JP2009094320A - 太陽電池モジュール用裏面充填材シート - Google Patents

太陽電池モジュール用裏面充填材シート Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、光反射性、および接着性に優れ、かつ上記接着性を長期間維持することができる太陽電池モジュール用裏面充填材シートを提供することを主目的とするものである。
【解決手段】本発明は、白色層用透明樹脂および白色顔料を有する白色層と、上記白色層を挟持する接着層用透明樹脂を有する接着層とを有する太陽電池モジュール用裏面充填材シートであって、上記接着層用透明樹脂が、シラン変性透明樹脂であることを特徴とする太陽電池モジュール用裏面充填材シートを提供することにより上記課題を解決するものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、接着性の経時変動が少ない太陽電池モジュール用裏面充填材シートに関するものである。
近年、環境問題に対する意識の高まりから、クリーンなエネルギー源としての太陽電池が注目されている。
太陽電池素子は単結晶シリコン基板や多結晶シリコン基板を用いて作製することが多いため太陽電池素子は物理的衝撃に弱く、また屋外に太陽電池を取り付けた場合に雨などからこれを保護する必要がある。また、太陽電池素子1枚では発生する電気出力が小さいため、複数の太陽電池素子を直並列に接続して、実用的な電気出力が取り出せるようにする必要がある。このため複数の太陽電池素子を接続し透明基板および充填材で封入して太陽電池モジュールを作製することが通常行われている。一般に太陽電池モジュールは、透明前面基板、前面充填材シート、太陽電池素子、裏面充填材シートおよび裏面保護シート等を順次積層し、これらを真空吸引して加熱圧着するラミネーション法等を利用して製造される。
また、上記太陽電池モジュールとしては、通常、上記裏面保護シートを、白色顔料を含む材料を用いて形成した白色裏面保護シートとし、上記透明前面基板から入射した光のうち太陽電池素子で吸収されず透過してきた光を反射し、再度太陽電池素子に光を吸収させることにより、光電変換効率の向上が図られたものが用いられている。
またさらに、特許文献1には、より効率的に太陽電池素子に光を反射し、再吸収させて光電変換効率の向上を図るために、太陽電池素子に隣接する裏面充填材シートに酸化チタン等の無機化合物を添加することで白色にしたものが開示されている(特許文献1)。
ここで、上記裏面充填材シートとしては、上記太陽電池素子と上記裏面保護シートとを十分な強度で接着する接着力が要求され、さらに上記太陽電池素子の保護の観点から、耐久性、耐候性、耐熱性、耐光性、耐水性等の諸特性に優れた樹脂からなることが求められるため、近年、ガラス等の無機材料と優れた接着性を発揮するアルコキシシリル基を有するシラン変性樹脂、なかでもエチレン性不飽和シラン化合物と、ポリオレフィン等の樹脂とを重合させてなるシラン変性樹脂が用いられている(特許文献2)。
また、上記シラン変性樹脂が有するアルコキシシリル基は、水の存在下で、容易に加水分解され、シラノール基となり、さらに上記シラノール基は、加熱等により容易に縮合反応しシロキサン基を生成することが知られている。つまり、水が存在すると、上記太陽電池素子等との接着に関与するアルコキシシリル基が、シロキサン基として消費され、接着性が低下することが知られている。
さらに、白色顔料として一般的に用いられる、酸化チタン等の金属酸化物は、吸湿性が高いものであることが知られている。
したがって、上記シラン変性樹脂を用いた裏面充填材シートに白色顔料として、例えば、上記酸化チタン等の金属酸化物を添加した場合には、上記裏面充填材シートが、上記金属酸化物と共に水を含む可能性が高く、その結果、上記アルコキシシリル基がシロキサン基の生成と共に減少するため、短期間で上記裏面充填材シートの接着性が低下するおそれがあるといった問題があった。また、このような接着性が低下した裏面充填材シートを用いて太陽電池モジュールを製造した場合には、短期間で、起電力が低下する等の不具合が生じるおそれがあるといった問題があった。
また、上記金属酸化物のなかには、吸湿した水と共に存在した場合において、アルコキシシリル基を縮合しシロキサン基を生成する縮合反応の触媒として作用するものもある。そのため、上記接着性がより不安定になる恐れがあった。
特開2006−36874号公報 特開2004−214641号公報
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、光反射性、および接着性に優れ、かつ上記接着性を長期間維持することができる太陽電池モジュール用裏面充填材シートを提供することを主目的とするものである。
上記目的を達成するために本発明は、白色層用透明樹脂および白色顔料を有する白色層と、上記白色層を挟持する接着層用透明樹脂を有する接着層とを有する太陽電池モジュール用裏面充填材シートであって、上記接着層用透明樹脂が、シラン変性透明樹脂であることを特徴とする太陽電池モジュール用裏面充填材シートを提供する。
本発明によれば、白色層用透明樹脂および白色顔料を有する白色層と、上記白色層を挟持する接着層用透明樹脂を有する接着層とを有し、かつ上記接着層用透明樹脂がシラン変性透明樹脂であることにより、本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートを、光反射性および接着性に優れたものとすることができる。したがって、太陽電池モジュールに用いた場合には、上記太陽電池モジュールを構成する裏面保護シートおよび太陽電池素子と十分な密着強度で積層することができ、さらに、太陽電池素子を透過した光を効率的に反射することができるため、優れた光電変換効率を有する太陽電池モジュールとすることができる。
また、上記接着層に上記白色顔料が含まれていないため、上記接着層に含まれる接着層用透明樹脂が有するアルコキシシリル基が加水分解し、さらに縮合することによるシロキサン基の形成を抑えることができ、優れた接着性を長期間維持することができる。
本発明においては、上記白色層用透明樹脂が、非シラン変性透明樹脂であることが好ましい。上記白色層用透明樹脂が、非シラン変性透明樹脂であることにより、本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートを低コストで生産することができるからである。
また、本発明においては、上記白色層用透明樹脂と、上記接着層用透明樹脂とが、同種の樹脂であることが好ましい。上記白色層用透明樹脂と、上記接着層用透明樹脂とが、同種の樹脂であることにより、本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートを低コストで生産することができ、さらに上記白色層と、上記接着層との接着性を優れたものとすることができるからである。
本発明においては、上記シラン変性透明樹脂が、エチレン性不飽和シラン化合物と重合用樹脂とを共重合してなるシラン変性共重合体であって、上記重合用樹脂が、ポリエチレンであることが好ましい。上記シラン変性透明樹脂が、エチレン性不飽和シラン化合物と重合用樹脂とを共重合したシラン変性共重合体であることにより、例えば、上記エチレン性不飽和シラン化合物の種類や、添加量を随時変更することにより、諸物性を調整することが容易だからである。
また、上記重合用樹脂として、ポリエチレンを用いることにより、加熱時に、異臭の発生や、太陽電池モジュールを構成する電極等の腐食を生ずる恐れのある熱分解物を発生することがないからである。さらに、太陽電池モジュールを生産する際に、太陽電池素子等と共に真空ラミネーション法等により太陽電池モジュールの各構成材料を積層した後に、加熱・架橋する熱架橋工程が不要となるため、上記太陽電池モジュールを低コストで生産することができるからである。
本発明においては、上記白色顔料が、酸化チタンであることが好ましい。上記白色顔料が酸化チタンであることにより、少ない添加量で十分に光を反射する白色層を形成することができるため、上記太陽電池モジュール用裏面充填材シートを低コストで生産することができるからである。
本発明は、裏面保護シートと、上記裏面保護シート上に形成された、上記太陽電池モジュール用裏面充填材シートと、上記太陽電池モジュール用裏面充填材シート上に形成された、太陽電池素子と、上記太陽電池素子上に形成された前面充填材シートと、上記前面充填材シート上に形成された透明前面基板とを有することを特徴とする太陽電池モジュールを提供する。
本発明によれば、上述した太陽電池モジュール用裏面充填材シートを用いることによって、上記裏面保護シートおよび上記太陽電池素子と十分な密着強度で、かつ安定的に積層することができる。
また、上記太陽電池モジュール用裏面充填材シートが白色層を有し、太陽電池素子を透過した光を効率的に反射することができるため、優れた光電変換効率を有するものとすることができる。
本発明は、光反射性、および接着性に優れ、かつ上記接着性を長期間維持することができる太陽電池モジュール用裏面充填材シートを低コストで提供するといった効果を奏する。
本発明は、太陽電池モジュール用裏面充填材シートおよびそれを用いた太陽電池モジュールに関するものである。
以下、本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートおよび太陽電池モジュールについて詳細に説明する。
A.太陽電池モジュール用裏面充填材シート
まず、本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートについて説明する。本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートは、白色層用透明樹脂および白色顔料を有する白色層と、上記白色層を挟持する接着層用透明樹脂を有する接着層とを有する太陽電池モジュール用裏面充填材シートであって、上記接着層用透明樹脂が、シラン変性透明樹脂であることを特徴とするものである。
次に、本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートを図を参照しながら説明する。図1は本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートの一例を示す概略図である。図1に例示するように、本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シート3は、白色層用透明樹脂および白色顔料を有する白色層1と、上記白色層1を挟持する接着層用透明樹脂を有する接着層2とを有するものである。
本発明によれば、白色層用透明樹脂および白色顔料を有する白色層と、上記白色層を挟持する接着層用透明樹脂を有する接着層とを有し、かつ上記接着層用透明樹脂がシラン変性透明樹脂であることにより、本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートを、光反射性および接着性に優れたものとすることができる。したがって、太陽電池モジュールに用いた場合には、上記太陽電池モジュールを構成する裏面保護シートおよび太陽電池素子と十分な密着強度で積層することができ、さらに、太陽電池素子を透過した光を効率的に反射することができるため、優れた光電変換効率を有する太陽電池モジュールとすることができる。
また、上記接着層に上記白色顔料が含まれていないため、上記接着層に含まれる接着層用透明樹脂が有するアルコキシシリル基が加水分解し、さらに縮合することによるシロキサン基の形成を抑えることができ、優れた接着性を長期間維持することができる。
本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートは、白色層と、接着層とを有するものである。
以下、このような太陽電池モジュール用裏面充填材シートの各構成について説明する。
1.白色層
本発明に用いられる白色層は、白色層用透明樹脂および白色顔料を有するものであり、太陽電池モジュールに用いた際に、太陽電池素子を透過した光を反射することができるものであれば特に限定されるものではない。以下、このような白色層について説明する。
(1)白色層用透明樹脂
本発明に用いられる白色層に含まれる白色層用透明樹脂は、後述する白色顔料と反応することなく、かつ後述する接着層と十分な強度で接着することができる透明樹脂であれば、特に限定されるものではない。
本発明においては、上記白色層用透明樹脂が、アルコキシシリル基を含まない透明樹脂である非シラン変性透明樹脂であることが好ましい。上記白色層用透明樹脂が、非シラン変性透明樹脂であることにより、本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートを低コストで生産することができるからである。
また、本発明においては、上記白色層用透明樹脂と、後述する接着層用透明樹脂とが、同種の樹脂であることが好ましい。本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートを低コストで生産することができ、さらに上記白色層と、上記接着層との接着性を優れたものとすることができるからである。
ここで、上記白色層用透明樹脂と、上記接着層用透明樹脂とが、同種の樹脂であることとは、上記白色層用透明樹脂、および上記接着層用透明樹脂が同一の種類のモノマーを重合させた主鎖を有する樹脂であることをいい、分子量、密度、架橋の有無等の同一まで要求するものではない。
なお、上記太陽電池モジュール用裏面充填材シートは、太陽電池素子と裏面保護シートとの間に配置されるものであるので、高い透明性を有したものでなくてもよい。
このような非シラン変性透明樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、および1−デセン等のα―オレフィンや、その他の不飽和モノマーのうち、1種類、または2種類以上を共重合したものを用いることができる。
ここで、上記不飽和モノマーとしては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、マレイン酸ジメチル等の不飽和カルボン酸エステル;(メタ)アクリル酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸、および不飽和カルボン酸の塩を挙げることができ、さらに、スチレン、(メタ)アクリロニトリル、ビニルアルコール等を用いても良い。上記不飽和カルボン酸の塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどの1価金属、マグネシウム、カルシウム、亜鉛などの多価金属の塩などを挙げることができる。
本発明においては、なかでもポリエチレン、エチレンービニルアルコール共重合体、エチレン−不飽和カルボン酸エステル共重合体、エチレンー不飽和カルボン酸共重合体および、上記エチレンー不飽和カルボン酸共重合体をナトリウムや亜鉛などの金属の塩で分子間結合したアイオノマーを好ましく用いることができ、特にポリエチレンを好ましく用いることができる。加熱時に、異臭や、太陽電池モジュールを構成する電極等を腐食する熱分解物を発生することがないからである。
また、太陽電池モジュールを生産する際に、太陽電池素子等と共に真空ラミネーション法等により太陽電池モジュールの各構成材料を積層した後に、加熱・架橋する熱架橋工程が不要となるため、上記太陽電池モジュールを低コストで生産することができるからである。
上記ポリエチレンとしては、所望の耐光性および機械強度等を有するものであれば特に限定されるものではなく、また、高い透明性を要するものではないので、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンのいずれも好適に用いることができる。
本発明においては、上記非シラン変性透明樹脂の1種類のみを単独で用いても良く、2種類以上を併用して用いても良い。
また、上記非シラン変性透明樹脂の融点は、80℃〜130℃であることが好ましい。上記太陽電池モジュール用裏面充填材シートを用いた太陽電池モジュールの製造時において、成形性に優れるからである。
なお、融点の測定方法としては、プラスチックの転移温度測定方法(JISK7121)に準拠し、示差走査熱量分析(DSC)により行う。なお、その際、融点ピークが2つ以上存在する場合は高い温度の方を融点とする。
また、本発明において、上記非シラン変性透明樹脂は、190℃でのメルトマスフローレートが0.5g/10分〜10g/10分であるものが好ましく、特に1g/10分〜8g/10分の範囲内であることが好ましい。
なお、メルトフローレートとしては、JIS K 7210:1999により得ることができる。本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートの成形性等に優れるからである。
(2)白色顔料
本発明に用いられる白色層に含まれる白色顔料としては、上述した白色層用透明樹脂に均一に分散することができ、本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートを太陽電池モジュールに用いた場合に、上記太陽電池モジュールに含まれる太陽電池素子を透過した光を効率よく反射することができるものであれば特に限定されるものではない。
このような白色顔料としては、具体的には、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化珪素、酸化アルミニウム等の金属酸化物;炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の無機化合物のうちの1種類のみを単独で用いても良く、2種類以上を併用して用いても良い。本発明においては、なかでも酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウムを好ましく用いることができる。これらの白色顔料は、優れた光反射性を有するものであるため、好適に用いることができ、かつ吸湿性を有することから、本発明において、吸湿性を有することによる接着性低下を抑制する効果を、特に発揮することができるからである。また、これらの白色顔料のなかでも、特に酸化チタンを好ましく用いることができる。少ない添加量で十分な光反射性を示すことができるため、上記太陽電池モジュール用裏面充填材シートを低コストで生産することができるからである。
本発明に用いられる白色顔料の粒径としては、光を反射することができるものであれば特に限定されるものではないが、平均粒径が、0.1μm〜3μmの範囲内であることが好ましく、なかでも0.2μm〜1.5μmの範囲内であることが好ましい。
また、上記白色顔料として、酸化チタンを用いる場合においては、平均粒径が、0.1μm〜1.0μmの範囲内であることが好ましく、なかでも0.2μm〜0.5μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲より小さいと十分に光を反射することができないからであり、上記範囲より大きいと、上記白色層用透明樹脂中で均一に分散することが困難となるからである。
なお、上記粒径の測定法としては、レーザー法により測定した平均粒径の値とする。平均粒径とは、一般に粒子の粒度を示すために用いられるものであり、レーザー法とは、粒子を溶媒中に分散し、その分散溶媒にレーザー光線を当てて得られた散乱光を細くし、演算することにより、平均粒径、粒度分布等を測定する方法である。なお、上記平均粒径は、レーザー法による粒径測定機として、リーズ&ノースラップ(Leeds & Northrup)社製 粒度分析計 マイクロトラックUPA Model-9230を使用して測定した値である。
本発明に用いられる白色顔料の含有量としては、光を反射することができれば特に限定されるものではなく、上記白色層中において、0.3質量%〜3質量%の範囲内であることが好ましく、なかでも0.5質量%〜2質量%の範囲内であることが好ましい。
また、上記白色顔料として酸化チタンを用いる場合における含有量としては、上記白色層中において、0.3質量%〜3質量%の範囲内であることが好ましく、なかでも0.5質量%〜2質量%の範囲内であることが好ましい。上記範囲より少ないと、効率よく光を反射することができないからであり、上記範囲より多いと、反射効率は変わらず、生産時のコストが高くなるからである。
(3)白色層
本発明に用いられる白色層は、上述した白色層用透明樹脂および白色顔料を有するものであれば特に限定されるものではなく、他の添加剤を含むものであっても良い。上記他の添加剤としては、光安定剤、紫外線吸収剤、または、熱安定剤を挙げることができる。
上記光安定剤としては、上記白色層用透明樹脂中の光劣化開始の活性種を捕捉し、光酸化を防止するものである。具体的には、ヒンダードアミン系化合物、ヒンダードピペリジン系化合物、およびその他等から選択される1種類または2種類以上を組み合わせたものを使用することができる。
上記紫外線吸収剤としては、太陽光中の有害な紫外線を吸収して、分子内で無害な熱エネルギーへと変換し、上記白色層用透明樹脂中の光劣化開始の活性種が励起されるのを防止するものである。具体的には、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サルチレート系、アクリルニトリル系、金属錯塩系、ヒンダードアミン系、および、超微粒子酸化チタン(粒子径:0.01μm〜0.06μm)あるいは超微粒子酸化亜鉛(粒子径:0.01μm〜0.04μm)等の無機系等の紫外線吸収剤からなる群から選択される少なくとも1種類のものを使用することができる。
また、上記熱安定剤としては、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト、ビス[2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)−6−メチルフェニル]エチルエステル亜リン酸、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)[1,1−ビフェニル]−4,4´−ジイルビスホスフォナイト、および、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト等のリン系熱安定剤;8−ヒドロキシ−5,7−ジ−tert−ブチル−フラン−2−オンとo−キシレンとの反応生成物等のラクトン系熱安定剤を挙げることができる。また、これらを1種類または2種類以上を用いることもできる。中でも、リン系熱安定剤およびラクトン系熱安定剤を併用して用いることが好ましい。
本発明における上記光安定剤、紫外線吸収剤、熱安定剤等の含有量としては、その粒子形状、密度等によって異なるが、太陽電池モジュール用裏面充填材シート中、0.01質量%〜5質量%の範囲内が好ましい。
本発明に用いられる白色層の厚みとしては、太陽電池モジュールとした際に、十分な強度等を示すことができるものであれば特に限定されるものではないが、50μm〜500μmの範囲内であることが好ましく、なかでも200μm〜400μmの範囲内であることが好ましい。
2.接着層
本発明に用いられる接着層は、シラン変性透明樹脂である接着層用透明樹脂を含むものであり、かつ酸化チタン等の白色顔料を含まないものである。上記接着層が上記白色顔料を含まないことによって、上記白色顔料が吸湿した水により、上記接着層が有するアルコキシシリル基が加水分解し、さらに縮合しシロキサン基となることを抑制することができ、上記太陽電池素子および裏面保護シートとの優れた接着性を長期間維持することができる。
(1)接着層用透明樹脂
本発明に用いられる接着層用透明樹脂は、シラン変性透明樹脂であり、アルコキシシリル基を含むものであれば特に限定されるものではないが、本発明においては、上記白色層用透明樹脂と、上記接着層用透明樹脂とが、同種の樹脂であることが好ましい。本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートを低コストで生産することができ、さらに上記白色層と、上記接着層との接着性を優れたものとすることができるからである。
本発明において接着層用透明樹脂として用いられるシラン変性透明樹脂としては、例えば、エチレン性不飽和シラン化合物と重合用樹脂とを共重合してなるシラン変性共重合体を用いることができる。このようなシラン変性共重合体は、上記重合用樹脂またはエチレン性不飽和シラン化合物の種類や、添加量を随時変更することにより、諸物性を調整することが容易である点で好適に用いることができるからである。
また、本発明に用いられるシラン変性共重合体としては、後述するエチレン性不飽和シラン化合物と、重合用樹脂とを共重合したものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ランダム共重合、交互共重合、ブロック共重合、および、グラフト共重合のいずれの共重合方法によって形成したものであっても好適に用いることができる。本発明においては、なかでも、グラフト共重合したものを用いることが好ましく、さらには、重合用樹脂を主鎖とし、エチレン性不飽和シラン化合物を側鎖としてグラフト共重合したものが好ましい。接着力に寄与するアルコキシシリル基の自由度が高くなるため、上記太陽電池モジュール用裏面充填材シートの接着力をより強固にすることができるからである。
このようなシラン変性共重合体に用いられるエチレン性不飽和シラン化合物としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリペンチロキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルトリベンジルオキシシラン、ビニルトリメチレンジオキシシラン、ビニルトリエチレンジオキシシラン、ビニルプロピオニルオキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、または、ビニルトリカルボキシシランを挙げることができる。本発明においては、なかでも、ビニルメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランを好ましく用いることができる。後述する重合用樹脂との重合反応性に優れるからである。
本発明に用いられるエチレン性不飽和シラン化合物は、1種類のみを単体で用いても良く、2種類以上を用いてもよい。
また、上記シラン変性共重合体に用いられる重合用樹脂としては、上記エチレン性不飽和シラン化合物と重合することができるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、上記「1.白色層」の「(1)白色層用透明樹脂」の項に記載した白色層用透明樹脂および、それを構成するモノマー等を用いることができる。
また、本発明においては、上記白色層用透明樹脂のなかでもポリエチレンを用いることが好ましい。加熱時に、異臭や、太陽電池モジュールを構成する電極等を腐食する熱分解物を発生することがないからである。
また、太陽電池モジュールを生産する際に、太陽電池素子等と共に真空ラミネーション法等により太陽電池モジュールの各構成材料を積層した後に、加熱・架橋する熱架橋工程が不要となるため、上記太陽電池モジュールを低コストで生産することができるからである。
また、本発明に用いられるポリエチレンとしては、密度が低いものを用いることが好ましい。密度が低いポリエチレンは、一般的に側鎖を多く含有しているため、グラフト重合に好適に用いることができるからである。より具体的には、密度が0.850g/cm〜0.960g/cmの範囲内であるものが好ましく、特に0.865g/cm〜0.930g/cmの範囲内であるものが好ましい。密度が上記範囲よりも高いとグラフト重合が不十分になり、本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートに所望の接着力を付与することができない場合があるからである。また、密度が上記範囲よりも低いと、本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートの機械強度が低いものとなる可能性があるからである。
なお、本発明においては、上記ポリエチレンの1種類を単体として用いても良く、また、2種類以上を混合して用いても良い。
本発明に用いられるシラン変性共重合体における、上記エチレン性不飽和シラン化合物の含有量としては、上記重合用樹脂100重量部に対して0.001重量部〜4重量部の範囲内が好ましく、特に0.01重量部〜3重量部の範囲内であることが好ましい。上記範囲より少ないと、太陽電池素子および裏面保護シートとの接着性が不十分になる恐れがあるからであり、上記範囲より多いと、接着性が変わらず、コストが高くなる恐れがあるからである。
また、上記シラン変性共重合体の融点は、80℃〜110℃の範囲内であることが好ましい。上記太陽電池モジュール用裏面充填材シートを用いた太陽電池モジュールの製造時において、成形性に優れるからである。
なお、融点の測定方法としては、上記「1.白色層」の「(1)白色層用透明樹脂」の項に記載したものと同様の方法を用いることができる。
上記シラン変性共重合体は、上記範囲の融点を有するものであれば特に限定されるものではない。なかでも本発明に用いられるシラン変性共重合体としては、190℃でのメルトマスフローレートが0.5g/10分〜10g/10分の範囲内であるものが好ましく、なかでも1g/10分〜8g/10分の範囲内であるものがより好ましい。本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートの成形性を向上することができるからである。
なお、メルトマスフローレートの測定としては、上記「1.白色層」の「(1)白色層用透明樹脂」の項で記載したものと同様の方法を用いることができる。
本発明に用いられるシラン変性共重合体の製造方法としては、所望量のアルコキシシリル基を有したシラン変性共重合体を得ることができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、上記エチレン性不飽和シラン化合物と、上記重合用樹脂とを、ラジカル重合開始剤と共に、加熱溶融混合する方法を挙げることができる。上記加熱溶融混合方法としては、所望の温度条件等で加熱溶融混合できるものであれば特に限定されるものではなく、押出機等の公知の加熱溶融混合装置を用いることができる。また、上記シラン変性共重合体の製造方法における加熱温度としては、用いるエチレン性不飽和シラン化合物等の材料によって異なるものであるが、150℃〜300℃の範囲内であることが好ましく、170℃〜270℃の範囲内であることが好ましい。上記シラン変性共重合体は、加熱によりシラノール基部分が架橋しゲル化しやすいためである。
上記ラジカル重合開始剤としては、例えば、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ヒドロパーオキシ)ヘキサン等のヒドロパーオキサイド類;ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−パーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキサイド類;ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキシン−3等のパーオキシエステル類;メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類等の有機過酸化物、または、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物等が挙げられる。
上記ラジカル重合開始剤の含有量としては、上記エチレン性不飽和シラン化合物と上記重合用樹脂とを重合させることができるものであれば特に限定するものではないが、上記エチレン性不飽和シラン化合物および上記重合用樹脂の混合物中に、0.001質量%〜0.1質量%の範囲内で含まれることが好ましい。上記範囲未満では、上記エチレン性不飽和シラン化合物と上記重合用樹脂とのラジカル重合が起こりにくいからである。
(2)接着層
本発明に用いられる接着層は、上記接着層用透明樹脂を含み、かつ白色顔料を含まないものであれば、特に限定されるものではなく、例えば添加用樹脂や、他の添加剤を含むものであっても良い。
本発明に用いられる添加用樹脂としては、上記接着層用透明樹脂と均一に混合することができるものであれば特に限定されるものではないが、上記接着層用透明樹脂に用いた重合用樹脂と同一のものを用いることが好ましい。このような添加用樹脂を用いることで、低コスト化を図ることができるためである。
本発明において、上記添加用樹脂の含有量は、上記接着層用透明樹脂100重量部に対し、0.01重量部〜9900重量部の範囲内が好ましく、特に0.1重量部〜2000重量部の範囲内が好ましい。上記添加用樹脂の含有量が上記範囲よりも少ないと、コストの面において不利となってしまう場合があり、また上記範囲よりも多いと、本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートの接着力が不十分となる可能性があるからである。
また、上記添加用樹脂の融点は、80℃〜130℃の範囲内であることが好ましい。上記太陽電池モジュール用裏面充填材シートを用いた太陽電池モジュールの製造時において、成形性に優れるからである。
本発明において、上記添加用樹脂は、190℃でのメルトマスフローレートが0.5g/10分〜10g/10分の範囲内であるものが好ましく、特に1g/10分〜8g/10分の範囲内であるものが好ましい。本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートの成形性等に優れるからである。
本発明に用いられる接着層に含まれる他の添加物としては、光安定剤、紫外線吸収剤、熱安定剤等を挙げることができ、上記「1.白色層」の項に記載したものと同様のものを用いることができる。
ただし上記紫外線吸収剤としては金属錯塩系、超微粒子酸化チタンあるいは超微粒子酸化亜鉛等の無機系等を含まないものとする。上記無機系紫外線吸収剤は吸湿性を有するため、上記接着層の接着性が低下する恐れがあるからである。
また、本発明に用いられる接着層は、シラノール縮合触媒を実質的に含まないものであることが好ましい。上記シラノール縮合触媒は、上記シラノール基間の縮合反応を促進するものであるため、上記接着層の接着性が短期間で低下する恐れがあるからである。
なお、上記シラノール縮合触媒を実質的に含まないとは、具体的には、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクテート、ジオクチル錫ジラウレートといったシラノール縮合触媒が、上記接着層を構成する全樹脂100重量部に対して、0.05重量部以下である場合をいい、より好ましくは0.02重量部以下の範囲内であることが好ましく、なかでも0重量部であることが好ましい。
また発明に用いられる接着層中のSi(珪素)含有量は8ppm〜3500ppmの範囲内であることが好ましく、なかでも10ppm〜3000ppmの範囲内であることが好ましく、特に50ppm〜2000ppmの範囲内であることが好ましい。Si量が上記範囲よりも少ないと、本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートの接着力が不十分になり、密着性の経時安定性に優れた太陽電池モジュールを作製することができない恐れがあるからである。また、Si量が上記範囲よりも多いとコスト面において不利となる場合があるからである。
ここで、上記重合Si量は、上記樹脂シートの灰分をアルカリ融解して純水に溶解後定容し、高周波プラズマ発光分析装置((株)島津製作所製 ICPS8100)を用いてICP発光分析法により重合Si量の定量を行うことにより測定した値である。
また、本発明に用いられる接着層のゲル分率は、30%以下であることが好ましく、なかでも10%以下であることが好ましく、特に0%であることが特に好ましい。上記範囲より低いと、例えば、上記接着層を含む太陽電池モジュール用裏面充填材シートを用いて太陽電池モジュールを形成した後、上記太陽電池モジュール用裏面充填材シートを再利用することが容易となるからである。また、ゲル分率が上記範囲より高いと、太陽電池モジュール製造時の加工性が低下したり、太陽電池素子および裏面保護シートとの密着強度が不十分となる可能性があるからである。
このようなゲル分率の測定方法としては、太陽電池モジュール用裏面充填材シートを白色層と、接着層とに剥離・分離し、次いで上記接着層を1g秤量し、80メッシュの金網袋に入れる。次いで、ソックスレー抽出器内に金網ごとサンプル投入し、キシレンを沸点下において還流させる。10時間連続抽出したのち、金網ごとサンプルごと取出し乾燥処理後秤量し、抽出前後の重量比較を行い残留不溶分の質量%を測定し、これをゲル分率とする方法が用いられる。
本発明に用いられる接着層の厚みとしては、太陽電池モジュールとした際に、十分な接着性等を示すことができるものであれば特に限定されるものではないが、片側あたり、10μm〜400μmの範囲内であることが好ましく、なかでも20μm〜200μmの範囲内であることが好ましい。
3.太陽電池モジュール用裏面充填材シート
本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートは、白色層用透明樹脂および白色顔料を有する白色層と、上記白色層を挟持する接着層用透明樹脂を有する接着層とを有するものであれば特に限定されるものではない。
本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートの厚みとしては、太陽電池モジュールとした際に、十分な強度等を示すことができるものであれば特に限定されるものではないが、100μm〜1000μmの範囲内であることが好ましく、なかでも300μm〜600μmの範囲内であることが好ましい。
また、本発明において、上記白色層と、上記接着層との厚みの比(白色層/接着層)は、1〜10の範囲内であることが好ましく、なかでも1.2〜5の範囲内であることが好ましく、特に1.5〜3の範囲内であることが好ましい。上記範囲より小さいと十分に光を反射することができない恐れがあるからであり、上記範囲より大きいと、上記接着層を均一に形成することが困難になる可能性があるからである。
なお、上記接着層の厚みとは、白色層の両面に積層された接着層の厚みを合計したものではなく、上記接着層1層当たりの厚みをいう。
本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートの製造方法としては、上記白色層、および上記接着層が密着性良く積層されたものとすることができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、上記白色層および接着層の各材料を押し出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレーション法等の製膜することにより、上記白色層および上記接着層を単独で製膜した後、積層する方法、あるいは、上記白色層および接着層の各材料を、多層共押し出し製膜し、上記白色層と上記接着層とが積層された太陽電池モジュール用裏面充填材シートを製造する方法を挙げることができる。更に、例えば、テンター方式、あるいは、チューブラー方式等を利用して1軸ないし2軸方向に延伸してもよい。
B.太陽電池モジュール
次に、本発明の太陽電池モジュールについて説明する。本発明の太陽電池モジュールは、裏面保護シートと、上記裏面保護シート上に形成された、上記太陽電池モジュール用裏面充填材シートと、上記太陽電池モジュール用裏面充填材シート上に形成された、太陽電池素子と、上記太陽電池素子上に形成された前面充填材シートと、上記前面充填材シート上に形成された透明前面基板とを有することを特徴とするものである。
次に、本発明の太陽電池モジュールを図を参照しながら説明する。図2は本発明の太陽電池モジュールの一例を示す概略図である。図2に例示するように、本発明の太陽電池モジュール10は、裏面保護シート4と、上記裏面保護シート4上に形成された、白色層1および上記白色層1を挟持する接着層2を有する太陽電池モジュール用裏面充填材シート3と、上記太陽電池モジュール用裏面充填材シート3上に形成された太陽電池素子5と、上記太陽電池素子5上に形成された前面充填材シート6と、上記前面充填材シート6上に形成された透明前面基板7とを有するものである。
本発明によれば、上述した太陽電池モジュール用裏面充填材シートを用いることによって、上記裏面保護シートおよび上記太陽電池素子と十分な密着強度で、かつ安定的に積層することができる。
また、上記太陽電池モジュール用裏面充填材シートが白色層を有し、太陽電池素子を透過した光を効率的に反射することができるため、優れた光電変換効率を有するものとすることができる。
本発明の太陽電池モジュールは、裏面保護シートと、太陽電池モジュール用裏面充填材シートと、太陽電池素子と、前面充填材シートと、透明前面基板とを有するものである。
以下、本発明の太陽電池モジュールの各構成について説明する。
1.太陽電池モジュール用裏面充填材シート
本発明に用いられる太陽電池モジュール用裏面充填材シートは、上述した太陽電池モジュール用裏面充填材シートである。
したがって、このような太陽電池モジュール用裏面充填材シートを用いることによって、後述する裏面保護シートおよび後述する太陽電池素子と、十分な密着強度で、かつ安定的に積層することができる。
また、上記太陽電池モジュール用裏面充填材シートが白色層を有し、太陽電池素子を透過した光を効率的に反射することができるため、優れた光電変換効率を有するものとすることができる。
なお、本発明に用いられる太陽電池モジュール用裏面充填材シートの詳細については、上記「A.太陽電池モジュール用裏面充填材シート」の項に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
また、本発明の太陽電池モジュールが有する太陽電池モジュール用裏面充填材シートの接着層のゲル分率、すなわち、上記太陽電池モジュールを形成した後の太陽電池モジュール用裏面充填材シートの接着層のゲル分率としては、30%以下であることが好ましく、なかでも10%以下であることが好ましく、特に0%であることが特に好ましい。上記範囲より高いと、例えば、上記接着層を含む太陽電池モジュール用裏面充填材シートを用いて太陽電池モジュールを形成した後、上記太陽電池モジュール用裏面充填材シートを再利用することが困難となるからである。また、太陽電池素子および裏面保護シートとの密着強度が不十分となる可能性があるからである。
2.太陽電池素子
本発明に用いられる太陽電池素子としては、一般的な太陽電池素子を用いることができる。具体的には、単結晶シリコン型太陽電池素子、多結晶シリコン型太陽電池素子等の結晶シリコン太陽電子素子、シングル接合型あるいはタンデム構造型等からなるアモルファスシリコン太陽電池素子、ガリウムヒ素(GaAs)やインジウム燐(InP)等のIII−V族化合物半導体太陽電子素子、カドミウムテルル(CdTe)や銅インジウムセレナイド(CuInSe)等のII−VI族化合物半導体太陽電子素子、有機太陽電池素子等を用いることができる。
また本発明に用いられる太陽電池素子としては、薄膜多結晶性シリコン太陽電池素子、薄膜微結晶性シリコン太陽電池素子、薄膜結晶シリコン太陽電池素子とアモルファスシリコン太陽電池素子とのハイブリット素子等も使用することができる。
3.裏面保護シート
本発明に用いられる裏面保護シートとしては、所望の耐熱性、耐光性、耐水性等の耐候性を有するものであれば特に限定されない。このような裏面保護シートとしては、例えば、絶縁性の樹脂フィルムや、金属板等が好適に用いられる。なかでも本発明においては上記絶縁性の樹脂フィルムを用いることが好ましい。
上記樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリ−ルフタレ−ト系樹脂、シリコ−ン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエ−テルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタ−ル系樹脂、セルロ−ス系樹脂からなるフィルムを挙げることができる。なかでも本発明においては、フッ素系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、または、ポリエステル系樹脂からなるフィルムを用いることが好ましい。
また、このような樹脂フィルムとしては2軸延伸した樹脂フィルムを用いることもできる。
さらに、上記樹脂フィルムとしては、複数のフィルムが積層された構成を有するものであっても良い。このような複数のフィルムが積層された構成としては、例えば、無機蒸着膜を有するガスバリア性フィルムが積層された構成や、強靭性フィルムが積層された構成を例示することができる。
本発明に用いられる裏面保護シートの厚みとしては、通常、12μm〜200μmの範囲内であることが好ましく、なかでも25μm〜150μmの範囲内であることが好ましい。
4.透明前面基板
本発明に用いられる透明前面基板としては、太陽光の透過性を有する基板であれば特に限定されず、例えば、ガラス板、フッ素系樹脂、ポリアミド系樹脂(各種のナイロン)、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、アセタ−ル系樹脂、セルロ−ス系樹脂等の各種の樹脂フィルムを用いることができる。
また、本発明に用いられる透明前面基板の厚みは、所望の強度を実現できる範囲内であれば特に限定されないが、通常、12μm〜7000μmの範囲内が好ましく、特に25μm〜4000μmの範囲内が好ましい。
5.前面充填材シート
本発明に用いられる前面充填材シートとしては、太陽光に対する透過性を有し、かつ、上記透明前面基板および太陽電池素子に対して接着性を示すものであれば特に限定されない。このような前面充填材シートを構成する材料の具体例としては、フッ素系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸、または、メタクリル酸共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンあるいはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマ−ル酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、ポリビニルブチラ−ル樹脂、シリコ−ン系樹脂、エポキシ系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂等の樹脂の1種ないし2種以上の混合物を使用することができる。なかでも本発明においては、上記樹脂のなかでも、フッ素系樹脂、シリコ−ン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂を用いることが好ましく、特にシリコーン系樹脂を用いることが好ましい。
上記シリコーン系樹脂としては、アルコキシシリル基を有する樹脂であれば特に限定されないが、なかでも熱可塑性シラン変性樹脂が好ましい。さらに、本発明においては、上記熱可塑性シラン変性樹脂として、上述した本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートの接着層において接着層用透明樹脂として用いられるシラン変性透明樹脂と同一の樹脂を用いることが好ましい。このように上記前面充填材シートに用いられる熱可塑性シラン変性樹脂と、上記接着層に用いられるシラン変性透明樹脂とを統一することにより、生産コストを低減することができるからである。
また、本発明においては、上記前面充填材シートは、上記樹脂以外に添加剤を含んでも良い。このような添加剤としては、例えば、架橋剤、熱酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、光酸化防止剤を挙げることができる。
本発明に用いられる前面充填材シートの厚みは、特に限定されるものではないが、通常200μm〜1000μmの範囲内、好ましくは350μm〜600μmの範囲内とされる。
さらに、本発明に用いられる前面充填材シートは、全光線透過率が、70%〜100%の範囲内であることが好ましく、なかでも80%〜100%の範囲内であることが好ましく、特に90%〜100%の範囲内であることが好ましい。上記全光透過率が、上記範囲内であることにより太陽電池モジュールの発電効率が損なわれることを防止できるからである。
なお、上記全光線透過率は、通常の方法により測定することができ、例えばカラーコンピュータにより測定することができる。
6.その他
本発明の太陽電池モジュールにおいては、太陽光の吸収性、補強、その他等の目的のもとに、さらに、他の層を任意に加えて積層することができるものである。このような他の層としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロ−ス等の公知の樹脂のフィルムないしシ−トから任意に選択して使用することができる。
7.太陽電池モジュールの製造方法
本発明において透明前面基板、前面充填材シート、太陽電池素子、太陽電池モジュール用裏面充填材シート、および、裏面保護シートをこの順で積層した後、これらを加熱圧着する方法としては、上記各構成を密着できる方法であれば特に限定されず、一般的に公知の方法を用いることができる。このような方法としては、例えば、透明前面基板、前面充填材シート、太陽電池素子、太陽電池モジュール用裏面充填材シート、および、裏面保護シートをこの順で積層した後、これらを一体として、真空吸引して加熱圧着するラミネーション法等を例示することができる。
上記ラミネーション法を用いた際のラミネート温度は、通常、90℃〜230℃の範囲内であることが好ましく、特に110℃〜190℃の範囲内であることが好ましい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を用いることにより、本発明をより具体的に説明する。
[実施例1]
(1)シラン変性透明樹脂の調製
密度が0.898g/cmであり、190℃でのメルトマスフローレート(MFR)が2g/10分であるメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン(以下、M−LLDPEと称する)98重量部に対して、ビニルトリメトキシシラン2重量部、およびラジカル開始剤としてジクミルパーオキサイド0.1重量部を混合し、200℃で加熱溶融攪拌し、シラン変性透明樹脂を得た。
(2)添加剤マスターバッチの調製
M−LLDPE85重量部に対して、ヒンダードアミン系光安定剤2.5重量部、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤7.5重量部、リン系熱安定剤5重量部を混合して溶融・加工しペレット化することにより、添加剤マスターバッチを調製した。
(3)白色顔料マスターバッチ
M−LLDPE80重量部に対して、白色顔料として粒径0.25μmの酸化チタン微粒子20重量部を混合して溶融・加工しペレット化することにより白色顔料マスターバッチを調製した。
(4)太陽電池モジュール用裏面充填材シートの作製
太陽電池モジュール用裏面充填材シートの作製においては、2種3層の層構成が可能なφ25mm押出機、300mm幅のTダイスを有するフィルム成型機を用いた。ホッパA内の樹脂が第1、第3層(外層)に、ホッパB内の樹脂が第2層(中間層)に供給されるものである。
まず、接着層用透明樹脂として上記シラン変性透明樹脂5重量部と、M−LLDPE95重量部と、添加剤マスターバッチ5重量部とを混合し、上記フィルム成型機のホッパAに投入した。
次に、白色層用透明樹脂として上記M−LLDPE95重量部と、添加剤マスターバッチ5重量部と、白色顔料マスターバッチ5重量部とを混合し、上記フィルム成型機のホッパBに投入した。
次いで、上記フィルム成型機を用いて、押し出し温度230℃、引き取り速度3m/minで厚さ400μmのシートを、第1、第3層の厚みがそれぞれ100μm、第2層の厚みが200μmとなるように製膜することにより、第2層が白色層用透明樹脂および白色顔料を含む白色層であり、上記白色層を挟持する第1層および第3層が接着層用透明樹脂を有する接着層である太陽電池モジュール用裏面充填材シートを得た。なお、上記の製膜化は、支障なく実施することができた。
[実施例2]
白色顔料マスターバッチ作製時に、M−LLDPEに替えて、密度0.918g/cm、融点106℃、MFRが22g/10分の高圧法低密度ポリエチレンを70重量部、白色顔料として粒径0.25μmの酸化チタン微粒子30重量部を混合した他は、実施例1と同様に太陽電池モジュール用裏面充填材シートを作製した。
[実施例3]
白色顔料マスターバッチ作製時に、M−LLDPEを90重量部、白色顔料として粒径0.21μmの酸化チタン微粒子10重量部を混合した他は、実施例1と同様に太陽電池モジュール用裏面充填材シートを作製した。
[実施例4]
白色顔料マスターバッチ作製時に、M−LLDPEを90重量部、白色顔料として粒径1μmの酸化亜鉛粒子10重量部を混合した他は、実施例1と同様に太陽電池モジュール用裏面充填材シートを作製した。
[実施例5]
第1、第3層の厚みがそれぞれ50μm、第2層の厚みが400μmとなるように製膜した他は、実施例1と同様に太陽電池モジュール用裏面充填材シートを作製した。
[実施例6]
第1、第3層の厚みがそれぞれ150μm、第2層の厚みが300μmとなるように製膜した他は、実施例1と同様に太陽電池モジュール用裏面充填材シートを作製した。
[比較例1]
実施例1で作製したシラン変性透明樹脂5重量部と、M−LLDPE95重量部と、添加剤マスターバッチ5重量部と、白色顔料マスターバッチ5重量部とを混合したものを、実施例1で用いたフィルム成型機のホッパA,ホッパBに投入し、押し出し温度230℃、引き取り速度3m/minの条件で厚さ400μmのシートを製膜し、太陽電池モジュール用裏面充填材シートを得た。なお、上記の製膜化は、支障なく実施することができた。
(評価)
実施例1、比較例1で得た太陽電池モジュール用裏面充填材シートを、40℃、RH90%の環境下に保存し、保存前、3ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、1年経過後に、太陽電池モジュール製造用の真空ラミネーターにて、厚み3mmのガラス板と150℃で、15分間圧着し、JIS Z1707に従い15mm幅での剥離強度(単位:N/10mm)を測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 2009094320
表1に示すように、実施例1〜6では、時間経過による剥離強度の低下がほとんど見られないが、比較例1では、経時的に剥離強度が低下することが確認された。
本発明の太陽電池モジュール用裏面充填材シートの一例を示す概略図である。 本発明の太陽電池モジュールの一例を示す概略図である。
符号の説明
1 … 白色層
2 … 接着層
3 … 太陽電池モジュール用裏面充填材シート
4 … 裏面保護シート
5 … 太陽電池素子
6 … 前面充填材シート
7 … 透明前面基板
10 … 太陽電池モジュール

Claims (6)

  1. 白色層用透明樹脂および白色顔料を有する白色層と、
    前記白色層を挟持する接着層用透明樹脂を有する接着層とを有する太陽電池モジュール用裏面充填材シートであって、
    前記接着層用透明樹脂が、シラン変性透明樹脂であることを特徴とする太陽電池モジュール用裏面充填材シート。
  2. 前記白色層用透明樹脂が、非シラン変性透明樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール用裏面充填材シート。
  3. 前記白色層用透明樹脂と、前記接着層用透明樹脂とが、同種の樹脂であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の太陽電池モジュール用裏面充填材シート。
  4. 前記シラン変性透明樹脂が、エチレン性不飽和シラン化合物と重合用樹脂とを共重合してなるシラン変性共重合体であって、
    前記重合用樹脂が、ポリエチレンであることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の太陽電池モジュール用裏面充填材シート。
  5. 前記白色顔料が、酸化チタンであることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の太陽電池モジュール用裏面充填材シート。
  6. 裏面保護シートと、
    前記裏面保護シート上に形成された、請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載の太陽電池モジュール用裏面充填材シートと、
    前記太陽電池モジュール用裏面充填材シート上に形成された、太陽電池素子と、
    前記太陽電池素子上に形成された前面充填材シートと、
    前記前面充填材シート上に形成された透明前面基板とを有することを特徴とする太陽電池モジュール。
JP2007264083A 2007-10-10 2007-10-10 太陽電池モジュール用裏面充填材シート Pending JP2009094320A (ja)

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