JP5170910B2 - ガスセンサの製造方法及びガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、被測定ガス中に含まれる特定のガスの濃度を測定するためのセンサ素子を備えるガスセンサの製造方法およびガスセンサに関する。
被測定ガス中に含まれる特定のガスの濃度を測定するためのセンサ素子を備えるガスセンサでは、一般的に、センサ素子の検知部が被測定ガスに晒されるように、主体金具にセンサ素子が保持されるとともに、主体金具の後端側に外筒が接合される。このようなガスセンサを製造する場合、主体金具と外筒の接合は、一般的に、レーザ溶接により行われる。具体的には、主体金具の後端部を外筒の先端部内に挿入し、主体金具と外筒との重なり部を加締めにより仮止めし、この加締め部に外筒の外側から全周に亘ってレーザを照射することにより、主体金具と外筒とを接合する。
特開平11−239888号公報
しかしながら、外筒に加締め部を形成する際、外筒の先端から離れた位置を加締めるため、レーザ溶接により形成される溶接部から外筒の先端までの主体金具の外周面と外筒の内周面との間には、若干の間隙が形成される。このため、ガスセンサの使用中に被水すると、外筒と主体金具との間隙内に水滴等が侵入し、溶接部が長期間、水に接触した状態となる場合がある。レーザ溶接によって溶融した溶接部の界面は、比較的腐食を生じやすいため、溶接部が水滴等に接触した状態が長期に亘ると、溶接部と被溶接部との界面において腐食が進行し、ガスセンサ内に水が浸入してガスセンサの故障を招くという問題があった。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、主体金具と外筒との溶接部における耐腐食性の向上を目的とする。
[適用例1]
軸線方向に延び、先端側に被検出ガスを検出するための検知部を有するセンサ素子と、該センサ素子の先端側及び後端側を露出させつつ前記センサ素子の周囲を囲む筒部を有する主体金具と、前記主体金具に固定され、前記センサ素子の後端側を囲む筒状の外筒とを有するガスセンサの製造方法であって、
前記外筒の先端部が前記主体金具の筒部の周囲を囲むように、前記外筒を前記主体金具に配置する外筒配置工程と、
前記外筒の先端部と前記主体金具の筒部との重なり部に、全周に亘ってレーザ溶接を行い、前記外筒の先端部と前記主体金具の筒部とに跨る溶接部を形成する溶接工程と、を備え、
前記溶接工程において、前記ガスセンサの軸線方向にずらして、複数回、前記レーザ溶接を行い、
前記溶接工程は、複数回の前記レーザ溶接によって形成される複数の前記溶接部のうち、隣り合う2つの前記溶接部の前記主体金具の筒部に形成される各内側溶接部が、一部分重複するように、かつ、1回目の前記レーザ溶接により形成された第1溶接部の深さよりも深さが大きくなる第2溶接部を形成するように、2回目以降のレーザ溶接を行うことを特徴とする、
ガスセンサの製造方法。
[適用例
適用例1記載のガスセンサの製造方法であって、
前記溶接工程では、前記重なり部の先端側から後端側にずらして、複数回、前記レーザ溶接を行う、
ガスセンサの製造方法。
[適用例3]
軸線方向に延び、先端側に被検出ガスを検出するための検知部を有するセンサ素子と、
前記センサ素子の先端側及び後端側を露出させつつ前記センサ素子の周囲を囲む筒部を有する主体金具と、
後端側が前記主体金具の筒部の周囲を囲むように前記主体金具に固定される筒状の外筒と、を備えるガスセンサであって、
前記外筒の先端部と前記主体金具の筒部との重なり部に全周に亘って形成された、前記外筒の先端部と前記主体金具の筒部とに跨る溶接部が、前記ガスセンサの軸線方向に異なる位置に複数形成され、
前記複数の前記溶接部のうち、隣り合う2つの前記溶接部が一部分重複するように形成されており、
前記軸線に沿った断面にて、該隣り合う2つの前記溶接部のうち、後端側に形成される後端側溶接部が、先端側に形成される先端側溶接部に対して重なるように形成され、
前記後端側溶接部の深さは、前記先端側溶接部の深さよりも大きいことを特徴とする、
ガスセンサ。
[適用例4]
軸線方向に延び、先端側に被検出ガスを検出するための検知部を有するセンサ素子と、
前記センサ素子の先端側及び後端側を露出させつつ前記センサ素子の周囲を囲む筒部を有する主体金具と、
後端側が前記主体金具の筒部の周囲を囲むように前記主体金具に固定される筒状の外筒と、を備えるガスセンサであって、
前記外筒の先端部と前記主体金具の筒部との重なり部に全周に亘って形成された、前記外筒の先端部と前記主体金具の筒部とに跨る溶接部が、前記ガスセンサの軸線方向に異なる位置に複数形成され、
複数の前記溶接部のうち、隣り合う2つの前記溶接部の前記主体金具の筒部に形成される内側溶接部が一部分重複するように形成され、
前記溶接部のうち、重なった第2溶接部の深さは、重ねられた第1溶接部の深さよりも大きいことを特徴とする、
ガスセンサ。
[適用例5]
適用例3又は適用例4に記載のガスセンサにおいて、
前記溶接部は、前記主体金具の前記筒部の厚みの半分以下の部位に設けられる、
ガスセンサ。
[適用例
適用例記載のガスセンサであって、
前記後端側溶接部の深さは、前記先端側溶接部の深さよりも大きい、
ガスセンサ。
[適用例
軸線方向に延び、先端側に被検出ガスを検出するための検知部を有するセンサ素子と、
前記センサ素子の先端側及び後端側を露出させつつ前記センサ素子の周囲を囲む筒部を有する主体金具と、
後端側が前記主体金具の筒部の周囲を囲むように前記主体金具に固定される筒状の外筒と、を備えるガスセンサであって、
前記外筒の先端部と前記主体金具の筒部との重なり部に全周に亘って形成された、前記外筒の先端部と前記主体金具の筒部とに跨る溶接部が、前記ガスセンサの軸線方向に異なる位置に複数形成され、
複数の前記溶接部のうち、隣り合う2つの前記溶接部の前記主体金具の筒部に形成される内側溶接部が一部分重複する又は接するように形成されている、
ガスセンサ。
[適用例
適用例記載のガスセンサであって、
前記溶接部のうち、重なった第2溶接部の深さは、重ねられた第1溶接部の深さよりも大きい、
ガスセンサ。
[適用例
適用例乃至適用例のいずれか一項に記載のガスセンサにおいて、
前記溶接部は、前記主体金具の前記筒部の厚みの半分以下の部位に設けられる、
ガスセンサ。
適用例1のガスセンサの製造方法によれば、重なり部に軸線方向にずらして複数回レーザ溶接が行われる。従って、レーザ溶接にて外筒の先端部と主体金具の筒部とに跨る溶接部のうち、外筒と主体金具との境界部の軸線方向の幅(以降、本明細書では「溶接幅」と呼ぶ)を全体的に広くでき、腐食の進行を遅延させることができる。よって、ガスセンサ内に水が浸入することを遅延できる。
また、複数の溶接部の内側溶接部が、互いに一部分重複するようにレーザ溶接が行われる。従って、内側溶接部に重複部が形成されるため、外筒と主体金具との溶接強度を向上できる。
また、重なり部に複数回のレーザ溶接を行う場合、1回目のレーザ溶接前は主体金具の筒部と外筒の先端部とが未接着であるため、深さが大きい形状の溶接部を形成しようとしても、溶接部が所望の形状になりにくいことがある。これに対し、1回目のレーザ溶接により形成された第1溶接部の深さを狙いの深さよりも若干小さくして所望の形状を得ると共に、2回目以降のレーザ溶接を、第1溶接部の深さよりも大きくするように形成する。2回目以降に形成される第2溶接部は、第1溶接部により、主体金具の筒部と外筒の先端部とが接着しているので、第2溶接部の深さが大きい形状の溶接部を形成しても、所望の形状を得ることができる。
適用例2のガスセンサの製造方法によれば、重なり部の後端側から先端側にずらしてレーザ溶接がなされると、溶接部が形成される毎に外筒の先端側が径方向外側に広がってしまい、外筒と主体金具との間に間隙が拡がるおそれがある。すると、この間隙に水滴等が侵入しやすくなり、腐食の進行が早くなるおそれがある。また、この間隔が広がることで、先端側に形成される溶接部が所望の形状を得られないおそれがある。これに対して、適用例2のガスセンサの製造方法のように、重なり部の先端側から後端側にずらしてレーザ溶接が行なわれたとしても、外筒と主体金具との間の間隙が拡がることが抑制でき、その結果、水滴の侵入を抑制できると共に、所望の溶接部の形状を得られることができる。
適用例3のガスセンサによれば、溶接部が重なり部に軸線方向に異なる位置にずれて複数形成されている。従って、溶接幅を広くでき、腐食の進行を遅延させることができる。よって、ガスセンサ内に水が浸入することを遅延できる。
また、後端側に形成される後端側溶接部が、先端側に形成される先端側溶接部に対して重なるように形成されていれば、重なり部の先端側から後端側にずらしてレーザ溶接が行なわれていることとなり、外筒と主体金具との間の間隙が拡がることが抑制でき、その結果、水滴の侵入を抑制できると共に、所望の溶接部の形状を得られることができる。
なお、「後端側に形成される後端側溶接部が、先端側に形成される先端側溶接部に対して重なる」とは、ガスセンサ(溶接部)を軸線に沿った断面にて視認したときに、先端側溶接部と後端側溶接部の重複部において、後端側溶接部の境界の確認ができると共に、先端側溶接部の境界が確認できないことを指す。
また、主体金具と外筒とが未接着の状態から先端側溶接部が形成されても、先端側溶接部の深さを狙いの深さよりも若干小さくすることで、先端側溶接部の形状が所望の形状を得ることができると共に、後端側溶接部の深さを、先端側溶接部の深さよりも大きくするように形成することで、後端側溶接部を所望の形状にて得ることができる。
適用例4のガスセンサによれば、溶接部が重なり部に軸線方向に異なる位置にずれて複数形成されている。従って、溶接幅を広くでき、腐食の進行を遅延させることができる。よって、ガスセンサ内に水が浸入することを遅延できる。また、複数の溶接部の内側溶接部が、互いに一部分重複する又は接するようにレーザ溶接されている。従って、内側溶接部に重複部が形成されるため、外筒と主体金具との溶接強度を向上できる。
また、主体金具と外筒とが未接着の状態から第1溶接部が形成されても、第1溶接部の深さを狙いの深さよりも若干小さくすることで、第1溶接部の形状が所望の形状を得ることができると共に、第2溶接部の深さを、第1溶接部の深さよりも大きくするように形成することで、第2溶接部を所望の形状にて得ることができる。 なお、「重なった第2溶接部」及び「重ねられた第1溶接部」は、ガスセンサ(溶接部)を軸線に沿った断面にて視認したときに、第1溶接部と第2溶接部の重複部において、第2溶接部の境界の確認ができると共に、第1溶接部の境界が確認できないことを指す。
適用例のガスセンサによれば、溶接部が主体金具の筒部の厚みの半分以下となることで、外筒と主体金具とを確実に溶融して互いの成分を混合でき、両者の接合強度を高めることができる。なお、溶接部が主体金具の筒部の厚みの半分を超えると、外筒と主体金具との互いの成分の混合割合のバランスが悪くなり、両者の接合強度が低減することがある。
本発明において、上述した種々の態様は、適宜、組み合わせたり、一部を省略したりして適用することができる。
本発明の一実施例としてのガスセンサ10の構成を示す断面図。 第1実施例における主体金具11と金属外筒16との溶接部100の詳細構成について模式的に説明する断面図。 第1実施例におけるガスセンサ10の製造工程を説明するフローチャート。 第1実施例におけるガスセンサ10の溶接工程について詳細に説明する説明図。 変形例1における主体金具11と金属外筒16との溶接部100aの詳細構成について模式的に説明する断面図。 変形例2における主体金具11と金属外筒16との溶接部110bの詳細構成について模式的に説明する断面図。
A.第1実施例:
A1.ガスセンサの構成:
図1は、本発明の一実施例としてのガスセンサの構成を示す断面図である。ガスセンサ10は、内燃機関の排気ガス中の酸素を検出する酸素センサである。ガスセンサ10は、酸素センサ素子20と、主体金具11と、内側端子部材30と、外側端子部材40と、セラミックヒータ50と、を主に備える。
図1には、ガスセンサ10の軸線Oが示されている。以下、軸線Oに沿って延びる部材の両端のうち、固体電解質体21が配置された端部(図1の下側)を先端と呼び、グロメット17が配置された端部(図1の上側)を後端と呼ぶ。また、図中の長手方向FDは、軸線Oと平行な方向を示している(図1中の上下方向)。
酸素センサ素子20の形状は、軸線Oに沿った軸線方向(図1中の上下方向)に延びる有底筒状である。酸素センサ素子20の先端20s(図1下側)は閉じ、後端20k(図1上側)は開口を形成している。酸素センサ素子20は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体21と、固体電解質体21の外周面の一部にメッキ等によって形成された外側電極60と、固体電解質体21の内周面の一部にメッキ等によって形成された内側電極70とを備え、先端20s側に検知部22を有している。また、酸素センサ素子20の外周面において、軸線O方向の中間部には、外側に突出する係合フランジ部20fが設けられている。係合フランジ部20fは、後述する主体金具11と係合する。
主体金具11は、酸素センサ素子20の外周の一部を包囲する筒状に形成されている。主体金具11の貫通孔58内には、金属製パッキン(図示せず)を介してインシュレータ13が配置されている。このインシュレータ13には、金属製パッキンを介して係合フランジ部20fが係合している。さらに、インシュレータ13の後端側にはタルク14、スリーブ13bおよび金属製パッキン83が配置され、主体金具11の後端側にて加締められることで、酸素センサ素子20を主体金具11の内側において、気密状態で保持している。
主体金具11の先端側には、プロテクタ15が取り付けられている。プロテクタ15は、主体金具11の先端側開口部から突出する酸素センサ素子20の検知部22を覆っている。プロテクタ15は、外側プロテクタ15aと内側プロテクタ15bの二重構造を備える。外側プロテクタ15aおよび内側プロテクタ15bには、排気ガスを透過させる複数のガス透過口が形成されている。酸素センサ素子20の外側電極60には、プロテクタ15のガス透過口を通して、排気ガスが供給される。
主体金具11は、外周面に形成された六角部11aの先端側に、ねじ部11cを備える。また、主体金具11は、六角部11aの後端側に、筒部11bを備える。筒部11bには、筒状の金属外筒16の先端部16a(図2参照)が嵌め込まれて、外側から全周レーザ溶接により、固定されている。このレーザ溶接により溶接部100が形成される。金属外筒16と主体金具11との溶接部100の詳細構成については、後に詳述する。金属外筒16は、SUS304等のステンレス製で筒状をなしており、主体金具11の後端側に取り付けられ、主体金具11の後端から露出される酸素センサ素子20の後端部やセパレータ18の周囲を覆って保護する。金属外筒16の後端側の開口には、フッ素ゴムで構成されたグロメット17が挿入されている。このグロメット17は、金属外筒16の後端側の加締によって固定されており、金属外筒16の開口を封止する。グロメット17よりも先端側で且つ金属外筒16の内部には、絶縁性のアルミナセラミックで形成されたセパレータ18が配置されている。そして、グロメット17およびセパレータ18を貫通してセンサ出力リード線19、19bおよびヒータリード線12b、12cが配置されている。なお、グロメット17の中央には、軸線Oに沿って貫通口が形成されており、この貫通口に金属パイプ86が嵌め込まれている。金属パイプ86には、撥水性および通気性を兼ね備えるシート状のフィルタ85が被せられている。これにより、ガスセンサ10の外部の大気は、フィルタ85を介して金属外筒16内に導入され、酸素センサ素子20の内部空間G内に導入される。
外側端子部材40は、ステンレス鋼板からなる外嵌部41とセパレータ挿入部42とコネクタ部43とを備える。セパレータ挿入部42は、セパレータ18内に挿入されている。このセパレータ挿入部42からは、セパレータ当接部42dが分岐して突出する。セパレータ当接部42dがセパレータ18の内壁に弾性的に接触することによって、外側端子部材40は、セパレータ18内に保持される。
セパレータ挿入部42の後端には、コネクタ部43が設けられている。コネクタ部43は、センサ出力リード線19bの芯線を加締により把持し、外側端子部材40とセンサ出力リード線19bとを電気的に接続する。
セパレータ挿入部42の先端には、外嵌部41が設けられている。外嵌部41は、酸素センサ素子20の後端付近の外周を把持して、外側端子部材40と酸素センサ素子20の外側電極60とを電気的に接続する。外側電極60に発生した起電力は、外側端子部材40およびセンサ出力リード線19bを介して、ガスセンサ10の外部に出力される。
内側端子部材30は、ステンレス鋼板からなる挿入部33とセパレータ挿入部32とコネクタ部31とを備える。セパレータ挿入部32は、セパレータ18内に挿入されている。このセパレータ挿入部32からは、セパレータ当接部32dが、分岐して突出する。セパレータ当接部32dがセパレータ18の内壁に弾性的に接触することによって、内側端子部材30は、セパレータ18内に保持される。
セパレータ挿入部32の後端には、コネクタ部31が設けられている。コネクタ部31は、センサ出力リード線19の芯線を加締により把持し、内側端子部材30とセンサ出力リード線19とを電気的に接続する。
セパレータ挿入部32の先端には、挿入部33が設けられている。挿入部33は、酸素センサ素子20の内部に挿入される。挿入部33は、自身の弾性力により、酸素センサ素子20の内周面に形成された内側電極70に押圧力を伴って接触する。これにより、挿入部33は、酸素センサ素子20の内側電極70との電気的導通を保持している。内側電極70に発生した起電力は、内側端子部材30およびセンサ出力リード線19を介して、ガスセンサ10の外部に出力される。
挿入部33の先端には、ヒータ押圧部36が設けられている。ヒータ押圧部36は、セラミックヒータ50の側面を、酸素センサ素子20の内周面に押しつける。
セラミックヒータ50は、酸素センサ素子20の内部空間G内に配置され、内側端子部材30によって保持されることにより姿勢を維持している。セラミックヒータ50は、接続端子がヒータリード線12b、12cと接続され、ヒータリード線12b、12cからの電力の供給により、固体電解質体21の内周面を加熱する。実施例のガスセンサ10は、以上説明した構成を備えている。
A2.溶接部の詳細構成:
図2は、第1実施例における主体金具11と金属外筒16との溶接部100の詳細構成について模式的に説明する断面図である。図2(a)は、溶接部100の全体的な構成について示しており、図2(b)は、先端側溶接部110、後端側溶接部120について示している。図2(a)に示す断面図は、図1の円Xの部分を拡大して示している。図2(a)に示すように、主体金具11の筒部11bの外周面11eが金属外筒16の先端部16aの内周面16dに対向するように、主体金具11が金属外筒16に挿入され重なり部80を形成し、重なり部80が、外周側から周方向に一周に亘ってリング状に加締められる。加締められている部分を、以降、加締め部90と呼ぶ。更に、加締め部90において、金属外筒16の周方向に一周に亘ってレーザを照射することにより、主体金具11と金属外筒16とを接合するレーザ溶接が施され、溶接部100が形成される。第1実施例では、レーザ溶接は、軸線Oの方向に沿って異なる位置となるように、軸線Oの方向にずれて複数箇所(第1実施例では2箇所)に施されているので、溶接部100は、図2(a)に示すように、先端側溶接部110、後端側溶接部120とから構成されている。
図2(b)に示されるように、先端側溶接部110は、金属外筒16の先端部16a側に形成された外側溶接部111と、主体金具11の筒部11b側に形成された内側溶接部112とからなる。同様に、後端側溶接部120は、金属外筒16の先端部16a側に形成された外側溶接部121と、主体金具11の筒部11b側に形成された内側溶接部122とからなる。図2(a)に示すように、溶接部100は、先端側溶接部110,後端側溶接部120の内側溶接部112、122が互いに一部分重複するようにレーザ溶接されている。レーザ溶接は、例えば、公知のYAGレーザを照射することにより行われる。レーザの照射によって、軸線O方向に先端部16aから筒部11bにかけての範囲が溶融し、両者を跨ぐ先端側溶接部110、後端側溶接部120が形成されることにより重なり部80(先端部16aと筒部11b)が接合される。
金属外筒16の先端部16aと主体金具11の筒部11bとが加締められた際に、図2(a)に示すように、金属外筒16の先端16fと主体金具11の筒部11bとの間に間隙300が形成される場合がある。ガスセンサ10が、使用中に被水すると、毛細管現象により間隙300に水滴が侵入する。間隙300のような覆われた空間に侵入した水分は比較的揮発しにくいので、先端側溶接部110、後端側溶接部120が間隙300に滞留する水分と長期間接触した状態となる虞がある。レーザ溶接により一度溶融した先端側溶接部110、後端側溶接部120は、比較的腐食を生じやすいため、水分に接触している期間が長期間に亘ると、先端側溶接部110、後端側溶接部120と溶接されていない部分との界面において腐食を生じ、主体金具11と金属外筒16との接合強度が低下する。特に、ガスセンサ10は車載されて使用されることがあり、車体走行中に道路の除雪剤に含まれる塩化カルシウム(CaCl)が間隙300内に滞留する水分と混ざり合って塩水となり、腐食が促進される。
腐食は、間隙300から、軸線O方向の図面下方から上方に向けて進行するため、溶接幅dを広くすることにより、腐食の進行による主体金具11と金属外筒16との接合強度の低下を抑制できる。実施例において、溶接幅dとは、金属外筒16と主体金具11との境界(主体金具11の外周面11eと外筒16の内周面16dとの接触面)において、軸線O方向に沿った溶接部分の幅を意味する。実施例では、軸線O方向に沿って、換言すれば、腐食の進行方向に沿って、2回レーザ溶接を行い、溶接部を2つ(先端側溶接部110、後端側溶接部120)形成することにより、溶接幅dが、1回のみレーザ溶接によって形成される溶接部の溶接幅よりも広くなるように形成している。
このように、第1実施例のガスセンサ10は、金属外筒16の先端部16aと主体金具11の筒部11bとの重なり部80に形成された溶接部100が、軸線方向に異なる位置に先端側溶接部110、後端側溶接部120を備えている。よって、先端側溶接部110、後端側溶接部120の溶接幅dを広くでき、腐食の進行を遅延させることができる。よって、ガスセンサ10内に水が浸入することを遅延できる。
さらに、図2(b)に示すように、後端側溶接部120が先端側溶接部110に対して重なるように形成されている。これは、図2(b)に示されるように、後端側溶接部120の境界が実線のように確認できるのに対し、先端側溶接部110の境界が点線のように確認できないことから分かる。なお、本実施例において、先端側溶接部110と後端側溶接部120との重複部において重ねられた溶接部(第1実施例では先端側溶接部110)の境界は確認できないが、重ねられた溶接部の説明を簡易にするため、点線にて記載している。
このように、後端側に形成される後端側溶接部120が、先端側に形成される先端側溶接部110に対して重なるように形成されていれば、重なり部80の先端側から後端側にずらしてレーザ溶接が行なわれていることとなり、外筒16と主体金具11との間の間隙300が拡がることが抑制でき、その結果、水滴の侵入を抑制できると共に、所望の溶接部100の形状を得られることができる。
また、第1実施例のガスセンサ10は、先端側溶接部110、後端側溶接部120の内側溶接部112、122が、互いに一部分重複している。従って、内側溶接部112、122に重複部が形成されるため、金属外筒16と主体金具11との溶接強度を向上できる。
また、先端側溶接部110、後端側溶接部120は、ガスセンサ10の径方向における厚み(溶接の深さ)B1、B2が、それぞれ少なくとも金属外筒16の厚みCよりも大きくなるように(例えば、金属外筒16の厚みの2倍以上となるように)、かつ、主体金具11の径方向における厚みAの約半分以下となるように、レーザ溶接時の出力が調整されて形成されている。先端側溶接部110、後端側溶接部120の厚みをこのように形成することにより、金属外筒16と主体金具11とを確実に溶融して互いの成分を混合でき、両者の接合強度を高めることができる。
さらに、第1実施例のガスセンサ10は、後端側溶接部120の厚みB2が、先端側溶接部110の厚みB1よりも大きく形成されている。これにより、主体金具11と外筒16とが未接着の状態から先端側溶接部110が形成されても、先端側溶接部110の深さB1を狙いの深さよりも若干小さくすることで、先端側溶接部110の形状が所望の形状を得ることができると共に、後端側溶接部120の深さB2を、先端側溶接部110の深さB1よりも大きくするように形成することで、後端側溶接部120を所望の形状にて得ることができる。
なお、第1実施例では、2回レーザ溶接を行っているが、レーザ溶接の回数は、2回以上であってもよく、主体金具11、金属外筒16の厚みや材質により任意に複数回行えばよい。
A3.製造工程:
図3および図4を参照して、ガスセンサの製造方法について説明する。図3は、第1実施例におけるガスセンサ10の製造工程を説明するフローチャートである。図4は、第1実施例における、ガスセンサ10の溶接工程について詳細に説明する説明図である。図3では、ガスセンサ10を構成する主体金具11と金属外筒16との接合の過程を中心に説明し、ガスセンサ10のその他の部位の製造過程については公知であるため説明を省略する。
まず、主体金具11、金属外筒16を製造し各部材を組み立てる。各部材の組み立てとは、公知の方法を用いてよいが、具体的には、主体金具11への酸素センサ素子20の組み付け、および、金属外筒16へのセパレータ18の組み付けを含む。まず、主体金具11にプロテクタ15を溶接等により接合する。その後、酸素センサ素子20を主体金具11の貫通孔58内に挿通する。この際、酸素センサ素子20よりも先にインシュレータ13が主体金具11内に配置されている。その後、タルク14、スリーブ13bを主体金具11の貫通孔58内に挿通し、加締める。加締めにより押し潰されたタルク14が主体金具11と酸素センサ素子20との間隙を埋め、主体金具11内で酸素センサ素子20が保持される。次に、予め内側端子部材30、外側端子部材40が接続されたセンサ出力リード線19、19bをセパレータ18、及びグロメット17内に挿通する。さらに、セラミックヒータ50が接続されたヒータリード線12b、12cもセパレータ18、及びグロメット17内に配置する。そして、金属外筒16の内部に、セパレータ18と、グロメット17とを配置する。
次に、図3に示すように、金属外筒16を主体金具11の規定の位置に配置する(ステップS10)。具体的には、金属外筒16の内部に、酸素センサ素子20の後端部を収納するように、金属外筒16を主体金具11の後端側に被せる。この際、セラミックヒータ50を酸素センサ素子20の内部空間G内に挿入されるようにする。これにより、金属外筒16の先端部16aの内周面16dと主体金具11の筒部11bの外周面11eとが対向するように、金属外筒16が配置される(図2参照)。
次に、金属外筒16の先端部16aを、周方向に加締める(八方丸加締め)(ステップS12)。この加締めによって、加締め部90が形成され、金属外筒16は主体金具11に仮固定された状態となる。さらに、セパレータ18と、グロメット17についても金属外筒16を加締める(八方丸加締め)ことで固定する。
次に、加締め部90において、矢印Lで示すように、金属外筒16の周方向に一周にわたってレーザ溶接を行い、主体金具11と金属外筒16とを接合する(ステップS14)。第1実施例では、軸線O方向に沿って異なる位置に先端側溶接部110、後端側溶接部120からなる溶接部100が形成されるように、2回レーザ溶接が行われる。
第1実施例におけるレーザ溶接について、図4を参照して説明する。図4(a)は1回目のレーザ溶接を示し、図4(b)は2回目のレーザ溶接を示している。図4(a)に示すように、1回目のレーザ溶接は、軸線O方向の位置P1に対して、水平方向に同一位置に内側溶接部112の頂点Q1が位置するようにレーザ溶接が行われ、先端側溶接部110が形成される。次に、図4(b)に示すように、位置P1から軸線O方向後端側に若干ずれた位置P2に対して、水平方向に同一位置に内側溶接部122の頂点Q2が位置するように、レーザ溶接装置とガスセンサ10とを軸線O方向にそって相対的にずらして、2回目のレーザ溶接が行われる。このとき、1回目のレーザ溶接により形成された先端側溶接部110の内側溶接部112と、2回目のレーザ溶接により形成される後端側溶接部120の内側溶接部122とが、互いに一部分重複するように、レーザ溶接装置とガスセンサ10との相対的な位置が規定される。
また、金属外筒16の溶融具合と主体金具11の溶融具合とを略均等とするためレーザは軸線O方向と略直交する方向から照射される。レーザ溶接によって、主体金具11と金属外筒16とに跨る先端側溶接部110、後端側溶接部120が形成されて主体金具11と金属外筒16とが接合され、ガスセンサ10が完成する。
以上説明した第1実施例のガスセンサ10の製造方法によれば、金属外筒16の先端部16aと主体金具11の筒部11bとの重なり部80に軸線O方向にずらして複数回レーザ溶接が行われる。従って、形成された先端側溶接部110、後端側溶接部120の溶接幅d(図2参照)を広くでき、腐食の進行を遅延させることができる。よって、ガスセンサ10内に水が浸入することを遅延できる。
また、第1実施例のガスセンサ10の製造方法によれば、先端側溶接部110、後端側120の内側溶接部112、122が、互いに一部分重複するようにレーザ溶接が行われる。従って、内側溶接部に重複部が形成され、金属外筒16と主体金具11との溶接強度を向上できる。
さらに、第1実施例のガスセンサ10の製造方法によれば、重なり部80の軸線O方向先端側から後端側にずらして、レーザ溶接を行われる。これにより、外筒16と主体金具11との間の間隙300が拡がることが抑制でき、その結果、水滴の侵入を抑制できると共に、所望の溶接部100の形状を得られることができる。
さらに、第1実施例のガスセンサ10の製造方法によれば、1回目のレーザ溶接により形成された先端側溶接部110(第1溶接部)の深さよりも、深さが大きくなる後端側溶接部120(第2溶接部)を形成するように、2回目のレーザ溶接を行うことが好ましい。これにより、図2に示すような、後端側溶接部120の厚みB2が、先端側溶接部110の厚みB1よりも大きくなる溶接部100を形成することができる。よって、主体金具11と外筒16とが未接着の状態から先端側溶接部110が形成されても、先端側溶接部110の深さB1を狙いの深さよりも若干小さくすることで、先端側溶接部110の形状が所望の形状を得ることができると共に、後端側溶接部120の深さB2を、先端側溶接部110の深さB1よりも大きくするように形成することで、後端側溶接部120を所望の形状にて得ることができる。
なお、第1実施例において、酸素センサ素子20が、特許請求の範囲の「センサ素子」に相当し、金属外筒16が「外筒」に相当する。
B.変形例
第1実施例では、先端側溶接部110、後端側溶接部120の内側溶接部112、122が一部分重複するようにレーザ溶接を行っているが、内側溶接部112、122は重複していなくても良い。また、第1実施例では、1回目のレーザ溶接にて先端側溶接部110が形成され、2回目のレーザ溶接にて後端側溶接部120が形成されているが、1回目のレーザ溶接にて後端側溶接部120が形成され、2回目のレーザ溶接にて先端側溶接部110が形成されていてもよい。さらに、第1実施例では、2回目のレーザ溶接にて形成された後端側溶接部120の厚みB2が、1回目のレーザ溶接にて形成された先端側溶接部110の厚みB1よりも深く形成されているが、先端側溶接部110の厚みと後端側溶接部120の厚みとが略同等であってもよい。
図5および図6を参照して、先端側溶接部110、後端側溶接部120の他の態様について説明する。図5および図6は、それぞれ変形例における主体金具11と金属外筒16との溶接部の詳細構成について模式的に説明する断面図である。図5および図6に示す断面図は、図2と同様に、溶接部近傍を拡大して示している。なお、図5、図6において、第1実施例と同構成の部位については同符号を用いて説明する。
図5に示す変形例1から説明する。図5に示すように、加締め部90において、金属外筒16の周方向に一周に亘ってレーザを照射することにより、主体金具11と金属外筒16とを接合するレーザ溶接が施され、溶接部100aが形成されている。レーザ溶接は、第1実施例と同様に、軸線Oの方向に沿って異なる位置となるように、軸線Oの方向にずれて2箇所に施されており、先端側溶接部110a、後端側溶接部120aが形成されている。但し、変形例1では、1回目のレーザ溶接にて後端側溶接部120aが形成され、2回目のレーザ溶接にて、1回目のレーザ溶接から軸線O方向先端側に若干ずれた先端側溶接部110aが形成されている。これにより、先端側溶接部110aが後端側溶接部120aに対して重なるように形成されている。これは、第1実施例と同様に、図5に示されるように、先端側溶接部110aの境界が実線のように確認できるのに対し、後端側溶接部120aの境界が点線のように確認できないことから分かる。そして、レーザ溶接された先端側溶接部110a,後端側溶接部120aのそれぞれは、金属外筒16の先端側である外側溶接部111a,121aと、主体金具11の筒部側である内側溶接部112a,122aとからなり、先端側溶接部110a,後端側溶接部120aの内側溶接部112a、122aが互いに隣接するように、換言すれば、溶接部110aの内側溶接部112aと外側溶接部111aとの境界部分113aと、溶接部120aの内側溶接部122aと外側溶接部121aとの境界部分123aとが接するように、レーザ溶接されている。
さらに、図5に示されるように、1回目のレーザ溶接により形成された後端側溶接部120a(第1溶接部)の厚さB2aよりも、先端側溶接部110a(第2溶接部)の厚さB1aが深く形成されている。これにより、よって、主体金具11と外筒16とが未接着の状態から後端側溶接部120aが形成されても、後端側溶接部120aの深さB2aを狙いの深さよりも若干小さくすることで、後端側溶接部120aの形状が所望の形状を得ることができると共に、先端側溶接部110aの深さB1aを、後端側溶接部120aの深さB2aよりも大きくするように形成することで、先端側溶接部110aを所望の形状にて得ることができる。
次に、図6に示す変形例2について説明する。図6に示すように、加締め部90において、金属外筒16の周方向に一周に亘ってレーザを照射することにより、主体金具11と金属外筒16とを接合するレーザ溶接が施され溶接部100bが形成されている。レーザ溶接は、第1実施例と同様に、軸線Oの方向に沿って異なる位置となるように、軸線Oの方向にずれて2箇所に施されており、先端側溶接部110、後端側溶接部120が形成されている。なお、変形例2は、第1実施例とは異なり、図6に示すように、先端側溶接部110bの厚みB1bと後端側溶接部120bの厚みB2bとが同じ厚みとなっている。レーザ溶接された先端側溶接部110b,後端側溶接部120bのそれぞれは、金属外筒16の先端側である外側溶接部111b,121bと、主体金具11の筒部側である内側溶接部112b,122bとからなり、先端側溶接部110b,後端側溶接部120bの内側溶接部112b、122bが軸線O方向に離れた位置に形成されるように、すなわち、内側溶接部112bと内側溶接部122bとが重複しないようにレーザ溶接されている。なお、図6では、外側溶接部111bと外側溶接部121bとは、一部重複しているが、重複していなくても良い。
図5,6において説明した変形例1、2においても、上述のようにレーザ溶接が行われることにより、1回のみレーザ溶接によって形成される溶接部の溶接幅に対して、全体的な溶接幅(先端側溶接部110a、110bの溶接幅と後端側溶接部120a、120bの溶接幅の積算幅)を広くできる。従って、第1実施例と同様にガスセンサ10の内部に水が侵入することを遅延できる。
以上、本発明の種々の実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成をとることができる。例えば、第1実施例及び変形例では、有底筒状の酸素センサ素子20を用いたが、長板状のセンサ素子でもよい。また、第1実施例及び変形例は、酸素センサ10について説明したが、NOxセンサ、H2センサ、温度センサ等にも用いてもよい。
10…ガスセンサ
11…主体金具
12b…ヒータリード線
13…インシュレータ
13b…スリーブ
14…タルク
15…プロテクタ
15a…外側プロテクタ
15b…内側プロテクタ
16…金属外筒
17…グロメット
18…セパレータ
19、19b…センサ出力リード線
20…酸素センサ素子
30…内側端子部材
40…外側端子部材
50…セラミックヒータ
85…フィルタ
86…金属パイプ
90…加締め部
100、100a,100b…溶接部
110、110a、110b、…先端側溶接部
120、120a、120b…後端側溶接部
111、111a、111b…外側溶接部
112、112a、112b…内側溶接部
113a、123a…境界部分
121,121a、121b…外側溶接部
122、122a、122b…内側溶接部
300…間隙

Claims (5)

  1. 軸線方向に延び、先端側に被検出ガスを検出するための検知部を有するセンサ素子と、該センサ素子の先端側及び後端側を露出させつつ前記センサ素子の周囲を囲む筒部を有する主体金具と、前記主体金具に固定され、前記センサ素子の後端側を囲む筒状の外筒とを有するガスセンサの製造方法であって、
    前記外筒の先端部が前記主体金具の筒部の周囲を囲むように、前記外筒を前記主体金具に配置する外筒配置工程と、
    前記外筒の先端部と前記主体金具の筒部との重なり部に、全周に亘ってレーザ溶接を行い、前記外筒の先端部と前記主体金具の筒部とに跨る溶接部を形成する溶接工程と、を備え、
    前記溶接工程において、前記ガスセンサの軸線方向にずらして、複数回、前記レーザ溶接を行い、
    前記溶接工程は、複数回の前記レーザ溶接によって形成される複数の前記溶接部のうち、隣り合う2つの前記溶接部の前記主体金具の筒部に形成される各内側溶接部が、一部分重複するように、かつ、1回目の前記レーザ溶接により形成された第1溶接部の深さよりも深さが大きくなる第2溶接部を形成するように、2回目以降のレーザ溶接を行うことを特徴とする、
    ガスセンサの製造方法。
  2. 請求項1記載のガスセンサの製造方法であって、
    前記溶接工程では、前記重なり部の先端側から後端側にずらして、複数回、前記レーザ溶接を行う、
    ガスセンサの製造方法。
  3. 軸線方向に延び、先端側に被検出ガスを検出するための検知部を有するセンサ素子と、
    前記センサ素子の先端側及び後端側を露出させつつ前記センサ素子の周囲を囲む筒部を有する主体金具と、
    後端側が前記主体金具の筒部の周囲を囲むように前記主体金具に固定される筒状の外筒と、を備えるガスセンサであって、
    前記外筒の先端部と前記主体金具の筒部との重なり部に全周に亘って形成された、前記外筒の先端部と前記主体金具の筒部とに跨る溶接部が、前記ガスセンサの軸線方向に異なる位置に複数形成され、
    前記複数の前記溶接部のうち、隣り合う2つの前記溶接部が一部分重複するように形成されており、
    前記軸線に沿った断面にて、該隣り合う2つの前記溶接部のうち、後端側に形成される後端側溶接部が、先端側に形成される先端側溶接部に対して重なるように形成され
    前記後端側溶接部の深さは、前記先端側溶接部の深さよりも大きいことを特徴とする、
    ガスセンサ。
  4. 軸線方向に延び、先端側に被検出ガスを検出するための検知部を有するセンサ素子と、
    前記センサ素子の先端側及び後端側を露出させつつ前記センサ素子の周囲を囲む筒部を有する主体金具と、
    後端側が前記主体金具の筒部の周囲を囲むように前記主体金具に固定される筒状の外筒と、を備えるガスセンサであって、
    前記外筒の先端部と前記主体金具の筒部との重なり部に全周に亘って形成された、前記外筒の先端部と前記主体金具の筒部とに跨る溶接部が、前記ガスセンサの軸線方向に異なる位置に複数形成され、
    複数の前記溶接部のうち、隣り合う2つの前記溶接部の前記主体金具の筒部に形成される内側溶接部が一部分重複するように形成され
    前記溶接部のうち、重なった第2溶接部の深さは、重ねられた第1溶接部の深さよりも大きいことを特徴とする、
    ガスセンサ。
  5. 請求項3又は請求項4に記載のガスセンサにおいて、
    前記溶接部は、前記主体金具の前記筒部の厚みの半分以下の部位に設けられる、
    ガスセンサ。
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