JP5174521B2 - 冷凍パン生地の解凍装置 - Google Patents
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Description
しかし、冷凍パン生地は通常室温にて解凍し、発酵させる方法を取っているため、焼きたてパンを効率よく提供することが難しく、従業者の負担が大きくならざるを得なかった。
そこで、近年冷凍パン生地の解凍装置(ドウコンディショナー)を使用し、該解凍装置のパン生地収納庫内の温度、湿度を自動的に制御し、冷凍パン生地の解凍から最終発酵までを自動化することができる装置が用いられている。
そこで、従来の冷凍パン生地の解凍装置を用いて、室温解凍と同様に、例えば、冷凍条件:温度−20℃、湿度50%、冷蔵過程はなく予熱工程に入り、予熱条件:温度25℃、湿度75%、ホイロ条件:温度30℃、湿度80%に設定して解凍からホイロを行う場合、庫内の上下や奥・手前で生地の加熱・加湿・除湿条件に差違が発生したり、庫内の加湿が十分できなかったり、或いは、高湿度の空気が庫内へ循環し庫内湿度が飽和する状況が出現したりした。
それ故、従来の冷凍パン生地の解凍装置により室温解凍と同様の条件下で解凍を行った場合、生地構造が変化し生地表面のシワ、梨肌などの外観品質の弊害の発生、生地表面の過度の乾燥、過剰な水分の吸着によって焼成工程での生地表面の着色の不均一等様々な冷凍障害と総称される現象が発生することがあった。
そこで、このような冷凍障害を生じさせないように、例えば、 特許第3763112号公報(特許文献1)、特開平2001−78657公報(特許文献2)のようなものがある。
第1に、冷凍パン生地載置用天板を所定距離離間して階段状に傾斜して積層しパン生地収納庫内に空気流通調整空間部を設け、上段から下段に至る各天板と天板の間に流れる調整空気の風量・風速を同じにし、かつ、各天板と天板の間に調整空気を流入し易くし、さらに、調整空気作製送風部からの送風量を多くしても、パン生地収納庫内の隅々まで均一に調整空気が循環するようにした。
第2に、冷凍能力の高い冷却用冷凍手段と、冷却能力が低い冷却用冷凍手段の両者を備えることなく、一つの冷凍手段を用い、その冷凍手段の吸入圧力調整弁にバイパス回路を設け、バイパス回路の開閉により冷凍能力を高低2段に切替可能とし、加熱状態での減湿・冷却状態での減湿・加熱状態での加湿・冷却状態での加湿の各能力を高め、パン生地収納庫内の温度・湿度制御を的確に行うようにし、また、過度の冷却により庫内空気から析出する水分を凍結させることなく水滴として庫外に排出でき、さらに、加湿スプレーから噴射される水滴を含む調整空気が直接冷却器に作用しない構造として、冷却器に水滴が結露しないようにし、加湿を必要としない時は、極力水蒸気の発生を防ぐようにした。
第3に、改良した加湿スプレーを使用し加湿を必要とする時は速やかに空気中に水滴を取り込ませ、安定的な加湿ができるようにした。
これらにより、パン生地収納庫内の温度分布・湿度分布のバラツキを少なくするとともに、解凍からホイロ時に素早い温度応答を可能とし、湿度も飽和することがない良好な湿度の制御ができ、解凍時にパン生地表面の水分が適切な量に保たれる条件に設定でき、安定仮想室温環境を作ることができるようにした冷凍パン生地の解凍装置を提供するものである。
(1)冷凍パン生地載置用天板を載置する天板載置用棚を収容するための天板載置用棚配置部を備えたパン生地収納庫と、加熱ヒーターを備える加熱手段と冷却器を備える冷却手段と加湿スプレーを備える加湿手段と送風ファンを備える送風手段とそれら手段を制御する制御部とを有する収納庫内雰囲気調整手段とを備える冷凍パン生地の解凍装置であって、
前記冷凍パン生地の解凍装置は、前記パン生地収納庫内に、前記収納庫内雰囲気調整手段の前記冷却器と前記加熱ヒータと前記加湿スプレーと前記送風ファンとを収納し、かつ、前記天板載置用棚配置部と区画された調整空気作製送風部を備えるとともに、前記調整空気作製送風部は、一端側に設けられた空気吸入部と他端側に設けられた空気吐出部を有し、さらに、前記パン生地収納庫内の前記天板載置用棚配置部は、前記調整空気作製送風部の前記吸入部と連通する空気流通調整用空間部を有するものであり、さらに、前記冷凍パン生地の解凍装置は、前記空気流通調整用空間部を介して前記空気吸入部より庫内空気を吸引し、吸引した庫内空気を前記調整空気作製送風部にて調整し、調整空気を前記空気吐出部より庫内に吐出させることにより庫内空気を循環させるものであることを特徴とするものである。
(3)前記空気流通調整用空間部は、前記調整空気作製送風部の空気吐出部側より前記空気吸入部側に向かって徐々に厚くなっている前記(1)又は前記(2)に記載の冷凍パン生地の解凍装置。
(4)前記空気流通調整用空間部は、前記パン生地収納庫内の前記天板載置用棚配置部に、前記冷凍パン生地載置用天板を所定距離離間して階段状に傾斜して積層することにより、最下段の前記冷凍パン生地載置用天板の先端部から上方に垂直に延びる垂直面と、前記冷凍パン生地載置用天板の最下段から最上段に至る各天板の先端部を結ぶ傾斜面の間に形成されるくさび形の空間である前記(1)ないし前記(3)のいずれかに記載の冷凍パン生地の解凍装置。
(7)前記天板載置用棚配置部は、複数の前記冷凍パン生地載置用天板を所定距離離間した積層状態に載置可能な複数の前記天板載置用棚を備え、該複数の天板載置用棚に、下段から上段に向かって、下に載置される冷凍パン生地載置用天板よりその上に載置される冷凍パン生地載置用天板を前方又は側方のいずれか一方向に突出し階段状に傾斜して積層されるように、前記冷凍パン生地載置用天板の挿入載置する位置を制限する位置決め手段を備えている前記(1)ないし前記(6)のいずれかに記載の冷凍パン生地の解凍装置。
(8)前記位置決め手段は、前記天板載置用棚の後部又は側部に配置されるとともに、前記冷凍パン生地載置用天板を階段状に傾斜して積層させるように、傾斜させる方向に傾倒して設けられた規制杆である前記(7)に記載の冷凍パン生地の解凍装置。
(10)前記調整空気作製送風部は、前記天板載置用棚配置部の前記傾斜状に積層された冷凍パン生地載置用天板の傾斜方向の反対側に位置し、天板載置用棚配置部方向を向く前記調整空気作製送風部の前面パネル部の上部に、庫内空気を吸入する大きな空気吸入部を、また、前記前面パネル部の下部に大きな空気吐出部を備え、さらに前記送風ファンを送風能力の大きい送風ファンとした前記(1)ないし前記(9)のいずれかに記載の冷凍パン生地の解凍装置。
(11)前記調整空気作製送風部の前面パネル部の下部の空気吐出部に、吐出される調整空気の一部を側方及び上方に誘導するように、空気吐出部の中央前部に邪魔板を設けた前記(10)に記載の冷凍パン生地の解凍装置。
(13)前記加湿スプレーは、400μm以下の水滴を広範囲に噴出可能なノズルを備えている前記(1)ないし前記(12)のいずれかに記載の冷凍パン生地の解凍装置。
(14)前記ノズルは、50度以上の噴出角度を有するものである前記(13)に記載の冷凍パン生地の解凍装置。
(17)前記収納庫内雰囲気調整手段は、無負荷状態において、加熱能力が最大収納庫内雰囲気を2℃/分にて昇温可能、かつ、冷却能力が収納庫内雰囲気温度が10℃以上において、最大雰囲気を1℃/分にて降温可能なものである前記(1)ないし前記(16)のいずれかに記載の冷凍パン生地の解凍装置。
(18)前記収納庫内雰囲気調整手段は、無負荷状態において、最大収納庫内雰囲気を減湿能力5%/分、加湿能力3%/分にて調湿可能なものである前記(1)ないし前記(17)のいずれかに記載の冷凍パン生地の解凍装置。
装置。
また、複数の天板載置用棚に、冷凍パン生地載置用天板を階段状に傾斜して積層できるように、前記天板の挿入載置する位置を制限する位置決め手段を備えているので、各天板を天板載置用棚に挿入載置する際、天板の載置位置が自動的に決められ、簡単に天板を階段状に傾斜して積層することができる。
さらに、前記位置決め手段が、傾倒して設けただけの規制杆であるので、簡単な構造で前記各天板の挿入位置を決めることができ、前記天板を階段状に傾斜して積層することができ、かつ、天板侵入不能空間部を形成することができる。
また、前記調整空気作製送風部の前面パネル部の下部の空気吐出部に、邪魔板を設けたので、吐出される調整空気の一部を庫内の側方及び上方に誘導することができる。
前記吸入圧力調整弁の働きで冷媒の流量が圧縮機の吸入側で制限され冷却能力が抑制され、電磁弁を開放すると、前記吸入圧力調整弁の調整制限が無効になり、多量の冷媒が圧縮機に流入し十分な冷却能力を発揮させることができるようになっている。
それ故、前記電磁弁の開閉により、低能力の高温用(−5℃〜10℃)の冷却用と、中低温用(−30℃〜−5℃)の高能力の冷却用の両機能を合わせ持たせることができるので、除湿冷却の際、冷却能力が大きすぎて除湿効果が発揮されることよりも、冷却能力が大きくなり制御上のブレ巾が大きくなることがなく、除湿冷却するときに過度の冷却により庫内の水蒸気が凍結することもなく水滴として庫外に排出することができ、急冷時或いは冷凍能力を多く必要とする際には、電磁弁を開放し前記バイパス回路により多量の冷媒を圧縮機に流入可能とし、冷却能力を最大限に発揮できるので的確な制御を行うことができる。
図1〜図6は、冷凍パン生地の解凍装置の実施例であり、図1はこの発明の冷凍パン生地の解凍装置の側面断面図、図2は同じく背面断面図、図3は同じく正面断面図、図4は同じく平面断面図、図5はパン生地収納庫を上下2段に備えた冷凍パン生地の解凍装置の側面断面図、図6は冷却手段の冷凍サイクルの説明図である。また、図7はこの発明のパン生地収納庫の雰囲気温度と雰囲気湿度と時間との関係を示す図、図8は従来の冷凍パン生地の解凍装置のパン生地収納庫の雰囲気温度と雰囲気湿度と時間との関係を示す図である。
尚、前記パン生地収納庫Aの内部の左側を天板載置用棚配置部Bとし、右側を調整空気作製送風部Cに区画したり、また、左右逆に区画することもできる。
前記天板載置用棚配置部Bは、四隅に垂直に棚柱2aが立設され、該棚柱2aには上下方向に等間隔に複数の天板載置用棚2が固設され、該天板載置用棚2に冷凍パン生地を載せた複数の冷凍パン生地載置用天板1を前方より挿入し、通常は一つの天板載置用棚2ごとに、奥と手前に2枚の天板を載置するようになっている。
前記前面パネル部3で区画された前記調整空気作製送風部Cは、前記収納庫内雰囲気調整手段の内の前記加熱ヒータ6と前記冷却器7と前記加湿スプレー8を一体的に収納する収納部Dを備え、該収納部Dの上部に送風能力の大きい前記送風ファン9が配置され、該送風ファン9により、前記空気吸入部4から多くの庫内空気を吸入し、前記収納部D内を通り、通過する過程で前記過熱ヒーター8・・冷却器7・加湿スプレー8により吸入空気が過熱・冷却・加湿され、必要とされる条件の調整空気が作られ、空気吐出部5から多くの調整空気を前記パン生地収納庫内に吐出するようになっている。
そして、底壁A2に沿って前方へ流れる気流は、後述する流入側空気流通調整用空間部E1に流入し、流入空気の圧力が若干緩和され下段から上段の各天板の間に流れ込む。
尚、前記加熱ヒータ6と前記冷却器7は、上方に冷却器7を配置し、その下に加熱ヒータ6を配置してもよい。そして、前記加熱ヒーター6は、加熱能力の大きなヒータを用い、かつ、前記送風ファン8は、静圧、風量とも大きな送風ファンを用いることが好ましい。
そして、前記調整空気作製送風部Cの前面パネル部3と、前記積層された冷凍パン生地載置用天板1との間に、前記空気流通調整空間部Eが構成されるように、前記調整空気作製送風部Cを、前記傾斜状に積層された冷凍パン生地載置用天板1の傾斜方向とは反対側に設置する。
尚、空気流通調整空間部Eは、前記天板載置用棚配置部Bの前記天板載置用棚2に載置する前記冷凍パン生地載置用天板1を、前記天板載置用棚2の上段に行く程小さくして空間部を形成し空気流通調整空間部Eとすることもできる。
この位置決め手段は、2本の細い棒材からなる規制杆11からなり、前記天板載置用棚2の後部の前記調整空気作製送風部Cの下部にステー金具13によりその下端を取り付け、上部を前記調整空気作製送風部Cの上部に取り付けられた帯状の支持具12の中央において前方に突設されたステー金具13に固定され、底壁A2から天井壁A3にかけて前方(図1において左)に傾斜して設置されている。
尚、前記規制杆11の取付け位置及び傾斜させる方向は、前記冷凍パン生地載置用天板を天板載置用棚2に積層し階段状に傾斜させる方向により、左に傾斜させて積層する場合は、前記規制杆11は天板載置用棚2の右側に、底壁A2から天井壁A3にかけて左方向に傾斜して取り付けることになり、逆に前記冷凍パン生地載置用天板を天板載置用棚2に右に傾斜させて積層する場合は、前記規制杆11は天板載置用棚2の左側に右方向に傾斜して取り付けることになる。
それ故、常温解凍すなわち室内を空調するような温度帯に対応する場合、冷凍能力の低い高温用(−5℃〜10℃)の冷却能力でよい場合は、電磁弁18によりバイパス回路19を閉止し、前記吸入圧力調整弁17により冷媒の流量を制御し除湿制御をする。中低温用(−30℃〜−5℃)の冷凍能力が必要な場合は、電磁弁によりバイパス回路19を開き、前記吸入圧力調整弁17の調整機能を無効にし、圧縮機14に流入する冷媒を増加させ十分な冷却能力を持たせることを可能とした冷媒回路を構成している。
そして、前記冷却器7は前記パン生地収納庫内の収納部Dに設置され、前記圧縮機14、放熱器15、キャピラリチューブ16、吸入圧力調整弁17及び電磁弁18は、機械室Fに設置されている。
尚、ドレン部20は、パン生地収納庫の底壁A2に凹部を設けたものの外、底壁A2を緩やかな傾斜面とした形状のドレン部20aとし、冷却器のみならず庫内の各部に付着した水分を収集できるように設けてもよい。
図8は従来の冷凍パン生地の解凍装置の温度と湿度の時間に対する変化の状況を示す図であり、冷凍条件:温度−7℃、湿度75%、冷蔵条件:温度3℃、湿度75%、予熱条件:温度15℃、湿度75%、ホイロ条件:温度33℃、湿度80%に設定して測定した場合、冷蔵、ホイロの条件下にあっては、庫内雰囲気湿度がほぼ飽和し充分に湿度の制御ができていないことが分かる。
それ故、各天板と天板の間を流れる調整空気が均等になり、また、パン生地収納庫内の隅々まで均一に調整空気が循環し、温度分布・湿度分布のバラツキを極めて少なくすることができる。
そして、前記冷凍パン生地載置用天板を階段状に傾斜して積層する位置決め手段は、規制杆を傾斜して配置した簡単な構造であり、天板を階段状に載置する専用の天板載置用棚を作る必要もなく、また、特別に空気流通調整空間部を作る必要もなく階段状に傾斜して積層するだけで空気流通調整空間部を形成できる。
さらに、ドレン部を設け落下してくる水滴を常時庫外に排出することができるので、ドレン水が加湿源となることがなく、加熱時に高湿度になることを防止することができる。
A1 パン生地収納庫の側壁
A2 パン生地収納庫の底壁
B 天板載置用棚配置部
C 調整空気作製送風部
D 収納部
E 空気流通調整空間部
1 冷凍パン生地載置用天板
1a 冷凍パン生地載置用天板の先端部
2 天板載置用棚
3 前面パネル部
4 空気吸入部
5 空気吐出部
6 加熱ヒータ
7 冷却器
8 加湿スプレー
9 送風ファン
11 規制杆
14 圧縮機
15 放熱器
16 キャピラリチューブ
17 吸入圧力調整弁
18 電磁弁
19 バイパス回路
20 ドレン部
21 排水管
Claims (18)
- 冷凍パン生地載置用天板を載置する天板載置用棚を収容するための天板載置用棚配置部を備えたパン生地収納庫と、加熱ヒーターを備える加熱手段と冷却器を備える冷却手段と加湿スプレーを備える加湿手段と送風ファンを備える送風手段とそれら手段を制御する制御部とを有する収納庫内雰囲気調整手段とを備える冷凍パン生地の解凍装置であって、
前記冷凍パン生地の解凍装置は、前記パン生地収納庫内に、前記収納庫内雰囲気調整手段の前記冷却器と前記加熱ヒータと前記加湿スプレーと前記送風ファンとを収納し、かつ、前記天板載置用棚配置部と区画された調整空気作製送風部を備えるとともに、前記調整空気作製送風部は、一端側に設けられた空気吸入部と他端側に設けられた空気吐出部を有し、さらに、前記パン生地収納庫内の前記天板載置用棚配置部は、前記調整空気作製送風部の前記吸入部と連通する空気流通調整用空間部を有するものであり、さらに、前記冷凍パン生地の解凍装置は、前記空気流通調整用空間部を介して前記空気吸入部より庫内空気を吸引し、吸引した庫内空気を前記調整空気作製送風部にて調整し、調整空気を前記空気吐出部より庫内に吐出させることにより庫内空気を循環させるものであることを特徴とする冷凍パン生地の解凍装置。 - 前記空気流通調整用空間部は、前記天板の侵入が不能となっている天板侵入不能空間部により構成されている請求項1に記載の冷凍パン生地の解凍装置。
- 前記空気流通調整用空間部は、前記調整空気作製送風部の空気吐出部側より前記空気吸入部側に向かって徐々に厚くなっている請求項1または2に記載の冷凍パン生地の解凍装置。
- 前記空気流通調整用空間部は、前記パン生地収納庫内の前記天板載置用棚配置部に、前記冷凍パン生地載置用天板を所定距離離間して階段状に傾斜して積層することにより、最下段の前記冷凍パン生地載置用天板の先端部から上方に垂直に延びる垂直面と、前記冷凍パン生地載置用天板の最下段から最上段に至る各天板の先端部を結ぶ傾斜面の間に形成されるくさび形の空間である請求項1ないし3のいずれかに記載の冷凍パン生地の解凍装置。
- 前記天板載置用棚配置部の前記空気流通調整用空間部は、前記天板載置用棚配置部の一端側から流出する空気流を調整する流出側空気流通調整用空間部であり、前記天板載置用棚配置部は、前記天板載置用棚配置部の他端側から流入する空気流を調整する流入側空気流通調整用空間部を備えている請求項1に記載の冷凍パン生地の解凍装置。
- 前記天板載置用棚配置部は、複数の前記冷凍パン生地載置用天板を所定距離離間して積層状態に載置可能な複数の前記天板載置用棚を備え、該複数の天板載置用棚に、下段から上段に向かって、下に載置される冷凍パン生地載置用天板よりその上に載置される冷凍パン生地載置用天板を前方又は側方のいずれか一方向に突出して載置し、複数の冷凍パン生地載置用天板を階段状に傾斜して積層し、前記パン生地収納庫内に空気流通調整用空間部を形成した請求項1ないし5のいずれかに記載の冷凍パン生地の解凍装置。
- 前記天板載置用棚配置部は、複数の前記冷凍パン生地載置用天板を所定距離離間した積層状態に載置可能な複数の前記天板載置用棚を備え、該複数の天板載置用棚に、下段から上段に向かって、下に載置される冷凍パン生地載置用天板よりその上に載置される冷凍パン生地載置用天板を前方又は側方のいずれか一方向に突出し階段状に傾斜して積層されるように、前記冷凍パン生地載置用天板の挿入載置する位置を制限する位置決め手段を備えている請求項1ないし6のいずれかに記載の冷凍パン生地の解凍装置。
- 前記位置決め手段は、前記天板載置用棚の後部又は側部に配置されるとともに、前記冷凍パン生地載置用天板を階段状に傾斜して積層させるように、傾斜させる方向に傾倒して設けられた規制杆である請求項7に記載の冷凍パン生地の解凍装置。
- 前記調整空気作製送風部は、前記冷却器と前記加熱ヒータと前記加湿スプレーを収納する収納部と、該収納部の上部に配置された送風ファンを備え、前記パン生地収納庫の前記天板載置用棚配置部内に設けた前記空気流通調整用空間部を介して該調整空気作製送風部の上部の空気吸入部から庫内空気を吸入し、前記収納部内を通って該調整空気作製送風部の下部の空気吐出部から前記パン生地収納庫内に調整空気を吐出するものである請求項1ないし8のいずれかに記載の冷凍パン生地の解凍装置。
- 前記調整空気作製送風部は、前記天板載置用棚配置部の前記傾斜状に積層された冷凍パン生地載置用天板の傾斜方向の反対側に位置し、天板載置用棚配置部方向を向く前記調整空気作製送風部の前面パネル部の上部に、庫内空気を吸入する大きな空気吸入部を、また、前記前面パネル部の下部に大きな空気吐出部を備え、さらに前記送風ファンを送風能力の大きい送風ファンとした請求項1ないし9のいずれかに記載の冷凍パン生地の解凍装置。
- 前記調整空気作製送風部の前面パネル部の下部の空気吐出部に、吐出される調整空気の一部を側方及び上方に誘導するように、空気吐出部の中央前部に邪魔板を設けた請求項10に記載の冷凍パン生地の解凍装置。
- 前記調整空気作製送風部の収納部は、前記冷却器と前記加熱ヒータと前記加湿スプレーを収納しており、かつ、前記加湿スプレーは前記加熱ヒータ及び前記冷却器より下方に配置した請求項1ないし11のいずれかに記載の冷凍パン生地の解凍装置。
- 前記加湿スプレーは、400μm以下の水滴を広範囲に噴出可能なノズルを備えている請求項1ないし12のいずれかに記載の冷凍パン生地の解凍装置。
- 前記ノズルは、50度以上の噴出角度を有するものである請求項13に記載の冷凍パン生地の解凍装置。
- 前記冷却手段は、前記冷却器と、圧縮機と、放熱器と、キャピラリチューブと、吸入圧力調整弁と、該吸入圧力調整弁の調整制限を無効にするバイパス回路と、該バイパス回路を開閉するための電磁弁とを備えるものであり、前記制御部は、予熱・ホイロ時には前記バイパス回路が閉じ、冷凍・急冷時には前記バイパス回路が開くように前記電磁弁を制御する機能を備えている請求項1ないし14のいずれかに記載の冷凍パン生地の解凍装置。
- 前記冷凍パン生地の解凍装置は、前記生地収納庫内の底面に液体を収集するためのドレン部と、該ドレン部と接続され前記液体を前記収納庫から排出する排水管を備えている請求項1ないし15のいずれかに記載の冷凍パン生地の解凍装置。
- 前記収納庫内雰囲気調整手段は、無負荷状態において、加熱能力が最大収納庫内雰囲気を2℃/分にて昇温可能、かつ、冷却能力が収納庫内雰囲気温度が10℃以上において、最大雰囲気を1℃/分にて降温可能なものである請求項1ないし16のいずれかに記載の冷凍パン生地の解凍装置。
- 前記収納庫内雰囲気調整手段は、無負荷状態において、最大収納庫内雰囲気を減湿能力5%/分、加湿能力3%/分にて調湿可能なものである請求項1ないし17のいずれかに記載の冷凍パン生地の解凍装置。
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