JP5025600B2 - 光変調器 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示された、z−カットLN基板を用いて構成した、いわゆるリッジ型LN光変調器を第1の従来技術の光変調器として図19にその斜視図を示す。なお、図20は図19のA−A´線における断面図である。
この第1の従来技術の問題点を解決するために、特許文献2に開示された第2の従来技術の相互作用部における断面図を図21に示す。この図21からわかるように、リッジ部8bの上に形成された接地導体4b´と外周部10bの上に形成された接地導体4b´´の厚みは厚いが、凹部9cに形成された接地導体4b´´´の厚みを例えば約300nm以下と薄くしている。このように凹部9cにおける接地導体4b´´´の厚みを薄くすることにより、広い面積を有する接地導体4b´´がリッジ部8bへ与える応力を小さくすることができるので、温度安定性を改善できるという考え方である。
図22に特許文献3に開示された第3の従来技術の上面図を示す。なお、z−カットLN基板1の幅は数ミリメートルあり、相互作用光導波路3aと3bのギャップは15μm程度である。またz−カットLN基板1の長さは5cm〜7cm程度である。
図1に本発明の第1の実施形態についてその上面図を示す。また、D−D´、E−E´における断面図を各々図2と図3に示す。ここで、11a、11b、及び11cは空隙部である。なお、4b(4)、4b(5)、4b(6)、4c(4)、4c(5)、4c(5)´、4c(6)は接地導体である。
図5は本発明における第2の実施形態の上面図を示している。図1に示した第1の実施形態と比較するとわかるように、本実施形態では空隙部11aと薄い接続用接地導体4c(5)´とが、また厚い接続用接地導体4b(5)と4c(5)とが相互作用光導波路の方向に互いにずれており、その結果F−F´とG−G´における断面図は図2及び図3と同じである。
図6に本発明の第3の実施形態についてその上面図を示す。また、H−H´、I−I´における断面図を各々図7と図8に示す。ここで、第1の実施形態と同じく、11aは空隙部である。なお、4b(4)、4b(5)、4b(6)、4c(4)、4c(6)、4c(7)は接地導体である。接地導体4b(5)は接地導体4b(4)と4b(6)を、また接地導体4c(7)は接地導体4c(4)と4c(6)を接続している(接地導体4b(5)と接地導体4c(7)は接続用接地導体とも呼ばれる)。また、10bと10dは外周部である。8aと8bはリッジ部である。空隙部11aは接地導体において導体が欠落した部位(あるいは、接地導体に開けた窓)とも言える。
図9に本発明の第4の実施形態についてその上面図を示す。また、J−J´、K−K´における断面図を各々図10と図11に示す。ここで、第1の実施形態と同じく、11aは空隙部である。なお、4b(4)、4b(6)、4b(7)、4c(4)、4c(5)、4c(5)´、4c(6)は接地導体である。薄い接地導体4b(7)は接地導体4b(4)と4b(6)とを、また厚い接地導体4c(5)と薄い接地導体4c(5)´は接地導体4c(4)と4c(6)とを接続している(各々、薄い接地導体4b(7)、及び厚い接地導体4c(5)と薄い接地導体4c(5)´は接続用接地導体とも呼ばれる)。また、10bと10dは外周部である。8aと8bはリッジ部である。空隙部11aは接地導体において導体が欠落した部位(あるいは、接地導体に開けた窓)とも言える。
図12に本発明の第5の実施形態についてその上面図を示す。また、L−L´、M−M´における断面図を各々図13と図14に示す。ここで、第1の実施形態と同じく、11aは空隙部である。なお、4b(4)、4b(6)、4b(7)、4c(4)、4c(6)、4c(7)は接地導体である。接地導体4b(7)は接地導体4b(4)と4b(6)を、また接地導体4c(7)は接地導体4c(4)と4c(6)を接続している(接地導体4b(7)と接地導体4c(7)は接続用接地導体とも呼ばれる)。また、10bと10dは外周部である。8aと8bはリッジ部である。空隙部11aは接地導体において導体が欠落した部位(あるいは、接地導体に開けた窓)とも言える。
図15に本発明の第6の実施形態についてその上面図を示す。また、N−N´、O−O´における断面図を各々図16と図17に示す。ここで、第1の実施形態と同じく、11aは空隙部である。なお、4b(8)、4b(9)、4b(10)、4b(11)、4c(8)、4c(9)、4c(9)´、4c(10)、4c(11)は接地導体である。接地導体4b(9)は接地導体4b(8)と4b(10)を、また接地導体4c(9)、4c(9)´は接地導体4c(8)と4c(10)を接続している(接地導体4b(9)と接地導体4c(9)、4c(9)´は接続用接地導体とも呼ばれる)。また、10bと10dは外周部である。8aと8bはリッジ部である。空隙部11aは接地導体において導体が欠落した部位(あるいは、接地導体に開けた窓)とも言える。
なお、本明細書において、進行波電極が中心導体の中心線に対して左右対称であることが高周波電気信号の伝搬の観点から最も望ましいと述べてきたが、これは主要な構造についてのことである。つまり、図5において、接続用接地導体4b(5)と4c(5)が光導波路の長手方向において(図1、図5、図8の紙面では上下方向に)互いにずれているが、進行波電極の基本的な構造である中心導体4aや光導波路の長手方向に連続な接地導体(4b(4)と4c(4)、4b(6)と4c(6))については中心導体4aの中心軸に対して対称であるため、高周波電気信号にとってはほぼ左右対称な電極構造と感じる。なお、相互作用部の長手方向のぎりぎりまで空隙部11b、11cを形成しても良いことは言うまでもない。つまり、厳密には対称でない構造であっても主要な部位でほぼ対称であれば、それも本発明に属することは言うまでもない。
2、14、15:SiO2バッファ層(バッファ層)
3:マッハツェンダ光導波路(光導波路)
3a、3b:マッハツェンダ光導波路を構成する相互作用光導波路
4:進行波電極
4a:中心導体
4b、4b´、4b´´、4b´´´、4b(4)、4b(5)、4b(6)、4b(7)、4b(8)、4b(9)、4b(10)、4b(11)、4c、4c(4)、4c(5)、4c(5)´、4c(6)、4c(7)、4c(8)、4c(9)、4c(9)´、4c(10)、4c(11):接地導体
5:Si導電層
6:高周波(RF)電気信号給電線
7:高周波(RF)電気信号出力線
8a:リッジ部(中心導体用リッジ部)
8b、8c:リッジ部(接地導体用リッジ部)
9a、9b、9c、9d:凹部
10a、10b、10c、10d:外周部
11a、11b、11c、11d:空隙部(導体が欠落した部位)
13a、13d:埋め込み部
Claims (8)
- 電気光学効果を有する基板と、前記基板に形成された2本の光導波路と、前記基板の上に形成されたバッファ層と、該バッファ層の上方に配置された中心導体と接地導体からなる進行波電極と、前記進行波電極を伝搬する高周波電気信号の電界強度が強い領域における前記基板の少なくとも一部を掘り下げることにより形成した凹部により構成されるリッジ部とを具備し、該リッジ部は前記中心導体が上方に形成された中心導体用リッジ部と、前記接地導体が上方に形成された接地導体用リッジ部からなり、前記中心導体用リッジ部に前記2本の光導波路のうちの1本が形成され、前記接地導体用リッジ部にもう1本の光導波路が形成されている光変調器において、
前記凹部は第1、第2及び第3の凹部でなり、前記第1の凹部の中心線に対して対称な位置に前記第2及び第3の凹部が形成されており、前記第1の凹部と前記第2の凹部との間に前記中心導体用リッジ部が形成され、前記第1の凹部と前記第3の凹部との間に前記接地導体用リッジ部が形成されており、
前記第1の凹部及び前記第2の凹部の上方には前記接地導体が形成されておらず、
前記第3の凹部の上方と、前記第2の凹部に隣接する前記中心導体用リッジ部でない側の基板上に形成された前記接地導体の前記中心導体の中心線に対して前記第3の凹部と対称となる位置とにて、一方に前記接地導体が形成された部分と形成されていない部分とが接続用接地導体と空隙部として光導波路方向に交互に形成され、他方に前記中心導体の厚みよりも導体が薄く形成された部分と前記中心導体もしくは前記中心導体に相対向する接地導体とほぼ同じ厚みを持つ部分とが形成されていることを特徴とする光変調器。 - 電気光学効果を有する基板と、前記基板に形成された2本の光導波路と、前記基板の上に形成されたバッファ層と、該バッファ層の上方に配置された中心導体と接地導体からなる進行波電極と、前記進行波電極を伝搬する高周波電気信号の電界強度が強い領域における前記基板の少なくとも一部を掘り下げることにより形成した凹部により構成されるリッジ部とを具備し、該リッジ部は前記中心導体が上方に形成された中心導体用リッジ部と、前記接地導体が上方に形成された接地導体用リッジ部からなり、前記中心導体用リッジ部に前記2本の光導波路のうちの1本が形成され、前記接地導体用リッジ部にもう1本の光導波路が形成されている光変調器において、
前記凹部は第1、第2及び第3の凹部でなり、前記第1の凹部の中心線に対して対称な位置に前記第2及び第3の凹部が形成されており、前記第1の凹部と前記第2の凹部との間に前記中心導体用リッジ部が形成され、前記第1の凹部と前記第3の凹部との間に前記接地導体用リッジ部が形成されており、
前記第1の凹部及び前記第2の凹部の上方には前記接地導体が形成されておらず、
前記第3の凹部の上方と、前記第2の凹部に隣接する前記中心導体用リッジ部でない側の基板上に形成された前記接地導体の前記中心導体の中心線に対して前記第3の凹部と対称となる位置とにて、一方に前記接地導体が形成された部分と形成されていない部分とが接続用接地導体と空隙部として光導波路方向に交互に形成され、他方に前記接地導体が前記中心導体の厚みよりも薄い厚さで全面に形成されていることを特徴とする光変調器。 - 前記接続用接地導体が、前記中心導体もしくは前記接地導体の少なくとも一部とほぼ同じ厚みを持つことを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の光変調器。
- 前記接続用接地導体が、前記中心導体の厚みよりも薄いことを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の光変調器。
- 前記第3の凹部に隣接する前記接地導体用リッジ部でない側の基板上に形成された接地導体の、前記高周波電気信号の電磁界が小さくなった領域である前記第3の凹部から所定距離離れた領域における厚みを、当該領域以外の領域における接地導体の厚みよりも薄く構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の光変調器。
- 前記第2の凹部に隣接する前記中心導体用リッジ部でない側の基板上に形成された接地導体の、前記高周波電気信号の電磁界が小さくなった領域である前記第2の凹部から所定距離離れた領域における厚みを、当該領域以外の領域における接地導体の厚みよりも薄く構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の光変調器。
- 前記基板がリチウムナイオベートからなることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の光変調器。
- 前記基板が半導体からなることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の光変調器。
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