JP5162223B2 - 光変調器 - Google Patents

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Description

本発明は、電気光学効果を利用して、光導波路に入射した光を高周波電気信号で変調して光信号パルスとして出射する光変調器に関する。
近年、高速、大容量の光通信システムが実用化されている。このような高速、大容量の光通信システムに組込むための高速、小型、低価格、かつ高安定な光変調器の開発が求められている。
このような要望に応える光変調器として、リチウムナイオベート(LiNbO)のように電界を印加することにより屈折率が変化する、いわゆる電気光学効果を有する基板(以下、LN基板と略す)に光導波路と進行波電極を形成した進行波電極型リチウムナイオベート光変調器(以下、LN光変調器と略す)がある。このLN光変調器は、その優れたチャーピング特性から2.5Gbit/s、10Gbit/sの大容量光通信システムに適用されている。最近はさらに40Gbit/sの超大容量光通信システムにも適用が検討されている。
以下、従来、実用化され、又は提唱されてきたリチウムナイオベートの電気光学効果を利用したLN光変調器について説明する。
(第1の従来技術)
特許文献1に開示された、z−カットLN基板を用いる、いわゆるリッジ型LN光変調器を第1の従来技術の光変調器として図12にその斜視図を示す。なお、図13は図12のA−A´線における断面図である。
z−カットLN基板1上に光導波路3が形成されている。この光導波路3は、金属Tiを1050℃で約10時間熱拡散して形成した光導波路であり、マッハツェンダ干渉系(あるいは、マッハツェンダ光導波路)を構成している。したがって、光導波路3の電気信号と光が相互作用する部(相互作用部と言う)には2本の相互作用光導波路3a、3b、つまりマッハツェンダ光導波路の2本のアームが形成されている。
この光導波路3の上面にSiOバッファ層2が形成され、このSiOバッファ層2の上面に進行波電極4が形成されている。進行波電極4としては、1つの中心導体4aと2つの接地導体4b、4cを有するコプレーナウェーブガイド(CPW)を用いている。なお、通常、進行波電極4はAuにより形成されている。5はz−カットLN基板1を用いて製作したLN光変調器に特有の焦電効果に起因する温度ドリフトを抑圧するための導電層であり、通常はSi導電層を用いる。中心導体4aの幅Sは7μm程度で、中心導体4aと接地導体4b、4cの間のギャップWは15μm程度である。なお、説明を簡単にするために、図12では図示した温度ドリフト抑圧のためのSi導電層5を図13においては省略している。また、以下においてもSi導電層5は省略して議論する。
この第1の従来技術では、z−カットLN基板1をエッチングなどで掘り込むことにより、凹部9a、9b、及び9c(あるいは、リッジ部8a、8bとも言える)を形成している。ここで、10a、10bは外周部である。なお、リッジ部8aと8bを各々中心導体用リッジ部、及び接地導体用リッジ部とも呼ぶ。
このリッジ構造をとることにより、高周波電気信号の実効屈折率(あるいは、マイクロ波実効屈折率)、特性インピーダンス、変調帯域、駆動電圧などにおいて優れた特性を実現することができる。なお、図13では凹部9a、9b、及び9cの深さ(あるいはリッジ部8a、8bの高さ)を強調して描いているが、実際には2〜5μm程度であり、中心導体4aや接地導体4b、4cの厚み約20μmに比較するとその値は小さい。
さて、この第1の従来技術はLN光変調器としての変調特性は高いものの、安定性について問題があることがわかった。即ち、Si導電層5を使用しているにもかかわらず、温度ドリフト特性が悪いことが判明した。その原因は高い変調性能を生み出すリッジ構造に起因していると考えられる。
以下にその原因について詳しく説明する。図13からわかるように、中心導体4aの直下のリッジ部8aについては、接地導体4b、4cとは独立しており、z−カットLN基板1の表面に平行な方向に中心導体4aの中心線に対してほぼ対称な構造である。従って、z−カットLN基板1の表面に平行な方向にリッジ部8aを引っ張る力は残存しない。
ところが、リッジ部8bについては、前述のように約20μmの厚い接地導体4bが凹部9c、外周部10bとともに形成されている。そして、接地導体4bのAu及びz−カットLN基板1とSiOバッファ層2などの変調器を構成する部材の熱膨張係数の値は大きく異なる。さらに、z−カットLN基板1の幅は数ミリメートル(例えば、1mm〜5mm)と広い。一方、相互作用光導波路3a、3bのギャップは約15μm程度と狭いので、接地導体4bや4cの幅は各々z−カットLN基板1の幅の約半分と言えるくらいに広い(換言すると、外周部10aや10bが広い)。つまり、図13の接地導体4bの幅も広いので環境変化に起因する熱膨張や熱収縮などの応力が積み重なり、リッジ部8bへかなり大きな応力がかかる。なお、実際には接地導体4cの幅も広く、その影響も大きい。
ところが、z−カットLN基板1に応力がかかるとその屈折率が変化する(応力複屈折)ので、結果的に相互作用光導波路3aの屈折率が変化することになり、LN光変調器を動作させる際のDCバイアス点が変わってしまう。これがリッジ構造特有の温度ドリフト現象であり、LN光変調器としての安定性を損なう結果となる。ちなみに、LN光変調器の環境温度を室温から80℃まで変化させた際に、この第1の従来技術でのDCバイアス点の変化は6Vと大きかった。
(第2の従来技術)
この第1の従来技術の問題点を解決するために、特許文献2に開示された第2の従来技術の相互作用部における断面図を図14に示す。この図14からわかるように、リッジ部8bの上に形成された接地導体4b´と外周部10bの上に形成された接地導体4b´´の厚みは厚いが、凹部9cに形成された接地導体4b´´´の厚みを例えば約300nm以下と薄くしている。このように凹部9cにおける接地導体4b´´´の厚みを薄くすることにより、広い面積を有する接地導体4b´´がリッジ部8bへ与える応力を小さくすることができるので、温度安定性を改善できるという考え方である。
しかしながら、以下のようにこの第2の従来技術には解決すべき重大な問題点がある。この第2の従来技術では接地導体としては4b´、4b´´及び4b´´´があるものの、前述のように接地導体4b´´´の厚みは薄く、10Gbit/s以上の高周波電気信号が伝搬することは困難である。
その結果、接地導体4b´と接地導体4b´´は高周波的にはほぼ完全に独立している。つまり、接地導体4b´、4b´´、4b´´´において中心導体4aに対応して実際にほとんどの電流が流れている箇所は中心導体4aに相対向し、中心導体4aと同程度の幅の狭い接地導体4b´である。
従って高周波電気信号はジュール熱となり消失し易く、変調帯域が図13に示した第1の従来技術と比較して劣化した。実際に実験で確かめたところ、光通信における伝送速度として2.5Gbit/sの変調はできたが、現在、主流となっている10Gbit/sの変調は難しかった。また、近い将来有望とされる40Gbit/sの変調は全くできなかった。
(第3の従来技術)
図15に特許文献3に開示された第3の従来技術の上面図を示す。なお、z−カットLN基板1の幅は数ミリメートル(約1mm〜5mm程度)あり、相互作用光導波路3a、3bのギャップは15μm程度である。またz−カットLN基板1の長さは5cm〜7cm程度である。
ここで、B−B´とC−C´における断面図を図16と図17に示す。ここで、11a、11b、11c、及び11dは凹部9a、9b、9c及び9dがあることによる空隙部である。なお、4b(4)、4b(5)、4b(6)、4c(4)、4c(5)、4c(6)は接地導体である。接地導体4b(5)は接地導体4b(4)と4b(6)を接続している。また、10cは外周部である。8a、8b、8cはリッジ部である。空隙部11aと11dは接地導体において導体が欠落した部位(あるいは、接地導体に開けた窓)とも言える。また、13a及び13dは空隙部11aと11dを接地導体4b(5)と4c(5)で埋めた埋め込み部である。
図からわかるように、接地導体4b(4)と4c(4)の幅は図14に示した第2の従来技術の接地導体4b´や中心導体4aと同程度に狭い。また、接地導体4b(6)と4c(6)は図14に示した第2の従来技術の接地導体4b´´のように広い。そして、この第3の従来技術において接地導体4b(4)と4b(6)を接続する接地導体4b(5)と、接地導体4c(4)と4c(6)を接続する接地導体4c(5)の厚みは、図14に示した第2の従来技術の接地導体4b´´´よりも厚く設定している。
そして、この第3の従来技術では、凹部9c、9dにおける接地導体4b(5)、4c(5)の体積(正確には「体積の和」であるが、説明を簡単にするために「体積」と表現する。このことは以下においても同じである)と凹部9c、9dの面積(正確には「面積の和」であるが、説明を簡単にするために「面積」と表現する。このことは以下においても同じである)の比が、凹部9c、9d以外の接地導体、即ち接地導体4b(4)、4b(6)、4c(4)、4c(6)の体積と、これらの接地導体4b(4)、4b(6)、4c(4)、4c(6)が形成された領域の面積との比よりも小さくなるように構成している。なお、接地導体4b(4)、4b(6)、4c(4)、4c(6)の体積と、これらの接地導体4b(4)、4b(6)、4c(4)、4c(6)が形成された領域の面積との比を考える際に、リッジ部8b、8cの頂部の面積と比較して、外周部10b、10cの面積は非常に広いので、凹部9c、9d以外の接地導体を外周部10b、10cの上方にある接地導体4b(6)、4c(6)で近似しても良い。
さて、この第3の従来技術を実際に製作したところ、この構造ではリッジ構造に起因する温度ドリフトを抑圧することができないという重要な問題があることがわかった。以下、その問題点について説明する。
さきに述べたように、z−カットLN基板1の幅は数ミリメートルある。一方、相互作用光導波路3a、3bのギャップは15μm程度である。従って、この第3の従来技術を示す図17において、接地導体4b(6)と4c(6)の面積は広い。そして、特許文献3の明細書中やその請求項1において主張されているように、この部分の導体は厚い。
そして、図13と図17を比較するとわかるように、広い面積を有する外周部の接地導体については互いにほぼ同様の構造をしている。つまり、リッジにかかる応力に関する図13に示した第1の従来技術の問題点がそのまま残存していることになる。
つまり、中心導体4aや4b(6)、あるいは4c(6)などの接地導体の厚みはこれまで述べたように20μm、さらには30μm程度まで厚くする場合がある。このように、接地導体がかなり厚い場合には、環境温度の変化に伴い、広い面積を有する外周部10bや10cの上に形成された接地導体4b(6)と4c(6)、z−カットLN基板1やSiOバッファ層2などの光変調器の構成部材が熱膨張、あるいは熱収縮すると、SiOバッファ層2とz−カットLN基板1、接地導体などの熱膨張係数の値が異なるので、厚みが厚く機械的に頑強で、(z−カットLN基板1の表面からの距離が長い)モーメントを伝えやすい接地導体4b(5)と4c(5)を介して、応力が接地導体4b(4)と4c(4)に伝わり、結果的にリッジ部8a、8bに力が加わる。そのために、第1の従来技術と同様に相互作用光導波路3a、3bに応力複屈折が発生し、リッジ構造特有の温度ドリフトが発生した。
つまり、特許文献3で主張されているように、凹部9c、9dにおける接地導体4b(5)、4c(5)の体積と凹部9c、9dの面積の比が、凹部9c、9d以外の接地導体、即ち接地導体4b(4)、4b(6)、4c(4)、4c(6)の体積と、かかる領域(これらの接地導体4b(4)、4b(6)、4c(4)、4c(6)が形成された領域)の面積との比よりも小さくなるように構成している。そのため、環境温度が変化した際、SiOバッファ層2やz−カットLN基板1、接地導体などの構成部材の熱膨張係数の差と、厚い接地導体(特に、4b(6)と4c(6))に起因してリッジ部8a、8bに応力がかかり、その結果、温度ドリフトを生じてしまうと結論できる。
特開平4−288518号公報 特開2004−157500号公報 特開2006−84537号公報
以上のように、リッジ型LN光変調器として提案された従来の第1技術では電極を構成するAuとz−カットLN基板との熱膨張係数の差に起因する接地導体からの応力が温度とともに最適DCバイアス点を変化させる温度ドリフトを生じた。この温度特性を改善するために提案された第2の従来技術では、接地導体においてほとんどの電流が流れているのは幅の狭い接地導体用リッジ部の上に形成された箇所であり、従って高周波電気信号はジュール熱となり消失し易く、変調帯域が第1の従来技術と比較して著しく劣化した。そして、伝送速度としては2.5Gbit/sの変調がやっとであり、現在、主流となっている10Gbit/sの変調は難しく、また今後有望とされる40Gbit/sの変調は全くできなかった。また、厚くて広い接地導体を有する第3の従来技術では、SiOバッファ層やz−カットLN基板、接地導体などの構成部材の熱膨張係数の差と、厚くて広い接地導体に起因する応力のために温度ドリフトを充分に抑圧することは困難であった。また、第1、第2、第3の従来技術とも厚くて広い接地導体を有するので、高価なAuの使用量が多く、コスト上昇の一因となっていた。つまり、光変調器としての高速性・低駆動電圧性を犠牲にしないで温度安定化を実現でき、かつコストが低い光変調器の開発が急務となっている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、光変調特性が高性能であるとともに、安定性について改善された光変調器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1の光変調器は、電気光学効果を有する基板と、前記基板上に形成された2本の光導波路と、前記基板の上方に形成されたバッファ層と、該バッファ層の上方に配置された中心導体と接地導体からなる進行波電極と、前記進行波電極を伝搬する高周波電気信号の電界強度が強い領域における前記基板の少なくとも一部を掘り下げることにより形成した凹部により構成されるリッジ部とを具備し、該リッジ部は前記中心導体が上方に形成された中心導体用リッジ部と、前記接地導体が上方に形成された接地導体用リッジ部からなり、少なくとも前記中心導体用リッジ部に前記2本の光導波路のうちの1本が形成された光変調器において、前記接地導体が、前記凹部で導体が欠落した部位を具備し、前記凹部以外の領域に形成された前記接地導体の体積と前記凹部以外の領域に形成された前記接地導体にかかる領域の面積との比が、前記凹部に形成された前記接地導体の体積と前記接地導体が形成された前記凹部の全体の面積との比よりも小さいことを特徴とする。
本発明の請求項2の光変調器は、前記接地導体が、前記凹部以外において欠落した部位をさらに具備し、前記光導波路の長手方向に、前記凹部以外において欠落した部位に並んで形成された接続用接地導体を有し、前記接続用接地導体の体積と前記接続用接地導体が形成された部分の面積との比が、前記接続用接地導体以外の領域に形成された前記接地導体の体積とかかる領域の面積との比よりも大きいことを特徴とする。
本発明の請求項3の光変調器は、前記2本の光導波路の中間に設けた中心線に対して前記凹部が実質的に対称な配置であり、かつ前記進行波電極は前記中心導体の中心線に対して実質的に対称な構造であることを特徴とする。
本発明の請求項4の光変調器は、前記2本の光導波路の中間に設けた中心線に対して前記凹部と前記進行波電極がともに実質的に対称な構造であることを特徴とする。
本発明の請求項5の光変調器は、前記凹部における前記接地導体の厚みが前記凹部以外における前記接地導体の少なくとも一部の厚みよりも厚いことを特徴とする。
本発明の請求項6の光変調器は、前記凹部以外における厚みが薄く形成された前記接地導体の一部が欠落していることを特徴とする。
本発明の請求項7の光変調器は、前記中心導体に相対向する接地導体が前記凹部以外の少なくとも一部の領域における前記接地導体よりも厚いことを特徴とする。
本発明の請求項8の光変調器は、前記中心導体に相対向する接地導体が前記中心導体もしくは前記接地導体の少なくとも一部とほぼ同じ厚みを持つことを特徴とする。
本発明の請求項9の光変調器は、前記凹部における前記接地導体が前記中心導体もしくは前記接地導体の少なくとも一部とほぼ同じ厚みを持つことを特徴とする。
本発明の請求項10の光変調器は、前記光導波路を下方に具備しない前記接地導体の下方に前記凹部を具備しない構造であることを特徴とする。
本発明の請求項11の光変調器は、前記基板がリチウムナイオベートからなることを特徴とする。
本発明の請求項12の光変調器は、前記基板が半導体からなることを特徴とする。
本発明に係る光変調器では、LN光変調器の環境温度が変化した際に、電極、LN基板、及びSiOバッファ層など変調器を構成する構成部材の熱膨張係数の差に起因する応力が光導波路を形成したリッジに印加されるのを防ぐ。そのため、リッジ型光変調器の変調の観点からの高い性能を損なうことなく、熱ドリフトが小さなLN光変調器を提供することが可能となるという優れた効果がある。さらに、貴金属である高価なAuの使用量が少なくて済むのでLN光変調器としてのコストを抑えることが可能となる。さらに、リッジの凹部が2本の光導波路の間に設けた中心線に対して対称であり、かつ進行波電極がその中心導体の中心に設けた中心線に対して対称である場合には、温度ドリフトを極度に小さく抑圧できるとともに、高周波電気信号が安定したモードで進行波電極を伝搬することができる。従って、温度特性が優れていて、かつ高周波電気信号に関して低損失で、電気的反射が小さく、かつチャーピング特性の良い特に優れた光変調器を実現することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について説明するが、図12から図17に示した従来技術と同一の符号は同一機能部に対応しているため、ここでは同一の符号を持つ機能部の説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1に本発明の第1の実施形態についてその上面図を示す。また、D−D´、E−E´における断面図を各々図2と図3に示す。ここで、4b(4)、4b(5)、4b(7)、4b(8)、及び4c(7)、4c(8)は接地導体である。図からわかるように、高周波電気信号としての表皮効果の影響を受けにくいように、つまり高周波電気信号の伝搬損失が小さくなるように厚みを厚くした接地導体4b(5)が接地導体4b(4)と4b(7)とを接続している。また、図中のIは2本の相互作用光導波路3a、3bの間に設けた中心線であり、これは相互作用光導波路3a、3b、及び中心導体4a、接地導体4b(4)、4b(7)、4b(8)、及び4c(7)、4c(8)の対称軸にもなっている。なお、この対称性は接続用の接地導体(接続用の接地導体は接続用接地導体、あるいは簡単に接地導体とも略す。なおこの表現の仕方は以下においても同様である)4b(5)を含めても成立する。また、中心線Iに対して対称であるとはいっても厳密に対称である必要はなく、ある程度は非対称であっても良いことは言うまでもないし、接地導体4b(7)、4b(8)、及び4c(7)、4c(8)の幅はかなり異なっていても良い。
本実施形態では凹部9cに形成した接地導体4b(5)の体積と凹部9cの面積との比が、その他の領域における接地導体(4b(4)、4b(7)、4b(8)、4c(7)、4c(8))の体積とそれらが形成されている領域の面積との比よりも大きくなるように構成している。言い換えると、凹部9c以外に形成した接地導体(4b(4)、4b(7)、4b(8)、4c(7)、4c(8))の体積とそれらが形成されている領域の面積との比が、凹部9cに形成した接地導体4b(5)の体積と凹部9cの面積との比より小さくなるように構成している。
なお、一般に凹部の接地導体4b(5)を形成する場合には、凹部の接地導体4b(5)の厚みが中心導体4a、あるいは接地導体4bと同じ程度の厚みとなるようにプロセスするのが製作性の観点から好ましいが、本発明の考え方は接地導体4b(5)のみならず、その他の接地導体が中心導体と同じ厚みでなくても良いことは言うまでもない。そして、このことは本発明の全ての実施形態について言える。
また、中心導体4aの幅Sは7μm、中心導体4aと接地導体4b(4)、もしくは接地導体4c(7)とのギャップWは15μmとした。ここで、中心導体4aの幅と接地導体4b(4)の幅はほぼ同程度にし(あるいは、互いに異なってもそれは例えば10μm以下とするなど大きくは異ならないようにし)、さらに接地導体4b(7)と4c(7)の幅は約7μmから50μm(本実施形態では、30μm)とした。なお、図3において、13aは空隙部11aが接地導体4b(5)により埋まった埋め込み部である。
これまでに述べたように、接地導体の厚みが厚いと、てこの原理によりリッジ部8bに加わる応力(モーメント)が大きくなる。そこで、この本発明の第1の実施形態では外周部10b上に形成した接地導体4b(8)と外周部10a上に形成した接地導体4c(8)の厚みを薄くしている。
先に述べたように、相互作用光導波路3aと3bのギャップが15μm程度であることを考慮すると、高周波電気信号と相互作用光導波路3a、3bを伝搬する光が相互作用する相互作用部の幅は、z−カットLN基板1の幅(約1mm〜5mm程度)と比較して著しく狭い。従って、接地導体4b(8)と4c(8)の厚みを薄くすることにより、高価なAuの使用量を著しく低減することができ、コスト削減に貢献できる。
なお、厚みは薄いものの面積が広い接地導体4b(8)と4c(8)は高周波電気信号の観点からしっかりとした電気的アースの確立と電気的アースである筐体とのワイヤやリボンによる接続の観点から有用である。このことは本発明の全ての実施形態について言える。
そして、本発明では、凹部9cにおける接地導体4b(5)の体積と凹部9cの面積との比がその他の領域における接地導体4b(4)、4b(7)、4b(8)、4c(7)、及び4c(8)の体積とこれらが形成されている領域の面積との比よりも大きくなるように、接地導体4b(8)と4c(8)との面積を広く、かつ厚みを薄くすることにより、温度ドリフトを効果的に抑圧している。あるいは言い換えると、接地導体4b(4)、4b(7)、4b(8)、4c(7)、及び4c(8)の体積とかかる領域(つまり、これらが形成されている領域)の面積との比が、凹部9cにおける接地導体4b(5)の体積と凹部9cの面積との比よりも小さくなるように、接地導体4b(8)と接地導体4c(8)の厚みを薄くすることにより、温度ドリフトを効果的に抑圧しているとも表現できる。
なお、この考え方、つまりリッジ近傍に形成した凹部における接地導体の体積と接地導体が形成された凹部の面積との比が、このリッジ近傍の凹部以外における接地導体の体積とそれらが形成された領域の面積和との比よりも大きくなるように構成するという考え方は本発明の全ての実施形態に適用できる。
また、外周部10aや10bを凹部9aや9cの底部と同じ高さとなるようにエッチングしても良い。なお、その場合にはリッジ部8a、8bに隣接する部位を凹部と考える。そしてこれらの考え方は本発明の全ての実施形態に適用できる。
(第2の実施形態)
図4に本発明の第2の実施形態についてその上面図を示す。また、F−F´、G−G´における断面図を各々図5と図6に示す。ここで、8cは新たなリッジ部、9dは新たな凹部である。さらに、4c(10)、4c(11)、4c(12)は接地導体である。なお、高周波電気信号としての表皮効果の影響を受けにくいように厚みを厚くした接地導体4c(11)が接地導体4c(10)と4c(12)とを接続している。空隙部11aと11dは接地導体4b(7)と4c(11)において導体が欠落した部位(あるいは、接地導体に開けた窓)とも言える。また、13a、13dは接地導体4b(5)と4c(10)による埋め込み部である。
本実施形態では凹部9c、9dに形成した接地導体4b(5)と4c(10)の体積と凹部9c、9dの面積との比が、その他の領域における接地導体(4b(4)、4b(7)、4b(8)、4c(9)、4c(11)、4c(12)など)の体積とかかる領域(それらが形成されている領域)の面積との比よりも大きくなるように構成している。あるいは言い換えると、凹部9c、9d以外の領域における接地導体(4b(4)、4b(7)、4b(8)、4c(9)、4c(11)、4c(12)など)の体積とかかる領域(それらが形成されている領域)の面積との比が凹部9c、9dに形成した接地導体4b(5)と4c(10)の体積と凹部9c、9dの面積との比よりも小さくなるように構成している。なお、このような体積と面積の比の大小を入れ替えた表現は本発明の全ての実施形態についても言えることは言うまでもない。
そして、本実施形態においても接地導体4b(8)、4c(12)の厚みを薄くすることにより、外周部における広い接地導体からの応力モーメントを小さくできるので、温度ドリフトを抑圧することが可能となり、かつAuの使用量を低減するという本発明の効果を発揮している。
また、第1の実施形態において述べたように、外周部10bや10cを凹部9a、9b、9c、9dの底部と同じ高さとなるようにエッチングしても良い。
(第3の実施形態)
図7に本発明の第3の実施形態についてその上面図を示す。本実施形態は図1〜図3に示した第1の実施形態を改良した構造である。つまり、本実施形態では、接地導体4b(8)と4c(8)に窓、即ち導体が欠落した部位(あるいは接地導体に開けた窓)12a、12bを設けている。なお、図が煩雑になるので導体が欠落した部位12a、12bへは各々1個に番号を付与した。
このように導体が欠落した部位12aを設けることにより、広い接地導体4b(8)から厚い接地導体4b(7)へ、ひいては図2や図3に示すリッジ部8aに応力が加わりにくくしている。接地導体4c(8)に設けた導体が欠落した部位12bも接地導体4c(7)に応力が加わりにくくなるようにしている。なお、これらの考え方はこの第3の実施形態に限らず、本発明における全ての実施形態に適用できる。
(第4の実施形態)
図8に本発明の第4の実施形態についてその上面図を示す。また、H−H´、I−I´における断面図を各々図9と図10に示す。本実施形態のz−カットLN基板1に関しては、図5と図6において凹部9dを省略した構造、つまり本発明の第1の実施形態である図2や図3と同じ構造である。空隙部11aと11eは接地導体4b(7)と4c(11)に開けた窓である。10bと10dは外周部である。また、接地導体4b(5)は接地導体4b(4)と4b(7)を接続し、また接地導体4c(13)は接地導体4c(9)と4c(11)とを接続している。
本実施形態では凹部9cに形成した接地導体4b(5)の体積と凹部9cの面積との比が、その他の領域における接地導体(4b(4)、4b(7)、4b(8)、4c(9)、4c(11)、4c(12)、4c(13)など)の体積とかかる領域(それらが形成されている領域)の面積との比よりも大きくなるように、もしくは接続用の接地導体4b(5)と4c(13)の体積とそれらが形成されている領域の面積との比が、その他の領域における接地導体(4b(4)、4b(7)、4b(8)、4c(9)、4c(11)、4c(12)など)の体積とかかる領域(それらが形成されている領域)の面積との比よりも大きくなるように構成している。この両者はどちらかが成り立っていればよく、特性的には相互に大きな違いはない。
本実施形態においても、切り欠き部11aや11eを備えているばかりでなく、接地導体4b(8)や接地導体4c(12)の厚みが薄い。そのため、厚みが厚い接地導体が光導波路3aや3bに及ぼすてこの原理による応力を緩和しており、温度ドリフト抑圧に効果的である。また、外周部10b、10dの上方にある接地導体4b(8)、4c(12)の厚みを薄くすることにより、温度ドリフトを抑圧しつつ、かつAuの使用量を著しく少なくし、光変調器としてのコストを低減するという本発明の効果を発揮することができる。
さて、リッジ部8aや8bの側面は傾斜している。こうした傾斜面は−z面でないため焦電効果による電荷の発生が−z面であるz−カットLN基板1の上面や凹部9a、9b、及び9cと異なっている。そこで、優れた温度ドリフト特性を実現するために、本実施形態では凹部9a、9b、及び9cを光導波路3aと3bの中間に設けることのできる中心線IIに対してほぼ対称とした。そのため、本実施形態は原理的に温度ドリフト特性について有利である。
本実施形態における光導波路3aと3bについてはこの傾斜部を含め、凹部9a、9b、9cを2本の光導波路3a、3bの間に設けた中心線IIに対して対称な構造としているので、焦電効果による電荷分布、即ち電界分布も中心線IIに対して対称となる。その結果、この本発明の第4の実施形態では、図9からわかるように厚い接地導体からのてこの原理による応力の緩和と凹部が中心線IIに対して対称であることから、環境変化に伴う温度ドリフトについては極めて安定となる。
図11に環境温度Tを20℃から80℃まで変化させた場合の本発明における第4の実施形態についての実験結果を示す。比較のために、図には第1の従来技術、第2の従来技術、及び第3の従来技術についての測定結果も示している。ここで、中心導体4aの幅Sは7μm、中心導体4aと接地導体4b(4)、もしくは接地導体4c(9)とのギャップWは15μmとした。
なお、この第4の実施形態では、空隙部11aと11eの幅と長さを各々15μmと100μmとした。但し、空隙部11aと11eの幅と長さの値は上記の値に限られるわけではない。
なお、各接地導体の下方において、温度ドリフトには影響のない箇所に凹部を作ることにより光導波路3aと3bについての対称性を壊しても、それは影響のない箇所の変更であるので本発明に属する。また、図9、図10における凹部の数は3個であるが、2本の光導波路の中間に設けた中心線IIに対して構造が対称でありさえすれば、これ以上の数の凹部を設けても本発明に属すると言える。そして、これらのことは本発明の全ての実施形態について成り立つことは言うまでもない。
図9からわかるように、中心導体4aの中心に引いた中心線IIIは中心導体4aと接地導体4b(4)、4b(7)、4b(8)、4c(9)、4c(11)、4c(12)からなる進行波電極の対称軸となっている。このように、本実施形態における進行波電極は中心導体4aの中心線IIIを対称軸とする構造対称性を有している。そして進行波電極の構造が対称であるということは、進行波電極を伝搬する高周波電気信号の電磁界分布も対称であることを意味している。
従って、図14に示した第2の従来技術では必要であったコネクタや入力用フィードスルー部の対称な高周波電気信号の対称モードから進行波電極の非対称モードへの変換が不要となるので、高周波電気信号を安定、かつ低損失に伝搬することが可能となるばかりでなく、安定したチャーピング特性の実現に寄与する。このように、本構成をとることによりコストを低減するとともに、温度ドリフト特性と高周波電気信号の伝搬について優れた特性を実現することが可能である。
なお、最も対称性が要求される接地導体4b(4)と接地導体4c(9)であってもそれらの幅は完全に同じでなくても、即ちやや異なっていても温度ドリフトの抑圧は可能であるし、またAuの使用量を低減できることは言うまでもない。さらに、接地導体4b(7)、4b(8)と接地導体4c(11)、4c(12)の幅は互いにかなり大きく異なっていても良い。つまり、図9において中心導体4aのz−カットLN基板1の基板表面に垂直な対称軸に対してある程度は対称でない接地導体の構造でも良い。そして、こうした考え方は本発明の対称性を有する実施形態全てについて言える。
また、中心導体4aに相対向する接地導体4b(4)と接地導体4c(9)の厚みは中心導体4aの厚みと同じ程度まで厚いことが望ましいが、接地導体4b(4)と接地導体4c(9)の厚みが接地導体4b(7)と接地導体4c(11)の厚みとほぼ同じであり、かつ中心導体4aの厚みよりも薄くても(あるいは厚くても)、本発明の効果を発揮できる。そしてこのことは本発明の全ての実施形態に言える。
さらには、凹部9cにおける接続用の接地導体4b(5)の体積と凹部9cの面積との比が凹部以外の領域における接地導体の体積とそれらが形成されている領域の面積との比よりも大きくなるように構成する限り、もしくは接続用の接地導体4b(5)と4c(13)の体積とそれらが形成されている領域の面積との比が、これらが形成されている領域以外の接地導体の体積とかかる面積との比のよりも大きくなるように構成する限り、SiOバッファ層2やz−カットLN基板1あるいは導体の熱膨張係数の差に起因する応力を緩和することによる温度ドリフト抑圧と、接地導体の厚みを薄くすることによりAuの使用量を低減するという本発明の効果は少し落ちるものの、例えば空隙部11eを無くす、あるいは外周部10bや10dの上の接地導体4b(8)もしくは4c(12)の厚みを厚くする、あるいは接地導体4b(8)もしくは4c(12)そのものを無くしてしまう、さらには図8において接地導体4b(5)と4c(13)を図8の紙面上で互いに上下にずらすなど、各種のバリエーションを構成できる。そしてこうしたバリエーションは本発明の全ての実施形態について適用可能である。
このように、本発明においては中心導体4aのz−カットLN基板1の基板表面に垂直な対称軸に対してやや対称でない、あるいは導体の厚みが異なるなどの構造でも良い。そしてこのことは本発明の全ての実施形態について成り立つことである。
(各実施形態)
分岐光導波路の例としてマッハツェンダ光導波路を用いたが、方向性結合器などその他の分岐合波型の光導波路にも本発明を適用可能であることは言うまでもなく、考え方は3本以上の光導波路にも適用可能であるし、光導波路が1本の位相変調器にも適用できる。また光導波路の形成法としてはTi熱拡散法の他に、プロトン交換法など光導波路の各種形成法を適用できるし、バッファ層としてAl等のSiO以外の各種材料も適用できる。
また、z−カットLN基板について説明したが、x−カットやy−カットなどその他の面方位のLN基板でも良いし、リチウムタンタレート基板、さらには半導体基板など異なる材料の基板でも良い。
これまで電極としてはCPWとして説明してきたが、例えば非対称コプレーナストリップ(ACPS)や対称コプレーナストリップ(CPS)、あるいは非対称CPW、さらにはCPWにおいて接地導体を狭くした構造など、各種の電極構成に使用可能である。
以上の実施形態としては、リッジが2つ、もしくは3つある場合について説明したが、中心導体の下方にのみにリッジを1つ設けても良いし、さらに凹部を2本の光導波路の間に1つだけ設けるなどしても良い。あるいはこれら以外の数でも良い。なお例えば、図10において接地導体4c(9)や4c(13)の下方には凹部はないが、接地導体4c(9)の下方をリッジと考えることも可能である。
また複数のリッジの幅や高さが異なっていても良いことは言うまでもない。また、本発明において述べているリッジは広い意味を表しており、例えば図1から図3、あるいは図4から図6、あるいは図7、及び図8から図10においてz−カットLN基板を掘り下げた箇所を9a、9b、9c、9dのみとし、その他の場所は接地導体4b(7)、4b(8)、4c(7)、4c(8)、4c(11)、4c(12)の下方も含め掘り下げなくても良いし、本発明の効果として影響のない箇所を掘り下げても良い。
また、通常、各凹部は同じ程度の幅や深さで形成することが望ましいが、この考え方は基本原理であり、これらは完全には同じでなく、やや異なっていても良いことは言うまでもない。また、外周部に近い凹部が極めて広くなるように(外周部が凹部の底部とほぼ同じ高さとなるように)エッチングしている場合には、その広くエッチングされた部分を事実上の外周部と考え、本発明を適用することが可能である。
以上のように、本発明に係る光変調器は、高性能なリッジ型の光変調器において、広い面積の接地導体の厚みを薄くすることにより、温度ドリフト特性が優れた、またコストを低減した光変調器として有用である。
本発明の第1の実施形態に係わる光変調器の概略構成を示す上面図 図1のD−D´における断面図 図1のE−E´における断面図 本発明の第2の実施形態に係わる光変調器の概略構成を示す上面図 図4のF−F´における断面図 図4のG−G´における断面図 本発明の第3の実施形態に係わる光変調器の概略構成を示す上面図 本発明の第4の実施形態に係わる光変調器の概略構成を示す上面図 図8のH−H´における断面図 図8のI−I´における断面図 本発明の第4の実施形態の特性を説明する図 第1の従来技術の光変調器についての概略構成を示す斜視図 図12のA−A´における断面図 第2の従来技術の光変調器についての概略構成を示す断面図 第3の従来技術の光変調器についての概略構成を示す上面図 図15のB−B´における断面図 図15のC−C´における断面図
符号の説明
1:z−カットLN基板(LN基板)
2、14、15:SiOバッファ層(バッファ層)
3:マッハツェンダ光導波路(光導波路)
3a、3b:マッハツェンダ光導波路を構成する相互作用光導波路
4:進行波電極
4a:中心導体
4b、4b´、4b´´、4b´´´、4b(4)、4b(5)、4b(6)、4b(7)、4b(8)、4c、4c(4)、4c(5)、4c(6)、4c(7)、4c(8)、4c(9)、4c(10)、4c(11)、4c(12)、4c(13):接地導体
5:Si導電層(導電層)
6:高周波(RF)電気信号給電線
7:高周波(RF)電気信号出力線
8a:リッジ部(中心導体用リッジ部)
8b、8c:リッジ部(接地導体用リッジ部)
9a、9b、9c、9d:凹部
10a、10b、10c、10d:外周部
11a、11b、11c、11d、11e:空隙部(導体が欠落した部位)
12a、12b:導体が欠落した部位
13a、13d:埋め込み部

Claims (12)

  1. 電気光学効果を有する基板と、前記基板上に形成された2本の光導波路と、前記基板の上方に形成されたバッファ層と、該バッファ層の上方に配置された中心導体と接地導体からなる進行波電極と、前記進行波電極を伝搬する高周波電気信号の電界強度が強い領域における前記基板の少なくとも一部を掘り下げることにより形成した凹部により構成されるリッジ部とを具備し、該リッジ部は前記中心導体が上方に形成された中心導体用リッジ部と、前記接地導体が上方に形成された接地導体用リッジ部からなり、少なくとも前記中心導体用リッジ部に前記2本の光導波路のうちの1本が形成された光変調器において、
    前記接地導体が、前記凹部で導体が欠落した部位を具備し、前記凹部以外の領域に形成された前記接地導体の体積と前記凹部以外の領域に形成された前記接地導体にかかる領域の面積との比が、前記凹部に形成された前記接地導体の体積と前記接地導体が形成された前記凹部の全体の面積との比よりも小さいことを特徴とする光変調器。
  2. 前記接地導体が、前記凹部以外において欠落した部位をさらに具備し、前記光導波路の長手方向に、前記凹部以外において欠落した部位に並んで形成された接続用接地導体を有し、前記接続用接地導体の体積と前記接続用接地導体が形成された部分の面積との比が、前記接続用接地導体以外の領域に形成された前記接地導体の体積とかかる領域の面積との比よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の光変調器。
  3. 前記2本の光導波路の中間に設けた中心線に対して前記凹部が実質的に対称な配置であり、かつ前記進行波電極は前記中心導体の中心線に対して実質的に対称な構造であることを特徴とする請求項1もしくは請求項2の何れか1項に記載の光変調器。
  4. 前記2本の光導波路の中間に設けた中心線に対して前記凹部と前記進行波電極がともに実質的に対称な構造であることを特徴とする請求項1もしくは請求項2の何れか1項に記載の光変調器。
  5. 前記凹部における前記接地導体の厚みが前記凹部以外における前記接地導体の少なくとも一部の厚みよりも厚いことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の光変調器。
  6. 前記凹部以外における厚みが薄く形成された前記接地導体の一部が欠落していることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の光変調器。
  7. 前記中心導体に相対向する接地導体が前記凹部以外の少なくとも一部の領域における前記接地導体よりも厚いことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載の光変調器。
  8. 前記中心導体に相対向する接地導体が前記中心導体もしくは前記接地導体の少なくとも一部とほぼ同じ厚みを持つことを特徴とする請求項1から請求項7の何れか1項に記載の光変調器。
  9. 前記凹部における前記接地導体が前記中心導体もしくは前記接地導体の少なくとも一部とほぼ同じ厚みを持つことを特徴とする請求項1から請求項8の何れか1項に記載の光変調器。
  10. 前記光導波路を下方に具備しない前記接地導体の下方に前記凹部を具備しない構造であることを特徴とする請求項1から請求項8の何れか1項に記載の光変調器。
  11. 前記基板がリチウムナイオベートからなることを特徴とする請求項1から請求項10の何れか1項に記載の光変調器。
  12. 前記基板が半導体からなることを特徴とする請求項1から請求項10の何れか1項に記載の光変調器。
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