JP4826747B2 - ブリルアン散乱光の周波数シフトの測定方法及びこれを用いた装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ブリルアン散乱光の周波数シフトの測定方法及びこれを用いた装置に関し、特に安価な部品構成でブリルアン散乱光の周波数シフトを高速に測定し、任意の測定点でのリアルタイムの周波数変化の検出が可能なブリルアン散乱光の周波数シフトの測定方法及びこれを用いた装置に関する。
近年、大容量の情報を伝送するために、光ファイバが用いられる機会が多くなっている。光ファイバを情報伝送媒体として用いる場合には、通信品質を確保する目的で光ファイバの特性を定期的に測定することが必要である。
このため、光ファイバの一端から光パルスを入射し、この光パルスが光ファイバ中を進行している間に生じる後方散乱光を測定して、光ファイバの歪み等の特性を測定するBOTDR(Brillouin Optical Time Domain Reflectometer)等の測定技術が考案されている。
従来のブリルアン散乱光の周波数シフトの測定方法及びこれを用いた装置に関連する先行技術文献としては次のようなものがある。
特開平5−231923号公報 特開平7−234110号公報 特開平9−105701号公報 特開2000−298077号公報 特開2001−356070号公報 特開2002−323407号公報 特開2004−125520号公報
図3はこのような従来のブリルアン散乱光の周波数シフト測定装置の一例を示す構成ブロック図である。図3において1は一定周波数の光を出射する光源、2,3及び6は光方向性結合器、4は光方向性結合器2からの光をパルス光に変換する光パルス発生回路、5は光パルス発生回路4から出射されるパルス光を増幅する光増幅器、7は光コネクタである。
8は光方向性結合器3から出射される光を電気信号に変換する受光器、9及び10は増幅器、11は任意の周波数を出力するシンセサイザ、12は増幅器9から出力される信号とシンセサイザ11から出力される信号を混合するミキサ、13はミキサ12から出力される混合信号の高周波成分を除去するローパスフィルタである。
14は増幅器10から出力される信号をサンプリングするサンプリング部、15はCPU(Central Processing Unit)等の演算制御部である。
また、光源1、光方向性結合器2、光方向性結合器3、光パルス発生回路4、光増幅器5、光方向性結合器6及び光コネクタ7は光学部50を構成し、受光器8及び増幅器9は受光部51を構成している。
増幅器10及びローパスフィルタ13はフィルタ部52を構成し、サンプリング部14及び演算制御部15は信号処理部53を構成している。また、100は被測定対象である光ファイバである。
光源1からの光は光方向性結合器2の入射端に入射され、光方向性結合器2の一方の出射端から出射された光は光パルス発生回路4に入射される。光パルス発生回路4から出射されたパルス光は光増幅器5に入射され、光増幅器5から出射されたパルス光は光方向性結合器6の入射端に入射される。
光方向性結合器6の入出射端から出射されたパルス光は光コネクタ7から光ファイバ100に出射される。そして、このパルス光が光ファイバ100内を伝達する過程において、戻ってくる光が発生し、この光が光ファイバ100の入射端から出射される。出射された光は光コネクタ7を経由して光方向性結合器6の入出射端に入射される。
光方向性結合器6の出射端から出射された光は光方向性結合器3の一方の入射端に入射され、光方向性結合器2の他方の出射端から出射された光源1からの光は光方向性結合器3の他方の入射端に入射される。光方向性結合器3の一方の出射端から出射された光は受光器8の一方の入射端に入射され、光方向性結合器3の他方の出射端から出射された光は受光器8の他方の入射端に入射される。
受光器8の出力端子は増幅器9の入力端子に接続され、増幅器9の出力端子はミキサ12の一方の入力端子に接続される。シンセサイザ11の出力端子はミキサ12の他方の入力端子に接続され、ミキサ12の出力端子はローパスフィルタ13の入力端子に接続される。
また、ローパスフィルタ13の出力端子は増幅器10の入力端子に接続され、増幅器10の出力端子はサンプリング部14の入力端子に接続される。サンプリング部14の出力端子は演算制御部15の入力端子に接続される。
ここで、図3に示す従来例の動作を図4を用いて説明する。図4はブリルアン散乱光のスペクトルを説明する説明図である。図3において光源1から出射された光は光方向性結合器2により分岐され、光パルス発生回路4及び光方向性結合器3にそれぞれ入射される。
光パルス発生回路4は入射光からパルス光を作り、このパルス光を光増幅器5に出射する。光増幅器5は入射されたパルス光を増幅し、増幅したパルス光を光方向性結合器6に出射する。光方向性結合器6は入射端に入射されたパルス光を入出射端から出射し、パルス光が光コネクタを経由して光ファイバ100に入射される。
そして、このパルス光が光ファイバ100内を伝達する過程において、光ファイバ100内の各地点でブリルアン散乱、レーリー散乱、反射等が起こり、各地点から光ファイバ100の入射端にブリルアン散乱光、レーリー散乱光、反射光等を含む光が戻ってくる。戻ってきた光は光ファイバ100の入射端から出射される。
光ファイバ100から出射された光は光コネクタ7を経由し、光方向性結合器6の入出射端に入射される。そして、光方向性結合器6の出射端から出射された光は、光方向性結合器2で分岐された光源1からの光と光方向性結合器3で合波される。
具体的には、光源1から出射される光の周波数を”ν0”、光ファイバ100内で発生するブリルアン散乱による周波数シフト量を”νB”とすると、光ファイバ100から出射されるブリルアン散乱光の周波数は”ν0±νB”となる。
光方向性結合器3ではこのブリルアン散乱光と光源1から出射される光が合波される。これらの光の周波数はごく接近しているので干渉を起こし、うなりを生ずる。このうなりの周波数はブリルアン散乱光の周波数”ν0±νB”と光源1から出射される光の周波数”ν0”の差、すなわち、ブリルアン散乱による周波数シフト量”νB”となる。
光方向性結合器3で合波された光は、再度分岐され、受光器8にそれぞれ入射される。入射された光は受光器8で電気信号に変換され、増幅器9を介してミキサ12の一方の入力端子に入力される。この時、受光器8で変換された電気信号は周波数が”νB”のうなりを有するビート信号となる。
シンセサイザ11は増幅器9から出力される出力信号の周波数”νB”に近い周波数”νr”に予め設定され、その信号がミキサ12の他方の入力端子に入力される。ミキサ12では増幅器9から出力される出力信号とシンセサイザ11から出力される出力信号とが干渉を起こし、うなりを生ずる。
このうなりの周波数は増幅器9から出力される出力信号の周波数”νB”とシンセサイザ11から出力される出力信号の周波数”νr”との差、すなわち、”νB−νr”となる。
ミキサ12から出力される出力信号がローパスフィルタ13に入力されると、高周波成分が除去され、低周波成分である、うなりの周波数”νB−νr”のみを有する信号を出力する。
そして、この出力信号がサンプリング部14でサンプリングされ、得られたサンプリングデータが演算制御部15へ転送される。サンプリングデータは時系列でサンプリングされているので、演算制御部15では光ファイバ100の距離方向のブリルアン散乱による周波数シフト量”νB”が求まる。
しかし、ブリルアン散乱光は微弱なため、演算制御部15で加算処理を行うことで信号対雑音比を改善しなければならない。具体的には、加算処理を”2の10乗回”から”2の16乗回”程度繰り返し、信号レベルがノイズレベルよりも大きくなるようにする。
この一連の動作で、図4中”SP1”に示す1本の距離方向のブリルアン散乱光分布データが得られる。そして、シンセサイザ11から出力される信号の周波数を若干変化させ、上記の一連の動作をすると図4中”SP2”に示す1本の距離方向のブリルアン散乱光分布データが得られる。
この動作を繰り返すことにより、図4に示すスペクトルが得られ、このスペクトルに基づいて光ファイバ100における歪み量が求められる。
この結果、光源1から出射される光を光方向性結合器2で分岐し、分岐された一方の光を光パルス発生回路4でパルス光に変換し、光増幅器5で増幅されたパルス光を光方向性結合器6及び光コネクタ7を経由して光ファイバ100に入射する。
そして、この光ファイバ100から戻ってきた光をコネクタ7及び光方向性結合器6を経由して光方向性結合器3で光方向性結合器2から出力される光源1の光と合波し、再度分岐した光を受光器8で電気信号に変換し、増幅器9で増幅した信号とミキサ12でシンセサイザ11からの出力信号と混合する。
混合された信号の高周波成分をローパスフィルタ13で除去し、増幅器10で増幅した信号をサンプリング部14でサンプリングし、得られたサンプリングデータを演算制御部15で加算処理してブリルアン散乱による周波数シフト量を算出することにより、光ファイバ100の距離方向におけるスペクトルが得られるので、光ファイバ100における歪み量を求めることが可能になる。
しかし、図3に示す従来例では、ブリルアン散乱光のスペクトルを得るためには、シンセサイザ11の出力周波数を切り替える毎に信号対雑音比が十分となるまで、加算処理を行い、この作業を数十回以上繰り返すため、測定に時間を要し、測定中に生じた周波数シフト、すなわち、光ファイバ100に加わる歪みの変化を検出することができないという問題点があった。
また、測定開始時と測定終了時で光ファイバ100内へ入射する光パルスのレベルが異なる場合は、正確なスペクトル形状を得ることができないという問題点があった。
さらに、ブリルアン散乱光の周波数シフトが光ファイバに入射したパルス光の波長と”10数GHz”程度しか離れていないため、光信号のままで周波数シフトを検出する技術は現在のところ存在しない。
そのため、光信号を電気信号に変換してからスペクトラムアナライザ等で周波数を測定しているが、測定器本体が大きく、且つ、高価であった。
従って本発明が解決しようとする課題は、安価な部品構成でブリルアン散乱光の周波数シフトを高速に測定し、任意の測定点でのリアルタイムの周波数変化の検出が可能なブリルアン散乱光の周波数シフトの測定方法及びこれを用いた装置を実現することにある。
このような課題を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、
光ファイバで生じるブリルアン散乱光の周波数シフトの測定方法であって、
光学部から前記光ファイバにパルス光を出射し、前記光ファイバから戻ってくる前記ブリルアン散乱光が前記光学部に入射され、前記ブリルアン散乱光を受光部で電気信号に変換し、この電気信号と発振器から出力される固定周波数の信号をミキサで混合してビートダウンさせて出力し、この混合された信号の高周波成分をフィルタ部で除去し、このフィルタ部から出力された信号を信号処理部でサンプリングし、得られたサンプリングデータを時間軸方向に設定した間隔で切り離し、切り離した区間の前記サンプリングデータに時間窓関数による重み付けを乗じて高速フーリエ変換を用いて離散フーリエ変換し、得られた周波数に前記発振器から出力される信号の周波数を加算して切り離した区間のブリルアン周波数を求め、各区間のブリルアン周波数から決定されたピーク周波数と前記光ファイバ固有のブリルアン周波数との相対周波数から前記周波数シフトを求めることを特徴とするものである。

請求項2記載の発明は、
光ファイバで生じるブリルアン散乱光の周波数シフトを測定する周波数シフト測定装置において、
前記光ファイバにパルス光を出射し、前記光ファイバから戻ってくる前記ブリルアン散乱光が入射される光学部と、この光学部を経由した前記ブリルアン散乱光を電気信号に変換する受光部と、固定周波数の信号を出力する発振器と、前記受光部からの電気信号を前記発振器から出力される信号を用いてビートダウンさせるミキサと、このミキサから出力される信号の高周波成分を除去するフィルタ部と、このフィルタ部から出力される信号をサンプリングし、得られたサンプリングデータを時間軸方向に設定した間隔で切り離し、切り離した区間の前記サンプリングデータに時間窓関数による重み付けを乗じて高速フーリエ変換を用いて離散フーリエ変換し、得られた周波数に前記発振器から出力される信号の周波数を加算して切り離した区間のブリルアン周波数を求め、各区間のブリルアン周波数から決定されたピーク周波数と前記光ファイバ固有のブリルアン周波数との相対周波数から前記周波数シフトを求める信号処理部とを備えたことを特徴とするものである。




請求項3記載の発明は、
請求項2記載の発明である周波数シフト測定装置において、
前記光学部が、
一定周波数の光を出射する光源と、この光源から出射される光を分岐する第1の光方向性結合器と、この第1の光方向性結合器の一方の出射端から出射される光が入射され、パルス光を出射する光パルス発生回路と、前記パルス光を増幅する光増幅器と、この増幅されたパルス光が入射端に入射され、入出射端から前記光ファイバへ出射し、前記光ファイバから戻ってくる前記ブリルアン散乱光が入出射端に入射され、出射端から出射する第2の光方向性結合器と、この第2の光方向性結合器の出射端から出射される光と前記第1の光方向性結合器の他方の出射端から出射される光を合波し、再び分岐して出射する第3の光方向性結合器とから構成されることを特徴とするものである。
請求項4記載の発明は、
請求項2若しくは請求項3記載の発明である周波数シフト測定装置において、
前記信号処理部が、
前記サンプリングを行うサンプリング部と、このサンプリング部でサンプリングされた前記サンプリングデータを用いて演算を行う演算制御部とから構成されることを特徴とするものである。
請求項5記載の発明は、
請求項4記載の発明である周波数シフト測定装置において、
前記サンプリング部が、
A/D変換回路、若しくは、オシロスコープであることを特徴とするものである。
本発明によれば次のような効果がある。
請求項1,2,3,4及び請求項5の発明によれば、光学部から光ファイバにパルス光を入射し、光ファイバから戻ってくるブリルアン散乱光を受光部で電気信号に変換し、この電気信号と発振器からの信号をミキサで混合し、フィルタ部で高周波成分を除去した信号を信号処理部でサンプリングし、サンプリングデータを適度な間隔に分け、高速フーリエ変換を用いて周波数シフトを求めることにより、従来のような周波数の掃引などが無く、即座に周波数シフトが得られるので、安価な部品構成でブリルアン散乱光の周波数シフトを高速に測定し、任意の測定点でのリアルタイムの周波数変化の検出が可能になる。
以下本発明を図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明に係るブリルアン散乱光の測定方法を用いた周波数シフト測定装置の一実施例を示す構成ブロック図である。
図1において1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,12,13,14,15,50,51,52,53及び100は図3と同一符号を付してあり、16は固定周波数を出力する発振器である。
発振器16の出力端子はミキサ12の他方の入力端子に接続される。その他の接続に関しては図3と同一のため、省略する。
ここで、図1に示す実施例の動作を図2を用いて説明する。図2はサンプリングデータに窓関数の重み付けを行った時の説明図である。図2において横軸は時間、縦軸は光パワーから変換した電圧を表している。
図1に示す実施例の動作は図3の従来例とほぼ同一であり、異なる点はシンセサイザ11ではなく、発振器16を備えたことと演算制御部15でのブリルアン散乱光の周波数シフト量の算出方法である。
図1において増幅器9からの出力信号は発振器16からの出力信号とミキサ12で混合される。具体的には、ブリルアン散乱光の周波数シフト量は光源の発光波長が”1.55μm”の時におよそ”10数GHz”となることから、受光器8の受光帯域は”13GHz”以上のものを使用し、増幅器9の帯域も同様の帯域としている。また、発振器16は固定周波数とし、予想されるブリルアン周波数シフトよりも低い”9GHz”とした。
ミキサ12により混合された信号はローパスフィルタ13で高周波成分を除去して増幅器10で増幅され、サンプリング部14でサンプリングされる。サンプリング部14はアナログ帯域”3GHz”以上、サンプリングレート”20GS/s”以上のものを用いた。
サンプリング部14のトリガ信号は光学部50内の光パルス発生回路4と同期し、光パルス出射後、任意に設定した時間だけサンプリングを行う。得られたサンプリングデータは演算制御部15へ転送される。
このサンプリングデータを”Z(t)”とし、”Z(t)”を時間軸方向で任意に設定した間隔で切り離したデータを”Z(t)”とする。ここで、”t”はサンプリングした時間、”n”は切り離した際に付与した整数で距離方向の位置を示す。
切り離した間隔が距離方向の分解能に相当することから、より細かい間隔(例えば”10ns”)で切り離すことが好ましい。しかし、切り離した間隔が狭くなることで、後に実施する離散フーリエ変換の周波数分解能が劣化するため、適度な間隔(例えば”50ns”から”100ns”)に設定することが必要となる。
図2に示すように切り離したデータ”Z(t)”に時間窓関数などによる重み付け”w(t)”を乗じ、切り離したデータ”Z(t)”の開始点と終了点を繋げた時に不連続となることを防ぐ。
重み付けを乗じたデータを離散フーリエ変換すると、各区間の周波数”X(f)”は式(1)で求められる。式(1)において、”Z(t)=Z(m)”、”w(t)=w(m)”、”m=0,1,2,・・・,N,N−1”とし、mは任意の範囲で区切ったサンプルの通し番号、Nはサンプル数である。
Figure 0004826747
式(1)で求められた周波数”X(f)”はミキサ12で混合されたものであるため、発振器16からの出力周波数が”9GHz”であるから、実際のブリルアン周波数”νbn”は式(2)で求められる。
Figure 0004826747
式(2)により切り離された区間のブリルアン周波数が求まる。演算制御部15ではこの一連の計算を高速フーリエ変換を用いて行い、各区間のブリルアン周波数を求める。高速フーリエ変換は離散フーリエ変換を高速に計算するアルゴリズムである。
各区間のブリルアン周波数から最大振幅となる周波数を決定し、その周波数をピーク周波数とする。歪み値は予め設定した基準周波数、すなわち、光ファイバ固有のブリルアン周波数とこのピーク周波数との相対周波数から計算される。
また、図3に示す従来例では、”10〜12GHz”の信号の間を掃引していたので、シンセサイザ11が必要であり、非常に高価であった。しかし、本発明では、発振器16を用いて、ミキサ12で”9GHz”ビートダウンさせているので、高価なシンセサイザ11を使用しなくてよい。
この結果、光源1から出射される光を光方向性結合器2で分岐し、分岐された一方の光を光パルス発生回路4でパルス光に変換し、光増幅器5で増幅されたパルス光を光方向性結合器6及び光コネクタ7を経由して光ファイバ100に入射する。
そして、この光ファイバ100から戻ってきた光をコネクタ7及び光方向性結合器6を経由して光方向性結合器3で光方向性結合器2から出力される光源1の光と合波し、再度分岐した光を受光器8で電気信号に変換し、増幅器9で増幅した信号とミキサ12で発振器16からの出力信号と混合する。
混合された信号の高周波成分をローパスフィルタ13で除去し、増幅器10で増幅した信号をサンプリング部14でサンプリングし、得られたサンプリングデータを演算制御部15で適度な間隔に分け、高速フーリエ変換を用いて周波数シフトを求めることにより、従来のような周波数の掃引などが無く、即座に周波数シフトが得られるので、安価な部品構成でブリルアン散乱光の周波数シフトを高速に測定し、任意の測定点でのリアルタイムの周波数変化の検出が可能になる。
なお、図1に示す実施例のサンプリング部14はA/D(Analog to Digital)変換回路やオシロスコープ等で、アナログ信号をデジタルデータに変換できるものであればよい。
また、図1に示す実施例は光ファイバ100に沿った区間毎の歪み分布を測定する手法を示しているが、区間毎に区切らず、サンプリング部14でサンプリングしたサンプリングデータ全てに対して高速フーリエ変換を実施することで、光ファイバ100全体に加わる平均の歪み値をリアルタイムに得ることが可能になる。
例えば、”1m”の光ファイバをセンサとしてつなぐことで、”1m”区間の平均歪み値をリアルタイムで測定可能になる。
また、ブリルアン周波数には”500MHz/%”という代表値があり、光ファイバに”1%”の歪みが加わるとブリルアン周波数が”500MHz”シフトする。さらに、光ファイバに温度が加わると”1℃”につき”1MHz”の周波数シフト(”1MHz/℃”)がある。
従って、図1に示す実施例と同じ測定方法で光ファイバ100を温度センサとした温度測定も可能になる。
また、図1及び図3に示す実施例において光方向性結合器6を用いているが、必ずしも光方向性結合器である必要は無く、光スイッチ、若しくは、光サーキュレータを使用してもよい。
また、図1に示す実施例において出力周波数が”9GHz”の発振器16を使用しているが、必ずしも出力周波数が”9GHz”である必要は無く、測定するブリルアン周波数に合わせて、最適な周波数が出力できる発振器を使用してもよい。
本発明に係るブリルアン散乱光の測定方法を用いた周波数シフト測定装置の一実施例を示す構成ブロック図である。 サンプリングデータに窓関数の重み付けを行った時の説明図である。 従来のブリルアン散乱光の周波数シフト測定装置の一例を示す構成ブロック図である。 ブリルアン散乱光のスペクトルを説明する説明図である。
符号の説明
1 光源
2,3,6 光方向性結合器
4 光パルス発生回路
5 光増幅器
7 光コネクタ
8 受光器
9,10 増幅器
11 シンセサイザ
12 ミキサ
13 ローパスフィルタ
14 サンプリング部
15 演算制御部
16 発振器
50 光学部
51 受光部
52 フィルタ部
53 信号処理部
100 光ファイバ

Claims (5)

  1. 光ファイバで生じるブリルアン散乱光の周波数シフトの測定方法であって、
    光学部から前記光ファイバにパルス光を出射し、
    前記光ファイバから戻ってくる前記ブリルアン散乱光が前記光学部に入射され、
    前記ブリルアン散乱光を受光部で電気信号に変換し、
    この電気信号と発振器から出力される固定周波数の信号をミキサで混合してビートダウンさせて出力し、
    この混合された信号の高周波成分をフィルタ部で除去し、
    このフィルタ部から出力された信号を信号処理部でサンプリングし、
    得られたサンプリングデータを時間軸方向に設定した間隔で切り離し、
    切り離した区間の前記サンプリングデータに時間窓関数による重み付けを乗じて高速フーリエ変換を用いて離散フーリエ変換し、
    得られた周波数に前記発振器から出力される信号の周波数を加算して切り離した区間のブリルアン周波数を求め、
    各区間のブリルアン周波数から決定されたピーク周波数と前記光ファイバ固有のブリルアン周波数との相対周波数から前記周波数シフトを求める
    ことを特徴とするブリルアン散乱光の周波数シフトの測定方法。
  2. 光ファイバで生じるブリルアン散乱光の周波数シフトを測定する周波数シフト測定装置において、
    前記光ファイバにパルス光を出射し、前記光ファイバから戻ってくる前記ブリルアン散乱光が入射される光学部と、
    この光学部を経由した前記ブリルアン散乱光を電気信号に変換する受光部と、
    固定周波数の信号を出力する発振器と、
    前記受光部からの電気信号を前記発振器から出力される信号を用いてビートダウンさせるミキサと、
    このミキサから出力される信号の高周波成分を除去するフィルタ部と、
    このフィルタ部から出力される信号をサンプリングし、得られたサンプリングデータを時間軸方向に設定した間隔で切り離し、切り離した区間の前記サンプリングデータに時間窓関数による重み付けを乗じて高速フーリエ変換を用いて離散フーリエ変換し、得られた周波数に前記発振器から出力される信号の周波数を加算して切り離した区間のブリルアン周波数を求め、各区間のブリルアン周波数から決定されたピーク周波数と前記光ファイバ固有のブリルアン周波数との相対周波数から前記周波数シフトを求める信号処理部と
    を備えたことを特徴とする周波数シフト測定装置。
  3. 前記光学部が、
    一定周波数の光を出射する光源と、
    この光源から出射される光を分岐する第1の光方向性結合器と、
    この第1の光方向性結合器の一方の出射端から出射される光が入射され、パルス光を出射する光パルス発生回路と、
    前記パルス光を増幅する光増幅器と、
    この増幅されたパルス光が入射端に入射され、入出射端から前記光ファイバへ出射し、前記光ファイバから戻ってくる前記ブリルアン散乱光が入出射端に入射され、出射端から出射する第2の光方向性結合器と、
    この第2の光方向性結合器の出射端から出射される光と前記第1の光方向性結合器の他方の出射端から出射される光を合波し、再び分岐して出射する第3の光方向性結合器とから構成されることを特徴とする
    請求項2記載の周波数シフト測定装置。
  4. 前記信号処理部が、
    前記サンプリングを行うサンプリング部と、
    このサンプリング部でサンプリングされた前記サンプリングデータを用いて演算を行う演算制御部とから構成されることを特徴とする
    請求項2若しくは請求項3記載の周波数シフト測定装置。
  5. 前記サンプリング部が、
    A/D変換回路、若しくは、オシロスコープであることを特徴とする
    請求項4記載の周波数シフト測定装置。
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