JP5161813B2 - 混合フェライト粉およびその製造方法、並びに、電波吸収体 - Google Patents
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Description
ンストップ自動料金徴収システム(ETC)、自動車走行支援システム(AHS)などが挙げられる。このように高周波域での電波利用形態が多様化すると、電子部品同士の干渉による故障、誤動作、機能不全などが懸念され、その対策が重要となってくる。その対策の1つとして、電波吸収体を用いて不要な電波を吸収し、電波の反射および侵入を防ぐ方法が有効である。この為、GHz帯域用の電波吸収体は需要が増大しつつある。
記のMFR測定法に従ってフェライト量93重量%で測定したメルトフローレートが7g/10min以上であるマグネトプランバイト型フェライト粉末を開示している(特許文献4)。
これに対し、Z型六方晶フェライト粉(本発明において単に「Z型フェライト粉」と記載する場合がある。)やY型六方晶フェライト粉(本発明において単に「Y型フェライト粉」と記載する場合がある。)、M型六方晶フェライト粉(本発明において単に「M型フェライト粉」と記載する場合がある)には、1GHz以上での電波吸収特性が期待される。しかし、従来のZ型六方晶フェライト粉やY型六方晶フェライト粉、M型六方晶フェライト粉の粉体では、所定の周波数帯域において十分に減衰率の高い電波吸収体を得ることが容易ではない。
フェライト粉の結晶やY型フェライト粉の結晶、M型六方晶フェライト粉の結晶を薄い板状とし、電波吸収性能の改善を試みた。
しかしながら、当該Z型、Y型およびM型フェライトの結晶は、粒度分布がシャープであるため充填性が悪くなり、期待する改善を得ることは困難であった。
しかしながら、本発明者等が、特許文献4の手法を電波吸収体用磁性粉に応用したところ、微粉を作成するため、粉砕により粉末のサイズを小さくすることで、今度は、電波吸収特性が下がってしまうことを知見した。
しかしながら、焼成条件等を制御することでフェライト粉の粒子サイズを変化させると、今度は、当該フェライト粉が電波吸収特性を示す電波の周波数も、変化してしまうことを知見した。
2種以上のフェライト粉を混合した混合フェライト粉であって、
当該混合フェライト粉を構成する2種以上のフェライト粉の、それぞれのピーク粒径の
大きさをPとし、当該2種以上のフェライト粉のピーク粒径のうち、最も大きなピーク粒径をPmax、最も小さなピーク粒径をPminとしたとき、Pmax/Pmin≧1.5であり、
且つ、当該混合フェライト粉を構成する2種以上のフェライト粉の各々と、高分子基材とを用いて、当該各々のフェライト粉濃度が90質量%となる電波吸収体を作製し、当該各々の電波吸収体において、複素透磁率の虚数部μ''の最大値を示す周波数をfとし、当該2種以上の電波吸収体の周波数fのうち、最も高い周波数をfmax、最も低い周波数をfminとしたとき、fmax/fmin≦1.3であり、且つ、当該2種以上の電波吸収体の、それぞれの複素透磁率の虚数部μ''の最大値のうち、最も大きいものをμ''max、最も小さいものをμ''minとしたとき、μ''max/μ''min≦1.5であることを特徴とする混合フェライト粉である。
前記2種以上のフェライト粉が、Z型六方晶フェライト粉と、Y型六方晶フェライト粉とであることを特徴とする第1の発明に記載の混合フェライト粉である。
前記2種以上のフェライト粉が、Z型六方晶フェライト粉と、M型六方晶フェライト粉とであることを特徴とする第1の発明に記載の混合フェライト粉である。
2種以上のフェライト粉を混合して、混合フェライト粉を製造する混合フェライト粉の製造方法であって、
当該2種以上のフェライト粉の、それぞれのピーク粒径の大きさをPとし、当該2種以上のフェライト粉のピーク粒径のうち、最も大きなピーク粒径をPmax、最も小さなピーク粒径をPminとしたとき、Pmax/Pmin≧1.5であり、
且つ、当該2種以上のフェライト粉の各々と、高分子基材とを用いて、当該各々のフェライト粉濃度が90質量%となる電波吸収体を作製し、当該各々の電波吸収体において、複素透磁率の虚数部μ''の最大値を示す周波数をfとし、当該2種以上の電波吸収体の周波数fのうち、最も高い周波数をfmax、最も低い周波数をfminとしたとき、fmax/fmin≦1.3であり、且つ、当該2種以上の電波吸収体の、それぞれの複素透磁率の虚数部μ''の最大値のうち、最も大きいものをμ''max、最も小さいものをμ''minとしたとき、μ''max/μ''min≦1.5である、2種以上のフェライト粉を混合して、混合フェライト粉を製造することを特徴とする混合フェライト粉の製造方法である。
前記2種以上のフェライト粉として、Z型六方晶フェライト粉と、Y型六方晶フェライト粉とを用いることを特徴とする第4の発明に記載の混合フェライト粉の製造方法である。
前記2種以上のフェライト粉として、Z型六方晶フェライト粉と、M型六方晶フェライト粉とを用いることを特徴とする第4の発明に記載の混合フェライト粉の製造方法である。
第1から第3の発明のいずれかに記載の混合フェライト粉を含むことを特徴とする電波吸収体である。
具体的には、当該混合フェライト粉を構成する2種以上のフェライト粉の各々と、高分子基材とを用いて、当該各々のフェライト粉濃度が90質量%となる電波吸収体を作製し、当該各々の電波吸収体において、複素透磁率の虚数部μ''の最大値を示す周波数をfとし、当該2種以上の電波吸収体の周波数fのうち、最も高い周波数をfmax、最も低い周波数をfminとしたとき、fmax/fmin≦1.3であり、且つ、当該2種以上の電波吸収体の、それぞれの複素透磁率の虚数部μ''の最大値のうち、最も大きいものをμ''max、最も小さいものをμ''minとしたとき、μ''max/μ''min≦1.5であることが好ましい。
そこで、今度は、同組成のフェライト粉の焼成条件等を制御することで、2種以上の異なる平均粒子径を有する同組成のフェライト粉を製造し、それらを混合することで流動性・配向性を上げることを試みた。しかしながら、焼成条件等を制御することでフェライト粉の粒子サイズを変化させると、今度は、当該フェライト粉が電波吸収特性を示す電波の周波数も、変化してしまい、目標とする周波数帯域での電波吸収特性が低下していた。
さらに、当該2種以上のフェライト粉として、互いに、電波吸収特性の類似したフェライト粉を選択することにより、本発明に係る混合フェライト粉を用いた電波吸収体では、電波吸収特性が向上しているものである。
より、エレクトロニクス装置のさらなる軽量化、小型化が可能になり、産業に資するところが大である。
えば2価のCo、Ni、Zn、Cu、Mg、Fe、Mn、および、1価のLiと3価のFeとの組合せ、から選択される1種以上である。またMeは、前記Feの一部の組成を、Alのような3価の元素や、TiとCoのような4価と2価の元素で置換したものも含む。)等が挙げられる。
当該、a、b、c、・・・の値から、XRDピーク強度割合=a/(a+b+c+‥)
を求め、当該XRDピーク強度割合から、各組成物の配合比率を求めることができる。
また、上述したX線回折以外にも、SEM、SEM−EDS等の各種分析により、混合フェライト粉における、例えば「ピーク粒径の大きなフェライト粉重量:ピーク粒径の小さなフェライト粉重量」の配合比率を確認することができる。
尚、本発明において、「粉砕」とは結晶粒子自体を砕く操作のことであり、「分散」とは結晶粒子自体を砕くことなく、1次粒子が凝集した2次粒子を、1次粒子へ分散させる操作のことであり、「解砕」とは、乾燥等の操作により固まった粉体を、元の粉体へ解きほぐす操作のことである。
まず、実施例において用いた、試料の諸物性の測定方法・装置について説明する。
フェライト粉の比表面積(SSA)は、BET法に基づいて、ユアサ アイオニクス株
式会社製のモノソーブを用いて測定を行った。
フェライト粉の圧縮密度は、内径2.54cmφの円筒形金型にフェライト粉10gを充填した後、1ton/cm3の圧力で圧縮した。このときのフェライト粉の密度を圧縮密度として測定した。
フェライト粉の粒度分布は、レーザー回折式粒度分布測定装置(株式会社日本レーザー製、HELOS&RODOS)を用いて、focal length=20mm、分散圧
5.0bar、吸引圧 130mbarの条件にて粒度分布・ピーク粒径を測定した。
尚、当該粒度分布において、D16、D50、D84とは、それぞれ、体積16%、50%、84%における累積粒度分布のことであり、−0.3μ、−0.52μ、−1μ、+5μ、+8.6μとは、それぞれ、粒径0.3μmアンダー、粒径0.52μmアンダー、粒径1μmアンダー、粒径5μmアッパー、粒径8μmアッパーの粒子の存在割合のことである。
フェライト粉の磁気特性は、VSM(東英工業株式会社製、VSM−P7)を用いてσs(emu/g)、σr(emu/g)、Hc(Oe)、SQの測定を行った。
フェライト粉のX線回折の測定条件は、管球:コバルト管球、Goniometer:Ultima+水平ゴニオメーターI型、Attachment:ASC−43(縦型)、Monochrometer:全自動モノクロメータ、ScannigMode:2θ/θ、ScaninigType:CONTINUOUS、X−Ray:40kV/30mA、発散スリット:1/2deg.、散乱スリット:1/2deg.、受光スリット:0.15mm、測定範囲:30°〜70°である。
得られた電波吸収体(シート)から切り出した小片を、外径7mm、内径3mmの円筒状測定ピースに成形した。当該測定ピースを、φ7mm×φ3.04mmの同軸管に装入し、同軸管の端をショートホルダーで短絡し、ネットワークアナライザー(ヒューレットパッカード社製、HP8720D)を用いて、1〜20GHzにおける反射・透過係数(Sパラメーター)を測定した。
当該測定結果は後述するように、μ''の値がGHz帯域にピークを示した。一般的に、磁性損失材料を用いた電波吸収体では、磁性損失を示す複素比透磁率μ''が目標の電波吸収周波数帯域で高くなる。そこで当該μ''の測定結果を、電波吸収シミュレーションを行う際のパラメーターとして用いた。
実施例1に係る混合フェライト粉の製造について、図1に示す製造フローを参照しながら説明する。
(ピーク粒径の大きなフェライト粉:Z型フェライトの製造)
原料としてBaCO3、Co3O4、ZnO、α−Fe2O3とBaCl2を用いた。
そして、BaCl2を除く原料をモル比で、(Ba:Co:Zn:Fe = 3:1:0.5:24)に対応する量比で秤量(1)し、配合原料とした。この配合原料100質量部へ、当該BaCl2の2.7質量部を添加した。
BaCl2が添加秤量された配合原料粉を、ハイスピードミキサーで混合(2)した後、さらに振動ミルにより乾式法で混合強化(3)する方法で混合した。
得られた混合粉をペレット状に造粒(4)・成形し乾燥(5)する。この成形体をローラーハース型電気炉に送入し、大気中において1250℃で2hr保持することにより焼成(6)した。
得られた焼成品をハンマーミルで分散(7)し、さらに解粒の為、アトライター(AT)(溶媒:水)で5min湿式分散(8)した後、脱水・乾燥(9)した。当該脱水・乾燥した乾燥品をハンマーミルで解砕(10)して、Z型フェライト粉を得た。
原料としてBaCO3、ZnO、α−Fe2O3とBaCl2を用いた。そして、当該BaCl2を除く原料をモル比で、(Ba:Zn:Fe = 2:1.6:12)に対応する量比で秤量(11)した。当該BaCl2は他の配合原料100質量部に対して2.7質量部を添加した。
秤量された原料粉をハイスピードミキサーで混合(12)した後、さらに振動ミルにより乾式法で混合強化(13)する方法で混合した。
得られた混合粉をペレット状に造粒(14)・成形し乾燥(15)した。この成形体をローラーハース型電気炉に送入し、大気中において1200℃で2hr保持することにより焼成(16)した。得られた焼成品をハンマーミルで分散(17)した後、アトライター(AT)(溶媒:水)で5min湿式分散(18)し、脱水・乾燥(19)した。当該脱水・乾燥した焼成品をハンマーミルで解砕(20)して、Y型フェライト粉を得た。
表1より、得られたZ型フェライト粉とY型フェライト粉とにおいて、ピーク粒径がZ型フェライト粉14.4μm、Y型フェライト粉3.0μmである。従って、当該2種以上のフェライト粉のピーク粒径のうち、最も大きなピーク粒径はPmax=14.4μmであり、最も小さなピーク粒径はPmin=3.0μmであるからピーク粒径の比Pmax/Pmin=4.8である。
同様に、表2より、最も大きな複素透磁率の虚数部μ''の最大値を示す周波数2.56GHzと、最も小さな複素透磁率の虚数部μ''の最大値を示す周波数2.22GHzとの比fmax/fminが1.15であり、最も大きな複素透磁率の虚数部μ''の最大値を示すμ''の値3.98と、最も小さな複素透磁率の虚数部μ''の最大値を示すμ''の値3.86との比μ''max/μ''minが1.03であった。
ここで、上記で得られたZ型フェライト粉(90wt%)と、Y型フェライト粉(10wt%)とを秤量し、これをサンプルミル(共立理工(株)製、SK−10型)で乾式混合(21)して混合フェライト紛とし、実施例1に係る混合フェライト粉を得た。
次に、実施例1に係る混合フェライト粉を含む電波吸収体(シート)を製造し、電波吸収特性を測定した。以下、具体的に説明する。
得られた混合フェライトコンテントが90質量%となるように、当該フェライト粉と高分子基材とを、ラボブラストミル(東洋精機製作所製、30C150)合計10分間混練して、電波吸収体素材(混練物)を作製した。尚、当該高分子素材としては、合成ゴム(JSR(日本合成ゴム)製、N215SL)を使用した。
作製された電波吸収体素材を、圧延ロールにより厚さ2.0mmに圧延し、実施例1に係る混合フェライト粉を含む電波吸収体(シート)を得た。
当該波吸収特性評価結果を図2に示す。図2は、縦軸に透磁率μ、横軸に周波数の対数をとり、複素透磁率の実数部μ'を細実線、虚数部μ''を太実線でプロットしたグラフで
ある。
図13は、縦軸に当該電波吸収シートが2.4GHzの電磁波に対して示す減衰率(dB)を採り、横軸に当該電波吸収シートのシート厚み(mm)を採ったグラフである。そして、2.4GHzにおいて、上記Sパラメーターを基に、電波吸収体シートのシート厚(mm)と、電波の減衰量(dB)との関係をシミュレートしたものである。尚、図13において、縦軸の減衰量は、上記測定で得られた反射量(S11)を用いた。反射量(S11)とは、試料をホルダーに装入した場合の反射量から、試料を装入しない場合の反射量を引いた値(反射減衰量)である。
当該減衰率−20dBを、実施例1に係る電波吸収シートが採るべきシート厚みの判断基準と考えたのは、電波吸収シートにおいて、減衰量が−20dB以下であれば、電波吸収体として十分使用出来ると考えられていることによる。
具体的には、上記混合フェライト粉と同様に、単独のZ型フェライト粉および単独のY型フェライト粉を用いて電波吸収体(シート)を製造し、同様の測定を行った。
Z型フェライト粉の電波吸収特性評価結果を図7に示し、Y型フェライト粉の電波吸収特性評価結果を図8に示す(尚、図7、図8および後述する図3〜図6、図9〜12、図19〜図27は、図2と同様のグラフである。)。
図7より、上述したように、Z型フェライト粉のμ''の最大値が3.98であること、当該μ''の最大値を示す周波数が2.22GHzであることが判明した。また、Y型フェ
ライト粉のμ''の最大値が3.86であること、当該μ''の最大値を示す周波数が2.56GHzであることが判明した。
図13より、Z型フェライト粉を単独で含む電波吸収体(シート)の場合、シート厚みは3.5mm以上必要なことが判明した。同様に、Y型フェライト粉を単独で含む電波吸収体(シート)の場合、シート厚みは3.6mm以上必要なことが判明した。当該値を表2に示した。
実施例1と同様の操作により、Z型フェライト粉とY型フェライト粉とを作製した。
作製されたZ型フェライト粉とY型フェライト粉とを、表9に示す割合で秤量・配合し、サンプルミル混合して実施例2〜5に係る混合フェライト粉を得た。
実施例2〜5に係る混合フェライト粉の配合、比表面積(SSA)、圧縮密度(CD)、粒度分布、ピーク粒径の測定結果を表9に示し、磁気特性の測定結果を表10に示した。
さらに、実施例3に係る混合フェライト粉のX線回折測定結果を、図14に示した。
図3より、実施例2に係るフェライト粉のμ''の最大値が4.38であること、当該μ''の最大値を示す周波数が2.07GHzであることが判明した。同様に、実施例3に係るフェライト粉のμ''の最大値が4.49であること、当該μ''の最大値を示す周波数が2.03GHzであることが判明した。同様に、実施例4に係るフェライト粉のμ''の最大値が4.35であること、当該μ''の最大値を示す周波数が2.07GHzであることが判明した。同様に、実施例5に係るフェライト粉のμ''の最大値が4.26であること、当該μ''の最大値を示す周波数が2.14GHzであることが判明した。当該値を表10に示した。
このとき、図13において、実施例2に係る電波吸収体(シート)のシミュレーション結果を太長破線で、実施例3に係る電波吸収体(シート)のシミュレーション結果を太短破線で、実施例4に係る電波吸収体(シート)のシミュレーション結果を太1点鎖線で、実施例5に係る電波吸収体(シート)のシミュレーション結果を太2点鎖線で、プロットした。
実施例6に係る混合フェライト粉の製造について、図17に示す製造フローを参照しながら説明する。
原料としてBaCO3、Co3O4、ZnO、α−Fe2O3とBaCl2を用いた。そして、BaCl2を除く原料を、モル比で(Ba:Co:Zn:Fe = 3:0.18:1.62:24)に対応する量比で秤量(1)して配合原料とした。当該BaCl2は他の配合原料100質量部に対して、2.7質量部を添加した。
秤量された原料粉をハイスピードミキサーで混合(2)した後、さらに振動ミルにより乾式法で混合強化(3)する方法で混合した。
得られた混合粉をペレット状に造粒(4)・成形し乾燥(5)する。この成形体をローラーハース型電気炉に送入し、大気中において1250℃で2hr保持することにより焼成(6)した。
得られた焼成品をハンマーミルで分散(7)し、さらに解粒の為、アトライター(溶媒:水)で5min湿式分散(8)した後、脱水・乾燥(9)した。当該脱水・乾燥した焼成品をハンマーミルで解砕(10)して、Z型フェライト粉を得た。
原料としてBaCO3、Co3O4、ZnO、TiO2とα−Fe2O3を用いた。そして、原料を、モル比で(Ba:Co:Zn:Ti:Fe = 2:0.625:0.625:1.25:9.5)に対応する量比で秤量(11)した。
秤量された原料粉をハイスピードミキサーで混合(12)した後、さらに振動ミルにより乾式法で混合強化(13)する方法で混合した。
得られた混合粉をペレット状に造粒(14)・成形し乾燥(15)する。この成形体をローラーハース型電気炉に送入し、大気中において1220℃で2hr保持することにより焼成(16)した。
得られた焼成品をハンマーミルで粗粉砕(17)し、さらに解粒の為、アトライター(溶媒:水)で5min湿式粉砕(18)した後、脱水・乾燥(19)した。当該脱水・乾燥した焼成品をハンマーミルで解砕(20)して、実施例6に係るピーク粒径の小さな(微)M型フェライト粉を得た。
表5より、得られたZ型フェライト粉とピーク粒径の小さな(微)M型フェライト粉粉とにおいて、ピーク粒径がZ型フェライト粉8.0μm、ピーク粒径の小さな(微)M型フェライト粉1.8μmである。従って、当該2種以上のフェライト粉のピーク粒径のうち、最も大きなピーク粒径はPmax=8.0μmであり、最も小さなピーク粒径はPmin=1.8μmであるからピーク粒径の比Pmax/Pmin=4.4である。
同様に、表6より、最も大きな複素透磁率の虚数部μ''の最大値を示す周波数10.56GHzと、最も小さな複素透磁率の虚数部μ''の最大値を示す周波数9.85GHzとの比fmax/fminが1.07であり、最も大きな複素透磁率の虚数部μ''の最大値
を示すμ''の値1.13と、最も小さな複素透磁率の虚数部μ''の最大値を示すμ''の値1.03との比μ''max/μ''minが1.10であった。
ここで、上記で得られたZ型フェライト粉(90wt%)と、ピーク粒径の小さな(微)M型フェライト粉(10wt%)とを秤量し、これをサンプルミルで乾式混合(21)して混合フェライト紛とし、実施例6に係る混合フェライト粉を得た。
実施例6に係る混合フェライト粉を用いて、実施例1と同様の操作により実施例6に係る電波吸収体(シート)を作製した。この実施例6に係る混合フェライト粉を用いた電波吸収体(シート)の電波吸収特性を測定した。
図19より、実施例6に係る混合フェライト粉を用いた電波吸収体の複素透磁率の虚数部μ''の最大値が1.13であること、当該μ''の最大値を示す周波数が9.85GHzであることが判明した。当該値を表6に示した。
図28は、縦軸に当該電波吸収シートが9.5GHzの電磁波に対して示す減衰率(dB)を採り、横軸に当該電波吸収シートのシート厚み(mm)を採ったグラフである。そして、9.5GHzにおいて、上記Sパラメーターを基に、電波吸収体シートのシート厚(mm)と、電波の減衰量(dB)との関係をシミュレートしたものである。 尚、図28において、縦軸の減衰量は、上記測定で得られた反射量(S11)を用いた。反射量(S11)とは、試料をホルダーに装入した場合の反射量から、試料を装入しない場合の反射量を引いた値(反射減衰量)である。
当該減衰率−20dBを、実施例6に係る電波吸収シートが採るべきシート厚みの判断基準と考えたのは、電波吸収シートにおいて、減衰量が−20dB以下であれば、電波吸収体として十分使用出来ると考えられていることによる。
具体的には、上記混合フェライト粉と同様に、単独のZ型フェライト粉および単独のピーク粒径の小さな(微)M型フェライト粉を用いて電波吸収体(シート)を製造し、同様の測定を行った。
Z型フェライト粉の電波吸収特性評価結果を図22に示し、ピーク粒径の小さな(微)M型フェライト粉の電波吸収特性評価結果を図23に示す。
図22より、Z型フェライト粉のμ''の最大値が1.13であること、当該μ''の最大値を示す周波数が9.85GHzであることが判明した。また、ピーク粒径の小さな(微)M型フェライト粉のμ''の最大値が1.03であること、当該μ''の最大値を示す周波
数が10.56GHzであることが判明した。従って、μ''max/μ''min=1.10、fmax/fmin=1.07であった。当該値を表6に示した。
図28より、Z型フェライト粉を単独で含む電波吸収体(シート)の場合、シート厚みは1.8mm以上必要なことが判明した。同様に、ピーク粒径の小さな(微)M型フェライト粉を単独で含む電波吸収体(シート)の場合、シート厚みは1.9mm以上必要なことが判明した。当該値を表6に示した。
実施例6と同様の操作により、Z型フェライト粉と、ピーク粒径の小さな(微)M型フェライト粉とを作製した。
作製されたZ型フェライト粉とピーク粒径の小さな(微)M型フェライト粉とを、表9に示す割合で秤量・配合し、サンプルミル混合して実施例7、8に係る混合フェライト粉を得た。
実施例7、8に係る混合フェライト粉の比表面積(SSA)、圧縮密度(CD)、粒度分布、ピーク粒径、磁気特性の測定結果を表9に示した。
図20より、実施例7に係るフェライト粉のμ''の最大値が1.14であること、当該μ''の最大値を示す周波数が9.78GHzであることが判明した。同様に、実施例8に係るフェライト粉のμ''の最大値が1.12であること、当該μ''の最大値を示す周波数が9.78GHzであることが判明した。当該値を表10に示した。
図28において、実施例7に係る電波吸収体(シート)のシミュレーション結果を太長破線で、実施例8に係る電波吸収体(シート)のシミュレーション結果を太短破線で、プロットした。
実施例1と同様の操作により、Z型フェライト粉のみを作製した。
当該Z型フェライト粉を、遠心ボールミル(EBM)で20min粉砕し、比較例1に係るフェライト粉とした。以下、「粉砕された(微)Z型フェライト粉」と示す。
さらに、比較例1に係る粉砕された(微)Z型フェライト粉のX線回折測定結果を、図15に示した。
比較例1に係る粉砕された(微)Z型フェライト粉のみを用いて、実施例1と同様の操作により比較例1に係る電波吸収体(シート)を作製した。この比較例1に係る電波吸収体(シート)を電波吸収測定に供した。
比較例1に係る電波吸収体(シート)を製造した。この比較例1に係る電波吸収体(シート)の電波吸収特性を測定した。
図9より、比較例1に係るフェライト粉のμ''の最大値が2.43であること、当該μ''の最大値を示す周波数が2.56GHzであることが判明した。当該値を表10に示した。
実施例1と同様の操作により、Z型フェライト粉のみを作製した。
当該Z型フェライト粉を、遠心ボールミル(EBM)で40min粉砕し、比較例2に係るフェライト粉とした。以下、「強粉砕された(強微)Z型フェライト粉」と示す。
さらに、比較例2に係る強粉砕された(強微)Z型フェライト粉のX線回折測定結果を、図16に示した。
比較例2に係る強粉砕された(強微)Z型フェライト粉のみを用いて、実施例1と同様の操作により比較例2に係る電波吸収体(シート)を製造した。この比較例2に係る電波吸収体(シート)の電波吸収特性を測定した。
図10より、比較例2に係るフェライト粉のμ''の最大値が1.68であること、当該μ''の最大値を示す周波数が3.66Hzであることが判明した。当該値を表10に示した。
実施例1と同様の操作により、Z型フェライト粉を作製した。
当該Z型フェライト粉の一部を、Y型フェライト粉のピーク粒径に近づけるために、遠心ボールミル(EBM)を用いて20min粉砕して、比較例1と同様の粉砕された(微)Z型フェライト粉を得た。
比較例3に係る混合フェライト粉を用いて、実施例1と同様の操作により比較例3に係る電波吸収体(シート)を製造した。この比較例3に係る電波吸収体(シート)の電波吸収特性を測定した。
図11より、比較例3に係るフェライト粉のμ''の最大値が3.84であること、当該μ''の最大値を示す周波数が2.12GHzであることが判明した。当該値を表10に示した。
実施例1と同様の操作により、Z型フェライト粉を作製した。
当該Z型フェライト紛の一部を、Y型フェライト粉のピーク粒径に近づけるために、遠心ボールミル(EBM)を用いて40min粉砕して、比較例2と同様の強粉砕された(強微)Z型フェライト粉を得た。
図12より、比較例4に係るフェライト粉のμ''の最大値が3.68であること、当該μ''の最大値を示す周波数が2.07GHzであることが判明した。当該値を表10に示した。
比較例5に係る混合フェライト粉の製造について、図18に示す製造フローを参照しながら説明する。
原料としてBaCO3、Co3O4、ZnO、TiO2、α−Fe2O3とBaCl2を用いた。そして、当該BaCl2を除く原料を、モル比で、(Ba:Co:Zn:Ti:Fe = 2:0.625:0.625:1.25:9.5)に対応する重量比で秤量(1)し配合した。当該BaCl2は、他の配合原料100質量部に対して、2.7質量部を添加した。
秤量、配合された原料粉をハイスピードミキサーで混合(2)した後、さらに振動ミルによる乾式法により混合強化(3)する方法で混合した。
得られた混合粉をペレット状に造粒(4)・成形し、乾燥(5)した。
この成形体をローラーハース型電気炉に送入し、大気中において1250℃で2hr保持することにより焼成(6)した。
得られた焼成品をハンマーミルで分散(7)し、アトライター(溶媒:水)で5min湿式分散(8)して解粒した後、脱水・乾燥(9)した。当該脱水・乾燥した焼成品をハンマーミルで解砕(10)して、ピーク粒径の大きなM型フェライト粉を得た。
、粒度分布、ピーク粒径の測定結果を表7に示し、磁気特性の測定結果を表8に示した。尚、説明の便宜の為、当該測定結果を表9、表10にも記載した。
表7より、得られたピーク粒径の大きなM型フェライト粉とピーク粒径の小さな(微)M型フェライト粉粉とにおいて、ピーク粒径が、ピーク粒径の大きなM型フェライト粉4.5μm、ピーク粒径の小さな(微)M型フェライト粉1.8μmである。従って、当該2種以上のフェライト粉のピーク粒径のうち、最も大きなピーク粒径はPmax=8.0μmであり、最も小さなピーク粒径はPmin=4.5μmであるからピーク粒径の比Pmax/Pmin=2.5である。
同様に、表8より、最も大きな複素透磁率の虚数部μ''の最大値を示す周波数10.56GHzと、最も小さな複素透磁率の虚数部μ''の最大値を示す周波数8.64GHzとの比fmax/fminが1.22であり、最も大きな複素透磁率の虚数部μ''の最大値を示すμ''の値1.64と、最も小さな複素透磁率の虚数部μ''の最大値を示すμ''の値1.03との比μ''max/μ''minが1.60であった。
ここで、上記で得られたピーク粒径の大きなM型フェライト粉90wt%と、実施例6に係る微M型フェライト粉10wt%とを秤量し、これをサンプルミルで混合して混合紛とし、比較例5に係る混合フェライト粉を得た。
比較例5に係る混合フェライト粉を用いて、実施例1と同様の操作により比較例5に係る電波吸収体(シート)を製造した。この比較例5に係る電波吸収体(シート)の電波吸収特性を測定した。
図24より、比較例5に係るフェライト粉のμ''の最大値が1.53であること、当該μ''の最大値を示す周波数が8.64GHzであることが判明した。当該値を表10に示した。
比較例5に係る電波吸収体(シート)の、フェライト含有量、材料定数より9.5GHzにおける減衰量に及ぼすシート厚の影響をシミュレートした結果を図28に示す。
具体的には、上記混合フェライト粉と同様に、ピーク粒径の大きなM型フェライト粉を用いて電波吸収体(シート)を製造し、同様の測定を行った。
ピーク粒径の大きなM型フェライト粉の電波吸収特性評価結果を図25に示す。
図25よりピーク粒径の大きなM型フェライト粉のμ''の最大値が1.64であること、当該μ''の最大値を示す周波数が8.64GHzであることが判明した。また、上述したようにピーク粒径の小さな(微)M型フェライト粉のμ''の最大値が1.03であること、当該μ''の最大値を示す周波数が10.56GHzであることが判明した。従って、μ''max/μ''min=1.60、fmax/fmin=1.22であった。当該値を表8に示した。
ートした結果を図28に示した。但し、ピーク粒径の大きなM型フェライト粉は太1点鎖線で示した。
図28より、ピーク粒径の大きなM型フェライト粉を単独で含む電波吸収体(シート)の場合、減衰率が−20dBに到達しないことが判明した。当該結果を表8に示す。
比較例5と同様の操作によりM型フェライト粉を作製し、実施例6と同様の操作によりピーク粒径の小さな(微)M型フェライト粉を作製した。
作製されたM型フェライト粉と(微)M型フェライト粉とを、表9に示す割合で秤量・配合し、サンプルミル混合して比較例6、7に係るフェライト粉を得た。
比較例6、7に係る混合フェライト粉の配合、比表面積(SSA)、圧縮密度(CD)、粒度分布、ピーク粒径の測定結果を表9に示し、磁気特性の測定結果を表10に示した。
図26より、比較例6に係るフェライト粉のμ''の最大値が1.33であること、当該μ''の最大値を示す周波数が8.64GHzであることが判明した。当該値を表10に示した。
比較例7の結果を図27に示した。
図27より、比較例7に係るフェライト粉のμ''の最大値が1.11であること、当該μ''の最大値を示す周波数が8.78GHzであることが判明した。当該値を表10に示した。
図28において、比較例6に係る電波吸収体(シート)のシミュレーション結果を細短
破線で、比較例7に係る電波吸収体(シート)のシミュレーション結果を細1点鎖線でプロットした。
比較例7に係る電波吸収体(シート)の場合、−20dB以下の減衰量を得るために、シート厚みが1.9mm以上必要なことが判明した。当該結果を表10に記載した。
表9の結果から、実施例1から8に係るフェライト紛の比表面積(SSA)、圧縮密度(CD)、VSMにて測定した磁気特性、粒度分布のデータは、従来の技術に係る多様な製造方法で製造された比較例1から7に係るフェライト紛における当該データの範囲内にあることが判明した。
このことから、実施例1から8に係るフェライト紛は、従来の技術に係るフェライト紛と同様の操作技術、設備で扱うことが可能であることが判明した。
具体的には、2.4GHz帯において、実施例1から5および比較例1から4に係る電波吸収体シートのフェライト粉濃度は、全て90%の同一としたとき、実施例1から5に係る電波吸収体シートのμ''が4.24〜4.49の範囲にあったのに対し、比較例1から4に係る電波吸収体シートのμ'' は、1.68〜3.84に留まった。尚、実施例1
から5に係る電波吸収体シートのμ''の最大値を示す周波数は2.03〜2.20GHzであったのに対し、比較例1から4に係る電波吸収体シートのμ'' の最大値を示す周波
数は2.07〜3.66GHzであった。
。つまり、比較例から4の結果が示すように、粗粉のZ型フェライト粉を追加的に粉砕して、微粉のY型フェライト粉と同様のピーク粒径を持たせた後に、当該追加的に粉砕したZ型フェライト粉と、通常の粗粉のZ型フェライト粉とを混合しても、得られた吸収体シートの電波吸収特性は、実施例に劣るものであった。
8に係る電波吸収体シートのμ''の最大値を示す周波数は9.78〜9.85GHzであったのに対し、比較例1から4に係る電波吸収体シートのμ'' の最大値を示す周波数は
8.64〜8.78GHzに留まった。
Claims (7)
- 2種以上のフェライト粉を混合した混合フェライト粉であって、
当該混合フェライト粉を構成する2種以上のフェライト粉の、それぞれのピーク粒径の大きさをPとし、当該2種以上のフェライト粉のピーク粒径のうち、最も大きなピーク粒径をPmax、最も小さなピーク粒径をPminとしたとき、4.8≧Pmax/Pmin≧1.5であり、
且つ、当該混合フェライト粉を構成する2種以上のフェライト粉の各々と、高分子基材とを用いて、当該各々のフェライト粉濃度が90質量%となる電波吸収体 を作製し、当該各々の電波吸収体において、複素透磁率の虚数部μ''の最大値を示す周波数をfとし、当該2種以上の電波吸収体の周波数fのうち、最も高い 周波数をfmax、最も低い周波数をfminとしたとき、fmax/fmin≦1.3であり、且つ、当該2種以上の電波吸収体の、それぞれの複素透磁率の虚数部μ''の最大値のうち、最も大きいものをμ''max、最も小さいものをμ''minとしたとき、μ''max/μ''min≦1.5であることを特徴とする混合フェライト粉。 - 前記2種以上のフェライト粉が、Z型六方晶フェライト粉と、Y型六方晶フェライト粉とであることを特徴とする請求項1に記載の混合フェライト粉。
- 前記2種以上のフェライト粉が、Z型六方晶フェライト粉と、M型六方晶フェライト粉とであることを特徴とする請求項1に記載の混合フェライト粉。
- 2種以上のフェライト粉を混合して、混合フェライト粉を製造する混合フェライト粉の製造方法であって、
当該2種以上のフェライト粉の、それぞれのピーク粒径の大きさをPとし、当該2種以上のフェライト粉のピーク粒径のうち、最も大きなピーク粒径をPmax、最も小さなピーク粒径をPminとしたとき、4.8≧Pmax/Pmin≧1.5であり、
且つ、当該2種以上のフェライト粉の各々と、高分子基材とを用いて、当該各々のフェライト粉濃度が90質量%となる電波吸収体を作製し、当該各々の電波吸 収体において、複素透磁率の虚数部μ''の最大値を示す周波数をfとし、当該2種以上の電波吸収体の周波数fのうち、最も高い周波数をfmax、最も低い周波数をfminとしたとき、fmax/fmin≦1.3であり、且つ、当該2種以上の電波吸収体の、それぞれの複素透磁率の虚数部μ''の最大値のうち、最も大きいものをμ''max、最も小さいものをμ''minとしたとき、μ''max/μ''min≦1.5である、2種以上のフェライト粉を混合して、混合フェライト粉を製造することを特徴とする混合フェライト粉の製造方法。 - 前記2種以上のフェライト粉として、Z型六方晶フェライト粉と、Y型六方晶フェライト粉とを用いることを特徴とする請求項4に記載の混合フェライト粉の製造方法。
- 前記2種以上のフェライト粉として、Z型六方晶フェライト粉と、M型六方晶フェライト粉とを用いることを特徴とする請求項4に記載の混合フェライト粉の製造方法。
- 請求項1から3のいずれかに記載の混合フェライト粉を含むことを特徴とする電波吸収体。
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