[用語の説明]
まず最初に、以下の実施例で用いる主要な用語を説明する。「景品」とは、パチンコ玉などの遊技媒体と交換される特殊景品のことである。「景品」は、通常、樹脂製であり、内部に価値のあるものを内蔵する。すなわち、「景品」には、金額の種類(金種)が設定されることから(例えば、A=5,000円、B=1,000円、C=200円の3種類など)、「景品」は、金種を識別することを目的として、RFID(Radio Frequency Identification)タグ、バーコード、磁気データ、特殊ホログラムなどを内蔵する。なお、通常、金種は、「景品」の表面にも目視可能に印字されるなどする。また、以下の実施例においては、厚みがあり細長い形状の景品を想定しているが、本発明はこれに限られるものではない。その他の形状の景品や、景品以外のその他の物品などにも、本発明を同様に適用することができる。
次に、「景品払出装置」と「景品繰出機構」との関係について説明しておくと、まず、「景品払出装置」とは、装置内に収納された景品を装置外に払い出す装置のことである。具体的には、「景品払出装置」は、キャビネットの中に、一つまたは複数の「景品繰出機構」を収容している。かかる「景品繰出機構」は、水平面に対して垂直方向に景品を重積して収納する「カセット」と、景品繰出機構が有する繰出機構がカセットから景品を繰り出し可能な前記カセットの位置であって繰出機構ごとに一つあるカセット位置へと、カセット位置ごとに一つの前記カセットを、複数のカセットを繰り出し方向に並列させたまま移動する「カセットキャリア部」と、カセットキャリア部によって払出位置に移動されたカセットに収納されている景品の内で最上部に収納されている景品が、カセットから保留部に水平方向に繰り出される繰出位置まで上昇するように、カセットに重積して収納されている景品をカセットの底面から垂直方向に押し上げる「リフト部」(特許請求の範囲に記載の「リフト」に対応する)と、リフト部によって繰出位置まで上昇した最上部の景品を、カセットから保留部へと水平方向に繰り出す「繰出部」と、カセットから繰り出された景品を所定の数になるまで集積して保留する「保留部」とを備えている。
[実施例1における景品繰出機構の概要および特徴(構造について)]
次に、図1〜5を用いて、本発明における景品繰出機構の概要および特徴を説明する。図1は、カセットの外観を説明するための図であり、図2は、カセットキャリア部を説明するための図であり、図3は、景品繰出機構の外観を説明するための図であり、図4は、景品繰出機構の内部構造を説明するための図であり、図5は、実施例1における景品繰出機構の概要および特徴を説明するための図である。
実施例1における景品繰出機構は、景品払出装置において、装置内に収納された景品を装置外に払い出し、景品の形状によらず、収容効率を向上させ、取引時間を短縮する。
この点ついて簡単に説明すると、実施例1におけるカセット20は、図1に示すように、水平面に対して垂直方向に景品1(図示を省略)を重積して収納するが、この時、カセット20は、景品1を並行複数列に区分けされた列ごとに垂直方向に重積して収納する。例えば、カセット20は、図1に示すように、並行2列に区分けされた景品収納部20a各々に、景品1を垂直方向に重積して収納する。
ここで、実施例1における景品1の形状としては、厚みがあり細長い形状を想定していることから、図1に示すように、景品収納部20aの各々は、断面が長方形になる。すなわち、カセット20は、景品1を、景品収納部20aの底面から長手方向を背面に並行2列に収納し、水平面に対して垂直方向に重積して収納する。なお、カセット20は、景品1を、金種ごとに景品収納部20a各々に区分けして収納するなどしてもよい。また、両向き白矢印は、カセット20が、後述するカセットキャリア部14に脱着される脱着方向を示すものである。
実施例1におけるカセットキャリア部14は、図2に示すように、カセット20を水平方向(図2の両向き黒矢印の方向)の一列の配列で保持する。なお、図2に示す例では、景品繰出機構10は、カセット20を4カセット収納することができる。カセット20は、垂直方向(図1の両向き白矢印、図2の両向き白矢印の方向)にカセットキャリア部14に脱着され(図2は、カセットキャリア部14がカセット20を4カセット収納している状態を示す)、カセット20を収納したカセットキャリア部14は、カセット20の配列方向(図2の両向き黒矢印の方向)にスライド機構によって移動する。
カセットキャリア部14に収納されたカセット20は、水平方向(図2の右向き矢印の方向)に移動することで、景品繰出機構10に収納される。図3が、カセット20を収納した景品繰出機構10の外観である。なお、図3の上向き黒矢印は、保留部13から装置外に放出される景品1の放出方向を示すものであり、右向き矢印は、景品繰出機構10が景品払出装置2に収容される方向を示すものである。なお、景品繰出機構10の側面部の裏側には、制御部の基板が設置されている(図3の手前側面部の裏側、図示を省略)。
図4は、図3に示した景品繰出機構10の外観を、同じ方向から示したものであるとともに、景品繰出機構10の側面部の板を透過して内部構造を示した透過図である。図4に示すように、景品繰出機構10は、リフト部11と繰出部12と保留部13とカセットキャリア部14とエレベータ部15とを備えている。また、景品繰出機構10は、リフト部11と繰出部12とから構成される繰出機構を、保留部13を挟んで相対するように二つ備えている。なお、図4において、カセットキャリア部14は、カセット20を1カセット収納している状態である。
図4を用いて、実施例1におけるリフト部11、繰出部12、および保留部13を簡単に説明すると、まず、リフト部11は、景品1のうちで最上部に収納されている景品1がカセット20から保留部13に水平方向に繰出される繰出位置まで上昇するように、カセット20に重積して収納されている景品1をカセット20の底面から垂直方向に押し上げるものである。また、リフト部11は、並行複数列の列ごとに景品1を収納するカセット20の当該列ごとに上昇するものである。例えば、リフト部11は、並行2列の列ごとに二つ備えられ、列ごとに上昇する。
また、繰出部12は、リフト部11によって繰出位置まで上昇した最上部の景品1を、カセット20から保留部13へと水平方向に繰り出す。また、繰出部12は、複数のリフト部11に対して一つ備えられ、繰出位置まで上昇した一つまたは複数の景品1であって列ごとに上昇した最上部の景品1を、保留部13において並行複数列に対応するように列ごとに区分けされた領域各々へと一度に繰り出すものである。例えば、繰出部12は、並行2列の列ごとに上昇する二つのリフト部11に対して一つ備えられ、繰出位置まで上昇した一つまたは二つの景品1であって列ごとに上昇した最上部の景品1を、保留部13において並行2列に対応するように列ごとに区分けされた領域各々へと一度に繰り出す。
また、保留部13は、カセット20から繰り出された景品1を所定の数になるまで集積して保留する。また、保留部13は、図4に示すように、並行複数列に対応するように列ごとの領域に区分けされており(保留部13からの二つの線は、領域各々を指し示すものである)、領域各々について同時に一つの景品1の繰り出しを受け付けるものである。なお、この時、エレベータ部15は、保留部13における景品集積のスペースを一定の距離に保ち、集積の安定性を図ることを目的として、昇降する(例えば、所定の数までは定位置で待機し、それ以上の数の景品1を集積する場合は、エレベータを降下させる、など)。
ところで、実施例1におけるカセット20、リフト部11、繰出部12および保留部13は、上記してきたようなるものであるが、図5を用いて、本発明における景品繰出機構10を改めて説明する。なお、図5は、景品繰出機構10の構造と景品1の流れとを説明するものであるが、カセット20や景品1については図示を省略し、かつ、各部については概念化して表現している。
本発明における景品繰出機構10は、図5に示すように、リフト部11と繰出部12とから構成される繰出機構を、保留部13を挟んで相対するように二つ備えている。すなわち、リフト部11(A1)とリフト部11(A2)と繰出部12(A)とから構成される繰出機構と、リフト部11(B1)とリフト部11(B2)と繰出部12(B)とから構成される繰出機構とを、保留部13を挟んで相対するように備えている。
リフト部11は、並行2列の列ごとに備えられ、列ごとに上昇する。すなわち、リフト部11(A1)とリフト部11(A2)とが、並行2列の列ごとに備えられ、列ごとに上昇するリフト部11の組であり、リフト部11(B1)とリフト部11(B2)とが、並行2列の列ごとに備えられ、列ごとに上昇するリフト部11の組である。
繰出部12は、二つのリフト部11に対して一つ備えられ、繰出位置まで上昇した一つまたは二つの景品1であって列ごとに上昇した最上部の景品1を、保留部13の領域各々へと一度に繰り出す。すなわち、繰出部12(A)は、リフト部11(A1)およびリフト部11(A2)に対して備えられ、リフト部11(A1)によって上昇した最上部の景品1のみが繰出位置にある場合には、一つの景品1を、保留部13の領域(リフト部11(A1)の列に対応する領域)に繰り出す。また、繰出部12(A)は、リフト部11(A2)によって上昇した最上部の景品1のみが繰出位置にある場合には、一つの景品1を、保留部13の領域(リフト部11(A2)の列に対応する領域)に繰り出す。また、繰出部12(A)は、リフト部11(A1)によって上昇した最上部の景品1およびリフト部11(A2)によって上昇した最上部の景品1が繰出位置にある場合には、二つの景品1を、保留部13の領域(リフト部11(A1)およびリフト部11(A2)の列ごとに対応する領域)各々に繰り出す。
同様に、繰出部12(B)は、リフト部11(B1)およびリフト部11(B2)に対して備えられ、リフト部11(B1)によって上昇した最上部の景品1のみが繰出位置にある場合には、一つの景品1を、保留部13の領域(リフト部11(B1)の列に対応する領域)に繰り出す。また、繰出部12(B)は、リフト部11(B2)によって上昇した最上部の景品1のみが繰出位置にある場合には、一つの景品1を、保留部13の領域(リフト部11(B2)の列に対応する領域)に繰り出す。また、繰出部12(B)は、リフト部11(B1)によって上昇した最上部の景品1およびリフト部11(B2)によって上昇した最上部の景品1が繰出位置にある場合には、二つの景品1を、保留部13の領域(リフト部11(B1)およびリフト部11(B2)の列ごとに対応する領域)各々に繰り出す。
また、繰出部12は、リフト部11(A1)とリフト部11(B2)、リフト部11(A2)とリフト部(B1)の同時繰り出しは可能である。具体的には、繰出部12は、リフト部11(A1)によって上昇した最上部の景品1およびリフト部11(B2)によって上昇した最上部の景品1が繰出位置にある場合には、二つの景品1を、保留部13の領域(リフト部11(A1)およびリフト部11(B2)の列ごとに対応する領域)に同時に繰出すことが可能である。また、同様に、繰出部12は、リフト部11(B1)によって上昇した最上部の景品1およびリフト部11(A2)によって上昇した最上部の景品1が繰出位置にある場合には、二つの景品1を、保留部13の領域(リフト部11(B1)およびリフト部11(A2)の列ごとに対応する領域)に同時に繰出すことが可能である。
保留部13は、領域各々について同時に一つの景品1の繰り出しを受け付けるものである。すなわち、保留部13は、繰出部12(A)によって、リフト部11(A1)の列に対応する領域に景品1が繰り出されている場合には、繰出部12(B)によるリフト部11(B1)の列に対応する領域に対する繰り出しは受け付けない。また、繰出部12(A)によって、リフト部11(A2)の列に対応する領域に景品1が繰り出されている場合には、繰出部12(B)によるリフト部11(B2)の列に対応する領域に対する繰り出しは受け付けない。
[実施例1における景品繰出機構の構成]
続いて、図1、2、6〜10を用いて、実施例1における景品繰出機構の構成を説明する。図6は、リフト部を説明するための図であり、図7は、繰出部を説明するための図であり、図8は、繰出方式を説明するための図である。
カセット20は、図1に示すように、水平面に対して垂直方向に景品1(図示を省略)を重積して収納するが、この時、カセット20は、景品1を並行複数列に区分けされた列ごとに垂直方向に重積して収納する。例えば、カセット20は、図1に示すように、並行2列に区分けされた景品収納部20a各々に、景品1を垂直方向に重積して収納する。
ここで、実施例1における景品1の形状としては、厚みがあり細長い形状を想定していることから、図1に示すように、景品収納部20aの各々は、断面が長方形になる。すなわち、カセット20は、景品1を、景品収納部20aの底面から長手方向を背面に並行2列に収納し、水平面に対して垂直方向に重積して収納する。また、景品収納部20a各々は、図1に示すように、底面および側面(他の景品収納部20aと隣接する側面とは反対側の側面)の一部が切り欠きされているとともに、上面が開口されている。このような構造により、リフト部11は、景品収納部20aに重積して収納されている景品を当該景品収納部20aの底面から垂直方向に押し上げることができる。
なお、カセット20は、景品1を、金種ごとに景品収納部20a各々に区分けして収納するなどしてもよい。また、両向き白矢印は、カセット20が、カセットキャリア部14に脱着される脱着方向を示すものである。
カセットキャリア部14は、収納されている景品1がリフト部11によって押し上げられる払出位置に、カセット20の内の所定のカセット20が移動するように、装置内のカセット20を装置内で移動させる。具体的には、カセットキャリア部14は、図2に示すように、カセット20を水平方向(図2の両向き黒矢印の方向)の一列の配列で保持する。なお、図2に示す例では、景品繰出機構10は、カセット20を4カセット収納することができる。カセット20は、垂直方向(図1の両向き白矢印、図2の両向き白矢印の方向)にカセットキャリア部14に脱着され(図2は、カセットキャリア部14がカセット20を4カセット収納している状態を示す)、カセット20を収納したカセットキャリア部14は、カセット20の配列方向(図2の両向き黒矢印の方向)にスライド機構によって移動することで、装置内のカセット20を装置内で移動させる。
ここで、景品繰出機構10において、リフト部11は、固定の二箇所に二つずつ備えられている(列ごとに上昇する二つのリフト部11の組各々が、二箇所各々に備えられている)のに対し、景品繰出機構10は、カセット20を、例えば4カセット収納することができる。このため、カセットキャリア部14は、4カセットのカセット20をカセット20の配列方向にスライド機構によって移動させることで、カセット20の内の2カセットを、固定の二箇所に備えられているリフト部11によって押し上げられる払出位置(二箇所)に移動させる。
リフト部11は、カセットキャリア部14によって払出位置に移動されたカセット20に収納されている景品1の内で最上部に収納されている景品1が、カセット20から保留部13に水平方向に繰り出される繰出位置まで上昇するように、カセット20に重積して収納されている景品1をカセット20の底面から垂直方向に押し上げる。また、実施例1において、リフト部11は、列ごとに上昇する。
具体的には、リフト部11は、図6に示すように、景品繰出機構10において、相対するように固定の二箇所に二つずつ備えられている(列ごとに上昇する二つのリフト部11の組各々が、二箇所各々に備えられている)。リフト部11の各々は、カセット20内で景品1を載置して上昇し、また、カセット20内から下方へ退避するリフトステージ11aを有しており、リフトステージ11aが、駆動モータ11bおよび無端ベルト等によって昇降駆動するように構成されている。すなわち、上記したように、カセット20の景品収納部20a各々は、底面および側面(他の景品収納部20aと隣接する側面とは反対側の側面)の一部が切り欠きされているとともに、上面が開口されていたが、このような構造により、リフト部11は、景品収納部20aに重積して収納されている景品1を当該景品収納部20aの底面から垂直方向に押し上げることができる。また、リフト部11は、順次、必要となる景品1の払い出し数分の上昇を繰り返す。
繰出部12は、リフト部11によって繰出位置まで上昇した一つまたは複数の景品1であって、列ごとの最上部の景品1を、カセット20から保留部13へと水平方向に一度に繰り出す。また、繰出部12は、最上部の景品各々を、水平方向に一つずつ分離して搬送する。また、繰出部12は、二つのリフト部11(二つのリフト部11は、各々、列ごとのリフトステージ11aを有する)に対して一つ備えられ、一つの駆動と並列2列の押出片とが動作することで、繰出位置まで上昇した最上部の景品1各々を、保留部13において並行2列に対応するように列ごとに区分けされた領域各々へと水平方向に一つずつ分離して搬送する。
図7は、一つの繰出部12について、上下を反転させ、景品繰出機構10に備えられる際に繰出部12の下面となる面を上面として示している状態である。また、右向き黒矢印が、景品1の繰り出し方向である。繰出部12は、図7に示すように、対向する二つの検出スイッチ12e(特許請求の範囲に記載の「繰出位置検出部」に対応する)を備えている。検出スイッチ12eは、最上部に収納されている景品1が、リフト部11によって繰出位置まで上昇したことを検出するものである。また、繰出部12は、図7に示すように、対向する二つの押出片12bを列ごとに備えている。繰出部12は、検出スイッチ12eによって景品1が繰出位置まで上昇したことを検出すると、リフト部11による上昇を停止させ、押出片12bが、景品1の後端部を押出すように各々一定行程で往復運動することで、繰出ローラ12cまで景品1を送り出す。また、繰出部12は、図7に示すように、対向する二つの繰出ローラ12cを列ごとに備えている。繰出ローラ12cは、景品1を厚さ方向に挟むことで、景品1を一つずつ分離し、カセット20から保留部13に水平方向に搬送して繰り出す。なお、駆動モータ12aは、一つの繰出部12に対して一つ備えられており、二つの押出片12bおよび二つの繰出ローラ12cを同時に動作させる。もっとも、景品1の繰り出しは、列ごとのリフトステージ11aを列ごとに上昇させることにより成立するので、二つの押出片12bが同時に動作しても、繰り出しの可否を列ごとに選択できる仕組みとなっている。なお、景品1の詰まり等の発生に備え、繰出部12は、180度開閉することもできる。
図8を用いて、繰出部12による繰り出し方式についてさらに説明すると、図8の(A)は、二つのリフト部11(二つのリフト部11は、各々、列ごとのリフトステージ11aを有する)と繰出部12とから構成される繰出機構を横から見た図(概略図)である。図8の(A)においては、リフト部11(リフトステージ11a)が、景品1を載置して垂直方向に上昇することを示している。また、図8の(A)においては、繰出部12の押出片12bが、リフト部11によって繰出位置まで上昇した最上部の景品1を、繰り出し方向(カセット20から保留部13へと水平方向に繰り出す方向)に送り出し、繰出ローラ12cが、景品1を厚さ方向に挟むことで、景品1を一つずつ分離し、繰り出し方向に搬送して繰り出すことを示している。
また、図8の(B)は、二つのリフト部11(二つのリフト部11は、各々、列ごとのリフトステージ11aを有する)と繰出部12とから構成される繰出機構が、保留部13を挟んで相対するように二つ備えられている様子を、上からみた図である。図8の(B)においては、駆動モータ12aが、一つの繰出部12に対して一つ備えられており、二つの押出片12bおよび二つの繰出ローラ12cを同時に動作させることを示している。
また、図8の(C)は、二つのリフト部11(二つのリフト部11は、各々、列ごとのリフトステージ11aを有する)と繰出部12とから構成される繰出機構を、保留部13側からみた図である。図8の(C)においては、列ごとに備えられている二つのリフト部11が、列ごとに備えられているリフトステージ11aを列ごとに上昇させるものであり、景品繰出機構10が、景品1を払い出すことを要求する払出要求を受け付けると、リフト部11のリフトステージ11aの内、景品1を押し上げる必要がある側の(景品1を繰り出す必要がある側の)リフトステージ11aのみを上昇させることを示すものである。
保留部13は、カセット20から繰り出された景品1を所定の数になるまで集積して保留する。また、保留部13は、カセット20の並行2列に対応するように列ごとに区分けされた領域を有し、領域各々について同時に一つの景品1の繰り出しを受け付ける。すなわち、保留部13は、繰出部12によって、一方のリフト部11に対応する領域に景品1が繰り出されている場合には、対面するリフト部11に対応する領域に対する繰り出しは受け付けない。
[景品払出装置と景品繰出機構と上位機との関係]
ここで、図9を用いて、景品払出装置2における景品繰出機構10(図9における払出ユニットが対応する)と、景品払出装置2と、上位機との関係について、より詳細な一例を用いて再度簡単に説明する。図9は、景品払出装置と景品繰出機構と上位機との関係を説明するためのブロック図である。
同図に示すように景品払出装置2は、電源30と、客側LCD表示部31と、店側LED表示部32と、キーSW部33と、スマートメディア部34と、払出ユニット35(景品繰出機構)と、本体制御32ビットCPU(SH2)36とを備え、上位機40(例えば、景品払出装置2を制御する景品1管理ターミナル)と、例えば、SIO(シリアルI/O)によって9600bpsにて接続されている。
ここで、電源30は、景品払出装置2の各機能に電源30を供給する。例えば、電源30は、本体制御32ビットCPU(SH2)36に電源30を供給する。客側LCD表示部31は、本体制御32ビットCPU(SH2)36に接続され、本体制御32ビットCPU(SH2)36の指示に従って、景品1を受け取る人である遊技客に対して情報を表示する。例えば、景品1を受け取ることを希望しているパチンコやパチスロの遊戯客に対して、払いだす景品1の枚数や払出処理状況を表示する。
店側LED表示部32は、本体制御32ビットCPU(SH2)36に接続され、本体制御32ビットCPU(SH2)36の指示に従って、景品払出装置2を使用する使用者に対して情報を表示する。例えば、店側LED表示部32は、パチンコやパチスロを運営する運営者に対して、払いだす景品1の枚数や払出処理状況を表示する。キーSW部33は、本体制御32ビットCPU(SH2)36に接続され、運営者によってキースイッチが入力されると、入力された情報を本体制御32ビットCPU(SH2)36に伝達する。例えば、キーSW部33は、運用者によってスイッチがONにされると、スイッチONであると本体制御32ビットCPU(SH2)36に伝達し、運用者によってスイッチがOFFにされると、スイッチOFFであると本体制御32ビットCPU(SH2)36に伝達する。
上位機40は、例えば、運営者が景品1を払いだす際に必要となる各種装置(例えば、景品払出装置2や、レシート発行機、玉数計算機など)を一括して制御する。上位機40は、景品払出装置2の本体制御32ビットCPU(SH2)36に接続され、例えば、本体制御32ビットCPU(SH2)36に払いだす景品1の種類と枚数とを送信する。
払出ユニット35(景品繰出機構10)は、本体制御32ビットCPU(SH2)36と、例えば、SIO(シリアルI/O)によって9600bpsでマルチドロップ接続にて接続している。なお、ここで、マルチドロップ接続とは、1本のケーブルを多くのコンピュータ(この場合には、本体制御32ビットCPU(SH2)36と複数の払出ユニット35(景品繰出機構10)と)で共有することを目的として、すべてのコンピュータを1本のケーブルに接続したものである。また、各払出ユニット35(景品繰出機構10)は、景品1を収納しているカセット20を収納している。そして、各払出ユニット35(景品繰出機構10)は、それぞれ制御部を有しており、本体制御32ビットCPU(SH2)36から払い出す景品1の枚数を受信すると、各払出ユニット35(景品繰出機構10)の制御部が景品1を繰り出す方法を決定し、繰出機構を制御して景品1を装置外へと繰出す。
本体制御32ビットCPU(SH2)36は、景品払出装置2を制御する。例えば、本体制御32ビットCPU(SH2)36は、上位機40から払い出す景品1の種類と枚数とを受信すると、各払出ユニット35(景品繰出機構10)に対して、それぞれ何枚の景品1を繰り出すかを送信する。
なお、本発明は、以下に記載するように、景品1を払い出す際に行う制御方法に特徴があり、例えば、以上に記載したように、各払出ユニット35(景品繰出機構10)が、本体制御32ビットCPU(SH2)36から受信した払出枚数に応じて、本発明に係る制御方法を実施するものである。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、本体制御32ビットCPU(SH2)36や上位機40が本発明を実施してもよい。例えば、本体制御32ビットCPU(SH2)36や上位機40が各払出ユニット35(景品繰出機構10)における繰出機構を制御する方法を選択し、選択した繰出機構に応じて各払出ユニット35(景品繰出機構10)を制御してもよい。
[景品繰出装置を制御する方法の概要および特徴]
次に、図10を用いて、以上で述べたような構成を有する景品繰出機構10において、リフト部11と繰出部12とを制御する景品繰出制御方法の概要および特徴を説明する。図10は、実施例1に係る景品繰出機構10を制御する方法の概要および特徴を示す図である。
ここで、実施例1に係る景品繰出機構10は、二つのリフト部11と一つの繰出部12とから構成される新規な繰出機構を備える新規な景品繰出機構10であり、一つのリフト部11と一つの繰出部12とから構成される従来の繰出機構を制御する制御方法では、各種繰り出しパターンに対応することが出来ない。その結果、例えば、かかる新規な景品繰出機構10を有効に使用することはできず、また高速に景品1を払い出すこともできない。本発明は、このような課題を解決すべく、実施例1に係る景品繰出機構10が各種繰り出しパターンに対応することを可能とする制御を実現した点に特徴がある。具体的には、各種繰り出しパターンを選択する上で必要な情報(例えば、繰り出しパターンや、繰り出しパターンを選択する上で必要なパラメータ(景品1の枚数や、収納状況に関する情報と選択しうる繰り出しパターンとの関係など)を記憶した上で、繰出しパターンを選択し、選択した繰出しパターンに従って実施例1に係る景品繰出機構10を制御するものである。
すなわち、図10に示すように、実施例1に係る景品繰出機構10は、以上で述べたような構成を有し、さらに、景品1を繰り出す列とタイミングとを規定する繰り出しパターンを予め記憶している繰り出しパターン記憶部110を備える。
例えば、実施例1に係る景品繰出機構10は、図10の記憶部110に示すように、繰り出しパターンとして、「対角」、「並行」、「対面」などを記憶する。さらに詳細な一例をあげて説明すると、実施例1に係る景品繰出機構10は、「対角に位置するリフト部11を動作させて景品1を繰出す」、「並行する二つのリフト部11を動作させて景品1を繰出す」、「対面にある二つのリフト部11を制御して交互に繰出す」などを記憶する。
ここで、上記した繰出しパターンは、例えば、景品繰出機構10を制御する制御方法を設定する設定者によって、予め設定されるものである。また、かかる繰出しパターンは、上記した「対角」と「並行」と「対面」とに限られず、景品繰出機構10の構成に応じて、自由に設定することが可能である。例えば、「並行」と「対面」とを同時に実行する繰出しパターンを設定してもよい。さらに詳細な例をあげて説明すると、繰り出しパターンの一つとして、二つの繰出機構が、各繰出機構が使用するカセット20において並列する二つの列から、交互に景品1を繰出す並行対面繰出しパターンを設定して記憶してもよい。
そして、このような構成のもと、実施例1に係る景品繰出機構10は、図10の(3)に示すように、記憶部110から、カセット20の各列における景品1の収納状況に関する情報と装置外に払い出す景品1の数とに応じて、繰り出しパターンを選択する。
例えば、実施例1に係る景品繰出機構10は、図10の(1)に示すように、景品1を6枚払いだす旨の払出要求を受け取ると、図10の(2)に示すように、景品1の収納状況に関する情報として、各列ごとに景品1が収納されているかどうかを取得する(例えば、列(A1)、列(B1)、列(B2)には景品1が収納されており、列(A2)には景品1が収納されていないと取得する)。そして、例えば、実施例1に係る景品繰出機構10は、取得した景品1の収納状況に関する情報からとりうる繰出しパターンとして「対角」を選択する。
そして、実施例1に係る景品繰出機構10は、図10の(4)に示すように、選択した繰り出しパターンに従って、リフト部11が繰り出しパターンに規定されている列を上昇するように制御し、かつ、繰出部12が繰り出しパターンに規定されているタイミングで景品1を繰り出すように制御する。
例えば、実施例1に係る景品繰出機構10は、選択された繰出しパターン「対角」に従って、リフト部11が列(A1)と列(B2)とを上昇するように制御し、かつ、繰出部がリフト部11によって上昇した列(A1)と列(B2)との景品1を、計6枚繰り出すように制御する。
このようなことから、実施例1に係る景品繰出機構10は、上記した主たる特徴の如く、各種繰り出しパターンに対応することが可能である。
具体的には、従来の景品繰出機構10は、二つのリフト部11と二つの繰出部とを備え、一つのリフト部11と一つの繰出部とをセットとして(一つの繰り出し機構として)制御する。また、従来の景品繰出機構10は、一つのセットから繰り出すことができる景品1がなくなると、もう一方のセットから景品1を繰り出すよう制御する。
このような従来の手法と比較して、実施例1に係る景品繰出機構10は、本発明に係る景品繰出機構10は、四つのリフト部11と二つの繰出部とを備え、二つのリフト部11と一つの繰出部とをセットとして、各種繰り出しパターンに対応することが可能である。その結果、例えば、実施例1に係る景品繰出機構10は、景品1を繰り出す機構を効率よく制御することが可能である。
例えば、従来の手法では、四つのリフト部11と二つの繰出部とを備える場合に、一つのリフト部11と一つの繰出部とをセットとして(一つの繰り出し機構として)制御するため、二つのリフト部11が余ってしまい、効率よく制御することができない。これに対し、実施例1に係る景品繰出機構10は、各種繰り出しパターンに対応することが可能であり、その結果、リフト部11を余らせることなく、景品1を繰り出す機構を効率よく制御することが可能である。
また、例えば、実施例1に係る景品繰出機構10は、同時に二つの景品1を繰り出す制御を行うことで、従来の景品繰出機構10における制御と比較して、二倍の景品1を同じ時間で繰り出すことができ、景品1を繰り出す機構を効率よく制御することが可能である。
また、例えば、実施例1に係る景品繰出機構10は、二つのセットを交互に駆動する制御を行うことで、従来の景品繰出機構10における制御と比較して、景品1が繰り出される間隔を短くすることができ、景品1を繰り出す機構を効率よく使用することが可能である。
[景品繰出機構の構成]
次に、図11〜図13を用いて、実施例1に係る景品繰出機構10の構成について、制御方法を説明する観点から、説明する。図11は、景品繰出機構10の構成を示すブロック図である。図12および図13は、繰り出しパターン記憶部110に記憶している繰り出しパターンの一例を説明するための図である。同図に示すように、この景品繰出機構10は、要求枚数受付部50と、リフト部11(A1)とリフト部11(A2)と繰出部12(A)とから構成される繰出機構(A)と、リフト部11(B1)とリフト部11(B2)と繰出部12(B)とから構成される繰出機構(B)と、保留部13と、カセットキャリア部14と、記憶部100と、制御部200とから構成される。
ここで、リフト部11(A1)とリフト部11(A2)と繰出部12(A)とから構成される繰出機構(A)と、リフト部11(B1)とリフト部11(B2)と繰出部12(B)とから構成される繰出機構(B)と、保留部13と、カセットキャリア部14とは、上記した景品繰出機構10の構成において説明したものと同一であり、説明を省略する。
要求枚数受付部50は、景品繰出機構10から払い出す景品1の枚数を受付ける。例えば、要求枚数受付部50は、景品繰出機構10に接続する上位機40から払出枚数を受付け、また、景品繰出機構10を使用する使用者から払出枚数を受付ける。そして、要求枚数受付部50は、後述する制御部200に受付けた払出枚数を伝える。
記憶部100は、制御部200による繰出処理に必要なデータを記憶し、特に本発明に密接に関連するものとしては、繰り出しパターン記憶部110を備える。なお、繰り出しパターン記憶部110は、特許請求の範囲に記載の「繰り出しパターン記憶部」に対応する。
繰り出しパターン記憶部110は、景品1を繰り出す列とタイミングとを規定する繰り出しパターンを予め記憶している。具体的には、繰り出しパターン記憶部110は、繰り出しパターン間でいずれの繰り出しパターンを優先すべきかを定めた優先順位をさらに記憶している。例えば、図12に示すように、繰り出しパターン記憶部110は、優先順位を示す「優先順位」と、繰り出しパターンを一意に識別する名前である「繰り出しパターン名」と、繰り出しパターンを示す「繰り出しパターン」とを対応付けて記憶する。さらに一例をあげて説明すると、繰り出しパターン記憶部110は、図12に示す例では、優先順位「1」と、繰り出しパターン名「対角」と、繰り出しパターン「対角にある二つのリフト部11を制御し、交互に繰出す」とを対応付けて記憶する。
ここで、上記した繰り出しパターンである「対角」と「並行」と「対面」とについて、図13を用いてさらに説明する。図13は、繰り出し機構によって景品1が繰り出されるカセット20であるカセット20(A)およびカセット20(B)とを示したものである。また、各カセット20は、景品1を並行二列に区分けされた列ごとに収納するものであって、カセット20(A)は、リフト部11(A1)が底面から垂直方向に押し上げる景品1を収納する列(A1)と、リフト部11(A2)が底面から垂直方向に押し上げる景品1を収納する列(A2)とを収納する。また、同様に、カセット20(B)は、リフト部11(B1)が底面から垂直方向に押し上げる景品1を収納する列(B1)と、リフト部11(B2)が底面から垂直方向に押し上げる景品1を収納する列(B2)とを収納する。なお、図13には示していないが、カセット20(A)とカセット20(B)との間には、保留部13がある。
このような図13の「対面」に示すように、繰り出しパターンの一つである「対面」は、二つの繰出機構が、二つの繰出機構が繰り出しの対象とする二つのカセット20における四つの列の内で相互に対面する二つの列から、交互のタイミングで景品1を繰り出す対面繰り出しパターンである。例えば、対面繰り出しパターンを利用して制御する場合には、本発明に係る景品繰出機構10は、図13の「対面」の(1)に示すように、まず、列(B1)から景品1を一つ繰り出した後、図13の「対面」の(2)に示すように、列(A1)から景品1を一つ繰り出す。その後、列(B1)から景品1を一つ繰り出し、所定の数の景品1を払い出すまで処理を継続した後、処理を終了する。
また、図13の「対角」に示すように、繰り出しパターンの一つである「対角」は、二つの繰出機構が、二つの繰出機構が繰り出しの対象とする二つのカセット20における四つの列の内で相互に対面しない対角に位置する二つの列から、交互に若しくは同時のタイミングで景品1を繰り出す対角繰り出しパターンである。例えば、対角繰り出しパターンを利用して制御する場合には、本発明に係る景品繰出機構10は、図13の「対角」に示す例では、列(B1)と列(A2)とから、同時にまたは交互に景品1を繰り出し、所定の数の景品1を払い出すまで処理を継続した後、処理を終了する。
また、図13の「並行」に示すように、繰り出しパターンの一つである「並行」は、一つの繰出機構が、繰出機構が繰り出しの対象とする一つのカセット20において並列する二つの列から、同時のタイミングで景品1を繰り出す並行パターンである。例えば、並行繰り出しパターンを利用して制御する場合には、本発明に係る景品繰出機構10は、図13の「並行」に示す例では、列(B1)と列(B2)とから、同時に景品1を繰り出す。
制御部200は、繰り出し処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する処理部であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、繰り出しパターン選択部210と、繰り出し制御部220とを備える。なお、繰り出しパターン選択部210は、特許請求の範囲に記載の「繰り出しパターン選択工程」に対応し、繰り出し制御部220は、特許請求の範囲に記載の「繰り出し制御工程」に対応する。
繰り出しパターン選択部210は、繰り出しパターン記憶部110から、カセット20の各列における景品1の収納状況に関する情報と装置外に払い出す景品1の数とに応じて、繰り出しパターンを選択する。
具体的には、繰り出しパターン選択部210は、繰り出しパターンの一つとして、対角繰り出しパターンや、並行繰り出しパターンや、対面繰り出しパターンを選択する。例えば、繰り出しパターン選択部210は、払出枚数が5枚未満である場合に、繰り出しパターンとして、対面繰り出しパターンを選択する。一方、例えば、繰り出しパターン選択部210は、払出枚数が5枚超である場合に、繰り出しパターンとして、対角繰り出しパターンや並行繰り出しパターンを選択する。
また、繰り出しパターン選択部210は、収納状況に関する情報と装置外に払い出す景品1の数とに応じる繰り出しパターンが複数ある場合に、複数の繰り出しパターン間の優先順位を比較し、最も高い優先順位が設定されている繰り出しパターンを選択する。
例えば、図12に示した優先順位を利用して説明すると、繰り出しパターン選択部210は、払出枚数5枚超であり、かつ、収納状況に関する情報として、すべてのカセット20に景品1が収納されている場合に、繰り出しパターンとして、対角繰り出しパターンと並行繰り出しパターンとが応じることとなる。ここで、繰り出しパターン選択部210は、対角繰り出しパターンに対応付けられた優先順位と並行繰り出しパターンに対応付けられた優先順位とを比較し、より高い優先順位である「1」が設定されている対角繰り出しパターンを選択する。
また、繰り出しパターン選択部210は、景品繰出機構10に収納されている各カセット20について、カセット20の各列における景品1の収納状況に関する情報を取得する。例えば、繰り出しパターン選択部210は、カセット20の各列に景品1が収納されているかどうかを判別する。
なお、本件明細書では、収納状況に関する情報として、カセット20の各列に景品1が収納されているかどうかを利用する場合について説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、収納状況に関する情報として、各列に収納されている景品1の枚数を利用してもよい。
なお、繰り出しパターン選択部210によるさらに詳細な処理の一例については、図14を用いて後述し、ここでは省略する。
繰り出し制御部220は、繰り出しパターン選択部210によって選択された繰り出しパターンに従って、リフト部11が繰り出しパターンに規定されている列を上昇するように制御し、かつ、繰出部12が繰り出しパターンに規定されているタイミングで景品1を繰り出すように制御する。
例えば、図5を用いて説明すると、繰り出し制御部220は、繰り出しパターン選択部210が対角繰り出しパターンを選択すると、リフト部11(A2)とリフト部11(B1)とが上昇するように制御し、かつ、繰出部12(A)と繰出部12(B)とから、同時または交互に景品1を保留部13に繰り出すように制御する。また、例えば、繰り出し制御部220は、繰り出しパターン選択部210が並行繰り出しパターンが選択すると、リフト部11(A1)とリフト部11(A2)とが上昇するように制御し、かつ、繰出部12Aから、同時に二つの景品1を保留部13に繰り出すように制御する。また、例えば、繰り出し制御部220は、繰り出しパターン選択部210が対面繰り出しパターンを選択すると、リフト部11(A1)とリフト部11(B1)とが上昇するように制御し、かつ、繰出部12(A)と繰出部12(B)とから、交互に景品1を保留部13に繰り出すように制御する。
[景品繰出機構による処理]
次に、図14を用いて、景品繰出機構10による繰り出し方法選択処理を説明する。図14は、景品払出処理の流れを示すフローチャートである。なお、以下に記載する繰り出し方法選択処理においては、図12に示した優先順位の例を用いて説明する。
繰り出しパターン選択部210は、払出要求があると(ステップS101肯定)、要求個数が5個以上かを判別する(ステップS102)。ここで、繰り出しパターン選択部210は、要求個数が5個以上である場合には(ステップS102肯定)、対角位置に景品1があるかを判別する(ステップS103)。ここで、繰り出しパターン選択部210は、対角位置に景品1がある場合には(ステップS103肯定)、繰出しを対角方式に設定する(ステップS104)。つまり、繰り出しパターンとして対角繰り出しパターンを選択して、繰り出し制御部220が対角繰り出しパターンに応じて制御させる。
一方、繰り出しパターン選択部210は、対角位置に景品1がない場合には(ステップS103否定)、隣(並行)位置に景品1があるかを判別する(ステップS105)。ここで、繰り出しパターン選択部210は、並行位置に景品1がある場合には(ステップS105肯定)、繰出しを並行方式に設定する。(ステップS106)。つまり、繰り出しパターンとして並行繰り出しパターンを選択して、繰り出し制御部220が並行繰り出しパターンに応じて制御させる。
一方、上記したステップS102において、要求個数が5個未満である場合には(ステップS102否定)、また、ステップS105において、隣(並行)位置に景品1がない場合には(ステップS105否定)、繰り出しパターン選択部210は、繰出しを対面方式に設定する(ステップS107)。つまり、繰り出しパターンとして対面繰り出しパターンを選択して、繰り出し制御部220が対面繰り出しパターンに応じて制御させる。
なお、上記した景品繰出機構10による繰り出し方法選択処理においては、払出要求枚数が5枚未満である場合には、対面方式を利用する手法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、任意の枚数に設定してよい。例えば、2枚に設定してもよい。
また、上記した景品繰出機構10による繰り出し方法選択処理においては、払出要求枚数が所定の枚数より大きいかを判別する手法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、景品1の収納状況に関する情報から、選択しうる繰り出しパターンにおいて、最も優先順位の高い繰り出しパターンを選択してもよい。
[実施例1の効果]
上記したように、実施例1によれば、景品繰出機構10は、景品1を繰り出す列とタイミングとを規定する繰り出しパターンを予め記憶している繰り出しパターン記憶部110から、カセット20の各列における景品1の収納状況に関する情報と装置外に払い出す景品1の数とに応じて繰り出しパターンを選択し、選択された繰り出しパターンに従って、リフト部11が繰り出しパターンに規定されている列を上昇するように制御し、かつ、繰出部12が繰り出しパターンに規定されているタイミングで景品1を繰り出すように制御するので、各種繰り出しパターンに対応することが可能である。
具体的には、従来の景品繰出機構10は、二つのリフト部11と二つの繰出部とを備え、一つのリフト部11と一つの繰出部とをセットとして(一つの繰り出し機構として)制御する。また、従来の景品繰出機構10は、一つのセットから繰り出すことができる景品1がなくなると、もう一方のセットから景品1を繰り出すよう制御する。
このような従来の手法と比較して、本発明を適用することにより、本発明に係る景品繰出機構10は、四つのリフト部11と二つの繰出部とを備え、二つのリフト部11と一つの繰出部とをセットとして、各種繰り出しパターンに対応することが可能である。その結果、例えば、本発明に係る景品繰出機構10は、景品1を繰り出す機構を効率よく制御することが可能である。
例えば、従来の手法では、四つのリフト部11と二つの繰出部とを備える場合に、一つのリフト部11と一つの繰出部とをセットとして(一つの繰り出し機構として)制御するため、二つのリフト部11が余ってしまい、効率よく制御することができない。これに対し、本発明を適用することで、各種繰り出しパターンに対応することが可能であり、その結果、リフト部11を余らせることなく、景品1を繰り出す機構を効率よく制御することが可能である。
また、例えば、本発明に係る景品繰出機構10は、同時に二つの景品1を繰り出す制御を行うことで、従来の景品繰出機構10における制御と比較して、二倍の景品1を同じ時間で繰り出すことができ、景品1を繰り出す機構を効率よく制御することが可能である。
また、例えば、本発明に係る景品繰出機構10は、二つのセットを交互に駆動する制御を行うことで、従来の景品繰出機構10における制御と比較して、景品1が繰り出される間隔を短くすることができ、景品1を繰り出す機構を効率よく使用することが可能である。
また、実施例1によれば、景品繰出機構10は、収納状況に関する情報と装置外に払い出す景品1の数とに応じる繰り出しパターンが複数ある場合に、複数の繰り出しパターン間の優先順位を比較し、最も高い優先順位が設定されている繰り出しパターンを選択するので、選択することができる繰り出しパターンが複数ある場合でも、繰り出しパターン記憶部110に予め記憶している繰り出しパターンから、繰り出しパターンを簡単にかつ迅速に選択することが可能である。
また、実施例1によれば、景品繰出機構10は、繰り出しパターンの一つとして、二つの繰出機構が、二つの繰出機構が繰り出しの対象とする二つのカセット20における四つの列の内で相互に対面しない対角に位置する二つの列から、交互に若しくは同時のタイミングで当該景品1を繰り出す対角繰り出しパターンを記憶するので、保留部13における区分けされた領域を複数使用することにより、対面方式よりも早く景品1を保留部13に繰り出すことが可能である。
例えば、本発明を適用することにより、一度に二つの景品1を繰り出すことが可能であり、従来の手法と比較して、二倍の早さで景品1を繰り出すことが可能である。
また、実施例1によれば、景品繰出機構10は、繰り出しパターンの一つとして、一つの繰出機構が、繰出機構が繰り出しの対象とする一つのカセット20において並列する二つの列から、同時のタイミングで景品1を繰り出す並行パターンを記憶するので、保留部13における区分けされた領域を複数使用することにより、対面方式よりも早く景品1を保留部13に繰り出すことが可能である。
例えば、本発明を適用することにより、一度に二つの景品1を繰り出すことが可能であり、従来の手法と比較して、二倍の早さで景品1を繰り出すことが可能である。
さて、これまで、実施例1において、カセットキャリア部14が、景品繰出機構10に収納されている複数の並列したカセット20から、所定の位置に収納されている二つのカセット20を、カセット位置へと移動する手法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カセットキャリア部14が、優先順位を利用して、優先すべき前記繰り出しパターンを選択可能な前記複数ある内の二つのカセット20を選択して移動して、選択した二つのカセット20をカセット位置へと移動してもよい。
つまり、カセットキャリア部14は、従来の手法においては、並列に収納されたカセット20において、景品1の収納状況に関係なく、複数のカセット20の内で二つのカセット20を所定のカセット位置へと移動する。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、記憶部100に記憶している優先順位と各カセットに関する景品の収納状況とを利用して、適切な(例えば、優先順位の高い繰り出しパターンを選択できるカセット20の組み合わせ)カセット20の組み合わせを選択し、所定のカセット位置に移動してもよい。
そこで、以下では、実施例3として、カセットキャリア部14が、優先順位を利用して、優先すべき前記繰り出しパターンを選択可能な前記複数ある内の二つのカセット20を選択して移動して、選択した二つのカセット20をカセット位置へと移動する手法について、図16〜18を用いて説明する。なお、図16は、カセット位置を説明するための図である。図17は、実施例3に係る景品繰出機構10による処理全体の一例を説明するための図である。図18は、優先カセット選択部によるカセット20の組み合わせ選択処理の詳細な一例について説明するための図である。
なお、以下に記載する実施例3では、図12に示した優先順位と繰り出しパターンとの一例を用いて説明する。また、特に言及がない限り、各景品繰出機構10は、四つのカセット20(図16に示すように、並列している順番に、カセット20(A)、カセット20(C)、カセット20(B)、カセット20(D)とする)を収納し、二つのカセット20を選択する際には、カセット20(A)とカセット20(B)との組み合わせ、または、カセット20(C)とカセット20(D)との組み合わせを選択するものとして説明する。
景品繰出機構10は、繰出部12によって景品1が繰り出される繰り出し方向に複数のカセット20を並列に収納するカセットキャリア部14をさらに有し、カセットキャリア部14は、装置が有する繰出機構がカセット20から景品1を繰り出し可能なカセット20の位置であって繰出機構ごとに一つあるカセット位置へと、カセット位置ごとに一つのカセット20を、複数のカセット20を繰り出し方向に並列させたまま移動するものである。また、繰り出しパターン記憶部110は、繰り出しパターン間でいずれの繰り出しパターンを優先すべきかを定めた優先順位を記憶している。
例えば、図16に示すように、景品繰出機構10は、景品繰出機構10に複数並列して収納されたカセット20を、R位置またはF位置へと移動する。なお、ここで、R位置とは、カセット20(A)とカセット20(B)とから繰出機構が景品1を繰り出す位置であり、F位置とは、カセット20(C)とカセット20(D)とから景品1を繰り出す位置である。
なお、ここで、従来の景品繰出機構では、景品繰出機構にカセット20が収納されると、各カセット20における景品1の収納状況に関係なくR位置へと移動し、繰出機構が、カセット20(A)とカセット20(B)とから景品1を繰り出していた。このような従来の景品繰出機構に対して、実施例3に係る景品繰出機構10では、例えば、景品繰出機構が、カセット20(A)とカセット20(B)とから、対角繰出しパターンと対面繰出しパターンとが選択可能であり、カセット20(C)とカセット20(D)とから、対面繰出しパターンとが選択可能である場合に、カセットキャリア部14が、優先順位の高い対角繰り出しパターンを選択することができるカセット20(A)とカセット20(B)との組み合わせから繰出機構が景品1を繰り出すR位置へと移動するよう制御することに特徴がある。
このような構成のもと、実施例3に係る景品繰出機構10では、例えば、図11の制御部200の中に、優先カセット選択部とカセットキャリア部14制御部とを備えるものである。
すなわち、実施例3に係る景品繰出機構10(優先カセット選択部)は、カセットキャリア部14が、カセット20をカセット位置へと移動する際に、複数のカセット20の各列における景品1の収納状況に関する情報と優先順位とに応じて、優先すべき繰り出しパターンを選択可能な二つのカセット20を選択する。なお、実施例3に係る景品繰出機構10(優先カセット選択部)によるカセット20選択処理の一例についは、図17および図18を用いて後述するため、ここでは省略する。
そして、実施例3に係る景品繰出機構10(カセットキャリア部14制御部)は、カセットキャリア部14が、カセット位置へと、優先カセット20選択工程によって選択された二つのカセット20を移動するように、カセットキャリア部14を制御する。例えば、実施例3に係る景品繰出機構10(カセットキャリア部14制御部)は、カセット20(A)とカセット20(B)との組み合わせが選択された場合に、カセットキャリア部14がR位置に移動するように制御する。
[実施例3に係る景品繰出機構による処理全体の流れ]
次に、図17および図18を用いて、実施例3に係る景品繰出機構10による処理の一例を説明する。なお、以下では、まず、図17を用いて、実施例3に係る景品繰出機構10による処理全体の流れの一例を説明し、その後、図18を用いて、優先カセット選択部によるカセット20の組み合わせ選択処理の詳細な一例について説明する。
まず、図17に示すように、実施例3に係る景品繰出機構10では、カセット20が装填されると(ステップS301肯定)、つまり、例えば、カセット20が移動するタイミングとなると、優先カセット選択部が、装填されたカセット20の収納状況に関する情報を取得する(ステップS302)。具体的には、優先カセット選択部は、装填されたカセット20ごとに、景品1が収納されているかどうかを判別する。例えば、カセット20の列ごとに、景品1が収納されているかどうかを判別する。
そして、実施例3に係る景品繰出機構10では、優先カセット選択部が、優先順位の高い繰り出しパターンを選択可能なカセット20の組み合わせを選択する(ステップS303)。つまり、優先カセット選択部は、複数のカセット20の各列における景品1の収納状況に関する情報と優先順位とに応じて、優先すべき繰り出しパターンを選択可能な二つのカセット20を選択する。例えば、優先カセット選択部は、カセット20Aとカセット20Bとの組み合わせを選択する。なお、このステップS303における詳細な処理の一例については、図18を用いて後述するため、ここでは省略する。
その後、実施例3に係る景品繰出機構10では、カセットキャリア部14制御部は、カセットキャリア部14が選択したカセット20を所定のカセット位置に移動するよう制御し(ステップS304)、処理を終了する。
[優先カセット選択部によるカセットの組み合わせ選択処理]
ここで、図18を用いて、上記した図17のステップS303におけるカセット20の組み合わせ選択処理について、詳細な一例を挙げて説明する。
まず、実施例3に係る景品繰出機構10では、優先カセット選択部が、装填されたカセット20の収納状況に関する情報を取得すると(図17におけるステップS302)、例えば、対角繰り出しパターンを選択できるカセット20の組み合わせがあるかを判別する(ステップS401)。つまり、優先カセット選択部は、優先順位が最も高い繰り出しパターンを選択できるカセット20の組み合わせがあるかを判別する。ここで、優先カセット選択部は、対角繰り出しパターンを選択できるカセット20の組み合わせがある場合には(ステップS401肯定)、該当するカセット20の組み合わせを選択する(ステップS402)。
一方、実施例3に係る景品繰出機構10では、優先カセット選択部が、対角繰り出しパターンを選択できるカセット20の組み合わせがない場合には(ステップS401否定)、並行繰り出しパターンを選択できるカセット20の組み合わせがあるかを判別する(ステップS403)。つまり、優先カセット選択部は、二番目に優先順位が高い繰り出しパターンを選択できるカセット20の組み合わせがあるかを判別する。ここで、優先カセット選択部は、並行繰り出しパターンを選択できるカセット20の組み合わせがある場合には(ステップS403肯定)、該当するカセット20の組み合わせを選択する(ステップS404)。
一方、実施例3に係る景品繰出機構10では、優先カセット選択部が、並行繰り出しパターンを選択できるカセット20の組み合わせがない場合には(ステップS403否定)、対面繰り出しパターンを選択できるカセット20の組み合わせがあるかを判別する(ステップS405)。つまり、優先カセット選択部は、三番目に優先順位が高い繰り出しパターンを選択できるカセット20の組み合わせがあるかを判別する。ここで、優先カセット選択部は、対面繰り出しパターンを選択できるカセット20の組み合わせがある場合には(ステップS405肯定)、該当するカセット20の組み合わせを選択する(ステップS406)。
そして、実施例3に係る景品繰出機構10では、優先カセット選択部が、上記したステップS402またはS404またはS406において選択したカセット20の組み合わせが一つであるかを判別する(ステップS407)。つまり、例えば、優先カセット選択部は、上記したステップS402またはS404またはS406において、カセット20の組み合わせとして、「カセット20Aとカセット20Bとの組み合わせ」および「カセット20Cとカセット20Dとの組み合わせ」を選択したか、または、「カセット20Aとカセット20Bとの組み合わせ」または「カセット20Cとカセット20Dとの組み合わせ」を選択したかを判別する。ここで、優先カセット選択部は、選択したカセット20の組み合わせが一つである場合には(ステップS407肯定)、処理を終了し、図17におけるステップS304へと続く。
一方、実施例3に係る景品繰出機構10では、優先カセット選択部が、選択したカセット20の組み合わせが一つでない場合には(ステップS407否定)、若しくは、上記したステップS405において、対面繰り出しパターンを選択できるカセット20の組み合わせがない場合には(ステップS405否定)、R位置にあるカセット20を選択する(ステップS408)つまり、任意の一つのカセット20の組み合わせを選択する。そして、処理を終了し、図17におけるステップS304へと続く。
[実施例3の効果]
上記したように、実施例3によれば、カセットキャリア部14がカセット20をカセット位置へと移動する際に、複数のカセット20の各列における景品1の収納状況に関する情報と優先順位とに応じて、優先すべき繰り出しパターンを選択可能な二つのカセット20を選択し、カセットキャリア部14が、カセット位置へと、選択された二つのカセット20を移動するように、カセットキャリア部14を制御するので、高い優先順位が設定された繰り出しパターンを優先的に使用することが可能である。
例えば、従来の手法においては、カセットキャリア部14が、並列に収納されたカセット20において、景品1の収納状況に関係なく、複数のカセット20の内で二つのカセット20を所定のカセット位置へと移動していた。このような従来の手法と比較して、本発明を適用することにより、景品1の収納状況に応じて二つのカセット20を選択し、所定のカセット位置に移動するので、高い優先順位が設定された繰り出しパターンを優先的に使用することが可能である。
具体的に例を挙げて説明すると、対角繰り出しパターンと並行繰り出しパターンと対面繰り出しパターンとを選択可能な二つのカセット20の組み合わせと、対面繰り出しパターンのみを選択可能な二つのカセット20の組み合わせとがあった場合に、従来の手法においては、カセット20の収納状況に係らず、一定のカセット20がカセット位置へとセットされていた。このような従来の手法と比較して、本発明を適用することにより、対角繰り出しパターンと並行繰り出しパターンと対面繰り出しパターンとを選択可能な二つのカセット20の組み合わせを優先してカセット位置へと移動するよう制御するので、その後繰り出しパターンを選択する際の選択肢が広がり、優先順位の高い繰り出しパターンを優先的に選択することが可能である。