JP5172318B2 - コイル成形体の製造方法及びコイル成形体 - Google Patents

コイル成形体の製造方法及びコイル成形体 Download PDF

Info

Publication number
JP5172318B2
JP5172318B2 JP2007328203A JP2007328203A JP5172318B2 JP 5172318 B2 JP5172318 B2 JP 5172318B2 JP 2007328203 A JP2007328203 A JP 2007328203A JP 2007328203 A JP2007328203 A JP 2007328203A JP 5172318 B2 JP5172318 B2 JP 5172318B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
core member
molded body
resin
mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007328203A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009152340A (ja
Inventor
康 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2007328203A priority Critical patent/JP5172318B2/ja
Publication of JP2009152340A publication Critical patent/JP2009152340A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5172318B2 publication Critical patent/JP5172318B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
  • Coils Of Transformers For General Uses (AREA)
  • Insulating Of Coils (AREA)
  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)

Description

本発明は、コイル成形体の製造方法及びコイル成形体に関する。
モータ等に用いられるコイルとして、例えば下記特許文献1がある。また金型成形の従来技術として特許文献2がある。
特許文献1は矩形状コイル及びその製造方法、製造装置に関する発明で、平角線をエッジワイズ巻き、即ち平角線の横断面の短辺側の一方が内側となるように曲折してコイルを巻く際に、コイルの外周側と内周側とで肉厚に偏差が生ずるのを抑制するようにした技術が開示されている。
また特許文献2はゴルフボールの製造方法に関する発明で、モールドキャビティに挿入したコアを中子として複数個のピンで支持する技術が開示されている。
特開2006−288025号公報 特開昭61−213068号公報
しかしながら、上記特許文献1に示すような装置等を用いても、平角線のエッジワイズ巻きコイルの偏肉現象が完全に解消されるわけではない。このため平角線のエッジワイズ巻きコイルの場合は、やはりそれを構成する平角線の各隣接する平面部が開きやすいという性質を持っている。そして平角線の各隣接する平面部が密着せずに隙間が生じたままであると、平角線同士の熱伝導効率が悪いという問題が生じる。また平角線のエッジワイズ巻きコイルを樹脂で被覆するなど樹脂と一体化する際には、樹脂が隣接する平角線の隙間に侵入することで、放熱性の点でもよくないという問題が生じる。即ち、熱伝導性や放熱性のよいコイル成形体を必要とする製品等には好ましくないという問題が生じる。
また上記特許文献2の製造方法では、コアを支持するピンをディンプル成形位置という所定の位置に配置するという、ピンの配置を考慮した技術であるが、中子そのものに変形を加えながら保持するといった技術を開示するものではない。
そこで本発明は上記従来における問題点を解決し、コイルと樹脂とを一体化させてなるコイル成形体の熱伝導性、放熱性を向上させることができるコイル成形体の製造方法及びコイル成形体そのものの提供を課題とする。
本発明のコイル成形体の製造方法は、平角線のエッジワイズ巻きコイルと該コイルのコアとなるコア部材とを中子として成形型内に配置し、樹脂を前記成形型内に注入することで、前記コイルとコア部材と樹脂とが一体化してなるコイル成形体を製造する方法であって、
複数本のピン治具からなるコイル押圧手段を前記成形型の外部から進退自在に成形型内に進出させて、前記平角線の各隣接する平面部が前記コイル軸方向に相互に密着された状態で、均質な押圧力をもって、前記コイルをコイル軸方向に圧縮状態に保持し、
この保持の状態において前記樹脂を前記成形型内に注入して、前記コア部材と前記コイルとの間を含めて前記コイルの外側周面と内側周面と両端面の各外側に構成された注入空間に所定の厚みで樹脂が充填されるようにし、
前記樹脂注入の後、樹脂の状態が、前記コイルの圧縮を維持できる状態に達すると共に引き続き成形型内の未充填部分への樹脂補充も可能な状態であるタイミングを待って、前記コイル押圧手段を成形型から退避させることを第1の特徴としている。
上記本発明の第1の特徴によれば、コイルとして平角線のエッジワイズ巻きコイルを用いる構成としてあるので、丸線を用いる場合に比べて占積率を向上させることができる。よってコイルの小型化を図ることができる。
またコイルは該コイルのコアとなるコア部材と共に成形型内に配置され、注入された樹脂によって一体化されるので、コア部材付きのコイルを一気に構成することができ、部品ユニットとして部品点数を減らすことができると共に、製造工程数の軽減を図ることができる。勿論、コア部材とコイルとが樹脂で一体化されるので、コア部材とコイルとの間でのガタつきや隙間などの問題も低減させることができる。
またコイル押圧手段を前記成形型の外部から進退自在に成形型内に進出させて、前記コイルをコイル軸方向に圧縮状態に保持することで、コイルを軸方向に圧縮した状態のコイル成形体をコイル押圧手段を用いて得ることが可能となる。また進退自在のコイル押圧手段を用いて成形型の外部から内部のコイルの圧縮を行うことができる。
また樹脂を成形型内に注入して、前記コア部材と前記コイルとの間を含めて前記コイルの外側周面と内側周面と両端面の各外側に構成された注入空間に所定の厚みで樹脂が充填されるようにすることで、コイルやコア部材からの放熱性をよくすることができる。
また樹脂注入の後、樹脂の状態が、前記コイルの圧縮を維持できる状態に達すると共に引き続き成形型内の未充填部分への樹脂補充も可能な状態であるタイミングを待って、前記コイル押圧手段を成形型から退避させることにより、コイルが圧縮された状態のコイル成形体を得ることができると共に、コイル押圧手段の退避により生じる未充填部分にも樹脂が補充された状態のコイル成形体を得ることができる。
よって放熱性、熱伝導性に優れたコア部材付きのコイル成形体を製造することができる。
また本発明のコイル成形体の製造方法は、上記本発明の第1の特徴に加えて、コイル押圧手段は、成形型の外部から進退自在に進出してコイルを押圧するピン治具であることを第2の特徴としている。
上記本発明の第2の特徴によれば、上記本発明の第1の特徴による作用効果に加えて、コイル押圧手段は、成形型の外部から進退自在に進出してコイルを押圧するピン治具である構成としてあるので、ピン冶具を用いて成形型の外から進退自在に操作してコイルを圧縮状態に保持すること、また進出状態から後退させるタイミング操作を容易に行うことが可能となる。
また本発明のコイル成形体の製造方法は、上記第1又は第2の特徴に加えて、コイルをコイル軸方向の片側から押圧することを第3の特徴としている。
上記本発明の第3の特徴によれば、上記第1又は第2の特徴による作用効果に加えて、コイルをコイル軸方向の片側から押圧する構成としてあるので、他側はコイルを固定状態に保持することができ、安定した状態でコイルを圧縮状態に保持することができる。
また本発明のコイル成形体の製造方法は、上記第1又は第2の特徴に加えて、コイルをコイル軸方向の両側から押圧することを第4の特徴としている。
上記本発明の第4の特徴によれば、上記第1又は第2の特徴による作用効果に加えて、コイルをコイル軸方向の両側から押圧する構成としてあるので、コイルをその両側から圧縮させることができるので、コイルの端から端までをバランスよく確実に押圧して密着状態に保持することができる。
また本発明のコイル成形体の製造方法は、上記第1〜4の何れか1項に記載の特徴に加えて、コア部材がモータの分割ステータを構成するコア部材であることを第5の特徴としている。
上記本発明の第5の特徴によれば、上記第1〜4の何れか1項に記載の特徴による作用効果に加えて、コア部材がモータの分割ステータを構成するコア部材である構成としてあるので、成形型内で分割ステータを構成するコア部材とコイルとを樹脂により一体化させることができる。
よってステータの放熱性を向上させることが可能となることは勿論のこと、コイルのガタつきを確実に防止できると共に、その後の分割ステータの形成負担を軽減することができる。
よってモータ製造の作業効率を向上させることができる。
また本発明のコイル成形体の製造方法は、上記第1〜第4の何れか1項に記載の特徴に加えて、コア部材が変圧トランスを構成するコア部材であることを第6の特徴としている。
上記本発明の第6の特徴によれば、上記第1〜第4の何れか1項に記載の特徴による作用効果に加えて、コア部材が変圧トランスを構成するコア部材である構成としてあるので、成形型内で変圧トランスを構成するコア部材とコイルとを樹脂により一体化させることができる。よって、トランスの放熱性を向上させることが可能となることは勿論のこと、コイルのガタつきを確実に防止できると共に、その後の変圧トランス製造の作業効率を向上させることができる。
また本発明のコイル成形体の製造方法は、上記第1〜第4の何れか1項に記載の特徴に加えて、コア部材がリアクトルを構成するコア部材であることを第7の特徴としている。
上記本発明の第7の特徴によれば、上記第1〜第4の何れか1項に記載の特徴による作用効果に加えて、コア部材がリアクトルを構成するコア部材である構成としてあるので、成形型内でリアクトルを構成するコア部材とコイルとを樹脂により一体化させることができる。よってリアクトルの放熱性を向上させることが可能となることは勿論のこと、コイルのガタつきを確実に防止できると共に、その後のリアクトルの形成負担を軽減することができ作業効率を向上させることができる。
本発明のコイル成形体は、平角線のエッジワイズ巻きコイルと該コイルのコアとなるコア部材と樹脂とが一体化してなるコイル成形体であって、前記樹脂は、前記コイルの外側周面と内側周面と両端面とを被覆すると共に前記コア部材と前記コイルとの間に介在して該コア部材とコイルとを一体化させていることを第8の特徴としている。
上記本発明の第8の特徴によれば、コイルと樹脂とが一体化してなるコイル成形体であって、前記コイルは、平角線のエッジワイズ巻きコイルからなる構成としてあるので、丸線を用いる場合に比べて占積率を向上させることができる。従ってコイルの小型化を図ることができる。
また本特徴のコイル成形体は、コイルと該コイルのコアとなるコア部材と樹脂とが一体化してなるコイル成形体であるので、コイルとコア部材が一体化したコイル成形体を樹脂を介して得ることができる。コイルは該コイルのコアとなるコア部材と樹脂を介して一体化されているので、コイル付きコア部材というユニット部品として扱うことができる。よって扱いが容易になると共に、その後のモータ等の形成負担を軽減することができ、装置製造における作業効率を向上させることが可能となる。
また本特徴のコイル成形体では、樹脂は、コイルの外側周面と内側周面と両端面とを被覆すると共にコア部材とコイルとの間に介在して該コア部材とコイルとを一体化させているので、コイルの外側周面、内側周面、両端面が樹脂に密着することで、空気の介在を防止して、コイルからの熱放出を良好に行うことが可能となる。勿論、コイルを樹脂で保護することができる。またコイルとコア部材との間のガタつきが樹脂の介在によって防止できる。
また本発明のコイル成形体は、上記本発明の第8の特徴に加えて、コア部材は電磁鋼板又は圧粉磁性体であることを第9の特徴としている。
上記本発明の第9の特徴によれば、上記本発明の第8の特徴による作用効果に加えて、コア部材を電磁鋼板又は圧粉磁性体とすることで、コイルの透磁特性を上げることができる。
また本発明のコイル成形体は、上記本発明の第8又は9の特徴に加えて、コア部材がモータの分割ステータを構成するコア部材であることを第10の特徴としている。
上記本発明の第10の特徴によれば、上記本発明の第8又は第9の特徴による作用効果に加えて、コア部材がモータの分割ステータを構成するコア部材であるので、分割ステータのためのユニット部品としての利便性が期待できると共に、放熱性のよいステータを構成することが可能となる。またコイルが樹脂を介して一体化された、ガタつきのない分割ステータの製造に寄与することが可能となる。また分割ステータ製造の作業効率を向上させることが可能となる。
また本発明のコイル成形体は、上記本発明の第8又は第9の特徴に加えて、コア部材が変圧トランスを構成するコア部材であることを第11の特徴としている。
上記本発明の第11の特徴によれば、上記本発明の第8又は第9の特徴による作用効果に加えて、コア部材が変圧トランスを構成するコア部材である構成としてあるので、変圧トランスのためのユニット部品としての利便性が期待できると共に、放熱性のよい変圧トランスを構成することが可能となる。またコイルが樹脂を介して一体化された、ガタつきのない変圧トランスの製造に寄与することが可能となる。また変圧トランス製造の作業効率を向上させることが可能となる。
また本発明のコイル成形体は、上記本発明の第8又は第9の特徴に加えて、コア部材がリアクトルを構成するコア部材であることを第12の特徴としている。
上記本発明の第12の特徴によれば、上記本発明の第8又は第9の特徴による作用効果に加えて、コア部材がリアクトルを構成するコア部材である構成としてあるので、リアクトルのためのユニット部品としての利便性が期待できると共に、放熱性のよいリアクトルを構成することが可能となる。またコイルが樹脂を介して一体化された、ガタつきのないリアクトルの製造に寄与することが可能となる。またリアクトル製造の作業効率を向上させることが可能となる。
本発明のコイル成形体の製造方法及びコイル成形体によれば、平角線エッジワイズ巻きコイルと該コイルのコアとなるコア部材とが樹脂を介して一体化されてなるコイル成形体を製造できる。そして得られたコイルとコア部材と樹脂とからなるコイル成形体の熱伝導性、放熱性を向上させることができる。
以下の図面を参照して、本発明の実施形態に係るコイル成形体の製造方法及びコイル成形体を説明し、本発明の理解に供する。しかし、以下の説明は本発明の実施形態であって、特許請求の範囲に記載の内容を限定するものではない。
図1は本発明の第1の実施形態に係るコイル成形体に用いられる平角線のエッジワイズ巻きコイルの斜視図である。図2は本発明の第1の実施形態に係るコイル成形体において、成形型内に平角線のエッジワイズ巻きコイルを配置した状態を説明する斜視図である。図3はピン冶具を用いてコイルを押圧する状況を説明する斜視図で、(A)はコイルの押圧前の状態を示す図、(B)はコイルの押圧されている状態を示す図である。図4は本発明の第1の実施形態に係るコイル成形体の斜視図である。図5は本発明の第2の実施形態に係るコイル成形体の製造方法を説明する図で、成形型に平角線のエッジワイズ巻きコイルを配置してピン冶具で押圧している状態を示す断面図である。図6は本発明の第2の実施形態に係るコイル成形体において用いるコア部材の変形例1を示す斜視図である。図7は本発明の第2の実施形態に係るコイル成形体において用いるコア部材の変形例2を示す斜視図である。図8は本発明の第2の実施形態に係るコイル成形体において用いるコア部材の変形例3を示す斜視図である。
まず図1〜図4を参照して、本発明の第1の実施形態に係るコイル成形体10の製造方法を説明する。
図1を参照して、本発明のコイル成形体10の製造方法には平角線のエッジワイズ巻きコイル11が用いられる。このように平角線を用いることで各隣接する線材間を平面とすることができ、丸線を用いる場合に比べて占積率を向上させることができる。
エッジワイズ巻きコイル11は、力が加わっていない通常の状態において、各隣接する平面部11a間に隙間11bが生じている。
エッジワイズ巻きコイル11に用いられる平角線の材質としては、銅等の導電性材料を用いることができる。また横断面が長方形状の平角線の外周表面にエナメル等の絶縁層が形成されたものを用いることができる。平角線の幅や太さ等は適宜変更可能である。
次に図2を参照して、第1の実施形態に係るコイル成形体10の製造方法では、コイル11を、破線で簡略化して示す成形型20内に配置する。成形型20の大きさ、形状等は適宜変更可能である。
図3の(A)を参照して、成形型20内に配置されたコイル11に対して、コイル押圧手段30を設備する。そして図3の(B)に示すように、コイル押圧手段30によりコイル11を圧縮方向に押圧することで、コイル11を構成する平角線の各隣接する平面部11aが相互に密着される。本実施形態では、コイル押圧手段30はコイル11をその一方(図面上は上方)から押圧するようにしている。
前記コイル押圧手段30は、本実施形態ではピン治具31から構成している。複数本のピン冶具31は成形型20の外部から成形型20の内部へ進退自在に進出させることができるようにしている。このピン冶具31を用いて、コイル11をその軸方向に押圧し、圧縮させて、コイルの各隣接する平面部11aが相互に密着するように保持する。図3では、各ピン冶具31で成形型20内にあるコイル11を上方から下方に垂直に押し下げるようにしている。より具体的には、4本のピン冶具31の下端面をコイル11の最上面にある平面部11aの4隅の各中央部分に当接して、押圧力を加えるようにしている。
また前記ピン冶具31には、押圧方向にコイル11の弾性反発力よりも大きい弾性力を設備させるようにすることができる。これによって、コイル11に対して均質な押圧力をもってコイル11を圧縮状態に保持させることが可能となる。即ち、コイル11の一部に偏った押圧力が不当に加わらないようにすることができる。
また図示しないが、ピン冶具31には、該ピン冶具31を進出させ、或いは退出させるための駆動手段が設けられている。更に前記駆動手段は、成形型20を用いたモールドにおいて、その一連の成形動作の中で一定のタイミングでピン冶具31を進出させ、また退出させることができるように、制御手段が付加されている。これらの駆動手段、制御手段は従来周知の技術手段を用いることができる。
なおピン治具31の数、コイル11の押圧位置、太さ等は適宜変更可能である。
また上記の成形型20において、コイル11と樹脂12との一体化は、成形型20の内空間をコイル11の形状に合わせて形成すると共に、コイル11の内孔に図示しない中子を配置するようにして、樹脂12がセットされたコイル11の外側周面と内側周面と両端面との各外側に所定の厚みで被覆されるように構成している。
このように図3の(B)に示すように、コイル押圧手段30によりコイル11が下方に押圧されて、各隣接する平面部11aがコイル軸方向に相互に密着した状態となる。
そして前記コイル押圧手段30によりコイル11が圧縮された状態において、図示しない注入通路を経て樹脂12が成形型20内に注入される。
そしてその後、溶融状態の樹脂12が成形型20内の成形空間に充填され、その樹脂12の状態と注入圧力等により、即ち樹脂12の注入状態により、コイル11の前記圧縮状態がピン冶具31により押圧されていなくても、その圧縮状態をそのまま維持される状態となるタイミングでピン冶具31をコイル11から退避させる。このピン冶具31の具体的な後退時期については、予め実験により、そのタイミング時期を決定しておいて、制御手段に記憶させることになる。が、モールドが終了する少し手前となるであろう。
前記後退したピン冶具31が抜けた後の空間は、余剰の樹脂12が注入圧により補充される。
なお樹脂12としては、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂等、モールド樹脂として通常使用されるものを用いることができる。
以上の工程を経ることで、図4に示すコイル成形体10が形成される。即ちコイル成形体10は、巻回された平角線の各隣接する平面部11aがコイル軸方向に相互に密着した状態となっている。このように巻回された平角線の各隣接する平面部11aがコイル軸方向に相互に密着した状態であることで、平角線同士の熱伝導を向上させることができる。よってコイル成形体10の放熱性を向上させることができる。
またコイル成形体10は、そのコイル11の外側周面11cと内側周面11dと両端面11eとが樹脂12で被覆される。このようにコイル11が樹脂12で被覆されることで、コイル11表面と樹脂12との間に空隙を生じることがない。従ってコイル成形体10のコイル11に発生した熱は、該コイル11から空気層を経ることなく密着した樹脂12を経て外方にスムーズに熱伝導し、放熱していくことができる。
勿論、樹脂で被覆されたコイル11は絶縁性が向上し、また外部からの損傷から保護される。
次に図5を参照して、本発明に係るコイル成形体10の製造方法の第2の実施形態を説明する。第2の実施形態においては、成形型20内にコイル11とコイル11のコアとなるコア部材50とを共に配置するようにし、樹脂12をモールドした後、コイル11とコア部材50とを樹脂12と共に一体的に取り出す構成としてある。
即ち、第2の実施形態に係る製造方法では、成形型20の下型21にコイル11のコアとなるコア部材50を配置し、コア部材50にコイル11をセットし、更に上型22を下型21に嵌め合わせ、コイル押圧手段30であるピン冶具31を用いてコイル11を押圧して圧縮状態に保持する。
また上記の状態において、樹脂12の注入空間Sが、セットされたコイル11の外側周面と内側周面と両端面との各外側に所定の厚みで構成されるようにしている。
その他の構成については、前記本発明の第1の実施形態に係るコイル成形体10の製造方法と同じである。同一部材、同一機能を果たすものには同一番号を付し、以下の説明を省略する。
このように、成形型20内にコイル11とコイル11のコアとなるコア部材50とを共に配置し、樹脂12によるモールド後に一体的に取り出す構成とすることで、図5に示すように、まずコイル11の外側周面11cと内側周面11dと両端面11eとが樹脂12で被覆されたコイル成形体10が形成される。同時に、コイル11の内側周面11dと下端面11eとを被覆する樹脂12によりコイル成形体10とコア部材50とが一体化される。よってコイル11で発生した熱は、密着したコイル11を容易に熱伝導し、またコイル11からそれに密着する樹脂12を経て速やかにコア部材50に伝熱し、このコア部材50から外部に放熱していくことができる。またコイル11のガタつきを確実に防止できると共に、その後のモータ等の形成負担を軽減することができ、作業効率を向上させることができる。
なおコア部材50は、モータのコアとして通常使用される金属性磁性粉末を樹脂で結合した圧粉磁性体等を用いることができる。
次に図6を参照して、本発明の第2の実施形態に係るコア部材50の変形例1を説明する。本変形例1においては、コア部材50を、モータの分割ステータを構成するコア部材としてある。その他の構成については、前記本発明の第2の実施形態に係るコイル成形体10の製造方法と同じである。同一部材、同一機能を果たすものには同一番号を付し、以下の説明を省略する。
このようにコア部材50を、モータの分割ステータを構成するコア部材とすることで、成形型20内で分割ステータを構成するコア部材50とコイル11とを樹脂12で容易に一体化させて、分割ステータそのものを成形することができる。また得られたコイル成形体10としての分割ステータは、コイル11で発生した熱の熱伝導性、放熱性に優れたものとすることができる。またコイル11と分割ステータコアとの間でのガタつき等が防止され、コイル11が安定して確実に取り付けられた分割ステータとして性能のよいものを、効率よく製造することができる。
なおコア部材50としては、分割ステータを構成するコア部材として通常使用される電磁鋼板や圧粉磁性体を用いることができる。
次に図7を参照して、本発明の第2の実施形態に係るコア部材50の変形例2を説明する。本変形例2においては、コア部材50を、変圧トランスを構成するコア部材としてある。その他の構成については、前記本発明の第2の実施形態に係るコイル成形体10の製造方法と同じである。同一部材、同一機能を果たすものには同一番号を付し、以下の説明を省略する。
このようにコア部材50を、変圧トランスを構成するコア部材とすることで、成形型20内で変圧トランスを構成するコア部材50とコイル成形体10とを樹脂12で一体化させることができる。よってコイル成形体10としての変圧トランスの放熱性、熱伝導率を向上させることができる。またコイル11のガタつきを確実に防止できると共に、その後の変圧トランスの製造作業の作業効率を向上させることができる。
なおコア部材50としては、変圧トランスを構成するコア部材として既知、未知の材料を用いることができる。
次に図8を参照して、本発明の第2の実施形態に係るコア部材50の変形例3を説明する。本変形例3においては、コア部材50を、リアクトルを構成するコア部材としてある。その他の構成については、前記本発明の第2の実施形態に係るコイル成形体10の製造方法と同じである。同一部材、同一機能を果たすものには同一番号を付し、以下の説明を省略する。
このようにコア部材50を、リアクトルを構成するコア部材とすることで、成形型20内でリアクトルを構成するコア部材50とコイル11とを樹脂12で一体化させることができる。よってコイル成形体10としてのリアクトルの放熱性、熱伝導率を向上させることができる。またコイル11のガタつきを確実に防止できると共に、リアクトル製造の作業効率の向上を図ることができる。
なおコア部材50としては、リアクトルを構成するコア部材として既知、未知の材料を用いることができる。
本発明は、例えばモータ、変圧器、リアクトル、その他のコイルを用いる機器のコイル成形体として、またその成形体の製造方法として産業上の利用ができる。
本発明の第1の実施形態に係るコイル成形体に用いられる平角線のエッジワイズ巻きコイルの斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るコイル成形体において、成形型内に平角線のエッジワイズ巻きコイルを配置した状態を説明する斜視図である。 ピン冶具を用いてコイルを押圧する状況を説明する斜視図で、(A)はコイルの押圧前の状態を示す図、(B)はコイルの押圧されている状態を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るコイル成形体の斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係るコイル成形体の製造方法を説明する図で、成形型に平角線のエッジワイズ巻きコイルを配置してピン冶具で押圧している状態を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るコイル成形体において用いるコア部材の変形例1を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係るコイル成形体において用いるコア部材の変形例2を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係るコイル成形体において用いるコア部材の変形例3を示す斜視図である。
10 コイル成形体
11 コイル
11a 平面部
11b 隙間
11c 外側周面
11d 内側周面
11e 端面
12 樹脂
20 成形型
21 下型
22 上型
30 コイル押圧手段
31 ピン治具
40 樹脂
50 コア部材
S 注入空間

Claims (8)

  1. 平角線のエッジワイズ巻きコイルと該コイルのコアとなるコア部材とを中子として成形型内に配置し、樹脂を前記成形型内に注入することで、前記コイルとコア部材と樹脂とが一体化してなるコイル成形体を製造する方法であって、
    複数本のピン治具からなるコイル押圧手段を前記成形型の外部から進退自在に成形型内に進出させて、前記平角線の各隣接する平面部が前記コイル軸方向に相互に密着された状態で、均質な押圧力をもって、前記コイルをコイル軸方向に圧縮状態に保持し、
    この保持の状態において前記樹脂を前記成形型内に注入して、前記コア部材と前記コイルとの間を含めて前記コイルの外側周面と内側周面と両端面の各外側に構成された注入空間に所定の厚みで樹脂が充填されるようにし、
    前記樹脂注入の後、樹脂の状態が、前記コイルの圧縮を維持できる状態に達すると共に引き続き成形型内の未充填部分への樹脂補充も可能な状態であるタイミングを待って、前記コイル押圧手段を成形型から退避させることを特徴とするコイル成形体の製造方法。
  2. コイルをコイル軸方向の片側から押圧することを特徴とする請求項1に記載のコイル成形体の製造方法。
  3. コイルをコイル軸方向の両側から押圧することを特徴とする請求項1に記載のコイル成形体の製造方法。
  4. 平角線のエッジワイズ巻きコイルと該コイルのコアとなるコア部材と樹脂とが一体化してなるコイル成形体であって、前記平角線の各隣接する平面部が前記コイル軸方向に相互に密着してなり、前記樹脂は、前記コイルの外側周面と内側周面と両端面とを被覆すると共に前記コア部材と前記コイルとの間に介在して該コア部材とコイルとを一体化させていることを特徴とするコイル成型体。
  5. コア部材は電磁鋼板又は圧粉磁性体であることを特徴とする請求項4に記載のコイル成形体。
  6. コア部材がモータの分割ステータを構成するコア部材であることを特徴とする請求項4又は5に記載のコイル成形体。
  7. コア部材が変圧トランスを構成するコア部材であることを特徴とする請求項4又は5に記載のコイル成形体。
  8. コア部材がリアクトルを構成するコア部材であることを特徴とする請求項4又は5に記載のコイル成形体。
JP2007328203A 2007-12-20 2007-12-20 コイル成形体の製造方法及びコイル成形体 Active JP5172318B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007328203A JP5172318B2 (ja) 2007-12-20 2007-12-20 コイル成形体の製造方法及びコイル成形体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007328203A JP5172318B2 (ja) 2007-12-20 2007-12-20 コイル成形体の製造方法及びコイル成形体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009152340A JP2009152340A (ja) 2009-07-09
JP5172318B2 true JP5172318B2 (ja) 2013-03-27

Family

ID=40921158

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007328203A Active JP5172318B2 (ja) 2007-12-20 2007-12-20 コイル成形体の製造方法及びコイル成形体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5172318B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010263074A (ja) * 2009-05-07 2010-11-18 Sumitomo Electric Ind Ltd リアクトル

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5488328B2 (ja) * 2010-08-17 2014-05-14 パナソニック株式会社 電子部品およびその製造方法
CN103489588A (zh) * 2013-09-25 2014-01-01 苏州康开电气有限公司 强抗过载能力变压器
JP6510195B2 (ja) * 2013-11-08 2019-05-08 三星電子株式会社Samsung Electronics Co.,Ltd. モータ及びその製造方法
KR102484849B1 (ko) * 2015-12-18 2023-01-05 주식회사 위츠 코일 조립체
CN107689717A (zh) * 2017-08-22 2018-02-13 王勇 一种电机超扁导线线圈模压成型方法
WO2022024535A1 (ja) * 2020-07-31 2022-02-03 株式会社村田製作所 リアクトルおよびリアクトルの製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55134919A (en) * 1979-04-09 1980-10-21 Toshiba Corp Synthetic resin mold electromagnetic winding
JP3937759B2 (ja) * 2001-06-14 2007-06-27 松下電工株式会社 電磁装置およびその製造方法
JP2004193215A (ja) * 2002-12-09 2004-07-08 Kitagawa Ind Co Ltd 電子部品及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010263074A (ja) * 2009-05-07 2010-11-18 Sumitomo Electric Ind Ltd リアクトル

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009152340A (ja) 2009-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5172318B2 (ja) コイル成形体の製造方法及びコイル成形体
US8729748B2 (en) Split stator and manufacturing method thereof
JP5459120B2 (ja) リアクトル、リアクトル用部品、及びコンバータ
JP5043313B2 (ja) 往復動式モータの外側固定子及びその製造方法
JP5740339B2 (ja) 面実装マルチフェーズインダクタ及びその製造方法
JP4961441B2 (ja) モールドコイルの製造方法
JP5556887B2 (ja) 固定子構造及び固定子製造方法
KR101854578B1 (ko) 표면 실장 인덕터의 제조 방법
JP7052420B2 (ja) 表面実装インダクタおよびその製造方法
TWI630629B (zh) Electronic component manufacturing method, electronic component
US20150256055A1 (en) Method for producing stator
JP2009148060A (ja) モールドコイルの製造方法、モールドコイル用金型装置及びモールドコイル
JP5215628B2 (ja) ソレノイドの樹脂成形方法及び樹脂成形体
JP5093362B2 (ja) 固定子製造方法、及び固定子
JP6814568B2 (ja) 積層鉄心
CN102122560A (zh) 电感元件的制造方法
JP2010028914A (ja) 樹脂モールドコイル、樹脂モールドステータ及びステータの製造方法
JP6301596B2 (ja) リアクトル及びリアクトルの製造方法
JP2009153287A (ja) 分割ステータ用モールドコイル、ステータ用モールドコイルの製造方法及びステータ用モールドコイル成形用金型装置
JP2007288983A (ja) ステータ及びその製造方法
JP6638586B2 (ja) リアクトルの製造方法
JP4900215B2 (ja) 固定子のモールド成形方法、及びその装置
JP5242490B2 (ja) 磁気浮上式鉄道用地上コイルの製作方法
JP4705191B1 (ja) モールドコイルの製造方法
WO2014034335A1 (ja) コイル部品及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100922

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101110

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110616

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110915

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20110922

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20120203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5172318

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250