JP5160712B2 - 適応フィルタリング方法及び装置 - Google Patents
適応フィルタリング方法及び装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5160712B2 JP5160712B2 JP2001581414A JP2001581414A JP5160712B2 JP 5160712 B2 JP5160712 B2 JP 5160712B2 JP 2001581414 A JP2001581414 A JP 2001581414A JP 2001581414 A JP2001581414 A JP 2001581414A JP 5160712 B2 JP5160712 B2 JP 5160712B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- value
- signal
- input signal
- filter
- step gain
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03H—IMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
- H03H21/00—Adaptive networks
- H03H21/0012—Digital adaptive filters
- H03H21/0043—Adaptive algorithms
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03H—IMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
- H03H17/00—Networks using digital techniques
- H03H17/0009—Time-delay networks
- H03H17/0018—Realizing a fractional delay
- H03H17/0027—Realizing a fractional delay by means of a non-recursive filter
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03H—IMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
- H03H21/00—Adaptive networks
- H03H21/0012—Digital adaptive filters
Landscapes
- Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
- Networks Using Active Elements (AREA)
- Feedback Control In General (AREA)
Description
本発明は入力信号を処理する方法に関する。本発明は、この方法を実施する対応したデータ処理装置に関する。
【0002】
本発明は、特に、通信チャネルを介した伝送中に歪むビデオデータ若しくはオーディオデータの処理に関する。
【0003】
以下の説明中、Aは、信号Aを表わし、A(n)は、離散時間nにおける信号Aのデジタル化値を表わす。
【0004】
入力信号Sinは、任意のタイプのデジタルビデオ、デジタルオーディオ、又は、デジタル通信データを表わす。信号Sinは、たとえば、ビデオデータ若しくはオーディオデータを表わす。入力信号Sinは、たとえば、基地局から生じた圧縮ビデオデータによる変調を受けた中間周波である。入力信号Sinは、地上波放送、ケーブルチャネル若しくは衛星チャネルを介して、基地局から受信器へ伝送される。伝送中に、信号Sinは、多様な形式の歪みの影響を受ける。伝送入力信号Sinは、トレーニングシーケンスを含む。受信トレーニングシーケンスは、間違いを含む場合がある。ある種の歪みを補償するため、間違いを含む可能性のある入力信号Sinは、適応フィルタFを用いてフィルタ処理される。フィルタFは、フィルタ処理後の受信トレーニングシーケンスが受信器によって予め認識されている元のトレーニングシーケンスと近似するように、適応する。フィルタFは、離散時間nに値C0(n)、C1(n)、...、Cm−1(n)をとるm個の調節可能な係数の組Cを含む。フィルタFは、出力信号Soutを作成し、値Sout(n)は、図1の式(A)に示されるように、時間nのフィルタ係数の値と、時間nでフィルタFに一時記憶されている入力信号Sinの値と、から得られる。
【0005】
フィルタFを適応させるため、誤差信号Eが、図1の式(B)に示されるように、基準信号Srefと信号Soutの差として得られる。基準信号は、予め受信器に認識されているトレーニングシーケンスである。この適応フィルタ処理方法又は等化方法は、トレーニングシーケンスに基づいて係数を適応させるので、屡々、教師付き等化方式と呼ばれる。
【0006】
係数の適応は、いわゆるブラインド等化方式によって行なわれる。ブラインド等化方式とは、トレーニングシーケンスの伝送を必要としない方式である。誤差信号Eの導出、及び、係数の適応は、適応フィルタの出力信号Soutの統計的性質に依存する。
【0007】
実現可能な適応方法は、誤差信号Eを最小にするため、組Cを更新する。組Cの更新は、通常、各係数を時間nから時間n+1までの時間増分として更新する方法である。時間nにおける係数Cjに関する更新式は、図1の式(C)である。式中、gは、時間nの数学的スカラー関数であり、f1は、時間nにおける誤差信号の値の数学的スカラー関数であり、f2は、入力信号Sin(n−j)における値の数学的スカラー関数であり、すなわち、時間nでフィルタFに一時記憶され、係数Cjと関連付けられている。
【0008】
図1の(D)に示されている周知の適応式は、フィルタFの出力信号と基準信号の間の不一致を最小化すべくフィルタFの係数を調節するための最小自乗平均(LMS)アルゴリズムに関係する。係数Cj(n)は、アルゴリズムの収束の速度を制御する適応ステップパラメータμを用いて更新される。
【0009】
参考のため引用した米国特許第5,568,411号には、適応フィルタの係数を更新する方法が開示されている。この方法は、周知のLMS更新アルゴリズムと非常によく似ている。従来の方法は、誤差信号の符号と、入力信号の連続したN回のサンプルの符号との積の和に依存した、極性一致相関器に基づく係数更新関係を取り扱う。
【0010】
本発明の目的は、データ処理装置で容易に実施され得る効率的なフィルタ処理方法の提供を目的とする。本発明の他の目的は、高速データ処理が可能であるデータ処理装置を提供すること、並びに、このようなデータ処理装置を低価格で実現することである。
【0011】
このため、本発明は、入力信号を処理する方法を提供する。この方法は、以下の手順を含む。入力信号は、調節可能なフィルタ係数を有するフィルタを使用して出力信号を作成するためフィルタ処理される。誤差信号は、出力信号から導出される。複数のフィルタ係数の少なくとも特定の一つのフィルタ係数に対し、更新量は、入力信号の第1の値と、誤差信号の第3の値の極性に依存する2値信号の第2の値と、ステップ利得の第4の値と、の積から作成される。ステップ利得は、2Kの形式で表わされ、Kは整数であり、第3の値の大きさ、及び、ステップ利得パラメータに依存する。特定のフィルタ係数は、このようにして導出された更新量を使用して調節される。
【0012】
本発明の処理方法は、少なくとも特定の一つの係数の適応によって誤差信号を最小化する出力信号を獲得することを目的とする。係数の適応は、入力信号の値と、誤差信号の極性と、2Kの形式の所定のステップ利得と、に基づいて実行される。整数Kは、誤差信号の値の大きさの関数である。理論的なLMS式に基づいて係数を更新するフィルタ処理を使用する従来の信号処理方法と比較すると、本発明による方法は、必要とされる乗算回数が少ないので、複雑さが緩和される。その上、従来技術によるフィルタ処理方法と比較すると、本発明の方法は、誤差信号の極性だけではなく、誤差信号の大きさを用いる。したがって、本発明の方法は、フィルタ係数をより精密に適合させることができる。さらに、用いられるステップ利得の形式は、2Kの形式であり、たとえば、予め準備されたバレルシフタ若しくはルックアップテーブルを用いて容易に実現される。このように、本発明の方法は、多数回の乗算が回避されるので、フィルタ係数用の高速かつ効率的な更新メカニズムが得られる点で有利である。本発明の方法は、従来技術の理論的アルゴリズムに基づく方法の精度と、計算量の少ない方法との間で、優れた解決策を提供する。
【0013】
本発明は、デジタル入力信号を処理するデータ処理装置にも関する。本発明の装置は、調節可能なフィルタ係数をもち、入力信号をフィルタ処理し、出力信号を作成するフィルタ処理回路を含む。この装置は、さらに、出力信号から誤差信号を導出する誤差計算器を含む。また、この装置は、2Kの形式のステップ利得の第1の値を導出するステップ利得計算器を含む。Kは整数であり、誤差信号の第2の値の大きさとステップ利得パラメータとに依存する。この装置は、誤差信号の第2の値の極性に基づく2値信号を供給する符号ユニットと、更新回路と、を有する。更新回路は、少なくとも一つの特定のフィルタ係数に対し、更新量を取得し、更新量を用いて特定の係数を調節する。更新量は、入力信号の第3の値と、2値信号の第4の値及び第5の値と、の積から形成される。
【0014】
本発明の装置は、簡単な乗算を実行する。一般的に、乗算は、処理用リソースに関して高いコストを要するので、本発明の装置は、利用可能な処理用リソース及び計算時間を効率的に利用する。
【0015】
以下では、添付図面を参照して、本発明の一例を詳細に説明する。図面中、同一若しくは対応した特徴を備えた構成要素は、同じ参照番号で指定されている。
【0016】
図2は、本発明によるデータ処理装置200の一実施例のブロック図である。装置200は、デジタル入力信号Sinをフィルタ処理しデジタル出力信号Soutを生成するフィルタ処理回路Fを含む。フィルタ処理回路Fは、離散時間nで、値C0(n)、C1(n)、...、Cm−1(n)をm個の調節可能なフィルタ処理係数の組Cを有する。係数は、それらの値を修正できるという意味で、調節可能である。たとえば、以下の例で説明するように、係数は適応型係数でもよく、したがって、フィルタFは適応フィルタである。
【0017】
装置200は、送信器によって通信チャネルを介して伝送された入力信号Sinを受信する受信器の一部でもよい。教師付き等化の場合、送信器側で、入力信号Sinを送信する際には、入力信号Sinの一部として、基準信号Srefが送信される。受信器側では、歪みを含む信号Srefが受信される。この信号Srefは、屡々、トレーニングシーケンスと呼ばれる。歪んだ基準信号Srefは、フィルタFによってフィルタ処理され、フィルタ処理された、歪んだ基準信号Srefが得られる。フィルタ処理後の歪んだ基準信号Srefは、出力信号Soutの一部である。当業者は、信号Srefとフィルタ処理後の歪んだ基準信号Srefとから誤差信号Eを導出し、誤差信号を最小化し、出力信号Soutを作成するためその結果を利用することにより、チャネル歪みを部分的に取り除くことができる。ブラインド等化の場合、入力信号を送信する際に、基準信号Srefは送信されない。この場合、誤差信号Eは、出力信号Soutの統計的性質から導出される。
【0018】
本実施例では、教師付き等化が行なわれる。装置200は、出力信号Soutと基準信号Srefとから誤差信号Eを導出する誤差計算器202を更に有する。装置200は先験的に基準信号Srefがわかっている。
【0019】
本実施例の場合、計算器202は、図1の式(E)に示されるように、基準信号Srefと出力信号Soutの間の差を計算する比較器を含む。数値iは、計算器202が誤差信号Eを計算するために必要とする遅延を表わす正の整数である。かくして、離散時間nに、計算器202の出力側で得られる誤差信号の値E(n)は、時間n−iにおける出力信号Soutの値と基準信号Srefの値とに関連した誤差値である。本発明の理想的な実施例では、この遅延iは、事実上ゼロであり、時間nにおける誤差信号の値E(n)は、時間nにおける現在値Sout(n)及びSref(n)と関連する。図1の式(E)に与えられた誤差信号Eの計算は、本発明を制限するものではなく、当業者は、最初に送信された基準信号と、受信された基準信号との不一致の尺度を表現するために適当な数学的関係式を導出することができる。本発明の他の一実施例において、誤差信号Eは、図1の式(F)にしたがって導出される。式(F)中、誤差信号Eは、出力信号の平方値と基準信号の平方値の差の第1の関数G1と、出力信号の値と基準信号の値の差の第2の関数G2との積である。
【0020】
導出された誤差信号Eは、誤差信号Eの極性を表現する2値符号信号SGNを与える符号ユニット204へ供給される。時間nにおける信号SGNの値は、信号Eが時間nで正若しくはヌルであるとき、0になる。時間nにおける信号SGNの値は、信号Eが時間nで負であるとき、1になる。信号Eと信号SGNは、次に、更新回路206へ供給される。回路206は、フィルタ係数のうちの少なくとも一つの特定のCjを、時間nにおける値Cj(n)から時間n+1における値Cj(n+1)へ、更新させることができる。
【0021】
このため、回路206は、入力信号Sinの値Sin(n−j−i)と、値E(n)から得られた値SGN(n)と、Kが負の整数であるときに2Kの形式のステップ利得Mとの積として、対応した係数更新量DCj(n)を導出する。入力信号Sin(n−j−i)の値は、時間n−iにおける係数Cjと関連付けられ、時間nにおける値E(n)を導く。量Kは、値E(n)の大きさと、ステップ利得パラメータμの両方に依存する。整数Kは、負の整数値K1と、正の整数値K2の合計でもよい。ここで、tが負の整数であり、好ましくは、μが2tの形式であるとき、量K1は、μの底を2とする対数でもよい。量K2は、誤差信号Eの現在値の大きさから獲得され、好ましくは、誤差信号の大きさが増加するときに増加する。かくして、係数Cjを更新する際に、更新量DCj(n)は、誤差信号E(n)の大きさが増加するほど、大きさが大きくなる。したがって、ステップ利得Mは、誤差信号の大きさが減少するときに減少する。本発明の一実施例において、K2は、時間nにおいて、最近傍の整数値に丸められた誤差信号Eの大きさの2を底とする対数として計算される。K2は、誤差信号Eの多数の大きさに対してK2の値を格納したルックアップテーブルから取得してもよい。
【0022】
係数Cjの新しい値Cj(n+1)は、図1の更新式(G)及び(H)に示されるように、導出された更新量DCj(n)を値Cj(n)に加算することにより獲得される。図2に示された本発明の一実施例において、誤差信号の導出における遅延iは、たとえば、離散時間の2周期である。かくして、時間nにおける誤差信号の値E(n)は、出力信号の値Sout(n−2)と、離散時間で2単位だけ先に取得された基準信号Srefの値Sref(n−2)と、に対応する。本発明の本実施例の場合、図1の更新式(H)は、更新式(I)になる。
【0023】
時間nで係数Cjを更新するとき、回路206は、フィルタFが初期的に係数Cjを値Cj(n)から値Cj(n+1)へ更新するように、フィルタFに対応した量DCj(n)を供給する。他の一実施例において、回路206は、フィルタFからその値Cj(n)を取り出し、導出された量DCj(n)に基づいて値Cj(n)を修正し、値Cj(n)の代わりに新しい値Cj(n+1)をフィルタFへ入れる。本発明の方法において、時間が時間nから時間n+1へ進んだときに、必ずしも組Cの全体を同時に更新しなくてもよい。ある係数Cjが更新されなかったとき、時間n+1における値Cj(n+1)は、時間nにおける値Cj(n)である。
【0024】
図3は、本発明によるフィルタ処理方法の種々の手順を説明するフローチャート300である。手順302で、図2のフィルタ処理回路Fのように調節可能係数C0、...、Cm−1を有するフィルタを使用して入力信号Sinをフィルタ処理し、出力信号Soutを得る。手順304において、出力信号Soutから誤差信号Eを導出する。教師付き等化の場合、誤差信号Eは、出力信号Sout及び基準信号Srefから導出される。ブラインド等化の場合、誤差信号Eは、出力信号Soutの統計的性質から導出される。次の手順306で、少なくとも一つの特定のフィルタ係数Cjに関して、特定の係数Cjと関連した更新量DCjが、入力信号Sinの値と、誤差信号Eの符号と、2K1+K2の形式のステップ利得Mの積として導出される。量K2は、誤差信号の値の大きさの関数である。次に、導出された量DCjに基づいて、手順308において、導出された更新量DCj(n)を用いて係数Cjの値Cj(n)を修正する。
【0025】
次に、フィルタFの機能を詳述する。フィルタFの実現可能な機能的な実施例が図4に示される。フィルタFは、たとえば、4タップフィルタであり、すなわち、フィルタ処理回路Fは、4個の係数C0、C1、C2及びC3をもち、それらの値C0(n)、C1(n)、C2(n)及びC3(n)が時間nで4個のタップレジスタ400、402、404及び406に夫々保持される。フィルタ処理用回路Fは、入力信号Sinの値を保持する4個のデータレジスタD1、D2、D3及びD4を更に有する。時間nにおいて、Sin(n)、Sin(n−1)、Sin(n−2)及びSin(n−3)は、夫々、レジスタD1、D2、D3及びD4に保持される。レジスタD1、D2、D3及びD4は、FIFO(先入れ先出しバッファ)を形成する。フィルタFは、4個の乗算器408、410、412及び414を更に有する。
【0026】
時間nにおいて、乗算器408は、データレジスタD1に保持された入力信号の値Sin(n)と、レジスタ400に保持された値C0(n)とを受け取る。乗算器408は、値Sin(n)と値C0(n)の積を加算器416に供給する。時間nにおいて、乗算器410は、データレジスタD2に保持された入力信号の値Sin(n−1)と、レジスタ402に保持された値C1(n)とを受け取る。乗算器410は、値Sin(n−1)と値C1(n)の積を加算器416に供給する。時間nにおいて、乗算器412は、データレジスタD3に保持された入力信号の値Sin(n−2)と、レジスタ404に保持された値C2(n)とを受け取る。乗算器412は、値Sin(n−2)と値C2(n)の積を加算器416に供給する。同様に、時間nにおいて、乗算器412は、データレジスタD4に保持された入力信号の値Sin(n−3)と、レジスタ406に保持された値C3(n)とを受け取る。乗算器414は、値Sin(n−3)と値C3(n)の積を加算器416に供給する。
【0027】
次に、加算器416は、時間nにおける出力信号の値Sout(n)を、図1の式(J)に示されるような積の和として導出する。
【0028】
時間nにおける係数の値C0(n)、C1(n)、C2(n)及びC3(n)は、時間が時間nから時間n+1へ進むときに、新しい値C0(n+1)、C1(n+1)、C2(n+1)及びC3(n+1)を、夫々、レジスタ400、402、404及び406へ収容することによって調節される。時間が時間nから時間n+1へ進んだときに、必ずしも組Cの全体を同時に更新しなくてもよく、単独の係数だけを時間nと時間n+1の間で更新してもよい。たとえば、本実施例の場合に、係数C1は、図1の式(K)にしたがって更新される。ここで、SGN(n)は、値E(n)=Sout(n−2)−Sref(n−2)の極性である。
【0029】
図5は、本発明の係数更新回路206の一実施例のブロック図である。更新回路206は、信号Sinと同じ大きさで、符号が反転した信号を導出する反転ユニット500を含む。本実施例において、反転ユニット500は、入力信号Sinに−1を乗算する。回路206は、マルチプレクサ(MUX)502を更に有する。時間nにおいて、所与の係数Cjを更新する際に、マルチプレクサ502は、時間nにおける値Sin(n−j−i)と、ユニット500の出力、すなわち、−Sin(n−j−i)と、を受け取る。マルチプレクサ502は、時間nにおける信号SGNの値も受け取る。信号SGNの値に関して、マルチプレクサ502は、時間nにおける値Sin(n−j−i)、又は、値Sin(n−j−i)の負の値を有する符号付信号SSinを供給する。時間nにおいて、値SGN(n)が0であるとき、値SSin(n)はSin(n−j−i)である。値SGN(n)が1であるとき、値SSin(n)は、−Sin(n−j−i)である。
【0030】
信号SSinは、次に、値SSin(n)と、ステップ利得Mの値の積として更新量DCj(n)を与えるバレルシフタ504へ供給される。時間nでのステップ利得Mは、時間nでの誤差信号の大きさから獲得される。ステップ利得Mは、2(K1+K2)の形式であるため、この積は、バレルシフタ504を用いて作成される。バレルシフタ504は、たとえば、K1+K2の種々の値に対し、時間nにおける信号SSin(n)の種々の右への2進シフトを実行する、5個のシフトユニット506、508、510、512及び514を含む。たとえば、シフトユニット506、508、510、512及び514は、バスコネクタとして実現され、ビット入れ替えを行なう。本実施例において、ユニット506は、信号SSinを1ビットだけ右へシフトし、ユニット508は、信号SSinを2ビットだけ右へシフトする。バレルシフタ504は、与えられた値K=K1+K2に応じて、シフトユニット506、508、510、512、514のうちの一つのシフトユニットの出力を、更新量DCj(n)として生ずる、マルチプレクサ516を含む。本実施例において、更新回路は、誤差信号Eの大きさと、ステップ利得パラメータμの種々の組み合わせに対し整数Kの値を保持するルックアップテーブルMEMを含む。本発明の他の一実施例において、ルックアップテーブルMEMは、回路206の外部に設けられ、数種類のルックアップテーブルMEMが存在する。たとえば、ルックアップテーブル毎に、対応するステップ利得パラメータμの値が異なり、入力信号Sinの伝送用の多数のチャネル条件の値が異なり、係数更新のモードが教師付きモードかブラインドモードであり、誤り率が異なり、以下同様に続く。したがって、Kの値に関して、バレルシフタ504は、時間nでの正確な量DCj(n)を与える。
【0031】
回路206は、導出n量DCj(n)で係数Cjを更新するため加算器518を具備し、これにより、新しい値Cj(n+1)を生成する。
【0032】
上記の方法に関して、本発明の範囲を逸脱することなく、変形又は改良をなし得ることに注意する必要がある。たとえば、本発明の処理方法は、配線電子回路を用いる、或いは、コンピュータ読取可能な媒体に保持された命令のセットを用いるような何通りかの方法で実現可能であり、これらの命令は、電子回路の一部を置き換え、置き換えられる前の回路で実現されていた機能と同じ機能を実行するため、コンピュータ又はデジタルプロセッサの制御下で実行可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)から(K)は数学的な式を表わす図である。
【図2】 本発明によるデータ処理装置のブロック図である。
【図3】 本発明の一面を示すフローチャートである。
【図4】 本発明による適応フィルタ処理回路のブロック図である。
【図5】 本発明による更新回路の構成図である。
Claims (10)
- 入力信号を処理する方法であって:
調節可能なフィルタ係数を有するフィルタを使用して、出力信号を作成するための入力信号をフィルタ処理する段階と;
前記出力信号から誤差信号を導出する段階と;
複数のフィルタ係数の少なくとも特定の一つのフィルタ係数について、前記入力信号の第1の値と、誤差信号の第3の値の極性に依存する2値信号の第2の値と、2K であるステップ利得の第4の値と、の積から更新量を導出する段階であって、Kは整数であり、Kは前記第3の値の大きさ及びステップ利得パラメータに依存する、段階と;
前記更新量を用いて、前記特定の一つのフィルタ係数を調節する段階と;
を有する方法。 - 入力信号を処理するデータ処理装置であって:
フィルタで入力信号をフィルタ処理し、出力信号を作成するための調節可能な複数のフィルタ係数を有するフィルタ処理回路と;
前記出力信号から誤差信号を導出する誤差計算器と;
2Kの形のステップ利得の第1の値を導出するステップ利得計算器であって、Kは整数であり、Kは前記誤差信号の第2の値の大きさ及びステップ利得パラメータに依存する、ステップ利得計算器と;
前記誤差信号の前記第2の値の極性に依存する2値信号を供給する符号ユニットと;
前記複数のフィルタ係数の少なくとも特定の一つのフィルタ係数について、前記入力信号の第3の値と、前記第1の値と、前記2値信号の第4の値と、の積から更新量を導出し、前記更新量を用いて前記少なくとも特定の一つのフィルタ係数を調節する更新回路と;
を有するデータ処理装置。 - 前記ステップ利得の特定の値による乗算を実行する少なくとも一つのバレルシフタを有するデジタル部品を更に有する請求項2記載のデータ処理装置。
- KはK1+K2の形式で表わされ、K1及びK2は整数であり、当該データ処理装置は、前記誤差信号の前記大きさの異なる値についてK2の値を記憶するメモリ回路を有する、請求項2記載のデータ処理装置。
- KはK1+K2の形式で表わされ、K1及びK2は整数であり、当該データ処理装置は、前記ステップ利得パラメータの異なる値についてK1の値を記憶するメモリ回路を有する、請求項2記載のデータ処理装置。
- 時間n−mにおける前記誤差信号の値及び時間n−mにおける前記入力信号の値から離散時間nにおいて更新量が得られ、ここで、mは処理遅延を表す、請求項2記載のデータ処理装置。
- フィルタは適応係数を有するデジタルフィルタを有する、請求項2記載のデータ処理装置。
- 前記入力信号はデジタル化される、請求項2記載のデータ処理装置。
- プロセッサの制御下で実行可能であり、デジタル入力信号の処理方法を実行するために備えられている、命令の集合を記憶するソフトウェアモジュールを有する記憶媒体であって:
前記処理方法は、
調節可能なフィルタ係数を有するフィルタを使用して、出力信号を作成するために入力信号をフィルタ処理する段階と、
前記出力信号から誤差信号を導出する段階と、
複数のフィルタ係数の少なくとも特定の一つのフィルタ係数について、前記入力信号の第1の値と、誤差信号の第3の値の極性に依存する2値信号の第2の値と、2K であるステップ利得の第4の値と、の積から更新量を導出する段階であって、Kは整数であり、Kは前記第3の値の大きさ及びステップ利得パラメータに依存する、段階と、
前記更新量を用いて、前記特定の一つのフィルタ係数を調節する段階と、
を有する;
記憶媒体。 - プロセッサの制御下で実行可能であり、デジタル入力信号の処理方法を実行するために備えられている、命令の集合を有するプログラムであって:
前記処理方法は、
調節可能なフィルタ係数を有するフィルタを使用して、出力信号を作成するために入力信号をフィルタ処理する段階と、
前記出力信号から誤差信号を導出する段階と、
複数のフィルタ係数の少なくとも特定の一つのフィルタ係数について、前記入力信号の第1の値と、誤差信号の第3の値の極性に依存する2値信号の第2の値と、2K であるステップ利得の第4の値と、の積から更新量を導出する段階であって、Kは整数であり、Kは前記第3の値の大きさ及びステップ利得パラメータに依存する、段階と、
前記更新量を用いて、前記特定の一つのフィルタ係数を調節する段階と、
を有する;
プログラム。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US09/564,427 | 2000-05-04 | ||
US09/564,427 US7689637B1 (en) | 2000-05-04 | 2000-05-04 | Adaptive filtering method and related device |
PCT/EP2001/004370 WO2001084708A2 (en) | 2000-05-04 | 2001-04-17 | Adaptive filtering method based on sign algoritm and related device |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003533083A JP2003533083A (ja) | 2003-11-05 |
JP5160712B2 true JP5160712B2 (ja) | 2013-03-13 |
Family
ID=24254425
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001581414A Expired - Fee Related JP5160712B2 (ja) | 2000-05-04 | 2001-04-17 | 適応フィルタリング方法及び装置 |
Country Status (8)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US7689637B1 (ja) |
EP (1) | EP1281236B1 (ja) |
JP (1) | JP5160712B2 (ja) |
KR (1) | KR100791235B1 (ja) |
CN (1) | CN100431266C (ja) |
AT (1) | ATE487275T1 (ja) |
DE (1) | DE60143385D1 (ja) |
WO (1) | WO2001084708A2 (ja) |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3800147B2 (ja) * | 2002-08-07 | 2006-07-26 | ソニー株式会社 | カメラ一体型記録装置の適応ノイズ低減方法 |
JP2005311601A (ja) * | 2004-04-20 | 2005-11-04 | Sanyo Electric Co Ltd | デジタルフィルタ装置およびそのフィルタ処理方法 |
CN101197798B (zh) * | 2006-12-07 | 2011-11-02 | 华为技术有限公司 | 信号处理系统、芯片、外接卡、滤波、收发装置及方法 |
CN101197592B (zh) | 2006-12-07 | 2011-09-14 | 华为技术有限公司 | 远端串扰抵消方法、装置及信号发送装置和信号处理系统 |
CN101202552B (zh) * | 2006-12-15 | 2012-01-25 | 华为技术有限公司 | 串扰抵消装置、信号处理系统及串扰抵消方法 |
CN101668046B (zh) | 2009-10-13 | 2012-12-19 | 成都市华为赛门铁克科技有限公司 | 资源缓存方法及其装置、系统 |
WO2011000973A2 (en) * | 2010-10-14 | 2011-01-06 | Phonak Ag | Method for adjusting a hearing device and a hearing device that is operable according to said method |
CN103036530B (zh) * | 2011-09-29 | 2015-06-10 | 瑞昱半导体股份有限公司 | 可降低运算量的自适应滤波电路 |
US20140067739A1 (en) * | 2012-08-29 | 2014-03-06 | Bae Systems Information And Electronics Systems Integration Inc. | Reduction or elimination of training for adaptive filters and neural networks through look-up table |
US9923575B2 (en) * | 2013-02-14 | 2018-03-20 | Schlumberger Technology Corporation | Compression of multidimensional sonic data |
US10236906B2 (en) | 2013-10-22 | 2019-03-19 | Schlumberger Technology Corporation | Compression and timely delivery of well-test data |
Family Cites Families (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4791390A (en) | 1982-07-01 | 1988-12-13 | Sperry Corporation | MSE variable step adaptive filter |
JPS6211933A (ja) * | 1985-07-09 | 1987-01-20 | Nec Corp | 演算回路 |
US4989170A (en) * | 1988-06-09 | 1991-01-29 | National Semiconductor Corporation | Hybrid stochastic gradient for convergence of adaptive filter |
DE69330902T2 (de) | 1992-11-25 | 2002-06-20 | Koninkl Philips Electronics Nv | Echokompensator, Nachrichtenübertragungssystem und Station mit solch einem Echokompensator |
US5586068A (en) * | 1993-12-08 | 1996-12-17 | Terayon Corporation | Adaptive electronic filter |
JP3068996B2 (ja) * | 1993-12-21 | 2000-07-24 | 真作 森 | 適応フィルタ装置及びそのステップゲインの発生方法 |
US5568411A (en) * | 1994-07-25 | 1996-10-22 | National Semiconductor Corporation | Method and apparatus for using polarity-coincidence correlators in LMS adaptive filters |
JPH08125593A (ja) | 1994-10-28 | 1996-05-17 | Fujitsu Ltd | フィルタ係数の推定装置 |
US5805481A (en) * | 1995-12-28 | 1998-09-08 | Lucent Technologies, Inc. | Update block for an adaptive equalizer filter configuration capable of processing complex-valued coefficient signals |
JPH09270672A (ja) * | 1996-03-29 | 1997-10-14 | Sharp Corp | 適応型ディジタルフィルタ装置 |
US5901175A (en) * | 1996-04-08 | 1999-05-04 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Dynamically adaptive equalizer system and method |
US6118814A (en) | 1997-05-21 | 2000-09-12 | Analog Devices, Inc. | Communication system |
US5951626A (en) | 1997-10-17 | 1999-09-14 | Lucent Technologies Inc. | Adaptive filter |
US6337878B1 (en) * | 1999-03-03 | 2002-01-08 | Nxt Wave Communications | Adaptive equalizer with decision directed constant modulus algorithm |
US6396548B1 (en) * | 1999-10-29 | 2002-05-28 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | System and method for multimode operation of a digital filter with shared resources |
-
2000
- 2000-05-04 US US09/564,427 patent/US7689637B1/en not_active Expired - Fee Related
-
2001
- 2001-04-17 WO PCT/EP2001/004370 patent/WO2001084708A2/en active Application Filing
- 2001-04-17 JP JP2001581414A patent/JP5160712B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2001-04-17 EP EP01933844A patent/EP1281236B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2001-04-17 CN CNB018018793A patent/CN100431266C/zh not_active Expired - Fee Related
- 2001-04-17 DE DE60143385T patent/DE60143385D1/de not_active Expired - Lifetime
- 2001-04-17 AT AT01933844T patent/ATE487275T1/de not_active IP Right Cessation
- 2001-04-17 KR KR1020027000110A patent/KR100791235B1/ko not_active IP Right Cessation
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US7689637B1 (en) | 2010-03-30 |
WO2001084708A2 (en) | 2001-11-08 |
ATE487275T1 (de) | 2010-11-15 |
KR20020029898A (ko) | 2002-04-20 |
CN1386323A (zh) | 2002-12-18 |
WO2001084708A3 (en) | 2002-03-21 |
EP1281236B1 (en) | 2010-11-03 |
DE60143385D1 (de) | 2010-12-16 |
KR100791235B1 (ko) | 2008-01-03 |
EP1281236A2 (en) | 2003-02-05 |
CN100431266C (zh) | 2008-11-05 |
JP2003533083A (ja) | 2003-11-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6856191B2 (en) | Nonlinear filter | |
JP5160712B2 (ja) | 適応フィルタリング方法及び装置 | |
JPH0936782A (ja) | 連続信号等化回路および等化方法 | |
US4571732A (en) | Adaptive equalizer for binary signals and method of operating same | |
JP3577027B2 (ja) | Ofdm出力ビット信号補償のための高速フーリエ変換装置及び方法 | |
US8380773B2 (en) | System and method for adaptive nonlinear filtering | |
TW201503580A (zh) | 預失真方法、預失真裝置以及機器可讀媒體 | |
US7933323B2 (en) | Method and system for performing timing recovery in a digital communication system | |
US6587504B1 (en) | Adaptive equalizer and designing method thereof | |
US7042962B2 (en) | LMS-based channel estimation | |
CA2584380C (en) | Phase correction of a constant envelope signal without introducing amplitude modulation | |
EP2201675B1 (en) | System and method for adaptive nonlinear filtering | |
US20050216542A1 (en) | Transform domain adaptive filter, equalizer and wireless communication device using the same, and decision feedback equalization method | |
US20210344424A1 (en) | Adaptive equalization device, adaptive equalization method, and communication device | |
JP3224496B2 (ja) | データ受信装置 | |
KR100302590B1 (ko) | 결정귀환균등화기 | |
CN104104633A (zh) | 非线性补偿装置及其方法、发射机和通信系统 | |
JPH05243914A (ja) | モデム等化器の係数の適応法および適応回路 | |
JPH03145827A (ja) | 等化器 | |
US10623055B2 (en) | Reception apparatus, transmission apparatus, and communication system | |
JPH07202764A (ja) | 不正収束状態を避けるデータ復元技術 | |
JP3185715B2 (ja) | 通信用適応等化フィルタ | |
JPS641980B2 (ja) | ||
GB2069296A (en) | Signal receivers | |
JPH01188117A (ja) | トランスバーサル形自動等化器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080414 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110510 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110803 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120410 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120629 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121120 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121213 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151221 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |