JP5158076B2 - 半導体装置およびバイアス生成回路 - Google Patents
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Description
トランジスタのリーク電流を減らす方法の一つとして、トランジスタの基板にバックバイアス(リバースバイアス,基板バイアス)電圧を印加するバックバイアス制御手法が知られている。
図12,図13はそれぞれクロック印加型昇圧式チャージポンプの構成例を示す図であり、図12はダイオードチャージポンプの例を示す図、図13はDickson型チャージポンプの例を示す図である。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、基板バイアスの生成を低消費電力で行なうことができるとともに、回路規模を小さく構成することを目的とする。
また、本発明のバイアス生成回路は、半導体装置にそなえられ、当該半導体装置のトランジスタに印加するバックバイアス電圧を生成するバイアス生成回路であって、第1の電源電圧を入力可能な第1電源電圧入力部と、前記第1の電源電圧とは異なる第2の電源電圧を入力可能な第2電源電圧入力部と、前記第2の電源電圧に基づいて該バックバイアス電圧を生成するレギュレータ回路と、該レギュレータ回路によって生成された該バックバイアス電圧を出力電圧として出力可能な出力部と、前記第1の電源電圧と該レギュレータ回路によって生成された該バックバイアス電圧とのいずれかを該出力電圧として選択可能な選択部とをそなえ、該出力部が、バックバイアス電圧と前記第1の電源電圧とのうち、該選択部によって選択されたいずれかを該出力電圧として出力することを特徴としている。
(1)第2の電源電圧に基づいてバックバイアス電圧を生成するレギュレータ回路をそなえ、このレギュレータ回路によって生成されたバックバイアス電圧を出力電圧として出力することにより、バックバイアス電圧を低い消費電力で実現できるとともに、小さな回路規模で構成することができる。
(4)半導体装置の電源投入時に、第1の電源電圧を出力電圧として出力することにより、バックバイアス電圧が印加されるトランジスタを安定して動作させることができる。
11 レギュレータ回路
12 ショート回路
13 切替回路(選択部)
100 半導体集積回路装置(半導体装置)
101 コア領域
102,102a,102b,102c I/O領域(第2動作部)
103 PMOSトランジスタ(トランジスタ)
112 BGRバイアス回路(基準電圧生成回路)
113 非反転増幅回路(選択部)
114 安定出力回路
115 初期設定回路
131 第1シーケンス制御回路
132 第2シーケンス制御回路
133 初期設定回路
1131 オペアンプ
1141,1142,FHP1,FHN1,STP1 トランジスタ
1143 PMOSドライバ
R1,RD 抵抗
VR 可変抵抗
図1は本発明の一実施形態としてのバイアス生成回路10の回路構成図、図2は半導体集積回路装置100におけるバイアス生成回路10の出力接続例を示す図、図3はその配置例を示す図、図4はその端子の説明を一覧として示す図である。
本バイアス生成回路10は、図2に示すように、半導体集積回路装置(LSI:Large Scale Integration;半導体装置)100にそなえられ、この半導体集積回路装置100のコア領域101(図2,図3参照)で使用しているPMOSトランジスタ(トランジスタ)103の基板に接続して印加するための、バックバイアス電圧VBS(基板バイアス,リバースバイアス)を生成するものである。
本バイアス生成回路10をそなえる半導体集積回路装置100は、図3に示すように、コア領域(第1動作部)101と、複数(図3に示す例では3つ)のI/O(Input/Output)領域(第2動作部)102a,102b,102cとをそなえて構成されている。又、I/O領域102a,102b,102cには、例えばI/Oマクロ回路(図示省略)等が形成され、コア領域101には、種々のロジック回路(図示省略)等が形成されている。
また、本バイアス生成回路10は、バックバイアス電圧VBSとして、コア電源電圧VDDよりも高電圧であり且つI/O電源電圧VDD2よりも低電圧の出力電圧を生成・出力するVBSモードと、バックバイアス電圧VBSとして、コア電源電圧VDDと同電位の出力電圧を出力するショートモードとの2つの動作モードうち、いずれかの動作モードで選択的に動作するようになっている。
また、本バイアス生成回路10は、図4に示すように、入力端子VDD,VDD2,VSS,FF,POR,SM,TM,BP0〜4,GEPをそなえるとともに、出力端子VBP1をそなえて構成され、出力端子VBP1からバックバイアス電圧VBSを出力するようになっている。
されるようになっており、その詳細は後述する。又、入力端子GEPには、動作モード制御信号(詳細は後述)が入力されるようになっている。
また、出力端子VBP1(出力部)は、マクロVBSを出力するためのものであって、例えば、+1.0V(=コア電源電圧VDD)〜+1.5Vのバックバイアス電圧VBSが出力されるようになっている。なお、これらの入力端子BP0〜4,GEPの有効極性は“+”である。又、図4に示す各入力端子および出力端子のレベルの属性はDC(Direct Current;直流)である。
第1シーケンス回路131は端子GEPBを介してショート回路12に接続されており、この第1シーケンス回路131からの出力信号は端子GEPBを介してショート回路12に入力されるようになっている。又、第2シーケンス回路132はレギュレータ回路11に接続されており、この第2シーケンス回路132からの出力信号はレギュレータ回路11に入力されるようになっている。
初期設定回路133は、半導体集積回路装置100の電源投入時に、本バイアス生成回路10をショートモードに設定するものであり、半導体集積回路装置100の電源投入時にリセット信号PORを入力することにより“0”を第1シーケンス制御回路131および第二シーケンス制御回路132に入力するようになっている。
BGRバイアス回路(基準電圧生成回路)112は、バックバイアス電圧VDD2を生成するための基準電圧を生成するものであって、I/O電源電圧VDD2が入力されるともに、抵抗R1における可変抵抗VRとは反対側の入力端子が接続されている。又、このBGRバイアス回路112によって生成された基準電圧は、オペアンプ1131の非反転入力端子(+)に入力されるようになっている。
非反転増幅回路113は、I/O電源電圧VDD2を位相を維持したまま増幅するものであって、オペアンプ1131,抵抗R1,可変抵抗VR2をそなえて構成されている。
また、オペアンプ1131の反転入力端子(−)には、抵抗R1と可変抵抗VRとの間の点P1が接続されている。又、このオペアンプ1131の出力端子は、安定出力回路114のPMOSドライバ(PMOSトランジスタ)1143のゲート端子に入力され、このPMOSドライバ1143のオン/オフを制御するようになっている。
抵抗R1および可変抵抗VRは、非反転増幅回路113の増幅度を設定するための抵抗であり、本バイアス生成回路10においては、抵抗R1の抵抗値と可変抵抗VRの抵抗値との比により、非反転増幅回路113の増幅度が設定されるようになっている。なお、図1に示す例においては、抵抗R1の抵抗値が100KΩであり、可変抵抗VRが10KΩ〜50KΩの範囲で抵抗値を変化させることができるようになっている。
この可変抵抗VRの抵抗値は、入力端子BP0,BP1,BP2,BP3,BP4の“オン(1)”もしくは“オフ(0)”の各設定値(VBS出力設定ビット)の組み合わせにより決定されるようになっている。以下、入力端子BP0の設定値をVBS出力設定ビット0、入力端子BP1の設定値をVBS出力設定ビット1、入力端子BP2の設定値をVBS出力設定ビット2、入力端子BP3の設定値をVBS出力設定ビット3、入力端子BP4の設定値をVBS出力設定ビット4と、それぞれ表す場合がある。
図5は本バイアス生成回路10における各VBS出力設定ビットとVBSモード時のバックバイアス電圧VBSとの関係を例示する図である。
この図5に示す例においては、バックバイアス電圧VBSを、+1.1,+1.2,+1.3,+1.4,+1.5の5種類の電圧値の中から任意に設定できるようになっており、例えば、入力端子GEPおよび入力端子BP0〜4の全てに“1”を設定することにより、+1.5Vに設定されたバックバイアス電圧VBSが出力端子VBP1から出力されるようになっている。又、例えば、入力端子GEPおよび入力端子BP0,BP1に“1”を設定するとともに、入力端子BP2〜4に“0”を設定することにより、+1.2Vのバックバイアス電圧VBSが出力端子VBP1から出力されるのである。
図6は本バイアス生成回路10のVBS非常モードにおける各VBS出力設定ビットとバックバイアス電圧VBSとの関係を例示する図である。
PMOSドライバ1143のゲートには、非反転増幅回路113のオペアンプ1131の出力信号が反転して入力されるようになっており、ソースにはI/O電源電圧VDD2が、又、ドレインには出力端子VBP1がそれぞれ接続されている。
さらに、PMOSドライバ1143のゲートとコア電源電圧VDDとの間にはトランジスタ1141がそなえられており、このトランジスタ1141のドレインは反転されてPMOSドライバ1143のゲートに入力され、又、このトランジスタ1141のゲートにはI/O電源電圧VDD2が反転されて入力されるようになっている。更に、このトランジスタ1141のソースにはコア電源電圧VDDが入力されている。
そして、本バイアス生成回路10からPMOSトランジスタ等にバックバイアス電圧VBSを供給中に、例えば、I/O電源電圧VDD2が急にオフになった場合には、トランジスタ1141をオンにしてPMOSドライバ1143をオフにすることにより、バックバイアス電圧VBSを印加するPMOSトランジスタ103を保護するようになっている。
一方、安定出力回路114に、後述する切替回路13の第1シーケンス回路131からオン信号が入力された場合には、レギュレータ回路11によって生成されたバックバイアス電圧VBSが出力端子VBP1に出力されるようになっている。
このショート回路12は、切替回路13の第1シーケンス制御回路131に端子GEPBを介して接続されており、この端子GEPBから入力される信号は、トランジスタFHN1のゲートに入力されるとともに、位相を反転させてトランジスタFHP1のゲートに入力されるようになっている。
トランジスタFHP1は、VBSモード時にトランジスタSTP1をオフにする機能を有するものであり、例えば、FH PMOS(3Well)のトランジスタタイプとして構成されている。又、トランジスタFHN1は、ショートモード時にトランジスタSTP1をオンにする機能を有するものであり、例えば、FH NMOS(3Well)のトランジスタタイプとして構成されている。
また、このショートモードにおいては、切替回路13は、レギュレータ回路11を停止させるようになっている。
これにより、トランジスタFHP1のゲートに“0”が設定されトランジスタFHP1がオフになるとともに、トランジスタFHN1のゲートに“1”が設定されトランジスタFHN1がオンになる。
一方、VBSモード時には、入力端子GEPに動作モード制御信号“1”が設定され、この動作モード制御信号が切替回路13の第1シーケンス回路131において反転され、図8に示すように、ショート回路12において、端子GEPBに“0”が設定される。
そして、トランジスタFHN1によりトランジスタSTP1のゲート電圧がトランジスタSTP1のソース電圧(VBS)と等しくなり、これによりトランジスタSTP1がオフする。すなわち、出力端子VBP1に対するコア電源電圧VDDの供給を確実に阻止することができ、これにより、高電圧に対する信頼性が向上するのである。
なお、図10は半導体集積回路装置100においてI/O電源電圧VDD2が先に電源投入される場合の例を示す図、図11は半導体集積回路装置100においてコア電源電圧VDDが先に電源投入される場合の例を示す図である。
本実施形態において、半導体集積回路装置100は、前述の如く、コア電源電圧VDDとI/O電源電圧VDD2との2つの電源をそなえているが、この半導体集積回路装置100の起動時に、これらのコア電源電圧VDDとI/O電源電圧VDD2とのいずれが先にオン状態になるかが不明確であるおそれがある。
I/O電源電圧VDD2が先にオンになる場合には、図10に示すように、I/O電源電圧VDD2の後にコア電源電圧VDDがオンになり、切替回路13は、このコア電源電圧VDDの電源投入に合わせて、入力端子GEPに設定された動作モード制御信号に基づいてレギュレータ回路11をオフにするとともに、ショート回路12をオンにする(時間t1参照)。
レギュレータ回路11は、I/O電源電圧VDD2に基づいて、所定のバックバイアス電圧VBSを生成し、出力端子VBP1から出力する。
ショート回路12においては、トランジスタSTP1がオンになることによりコア電源電圧VDDが出力端子VBP1に接続され、コア電源電圧VDDが出力端子VBP1から出力されるのである。
一方、コア電源電圧VDDが先にオンになる場合には、図11に示すように、切替回路13は、このコア電源電圧VDDの電源投入に合わせて、入力端子GEPに設定された動作モード制御信号に基づいてレギュレータ回路11をオフにするとともに、ショート回路12をオンにする(時間t4参照)。又、I/O電源電圧VDD2は、コア電源電圧VDDの後にオンになる。
レギュレータ回路11は、I/O電源電圧VDD2に基づいて、所定のバックバイアス電圧VBSを生成し、出力端子VBP1から出力する。
ショート回路12においては、トランジスタSTP1がオンになることによりコア電源電圧VDDが出力端子VBP1に接続され、コア電源電圧VDDが出力端子VBP1から出力されるのである。
さて、レギュレータ回路11の動作中にI/O電源電圧VDD2だけをオフにすると、PMOSのソースにコア電源電圧VDDが印加され、PMOSが形成されている基板(図示省略)が浮いてしまう。
このように、本発明の一実施形態としてのバイアス生成回路10によれば、レギュレータ回路11によってバックバイアス電圧VBSを生成することにより、クロックをそなえる必要がなく、バックバイアス電圧VBSを低い消費電力で実現できるとともに、小さな回路規模で構成することができる。
ショート回路12をそなえるとともに、レギュレータ回路11とショート回路12とを切替える切替回路13をそなえているので、I/O電源電圧VDD2がオフした場合には、ショート回路12を介してコア電源電圧VDDをバックバイアス電圧VBSとして出力することができ、これにより、バックバイアス電圧VBSが印加されるトランジスタを安定して動作させることができる。
さらに、半導体集積回路装置100にバイアス生成回路10を内蔵しているので、半導体集積回路装置100の外部にバイアス生成装置を別途そなえる必要がなく、製造コストを低減できるとともに、バイアス生成装置をそなえるためのハードウェア的な制約が無くなり、設計の自由度を上げることができる。
さらに、バイアス生成回路10において、バックバイアス電圧VBSを生成するための基準電圧を生成するためのBGRバイアス回路112をそなえているので、バイアス生成回路10の外部に基準電圧を生成するための装置等を別途そなえる必要がなく、製造コストを低減できるとともに、バイアス生成装置をそなえるためのハードウェア的な制約が無くなり、設計の自由度を上げることができる。
なお、本発明の実施形態が開示されていれば、本発明を当業者によって実施・製造することが可能である。
Claims (8)
- 第1の電源電圧で動作可能な第1動作部と、前記第1の電源電圧とは異なる第2の電源電圧で動作する第2動作部とをそなえた半導体装置であって、
前記第1の電源電圧を入力可能な第1電源電圧入力部と、前記第2の電源電圧を入力可能な第2電源電圧入力部と、前記第2の電源電圧に基づいて該バックバイアス電圧を生成するレギュレータ回路と、該レギュレータ回路によって生成された該バックバイアス電圧を出力電圧として出力可能な出力部と、前記第1の電源電圧と該レギュレータ回路によって生成された該バックバイアス電圧とのいずれかを該出力電圧として選択可能な選択部とをそなえ、該出力部が、バックバイアス電圧と前記第1の電源電圧とのうち、該選択部によって選択されたいずれかを該出力電圧として出力するバイアス生成回路をそなえることを特徴する、半導体装置。 - 該バイアス生成回路が、
該バックバイアス電圧を生成する基準となる基準電圧を生成する基準電圧生成回路をそなえることを特徴とする、請求項1記載の半導体装置。 - 当該半導体装置の電源投入時に、該バイアス生成回路において、該選択部が、前記第1の電源電圧を該出力電圧として選択することを特徴とする、請求項1記載の半導体装置。
- 該レギュレータ回路がPMOSドライバをそなえて構成されていることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 半導体装置にそなえられ、当該半導体装置のトランジスタに印加するバックバイアス電圧を生成するバイアス生成回路であって、
第1の電源電圧を入力可能な第1電源電圧入力部と、
前記第1の電源電圧とは異なる第2の電源電圧を入力可能な第2電源電圧入力部と、
前記第2の電源電圧に基づいて該バックバイアス電圧を生成するレギュレータ回路と、
該レギュレータ回路によって生成された該バックバイアス電圧を出力電圧として出力可能な出力部と、
前記第1の電源電圧と該レギュレータ回路によって生成された該バックバイアス電圧とのいずれかを該出力電圧として選択可能な選択部とをそなえ、
該出力部が、バックバイアス電圧と前記第1の電源電圧とのうち、該選択部によって選択されたいずれかを該出力電圧として出力することを特徴とする、バイアス生成回路。 - 該バックバイアス電圧を生成する基準となる基準電圧を生成する基準電圧生成回路をそなえることを特徴とする、請求項5記載のバイアス生成回路。
- 該選択部が、該半導体装置の電源投入時に、前記第1の電源電圧を該出力電圧として選択することを特徴とする、請求項5記載のバイアス生成回路。
- 該レギュレータ回路がPMOSドライバをそなえて構成されていることを特徴とする、
請求項5〜請求項7のいずれか1項に記載のバイアス生成回路。
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