JP5169440B2 - 電極付きガラス基板の製造方法 - Google Patents
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Description
PDPは、表示面として使用される前面基板と多数のストライプ状またはワッフル状の隔壁が形成された背面基板とを対向させて封着し、それら基板間に放電ガスを封入して製造される。
背面基板は通常、背面ガラス基板上に、ガラスで被覆されたアドレス電極のほかに隔壁、蛍光体層が形成されているものである。
前面基板の誘電体層を形成するガラスには、低温で焼成できること、焼成後の透明性が高いこと、銀電極から拡散する銀による発色等が生じないこと等、が求められている。さらに、最近ではプラズマテレビの大型化に伴って、ガラス基板の重量が問題視されるようになり、より薄いガラス基板を使用することが検討されているが、その場合には基板強度の低下が懸念される。そこで、PDP前面基板の強度を高くするために電極被覆層の膨張係数を小さくすることが提案されている(非特許文献1参照)。
また、背面基板についても強度が高いことが望まれている。
また、ガラス基板上に電極が形成されその電極がガラスによって被覆されている電極付きガラス基板の製造方法であって、本発明のガラスセラミックス組成物を焼成して当該電極のガラスによる被覆を行う電極付きガラス基板の製造方法を提供する。なお、この電極付きガラス基板の製造方法は本発明のガラス基板の製造方法に属するものである。
この新たな問題を解決するためにはH/H0を測定してH/H0に影響する因子を見出すことが必要であると考えられた。しかし、後述するHはガラス基板にガラスペーストを塗布して焼成して作製したガラス試験片(ガラス層付きガラス基板)について落球強度を測定して得られるものであって、ガラス基板や電極被覆用ガラスだけではなくガラスペーストのビヒクル構成や焼成条件の影響を受けやすいものである。
S={13.314×Kc+0.181×(α0−α)}2/E 。
溶融ガラスをステンレス鋼製の型枠に流し込み、徐冷する。
徐冷されたガラスを板状ガラスに加工し、その一方の表面を鏡面研磨した後残留応力を除去するための徐冷(精密徐冷)を行い、典型的な大きさが50mm×50mm、厚みが10mmであるガラス試験片を得る。なお、精密徐冷はガラスのガラス転移点をTgとしてたとえばTg〜(Tg+20℃)に1時間保持した後、室温まで1℃/分程度の降温速度で冷却することによって行う。
このガラス試験片を用いてJIS R 1607−1995「ファインセラミックスの破壊靱性試験方法5.IF法」(圧子圧入法)に準じてKcを測定する。すなわち、ビッカース硬度試験機を使用し、相対湿度が35%以下のグローブボックス内でガラス試験片表面にビッカース圧子を15秒間押し込み、圧痕の対角線長さと亀裂長さを当該試験機付属の顕微鏡を用いて測定する。押し込み荷重と圧痕の対角線長さからビッカース硬度(Hv)を求め、亀裂長さとHvとEと押し込み荷重とからKcを算出する。押し込み荷重は、たとえば100g〜2kgとする。
徐冷されたガラスを長さ20mm、直径5mmの円柱状に加工し、石英ガラスを標準試料としてブルカーエイエックスエス社製水平示差検出方式熱膨張計TD5010SA−Nを用いて50〜350℃における平均線膨張係数αを測定する。
徐冷されたガラスを厚み10mmの板状に加工し、JIS R 1602−1995「ファインセラミックスの弾性率試験方法 5.3超音波パルス法」により弾性率Eを測定する。
典型的には大きさが100mm×100mm、厚みが2.8mmであるガラス基板を製造粒度が#1500である耐水研磨紙の上に置き、そのガラス基板の上面の10cmの高さから22gのステンレス鋼製球を落下させる。このステンレス鋼製球の落下によってガラス基板が割れないときは落下高さを10mm高くしてステンレス鋼製球を落下させる。ガラス基板が割れるまで落下高さを10mm刻みで高くしてステンレス鋼製球を落下させる。
このようなガラス基板破壊試験を5回繰り返し、得られた破壊高さの平均値をH0とする。
すなわち、電極被覆ガラスによって被覆されている表面を下にして前記耐水研磨紙の上に置く以外はH0測定と同様にしてガラス層付きガラス基板破壊試験を5回繰り返し、得られた破壊高さの平均値をHとする。
電極被覆ガラスの粉末100gを、α−テルピネオール等にエチルセルロースを10質量%溶解した有機ビヒクル25gと混練してガラスペーストを作製し、大きさが100mm×100mmであるガラス基板上に、焼成後の膜厚が20μmとなるよう均一にスクリーン印刷し、120℃で10分間乾燥する。その後、このガラス基板を昇温速度毎分10℃で電極被覆ガラスのTsまたは(Ts−50℃)〜Tsの範囲の温度まで加熱してその温度に30分間保持して焼成を行い、ガラス基板上に電極被覆ガラス層を形成してガラス層付きガラス基板とする。
また、本発明の好ましい態様によれば低誘電率の電極被覆用ガラスが得られ、たとえばPDPの消費電力を低減することが可能になる。また、これをたとえばPDP背面基板のアドレス電極の被覆に用いれば、誘電率の高い酸化チタン粉末をアドレス電極被覆ガラス層に含有させてその反射率を高くしながらその誘電率の増大を少なくすることが可能になる。
ガラスペーストを用いて電極被覆を行う場合、粉末化された本発明のガラス(以下、本発明のガラス粉末という。)はビヒクルと混練されガラスペーストとされる。このガラスペーストは、たとえば透明電極等の電極が形成されているガラス基板に塗布、焼成され、当該透明電極を被覆するガラス層が形成される。
グリーンシートを用いて電極被覆を行う場合、本発明のガラス粉末は樹脂と混練され、得られた混練物はポリエチレンフィルム等の支持フィルムの上に塗布されてグリーンシートとされる。このグリーンシートはたとえばガラス基板上に形成された電極上に転写後、焼成され、当該電極を被覆するガラス層が形成される。
なお、PDP前面基板の製造においてはこれら焼成は典型的には600℃以下の温度で行われる。また、このようにしてガラス層が形成されたガラス基板は本発明のガラス基板である。
本発明のガラス粉末の最大粒径は20μm以下であることが好ましい。20μm超では、厚みを通常30μm以下とすることが求められるPDP前面基板の電極被覆ガラス層(透明誘電体層)の形成に用いようとするとそのガラス層の表面に凹凸が発生し、PDPの画像がゆがむおそれがある。より好ましくは10μm以下である。
また、Tsは500℃以上であることが好ましい。Tsが500℃未満であると、焼成工程においてガラスペーストまたはグリーンシートに含まれる樹脂成分が十分に分解されないおそれがある。
PDP前面基板の破壊は、PDP前面基板に衝撃が加わって基板が撓んだときに背面基板上に形成された隔壁と部分的に接している電極被覆ガラス層がその隔壁に衝突して傷つくことによって起こると考えられるが、本発明のガラスのKcはたとえば0.74MPa・m1/2以上であるので電極被覆ガラス層が上記のように傷ついても破壊にまで至ることは少ないと考えられる。
PDP前面基板の破壊は先に述べたように背面基板上の隔壁と電極被覆ガラス層が衝突して傷つくことによって起こると考えられるが、このとき電極被覆ガラス層のEが小さいほど衝突による衝撃が吸収され、傷つきにくくなると考えられる。本発明のガラスのEはたとえば80GPa以下であるので、衝突時に傷が生じにくく破壊に至ることが少ないと考えられる。
B2O3はガラスを安定化させる、またはTsを下げる成分であり、必須である。また、εを下げる効果を有する。30%未満ではガラス化が困難となる。好ましくは32%以上、より好ましくは35%以上である。50%超では分相が起こりやすくなる。または化学的耐久性が低下する。好ましくは45%以下、典型的には42%以下である。
なお、ZnOのモル分率は典型的には0.20未満である。
このうちLi2OおよびNa2Oの少なくともいずれか一方を含有する。Li2OおよびNa2Oのいずれも含有しないものであるとTsが高くなる、または反りが大きくなる。
Li2Oを含有する場合そのモル分率lは0.025以下である。0.025超ではガラス層が形成されていない側に凸となる反りが大きくなる。これは、電極被覆ガラス層とガラス基板との間で起こるアルカリ金属イオン交換においてイオン半径の小さいLiイオンがガラス基板表面に侵入することによりその電極被覆ガラス層と接しているガラス基板表面が収縮するためと考えられる。好ましくはl/(l+n+k)が0.2以下である。
Kイオンはイオン半径が大きく他のアルカリ金属イオンより移動しにくいので、K2Oを含有することによりアルカリ金属イオン交換が進みにくくなると考えられる。K2Oは2%以上含有することが好ましく、5%以上含有することがより好ましい。
しかし、アルカリ金属成分としてK2Oのみを含有するものであるとガラス基板の一方の面にガラス層を形成したときにガラス層が形成されている側に凸となる反りが生じる。これは、イオン半径の大きいKイオンがガラス基板表面に侵入することによりその電極被覆ガラス層と接しているガラス基板表面が膨張するためと考えられる。
なお、Al2O3のモル分率は典型的には0.04未満である。
MgO、CaO、SrOおよびBaOはいずれも必須ではないが、ガラスを安定化する、αを小さくする等の効果を有する場合があり、そのような目的のためにこれら4成分のいずれか1種以上をそれらの含有量の合計が5%以下の範囲で含有してもよい。5%超ではKcが小さくなるおそれがある。より好ましくは3%以下である。なお、前記4成分の各モル分率の合計は典型的には0.05未満である。
BaOを含有する場合その含有量は1%以下であることが好ましい。1%超ではKcが低下するおそれがある。Kcをより大きくしたい場合にはBaOは含有しないことが好ましい。
これら3成分のいずれかを含有する場合、CuOを1.5%以下の範囲で含有することが典型的である。
α、Ts、化学的耐久性、ガラスの安定性、ガラス被覆層の透過率などの調整、銀発色現象の抑制などの目的で添加してもよい成分として、TiO2、ZrO2、SnO2、MnO2等の成分が例示される。
なお、本発明のガラス1はPbOを含有しない。
B2O3はガラスを安定化させる、またはTsを下げる成分であり、必須である。また、εを下げる効果を有する。35%未満ではガラス化が困難となる。好ましくは37%以上であり、ZnOが15%未満の場合にはB2O3は40%以上であることが好ましい。50%超では分相が起こりやすくなる、または化学的耐久性が低下する。ZnOが15%以上の場合などにはB2O3は45%以下であることが好ましい。B2O3は典型的には42%以下である。
εを小さくしたい場合などにはB2O3は44%以上であることが好ましい。
B2O3およびSiO2の含有量の合計が60%未満ではKcが低下するおそれがある。典型的には64%以上である。
αを小さくしたい場合にはZnOは15%以上とすることが好ましく、より好ましくは17%以上である。25%超ではガラスが不安定になりやすい、焼成時に結晶が析出しやすくなる、またはεが大きくなるおそれがある。好ましくは24%以下である。
ガラスの安定性をより高めたい場合にはZnOは15%未満とすることが好ましい。
このうちLi2OおよびNa2Oの少なくともいずれか一方を含有する。Li2OおよびNa2Oのいずれも含有しないものであるとTsが高くなる、または反りが大きくなる。
Li2Oを含有する場合そのモル分率lは0.025以下である。0.025超ではガラス層が形成されていない側に凸となる反りが大きくなる。これは、電極被覆ガラス層とガラス基板との間で起こるアルカリ金属イオン交換においてイオン半径の小さいLiイオンがガラス基板表面に侵入することによりその電極被覆ガラス層と接しているガラス基板表面が収縮するためと考えられる。好ましくはl/(l+n+k)が0.2以下である。
Kイオンはイオン半径が大きく他のアルカリ金属イオンより移動しにくいので、K2Oを含有することによりアルカリ金属イオン交換が進みにくくなると考えられる。K2Oは2%以上含有することが好ましく、5%以上含有することがより好ましい。
しかし、アルカリ金属成分としてK2Oのみを含有するものであるとガラス基板の一方の面にガラス層を形成したときにガラス層が形成されている側に凸となる反りが生じる。これは、イオン半径の大きいKイオンがガラス基板表面に侵入することによりその電極被覆ガラス層と接しているガラス基板表面が膨張するためと考えられる。
ZnO含有量が15%未満である場合にはR2Oは10%以上であることが好ましい。10%未満であるとTsが高くなるおそれがある。
ZnO含有量が15%以上である場合にはR2Oは14%以下であることが好ましい。14%超であるとKcが低下するおそれがある。この好ましい態様はαを小さくしたい場合などに好適である。
なお、Al2O3のモル分率は典型的には0.04未満である。
MgO、CaO、SrOおよびBaOはいずれも必須ではないが、ガラスを安定化する、αを小さくする等の効果を有する場合があり、そのような目的のためにこれら4成分のいずれか1種以上をそれらの含有量の合計が5%以下の範囲で含有してもよい。5%超ではKcが小さくなるおそれがある。より好ましくは3%以下である。なお、前記4成分の各モル分率の合計は典型的には0.05未満である。
BaOを含有する場合その含有量は1%以下であることが好ましい。1%超ではKcが低下するおそれがある。Kcをより大きくしたい場合にはBaOは含有しないことが好ましい。
これら3成分のいずれかを含有する場合、CuOを1.5%以下の範囲で含有することが典型的である。
α、Ts、化学的耐久性、ガラスの安定性、ガラス被覆層の透過率などの調整、銀発色現象の抑制などの目的で添加してもよい成分として、TiO2、ZrO2、SnO2、MnO2等の成分が例示される。
なお、本発明のガラス2はPbOを含有しない。
B2O3ガラスを安定化させる、Kcを大きくする、Eを小さくする、またはεを下げる成分であり、必須である。43%未満ではEが大きくなり、強度が低下しやすい。好ましくは44%以上である。50%超では分相が起こりやすくなる、または化学的耐久性が低下する。
B2O3およびSiO2の含有量の合計が70%未満ではKcが低下するおそれがある。
前記効果は、Kイオンはイオン半径が大きく他のアルカリ金属イオンより移動しにくいので、K2Oを含有することによりアルカリ金属イオン交換が進みにくくなることによるものと考えられる。
しかし、アルカリ金属成分としてK2Oのみを含有するものであるとガラス基板の一方の面にガラス層を形成したときにガラス層が形成されている側に凸となる反りが生じる。これは、イオン半径の大きいKイオンがガラス基板表面に侵入することによりその電極被覆ガラス層と接しているガラス基板表面が膨張するためと考えられる。また、K2Oはεを大きくする成分であり、αを大きくする成分であるので、その含有量は9%以下とされる。
Li2Oを含有する場合、そのモル分率lは0.025以下である。0.025超ではガラス層が形成されていない側に凸となる反りが大きくなる。これは、電極被覆ガラス層とガラス基板との間で起こるアルカリ金属イオン交換においてイオン半径の小さいLiイオンがガラス基板表面に侵入することによりその電極被覆ガラス層と接しているガラス基板表面が収縮するためと考えられる。好ましくはl/(l+n+k)が0.2以下である。
なお、Al2O3のモル分率は典型的には0.04未満である。
なお、本発明のガラス3はPbOを含有しない。
本発明のガラスセラミックス組成物の成分、含有量について以下に説明する。
この無鉛ガラスは本発明のガラスであるが、その成分、質量百分率表示含有量について以下に説明する。
なお、ZnOのモル分率は典型的には0.20未満である。
このうちLi2OおよびNa2Oの少なくともいずれか一方を含有する。Li2OおよびNa2Oのいずれも含有しないものであるとTsが高くなる、または反りが大きくなる。
Kイオンはイオン半径が大きく他のアルカリ金属イオンより移動しにくいので、K2Oを含有することにより銀イオンとアルカリ金属イオンのイオン交換が進みにくくなると考えられる。K2Oは2%以上含有することが好ましく、5%以上含有することがより好ましい。
なお、Al2O3のモル分率は典型的には0.04未満である。
BaOを含有する場合その含有量は1%以下であることが好ましい。1%超ではKcが低下するおそれがある。Kcをより大きくしたい場合にはBaOは含有しないことが好ましい。
これら3成分のいずれかを含有する場合、CuOを1.5%以下の範囲で含有することが典型的である。
α、Ts、化学的耐久性、ガラスの安定性、ガラス被覆層の透過率などの調整、銀発色現象の抑制などの目的で添加してもよい成分として、TiO2、ZrO2、SnO2、MnO2等の成分が例示される。
なお、この無鉛ガラスのTsは600℃以下、εは7.0以下であることが好ましい。
また、このようなガラス層付きガラス基板のSは1.4以上であることが好ましく、より好ましくは1.7以上である。
Wの測定は次のようにして行う。すなわち、前記Hの測定に用いられたものと同じガラス層付きガラス基板を作製し、この対角線上の長さ100mmの部分について表面粗さ計を用いて反りを測定した。なお、ガラス層が形成されている側に凸となっている場合にWを負とする。
本発明のガラス基板の製造方法はPDP背面基板の製造方法にも適用でき、この場合、アドレス電極など背面ガラス基板電極の被覆ガラスとして本発明のガラスを用いる以外は周知の製造方法と同様にしてよい。
本発明のPDPは前面基板電極またはアドレス電極など背面基板電極の被覆ガラスとして本発明のガラスを用いる以外は周知のPDPと同様のものでよく、その製造も前面基板電極または背面基板電極の被覆ガラスとして本発明のガラスを用いる以外は周知の製造方法によって行える。
このガラス粉末を試料として示差熱分析装置(DTA)を用いてTs(単位:℃)を測定した。
徐冷されたガラスの一部を長さ20mm、直径5mmの円柱状に加工し、石英ガラスを標準試料としてブルカーエイエックスエス社製水平示差検出方式熱膨張計TD5010SA−Nを用いてこのガラスのαを測定した。結果を表に示す(単位:10−7/℃)。
また、徐冷されたガラスの一部を用いて作製した厚さ約3mmの板状試料の両面に直径38mmの円形の電極を設け、横河ヒューレットパッカード社製LCRメーター4192Aを使用して1MHzにおける比誘電率εを測定した。結果を表に示す。なお、表中の「−」は測定をしなかったことを示す。
このガラス層付きガラス基板の対角線上の長さ100mmの部分について、その反りW(単位:μm)を表面粗さ計を用いて測定した。
また、このガラス層付きガラス基板についてHを測定し、別に測定したH0の値を用いてH/H0を計算した。
測定または計算結果を表に示す。表中の「−」は測定または計算をしなかったことを示す。
このガラス粉末を試料として示差熱分析装置(DTA)を用いてTs(単位:℃)を測定した。
徐冷されたガラスの一部を長さ20mm、直径5mmの円柱状に加工し、石英ガラスを標準試料としてブルカーエイエックスエス社製水平示差検出方式熱膨張計TD5010SA−Nを用いてこのガラスのαを測定した。結果を表に示す(単位:10−7/℃)。
このガラス層付きガラス基板の対角線上の長さ100mmの部分について、その反りW(単位:μm)を表面粗さ計を用いて測定した。
また、このガラス層付きガラス基板についてHを測定し、別に測定したH0の値を用いてH/H0を計算した。
測定または計算結果を表に示す。表中の「−」は測定または計算をしなかったことを示す。
例34、35は実施例、例36〜40は比較例である。
Claims (6)
- ガラス基板上に電極が形成されその電極がガラスによって被覆されている電極付きガラス基板の製造方法であって、下記酸化物基準の質量百分率表示で、B2O3を43〜50%、SiO2を25%超33%以下、ZnOを10〜23%、Li 2 Oを0〜0.5%、Na 2 Oを2〜5%、K 2 Oを4〜9%、Al2O3を0〜5%含有し、B 2 O 3 およびSiO 2 の含有量の合計が70%以上、Li 2 O、Na 2 OおよびK 2 Oの含有量の合計が7〜12%、MgO、CaO、SrOおよびBaOからなる群から選ばれる1種以上の成分を含有する場合それらの含有量の合計が5%以下であり、Li2O、Na2O、K2Oの各モル分率をl、n、kとしてlが0.025以下、l+n+kが0.07〜0.17である無鉛ガラスによって電極を被覆する電極付きガラス基板の製造方法。
- 前記無鉛ガラスは、CuOを0〜2.5%含有する請求項1の電極付きガラス基板の製造方法。
- 前記無鉛ガラスにおけるl/(l+n+k)が0.2以下である請求項1または2の電極付きガラス基板の製造方法。
- 前記無鉛ガラスの軟化点が630℃以下である請求項1〜3のいずれかの電極付きガラス基板の製造方法。
- 前記無鉛ガラスの1MHzにおける比誘電率が8.5以下である請求項1〜4のいずれかの電極付きガラス基板の製造方法。
- 前記無鉛ガラスは、下記式で求められるSが2.3〜4.2となるガラスである請求項1〜5のいずれかの電極付きガラス基板の製造方法。
S={13.314×Kc+0.181×(α 0 −α)} 2 /E
(式中、Eは前記無鉛ガラスの弾性率(GPa)、Kcは前記無鉛ガラスの破壊靱性値(MPa・m 1/2 )、αは前記電極被覆用ガラスの50〜350℃における平均線膨張係数(10 −7 /℃)、α 0 は前記ガラス基板の50〜350℃における平均線膨張係数(10 −7 /℃)である)
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