JP2011035290A - 太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法 - Google Patents

太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011035290A
JP2011035290A JP2009182270A JP2009182270A JP2011035290A JP 2011035290 A JP2011035290 A JP 2011035290A JP 2009182270 A JP2009182270 A JP 2009182270A JP 2009182270 A JP2009182270 A JP 2009182270A JP 2011035290 A JP2011035290 A JP 2011035290A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
solar cell
back surface
cell module
filler
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009182270A
Other languages
English (en)
Inventor
Kojiro Okawa
晃次郎 大川
Yuji Matsumoto
裕司 松本
Yoji Orimo
洋二 織茂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2009182270A priority Critical patent/JP2011035290A/ja
Publication of JP2011035290A publication Critical patent/JP2011035290A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Abstract

【課題】バックシート及び裏面側充填材シートを熱ラミネーション法により予め積層させて一体化シートを作製する場合に、所定のラミネート強度を得ることができる太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法を提供する。
【解決手段】太陽電池モジュールの裏面側に使用されるバックシートと、裏面側の充填材シートと、を熱ラミネーション法によって積層する太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法であって、前記充填材シートは、シラノール基、又は、シラノール基を発生させる基、を有する化合物を含み、熱ラミネーション後に所定のエージング処理を行うことで、前記バックシートと前記充填材シートとのラミネート強度を5N/15mm以上にすることが可能となりデラミネーションを防止できる。
【選択図】図1

Description

この発明は、太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法に関し、さらに詳しくは、太陽電池モジュールの裏面側に使用されるバックシートと、裏面側の充填材シートと、を熱ラミネーション法によって積層する太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法に関する。
近年、環境問題に対する意識の高まりから、クリーンなエネルギー源としての太陽電池が注目されている。一般に、太陽電池を構成する太陽電池モジュールは、受光面側から、透明前面基板、表面側充填材シート、太陽電池素子、裏面側充填材シート、及びバックシート(裏面保護シート等とも呼ばれる。)が順に積層された構成であり、太陽光が上記太陽電池素子に入射することにより発電する機能を有している。
表面側充填材シート及び裏面側充填材シートは、太陽電池素子の表面側及び裏面側から太陽電池素子を挟むように設けられる部材であり、太陽電池素子を他の部材に接着させる接着剤としての機能と、外部からの衝撃から太陽電池素子を保護する機能を奏することが要求される。このような充填材シートとしては、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)系、PVB(ポリビニルブチラール)系、シリコーン系等の樹脂が提案されている。また、バックシートは、太陽電池モジュールの裏面に設けられる部材であり、太陽電池素子に影響を与える水蒸気等が太陽電池モジュールの外部から進入することを防止する機能を奏することが要求される。このようなバックシートとしては、例えば、フッ素樹脂系フィルムと金属箔との複合フィルムなどが使用されている。
太陽電池モジュールを構成する透明前面基板、表面側充填材シート、太陽電池素子、裏面側充填材シート及びバックシートの各部材は、この順で積層され、例えば、真空吸引して加熱圧着するラミネーション法等を使用して製造される。太陽電池モジュールを構成する各部材は、手作業で積層されることが多い。一般に太陽電池モジュールを構成する各部材は、大きな面積を有するものであるので、これらの部材を手作業で積層するのは多大な手間と労力を要する。このような労力を低減させる1つの方法として、複数の部材を予め積層した一体化シートを使用することが考えられる(特許文献1参照)。
例えば、2つのシート状部材を予め積層して一体化シートとしておけば、太陽電池モジュールの作製における工数を軽減できる他、部材の輸送や管理を簡略化できる等の面でメリットがあるといえる。積層する方法としては、ドライラミネート法、溶融押し出し法、熱ラミネーション法等の従来公知の積層方法が知られている。
特開2000−91610号公報
上記の積層方法のうち、熱ラミネーション法は比較的低温でのラミネートができることから充填材シートの余分な架橋を防止できることから有効である。
また、熱ラミネーション法は積層するシート間の熱収縮率の違いから生じる積層後のカール(反り)が小さいという利点もある。上記のように、太陽電池モジュールを構成する各部材は、通常手作業で平面的に積層される。しかも大面積であるので、一体化シートがカールすると重ねる作業が困難になり著しく作業性が低下する。また、充填材シートは通常数百ミクロンと厚いので、バックシートなどと一体化した場合にはカール発生の問題が顕著である。この観点からも熱ラミネーション法は好適である。
しかしながら、熱ラミネーション法は基本的に加熱圧着であり接着剤や接着層を介していないため、バックシートと充填材シートのように互いに接着性を有しない異種シート同士の接着強度が弱いという問題がある。この場合、例えば、一体化シートを後工程で裁断する際にデラミネーション(剥離)などの問題が生じる。
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであり、太陽電池モジュールを構成する部材のうち、特に、バックシート及び裏面側充填材シートを熱ラミネーション法により予め積層させて一体化シートを作製する場合に、ラミネート強度を向上させることのできる太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、充填材シートに接着性を有する基を含有させ、熱ラミネーションとエージングを併用することで所定のラミネート強度を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には本発明は以下のものを提供する。
(1)本発明は、太陽電池モジュールの裏面側に使用されるバックシートと、裏面側の充填材シートと、を熱ラミネーション法によって積層する太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法であって、
前記充填材シートは、シラノール基又はシラノール基を発生させる基を有する化合物を含み、
熱ラミネーション後に所定のエージング処理を行うことで、前記バックシートと前記充填材シートとのラミネート強度を5N/15mm以上にすることを特徴とする太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法である。
(2)また本発明は、前記ラミネート強度が50N/15mm以下である(1)記載の太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法である。
(3)また本発明は、前記充填材シートは、少なくともα−オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物とをコモノマーとして共重合してなる共重合体を含有する樹脂組成物からなる(1)又は(2)記載の太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法である。
(4)また本発明は、前記熱ラミネーションの前に、前記バックシートの表面のうち前記充填材と積層される面に対してコロナ処理を施す(1)から(3)のいずれかに記載の太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法である。
本発明によれば、太陽電池モジュールを構成する部材のうち、特に、バックシート及び裏面側充填材シートを熱ラミネーション法により予め積層させて一体化シートを作製する場合に、仮接着程度以上のラミネート強度を得られる太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法が提供される。
本発明の太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法の一実施態様で製造される太陽電池モジュール用裏面一体化シートを示す拡大断面図である。 本発明の太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法の一実施態様で製造された太陽電池モジュール用裏面一体化シートを用いた太陽電池モジュールの一例を示す拡大断面図である。
以下、本発明の太陽電池モジュール用裏面一体化シート(以下、単に裏面一体化シートともいう)の製造方法の一実施態様について説明する。
<裏面一体化シート>
まず、図1に示す本発明の裏面一体化シートの一実施形態について説明する。本実施形態の裏面一体化シート1は、後述する本発明の裏面一体化シートの製造方法の一実施態様によって製造される。本発明の裏面一体化シート1は、バックシート2及び裏面側充填材シート3が接合されて形成される。以下、これらの部材について説明する。なお、図2に示す太陽電池モジュール10には、本発明の裏面一体化シート1に含まれる充填材シート3(図1参照)と、太陽電池素子11及び透明前面基板13の間に設けられる充填材シート12とが存在するが、以下の説明において、前者を裏面側充填材シート3と、後者を表面側充填材シート12とそれぞれ呼ぶことにする。
[バックシート]
本実施形態の裏面一体化シート1で使用されるバックシート2は、裏面保護シートとも呼ばれ、太陽電池モジュール10に含まれる太陽電池素子11に悪影響を与える水蒸気やガスが侵入することを防止するために設けられる。このため、バックシート2は、高い水蒸気バリア性や高いガスバリア性を有する素材から形成されることが好ましい。
バックシート2は、機械的あるいは化学的強度に優れ、具体的には、耐候性、耐熱性、耐水性、耐光性、耐風圧性、耐降雹性、耐薬品性、耐突き刺し性等の諸堅牢性に優れた樹脂シートである。このような樹脂シートとしては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂等、各種の樹脂シートを使用することができる。これらの樹脂シートの中でも、特に、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、フッ素系樹脂のETFE(四フッ化エチレン・エチレン共重合体)やPVDF(ポリフッ化ビニリデン)のフィルム又はシートが好ましく使用される。なかも、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートのフィルム又はシートが特に好ましい。なお、本明細書では、これらの樹脂をシート状に加工したものの名称として樹脂シートという用語を使用するが、この用語は、樹脂フィルムも含む概念として使用される。
本実施形態において、上記の各種の樹脂シートとしては、例えば、上記の各種の樹脂の1種又はそれ以上を使用し、押し出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレーション法、その他の成膜化法を用いて成膜したものが挙げられる。
なお、上記の各種の樹脂を成膜するに際して、例えば、シートの加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離型性、難燃性、抗カビ性、電気的特性、強度等を改良、改質する目的で、種々のプラスチック配合剤や添加剤等を添加することができる。
バックシート2は、水蒸気バリア性やガスバリア性を付与するために、金属又は金属酸化物の蒸着膜を有してもよいし、金属箔と複合化されてもよい。また、バックシート2は、上記各種の樹脂シート、金属又は金属酸化膜の蒸着膜を有する樹脂シート、金属箔等からなる複数の層を有する積層体であってもよい。
なお、バックシート2の積層面側の最表面2aは、コロナ処理がされていることが好ましい。これにより、熱ラミネーション後のラミネート強度をより向上することができる。
[裏面側充填材シート]
次に、裏面側充填材シート3について説明する。本実施形態の裏面一体化シート1で使用される裏面側充填材シート3は、表面側充填材シート12とともに太陽電池素子11を挟むように設けられる部材であり、太陽電池素子11を他の部剤に接着させる接着剤として機能するとともに、外部からの衝撃から太陽電池素子11を保護するように機能する。裏面側充填材シート3は、熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂シートであり、上述のバックシート2の表面に接合されている。
裏面側充填材シート3を構成する樹脂は、シラノール基又はシラノール基を発生させる基を有する化合物を含むことを特徴としている。当該化合物は添加剤成分であってもよく、充填材シートを構成する樹脂成分であってもよい。
前者の例としては、裏面側充填材シート3を構成する樹脂としてポリエチレン系樹脂やEVA系樹脂やPVB系樹脂を使用し、この樹脂に対して、シラノール基を生成する添加剤としてシランカップリング剤を添加することが挙げられる。このような用途に使用される、シラノール基を生成する添加剤としては、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等が例示される。裏面側充填材シート3を構成する樹脂にこのような添加剤を添加する場合、その添加量は、裏面側充填材シート3を構成する樹脂中に0.1〜10質量%が好ましく、0.1〜6質量%がより好ましい。
後者の例としては、充填材シートを構成する高分子自体がシラノール基又はシラノール基を発生させる基を有する場合が挙げられる。より具体的には、少なくともα−オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物とをコモノマーとして共重合してなるポリエチレン系の共重合体を含有する樹脂組成物が例示できる。このような樹脂を使用することにより、太陽電池素子11や表面側充填材シート12等といった部材と裏面側充填材シート3との接着性が得られる。次に、α−オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物とをコモノマーとして共重合してなるシラン共重合体について説明する。
シラン共重合体は、例えば、特開2003−46105号公報に記載されているものである。当該共重合体を太陽電池モジュールの裏面側充填材シート3の成分として使用することにより、強度、耐久性等に優れ、かつ、耐候性、耐熱性、耐水性、耐光性、耐風圧性、耐降雹性、その他の諸適性に優れ、さらに、太陽電池モジュール10を製造する加熱圧着等の製造条件に影響を受けることなく極めて優れた熱融着性を示し、安定的に、低コストで、種々の用途に適する太陽電池モジュール10を製造することができる。
このようなシラン共重合体は、少なくともα−オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物とをコモノマーとし、必要に応じて、さらにその他の不飽和モノマーをコモノマーとして共重合して得られる共重合体であり、さらにその変性体又は縮合体も含むものである。
具体的には、例えば、α−オレフィンの1種又は2種以上と、エチレン性不飽和シラン化合物の1種又は2種以上と、必要ならば、その他の不飽和モノマーの1種又は2種以上とを、所望の反応容器を使用し、例えば、圧力500〜4000Kg/cm程度、好ましくは、1000〜4000Kg/cm程度、温度100〜400℃程度、好ましくは、150〜350℃程度の条件下で、ラジカル重合開始剤及び必要ならば連鎖移動剤の存在下で、同時にあるいは段階的にランダム共重合させ、さらには、必要に応じて、その共重合によって生成するランダム共重合体を構成するシラン化合物の部分を変性又は縮合させて、α−オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物との共重合体又はその変性又は縮合体を製造することができる。
また、α−オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物との共重合体又はその変性もしくは縮合体としては、例えば、α−オレフィンの1種又は2種以上と、必要ならば、その他の不飽和モノマーの1種又は2種以上とを、所望の反応容器を使用し、上記と同様に、ラジカル重合開始剤及び必要ならば連鎖移動剤の存在下で、同時にあるいは段階的に重合させ、次いで、その重合によって生成するポリオレフィン系重合体に、エチレン性不飽和シラン化合物の1種又は2種以上をグラフト共重合させ、さらには、必要に応じて、その共重合体によって生成するグラフト共重合体を構成するシラン化合物の部分を変性又は縮合させて、α−オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物との共重合体又はその変性もしくは縮合体を製造することができる。
α−オレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセンより選択される1種以上を使用することができる。
エチレン性不飽和シラン化合物としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリペンチロキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルトリベンジルオキシシラン、ビニルトリメチレンジオキシシラン、ビニルトリエチレンジオキシシラン、ビニルプロピオニルオキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリカルボキシシランより選択される1種以上を使用することができる。
その他の不飽和モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、ビニルアルコールより選択される1種以上を使用することができる。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、ラウロイルパーオキシド、ジプロピオニルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルヒドロパーオキシド、t−ブチルパーオキシイソブチレート等の有機過酸化物、分子状酸素、アゾビスイソブチロニトリル、アゾイソブチルバレロニトリル等のアゾ化合物等を使用することができる。
連鎖移動剤としては、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン等のパラフィン系炭化水素、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン等のα−オレフィン、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、n−ブチルアルデヒド等のアルデヒド、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン、芳香族炭化水素、塩素化炭化水素等を使用することができる。
ランダム共重合体を構成するシラン化合物の部分を変性又は縮合させる方法、あるいは、グラフト共重合体を構成するシラン化合物の部分を変性又は縮合させる方法としては、例えば、錫、亜鉛、鉄、鉛、コバルト等の金属のカルボン酸塩、チタン酸エステル及びキレート化物等の有機金属化合物、有機塩基、無機酸、及び有機酸等のシラノール縮合触媒等を使用し、α−オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物とのランダム共重合体あるいはグラフト共重合体を構成するシラン化合物の部分のシラノール間の脱水縮合反応等を行うことにより、α−オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物との共重合体の変性又は縮合体を製造する方法が挙げられる。
上記のようなシラン共重合体としては、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、及びグラフト共重合体であっても好ましく使用することができるが、グラフト共重合体であることがより好ましく、重合用ポリエチレンを主鎖とし、エチレン性不飽和シラン化合物が側鎖として重合したグラフト共重合体がさらに好ましい。このようなグラフト共重合体は、接着力に寄与するシラノール基の自由度が高くなるため、太陽電池モジュールにおける他の部材への充填材の接着性を向上することができる。
α−オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物との共重合体を構成する際のエチレン性不飽和シラン化合物の含量としては、全共重合体質量に対して、例えば、0.001〜15質量%程度が好ましく、0.01〜5質量%程度がより好ましく、0.05〜2質量%程度が特に好ましい。本実施形態において、α−オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物との共重合体を構成するエチレン性不飽和シラン化合物の含量が多い場合には、機械的強度及び耐熱性等に優れるとともに接着性に優れるが、含量が過度になると、引っ張り伸び及び熱融着性等に劣るので上記の範囲が好ましい。
なお、上記の樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で上記の共重合体以外の他の樹脂を所定の割合で含有していてもよい。他の樹脂としては、上記の共重合体と相溶性がある樹脂が好ましく、例えば、後述する「その他含有できる化合物」をあらかじめマスターバッチ化するための樹脂や、他の添加用樹脂が例示でき、具体的にはポリエチレンなどの未変性のポリオレフィン樹脂が例示できる。これらの存在量は上記の共重合体に対して50質量%以上95質量%以下であることが好ましい。
逆に言うと、上記の共重合体の含有量は、エチレン性不飽和シラン化合物の重合程度にもよるが、一般的には5質量%〜50質量%の範囲で基材密着性を示すので足りる。シラン変性ポリエチレンの添加量が5質量%未満の場合、後述する接着性評価の条件で測定される接着性のうち、接着性基材に対する耐久密着性(例えば85℃、85%RH)が20N/15mm未満であり好ましくなく、50質量%を越えると、アルコキシシリル基の導入が多過ぎるため、経時で該官能基の硬化縮合が起こり体積が収縮する結果、接着した対象物である太陽電池セルに歪みが生じ割れてしまうため好ましくない。
このように、本発明においては、裏面側充填材シート3を構成する樹脂の一部又は全部として、上記のようなシラン共重合体を使用することにより、太陽電池モジュール10を構成する他の部材に対する裏面側充填材シート3の密着性を向上することができる。また、上記のようなシラン共重合体を使用しない場合であっても、裏面側充填材シート3を構成する樹脂に対してシラノール基を生成するような化合物を添加剤として加えることにより、同様な効果を得ることができる。
なお、裏面側充填材シート3を構成する樹脂として挙げられた上記の樹脂は、例えばTダイ法などの従来公知の押し出し加工などによってシート状に加工され、裏面側充填材シート3として使用可能な状態とされる。
なお、図1に示すように、本実施形態において、裏面充填材シート3における積層面側表面3b側とは反対側の表面3aには、凹凸状のエンボス加工が施されたエンボス加工面31が存在する。このため、裏面一体化シート1の製造に使用される裏面側充填材シート3の表面3aには、予めエンボス加工面31が設けられることが好ましい。裏面側充填材シート3の表面3aにエンボス加工面31を設けるにあたり、公知の方法を特に制限なく使用することができる。なお、エンボス加工面31は、裏面一体化シート1の作製後において、その表面1aに形成してもよい。
本実施形態の裏面一体化シート1の表面1aに、エンボス加工面31が設けられることにより、例えば、裏面一体化シート1を巻き取りで保管したり、シート状に積み重ねて保管したりした場合に、隣接する太陽電池モジュール用裏面一体化シート同士が張り付いてしまうブロッキング現象の発生を抑制することができる。また、太陽電池素子11が設けられる層は、素子の存在する箇所と存在しない箇所が有ったり、素子と素子とを電気的に結合するリボン線(図示せず)が存在したりして、所々に空間を有するものである。太陽電池モジュール10を組み立てる際、裏面側充填材シート3は、太陽電池素子11に接する部材となるが、太陽電池素子11に接する、裏面側充填材シート3側の表面1aにエンボス加工面31が設けられることにより、太陽電池モジュール10の組み立てにおける真空ラミネート加工の際に、太陽電池素子11の層に存在する空間の空気を効率良く排出することができる。以上のような観点からは、エンボス加工面31の表面粗さRaは、熱ラミネーション前で2.0〜15.0μm、熱ラミネーション後で2.0〜13.0μmのエンボス面を有していることが好ましい。
[熱ラミネーション]
本実施態様の太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法は、既に説明した裏面一体化シート1を製造する方法である。本実施態様の裏面一体化シート1の製造方法は、太陽電池モジュールの裏面側に使用されるバックシート2と、裏面側充填材シート3と、を熱ラミネーション法によって積層する製造方法である。ここで、熱ラミネーション法とは、予めシート状に成膜された2枚のシート、この場合、バックシート2と、裏面側充填材シート3とを、重ねて加熱ロール等で加熱加圧して熱圧着させる方法である。
本実施態様の裏面一体化シートの製造方法は、さらに具体的には、バックシート2の表面に裏面側充填材シート3を重ね合わせる重ね工程と、重ね工程を経たバックシート2及び裏面側充填材シート3をこれらの厚さ方向に加圧するのと同時に、バックシート2側から加熱することにより、裏面側充填材シート3のうちバックシートに面した側3bを軟化又は溶融させて、バックシート2と裏面側充填材シート3とを接合させる熱ラミネーション工程と、を含む。以下、各工程について説明する。
まず、重ね工程について説明する。この工程は、バックシート2の表面に裏面側充填材シート3を重ね合わせる工程である。バックシート2の表面に裏面側充填材シート3を重ね合わせる方法については、特に限定されず、例えば、枚葉のシート状に加工したバックシート2の表面に、同じく枚葉のシート状に加工した裏面側充填材シート3を重ねる方法を採用してもよいし、巻き取りから連続した一繋がりのシートとしてバックシート2を引き出しつつ、同じく巻き取りから連続した一繋がりのシートとして裏面側充填材シート3を引き出して、両者を連続した一繋がりのシートのまま重ね合わせる方法を採用してもよい。後者の場合、バックシート2と裏面側充填材シート3とを重ねるために使用するロールと、後述する熱ラミネーション工程に使用する熱ロールとを同一のものにすることによって、重ね工程と、熱ラミネーション工程とを同時に実施することができる。なお、バックシート2の熱ラミネーションされる表面は、インライン又はオフラインであらかじめコロナ処理がされていることが好ましい。なお、オフラインにはあらかじめコロナ処理されたフィルムを積層する場合を含む。
次に、熱ラミネーション工程について説明する。この工程は、上記重ね工程を経たバックシート2及び裏面側充填材シート3をこれらの厚さ方向に加圧するのと同時に、バックシート2側から加熱することにより、裏面側充填材シート3のうち、バックシート2に面した側(3b)を軟化又は溶融させて、バックシート2と裏面側充填材シート3とを接合させる工程である。この工程を経ることにより、裏面側充填材シート3がバックシート2の表面に熱融着され、裏面一体化シート1が作製される。
既に説明したように、裏面側充填材シート3は、熱可塑性樹脂を主成分とするので、加熱により軟化又は溶融する。そのため、重ね工程を経て、裏面側充填材シート3とバックシート2とが重ね合わせられた状態で、圧力を加えながらこれらを加熱することにより、裏面側充填材シート3の一部が軟化又は溶融し、裏面側充填材シート3は、バックシート2に熱圧着される。このとき、加熱をバックシート2の側からのみ行うことにより、裏面側充填材シート3のうち、バックシート2に面した側のみを軟化又は溶融させて、バックシート2に接合させることができる一方で、裏面側充填材シート3が熱源に貼り付いてしまうことを防止できる。なお、バックシート2の側から加熱して、裏面側充填材シート3の一部を軟化又は溶融させるので、バックシート2は、裏面側充填材シート3よりも高い軟化点を有する樹脂で構成されており、かつ、加熱を行う際の温度は、裏面側充填材シート3を軟化又は溶融させる一方で、バックシート2を軟化又は溶融させない温度であることが好ましい。具体的な熱ラミネーションの条件は、バックシート2と裏面側充填材シート3との構成や厚さによって適宜選択されるが、一例を挙げれば、バックシート2側の加熱ロールと裏面側充填材シート3側の冷却ロールとでニップして熱ラミネーションを行なう場合、加熱ロールの温度が60〜230℃であり、冷却ロールの温度が5〜30℃である。
[エージング]
上記の熱ラミネーションの直後において、バックシート2と裏面側充填材シート3との15mm幅のラミネート強度(接着強度)は0.5〜3N/15mmであり、この強度は非常に弱いものである。実際、この程度のラミネート強度では、後加工でスリット(裁断)工程や打ち抜き工程を行うと積層面からの剥離(デラミネーション)が容易に起こり品質不良を生じる。したがって、単なる熱ラミネートのみでは仮接着以下の強度しか得られず実用に耐えない。なお、上記15mm幅のラミネート強度(単位;N/15mm)とは、ラミネートされたサンプルを15mm幅×150mmの形状に裁断し、これを剥離速度100mm/分の条件で剥離したときの横方向(剥離面と垂直の方向;TD)にかかる力(N)を意味する。
そこで、本発明においては、その後にエージング処理を行なうことで、ラミネート強度の向上を図ることに特徴がある。これによって、従来熱ラミネーションでは得られない程度のラミネート強度を発現させることが可能となる。これは、裏面側充填材シート3に含まれるシラノール基又はシラノール基を発生させる基を有する化合物が経時的に反応してラミネート強度の向上に寄与するものと考えられる。
エージングの条件は適宜選定されるが、一例を挙げれば、35〜55℃で24〜72時間のエージングである。これらの条件はバックシート2と裏面側充填材シート3との構成や厚さ、シラノール基又はシラノール基を発生させる基の含有量によって適宜選択されることになる。
そして、上記のエージング処理によってラミネート強度は5N/15mm以上に向上する。この強度は仮接着として充分な強度である。つまり、太陽電池モジュールの製造工程には再度加熱して、太陽電池素子を挟んで表裏の充填材シートを一体化する工程が含まれている。この際にバックシート2と裏面側充填材シート3とも本接着されるので、本発明の太陽電池モジュール用裏面一体化シートにおいては、それ程高いラミネート強度は必要とされないという点も本発明の特徴がある。つまり、熱ラミネーション法と、充填材シートのシラノール基又はシラノール基を発生させる基と、エージングとを組み合わせることで、モジュール化前の太陽電池部材に特有の物性である、仮接着強度を有する裏面一体化シートが得られるのである。
ここでいう仮接着強度とは、上記の5N/15mm以上であり、10N/15mm以上であることが好ましい。逆に言えば、上記のエージング処理はこのような仮接着で足りるので、エージング時間を過度に長くしたり高温にしたりする必要がない。この点も本発明に特有の効果である。
また、上記ラミネート強度(仮接着強度)は、50N/15mm以下であることが好ましい。ラミネート強度が50N/15mm以下であれば、エージング時間を過度に長くすることに伴う時間のロスを低減することができる。
<太陽電池モジュール>
次に、本発明の一実施形態である裏面一体化シート1が使用される太陽電池モジュール10の一例について、図2を参照しながら説明する。
太陽電池モジュール10は、図2に示すように、太陽電池モジュール10の裏面10b側から、裏面一体化シート1、太陽電池素子11、表面側充填材シート12及び透明前面基板13の順に積層されて構成される。なお、裏面一体化シート1は、そのバックシート2の側1bが太陽電池モジュールの裏面10bと一致するように積層される。このため、裏面一体化シート1に含まれる裏面側充填材シート3は、太陽電池素子11と接するように設けられる。また、太陽電池モジュール10における表面側充填材シート12は、特に限定されないが、既に説明した裏面側充填材シート3と同様のものを使用することができる。
太陽電池モジュール10は、例えば、上記の各層を形成する部材を順次積層してから真空吸引等により一体化し、その後、ラミネーション法等の成形法により、上記の各層を一体成形体として加熱圧着成型して製造することができる。
以上、本発明の太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法について、実施形態及び実施態様を示して具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態及び実施態様に限定されるものではなく、本発明の構成の範囲において適宜変更を加えて実施することができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
<太陽電池モジュール用裏面一体化シート>
・作製例1
密度0.901g/cmであり、190℃でのメルトマスフローレートが2g/10分である直鎖状低密度ポリエチレンをベース樹脂とし、このベース樹脂をマスターバッチA1とした。
密度0.901g/cmであり、190℃でのメルトマスフローレートが1g/10分である直鎖状低密度ポリエチレン樹脂100質量部に、ビニルメトキシシラン3質量部と、ラジカル発生剤としてのt−ブチル−パーオキシイソブチレート0.1質量部を混合し、200℃で溶融、混練し、シラン変性樹脂を得た。このシラン変性樹脂をマスターバッチA2とした。
次に、密度0.924g/cmの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂91.5質量部に対し、ヒンダードアミン系光安定化剤4.6質量部、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤3.4質量部、リン系熱安定化剤0.5質量部を混合して、溶融・加工し、マスターバッチA3とした。
マスターバッチA1の80質量部に対し、マスターバッチA2を20質量部及びマスターバッチA3を5質量部加え、φ150mm押出し機、1000mm幅のTダイスを有するフィルム成形機を用いて、総厚400μmである充填材シートAを作製した。なお、成形時に一方の面をエンボス面、他方の面をミラー面とすることにより、積層前の表面粗さRa(JIS−B0601)は、一方の面が3.0μmであり、他方の面は0.8μmであった。
・作製例2
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA;メルトマスフローレート2g/10分、酢酸ビニル顔料25質量%)をベース樹脂として使用した。
このベース樹脂100質量部に対し、架橋剤(2,5−ジメチルヘキサン,2,5−ジハイドロパーオキサイド)1.5質量部、シランカップリング剤(γ−クロロプロピルトリメトキシシラン)0.2質量部、及び架橋助剤(トリアリルイソシアヌレート)2.0質量部を加え、φ150mm押出し機、1000mm幅のTダイスを有するフィルム成形機を用いて、総厚400μmである充填材シートBを作製した。なお、成形時に一方の面をエンボス面、他方の面をミラー面とすることにより、積層前の表面粗さRa(JIS−B0601)は、一方の面が3.0μmであり、他方の面は0.8μmであった。
・作製例3
ポリビニルブチラール樹脂(PVB;クラレ株式会社製、製品名MowitalB68、残留アセテート含量1%未満、PVOH含量約29%)75.5質量部に対して、ジヘキシルアジペート24.5質量部、及びシランカップリング剤(γ−クロロプロピルトリメトキシシラン)0.2質量部を添加し、φ150mm押出し機、1000mm幅のTダイスを有するフィルム成形機を用いて、総厚400μmである充填材シートCを作製した。なお、成形時に一方の面をエンボス面、他方の面をミラー面とすることにより、積層前の表面粗さRa(JIS B0601)は、一方の面が3.0μmであり、他方の面は0.8μmであった。
バックシート:白色PET50μm(品名:ルミラー)とアルミ箔20μmとをドライラミネート法で貼り合わせてバックシートを得た。
熱ラミネート:上記の充填材シートA、充填材シートB又は充填材シートCとバックシートとをそれぞれ、120℃誘電ロール加熱の条件で熱ラミネートして積層し、積層品を作製した。
エージング:充填材シートAを使用した上記積層品を40℃×48時間のエージング処理をして実施例1の裏面一体化シートを得た。また、充填材シートBを使用した積層品を40℃×48時間のエージング処理をして実施例2の裏面一体化シートを得た。また、充填材シートCを使用した積層品を40℃×48時間のエージング処理をして実施例3の裏面一体化シートを得た。
比較例:実施例1〜3においてエージング処理を行なわなかったものをそれぞれ比較例1〜3とし、実施例1〜3においてシラノール基又はシラノール基を発生させる基を含有しないものを比較例4〜6とした。すなわち、比較例4で使用した充填材シートAは、マスターバッチA1を100質量部とマスターバッチA3を5質量部とを混合してシートを作製したものであり、比較例5で使用した充填材シートBは、シランカップリング剤を添加しないで作製したものであり、比較例6で使用した充填材シートCは、シランカップリング剤を添加しないで作製したものである。
評価例:上記の実施例及び比較例の裏面一体化シートについてラミネート強度の測定(N/15mm)と後工程の裁断工程におけるデラミネーションの目視確認を行なった。その結果を表1にまとめて示す。
Figure 2011035290
表1から明らかなように、熱ラミネーション法と、充填材シートのシラノール基又はシラノール基を発生させる基と、エージング処理とを組み合わせた実施例の裏面一体化シートでは、モジュール化前の太陽電池部材として充分な仮接着強度が得られることが理解できる。
1 裏面一体化シート
2 バックシート
3 裏面側充填材シート
10 太陽電池モジュール
11 太陽電池素子
12 表面側充填材シート
13 透明前面基板

Claims (4)

  1. 太陽電池モジュールの裏面側に使用されるバックシートと、裏面側の充填材シートと、を熱ラミネーション法によって積層する太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法であって、
    前記充填材シートは、シラノール基又はシラノール基を発生させる基を有する化合物を含み、
    熱ラミネーション後に所定のエージング処理を行うことで、前記バックシートと前記充填材シートとのラミネート強度を5N/15mm以上にすることを特徴とする太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法。
  2. 前記ラミネート強度が50N/15mm以下である請求項1記載の太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法。
  3. 前記充填材シートは、少なくともα−オレフィンとエチレン性不飽和シラン化合物とをコモノマーとして共重合してなる共重合体を含有する樹脂組成物からなる請求項1又は2記載の太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法。
  4. 前記熱ラミネーションの前に、前記バックシートの表面のうち前記充填材と積層される面に対してコロナ処理を施す請求項1から3のいずれかに記載の太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法。
JP2009182270A 2009-08-05 2009-08-05 太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法 Pending JP2011035290A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009182270A JP2011035290A (ja) 2009-08-05 2009-08-05 太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009182270A JP2011035290A (ja) 2009-08-05 2009-08-05 太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011035290A true JP2011035290A (ja) 2011-02-17

Family

ID=43764043

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009182270A Pending JP2011035290A (ja) 2009-08-05 2009-08-05 太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011035290A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102709359A (zh) * 2012-05-08 2012-10-03 常州天合光能有限公司 太阳能电池组件复合式导电背板及其制备和使用方法
WO2013118729A1 (ja) * 2012-02-06 2013-08-15 三菱樹脂株式会社 太陽電池用封止シート
JP2020181927A (ja) * 2019-04-26 2020-11-05 大日本印刷株式会社 太陽電池モジュール用の暗色封止材シート

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013118729A1 (ja) * 2012-02-06 2013-08-15 三菱樹脂株式会社 太陽電池用封止シート
CN104106147A (zh) * 2012-02-06 2014-10-15 三菱树脂株式会社 太阳能电池用密封片
KR20140128317A (ko) * 2012-02-06 2014-11-05 미쓰비시 쥬시 가부시끼가이샤 태양 전지용 봉지 시트
JPWO2013118729A1 (ja) * 2012-02-06 2015-05-11 三菱樹脂株式会社 太陽電池用封止シート
TWI583547B (zh) * 2012-02-06 2017-05-21 Dainippon Printing Co Ltd 太陽電池用密封片
US10062795B2 (en) 2012-02-06 2018-08-28 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Sealing sheet for solar cell
KR102004567B1 (ko) 2012-02-06 2019-07-26 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 태양 전지용 봉지 시트
CN102709359A (zh) * 2012-05-08 2012-10-03 常州天合光能有限公司 太阳能电池组件复合式导电背板及其制备和使用方法
JP2020181927A (ja) * 2019-04-26 2020-11-05 大日本印刷株式会社 太陽電池モジュール用の暗色封止材シート
JP7363085B2 (ja) 2019-04-26 2023-10-18 大日本印刷株式会社 太陽電池モジュール用の暗色封止材シート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004214641A (ja) 太陽電池モジュール用充填材シートおよびそれを使用した太陽電池モジュール
US20080302417A1 (en) Filler sheet for solar cell module, and solar cell module using the same
KR101450572B1 (ko) 태양 전지용 백시트 및 태양 전지 모듈
JP5476422B2 (ja) 太陽電池封止シート及び太陽電池封止シートの製造方法
JP2012216805A (ja) 太陽電池モジュール用充填材シート
JP2014525851A (ja) 結晶性ブロックコポリマー複合体又はブロックコポリマー複合体を含む層を含む、一体化バックシート及び封入性能を有する多層化ポリオレフィン系フィルム
JP2009094320A (ja) 太陽電池モジュール用裏面充填材シート
JP7259623B2 (ja) ガスバリア積層体及びこれを用いた包装材
KR20160060041A (ko) 태양 전지용 다층 시트, 태양 전지용 밀봉재 일체형 이면 보호 시트 및 태양 전지 모듈
WO2020109968A1 (en) Adhesive composition, light redirecting film and solar cell module
KR20170079945A (ko) 태양전지 블랙 백시트, 이를 포함하는 태양전지 모듈 및 그 제조방법
JP6035818B2 (ja) 太陽電池モジュール用裏面保護シート及び太陽電池モジュール
JP2003046105A (ja) 太陽電池モジュ−ル用充填剤層
JP2011035290A (ja) 太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法
JP6045126B2 (ja) 多層保護シート及びそれを用いた太陽電池モジュール
JP2003046104A (ja) 太陽電池モジュ−ル
JP2011049227A (ja) 太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法
JP5176279B2 (ja) 太陽電池モジュール用充填材シートの製造方法、および、太陽電池モジュールの製造方法
JP2011035291A (ja) 太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法及び太陽電池モジュール用裏面一体化シート
WO2014049778A1 (ja) 太陽電池モジュール用充填材シート、太陽電池封止シート、及び、太陽電池モジュールの製造方法
JP7160136B2 (ja) 太陽電池モジュール用の封止材シート、及びそれを用いた太陽電池モジュール
JP2012079884A (ja) フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法
JP5560606B2 (ja) 太陽電池モジュール用裏面一体化シートの製造方法
WO2012046565A1 (ja) フレキシブル太陽電池モジュールの製造方法
JP6597011B2 (ja) 太陽電池モジュール用の封止材一体型裏面保護シート及びそれを用いてなる太陽電池モジュール