JP5171492B2 - 燃料タンクの波消し構造 - Google Patents
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Description
この種の燃料タンクの波消し構造は、例えば、金属板で形成される燃料タンク、若しくは樹脂材料で形成される燃料タンクなどの特性により、いろいろな形態の波消し構造が用いられていた。
特許文献2の燃料タンクの波消し構造は、タンク上壁及びタンク下壁からタンク内部に向けて中空波消し板をそれぞれ形成し、これらの中空波消し板同士の先端を突き合わせて溶着したものである。
特許文献3の燃料タンクの波消し構造は、燃料タンクが半割りとされた上下のタンク本体と、これらのタンク本体に組立時に挟み込むようにした波消し構造体(アブソーバ)とからなり、波消し構造体は、上下のタンク本体に挟み込まれる枠体と、この枠体の開口部に取付けられ、繊維状の樹脂材料で構成された波消し本体部とから構成されたものである。
また、特許文献2の燃料タンクの波消し構造では、燃料タンクのタンク上壁及びタンク下壁に波消し構造体を形成するものなので、波消し構造体のレイアウト性が限定されるとともに、消音効果が得られる場所に任意に設定が困難であるという欠点があった。
さらに、特許文献3の燃料タンクの波消し構造では、繊維状の樹脂材料で構成されるものなので、動きやすく波消し構造体(アブソーバ)の位置規制に問題があった。
ポンプモジュールに両端が支持され、閉ループ状に形成される支持部材が設けられ、この支持部材に波消し構造体が設けられたので、波消し構造体(アブソーバ)の固定に関し、例えば、トランスファーチューブを有する鞍型のタンクやトランスファーチューブのない全ての樹脂タンクに適用することができる。
また、ポンプモジュールに両端が支持され、閉ループ状に形成される支持部材が設けられ、この支持部材に波消し構造体が設けられたので、燃料タンクの内蔵部品(例えば、メータ部品)などと干渉することを防止し、レイアウト性の自由度の拡大を図ることができるとともに、最も消音効果が得られる場所に任意に設置することができる。
さらに、閉ループ状に形成された支持部材を既存のポンプモジュールに保持させた(取付けた)ので、追加部品が不要であり、部品点数の増加を最小限に留めることができる。
また、支持部材に貫通された波消し構造体の移動を規制するために、波消し構造体の外形を拘束するU字状の規制部が支持部材に一体的に設けられたので、波消し構造体(アブソーバ)の位置決めを容易にすることができる。
図1は本発明に係る燃料タンクの波消し構造の分解斜視図であり、図2は図1の2−2線断面図である。
燃料タンクの波消し構造は、燃料を蓄える内部空間を有する燃料タンク本体(燃料タンク)11と、この燃料タンク本体11の内部に設けられ、燃料の吸入・吐出を行うポンプモジュール13と、このポンプモジュール13に両端が支持され(保持され)た支持部材(ライン)14と、この支持部材14に支持され、燃料の揺動を抑制する波消し構造体(アブソーバ)21,21と、これらの波消し構造体21,21の位置を規制する複数の位置規制部材26とから構成される。
ポンプモジュール13は、支持部材14を保持する左右の保持部16,16が形成される。
位置規制部材26は、波消し構造体21に対しての左右に一個づつ設けられるものであり、支持部材14に嵌合される嵌合孔27と、波消し構造体21を押さえるフランジ部28とが形成される。
緩衝部材22は、弾性変形可能な発泡材等で形成され、支持部材14に貫通する貫通孔24が形成される。貫通孔24は、支持部材14に屈曲部分がある場合にも貫通可能なように、支持部材14の外径よりも余裕を持った内径を有する。
(a)において、燃料タンク本体11と、ポンプモジュール組立体12(ポンプモジュール13、支持部材14及び波消し構造体21,21の組立体)とを用意する。
支持部材14は、弾性を有する線材若しくは棒状部材にて屈曲形成されたので、適度に変形することができ、燃料タンク本体11の開口15に挿入後には、所定の形状を保つことができる。
(c)において、ポンプモジュール13を開口15に取付けて組立を完了する。
第2実施例の燃料タンクの波消し構造は、燃料を蓄える内部空間を有する燃料タンク本体(燃料タンク)51と、この燃料タンク本体51の内部に設けられ、燃料の吸入・吐出を行うポンプモジュール53と、ポンプモジュール53に両端が支持され(保持され)た支持部材(ライン)54と、この支持部材54に支持され、燃料の揺動を抑制する波消し構造体(アブソーバ)61,61とから構成される。
ポンプモジュール53は、支持部材54を保持する左右の保持部56,56が形成される。
緩衝部材62は、弾性変形可能な発泡材等で形成され、支持部材54に貫通する貫通孔64が形成される。貫通孔64は、支持部材54に屈曲部分がある場合にも貫通可能なように、支持部材54の外径よりも余裕を持った内径を有する。
また、支持部材54に、波消し構造体61,61の移動を規制する規制部66,66が設けられたので、波消し構造体(アブソーバ)61,61の位置決めを容易にすることができる。
Claims (3)
- 燃料を貯留する燃料タンク本体と、この燃料タンク本体の内部に設けられ、燃料の吸入・吐出を行うポンプモジュールと、燃料の揺動を抑制する波消し構造体とを備えた燃料タンクの波消し構造において、
前記ポンプモジュールに両端が支持され、閉ループ状に形成される支持部材が設けられ、この支持部材に前記波消し構造体が設けられたことを特徴とする燃料タンクの波消し構造。 - 前記支持部材は、前記燃料タンク本体の開口から挿入可能なように、弾性変形可能な線材若しくは棒状部材で構成されるとともに屈曲され、これらの線材若しくは棒状部材に前記波消し構造体が貫通されたことを特徴とする請求項1記載の燃料タンクの波消し構造。
- 前記支持部材は、該支持部材に貫通された前記波消し構造体の移動を規制するために、該波消し構造体の外形を拘束するU字状の規制部が該支持部材に一体的に設けられたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の燃料タンクの波消し構造。
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