JPH0754849A - ころがりまたはすべり運動する機械部品 - Google Patents

ころがりまたはすべり運動する機械部品

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JPH0754849A
JPH0754849A JP24518593A JP24518593A JPH0754849A JP H0754849 A JPH0754849 A JP H0754849A JP 24518593 A JP24518593 A JP 24518593A JP 24518593 A JP24518593 A JP 24518593A JP H0754849 A JPH0754849 A JP H0754849A
Authority
JP
Japan
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rolling
contact
sliding
groove
intermittent
Prior art date
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Pending
Application number
JP24518593A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinobu Akamatsu
良信 赤松
Fuyuki Itou
冬木 伊藤
Shiro Deguchi
四朗 出口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP24518593A priority Critical patent/JPH0754849A/ja
Publication of JPH0754849A publication Critical patent/JPH0754849A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ころがりまたはすべり運動する機械部品の接
触部における油膜形成能力を改善することにより当該部
品の長寿命化を図ることである。 【構成】 ころがりまたはすべり接触面に、ころがりま
たはすべり運動方向を横切る方向の断続溝15を多数分
散状に形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、軸受、スラスト板、
歯車等のようにころがりまたはすべり運動する機械部品
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】機械部品の中には、ころがり運動をする
もの、すべり運動をするもの、その両方の運動を同時に
するものがある。本願ではこれらの運動を総称して「こ
ろがりまたはすべり運動」という。
【0003】ころがりまたはすべり運動をする機械部品
においては、相手部品との接触部分の潤滑状態が良くな
い場合に、接触部品相互間に油膜破断による直接接触が
生じ、その結果接触部に表面損傷を生じることがある。
【0004】このため従来は機械部品の表面あらさの大
きさをできるだけ小さくして、接触部の油膜破断による
表面損傷の発生を少なくしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】表面あらさの大きさを
できるだけ小さくするために、従来は鏡面仕上げしてい
たが、加工の手間がかかり、コスト高になる問題があっ
た。
【0006】また、近年は機械部品の摩擦損失を減少す
る目的で、機械部品で使用される潤滑剤の粘度を小さく
したり、機械部品の使用条件が高温化、高速化する傾向
にある。このため、接触部品相互間に形成される油膜厚
さが薄くなり、表面あらさの大きさを極限にまで小さく
した鏡面仕上げの場合でも、接触部品相互間の直接接触
が生じやすくなってきた。
【0007】そこで、この発明はころがりまたはすべり
運動する機械部品において、表面の微小な形状を改質す
ることによって、接触部の油膜厚さを増大させ、接触部
における表面損傷を防止し、長寿命化を図ることを課題
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明はころがりまたはすべり接触する機械部
品において、ころがりまたはすべり接触面に、ころがり
またはすべり運動の方向を横切る方向の断続溝を分散状
に多数形成した構成としたものである。
【0009】上記断続溝の表面に占める面積比率を3〜
30%とし、またその断続溝の最大深さを4μmとする
ことができる。更に、該断続溝の長さを方向と、ころが
りまたはすべり運動する方向の角度を45度から90度
とすることができる。
【0010】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0011】図1に示した円筒ころ軸受11は、内輪1
2と外輪13及び両者の間に挿入された複数個のころ1
4を軸受要素とする。これらの軸受要素のころがり接触
する表面は、内輪軌道面12a、外輪軌道面13a及び
ころ転動面14aであり、すべり接触する表面は、外輪
つば面13b及びころ端面14bである。
【0012】これらのころがり接触する表面及びすべり
接触する表面の一部又は全部にころがり運動又はすべり
運動の方向を横切る方向に、図2に示すごとく、断続溝
15が分散状に多数形成される。ここにいう断続溝15
というのは、溝の長さ方向に連続することなく、機械部
品の接触面の範囲内で途切れた溝をいう。断続溝15以
外の部分は超仕上げ面16となっている。なお、図2は
ころ14について示したが、他の軸受要素についても同
様である。
【0013】図3の(A)〜(C)は、直径12mmの
3種類の試験円筒No.1〜No.3に形成した断続溝
15の諸例を示すものである。これらの断続溝15は研
削砥石の一部を断続的に試験円筒に接触させたものであ
り、その際接触部分に存在する砥粒により断続溝15が
形成される。図3(A)は断続溝15の方向が試験円筒
の回転方向(矢印a)と直角であり、同(B)は直角と
斜めの断続溝15が混在し、同(C)は方向を異にした
斜めの断続溝15が混在している。これらの断続溝15
は、1本だけ独立しているか、又は複数本が密に集合し
たものである。
【0014】断続溝15の接触部全面に対する布分密
度、各断続溝15の長さ、溝の深さは、円筒面と砥石と
の接触状態、砥石の種類等により区々である。
【0015】図3の(A)〜(C)の場合、砥粒の粒度
は♯120のものを用いたが、♯54から♯1000の
どの砥石を用いても有効であった。また、溝の長さは最
大1mm、幅は最大0.06mm、深さは最大0.00
3mmである。なお、(C)図に示した斜めの角度θは
約60度である。
【0016】上記の試験円筒No.1〜No.3につい
てころがり疲れ寿命試験を行うために、直径20mmの
相手円筒を製作し、ヘルツの最大接触圧力3GPa、試
験円筒の負荷速度20400cpm、タービン油潤滑で
ころがり疲れ寿命試験を行った。
【0017】この試験は、相手円筒の表面は研削仕上げ
を施し、接触部の油膜パラメータ(油膜長さ/表面粗
さ)が1未満の油膜が形成されにくい潤滑条件下で行っ
た。
【0018】試験円筒と相手円筒の接触部はだ円形状
で、接触だ円のころがり方向の長さ(短軸長さ)は0.
38mm、ころがり方向と直角な方向の長さ(長軸方
向)は8.08mmであり、試験円筒に付けた断続溝1
5の長さは、それぞれの方向の接触楕円の長さに比べ小
さい。
【0019】試験結果は、図4に示すように、従来の円
筒の寿命を1としたとき、試験円筒の寿命比は、いずれ
も2以上の値を示した。3種類の試験円筒の寿命の順位
から、断続溝は円筒の回転方向と直角の場合(No.
1)が最も優れているといえるが、角度θが60度の場
合(No.3)でも、十分に従来の円筒以上の寿命を得
ることができる。
【0020】図5は、上記試験円筒の一つについて、仕
上げ面の状態を測定した例である。
【0021】図6は、断続溝15の面積比率を変えた試
験円筒の油膜形成能力を比較した結果である。
【0022】試験円筒の大きさは、外径φ12mm、幅
12mmで、試験円筒の材質は軸受鋼第2種(SUJ
2)、硬度はHRC62である。
【0023】これらの試験円筒の断続溝15は、砥粒の
粒度を♯270としたカップホイールを用いて形成し
た。試験円筒の断続溝15の長さは、40μm〜123
0μmで、断続溝の幅は3μm〜62μmである。
【0024】断続溝15の面積比率は、金属顕微鏡によ
り観察した試験円筒表面の拡大画像を、画像処理装置を
用いて、溝部と溝部以外の表面とに弁別し、溝の全面積
と観察視野の面積との比率を算出した。
【0025】油膜形成能力の比較試験は、外径φ40m
m、幅12mm、外径面クラウニング60mmのSUJ
2製相手円筒(HRC62)と上記形状の試験円筒を、
回転速度0.8m/s、タービン油潤滑、最大接触面圧
1.7GPaのころがり運転条件で行い、試験円筒と相
手円筒の接触部に形成される油膜の形成率を、直流電気
抵抗法を用いて測定した。
【0026】図6から、断続溝の面積率を3%〜30%
とすることで、溝を付けない従来の超仕上げ加工を施し
た試験円筒より、油膜形成率を向上させ得ることがわか
る。
【0027】この油膜形成能力の向上は、断続溝のマイ
クロEHL効果によるものである。
【0028】マイクロEHL効果とは、平滑面を対象と
した従来のEHL(弾性流体潤滑)理論では取り扱われ
なかった表面あらさの個々の微小凹凸が流体膜の形成に
影響を及ぼすということである。
【0029】図7は、断続溝の面積率が3%〜30%で
ある試験円筒の溝の最大深さと、油膜形成率との関係を
示したものである。同図の場合の実験条件は、前記のも
のと同じである。同図から、断続溝15の最大深さを
0.5〜4μmとすることで、油膜形成率を著しく向上
させ得ることがわかる。
【0030】なお、同図の溝の最大深さは、ランクテー
ラホブソン社製のタリサーフS5Cを用いて、試験円筒
の円周方向1mmの長さの表面あらさを、それそれの試
験円筒につき3箇所測定し、各測定箇所中の最大溝深さ
を求め、それらの平均値として整理した数値で示した。
【0031】図6及び図7で示した試験円筒の断続溝
は、試験円筒のころがり運動の方向と概ね直角な方向に
溝の長さ方向を配列させたものである。
【0032】図8に、断続溝15の面積率が3〜30%
でありかつ断続溝15の最大深さが4μm以下である断
続溝の長さ方向ところがり運動する方向とのなす角度θ
を変えた試験円筒の場合の油膜形成率の測定結果を示
す。同図の実験条件は、前記のものと同じである。同図
から、断続溝15の長さ方向ところがり運動する方向と
のなす角度θを45度から90度の範囲とすることで、
油膜形成率を向上させ得ることがわかる。
【0033】以上は、円筒ころ軸受についての実施例を
説明したが、この発明は図9(A)(B)に示すごとき
すべり軸受のスラスト平板17に適用することができ
る。この場合は、スラスト平板17のすべり接触する表
面にその中心に対して放射方向に前述の場合と同様の断
続溝15を形成する。
【0034】また、図10に示すように歯車18の歯面
に同様の断続溝15を形成することもできる。同図の一
点鎖線は接触だ円を示す。
【0035】
【発明の効果】以上のように、この発明によると、ころ
がり軸受を代表例とするころがりまたはすべり運動する
機械部品の接触部の油膜形成能力を改善することがで
き、該機械部品の長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ころがり軸受の一部断面図
【図2】同上のころの一部拡大正面図
【図3】(A)〜(C)試験円筒の仕上げ面の顕微鏡写
真の筆写図
【図4】寿命試験結果の図表
【図5】同上の仕上げ面の表面粗さの測定例を示す図
【図6】溝の面積率と油膜形成の関係を示す図表
【図7】溝の最大深さと油膜形成率の関係を示す図表
【図8】溝の角度と油膜形成率の関係を示す図表
【図9】(A)すべり軸受のスラスト平板の断面図 (B)同上の側面図
【図10】歯車の一部拡大斜視図
【符号の説明】
11 円筒ころ軸受 12 内輪 12a 内輪軌道面 13 外輪 13a 外輪軌道面 13b 外輪つば面 14 ころ 14a ころ転動面 14b ころ端面 15 断続溝 16 超仕上げ面 17 スラスト平板 18 歯車

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ころがりまたはすべり接触面に、ころが
    りまたはすべり運動の方向を横切る方向の断続溝を分散
    状に多数形成してなるころがりまたはすべり運動する機
    械部品。
  2. 【請求項2】 上記断続溝の表面に占める面積比率を3
    〜30%とした請求項1に記載のころがりまたはすべり
    運動する機械部品。
  3. 【請求項3】 上記断続溝の最大深さを0.5〜4μm
    とした請求項1又は2に記載のころがりまたはすべり運
    動する機械部品。
  4. 【請求項4】 上記断続溝の長さ方向と、ころがりまた
    はすべり運動する方向の角度を45度から90度とした
    請求項1乃至3のいずれかに記載のころがりまたはすべ
    り運動する機械部品。
JP24518593A 1993-05-31 1993-09-30 ころがりまたはすべり運動する機械部品 Pending JPH0754849A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24518593A JPH0754849A (ja) 1993-05-31 1993-09-30 ころがりまたはすべり運動する機械部品

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12925093 1993-05-31
JP5-129250 1993-05-31
JP24518593A JPH0754849A (ja) 1993-05-31 1993-09-30 ころがりまたはすべり運動する機械部品

Publications (1)

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JPH0754849A true JPH0754849A (ja) 1995-02-28

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ID=26464703

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24518593A Pending JPH0754849A (ja) 1993-05-31 1993-09-30 ころがりまたはすべり運動する機械部品

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JP (1) JPH0754849A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002339986A (ja) * 2001-05-16 2002-11-27 Koyo Seiko Co Ltd ころ軸受
JP2007321860A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Nissan Motor Co Ltd 低摩擦摺動部材
JP2012189223A (ja) * 2012-06-18 2012-10-04 Nissan Motor Co Ltd 低摩擦摺動部材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002339986A (ja) * 2001-05-16 2002-11-27 Koyo Seiko Co Ltd ころ軸受
JP2007321860A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Nissan Motor Co Ltd 低摩擦摺動部材
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