JP5170762B2 - 抗菌性熱可塑性樹脂組成物からなる把手部品 - Google Patents

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本発明は、熱可塑性樹脂に、特定の抗菌剤および酸化防止剤を配合することにより、初期着色が少なく、熱安定性に優れ、かつ抗菌性を有する把手部品に関する。
扉の握り手、手すりや電車内の吊り輪などの把手部品には、木材、金属、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂などの材料が多く用いられている。熱可塑性樹脂は、所望の形状に容易に成形でき、かつ機械的強度も高いことから把手部品に最適な材料である。一方、把手部品は前述のような公共の場所、交通手段等の不特定多数の利用者が接触する箇所で用いられており、快適・清潔・安全につながる性能が求められている。これらの性能を満足するために、一般的に、熱可塑性樹脂に有機または無機系の抗菌剤が使用されている。
熱可塑性樹脂に抗菌性を付与するため、安全性や熱安定性が優れていることから、無機系の抗菌剤が従来から使用されていた。例えば、細菌に対して強い抗菌作用を示す銀や亜鉛などの金属イオンを担持させたゼオライト(特許文献1)や当該金属イオンを含有する溶解性ガラス(特許文献2および3)からなる抗菌剤が挙げられる。
また、非透湿構造の合成樹脂や高吸水性樹脂中に、銀イオンを放出する水溶性ガラスを含む抗菌性を有する合成樹脂成形体や、高吸水性樹脂体が開示されている(特許文献4および5)。
しかしながら、熱可塑性樹脂の成形加工温度は成型品の形状や使用する樹脂によって差はあるものの400℃近くの高温になる場合があることから、かかる場合、溶解性ガラスと熱可塑性樹脂が反応し熱安定性の低下をもたらすという問題があった。
特許第3293639号公報 特許第2135769号公報 特開平7−25635号公報 特開平1−313531号公報 特開平1−153748号公報
本発明の課題は、初期着色が少なく、熱安定性に優れ、かつ抗菌性を有する熱可塑性樹脂組成物からなる把手部品を提供することにある。
すなわち、本発明は、熱可塑性樹脂(A)100重量部、銀イオンを溶出するガラスを必須成分とする抗菌剤(B)0.05〜1.0重量部およびヒンダードフェノール系酸化防止剤(C)0.05〜1.0重量部からなる抗菌性熱可塑性樹脂組成物を成形してなる把手部品を提供するものである。
本発明の抗菌性熱可塑性樹脂組成物からなる把手部品は、色相の変化をもたらすことなく抗菌性に優れていることから、意匠性ならびに快適・清潔・安全等の機能が求められる交通機関車両用の吊り輪、手すり、扉の握り手などに好適に用いられ、その実用上の利用価値は極めて高い。
本発明にて使用される熱可塑性樹脂(A)としては、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、メタクリレート・スチレン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体などのスチレン系共重合体、ポリエステル、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリアミド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリアリレート、シクロオレフィンポリマー、ポリカーボネートとポリエステルなどをブレンドしたポリマーアロイなどが挙げられる。とりわけ、ポリカーボネート樹脂が好適に用いられる。
前記ポリカーボネート樹脂とは、種々のジヒドロキシジアリール化合物とホスゲンとを反応させるホスゲン法、またはジヒドロキシジアリール化合物とジフェニルカーボネートなどの炭酸エステルとを反応させるエステル交換法によって得られる重合体であり、代表的なものとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)から製造されたポリカーボネート樹脂が挙げられる。
上記ジヒドロキシジアリール化合物としては、ビスフェノールAの他に、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパンのようなビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンのようなビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルエーテルのようなジヒドロキシジアリールエーテル類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィドのようなジヒドロキシジアリールスルフィド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホキシドのようなジヒドロキシジアリールスルホキシド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホンのようなジヒドロキシジアリールスルホン類等が挙げられる。これらは、単独または2種類以上混合して使用される。これらの他に、ピペラジン、ジピペリジルハイドロキノン、レゾルシン、4,4′−ジヒドロキシジフェニル等を混合して使用してもよい。
さらに、上記のジヒドロキシアリール化合物と以下に示すような3価以上のフェノール化合物を混合使用してもよい。3価以上のフェノールとしてはフロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン、2,4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゾール、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタンおよび2,2−ビス−[4,4−(4,4′−ジヒドロキシジフェニル)−シクロヘキシル]−プロパンなどが挙げられる。
ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は、通常10000〜100000、好ましくは15000〜35000、さらに好ましくは21000〜28000である。かかるポリカーボネート樹脂を製造するに際し、分子量調節剤、触媒等を必要に応じて使用することができる。
本発明にて使用される、銀イオンを溶出するガラスを必須成分とする抗菌剤(B)は、銀イオンを溶出しうるガラス組成物から構成される。とりわけ、その組成として、銀酸化物、リン酸化物、亜鉛酸化物を含み、形状が多面体であるものが好ましい。形状が多面体の場合、樹脂中で一定の方向に配向し易くなるため、樹脂中に均一かつ容易に混合分散することができることから、把手部品により均一に抗菌性能が付与できるので好適である。
上記抗菌剤(B)のガラス組成物は、AgOを0.2〜5重量%、Pを30〜80重量%、ZnOを30〜50重量%の範囲からなるものが好ましく使用される。また、これにBを0.1〜15重量%および/またはCaOを0.1〜15重量%の範囲で含有させても良い。前者の場合は、銀イオンを安定して放出することができ、後者の場合は機械的強度に優れたガラスを得ることができる。
CaOを含有させる場合には、ZnOに対するCaOの重量比率(ZnO/CaO)を1.1〜15の範囲内にするとより好ましい。
また、樹脂の初期着色性を良好にするために、ガラス組成物の平均粒径を0.1〜300μmの範囲内にすることが好ましい。該抗菌性ガラスは市販品として容易に入手可能で、シナネンゼオミック社製KM10Dなどが挙げられる。
上記抗菌剤(B)の配合量としては、熱可塑性樹脂(A)100重量部あたり0.05〜1.0重量部である。配合量が0.05重量部未満であると十分な抗菌効果が得られにくくなるため好ましくない。一方、1.0重量部を超えると初期着色性と機械的強度が損なわれるため好ましくない。より好ましくは、0.1〜0.7重量部の範囲である。
本発明にて使用されるヒンダードフェノール系酸化防止剤(C)としては、下記構造式に示される化合物が好適に用いられる。該酸化防止剤(C)としてはチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製Irganox1076などが挙げられる。

Figure 0005170762
ヒンダードフェノール系酸化防止剤(C)の配合量は、熱可塑性樹脂(A)100重量部あたり0.05〜1.0重量部である。配合量が0.05重量部未満であると十分な酸化防止効果が得られず熱安定性に劣るため好ましくない。一方、1.0重量部を超えると成形加工中の滞留時に熱安定性が不十分となり、黄変するために好ましくない。より好ましくは、0.1〜0.8重量部である。
本発明の把手部品に使用する抗菌性熱可塑性樹脂組成物には、所望によっては公知の各種添加剤、ポリマー材料などを添加することができる。例えば、長期間、光に暴露された際の樹脂成形品の変色を抑制するために、ヒンダードアミン系の耐光安定剤を、さらに、鮮やかな色調を得るために、ベンゾオキサゾール系の蛍光増白剤およびこれらを併用して添加してもよい。
また、難燃性が必要とされる場合、公知の各種難燃剤、例えば、テトラブロモビスフェノールAオリゴマーなどの臭素系難燃剤、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェートなどのモノリン酸エステル類、ビスフェノールAジホスフェート、レゾルシンジホスフェート、テトラキシレニルレゾルシンジホスフェートなどオリゴマータイプの縮合リン酸エステル類、ポリリン酸アンモニウムおよび赤燐などのリン系難燃剤、各種シリコーン系難燃剤、あるいは難燃性をより高めるために、芳香族スルホン酸の金属塩、パーフルオロアルカンスルホン酸の金属塩があげられ、好適には、4−メチル−N−(4−メチルフェニル)スルフォニル−ベンゼンスルフォンアミドのカリウム塩、ジフェニルスルホン−3−スルホン酸カリウム、ジフェニルスルホン−3−3′−ジスルホン酸カリウム、パラトルエンスルホン酸ナトリウム、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム塩等などの有機金属塩なども添加することができる。これらの難燃剤の中でも、リン系難燃剤は、難燃性を向上させるばかりでなく、流動性をも向上させることができることから好適に用いることができる。
さらに、上記以外の公知の添加剤、例えば、滑剤[パラフィンワックス、n−ブチルステアレート、合成蜜蝋、天然蜜蝋、グリセリンモノエステル、モンタン酸ワックス、ポリエチレンワックス、ペンタエリスリトールテトラステアレート等]、着色剤[例えば酸化チタン、カーボンブラック、染料]、充填剤[炭酸カルシウム、クレー、シリカ、ガラス繊維、ガラス球、ガラスフレーク、カーボン繊維、タルク、マイカ、各種ウィスカー類等]、流動性改良剤、展着剤[エポキシ化大豆油、流動パラフィン等]、さらには他の熱可塑性樹脂や各種耐衝撃改良剤(ポリブタジエン、ポリアクリル酸エステル、エチレン・プロピレン系ゴム等のゴムに、メタアクリル酸エステル、スチレン、アクリロニトリル等の化合物をグラフト重合してなるゴム強化樹脂等が例示される。)を必要に応じて添加することができる。
本発明の把手部品に使用する抗菌性熱可塑性樹脂組成物の構成成分(A)、(B)、(C)の配合方法については特に制限はないが、例えば、タンブラー、リボンブレンダー、高速ミキサー等により一括混合した後、混合物を通常の一軸または二軸押出機を用いて溶融混練しペレット化させる方法、あるいは、各々の成分を別々に計量し、複数の供給装置から押出機内へ投入し溶融混合する方法、さらには、(A)に(B)および(C)を高濃度に配合し、一旦溶融混合してペレット化しマスターバッチとした後、当該マスターバッチと(A)を、所望の比率により混合することもできる。そして、これらの成分を溶融混合する際の、押出機に投入する位置、押出温度、スクリュー回転数、供給量など、状況に応じて任意の条件が選択され、ペレット化することができる。
また、本発明の把手部品は、従来の把手部品の成形に用いられている既存装置を転用して使用することができ、例えば、射出成形法、押出成形法、ブロー成形法により製造できるが、なかでも射出成形法による成形加工が望ましい。なお、上記マスターバッチと(A)とを、所望の比率により乾式混合後、射出成形機やシート押出機に直接投入し、把手部品を成形加工することも可能である。
以下に、本発明を実施例をあげて説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、実施例中の「%」、「部」はそれぞれ重量基準に基づく。
使用した原材料は以下のとおりである。
ポリカーボネート樹脂:
住友ダウ社製 カリバー200−4
(粘度平均分子量:27500、以下PCと略記)
抗菌性ガラス:
シナネンゼオミック社製KM10D(以下、抗菌剤と略記)
酸化防止剤:
チバスペシャリティケミカルズ社製 Irganox 1076
(ヒンダードフェノール系酸化防止剤、以下AO−1と略記)
クラリアントジャパン社製 Sandstab PEPQ
(リン系酸化防止剤、以下AO−2と略記)
着色剤:
石原産業社製 PC−3
(二酸化チタン、以下TiO2と略記)
前述の各種原料を表1〜2に示す配合比率にて、それぞれタンブラーに投入し、10分間乾式混合した後、2軸押出機(日本製鋼所社製TEX30α、軸直径=30mmφ、L/D=41)を用いて、溶融温度260℃にて混錬し、評価用のペレットを得た。
得られたペレットをそれぞれ120℃×4時間の条件にて事前に乾燥を行った後、射出成形機(日本製鋼所製J100E2P)を用い、シリンダー設定温度290℃の条件にて縦50mm、横50mm、厚み2mmの平板試験片を作製した。
以下、本発明における各種評価項目及び測定方法について説明する。
1.初期着色性
得られた平板試験片を用いて、スペクトロフォトメーター(村上色彩技術研究所製CMS−35SP)により、イエローネスインデックス(YI)をASTM D−1925に準拠して反射モードで測定した。YIとは、黄味の程度を表し、YIが小さい程、黄味は小さく、初期着色が少ない。YIの評価基準としては、YIの値が5.0未満であるものを合格(○)、5.0以上であるものを不合格(×)とした。
2.熱安定性
得られたペレットをそれぞれ120℃×4時間の条件にて事前に乾燥を行った後、射出成形機(日本製鋼所製J100E2P)を用いて、シリンダー設定温度320℃の条件にて15分間滞留前後の平板試験片(縦50mm、横50mm、厚み2mm)を作成後、スペクトロフォトメーター(村上色彩研究所社製CMS−35SP)により、YIの変化( ΔYI)を反射モードで測定した。 ΔYIとは、滞留前後の黄味の程度の差を表し、 ΔYIが小さい程、変色は小さく熱安定性に優れている。 ΔYIの評価の基準としては、 ΔYIの値が2.5未満であるものを合格(○)、2.5以上であるものを不合格(×)とした。
3.抗菌性
抗菌性試験はJIS Z 2801(フィルム密着法)に基づいて実施した。具体的には、初期着色性の評価と同様の条件(シリンダー設定温度270℃)で得られた平板試験片の表面に、大腸菌を10個含む菌液を滴下し、その上からPE製フィルムを密着させ、35℃で24時間放置後にPE製フィルム及び平板試験片に付着している菌体をSCDLP培地で洗い出し、シャーレに移して35℃で45時間培養後に、大腸菌の生菌数(y)をカウントした。なお、評価の基準は、本発明の抗菌剤(B)を含まない樹脂組成物からなる平板試験片を用いてフィルム密着法によりカウントした大腸菌の生菌数をxとしたときに、log10(x/y)(以下、抗菌活性値と略記)が2.0以上であるものを合格(○)、2.0未満であるものを不合格(×)とした。
さらに、大腸菌を黄色ブドウ球菌に変更する以外は全て上記と同じ操作・条件で抗菌性試験を行い、抗菌活性値を求め、同様の基準で評価した。それぞれの結果を表1および表2に示す。
4.総合判定
初期着色性、熱安定性および抗菌性の評価において、全て合格であるものを合格(○)そうでないものを不合格(×)とした。
Figure 0005170762
Figure 0005170762
表1に示すとおり、本発明の構成を満足する場合(実施例1〜5)には、全ての評価項目において十分な性能を有していた。
一方、表2に示すとおり、本発明の構成を満足しない場合(比較例1〜5)には、いずれの場合も何らかの欠点を有していた。
比較例1は、抗菌剤の配合量が規定量よりも少ない場合で、初期着色性および熱安定性は合格するものの、抗菌性が劣っていた。
比較例2は、抗菌剤の配合量が規定量よりも多い場合で、抗菌性は合格するものの、初期着色性および熱安定性が劣っていた。
比較例3は、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の配合量が規定量よりも多い場合で、初期着色性および抗菌性は合格するものの、熱安定性が劣っていた。
比較例4は、ヒンダードフェノール系酸化防止剤以外の酸化防止剤を用いた場合で、抗菌性は合格するものの、初期着色性および熱安定性が劣っていた。
比較例5は、ヒンダードフェノール系酸化防止剤の配合量が規定量よりも少ない場合で、初期着色性および抗菌性は合格するものの、熱安定性が劣っていた。

Claims (7)

  1. 熱可塑性樹脂(A)100重量部、銀イオンを溶出するガラスを必須成分とする抗菌剤(B)0.05〜1.0重量部およびヒンダードフェノール系酸化防止剤(C)0.05〜1.0重量部からなる抗菌性熱可塑性樹脂組成物を成形してなる把手部品であって、当該抗菌剤(B)のガラスがAg Oを0.2〜5重量%、P を30〜80重量%、ZnOを30〜50重量%の範囲からなる組成物であるか、またはこれにB を0.1〜15重量%および/またはCaOを0.1〜15重量%の範囲で含有させた組成物であり、かつ当該ヒンダードフェノール系酸化防止剤(C)が下記構造式で示される化合物であることを特徴とする把手部品
    Figure 0005170762
  2. 熱可塑性樹脂(A)が、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート、スチレン系(共)重合体、メチルメタクリレート・スチレン共重合体、ポリアリレートおよびシクロオレフィンポリマーから選択される1種もしくは2種以上であることを特徴とする請求項1に記載の把手部品。
  3. 熱可塑性樹脂(A)が、ポリカーボネート樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の把手部品。
  4. 抗菌剤(B)に含まれる銀イオンを溶出するガラスの形状が、多面体であることを特徴とする請求項1に記載の把手部品。
  5. 抗菌剤(B)の配合量が、熱可塑性樹脂(A)100重量部あたり0.1〜0.7重量部であることを特徴とする請求項1に記載の把手部品。
  6. ヒンダードフェノール系酸化防止剤(C)の配合量が、熱可塑性樹脂(A)100重量部あたり0.1〜0.8重量部であることを特徴とする請求項1に記載の把手部品。
  7. 把手部品が、交通機関車両用の吊り輪、手すり、扉の握り手である請求項1〜の何れか一項に記載の把手部品。
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