JP5157614B2 - 圧力センサおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はダイアフラムの変位に基づいて圧力を検出する圧力センサおよびその製造方法に関するものである。
従来より、ダイアフラムの変位に基づいて圧力を検出する圧力センサとして、例えば、下記特許文献1に開示される半導体圧力センサ装置がある。この半導体圧力センサ装置は、ダイアフラムおよび拡散抵抗等を有するセンサチップを備えている。このセンサチップは、凹部の底面にガラス台座を介してダイボンディングされるととともに、ボンディングパッドに対しボンディングワイヤを介して電気的に接続されている。上記凹部内には、保護部材としてのフッ素系ゲルが、センサチップ及びボンディングワイヤを埋めるように充填されている。
特開2005−283587号公報
ところで、センサチップ表面の受圧部を薬品や水分といった外環境から保護するために、受圧部を含むセンサチップ表面を上述したフッ素系ゲル材等で被覆する方法がある。しかしながら、ゲル材に腐食性があるフッ素を使用していることから、センサチップ表面に形成した電極やボンディング材等の導電部を被覆する被覆材が破損等していると当該導電部が腐食してしまう可能性がある。このように導電部が腐食されてしまうと、センサ出力の異常が生じるという問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、導電部が腐食されるおそれのない圧力センサおよびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲に記載の請求項1の圧力センサでは、基板(30,40)内に密閉状態で形成された圧力基準室(51)の一側壁を構成しこの圧力基準室の圧力と受圧面(31)に作用する被検出圧力との圧力差に応じて変位するシリコン製の第1のダイアフラム(33)と、前記圧力基準室の周壁のうち前記一側壁に対向する対向壁を構成し前記第1のダイアフラムの変位に基づいた前記圧力基準室の内圧の変化に応じて変位する第2のダイアフラム(43)と、前記第2のダイアフラムに設けられて当該第2のダイアフラムの変位に応じた信号を出力する圧力検出部(53)と、前記圧力検出部に電気的に接続されて当該圧力検出部からの信号を外部へ出力する導電部(54、55)と、を備え、前記第2のダイアフラムを除き前記第1のダイアフラムを含めた周囲がフッ素系ゲル材により覆われることを技術的特徴とする。
また、特許請求の範囲に記載の請求項の圧力センサの製造方法では、密閉状態の圧力基準室(51)の一側壁を構成する第1のダイアフラム(33)と、前記圧力基準室の周壁のうち前記一側壁に対向する対向壁を構成する第2のダイアフラム(43)と、を有する圧力センサ(20)の製造方法であって、第1の基板(30,30a)の一側面に第1の凹部(32)を形成することにより当該第1の凹部の底部でもって前記第1のダイアフラムを構成する第1工程と、第2の基板(40,40a)の一側面に前記第2のダイアフラムの変位に応じた信号を出力するための圧力検出部(53)を形成する第2工程と、前記第2の基板の他側面に第2の凹部(42)を形成することにより当該第2の凹部の底部でもって前記第2のダイアフラムを構成しこの第2のダイアフラムの変位を前記圧力検出部が検出可能に当該第2のダイアフラムを形成する第3工程と、前記第1の凹部および前記第2の凹部により前記圧力基準室を形成するように前記第1の基板の前記一側面と前記第2の基板の前記他側面とを貼り合わせる第4工程と、前記圧力検出部からの信号を外部へ出力する導電部(54、55)を当該圧力検出部に電気的に接続する第5工程と、を備え、前記第1工程は、前記第1の凹部を形成するとともに前記第1のダイアフラムから前記第1の凹部内に突出する第1の突出部を形成し、前記第3工程は、前記第2の凹部を形成するとともに前記第2のダイアフラムから前記第2の凹部内に突出する第2の突出部を形成し、前記第4工程は、前記圧力基準室を形成するとともに前記第1の突出部の先端部と前記第2の突出部の先端部とを貼り合わせることにより当該圧力基準室内にて前記第1のダイアフラムと前記第2のダイアフラムとを連結して前記第1のダイアフラムの変位を前記第2のダイアフラムに直接伝達する伝達部を形成することを技術的特徴とする。
請求項1の発明では、基板内に密閉状態で形成された圧力基準室の一側壁をシリコン製の第1のダイアフラムが構成し、圧力基準室の対向壁を第2のダイアフラムが構成する。第2のダイアフラムには当該第2のダイアフラムの変位に応じた信号を出力する圧力検出部が設けられており、この圧力検出部には当該圧力検出部からの信号を外部へ出力する導電部が電気的に接続されている。
これにより、第2のダイアフラムは、第1のダイアフラムの変位に基づいた圧力基準室の内圧の変化に応じて変位することとなるので、この第2のダイアフラムの変位に基づき圧力検出部から出力される信号により被検出圧力を検出することができる。そして、圧力センサを、シリコン製の第1のダイアフラムがフッ素系ゲル材等の保護部材で被覆されかつ第2のダイアフラムが上記保護部材に被覆されないように、被取付部材に取り付けることにより、第2のダイアフラムに設けられる圧力検出部に電気的に接続される電極やボンディング材等の導電部が上記保護部材により腐食されることをなくすことができる。また、導電部が被検出対象により腐食されないことは勿論のことである。
したがって、導電部の腐食をなくすことができる。
特に、第2のダイアフラムを除き第1のダイアフラムを含めた圧力センサの周囲をフッ素系ゲル材により覆うことにより、シリコン製の第1のダイアフラム等をフッ素系ゲル材により保護しつつ、第2のダイアフラムに設けられる圧力検出部に電気的に接続される電極やボンディング材等の導電部がフッ素系ゲル材により腐食されることをなくすことができる。
請求項の発明では、圧力基準室内には、第1のダイアフラムと第2のダイアフラムとを連結して第1のダイアフラムの変位を第2のダイアフラムに直接伝達する伝達部が形成される。これにより、第1のダイアフラムの変位が第2のダイアフラムに確実に伝達されるので、請求項1に記載の発明よりも被検出圧力の検出精度を向上させることができる。
請求項の発明では、圧力基準室内は真空状態である。これにより、伝達部の温度変化等に起因する変形が抑制されるので、請求項2に記載の発明よりも第1のダイアフラムの変位が第2のダイアフラムにより確実に伝達され、被検出圧力の検出精度をより向上させることができる。
請求項の発明では、伝達部と、第1のダイアフラムおよび第2のダイアフラムの少なくとも一方との連結部位がテーパ状に形成される。これにより、伝達部をダイアフラムの変形時に座屈しにくい構造とすることができる。
請求項の発明では、第1工程により、第1の基板の一側面に第1の凹部を形成することにより当該第1の凹部の底部でもって第1のダイアフラムを構成する。そして、第2工程により、第2の基板の一側面に第2のダイアフラムの変位に応じた信号を出力するための圧力検出部を形成する。そして、第3工程により、第2の基板の他側面に第2の凹部を形成することにより当該第2の凹部の底部でもって第2のダイアフラムを構成し、この第2のダイアフラムの変位を圧力検出部が検出可能に当該第2のダイアフラムを形成する。そして、第4工程により、第1の凹部および第2の凹部により圧力基準室を形成するように第1の基板の一側面と第2の基板の他側面とを貼り合わせる。そして、第5工程により、圧力検出部からの信号を外部へ出力する導電部を当該圧力検出部に電気的に接続する。
このように製造される圧力センサを第1のダイアフラムがフッ素系ゲル材等の保護部材で被覆されかつ第2のダイアフラムが上記保護部材に被覆されないように、被取付部材に取り付けることにより、第2のダイアフラムに設けられる圧力検出部に電気的に接続される電極やボンディング材等の導電部が上記保護部材により腐食されることをなくすことができる。また、導電部が被検出対象により腐食されないことは勿論のことである。
特に、第1工程は、第1の凹部を形成するとともに第1のダイアフラムから第1の凹部内に突出する第1の突出部を形成する。そして、第3工程は、第2の凹部を形成するとともに第2のダイアフラムから第2の凹部内に突出する第2の突出部を形成する。そして、第4工程は、圧力基準室を形成するとともに第1の突出部の先端部と第2の突出部の先端部とを貼り合わせることにより当該圧力基準室内にて第1のダイアフラムと第2のダイアフラムとを連結して第1のダイアフラムの変位を第2のダイアフラムに直接伝達する伝達部を形成する。
このように製造される圧力センサでは、第1のダイアフラムの変位が第2のダイアフラムに確実に伝達されるので、請求項4に記載の発明よりも被検出圧力の検出精度を向上させることができる。
請求項の発明では、第1の突出部および第1の凹部の連結部位と、第2の突出部および第2の凹部の連結部位とがテーパ状に形成される。これにより、組み付け時の位置決め誤差、若しくは、パターニングの誤差により、第1の突出部と、第2の突出部との貼り合わせ部位(接点)がずれた場合であっても、連結部位である根元が円錐型のテーパ形状であるため、当該両突出部を破断しにくくすることができる。
以下、本発明の一実施形態について図を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る圧力センサ20の構成概要を示す断面図である。圧力センサ20は、例えば、被取付部材である自動車の車体10に取り付けられて、被検査対象の圧力(被検出圧力)を検出するものである。
図1に示すように、圧力センサ20は、主に、第1ダイアフラム33を有する上側基板30、第2ダイアフラム43を有する下側基板40等を備えている。
上側基板30はシリコン基板であって、この上側基板30には、受圧面31(図1中の上側面)となる面とは反対側の面の一部をエッチング等により除去した凹部32が形成されており、この凹部32の薄肉状の底壁が第1ダイアフラム33として機能する。
第1ダイアフラム33の凹部32側には、その中央から凹部32内において、凹部32の開口方向に垂直に突出するように円柱状の突出部34が設けられている。なお、突出部34と凹部32底部との接点(連結部位)は、円錐形状のテーパとなっている。
下側基板40はシリコン基板であって、この下側基板40には、取付側面41(図1中の下側面)となる面とは反対側の面の一部をエッチング等により除去した凹部42が形成されており、この凹部42の薄肉状の底壁が第2ダイアフラム43として機能する。
第2ダイアフラム43の凹部42側には、その中央から凹部42内において、凹部42の開口方向に垂直に突出するように円柱状の突出部44が設けられている。なお、突出部44と凹部42底部との接点(連結部位)は、円錐形状のテーパとなっている。
上側基板30および下側基板40は、凹部32と凹部42とが密閉された空間を形成するとともに突出部34の先端部と突出部44の先端部とが当接するように、貼り合わされている。このように凹部32および凹部42によって形成される密閉空間により、圧力基準室51が構成される。なお、圧力基準室51内は、真空状態である。
また、先端部同士が当接した突出部34と突出部44とにより、第1ダイアフラム33の変位を第2ダイアフラム43に伝達する伝達部52が形成される。
第1ダイアフラム33は、圧力基準室51の一側壁(図1中の上側壁)を構成しこの圧力基準室51の圧力と受圧面31に作用する被検出圧力との圧力差に応じて変位する。第2ダイアフラム43は、圧力基準室51の上記一側壁に対向する対向壁(図1中の下側壁)を構成し伝達部52を介して伝達される第1ダイアフラム33の変位に応じて変位する。
第2ダイアフラム43には、当該第2ダイアフラム43の変位に応じた信号を出力する歪ゲージ等の圧力検出部53が設けられている。この圧力検出部53には当該圧力検出部53からの信号を外部の処理回路(図略)へ出力するための導電部としてのボンディングワイヤ55が取出電極54等を介して電気的に接続されている。
このように構成される圧力センサ20は、図1に示すように、車体10の凹部11の底壁に形成された開口部12からボンディングワイヤ55が引き出されるように、取付側面41にて凹部11の底壁に取り付けられている。このとき、取付側面41は、第2ダイアフラム43の変位が車体10に影響を受けないように取り付けられている。
そして、圧力センサ20が取り付けられた凹部11内には、薬品や水分といった外環境から保護する保護部材としてのフッ素系ゲル材13が圧力センサ20を覆うように充填されている。このとき、圧力センサ20は、開口部12からボンディングワイヤ55が引き出されるように、取付側面41にて凹部11の底壁に取り付けられているので、圧力検出部53およびボンディングワイヤ55がフッ素系ゲル材13に被覆されることもない。
以下、上述のように構成される圧力センサ20の製造方法の工程を図2(A)〜(D)、図3(E)〜(H)、図4(I)〜(L)、図5(M)〜(P)、図6(Q)、(R)および図7(S)、(T)を用いて説明する。図2(A)〜(D)、図3(E)〜(H)、図4(I)〜(L)、図5(M)〜(P)、図6(Q)、(R)および図7(S)、(T)は、本実施形態における圧力センサ20の製造方法の工程を示す説明図である。
図2(A)は第1工程を示している。この第1工程では、シリコン製の第1基板30aを用意する。
図2(B)は第2工程を示している。この第2工程では、第1工程で準備した第1基板30aの裏面にボロンをドープしてP++層60aを形成する。
図2(C)は第3工程を示している。この第3工程では、第1基板30aの表面(第1の工程で形成されたP++層60aの反対側の面)に窒化膜60bを成膜した後、この窒化膜60bの上にレジスト60cを積層し、前述の凹部32および突出部34等に対応するようにレジスト60cをパターニングする。
図2(D)は第4工程を示している。この第4工程では、パターニングされたレジスト60cをマスクとして、窒化膜60bをエッチング除去した後、さらにエッチング除去されずに残った窒化膜60bをマスクとして、第1基板30aをRIE等の異方性エッチング手法によりエッチングする。これにより、第1基板30aに凹部32および突出部34等に対応する開口部60dが形成される。
図3(E)は第5工程を示している。この第5工程では、第4工程で形成した開口部60dの内壁面を熱酸化して、酸化膜60eを形成する。
図3(F)は第6工程を示している。この第6工程では、第5工程で形成した酸化膜60eのうち、開口部60dの底面に位置する領域の酸化膜をドライエッチングにより除去して、除去領域を設ける。
図3(G)は第7工程を示している。この第7工程では、第6工程で設けた酸化膜60eの除去領域からKOH水溶液を用いたウェットエッチング(等方性エッチング)を行って、第1基板30aを部分的に除去する。
図3(H)は第8工程を示している。この第8工程では、第3工程で設けた窒化膜60bおよび第5工程で設けた酸化膜60eを除去する。これにより、断面台形状の凹部32および円柱状の突出部34が所定の間隔にて複数形成されるとともに、各凹部32間にダイシングの際の目印となる凹部35が所定の間隔にて複数形成される。各凹部32の薄肉状の底壁でもって第1ダイアフラム33がそれぞれ構成される。なお、図2(A)〜(D)および図3(E)〜(H)に示す工程は、特許請求の範囲に記載の「第1工程」に相当し得るものである。
次に、第9工程として、図4(I)に示すように、シリコン製の第2の基板40aを用意し、この第2の基板40aの一側面(取付側面41)に所定の間隔にて、例えば、拡散層を用いた拡散抵抗素子により圧力検出部53を複数形成する。
図4(J)は第10工程を示している。この第10工程では、第9工程で設けた圧力検出部53側に熱酸化膜60fを形成する。
図4(K)は第11工程を示している。この第11工程では、第10工程で設けた熱酸化膜60fの上にさらに、窒化膜60gを堆積させる。
図4(L)は第12工程を示している。この第12工程では、第11工程で設けた窒化膜60gの上にレジスト60hを設け、圧力検出部53に対応するようにレジスト60hをパターニングする。
図5(M)は第13工程を示している。この第13工程では、第12工程でパターニングしたレジスト60hをマスクに窒化膜60gと熱酸化膜60fとを除去してコンタクトホール60iを設け、圧力検出部53の一部を露出させる。
図5(N)は第14工程を示している。この第14工程では、第13工程で設けたコンタクトホール60iおよび窒化膜60gの上から、配線材料60j(例えばアルミニウム)をCVD等で堆積させる。
図5(O)は第15工程を示している。この第15工程では、第14工程で設けた配線材料60jの上にさらに図示しないレジストを重ね、この図示しないレジストを圧力検出部53同士が接続されるようにパターンにパターニングした後に、配線材料60jを部分的に除去して、取出電極54を形成する。なお、図4(I)〜(L)および図5(M)〜(O)に示す工程は、特許請求の範囲に記載の「第2工程」に相当し得るものである。
次に、第16工程を示す図5(P)のように、第15工程の工程により第2の基板40aの各圧力検出部53と取出電極54とが形成された一側面とは反対側の面である他側面40bに所定のパターンが描かれたマスクを用いてKOH溶液等によりエッチングして断面台形状の凹部42および円柱状の突出部44を所定の間隔にて複数形成するとともに、各凹部42間にダイシングの際の目印となる凹部45を所定の間隔にて複数形成する。この工程に関しては、図2(B)〜(D)および図3(E)〜(H)における工程と同様であるため説明を省略する。
これらの工程により、各凹部42の薄肉状の底壁でもって第2ダイアフラム43がそれぞれ構成される。このとき、図5(P)から判るように、各凹部42は、その底壁でもって構成される第2ダイアフラム43の変位を各圧力検出部53が検出可能に形成されている。なお、図5(P)に示す工程は、特許請求の範囲に記載の「第3工程」に相当し得るものである。
次に、第17工程を示す図6(Q)のように、第1の基板30aを上側、第2の基板40aを下側にして、各凹部32および各凹部42により密閉状態の圧力基準室51をそれぞれ形成するとともに各突出部34および各突出部44により伝達部52をそれぞれ形成するように、第1の基板30aの一側面30bと第2の基板40aの他側面40bとを貼り合わせる。なお、図6(Q)に示す工程は、特許請求の範囲に記載の「第4工程」に相当し得るものである。
次に、第18工程を示す図6(R)のように、貼り合わされた第1の基板30aおよび第2の基板40aを各凹部35および各凹部45にてダイシングして複数のセンサチップに分離する。このダイシングの際、各凹部35および各凹部45を、例えば、赤外線の透過により確認してダイシングすることにより、正確にダイシングすることができる。
次に、第19工程を示す図7(S)のように、上記センサチップを、その取付側面41にて車体10の凹部11内の底壁に取り付ける。このとき、取付側面41は、第2ダイアフラム43の変位が車体10に影響を受けないように取り付けられる。
次に、第20工程を示す図7(T)のように、取出電極54を介して圧力検出部53からの信号を外部の処理回路(図略)へ出力するための導電部としてのボンディングワイヤ55を形成し、このボンディングワイヤ55を凹部11の開口部12から引き出す。そして、凹部11内にフッ素系ゲル材13を充填して上記センサチップを覆う。なお、図7(T)に示すボンディングワイヤ55を形成する工程は、特許請求の範囲に記載の「第5工程」に相当し得るものである。
こうして、図1に示す圧力センサ20が完成する。
以上説明したように、本実施形態に係る圧力センサ20では、基板30,40内に密閉状態で形成された圧力基準室51の一側壁を第1ダイアフラム33が構成し、圧力基準室51の対向壁を第2ダイアフラム43が構成する。そして、圧力基準室51内には、第1ダイアフラム33の中央部と第2ダイアフラム43の中央部とを連結して第1ダイアフラム33の変位を第2ダイアフラム43に直接伝達する伝達部52が形成されている。また、第2ダイアフラム43には当該第2ダイアフラム43の変位に応じた信号を出力する圧力検出部53が設けられており、この圧力検出部53には当該圧力検出部53からの信号を外部へ出力する導電部としてのボンディングワイヤ55が取出電極54を介して電気的に接続されている。
このように、第2ダイアフラム43は、伝達部52を介することで第1ダイアフラム33の変位に応じて変位するので、この第2ダイアフラム43の変位に基づき圧力検出部53から出力される信号により被検出圧力を検出することができる。そして、圧力センサ20を、第1ダイアフラム33がフッ素系ゲル材13で被覆されかつ第2ダイアフラム43がフッ素系ゲル材13に被覆されないように、車体10の凹部11に取り付けることにより、第2ダイアフラム43に設けられる圧力検出部53に電気的に接続される取出電極54やボンディングワイヤ55材等の導電部がフッ素系ゲル材13により腐食されることをなくすことができる。また、導電部が被検出対象により腐食されないことは勿論のことである。
したがって、導電部の腐食をなくすことができる。
また、本実施形態に係る圧力センサ20では、圧力基準室51内は真空状態である。これにより、伝達部52の温度変化等に起因する変形が抑制されるので、第1ダイアフラム33の変位が第2ダイアフラム43により確実に伝達され、被検出圧力の検出精度をより向上させることができる。
また、伝達部52と両ダイアフラム33、43との接点が円錐型のテーパ形状となっているため、両ダイアフラム33、43の変形時に伝達部52が座屈しにくい構造となっている。また、組み付け時の位置決め誤差、若しくは、パターニングの誤差により、突出部34と、突出部44との接点がずれた場合であっても、根元が円錐型のテーパ形状であるため、当該両突出部34、44を破断しにくくすることができる。
また、本実施形態に係る圧力センサ20の製造方法では、圧力センサ20は、主に、上述した第1工程〜第20工程により製造されている。すなわち、第1工程〜第8工程により、第1の基板30aの一側面30bに凹部32および突出部34を形成することにより当該凹部32の薄肉状の底壁でもって第1ダイアフラム33を構成する。そして、第9工程〜第15工程により、第2の基板40aの一側面に第2ダイアフラム43の変位に応じた信号を出力するための圧力検出部53を形成する。そして、第16工程により、第2の基板40aの他側面40bに凹部42を形成することにより当該凹部42の底部でもって第2ダイアフラム43を構成し、この第2ダイアフラム43の変位を圧力検出部53が検出可能に当該第2ダイアフラム43を形成する。そして、第17工程により、凹部32および凹部42により圧力基準室51を形成するとともに突出部34の先端部と突出部44の先端部とを貼り合わせることにより当該圧力基準室51内にて第1ダイアフラム33と第2ダイアフラム43とを連結して第1ダイアフラム33の変位を第2ダイアフラム43に直接伝達する伝達部52を形成するように第1の基板30aの一側面30bと第2の基板40aの他側面40bとを貼り合わせる。そして、第20工程により、圧力検出部53からの信号を外部へ出力する導電部としてのボンディングワイヤ55を取出電極54等を介して当該圧力検出部53に電気的に接続する。
このように製造される圧力センサ20を、第1ダイアフラム33がフッ素系ゲル材13で被覆されかつ第2ダイアフラム43がフッ素系ゲル材13に被覆されないように、車体10の凹部11に取り付けることにより、第2ダイアフラム43に設けられる圧力検出部53に電気的に接続される取出電極54やボンディングワイヤ55材等の導電部がフッ素系ゲル材13により腐食されることをなくすことができる。また、導電部が被検出対象により腐食されないことは勿論のことである。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよく、その場合でも、上記実施形態と同等の作用・効果が得られる。
(1)図8は、上記実施形態の第1の変形例に係る圧力センサ20aの概略構成を示す断面図である。
図8に示すように、圧力基準室51内の伝達部52を廃止してもよい。その際、第1ダイアフラム33の変位に基づいた圧力基準室51の内圧の変化に応じて第2ダイアフラム43が変位しやすいように圧力基準室51内に被検出圧力を伝達しやすい媒体を導入してもよい。この場合、被検出圧力の検出精度が低下する可能性があるものの、突出部34の先端部と突出部44の先端部の貼り合わせ工程等をなくすことにより圧力センサ20aの製造を容易にすることができる。
(2)伝達部52は、突出部34および突出部44により円柱状に形成されることに限らず、例えば、角状や平板状等、第1ダイアフラム33の変位を第2ダイアフラム43に伝達し得る形状であればよい。
(3)図9は、上記実施形態の第2の変形例に係る圧力センサ20bの概略構成を示す断面図である。
上述のように取出電極54を第2ダイアフラム43上に設けているが(図1等参照)、図9に示すように、取出電極54を第2ダイアフラム43上に配置しないように設けた方が良い。
本実施形態に係る圧力センサの構成概要を示す断面図である。 本実施形態における圧力センサの製造方法の工程の一部を示す説明図である。 本実施形態における圧力センサの製造方法の工程の一部を示す説明図である。 本実施形態における圧力センサの製造方法の工程の一部を示す説明図である。 本実施形態における圧力センサの製造方法の工程の一部を示す説明図である。 本実施形態における圧力センサの製造方法の工程の一部を示す説明図である。 本実施形態における圧力センサの製造方法の工程の一部を示す説明図である。 本実施形態の第1の変形例に係る圧力センサの構成概要を示す断面図である。 本実施形態の第2の変形例に係る圧力センサの構成概要を示す断面図である。
符号の説明
20,20a,20b…圧力センサ
30…上側基板
31…受圧面
32…凹部
33…第1ダイアフラム
34…突出部
40…下側基板
41…受圧面
42…凹部
43…第2ダイアフラム
44…突出部
51…圧力基準室
52…伝達部
53…圧力検出部
54…取出電極(導電部)
55…ボンディングワイヤ(導電部)

Claims (6)

  1. 基板内に密閉状態で形成された圧力基準室の一側壁を構成しこの圧力基準室の圧力と受圧面に作用する被検出圧力との圧力差に応じて変位するシリコン製の第1のダイアフラムと、
    前記圧力基準室の周壁のうち前記一側壁に対向する対向壁を構成し前記第1のダイアフラムの変位に基づいた前記圧力基準室の内圧の変化に応じて変位する第2のダイアフラムと、
    前記第2のダイアフラムに設けられて当該第2のダイアフラムの変位に応じた信号を出力する圧力検出部と、
    前記圧力検出部に電気的に接続されて当該圧力検出部からの信号を外部へ出力する導電部と、
    を備え
    前記第2のダイアフラムを除き前記第1のダイアフラムを含めた周囲がフッ素系ゲル材により覆われることを特徴とする圧力センサ。
  2. 前記圧力基準室内には、前記第1のダイアフラムと前記第2のダイアフラムとを連結して前記第1のダイアフラムの変位を前記第2のダイアフラムに直接伝達する伝達部が形成されることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
  3. 前記圧力基準室内は真空状態であることを特徴とする請求項2に記載の圧力センサ。
  4. 前記伝達部と、前記第1のダイアフラムおよび前記第2のダイアフラムの少なくとも一方との連結部位がテーパ状に形成されることを特徴とする請求項2または3に記載の圧力センサ。
  5. 密閉状態の圧力基準室の一側壁を構成する第1のダイアフラムと、前記圧力基準室の周壁のうち前記一側壁に対向する対向壁を構成する第2のダイアフラムと、を有する圧力センサの製造方法であって、
    第1の基板の一側面に第1の凹部を形成することにより当該第1の凹部の底部でもって前記第1のダイアフラムを構成する第1工程と、
    第2の基板の一側面に前記第2のダイアフラムの変位に応じた信号を出力するための圧力検出部を形成する第2工程と、
    前記第2の基板の他側面に第2の凹部を形成することにより当該第2の凹部の底部でもって前記第2のダイアフラムを構成しこの第2のダイアフラムの変位を前記圧力検出部が検出可能に当該第2のダイアフラムを形成する第3工程と、
    前記第1の凹部および前記第2の凹部により前記圧力基準室を形成するように前記第1の基板の前記一側面と前記第2の基板の前記他側面とを貼り合わせる第4工程と、
    前記圧力検出部からの信号を外部へ出力する導電部を当該圧力検出部に電気的に接続する第5工程と、
    を備え、
    前記第1工程は、前記第1の凹部を形成するとともに前記第1のダイアフラムから前記第1の凹部内に突出する第1の突出部を形成し、
    前記第3工程は、前記第2の凹部を形成するとともに前記第2のダイアフラムから前記第2の凹部内に突出する第2の突出部を形成し、
    前記第4工程は、前記圧力基準室を形成するとともに前記第1の突出部の先端部と前記第2の突出部の先端部とを貼り合わせることにより当該圧力基準室内にて前記第1のダイアフラムと前記第2のダイアフラムとを連結して前記第1のダイアフラムの変位を前記第2のダイアフラムに直接伝達する伝達部を形成することを特徴とする圧力センサの製造方法。
  6. 前記第1の突出部および前記第1の凹部の連結部位と、前記第2の突出部および前記第2の凹部の連結部位とがテーパ状に形成されることを特徴とする請求項5に記載の圧力センサの製造方法。
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