JP5168839B2 - 光ファイバ特性測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被測定対象である被測定光ファイバの長さ方向における特性を測定する光ファイバ特性測定装置に関する。
近年、被測定光ファイバの長さ方向における歪み分布等の特性を測定するために、被測定光ファイバ内で生ずるブリルアン散乱現象を利用した光ファイバ特性測定装置(BOTDR:Brillouin Optical Time Domain Reflectmetry)が提案されている。図7は、従来の光ファイバ特性測定装置の構成を示す図である。図7に示す通り、従来の光ファイバ特性測定装置100は、光源101、光カプラ102、パルス変調器103、方向性結合器104、光ミキサ105、フォトダイオード106、電気増幅器107、電気ミキサ108、ローカルオシレータ109、信号処理部110、演算部111、及び表示部112を備える。
光源101は、例えば半導体レーザを備えており、周波数νのレーザ光(連続光)L10を射出する。光カプラ102は、光源101から射出されるレーザ光L10を所定の強度比でプローブ光L11と参照光L12とに分岐する。パルス変調器103は、光カプラ102で分岐されたプローブ光L11をパルス化する。方向性結合器104は、パルス変調器103でパルス化されたプローブ光L11′が被測定光ファイバ120に導かれ、且つ、被測定光ファイバ120で生じたブリルアン散乱光L13が光ミキサ105に導かれるよう、パルス変調器103、被測定光ファイバ120、及び光ミキサ105を光学的に結合する。尚、被測定光ファイバ120で生ずるブリルアン散乱光L13の周波数はν±νであるとする。
光ミキサ105は、光カプラ102で分岐された参照光L12と被測定光ファイバ120からのブリルアン散乱光L13とを光学的に乗算する。これにより、光ミキサ105からは、参照光L12とブリルアン散乱光L13との周波数差(ν)で強度が変動する光信号が出力される。フォトダイオード106は光ミキサ105から出力される光信号を受光して電気信号に変換し、電気増幅器107はフォトダイオード106からの電気信号を増幅する。尚、フォトダイオード106から出力される電気信号は、周波数がνであって、時間が経つにつれて減衰するビート信号である。電気ミキサ108は、電気増幅器107から出力される信号と、ローカルオシレータ109から出力される信号とを乗算する。尚、ローカルオシレータ109は単一周波数の信号を出力し、ローカルオシレータ109から出力される信号の周波数は可変である。
信号処理部110は、ローパスフィルタ(LPF)113、A/D(アナログ/ディジタル)変換器114、検波器115、及び平均化処理部116を備えており、フィルタリング処理、A/D変換処理、検波処理、及び平均化処理を行う。ローパスフィルタ113でフィルタリング処理を行うことで上述のビート信号に含まれる成分のうちのローカルオシレータ109から出力される信号の周波数と同一の周波数を有する成分が得られ、検波器115で検波処理を行うことでブルリアン散乱光の強度の時間変化に相当する包絡線を有する信号が得られる。尚、ブルリアン散乱光は極めて微弱なため、プローブ光L11′を複数回に亘って被測定光ファイバ120に入射させて測定を行う。平均化処理部116は複数回の測定を行って得られた測定結果を平均化してS/N比(信号対雑音比)を向上させるために設けられる。
演算部111は、被測定光ファイバ120の測定結果を表示部112に表示させるために、信号処理部110から出力されるデータに対して種々の演算を行う。例えば、ブルリアン散乱光の強度の時間変化を示す包絡線を有する信号と被測定光ファイバ120の距離(プローブ光L11′の入射端からの距離)とを対応付けるための演算、被測定光ファイバ120のある1点で生ずるブリルアン散乱光のスペクトラムを求める演算、又は被測定光ファイバ120の長さ方向における歪み分布を求める演算等である。尚、演算部111で行われる演算は光ファイバ特性測定装置100を使用するユーザが、測定結果をどのように表示させるかによって異なる。表示部112は演算部111で得られた演算結果を表示する。
上記構成において、光源101から射出されたレーザ光L10は、光カプラ102に入射してプローブ光L11と参照光L12とに分岐される。分岐されたプローブ光L11がパルス変調器103に入射するとパルス化されてプローブ光L11′となり、このプローブ光L11′は方向性結合器104を介して被測定光ファイバ120に入射する。プローブ光L11′が被測定光ファイバ120中を進むと、ブリルアン散乱現象によりブリルアン散乱光L13が発生する。このブリルアン散乱光L13は被測定光ファイバ120中をプローブ光L11′の進行方向とは逆方向に進み、方向性結合器104を介して光ミキサ105に入射して光カプラ102で分岐された参照光L12と乗算される。これにより、光ミキサ105からは、参照光L12とブリルアン散乱光L13との周波数差(ν)で強度が変動する光信号が出力される。
光ミキサ105からの光信号はフォトダイオード106で受光されて電気信号(周波数がνであって、時間が経つにつれて減衰するビート信号)に変換される。フォトダイオード106から出力された電気信号は、電気増幅器107で増幅されて電気ミキサ108に入力され、ローカルオシレータ109から出力される信号と乗算される。電気ミキサ108から出力された信号は、信号処理部110のローパスフィルタ113に入力され、上述のビート信号に含まれる成分のうちのローカルオシレータ109から出力される信号の周波数と同一の周波数を有する成分(ブリルアン散乱光に含まれるある周波数の成分に相当する成分)がローパスフィルタ113から出力される。
ローパスフィルタ113から出力された信号は、A/D変換器114でディジタル信号に変換され、検波器115で検波処理される。検波処理された信号の包絡線は、ブルリアン散乱光の強度の時間変化に相当する。検波器115から出力される信号は極めて微弱なため、プローブ光L11′を被測定光ファイバ120に複数回入射させ、以上説明した測定を繰り返し行って得られる信号を平均化処理部116で平均化する。平均化された信号は、演算部111に出力される。
次いで、ローカルオシレータ109の発振周波数を所定量だけ変化させて同様の測定を行う。これにより、ビート信号に含まれる成分のうちの他の成分(即ち、ブリルアン散乱光に含まれる他の周波数の成分に相当する成分)に関する信号が得られる。以後同様に、ローカルオシレータ109から出力される信号の周波数をブリルアン散乱光L13の周波数帯域に亘って変化させつつ測定を行う。ブリルアン散乱光L13の周波数帯域に亘る測定を終えると、得られたデータに対して演算部111がユーザの指示に応じた演算を行い、その演算結果が表示部112に表示される。
図8は、従来の光ファイバ特性測定装置100の測定結果の表示例を示す図であって、(a)は測定結果を3次元表示させた表示例であり、(b)は被測定光ファイバ120のある1点において生ずるブリルアン散乱光のスペクトラムを表示させた表示例であり、(c)は被測定光ファイバ120の長さ方向における歪み分布を表示させた表示例である。図8(a)を参照すると、被測定光ファイバ120の距離(プローブ光L11′の入射端からの距離)、ブリルアン散乱光の周波数、及び信号強度の3つを軸として測定結果が表示されている。この表示から、ユーザは被測定光ファイバ120のどの位置でどのような周波数成分を有するブルリアン散乱光がどの程度の強度で発生しているのかを読み取ることができる。
また、図8(b)を参照すると、ブリルアン散乱光の周波数と信号強度とを軸として測定結果が表示されている。これは図8(a)に示す3次元表示をある距離で切断したときの断面を表示したものであり、この表示からユーザは被測定光ファイバ120のある距離で発生するブリルアン散乱光のスペクトラムを詳細に読み取ることができる。図8(c)を参照すると、被測定光ファイバ120の距離と歪み量とを軸として測定結果が表示されている。被測定光ファイバ120に歪みが生ずると歪みが加わった位置でのブリルアン散乱光のスペクトラムが変化し、その変化量は歪み量に比例することから、歪み量を求めることができる。この表示から、ユーザは、被測定光ファイバ120の長さ方向における歪みの分布を読み取ることができる。
尚、以上説明した従来の光ファイバ特性測定装置の詳細については、例えば以下の非特許文献1を参照されたい。
内山 晴義、他2名、"新検波方式を用いた光ファイバ歪み分布測定器の製品化"、ANDO技報、Oct.2002、p.53−61
ところで、上述した従来の光ファイバ特性測定装置100は、ブリルアン散乱光L13の周波数帯域に亘ってローカルオシレータ109の発振周波数を変化させつつ被測定光ファイバ120の測定を行っているため、測定に時間を要するという問題がある。例えば、図8(a)に示す測定結果を得るためにはローカルオシレータ109の発振周波数を変えつつ60回の測定を行う必要があり、1回当たりの測定時間が十数秒程度であるとすると、10分程度の測定時間が必要になる。
また、被測定光ファイバ120の測定時間が長いと、測定を開始してから終了するまでの間に被測定光ファイバ120に歪みが加わる場合も考えられる。かかる場合には、被測定光ファイバ120に歪みが加わってない状態で得られた測定結果と、歪みが加わった状態で得られた測定結果とが混在してしまい、被測定光ファイバ120の特性を正確に測定することができないという問題も生ずる。
更に、被測定光ファイバ120の測定を継続的に行う場合には、1回当たりの測定時間の時間間隔で測定結果が得られることになる。このため、1回の測定に要する時間が長いと被測定光ファイバ120の特性の変化を大まかに測定することしかできず、被測定光ファイバ120の動的な特性の変化を測定することができないという問題がある。ここで、被測定光ファイバ120の動的な特性の変化を測定する場合には、少なくともブリルアン散乱光L13の周波数が変動する周波数帯域に亘ってローカルオシレータ109の発振周波数を変化させる必要がある。このため、ローカルオシレータ109の発振周波数を変化させる範囲を予め広めにしておく必要があり、これによっても測定時間が長くなる傾向がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、測定時間を短縮することにより被測定光ファイバの動的な特性の変化を測定することができる光ファイバ特性測定装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の光ファイバ特性測定装置は、パルス光(L1′)を被測定光ファイバ(30)に入射させて得られるブリルアン散乱光(L3)を受光して受光信号を出力する受光器(16)を備え、当該受光器から出力される前記受光信号に基づいて前記被測定光ファイバの特性を測定する光ファイバ特性測定装置(40、50)において、前記受光器から出力される前記受光信号を分岐する分岐回路(18)と、前記分岐回路で分岐される受光信号の各々に対して設けられ、前記受光信号に含まれる周波数成分のうち、入力される信号の周波数と同一周波数の周波数成分を抽出する抽出器(22a〜22n、25)をそれぞれ有しており、該抽出器で抽出された周波数成分を測定するn個(nは2以上の整数)の周波数測定部(41a〜41n)と、前記周波数測定部の各々で測定された前記周波数成分に対して所定の演算を行って前記被測定光ファイバの特性を求める演算部(20)と、所定の第1周波数を有する信号を出力する第1発振器(42)と、所定の第2周波数を有する信号を出力する第2発振器(43)と、前記第1発振器に対して縦続接続されるとともに、各々が前記第2発振器に接続され、且つ出力が前記n個の周波数測定部のうちの第2番目から第n番目の周波数測定部に設けられた前記抽出器にそれぞれ接続された(n−1)個の演算器(45a〜45n−1)を有しており、前記n個の周波数測定部のうちの第k番目(kは1≦k≦nを満たす整数)の周波数測定部に設けられた前記抽出器に対し、前記第1周波数から前記第2周波数の(k−1)倍だけ周波数を変化させた信号を入力させる周波数変換装置(44)とを備えることを特徴としている。
この発明によると、受光器でブリルアン散乱光を受光して得られた受光信号は分岐回路で分岐されて周波数測定部の各々に入力され、周波数測定部の各々で受光信号に含まれる周波数成分のうち、周波数変換装置からの信号の周波数と同一周波数の周波数成分が測定される。周波数測定部の各々で測定された周波数成分は演算部で所定の演算が行われ、これにより被測定光ファイバの特性が求められる。
また、本発明の光ファイバ特性測定装置は、前記演算部で求められた前記被測定光ファイバの特性を表示する表示部(21)を備えることを特徴としている。
また、本発明の光ファイバ特性測定装置は、前記演算部が、求めた前記被測定光ファイバの特性に応じて、第1発振器及び前記第2発振器の少なくとも一方から出力される信号の周波数を変更させることを特徴としている。
更に、本発明の光ファイバ特性測定装置は、前記受光器と前記分岐回路との間に、前記受光器から出力される前記受光信号の周波数を所定周波数分だけ低減する周波数低減部(51)を備えることを特徴としている。
本発明によれば、フォトダイオードでブリルアン散乱光を受光して得られた受光信号を分岐回路で分岐し、周波数測定部の各々で受光信号に含まれる周波数成分のうち、それぞれ異なる特定の周波数成分を測定しているため、測定時間を短縮することができるという効果がある。これにより、被測定光ファイバの動的な特性の変化を測定することができるという効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施形態による光ファイバ特性測定装置について詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態による光ファイバ特性測定装置の要部構成を示す図である。図1に示す通り、本実施形態の光ファイバ特性測定装置10は、光源11、光カプラ12、パルス変調器13、方向性結合器14、光ミキサ15、フォトダイオード16(受光器)、電気増幅器17、分岐回路18、n個(nは2以上の整数)の周波数測定部19a〜19n、演算部20、及び表示部21を備える。
光源11は、例えば半導体レーザを備えており、周波数νのレーザ光(連続光)L0を射出する。光カプラ12は、光源11から射出されるレーザ光L0を所定の強度比でプローブ光L1と参照光L2とに分岐する。パルス変調器13は、光カプラ12で分岐されたプローブ光L1をパルス化する。方向性結合器14は、パルス変調器13でパルス化されたプローブ光L1′が被測定光ファイバ30に導かれ、且つ、被測定光ファイバ30で生じたブリルアン散乱光L3が光ミキサ15に導かれるよう、パルス変調器13、被測定光ファイバ30、及び光ミキサ15を光学的に結合する。尚、被測定光ファイバ30で生ずるブリルアン散乱光L3の周波数はν±νであるとする。
光ミキサ15は、光カプラ12で分岐された参照光L2と被測定光ファイバ30からのブリルアン散乱光L3とを光学的に乗算する。これにより、光ミキサ15からは、参照光L2とブリルアン散乱光L3との周波数差(ν)で強度が変動する光信号が出力される。フォトダイオード16は光ミキサ15から出力される光信号を受光して電気信号(受光信号)に変換し、電気増幅器17はフォトダイオード16からの電気信号を増幅する。尚、フォトダイオード16から出力される電気信号は、周波数がνであって、時間が経つにつれて減衰するビート信号である。
分岐回路18は、電気増幅器17から出力される電気信号を、周波数測定部19a〜19nの数の分だけ分岐する。本実施形態では、周波数測定部19a〜19nはn個設けられているため、分岐回路18は電気増幅器17から出力される電気信号をn分岐する。周波数測定部19a〜19nは、分岐回路18で分岐された電気信号をそれぞれ入力しており、入力される電気信号に含まれる周波数成分のうち、周波数測定部19a〜19n間でそれぞれ異なる特定の周波数成分を測定する。例えば、周波数測定部19aは入力する電気信号に含まれる周波数成分f1を測定し、周波数測定部19bは入力する電気信号に含まれる周波数成分f2を測定し、周波数測定部19nは入力する電気信号に含まれる周波数成分fnを測定する。
周波数測定部19aは、電気ミキサ22a、ローカルオシレータ23a、及び信号処理部24aを備える。同様に、周波数測定部19bは、電気ミキサ22b、ローカルオシレータ23b、及び信号処理部24bを備え、周波数測定部19nは、電気ミキサ22n、ローカルオシレータ23n、及び信号処理部24nを備える。尚、周波数測定部19a〜19nは同様の構成であるため、ここでは周波数測定部19aについて説明し、周波数測定部19b〜19nについては説明を省略する。
電気ミキサ22aは、分岐回路18で分岐されて周波数測定部19aに入力される信号と、ローカルオシレータ23aから出力される信号とを乗算する。尚、ローカルオシレータ23aは単一周波数の信号を出力し、ローカルオシレータ23aから出力される信号の周波数は可変である。信号処理部24aは、ローパスフィルタ(LPF)25、A/D(アナログ/ディジタル)変換器26、検波器27、及び平均化処理部28を備えており、フィルタリング処理、A/D変換処理、検波処理、及び平均化処理を行う。
ローパスフィルタ25でフィルタリング処理を行うことで、上述のビート信号に含まれる成分のうちのローカルオシレータ23aから出力される信号の周波数と同一の周波数を有する成分が抽出される。つまり、尚、電気ミキサ22a、ローカルオシレータ23a、及びローパスフィルタ25は抽出器に相当する。また、検波器27で検波処理を行うことでブルリアン散乱光の強度の時間変化に相当する包絡線を有する信号が得られる。尚、ブルリアン散乱光は極めて微弱なため、プローブ光L1′を複数回に亘って被測定光ファイバ30に入射させて測定を行う。平均化処理部28は複数回の測定を行って得られた測定結果を平均化してS/N比(信号対雑音比)を向上させるために設けられる。
演算部20は、周波数測定部19a〜19nで測定された各周波数成分の測定結果を入力しており、この測定結果に対して種々の演算を行って被測定光ファイバ30の特性を求める。例えば、ブルリアン散乱光の強度の時間変化を示す包絡線を有する信号と被測定光ファイバ30の距離(プローブ光L1′の入射端からの距離)とを対応付けるための演算、被測定光ファイバ30のある1点で生ずるブリルアン散乱光のスペクトラムを求める演算、又は被測定光ファイバ30の長さ方向における歪み分布を求める演算等である。尚、演算部20で行われる演算は光ファイバ特性測定装置10を使用するユーザが、測定結果をどのように表示させるかによって異なる。
また、演算部20は、求めた被測定光ファイバ30の特性に応じて、周波数測定部19a〜19nに設けられるローカルオシレータ23a〜23nを制御し、これらから出力される信号の周波数を変更させる。これはブリルアン散乱光L3を測定する周波数帯域を変更するためである。表示部21は演算部20の演算結果、又は演算部20で得られた被測定光ファイバ30の特性を表示する。
上記構成において、光源11から射出されたレーザ光L0は、光カプラ12に入射してプローブ光L1と参照光L2とに分岐される。分岐されたプローブ光L1がパルス変調器13に入射するとパルス化されてプローブ光L1′となり、このプローブ光L1′は方向性結合器14を介して被測定光ファイバ30に入射する。プローブ光L1′が被測定光ファイバ30中を進むと、ブリルアン散乱現象によりブリルアン散乱光L3が発生する。このブリルアン散乱光L3は被測定光ファイバ30中をプローブ光L1′の進行方向とは逆方向に進み、方向性結合器14を介して光ミキサ15に入射して光カプラ12で分岐された参照光L2と乗算される。これにより、光ミキサ15からは、参照光L2とブリルアン散乱光L3との周波数差(ν)で強度が変動する光信号が出力される。
光ミキサ15からの光信号はフォトダイオード16で受光されて電気信号(周波数がνであって、時間が経つにつれて減衰するビート信号)に変換される。フォトダイオード16から出力された電気信号は、電気増幅器17で増幅された後に分岐回路18でn分岐されて周波数測定部19a〜19nにそれぞれ入力する。各周波数測定部19a〜19nに入力した電気信号は、周波数測定部19a〜19nが備える電気ミキサ22a〜22nにそれぞれ入力され、周波数測定部19a〜19nが備えるローカルオシレータ23a〜23nから出力される信号と乗算される。
周波数測定部19a〜19nが備える電気ミキサ22a〜22nから出力された信号は、周波数測定部19a〜19nが備える信号処理部24a〜24nのローパスフィルタ25にそれぞれ入力され、上述のビート信号に含まれる成分のうちのローカルオシレータ23a〜23bから出力される信号の周波数と同一の周波数を有する成分(ブリルアン散乱光に含まれるある周波数の成分に相当する成分)が出力される。
ここで、被測定光ファイバ30で生ずるブリルアン散乱光L3のブリルアン周波数シフトの範囲が10.6〜11.2GHzであり、周波数測定部19a〜19nが8個(n=8)設けられていたとすると、周波数測定部19a〜19nに設けられるローカルオシレータ23a〜23nは、例えば周波数が10.82GHz、10.84GHz、…、10.96GHzの信号(即ち、周波数が200MHzづつ異なる信号)をそれぞれ出力するよう設定される。このため、信号処理部24a〜24nの各々に設けられたローパスフィルタ25からは、周波数が10.82GHz、10.84GHz、…、10.96GHzである成分が出力される。
周波数測定部19a〜19nが備える信号処理部24a〜24nのローパスフィルタ25から出力された信号は、周波数測定部19a〜19nが備える信号処理部24a〜24nのA/D変換器26でディジタル信号に変換され、検波器27で検波処理される。検波処理された信号の包絡線は、ブルリアン散乱光の強度の時間変化に相当する。各検波器27から出力される信号は極めて微弱なため、プローブ光L1′を被測定光ファイバ30に複数回入射させ、以上説明した測定を繰り返し行って、検波器27の各々から出力された信号を平均化処理部28の各々で平均化する。平均化された各信号は、それぞれ演算部20に出力される。周波数測定部19a〜19nの各々からの信号が演算部20に入力されると、演算部20は、得られたデータに対して演算部20がユーザの指示に応じた演算を行い、その演算結果、又は演算部20で得られた被測定光ファイバ30の特性が表示部21に表示される。
以上の通り、本実施形態の光ファイバ特性測定装置10では、被測定光ファイバ30に複数回入射させて周波数測定部19a〜19nの各々から信号が得られる1回の測定で、ビート信号に含まれる成分のうちの複数の成分(即ち、ブリルアン散乱光に含まれる複数の周波数の成分に相当する成分)に関する信号が得られる。このため、従来のように、ブリルアン散乱光L13の周波数帯域に亘ってローカルオシレータの周波数を変化させつつ測定を行う必要が無く、測定時間を短縮することができる。例えば、従来はローカルオシレータの周波数を60回変化させつつ測定を行っていたとすると、本実施形態の光ファイバ特性測定装置10では、測定時間を従来の60分の1にすることができる。
尚、光ファイバ特性測定装置10の測定回数は1回に限られることはなく、複数回であってもよい。例えば、ローカルオシレータ23a〜23nから出力される信号の周波数がブリルアン散乱光の周波数帯域の半分の帯域に含まれるように設定して最初の測定を行い、ローカルオシレータ23a〜23nから出力される信号の周波数が残り半分の周波数帯域に含まれるよう変更してから2回目の測定を行っても良い。また、周波数測定部19a〜19nの数が増える程、光ファイバ特性測定装置10の回路規模が大きくなってコストも上昇する。このため、周波数測定部19a〜19nを数個(例えば、4個又は8個)備える構成として複数回に亘って測定を行うのが望ましい。
次に、被測定光ファイバ30の動的な特性の変化を測定する方法について説明する。被測定光ファイバ30に加わる歪み等が変化してその特性が動的に変化すると、ブリルアン散乱光のスペクトラムが測定の度に変動する。本実施形態の光ファイバ特性測定装置10が備える演算部20は、求めた被測定光ファイバ30の特性に応じて周波数測定部19a〜19nに設けられるローカルオシレータ23a〜23nを制御し、これらから出力される信号の周波数を変更させて、ブリルアン散乱光のスペクトラムを測定する周波数範囲(周波数測定範囲)を可変させる。以下、演算部20による上記の制御を「トラッキング」といい、被測定光ファイバ30の動的な特性の変化を測定する対象区間(長さ方向における位置)を「トラッキング区間」という。
図2は、被測定光ファイバの動的な特性の変化を測定する方法を示すフローチャートである。処理が開始されると、まずトラッキング区間の設定処理が行われる(ステップS11)。この処理では、演算部20がユーザによって指示されるトラッキング区間を設定する。尚、トラッキング区間は、被測定光ファイバ30の長さ方向における一部の区間を設定することも、被測定光ファイバ30の全長に亘る区間を設定することも可能である。
次に、周波数測定範囲の設定処理が行われる(ステップS12)。この処理では、演算部20がブリルアン散乱光のスペクトラムを測定する周波数測定範囲を設定する。具体的には、演算部20が過去の測定結果に基づいて、ブリルアン散乱光のスペクトラムのピークが得られるであろう周波数範囲を周波数測定範囲として設定する。図3は、周波数測定範囲の設定方法を説明するための図である。被測定光ファイバ30の過去の測定結果から図3(a)に示す測定結果が得られており、被測定光ファイバ30の静的な状態でのブリルアン散乱光のスペクトラムのピークが10.95GHz付近であることが分かっているとする。尚、ブリルアン散乱光のスペクトラムのピークは、測定結果から例えば最小二乗近似曲線等の近似曲線を求め、この近似曲線の極値を算出することにより求められる。
演算部20は、過去に得られたブリルアン散乱光のスペクトラムのピークの前後の所定の周波数範囲(図3に示す例では、10.85〜11.05GHz)を確保し、この周波数範囲をブリルアン散乱光のスペクトラムのピークを求めることができるであろう周波数範囲とする。そして、この周波数範囲を周波数測定範囲として設定する。尚、過去の測定結果を用いない場合には、ユーザによって指示される周波数範囲を周波数測定範囲として設定しても良い。演算部20はローカルオシレータ23a〜23nから出力される信号の周波数が、設定された周波数測定範囲に含まれ、且つ周波数測定範囲において所定の関係(例えば、等間隔となるよう)ローカルオシレータ23a〜23nを制御する。
以上の処理が終了すると、被測定光ファイバ30に対してプローブ光L1′を入射させて被測定光ファイバ30の特性の測定が開始され、演算部20は測定して得られたデータ(周波数測定部19a〜19nから出力される信号)を取得する(ステップS13)。このデータを取得すると、演算部20は、ステップS11で設定されたトラッキング区間で生ずるブリルアン散乱光のスペクトラムを求める演算を行う。そして、その演算結果に対して近似処理を行って最小二乗近似曲線等の近似曲線を求め、この近似曲線の極値を算出する。
次いで、演算部20は、上記の近似曲線の極値(ブリルアン散乱光のスペクトラムのピーク)が算出されたか否かを判断する(ステップS14)。ブリルアン散乱光のスペクトラムのピークが算出されていないと判断した場合(判断結果が「NO」である場合)には、ステップS12に戻って周波数測定範囲の設定を再度行う。具体的には、演算部20は、例えば先に周波数測定範囲から所定周波数だけずれた周波数範囲を新たな周波数測定範囲に設定する。そして、演算部20は、ローカルオシレータ23a〜23nから出力される信号の周波数が、新たに設定された周波数測定範囲に含まれ、且つ周波数測定範囲において所定の関係(例えば、等間隔となるよう)ローカルオシレータ23a〜23nを制御する。
これに対し、上記の近似曲線の極値(ブリルアン散乱光のスペクトラムのピーク)が算出されたと判断した場合(判断結果が「YES」である場合)には、演算部20は、被測定光ファイバ30の長さ方向における歪み分布を求める演算を行う(ステップS15)。次いで、演算部20は、周波数測定範囲の変更が必要であるか否かを判断する(ステップS16)。例えば、近似曲線の極値がステップS12で設定した周波数測定範囲の中央付近にあるか否かを判断することで、周波数測定範囲の変更が必要であるか否かを判断する。
演算部20が周波数測定範囲の変更が必要でないと判断した場合(ステップS16の判断結果が「NO」の場合)には、演算部20は測定して得られたデータ(周波数測定部19a〜19nから出力される信号)を再度取得する(ステップS13)。一方、演算部20が周波数測定範囲の変更が必要であると判断した場合(ステップS16の判断結果が「YES」の場合)には、周波数測定範囲を変更する(ステップS17)。
具体的には、演算部20は、前回の測定と今回の測定とで得られたブリルアン散乱光のスペクトラムのピークの変化量が所定量以上である場合、又は近似曲線の極値がステップS12で設定した周波数測定範囲の中央付近からずれている場合には周波数測定範囲の変更が必要であると判断する。そして、近似曲線の極値(ブリルアン散乱光のスペクトラムのピーク)が周波数測定範囲の中央付近になるようローカルオシレータ23a〜23nを制御し、再度データ取得を行う(ステップS13)。
本実施形態の光ファイバ特性測定装置10は測定に要する時間が短く、測定時間間隔を被測定光ファイバ30の特性の時間変動に比べて短くすることができるため、被測定光ファイバ30の動的な特性の変化を測定することが可能である。また、被測定光ファイバ30の特性の測定結果に応じて周波数測定範囲を可変させているため、ブリルアン散乱光のスペクトラムの変動がある程度大きくても、その変動に追従して被測定光ファイバ30の動的な特性の変化を測定することができる。
図4は、本発明の第1実施形態による光ファイバ特性測定装置の測定結果の表示例を示す図である。図4(a)を参照すると、被測定光ファイバ30の距離(プローブ光L1′の入射端からの距離)、被測定光ファイバ30の歪み量、及び時刻の3つを軸として測定結果が表示されている。この表示から、ユーザは被測定光ファイバ30の長さ方向における歪み分布の時間的な変化を読み取ることができる。
また、図4(b)に示す通り、距離方向に移動可能であって、ある距離における歪み量をなぞるカーソルC1と、時間方向に移動可能であって、ある時間における歪み量をなぞるカーソルC2とを、測定結果と共に表示しても良い。そして、ユーザがカーソルC1を操作して3次元表示された測定結果から被測定光ファイバ30のある距離(位置)における歪み量の時間変化を表示させ、又はユーザがカーソルC2を操作して3次元表示された測定結果から被測定光ファイバ30のある時刻における歪み量の分布を表示させてもよい。かかるカーソルC1,C2によって、ユーザが必要な情報を表示部21に表示させることができ、利便性が向上する。
〔第2実施形態〕
図5は、本発明の第2実施形態による光ファイバ特性測定装置の要部構成を示す図である。尚、図5においては、分岐回路18の前段の構成(光源11〜電気増幅器17)及び、演算部20及び表示部21については図示を省略している。また、図1に示した構成と同一の構成には同一の符号を付している。図5に示す通り、本実施形態の光ファイバ特性測定装置40は、図1に示す周波数測定部19a〜19nに代えて周波数測定部41a〜41nを備えるとともに、メインローカルオシレータ42(第1発振器)、サブローカルオシレータ43(第2発振器)、及び周波数変換装置44を備える。
周波数測定部41a〜41nは、分岐回路18で分岐された電気信号をそれぞれ入力しており、入力される電気信号に含まれる周波数成分のうち、周波数測定部41a〜41n間でそれぞれ異なる特定の周波数成分を測定する。例えば、周波数測定部41aは入力する電気信号に含まれる周波数成分f1を測定し、周波数測定部41bは入力する電気信号に含まれる周波数成分f2を測定し、周波数測定部41nは入力する電気信号に含まれる周波数成分fnを測定する。
周波数測定部41aは、電気ミキサ22a及び信号処理部24aを備える。同様に、周波数測定部41bは、電気ミキサ22b及び信号処理部24bを備え、周波数測定部41nは、電気ミキサ22n及び信号処理部24nを備える。つまり、周波数測定部41a〜41nは、図1に示す周波数測定部19a〜19nからローカルオシレータ23a〜23nを省略した構成である。
メインローカルオシレータ42は、単一周波数の信号を出力するものであり、その信号の周波数は可変である。また、サブローカルオシレータ43も、単一周波数の信号を出力するものであり、その信号の周波数は可変である。メインローカルオシレータ42は、例えば周波数が十数GHzの信号を出力し、サブローカルオシレータ43は、例えば周波数が数百MHzの信号を出力する。
周波数変換装置44は、メインローカルオシレータ42及びサブローカルオシレータ43から出力される信号を用いて、周波数測定部41a〜41nにそれぞれ異なる周波数の信号を出力する。この周波数変換装置44は、メインローカルオシレータ42に縦続接続(カスケード接続)された(n−1)個のミキサ(演算器)45a〜45n−1を備えている。これらミキサ45a〜45n−1はサブローカルオシレータ43にそれぞれ接続されている。ミキサ45n−1はメインローカルオシレータ42から出力される信号の周波数を、サブローカルオシレータ43から出力される信号の周波数だけシフトさせた信号を出力し、ミキサ45n−2〜45aは前段のミキサ(ミキサ45n−1〜45b)から出力される信号の周波数を、サブローカルオシレータ43から出力される信号の周波数だけシフトさせた信号を出力する。
ミキサ45aの出力は周波数測定部41aに設けられた電気ミキサ22aに接続されており、ミキサ45bの出力は周波数測定部41bに設けられた電気ミキサ22bに接続されており、ミキサ45n−1の出力は周波数測定部41n−1に設けられた電気ミキサ22n−1に接続されている。周波数測定部41nに設けられた電気ミキサ22nは、メインローカルオシレータ42に接続されている。
ここで、メインローカルオシレータ42から出力される信号の周波数をf11とし、サブローカルオシレータから出力される信号の周波数をf12とすると、周波数測定部41nには周波数f11の信号が入力され、周波数測定部41n−1には周波数(f11+f12)の信号が入力され、周波数測定部41bには周波数(f11+f12×(n−2))の信号が入力され、周波数測定部41aには周波数(f11+f12×(n−1))の信号が入力される。
つまり、周波数変換装置44は、周波数測定部41a〜41nのうちの第k番目の周波数測定部に設けられた電気ミキサに対して、メインローカルオシレータ42から出力される信号の周波数を、サブローカルオシレータ43から出力される周波数の(n−k)倍だけシフトさせた信号を出力する。尚、周波数測定部41a〜41nの番手を逆順、即ち周波数測定部41nから周波数測定部41aの順にすると、第k番目の周波数測定部に設けられた電気ミキサには、メインローカルオシレータ42から出力される信号の周波数を、サブローカルオシレータ43から出力される周波数の(k−1)倍だけシフトさせた信号が入力されると言うことができる。
以上の構成により、周波数測定部41a〜41nは、第1実施形態の周波数測定部19a〜19と同様に、分岐回路18で分岐された電気信号に含まれる周波数成分のうち、周波数測定部41a〜41n間でそれぞれ異なる特定の周波数成分を測定することが可能となる。図1に示す第1実施形態の光ファイバ特性測定装置10では、周波数測定部19a〜19nの各々にローカルオシレータ23a〜23nを備える構成であった。しかしながら、本実施形態の光ファイバ特性測定装置40は、周波数測定部41a〜41nの外部にメインローカルオシレータ42及びサブオシレータ43を備えた構成であるため、周波数測定部41a〜41nの数が増加しても回路規模の増大を抑えることができる。
尚、本実施形態の光ファイバ特性測定装置40も測定に要する時間が短く、また、メインローカルオシレータ42及びサブローカルオシレータ43の各々から出力される信号の少なくとも一方の信号の周波数は、不図示の演算部20の制御によって可変することができる。例えば、サブローカルオシレータ43の周波数を変えることでブリルアン散乱光を測定する周波数間隔を変えることができ、メインローカルオシレータ42の周波数を変えることで周波数測定範囲を可変することができる。このため、第1実施形態と同様に、被測定光ファイバ30の動的な特性の変化を測定することが可能である。また、被測定光ファイバ30の特性の測定結果に応じて周波数測定範囲を可変させているため、ブリルアン散乱光のスペクトラムの変動がある程度大きくても、その変動に追従して被測定光ファイバ30の動的な特性の変化を測定することができる。
〔第3実施形態〕
図6は、本発明の第3実施形態による光ファイバ特性測定装置の要部構成を示す図である。尚、図6においては、図1に示した構成と同一の構成には同一の符号を付してある。図6に示す本発明の第3実施形態による光ファイバ特性測定装置50が図1に示す本発明の第1実施形態による光ファイバ特性測定装置10と異なる点は、電気増幅器17と分岐回路18との間にフォトダイオード16から出力されて電気増幅器17で増幅された電気信号の周波数を所定周波数だけ低減(ダウンコンバート)する周波数低減部51を備える点である。
この周波数低減部51は、ミキサ52とローカルオシレータ53とを備えている。ミキサ52は、電気増幅器17から出力される信号と、ローカルオシレータ52から出力される信号とを乗算する。ローカルオシレータ53は単一周波数の信号を出力する。尚、このローカルオシレータ53から出力される信号の周波数を可変としても良い。フォトダイオード16から出力されて電気増幅器17で増幅された電気信号は、ブリルアン周波数シフト程度の10GHz帯であるが、周波数低減部51によって例えば2.5GHz帯の中間周波数にダウンコンバートされる。
図1に示す光ファイバ特性測定装置10では、周波数帯が10GHz帯である信号が周波数測定部19a〜19nの各々に入力される構成であったため、周波数測定部19a〜19nが備えるローカルオシレータ23a〜23nは周波数帯が10GHz帯の信号を出力するものである必要があった。これに対し、本実施形態の光ファイバ特性測定装置50は、フォトダイオード16から出力されて電気増幅器17で増幅された電気信号の周波数を周波数低減部51で2.5GHz帯にダウンコンバートされるため、周波数測定部19a〜19nが備えるローカルオシレータ23a〜23nを周波数帯が2.5GHz帯の信号を出力するものにできる。これによって、コスト低減を図ることができる。尚、図5に示す第2実施形態の光ファイバ特性測定装置40にも周波数低減部51を備えることにより、周波数測定部41a〜41nの各々に入力される信号の周波数をダウンコンバートすることができる。
以上、本発明の実施形態による光ファイバ特性測定装置について説明したが、本発明は上記実施形態に制限される訳ではなく、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上記実施形態では、被測定光ファイバ30の一端からプローブ光L1′を入射させ、この一端から射出されるブリルアン散乱光L3を測定する光ファイバ特性測定装置を例に挙げて説明した。しかしながら、本発明は、被測定光ファイバ30の一端からプローブ光を入射させるとともに他端から参照光を入射させて得られるブリルアン散乱光を測定する光ファイバ特定装置(BOTDA:Brillouin Optical Time Domain Analysis)にも適用することができる。
本発明の第1実施形態による光ファイバ特性測定装置の要部構成を示す図である。 被測定光ファイバの動的な特性の変化を測定する方法を示すフローチャートである。 周波数測定範囲の設定方法を説明するための図である。 本発明の第1実施形態による光ファイバ特性測定装置の測定結果の表示例を示す図である。 本発明の第2実施形態による光ファイバ特性測定装置の要部構成を示す図である。 本発明の第3実施形態による光ファイバ特性測定装置の要部構成を示す図である。 従来の光ファイバ特性測定装置の構成を示す図である。 従来の光ファイバ特性測定装置100の測定結果の表示例を示す図である。
符号の説明
10 光ファイバ特性測定装置
16 フォトダイオード
18 分岐回路
19a〜19n 周波数測定部
20 演算部
21 表示部
22a〜22n 電気ミキサ
23a〜23n ローカルオシレータ
25 ローパスフィルタ
30 被測定光ファイバ
40 光ファイバ特性測定装置
41a〜41n 周波数測定部
42 メインローカルオシレータ
43 サブローカルオシレータ
44 周波数変換装置
45a〜45n−1 ミキサ
50 光ファイバ特性測定装置
51 周波数低減部
L1′ プローブ光
L3 ブリルアン散乱光

Claims (4)

  1. パルス光を被測定光ファイバに入射させて得られるブリルアン散乱光を受光して受光信号を出力する受光器を備え、当該受光器から出力される前記受光信号に基づいて前記被測定光ファイバの特性を測定する光ファイバ特性測定装置において、
    前記受光器から出力される前記受光信号を分岐する分岐回路と、
    前記分岐回路で分岐される受光信号の各々に対して設けられ、前記受光信号に含まれる周波数成分のうち、入力される信号の周波数と同一周波数の周波数成分を抽出する抽出器をそれぞれ有しており、該抽出器で抽出された周波数成分を測定するn個(nは2以上の整数)の周波数測定部と、
    前記周波数測定部の各々で測定された前記周波数成分に対して所定の演算を行って前記被測定光ファイバの特性を求める演算部と、
    所定の第1周波数を有する信号を出力する第1発振器と、
    所定の第2周波数を有する信号を出力する第2発振器と、
    前記第1発振器に対して縦続接続されるとともに、各々が前記第2発振器に接続され、且つ出力が前記n個の周波数測定部のうちの第2番目から第n番目の周波数測定部に設けられた前記抽出器にそれぞれ接続された(n−1)個の演算器を有しており、前記n個の周波数測定部のうちの第k番目(kは1≦k≦nを満たす整数)の周波数測定部に設けられた前記抽出器に対し、前記第1周波数から前記第2周波数の(k−1)倍だけ周波数を変化させた信号を入力させる周波数変換装置と
    を備えることを特徴とする光ファイバ特性測定装置。
  2. 前記演算部で求められた前記被測定光ファイバの特性を表示する表示部を備えることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ特性測定装置。
  3. 前記演算部は、求めた前記被測定光ファイバの特性に応じて、第1発振器及び前記第2発振器の少なくとも一方から出力される信号の周波数を変更させることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光ファイバ特性測定装置。
  4. 前記受光器と前記分岐回路との間に、前記受光器から出力される前記受光信号の周波数を所定周波数分だけ低減する周波数低減部を備えることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の光ファイバ特性測定装置。
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