池モジュール用充填材層およびそれを用いた太陽電池モジュール | |
JP5146828B2 (ja) | 太陽電池モジュール用裏面充填材シートおよびそれを用いた太陽電池モジュール | |
JP5421138B2 (ja) | 太陽電池モジュール用封止フィルムおよびその製造方法 | |
WO2014065251A1 (ja) | 太陽電池封止材用樹脂組成物 | |
JP2016174123A (ja) | 太陽電池モジュール用の封止材シート、及び太陽電池モジュール | |
JP2015195338A (ja) | 太陽電池モジュールのリワーク方法 | |
KR20150059738A (ko) | 태양 전지 밀봉재 시트, 및 태양 전지 모듈 | |
JP5374807B2 (ja) | 太陽電池モジュールおよびその製造方法 | |
JP2012099803A (ja) | 太陽電池封止シート、その製造方法、及び、フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法 | |
JP5650775B2 (ja) | 太陽電池モジュールの製造方法及び太陽電池モジュール | |
JP2015073048A (ja) | 太陽電池保護シート、及び、太陽電池モジュール | |
JP2011035290A (ja) | 太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20081009 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110929 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111004 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120925 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121120 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121211 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121224 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5176279 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |