JP5163873B2 - 回転軸、これを用いた摺動装置、回転軸の加工装置、回転軸の加工方法、クランクシャフト、カムシャフト及びエンジン - Google Patents

回転軸、これを用いた摺動装置、回転軸の加工装置、回転軸の加工方法、クランクシャフト、カムシャフト及びエンジン Download PDF

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Description

本発明は、例えばエンジンのクランクシャフトやカムシャフトとして使用される回転軸、これを用いた摺動装置、回転軸の加工装置、回転軸の加工方法、クランクシャフト、カムシャフト及びエンジンに関する。
摺動装置は、例えばエンジンに設けられるクランクピン,クランクジャーナル、及びそのクランクピン,クランクジャーナルを支持する軸受メタル等に用いられている。
上記のクランクピン,クランクジャーナルが軸受メタル上を摺動する際、摺接面に発生する摩擦を低減するために、軸の表面に、長手方向が摺動方向と直交する凹部を、軸の表面の部位に応じて溝の深さを変えて設けたものがある(特許文献1参照)。
これは、摺動方向及び摺動速度が変化する軸の往復摺動時に、軸と軸受との間に介在する潤滑油を摺動面に満遍なく潤させるために、凹部は、潤滑油を保持し、かつ、摺動時に凹部近傍の摺動面に潤滑油を提供する機能(以下、潤滑油を保持する機能)を発揮することに基づく。
特開2002−235852号公報 特開2005−249127号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されている摺動装置は、軸が回転摺動する摺動装置ではない。すなわち、クランクシャフト等のように、軸が円筒状のすべり軸受の内面を回転摺動する摺動装置において、軸であるクランクピンは、すべり軸受けであるクランクシャフトの円筒内を、軸心を中心に回転摺動する。
その際に、摺動面に発生する摩擦を低減しかつ耐焼付き性を向上するためには、潤滑油が、回転する軸に充分に巻き込まれて、油膜を形成する層となって軸の軸受け幅端部の回転方向へ安定して流れることが前提となる。
概して、軸の低速回転時には、潤滑油は前述のように安定して軸の回転方向へ流れる。しかし、軸の高速回転時には、低速回転時と比べて軸心を安定して回転せず、軸受の端部において軸受けに多く接触するようになり、該接触の際に摺動面に発生する摩擦力も大きく、負荷が大きくなると耐焼付き性に問題が生じる。
この摩擦により、潤滑油の流れは乱されて、低速回転時のように軸に巻き込まれず、軸の回転方向へ安定して流れないことが生じ得る。
このように、潤滑油の流れに乱れが生じる場合には、前述した摩擦を低減するための前提を欠くこととなる。この状況下において、従来のような凹部を軸の表面に設けるだけでは、低フリクションという効果及び耐焼付き性は、必ずしも十分に発現されないという問題が生じる。
またさらに、凹部をフォームローラにより塑性加工形成する場合においては,クランクシャフトは表面硬度が非常に高いために、工具寿命が短くなるという問題点が生じる。
また、軸心を中心に回転可能な軸と、該軸を潤滑油を介して支持するための円筒形状のすべり軸受とを有する低摩擦摺動装置における前記軸にあって、前記軸の外表面に1つ以上の凹部が設けられ、前記凹部の一部は、長手方向が前記軸の回転方向と直交する方向に対して傾斜していることを特徴とするものがある(特許文献2参照)。
これは低速回転時のように、軸に巻き込まれず、軸の回転方向へ安定して流れず、潤滑油の流れに乱れが生じる場合においても、摩擦を効果的に低減することを狙いとしている。
そこで本発明は、高速回転時に発生し得る前述の状況下においても、低フリクションという効果を発揮し、耐焼付き性を向上させることができる回転軸、これを用いた摺動装置、回転軸の加工装置、回転軸の加工方法、クランクシャフト、カムシャフト及びエンジンの提供を主たる目的とするとともに、潤滑用凹部を塑性加工するに際して工具寿命を向上させられる回転軸、これを用いた摺動装置、回転軸の加工装置、回転軸の加工方法、クランクシャフト、カムシャフト及びエンジンの提供を副たる目的としている。
上記目的を達成するための本発明に係る回転軸は、潤滑液を介して滑り軸受に回転自在に支持されるとともに、その滑り軸受と摺接する外周面に複数の潤滑用凹部を配列形成した回転軸において、上記外周面の摺接領域を、潤滑油が流出しない内域と、この内域の両側であって外部に潤滑油が流出する外縁域とに区分するとともに、その両外縁域に配列されている各潤滑用凹部の開口を長方形にし、かつ、それらの潤滑用凹部を内域に配列した潤滑用凹部よりも深く形成しているとともに、両外縁域に配列されている潤滑用凹部を、潤滑液を回転方向に流動させる所要の角度で回転方向と交差するように配列し、かつ、それら潤滑用凹部の長手方向を配列方向に向けて揃列させている。
上記目的を達成するための本発明に係る摺動装置は、上記の回転軸を、潤滑液を介して滑り軸受に回転自在に支持していることを特徴としている。
上記目的を達成するための本発明に係る回転軸の加工装置は、上記した回転軸を保持して軸回りに回転させるチャッキング部と、外周縁部に潤滑用凹部を形成するための凹凸を形成したフォームローラを回転駆動するフォーミングローラ駆動部と、上記回転軸の外周面に当接したフォームローラに対して荷重を付与する荷重付与部と、フォーミングローラ駆動部又はチャッキング部若しくはそれら双方を、回転軸に対してフォームローラを近接離間する方向及び回転軸の軸線方向に移動するための移動部とを有し、移動部は、回転軸の外周面にフォームローラを所定荷重で当接させ、その回転軸を回転させてフォームローラを連れ回りさせるとともに、フォームローラと回転軸とを、この回転軸の軸線方向に相対的に移動させることにより、当該回転軸の上記滑り軸受との摺接領域のうち、内域の両側に区分した外縁域に配列されている潤滑用凹部を、その内域に配列した潤滑用凹部よりも深く加工することを特徴としている。
請求項1〜10のいずれか1項に記載した回転軸の加工方法であって、回転軸の外周面にフォームローラを所定の荷重で当接させ、その回転軸を回転させてフォームローラを連れ回りさせるとともに、フォームローラと回転軸とを、この回転軸の軸線方向に相対的に移動させることにより、当該回転軸の上記滑り軸受との摺接領域のうち、内域の両側に区分した外縁域に配列されている潤滑用凹部を、その内域側から外縁に向けて次第に深くなるように加工している。
上記目的を達成するための本発明に係るクランクシャフトは、上記した回転軸を採用したものである。
上記目的を達成するための本発明に係るカムシャフトは、上記した回転軸を採用したものである。
上記目的を達成するための本発明に係るエンジンは、上記した回転軸を少なくとも一部に採用したものである。
本発明によれば、高速回転時においても摩擦を低くできるとともに、耐焼付き性を向上させることができる。
また、回転軸の摺接領域における表面硬度を所要の分布にすることにより、潤滑用凹部を塑性加工するに際して、工具寿命を向上させることができる。
回転軸と軸受との隙間から潤滑油が排出される外縁域においても、これらの領域に配列された潤滑用凹部における潤滑油保持機能の効果が顕著に現れ、低摩擦性及び優れた耐焼付き性を得ることができる。
1つの潤滑用凹部が、この潤滑用凹部の長手方向へ誘導した潤滑油の流線は、当該長手方向の延長線上に位置する他の潤滑用凹部によってさらに延長されて、同一方向に向かう潤滑油の流線を、摺動面の広範囲なエリアへ確保することが可能となる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。図1(A)は、本発明の第一の実施形態に係る回転軸を適用した摺動装置の概略分解斜視図、(B)は、その摺動装置の断面図、(C)は、(B)に包囲線Iで示す部分の拡大図、図2は、その回転軸の表面硬度の分布図であり、縦軸が硬度も横軸が摺接領域を示している。また、図3は、仮想線上に揃列した潤滑用凹部の拡大断面図である。
なお、以下に説明する各図において、潤滑用凹部と回転軸との比率やその潤滑用凹部の大きさ,形成数等については、説明を容易にするために変異,簡素化を図っており、実際のものとは異なっている。
一例に係る摺動装置A1は、滑り軸受(以下、単に「軸受」という。)10と、回転軸20とを有して構成されている。
軸受10は、潤滑液である潤滑油(以下、「潤滑油」という。)を介し、詳細を後述する回転軸20を回転自在に支持するものであり、所要の全長にした円筒形に形成されている。
上記軸受10には、回転軸20との間に潤滑油を供給するための供給口(図示しない)が形成されており、その供給口から回転軸20との摺接領域aに適量の潤滑油を送給するようになっている。
回転軸20は、所要の長さにした円柱状に形成されており、これの外周面20aであって、上記摺接領域aに複数の潤滑用凹部30…を形成している。
摺接領域aは、回転軸20が軸受10と摺接する領域であり、内域a1と、これの両側の外縁域a2,a2とに区分している。
「外縁域」は、軸受10の両端部から外部に潤滑油が流出することが想定される領域であり、また、「内域」は、潤滑油の流出が想定されない領域のことである。
本実施形態に示す回転軸20は、少なくとも上記摺接領域aにおいて、表面硬度を所要の分布となるようにしている。具体的には、図2に示すように、上記外縁域a2,a2の表面硬度を、内域a1の表面硬度よりも低くしている。
すなわち、内域a1と外縁域a2,a2とを区分する境界を、表面硬度が変化する位置に一致させている。
なお、外縁域a2,a2の表面硬度を内域a1の表面硬度よりも低くせずに、摺接領域aにおいてほぼ一定の値にしてもよいことは勿論である。
また、回転軸20の外縁域a2,a2において内域a1側から外縁に向けて表面硬度を次第に低下させた構成にしてもよい。
潤滑油は、回転軸20と軸受10との上記摺接領域aに生じる摩擦を低減するためのものであり、その摺接領域aに適量存在していることが重要であり、回転軸20の回転に伴って流動する。
上記摺接領域aに生じる摩擦を低減するためには、上述したように潤滑油が回転軸20に巻き込まれ、その回転軸20の回転方向αに、油膜を形成する層となって安定して流動することが前提となる。
そこで、本実施形態においては、回転軸20の高速回転時においても、潤滑油が回転軸20の回転方向αに安定して流動するように、潤滑用凹部30に、潤滑油の流れを促進させる機能をもたせている。
すなわち、潤滑用凹部30に、回転軸20の回転方向αに向けて潤滑油を誘導する機能と、回転軸20の回転方向αに潤滑油を押動する機能とを併有させており、具体的には、次のとおりである。
図1に示す各潤滑用凹部30…は、これらの開口30aが長方形の輪郭にして形成されている。換言すると、直方体形に凹陥形成されている。
上記潤滑用凹部30の開口30aは、これの長手方向と直交する方向の幅寸法Wが50〜150μm、上記長手方向の長さ寸法Lが、上記幅寸法Wの2倍以上10倍以下となるように設定している。
換言すると、潤滑用凹部30の短辺30bの幅寸法Wが50〜150μm、長辺30cの長さ寸法Lが、上記幅寸法Wの2倍以上10倍以下となるように設定している。
上記した形態にした潤滑用凹部30は、図3に示すように、摺接領域aの外縁域a2,a2に配列されているものを、内域a1に配列されているものよりも深く形成している。
このように深さを異ならせることにより、回転軸20と軸受10との隙間から潤滑油が排出される外縁域a2,a2においても、これらの領域に配列された潤滑用凹部30における潤滑油保持機能の効果が顕著に現れ、低摩擦性及び優れた耐焼付き性を得ることができるのである。
上記した潤滑用凹部30…は、これらのうちの少なくとも一部のものを、潤滑油が回転方向に流動するように配列している。
すなわち、本実施形態においては、外縁域a2,a2に形成されている複数の潤滑用凹部30…を、潤滑油が回転方向に流動するように、外縁域a2,a2に配列されている潤滑用凹部30…を、潤滑湯を回転方向αに流動させる所要の角度θ1で当該回転方向αと交差するように配列し、かつ、それら潤滑用凹部30…の長手方向を配列方向に向けて揃列している。
敷衍すると、摺接領域aを二分する中心軸線O1を中心とする線対称形状に配列されている。
具体的には、図1(B)に示すように、複数の潤滑用凹部30…が中心軸線O1と、所要の角度θ1で図示上下逆向きV字形に交差する複数の仮想線O2…上に、互いに一定の間隔で配列されている。
また、各上下逆向きV字形にした仮想線O2…どうしは、中心軸線O1に沿う方向(回転方向α)において、互いに一定の間隔になっている。
交差角度θ1は、0°を超え60°以下に設定することが好ましく、さらに30°以上60°以下に設定することがより好ましい。この角度範囲内に交差角度θ1を設定することにより、潤滑用凹部30は、潤滑油の流れを誘導する機能とともに、潤滑油を保持する機能を合わせ持つことができる。
上記潤滑用凹部30が外周面20aに開口する総開口面積の割合は、摺接領域aの総面積の0.3%以上10%以下としている。
0.3%率未満の場合には、十分な焼き付き性向上効果が得られず、10%を超える場合には負荷容量の低下が見られ、金属接触が発生するという問題が生じ得る。
上述のように配列した潤滑用凹部30の作用は、次のとおりである。
1つの潤滑用凹部30が、この潤滑用凹部30の長手方向へ誘導した潤滑油の流線は、当該長手方向の延長線上に位置する他の潤滑用凹部30によってさらに延長されて、同一方向に向かう潤滑油の流線を、摺動面の広範囲なエリアへ確保することが可能となる。
回転軸20の軸心O3に垂直な平面に対して相互に鏡像となるように他の潤滑用凹部30を配列し、さらに、平面に分割される各領域内に位置する潤滑用凹部30の長手方向は、すべて平行となるように配置している。
これにより、潤滑用凹部30によって誘導される潤滑油の流れは、平面に対して左右対称に流れることとなり、平面に分割される各領域へ供給される潤滑油の均衡が図れ、また、当該各領域内における潤滑用凹部30によって誘導される潤滑油の流れは、平行となり互いに干渉することがない。
ところで、回転軸20が、回転方向αに向けて回転するものとすると、摺接領域aに生じる摩擦を低減させるためには、前述したように、潤滑油が回転軸20の回転方向αに向かって安定して流れることが前提となる。
ここで、潤滑用凹部30は、これの内部に流入する潤滑油の流れを、側壁30d(図3参照)が屈折させて、当該潤滑用凹部30の長手方向に向けて誘導するものと考えられる。
そこで、潤滑油が回転軸20の回転方向αに向かって流動するように、従来技術において開示されているように、潤滑用凹部30の長手方向を回転軸20の回転方向αと直交する方向に向けるのではなく、長手方向を直交する方向に対して傾けて、潤滑用凹部30を配列しているのである。
次に、摺動装置A1に発生する摩擦を低減するために、摺接領域において潤滑油が満遍なく潤っていることが好ましい。
この状況を実現するために、前述した潤滑用凹部30によって誘導される潤滑油の流れを制御することが重要である。
本実施形態においては、潤滑用凹部30…によって誘導される潤滑油の流れを、互いに干渉しあうことなく、広範囲に行き届き、摺動面の各部位へ均等に、摺動面の全体へ拡散するように制御することができる。
これにより、潤滑用凹部30…によって誘導される潤滑油の流れが互いに干渉しあって消滅したり、潤滑油の流れが特定の方向のみに誘導されて、摺動面の特定の部位にのみ潤滑油が滞留したり、摺動面における潤滑油の潤いの不均衡の発生を防止できるものと考えられる。
次に、図4(A)〜(C)を参照して、第二〜第四の実施形態に係る回転軸について説明する。なお、上述した実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
同図(A)に示す摺動装置A2は、軸受10と、第二の実施形態に係る回転軸40とを有して構成されている。
第二の実施形態に係る回転軸40は、複数の潤滑用凹部30…を、中心軸線O1を挟む両側に線対称形状に配列したものである。
具体的には、中心軸線O1とともに摺接領域aを四分する軸線O5,O5を挟む両側に線対称形状にそれぞれ配列したものである。
すなわち、複数の潤滑用凹部30…が軸線O5(中心軸線O1)と、所要の角度θ2で図示上下逆向きV字形に交差する複数の仮想線O4,O4上に、互いに一定の間隔で配列されている。
また、各上下逆向きV字形にした仮想線O4,O4どうしは、中心軸線O1(軸線O5)に沿う方向において、互いに一定の間隔になっている。
同図(B)に示す摺動装置A3は、軸受10と、第三の実施形態に係る回転軸50とを有して構成されている。
第三の実施形態に係る回転軸50は、中心軸線O1上、及び中心軸線O1を挟む両側領域であって、所要の角度θ3で図示上下逆向きV字形に交差する複数の仮想線O6,O6上に、中心軸線Oに沿う方向において互いに一定の間隔にして、複数の潤滑用凹部30…を揃列したものである。
同図(C)に示す摺動装置A4は、軸受10と、第四の実施形態に係る回転軸60とを有して構成されている。
第四の実施形態に係る回転軸60は、中心軸線O1を中心とする内域a1に、その中心軸線O1と平行な仮想線O7上に複数の潤滑用凹部30…を揃列し、かつ、外縁域a2,a2に、所要の角度θ4で図示上下逆向きV字形に交差する複数の仮想線O8,O8上に、複数の潤滑用凹部30…を互いに一定の間隔にして揃列したものである。
上記各実施形態によれば、上述した図1において説明した回転軸20と同等の効果が得られるとともに、長手方向が同一延長線上にある潤滑用凹部30の列の両端の離隔を、よりコンパクトに縮めることが可能となり、当該潤滑用凹部30列における各潤滑用凹部30間の潤滑油の流れの連係をより強固なものとすることができる。
また、各潤滑用凹部30列に誘導される潤滑油の流れを、中心軸線O1を中心とする均等な方向へ向かう流れとして、各凹部群ごとに集約することができ、高速回転時に発生し得る潤滑油の流れの乱れに対して、潤滑用凹部30によって誘導される潤滑油の流れが乱されることを低減することが可能となる。
次に、図5,6を参照して、軸加工装置について説明する。図5(A)は、軸加工装置の要部を示す部分正面図、(B)は、軸加工装置の一部をなすフォーミングローラ駆動部の側面図、図6(A)は、フォームローラの拡大正面図、(B)は、その側面図である。
一例に係る軸加工装置Bは、フォーミングローラ駆動部100、チャッキング部110、荷重付与部120、及び移動部130を有して構成されいる。
チャッキング部110は、加工前の回転軸の両端を保持して軸回りに回転させるものであり、主軸台111と、この主軸台111に対して進退可能な心押し台112とを有している。
主軸台111は、図示しないモータを内蔵するととともに、開閉動作する爪113を設けたものであり、加工前の回転軸20´の一端部を把持するようになっている。
他方、心押し台112は、主軸台111と同軸上に配置した尖頭状のセンタシャフト114を備えており、このセンタシャフト114を加工前の回転軸20´の他端部に係合させるようになっている。これにより、加工前の回転軸20´は軸回りに回転可能に保持される。
フォーミングローラ駆動部100は、加工前の回転軸20´の外周面に上述した潤滑用凹部30…を形成するためのものであり、本体部102と、フォームローラ101を下端に配設したフォーミング工具103とを有して構成されている。
フォームローラ101は、上述した潤滑用凹部30…を加工前の回転軸20´の外周面に形成するための微細な凹凸(凹部101a,凸部101b)を外周面に連成したものである。
フォーミング工具103は、下向きコ字形の支持部材104に、フォームローラ101を回転自在に軸支したものである。
本体部102は、側面視において縦長方形のハウジング105内に、上記フォーミング工具103を支持する支持軸106、この支持軸106を鉛直方向で移動自在に支持するスライダ107、荷重付与部120、及び荷重検知装置119を配設したものである。
荷重付与部120は、支持軸106を介してフォームローラ101に所要の荷重を加えるためのものであり、上記回転軸20´の外周面に当接したフォームローラ101に対して所要の荷重を付与するものである。
本実施形態においてはコイルばねを採用しているが、例えば空圧や油圧を用いたシリンダ類を用いてもよい。
荷重検知装置119は、荷重付与部120によりフォームローラ101に対して付与された荷重を検知する機能を有するものであり、図示しないロードセルが内蔵されている。
また、この荷重検知装置119で検知した荷重に基づき、荷重付与部120によりフォームローラ101に与える荷重を増減制御する制御部(図示しない)が接続されている。
制御部は、荷重検知装置119で検知した荷重に基づき、荷重付与部120に制御情報を送出して所定の荷重を回転軸20´に付与することにより、潤滑用凹部30…の深さを上述したようにコントロールしている。
本実施形態においては、回転軸20の外縁域a2の表面硬度を内域a1の表面硬度よりも低くしており、荷重付与部120は、内域a1と外縁域a2に等しい荷重を付与している。
移動部130は、フォーミングローラ駆動部100又はチャッキング部110若しくはそれら双方を、加工前の回転軸20´に対してフォームローラ101を近接離間する方向及び加工前の回転軸20´の軸線方向に移動するためのものである。
この移動部130は、加工前の回転軸20´の外周面にフォームローラ101を所定荷重で当接させ、その加工前の回転軸20´を回転させてフォームローラ101を連れ回りさせるようにしている。
また、フォームローラ101と加工前の回転軸20´とを、この加工前の回転軸20´の軸線方向に相対的に移動させることにより、当該加工前の回転軸20´の摺接領域aのうち、外縁域a2,a2に配列されている潤滑用凹部30…を内域a1に配列されているものよりも深く加工するようにしている。
以上の構成からなる軸加工装置Bによる加工方法は、次のとおりである。
加工前の回転軸20´の外周面にフォームローラ101を所定の荷重で当接させ、その加工前の回転軸20´を回転させてフォームローラ101を連れ回りさせる。
フォームローラ101を連れ回りさせながら、フォームローラ101と加工前の回転軸20´とを、この加工前の回転軸20´の軸線方向に相対的に移動させる。
これにより、当該加工前の回転軸20´の上記軸受10との摺接領域aのうち、外縁域a2,a2に配列されている潤滑用凹部30…を内域a1に配列されているものよりも深く加工する。
以上の加工方法によれば、クロロールフォーミング加工で一定の加重を付加することにより、外縁域a2,a2の潤滑用凹部30…の深さを、内域a1の潤滑用凹部30…よりも深く形成することができる。
また、表面硬度にほぼ分布がない従来の回転に比べて押し付け荷重を低く設定できるので、フォームローラ101に生じる応力を低くできることになり、そのフォームローラ101の寿命を延ばすことが可能となる。
すなわち、回転軸の表面硬度に分布をもたせることで、マイクロロールフォーミングにおける工具寿命の向上を実現することが可能となる。
上述した構成からなる各回転軸はクランクシャフト、カムシャフト、エンジンの少なくとも一部にそれぞれ採用することができる。
この場合、外縁域a2,a2における硬度が低いためにカウンターウェイトとクランクピン,クランクジャーナルの角部にフィレットロール加工が有効に作用し、角部により大きな圧縮残留応力付与ができることが可能である。
回転軸の回転方向と直交する方向に対して傾斜する好ましい角度の特定及び潤滑用凹部30の深さが、摩擦の低減及び耐焼付き性に効果を発揮することの確認を目的として、実際に摺動装置を製作し、摩擦試験を行った。
具体的には、長手方向の軸の方向と直交する方向に対して傾斜する角度、様々な形態を有する潤滑用凹部30を外周面に配列形成した回転軸20と、円筒状の軸受メタル(軸受10)とから構成される摺動装置の試験体を製作し、回転軸20を軸受10の円筒内で回転させて、摺動面に発生する摩擦係数を算出する摩擦試験を行った。
図7は、試験に用いた摺動装置を示すものであり、(A)は軸受の縦断面図、(B)は、その側面図、(C)は、回転軸の縦断面図、(D)は、その側面図である。
軸受10は、外径φ60の鋼製円筒11に、内径φ45mmのアルミメタル12を圧入したものである。一方、円柱軸20は円筒状を呈し、外径がφ43の炭素鋼(S55C)の高周波焼き入れ焼き戻し材である。
円柱軸20及び軸受10の幅厚t1,t2は、双方ともに20mmである。
マイクロロールフォーミング加工にあたって、所望の潤滑用凹部30…を形成するために上記したフォームローラを製作し、このフォームローラを円筒表面に押し付け塑性加工することにより潤滑用凹部30…を形成した。
潤滑用凹部30…を形成後、潤滑用凹部30…の各エッジ部にできた盛り上がりを粒径9μmのテープラップフィルムにより除去し、試験に供した。
潤滑用凹部30…の形態と、後述する試験結果を示す。
実施例における円柱軸の高周波焼き入れは、上記した図2に示す分布となるようにコイル幅を変え、表面硬度約HRC60となる領域を14mm程度とした。
この結果、マイクロロールフォーミング加工により実施例での外縁域(軸受け幅端部)における軸受け幅端部の深さは10μmとなり、内域(その他の部分)における潤滑用凹部30…の深さは3μmとなった。また、比較例は3μmの深さの潤滑用凹部30…であった。
Figure 0005163873
まず、各試験体において、潤滑用凹部30…の開口部は長方形(矩形状)を呈し、開口部の短辺は50〜150μmであり、長辺は、短辺の2倍以上10倍以下であり、前述した好ましい範囲内に形成されている。
また、潤滑用凹部30…が回転軸の外周面に開口する面積の合計は、回転軸の表面積の0.3%以上10%以下に形成され、上述した好ましい範囲内に形成されている。
さらに、潤滑用凹部30…の長手方向が、回転軸の回転方向と直交する方向に対して傾斜する角度(表中の長手方向傾斜角)は、各試験体において、0°以上の様々な角度に設けられている。
なお、各試験体の回転軸の外周面に設けられる潤滑用凹部30…の配列は、図1(B)に示す形態に統一した。
これは、回転軸の外周面に配列された潤滑用凹部30…のパターンは、本実施形態の他に無数に存在するものであり、他と比較して、本実施形態における潤滑用凹部30…の配列が摩擦に効果を発揮する配列の形態であると特定して立証することが不可能であること、また、各試験体は、比較のため、長手方向の回転方向の回転方向と直交する方向に対して傾斜する角度のものを製作する必要があったことによる。
本発明における潤滑用凹部30…の配置が摩擦の低減に効果を発揮することは、前述したように、潤滑用凹部30…の配列により生じる作用が、当然にもたらす効果であると主張するものである。
次に、試験に用いた装置について説明する。図8は、試験に用いた内接円筒試験機の概略図である。
車のエンジンのクランクシャフト等に用いられる回転軸とすべり軸受から構成される摺動装置において、通常、すべり軸受は固定され、軸のみが回転する。
本実施例においては、クランクシャフト等に用いられる軸の回転速度を再現するために、回転軸20を軸受メタル(軸受)10の円筒内に回転させるとともに、軸受10も回転軸20の回転方向αと反対の方向βへ回転させて、両者の回転速度の絶対値を合算した相対回転速度が、前記クランクシャフトにおける軸の回転数と同程度となるようにした。
よって、回転軸20及び軸受メタル10それぞれ図示しないACサーボモータを取り付け、独立に回転制御できるようにしている。
そして、5W30の潤滑油を入れた図示しない油浴内に、上記の回転軸20及び軸受メタル10を浸すことにより、それら円柱軸20と軸受メタル10との間に油膜を形成した。また、相対回転運動中に発生する摩擦トルクを、回転軸20に取り付けた図示しないトルクセンサにより計測して、摩擦係数の算出を可能としている。
Figure 0005163873
本試験における、回転軸20と軸受メタル10との相対回転速度の測定可能範囲は、0〜12m/sであり、回転軸20及び軸受メタル10の平均転がり速度は、0〜2m/sである。
実験は、ラジアル荷重20kgの荷重条件下で行い、使用した潤滑油は5E30SJであり、油温度は80℃である。
試験は、表1に示すような回転条件において行った。
表1に示す回転軸20及び軸受メタル10の回転速度u1,u2は、回転軸20の回転方向を正として示している。
回転軸20と軸受メタル10との相対回転速度(u1−u2)は、表中に示す回転軸20及び軸受メタル10の回転速度の絶対値を合算し、条件Aでは6m/sである。
各試験体の摺動面に発生する摩擦の評価は、試験機により求められる摩擦係数により行うが、比較の基準となる試験体を、比較例1と定めた。
比較例1における潤滑用凹部は、これらの深さが均一であり、長手方向と傾斜する角度が0°であるため、両者において好ましい形態に設けられていない。
この比較例1に対して、潤滑用凹部30…において、潤滑用凹部30…の深さと長手方向が傾斜する角度とのいずれかが、本実施形態における好ましい形態に設けられている実施例1〜3の摩擦係数を比較する。
なお、表には、各試験体の摩擦係数を、比較例1の摩擦係数で除した比率(摩擦係数比)に変えて示している。
試験の結果、実施例1は、深さが均一である比較例1に対して、摩擦係数の比率が、下回っていることから、外縁域(軸受け幅端部)における潤滑用凹部30…の深さが深いことによる効果であることが確認される。
長手方向が傾斜する角度が70°である比較例2に対しても下回っていることから、潤滑用凹部30…の長手方向が、回転軸20の回転方向と直交する方向に対して傾斜する角度は、0°より大きく60°以下となることが好ましく、さらに30°以上60°以下とすることがより好ましいことが確認される。
さらに、実施例3は、長手方向が傾斜する角度及び外縁域における潤滑用凹部の深さとも、前述した好ましい形態に製作されているが、他の実施例よりも摩擦係数は下回るものであり、摩擦の低減に対して最も効果を発揮した試験体であるといえる。
また、摩擦係数比の高かった比較例では、外縁域での回転軸と軸受メタルとの接触の痕が付いており,ほとんど接触痕の観察されなかった比較例のほうが耐焼付き性に優れる。
なお、本発明は上述した各実施形態に限るものではなく、次のような変形実施が可能である。
上述した実施形態に示す潤滑用凹部30…は、回転軸に配列形成したものを例示したが、軸受20の円筒内面に配列形成してもよい。
すなわち、円筒形の滑り軸受に回転軸を潤滑液を介して回転自在に支持した摺動装置において、滑り軸受の内周面に、複数の潤滑用凹部を配列形成しているとともに、上記内周面の摺接領域を、内域とこれの両側の外縁域とに区分するとともに、外縁域に配列されている潤滑用凹部を、内域に配列されているものよりも深く形成した構成にしてもよい。
上述した実施形態においては、回転軸20の外縁域a2の表面硬度を内域a1の表面硬度よりも低くしておき、荷重付与部120は、内域a1と外縁域a2に等しい荷重を付与した例について説明したが、次のようにしてよい。
・回転軸20の外縁域a2の表面硬度と内域a1の表面硬度を同じ値に設定しておき、荷重付与部は、内域における荷重よりも、外縁域における荷重を増加させて付与する。
回転軸20の外縁域a2の表面硬度と内域a1の表面硬度を同じ値に設定しておき、荷重付与部は、外縁域において、内域側から外縁に向けて荷重が次第に増加するように付与する。
上述した実施形態においては、潤滑用凹部の開口を長方形にした例について説明したが、開口を円形、楕円形、三角形若しくは5角形以上の凹凸多角形にしてもよい。
軸受としては、クランクシャフト等に用いることを考慮して、2つの半円筒状に分解可能に構成したものであってもよい。
(A)は、本発明の第一の実施形態に係る回転軸を適用した摺動装置の概略分解斜視図、(B)は、その摺動装置の断面図、(C)は、(B)に包囲線Iで示す部分の拡大図である。 同上の回転軸の表面硬度の分布図であり、縦軸が硬度も横軸が摺接領域を示している。 仮想線上に揃列した潤滑用凹部の拡大断面図である。 (A)〜(C)は、第二〜第四の実施形態に係る回転軸について断面図である。 (A)は、軸加工装置の要部を示す部分正面図、(B)は、軸加工装置の一部をなすフォーミングローラ駆動部の側面図、側面図である。 (A)は、フォームローラの拡大正面図、(B)は、その側面図である。 試験に用いた摺動装置を示すものであり、(A)は軸受の縦断面図、(B)は、その側面図、(C)は、回転軸の縦断面図、(D)は、その側面図である。 試験に用いた内接円筒試験機の概略図である。
符号の説明
10 滑り軸受
20 回転軸
20a 外周面
30 潤滑用凹部
30a 潤滑用凹部の開口
101 フォームローラ
100 フォーミングローラ駆動部
110 チャッキング部
110a,110b 凹凸
120 荷重付与部
130 移動部
A1〜A4 摺動装置
B 回転軸の加工装置
a 摺接領域
a1 内域
a2 外縁域
O1 中心軸線

Claims (15)

  1. 潤滑液を介して滑り軸受に回転自在に支持されるとともに、その滑り軸受と摺接する外周面に複数の潤滑用凹部を配列形成した回転軸において、
    上記外周面の摺接領域を、潤滑油が流出しない内域と、この内域の両側であって外部に潤滑油が流出する外縁域とに区分するとともに、その両外縁域に配列されている各潤滑用凹部の開口を長方形にし、かつ、それらの潤滑用凹部を内域に配列した潤滑用凹部よりも深く形成しているとともに、
    両外縁域に配列されている潤滑用凹部を、潤滑液を回転方向に流動させる所要の角度で回転方向と交差するように配列し、かつ、それら潤滑用凹部の長手方向を配列方向に向けて揃列させていることを特徴とする回転軸。
  2. 潤滑液を介して滑り軸受に回転自在に支持されるとともに、その滑り軸受と摺接する外周面に複数の潤滑用凹部を配列形成した回転軸において、
    上記外周面の摺接領域を、潤滑油が流出しない内域と、これの両側の外部に潤滑油が流出する外縁域とに区分するとともに、
    両外縁域に配列されている各潤滑用凹部の開口を長方形にし、かつ、それらの潤滑用凹部を内域に配列した潤滑用凹部よりも深く形成しているとともに、
    上記両外縁域の表面硬度を、内域の表面硬度よりも低くしていることを特徴とする回転軸。
  3. 上記潤滑用凹部の開口は、これの長手方向と直交する方向の幅寸法が、50〜150μm、前記長手方向の長さ寸法が、幅寸法の2倍以上10倍以下である請求項1又は2に記載の回転軸。
  4. 両外縁域に配列されている複数の潤滑用凹部の交差角度を、0°を超えかつ60°以下とした請求項1又は3に記載の回転軸。
  5. 両外縁域に配列されている潤滑用凹部を、摺接領域を二分する中心軸線を中心とした線対象となるように配列している請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転軸。
  6. 上記潤滑用凹部が外周面に開口する総開口面積の割合は、摺接領域の総面積の0.3%
    以上10%以下とした請求項1〜5のいずれか1項に記載の回転軸。
  7. 両外縁域において内域側から外縁に向けて表面硬度を次第に低下させている請求項2〜6のいずれか1項に記載の回転軸。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載した回転軸を、潤滑液を介して滑り軸受に回転自在に支持している摺動装置
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載した回転軸を保持して軸回りに回転させるチャッキング部と、
    外周縁部に潤滑用凹部を形成するための凹凸を形成したフォームローラを回転駆動するフォーミングローラ駆動部と、
    上記回転軸の外周面に当接したフォームローラに対して荷重を付与する荷重付与部と、
    フォーミングローラ駆動部又はチャッキング部若しくはそれら双方を、回転軸に対してフォームローラを近接離間する方向及び回転軸の軸線方向に移動するための移動部とを有し、
    移動部は、回転軸の外周面にフォームローラを所定荷重で当接させ、その回転軸を回転させてフォームローラを連れ回りさせるとともに、フォームローラと回転軸とを、この回転軸の軸線方向に相対的に移動させることにより、当該回転軸の上記滑り軸受との摺接領域のうち、内域の両側に区分した両外縁域に配列する潤滑用凹部を、その内域に配列した潤滑用凹部よりも深く加工することを特徴とする回転軸の加工装置
  10. 回転軸の両外縁域の表面硬度を内域の表面硬度よりも低くしており、
    荷重付与部は、内域と外縁域に等しい荷重を付与する請求項9に記載の回転軸の加工装置。
  11. 荷重付与部は、両外縁域において、内域側から外縁に向けて荷重が次第に増加するように付与する請求項に記載の回転軸の加工装置。
  12. 請求項1〜7のいずれか1項に記載した回転軸の加工方法であって、
    回転軸の外周面にフォームローラを所定の荷重で当接させ、その回転軸を回転させてフォームローラを連れ回りさせるとともに、フォームローラと回転軸とを、この回転軸の軸線方向に相対的に移動させることにより、当該回転軸の上記滑り軸受との摺接領域のうち、内域の両側に区分した両外縁域に配列されている潤滑用凹部を、その内域に配列した潤滑用凹部よりも深く加工することを特徴とする回転軸の加工方法
  13. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の回転軸を採用したことを特徴とするクランクシャフト
  14. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の回転軸を採用したことを特徴とするカムシャフト
  15. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の回転軸を少なくとも一部に採用したことを特徴とするエンジン
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