JP5168168B2 - 屈折率測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レンズ等の光学部材の屈折率分布を測定するのに適した、屈折率測定装置に関するものである。
デジタルコピーやデジタルカメラ等に使用される光学素子として、成型レンズがある。
この成型レンズは、硝子研磨レンズに比べて非球面レンズの製作性に優れ、低コストであるが、成型条件によっては、レンズ内部の屈折率分布に不均一性を生じやすいという不安定な面もある。このレンズ内部の屈折率の不均一性は、レンズの光学特性に大きな影響を及ぼし、結像性能を劣化させる原因となる恐れがある。
このようなことから、成型レンズの品質安定化のためには、屈折率の分布を高精度に測定する必要がある。
また、近年、屈折率勾配を意図的にレンズ内に持たせたGRIN(GRadient−INdex)レンズが光通信の分野等で使用され始めている。このGRINレンズは、形状と屈折率と分離できるため、撮像系等、その応用範囲の広がりが期待されている。
GRINレンズは、屈折率分布を意図的に硝剤につけて設計するため、安定した量産化のためには、屈折率の分布を高精度に測定する必要がある。
これらに対応するための屈折率を測定する従来技術として、最小偏角法などにより偏角を測定して求める方法や、被検物を屈折率が既知の溶液に浸して観察して溶液の屈折率から間接的に被検物の屈折率を測定する方法や、平面波の参照光と被検物をその屈折率とほぼ等しい屈折率既知のマッチング液に液浸させた状態を透過した平面歯の検査光に生じる干渉縞を観察する方法(マッハチェンダー型干渉計)がある。
図6は、従来のマッハツェンダー型干渉計を利用した屈折率測定装置を示す図である。
図6において、レーザー光源1から出射した光は、集光レンズ2によって平行光にされた後、ハーフミラー3によって、参照光4と検査光5に分岐される。検査光5は、ミラー6を反射した後、被検物7と屈折率がほぼ等しいマッチング液で満たされた液浸槽8及びそれに浸された被検物7を透過して被検物7の屈折率分布に対応した光路差を生じ、ハーフミラー9に達した後に結像レンズ10を介して撮像素子11に入る。
一方、参照光4は、補償板12を透過し、ミラー13で反射し、ハーフミラー9に達した後に結像レンズ10を介して撮像素子11に入る。この補償板12は、検査光5から撮像素子11までの光路長と参照光4から撮像素子11までの光路長をほぼ等しくするためのものである。
撮像素子11において、検査光5と参照光4は合波され、その光路差に応じて干渉縞14を生じる。この干渉縞観察において、干渉縞14が生じている箇所のその本数により、その部分の被検物7の光学的厚さが計算でき、そこから、マッチング液の屈折率の差分を計算することで被検物7の屈折率を求めることができる。
このマッチング液を使う干渉計を利用した方法において、マッチング液の温度均一性を上げる浴槽や位相シフト法を導入して3次元分布を計測可能にしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−21448号公報
しかしながら、従来の偏角を測定する方法では、被検物を所定の形状に加工する必要があり、測定対象の光学素子を破壊し、研磨しなければならないという課題がある。
また、被検物を屈折率がほぼ被検物と等しいマッチング液に浸す方法は、非破壊で測定できるが、マッチング液の屈折率の不均一性が大きな誤差原因となり、その制御方法が難しいという課題がある。さらに、被検物がマッチング液の屈折率の存在領域に狭められると共に、マッチング液そのものが環境及び人体に害をなすものが多くあり、測定の利便性が損なわれる課題もある。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、被検物を非破壊でその屈折率分布を簡易に測定することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の屈折率測定装置は、光源と、前記光源からの光を検査光と参照光とに分割するビームスプリッタと、前記検査光を集光して被検物の表面に照射する第1プローブ光学系と、前記被検物を透過した前記検査光を集光する第2プローブ光学系と、前記第1プローブ光学系の軸と前記第2プローブ光学系の軸とが同軸性を保つように1つの光軸上で変位させる駆動手段と、前記第2プローブ光学系で集光された前記検査光と前記参照光とを干渉させて干渉信号を得る受光素子と、前記受光素子で得られた干渉信号に基づいて前記被検物の屈折率を算出する算出部と、を備えるとともに、前記第1プローブ光学系と前記第2プローブ光学系のうち、一方のプローブ光学系のプローブは、その照射光の波長より小さな範囲内の先端のみ露出し、前記プローブの他の部分は不透明な被覆層で覆われていることを特徴とする。
本発明を用いることによって、被検物を非破壊でその屈折率分布を簡易に測定することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、同一構成には同一符号を付して説明を省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における屈折率測定装置の概念構成図である。また、図2は、実施の形態1における屈折率測定のフローチャートである。
図1において、SLDに代表される低コヒーレント光を発する光源15から出射された光束は、ビームスプリッタ16によって、検査光17と参照光18に分割される。
検査光17は、レンズ19によってファイバ20に入射し、プローブ光学系22に入射し、ハーフミラー21を透過し、被検物23に照射される。被検物23に照射された検査光17は、被検物23内を透過し、プローブ光学系24によって集光される。プローブ光学系24によって集光された検査光は、ハーフミラー25を透過し、ファイバ26を伝播、レンズ27によって拡大され、ビームスプリッタ28を透過し、受光素子29に達する。
プローブ光学系22、及びプローブ光学系24は、それぞれの光学系の成す光軸が同軸になるように配置され、各々駆動部30、及び駆動部31により、その同軸性を保つように変位する。そして、その変位量は測長器32及び測長器33により計測され、記録される。
被検物23は、ホルダ34によって固定される。このホルダ34は、駆動部35により、プローブ光学系22とプローブ光学系24の成す光軸と垂直な平面上に被検物23を変位させることができる。
また、プローブ光学系22,24は、各々その内部にフォーカス機構を内包し、プローブ光学系22,24を被検物23表面に、一定の距離でフォーカスできる機構を備えている。
フォーカスする際は、プローブ光学系22,24において、光源36から出射したコヒーレント光が、ハーフミラー37およびハーフミラー21で反射し、被検物23に達する。また、光源38から出射したコヒーレント光が、ハーフミラー39およびハーフミラー25で反射し、被検物23に達する。そして、各々被検物23表面で反射した光は、逆の光路をたどり、ハーフミラー37またはハーフミラー39を透過し、フォーカス検出部40またはフォーカス検出部41に達し、合焦信号を得る。
この合焦信号は、プローブ光学系22,24が近接場プローブの場合、例えば反射光と入射光の強度の比を信号にして保つことによって、被検物23表面とプローブ光学系22,24の間の距離をナノスケールで一定に保つことができる。あるいは、近接場プローブ先端と被検物23表面との間に発生する力学的相互作用であるせん断応力を測定し、その値が一定になるようにプローブを制御する方法でも、被検物23表面とプローブ光学系22,24の間の距離をナノスケールで一定に保つことができる。
一方、ビームスプリッタ16によって分岐された参照光18は、ミラー42によってその光路が折り返され、参照平面であるコーナーキューブ43に達し、このコーナーキューブ43での反射光はミラー42に戻り、ビームスプリッタ28に入射し、反射して受光素子29に達する。
コーナーキューブ43は、駆動部44によって、その光軸と同方向に変位することができ、その変位によって、参照光18の光路長を調整することができる。
また、このコーナーキューブ43の変位量は、測長器45により計測され、記録される。
ビームスプリッタ28において、参照光と検査光とが重なり合い、両者の光路長差が光源から発せられる光のコヒーレンス長の範囲内であれば干渉が生じ、干渉信号が受光素子29において観測される。受光素子29において観測された干渉光は、A/D変換器46によって電気信号に直され、干渉信号計算部47によってその干渉強度が判定される。
測長器32および測長器33によって計測されたプローブ光学系22およびプローブ光学系24の位置情報は、計算部48に送られ、そこで幾何的厚みが計算される。
測長器45によって計測されたコーナーキューブ43の位置情報は、計算部49に送られ、ここで光学的厚みが計算される。
計算部48で計算された幾何学的厚みの値、及び計算部49で計算された光学的厚みの値を元に、屈折率算出部50によって屈折率が計算される。
ここで、以上の構成による被検物23であるレンズの面間隔の計測方法について、図2のフローチャートに基づき説明する。
図2において、ステップS0(初期状態)において、プローブ光学系22とプローブ光学系24は、それぞれの光学系の光軸が同軸になるように配置され、初期位置にある。
続いて、ステップS1において、ホルダ34に、基準物51として、厚さ(D0)と屈折率(N0)が既知である平面上の板(基準物51)が保持され、駆動部35によって、プローブ光学系22及びプローブ光学系24の間にあるように設置される。このとき、この基準物51の平行度は、プローブ光学系22とプローブ光学系24の成す光軸に対して、垂直となるように調整する。この調整方法については後述する。
続いて、ステップS2において、プローブ光学系22及びプローブ光学系24は、各々の光学系内のフォーカス機構によって、基準物51の表面にフォーカスされる。
続いて、ステップS3において、干渉信号計算部47で干渉信号の強度が評価される。
ここで干渉信号が最大でない場合(図2のステップS3でNOの場合)は、ステップS4において、評価された干渉信号が最大になるように、参照平面であるコーナーキューブ43を変位させる。
続いて、ステップS5において、干渉信号が最大と判断された時のコーナーキューブ43の位置は、測長器45によってコーナーキューブ43位置の基準値(ZR0)として測距され、記録される。この値が、測長器45の基準値である。このとき、測長器45からコーナーキューブ43に向かう方向を、正の値とする。
続いて、ステップS6において、プローブ光学系22及びプローブ光学系24の位置が、測長器32および測長器33によって、それぞれプローブ光学系22の位置の基準値(Z10)、プローブ光学系24の位置の基準値(Z20)として測距される。この値が、測長器32および測長器33の基準値である。このとき、プローブ光学系22,24の成す光軸(Z軸)において、各測長器から、各プローブ光学系に向かう方向を、正の値とする。また、被検物のホルダ34と、プローブ光学系22,24との相対位置(XY軸)は、別の測定手段において測定されているとする。
続いて、ステップS7において、プローブ光学系22及びプローブ光学系24が、測定者の指令に従い、駆動部30によってその間隔が開き、基準物51がホルダ34から外される。
続いて、ステップS8において、ホルダ34に、被測定物23が保持され、駆動部35によって、プローブ光学系22及びプローブ光学系24の間になるように設置される。プローブ光学系22及びプローブ光学系24は、各々光学系内のフォーカス機構によって、被検物23の表面にフォーカスされる。この被検物23のどの部分の屈折率を測定するかは、このフォーカス位置によって決まり、このフォーカス位置は、駆動部35によって制御される。
続いて、ステップS10において、干渉信号計算部47で干渉信号の強度が評価される。
ここで干渉信号が最大でない場合(図2のステップS10でNOの場合)は、ステップS11において、干渉信号が最大になるように、コーナーキューブ43を変位させる。
続いて、ステップS12において、干渉信号が最大と判断された時のコーナーキューブ43の位置は、測長器45によってコーナーキューブ43の測定値(ZR1)として測距され、記録される。
続いて、ステップS13において、プローブ光学系22及びプローブ光学系24の位置が、測長器32および測長器33によって、それぞれプローブ光学系22の測定値(Z11)、プローブ光学系24の測定値(Z21)として測距される。
続いて、ステップS14によって、この測定位置における幾何学的厚みDが、以下の(式1)によって算出される。
Figure 0005168168
プローブ光学系22及びプローブ光学系24は、被検物23表面から、常に一定の距離を保つので、基準物51測定時(基準値)と被検物23測定時(測定値)のプローブ光学系22,24の位置の差分は、被検物23と基準物51の幾何学的厚みの差分に相当する。この原理については、図4(a)と図4(b)にて後述する。
続いて、ステップS15によって、この測定位置における幾何学的厚みNDが、以下の式(2)によって算出される。
Figure 0005168168
ここで、光源15は、SLDに代表される低コヒーレント光源であり、参照光18および検査光17の光路長差がコヒーレント長以下になったときに干渉信号が生じ、ちょうど最大になったときに、その差分がゼロとなるとしている。ゆえに、基準物51測定時及び被検物23測定時の参照平面であるコーナーキューブ43の位置の差分は、被検物23と基準物51の光路長の差分に相当する。この原理については、図4(a)と図4(b)にて後述する。上記(式2)で光路長の値がコーナーキューブ43の位置の差分の2倍になっているのは、折り返し光学系のため、コーナーキューブ43の移動が、参照光18の光路差の変位量の半分に相当するためである。
続いて、ステップS16において、ステップS14及びステップS15で求めた、幾何学的厚み及び光路長を使って、下記(式3)のように、測定点における局所的屈折率Nが求まる。
Figure 0005168168
続いて、ステップS17において、プローブ光学系22及びプローブ光学系24は、被検物23へのフォーカス状態から外れ、被検物23は、駆動部35によって、先に測定した部位とは異なる部分に移動する。
その後、ステップS10〜S17を繰り返し、異なる部位における局所的屈折率を求め、これを元に、ステップS18において、屈折率のXY分布を作成する。
ここで、ステップS0において、基準物51とプローブ光学系22,24の軸との平行度との調整は、前述のステップS2において、プローブ光学系22,24をフォーカスし、プローブ光学系22,24の変位量を測定する場所を、XY平面上の複数個所にして、その測定数値を比べることで調整できる。プローブ光学系22,24の光軸方向の変位量は、各々の箇所で、測長器の値を読むことで求まり、その値が複数個所で一定になるように、ホルダ34によって基準物51の向きを調整する。これにより、基準物51とプローブ光学系22,24の軸の平行度を一致させることができる。ただし、この場合、基準物51は完全平行の物体である。
以上、本実施の形態では、被検物23の屈折率を、屈折率及び厚みが既知である基準物51との差分を求めることにより算出する。
以下、本実施の形態における、各構成要素の具体的構成、及び、より望ましい構成について述べる。
低コヒーレンス光を照射する光源15の具体例として、スーパールミネッセントダイオード(SLD),白色光源(ハロゲンランプやキセノンランプ)からの光をモノクロメータにより特定波長域のみ分光したもの、レーザー発光ダイオードなどを利用することができる。その波長は、特に限定されるものではなく、紫外から赤外光まで使用することができるが、コヒーレンス長は、短いほど望ましく、具体的には10μm程度、また光源15の波長は、被検物23の透過率が下がらない程度に短波長側であることが望ましい。光源15のコヒーレンス長は、参照平面の位置精度に影響する。本実施の形態の構成では、位相シフト干渉法と合わせることにより、干渉強度信号の幅は約10μm、参照平面の位置精度としては、1μm以下の精度で計測ができる。
プローブ光学系22,24はその開口が波長以下であり、光を導波するコアは光ファイバの先端をとがらせ、開口以外は金属などの不透明な膜で被覆された、近接場プローブであることが望ましい。これは、被検物表面とプローブ光学系の距離が、波長以上の開口をもつ近接場プローブ、あるいは、対物レンズなどの光学素子では、波長のオーダー程度で制御されるのに対し、波長以下の開口の近接場プローブでは、光の波長に依存せず、ナノオーダーで制御できるからである。
図3は、本発明の実施の形態1におけるプローブ光学系からの近接場光の被検物表面への照射を示す図である。ここでは、プローブ光学系22を用いた場合についてのみ説明しているが、この原理についてはプローブ光学系24においても同様である。
図3において、入射光52は、光源15或いはフォーカス用の光源36から伝播された光である。この入射光52は、プローブ光学系22内の光ファイバ53中を伝播し、細くなった先端で近接場光54を発生する。また、このとき、プローブ先端で滞留する近接場光のみならず、プローブ先端より伝播する伝播光も存在する。
光ファイバ53の先端には、光の波長より小さいナノメートルオーダーの開口が空いており、その周りは金属などでできた不透明な膜55(不透明な被覆層)で覆われている。
近接場光54は、被検物23の表面からナノオーダー程度の距離(10nm程度)にあるとき、被検物23表面に散乱が発生し、一部が透過光56として被検物23内を透過する。この被検物23表面で反射した後方散乱光が、光ファイバ53を通って逆の経路をたどる。また、プローブ先端からの伝播光は、一部が被検物23表面に後方に反射し、残りは被検物23内を通過する。
図3において、近接場光のプローブ先端からの染み出し半径は、プローブ光学系22の先端の開口の大きさ程度であり、数nm〜100nm程度である。
なお、プローブ光学系24は、プローブ光学系22と同様、光を導波するコアは光ファイバの先端をとがらせた近接場プローブであることが望ましいが、プローブ光学系22とは異なり、例えば、開口を波長程度の大きさにする、透明な膜で被膜する(透明な被覆層で覆う)、全く被膜しない、等により金属などの不透明な膜(不透明な被覆層)で被覆されていないものが望ましい。これは、プローブ光学系24は、被検物23から出射する微弱な透過光をできるだけ多く集光する必要があるからである。
また、プローブ光学系22,24の変位量、及び参照平面の変位量を測距する測長器32,33はレーザー測長器であり、ナノオーダーの精度で測定できることが望ましい。これを用いることにより、被検物の幾何学的厚みを、ナノオーダーの精度で測定することができる。
また、プローブ光学系22,24ともに近接場プローブを用いることにより、被検物23表面とプローブ光学系22,24との距離がナノオーダーで制御でき、さらに開口が小さいことから、被検物23中を透過する光線の始点と終点を特定できるという利点がある。
受光素子29としては、干渉信号の強度を上げるため、フォトマルやアバランシェ、フォトダイオードなどの、感度が大きい検出器を利用したものが望ましい。
以上の構成により、被検物の局所的な屈折率は、基準物51の屈折率との差分を測定することによって求まり、その精度は小数点下4桁程度である。
図4(a)は、本発明の実施の形態1における基準物測定時の原理を示す図であり、図4(b)は、本発明の実施の形態1における被検物測定時の原理を示す図である。
本実施の形態では、図4(a),図4(b)に示すような、ZR0,ZR1,Z10,Z11,Z20,Z21,D0,D,f1,f2の関係を用いて、上記(式1)〜(式3)を求めている。
また、図5は、本発明の実施の形態1における干渉光の強度のグラフを示す図である。
図5は、横軸に参照平面の移動量をとり、縦軸に干渉光の強度をとったものである。ここでは、図4(a)に示す基準物51測定時が干渉光の強度が57であり、図4(b)に示す被検物測定時の干渉光の強度が58である。これらの干渉光は、検査光17と参照光18の光路差が光源のコヒーレンス長以下になったときのみ存在し、その強度の半値幅は光源が含む波長の半値幅にほぼ等しい。
なお、本実施の形態における屈折率とは、波長分散を考慮した群屈折率のことであって、単波長の屈折率(位相屈折率)のことではない。
本発明によれば、任意の形状の被検物の屈折率を、非破壊かつマッチング液を使わない方法で、簡易に測定することができる。これにより、たとえばカメラなどに用いられる、成型レンズの屈折率分布測定器として利用することが可能である。
実施の形態1における屈折率測定装置の概念構成図 実施の形態1におけるフローチャート 実施の形態1におけるプローブ光学系からの近接場光の被検物表面への照射を示す図 (a)実施の形態1における基準物測定時の原理を示す図、(b)実施の形態1における被検物測定時の原理を示す図 実施の形態1における干渉光の強度のグラフ 従来のマッハツェンダー型干渉計を利用した屈折率測定装置を示す図
15、36、38 光源
16、28 ビームスプリッタ
17 検査光
18 参照光
19、27 レンズ
20、26 ファイバ
21、25、37、39 ハーフミラー
22、24 プローブ光学系
23 被検物
29 受光素子
30、31、35、44 駆動部
32、33、45 測長器
34 ホルダ
40、41 フォーカス検出部
42 ミラー
43 コーナーキューブ
46 A/D変換器
47 干渉信号計算部
48、49 計算部
50 屈折率算出部

Claims (6)

  1. 光源と、
    前記光源からの光を検査光と参照光とに分割するビームスプリッタと、
    前記検査光を集光して被検物の表面に照射する第1プローブ光学系と、
    前記被検物を透過した前記検査光を集光する第2プローブ光学系と、
    前記第1プローブ光学系の軸と前記第2プローブ光学系の軸とが同軸性を保つように1つの光軸上で変位させる駆動手段と、
    前記第2プローブ光学系で集光された前記検査光と前記参照光とを干渉させて干渉信号を得る受光素子と、
    前記受光素子で得られた干渉信号に基づいて前記被検物の屈折率を算出する算出部と、を備えるとともに、
    前記第1プローブ光学系と前記第2プローブ光学系のうち、一方のプローブ光学系のプローブは、その照射光の波長より小さな範囲内の先端のみ露出し、前記プローブの他の部分は不透明な被覆層で覆われていること
    を特徴とする屈折率測定装置。
  2. 前記算出部は、前記被検物の干渉信号の算出値と、屈折率と厚みが既知の基準物を被検物の代わりに用いて予め求めた干渉信号の算出値と、に基づいて、前記被検物の屈折率を算出するものであること
    を特徴とする請求項1記載の屈折率測定装置。
  3. 前記第1プローブ光学系と前記第2プローブ光学系の位置を、それぞれの基準位置からの差分として測距する第1測長手段と、
    前記参照光の光路中に設けられて前記参照光の光路長を調整する参照光ミラーと、
    前記参照光ミラーの位置を、その基準位置からの差分として測距する第2測長手段と、を備え、
    前記基準物の屈折率をN0とし、前記基準物の厚みをD0とし、前記プローブ光学系の前記基準位置からの差分の合計をΔDとし、前記参照ミラーの前記基準位置からの差分をΔNDとしたときに、前記被検物の屈折率Nを下記(式1)で算出すること
    を特徴とする請求項2記載の屈折率測定装置。
    Figure 0005168168
  4. 前記第1プローブ光学系と前記第2プローブ光学系のうち、一方のプローブ光学系は、その照射光の波長より小さな範囲内の先端のみ露出し、前記他方のプローブ光学系の前記プローブの他の部分は不透明な被覆層で覆われており、
    他方のプローブ光学系は、その照射光の波長より小さな範囲内の先端のみ露出し、他の部分は透明な被覆層で覆われていること
    を特徴とする請求項1から3いずれか記載の屈折率測定装置。
  5. 前記第1プローブ光学系と前記第2プローブ光学系のうち、他方のプローブ光学系のプローブは、その照射光の波長より小さな範囲内の先端露出し、前記他方のプローブ光学系の前記プローブの他の部分は被覆層無しで露出していること
    を特徴とする請求項1から3いずれか記載の屈折率測定装置。
  6. 前記第1プローブ光学系と前記第2プローブ光学系とを同軸のまま連動して移動させる移動機構を更に備え、
    前記第1プローブ光学系と前記第2プローブ光学系とを移動させながら前記被検物を走査し、前記被検物の屈折率分布を算出すること
    を特徴とする請求項1から5いずれか記載の屈折率測定装置。
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