JP5156717B2 - 2輪車用ブレーキ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、2輪車用のブレーキ制御装置に関する。
ブレーキ中に車輪のロックを回避するアンチロックブレーキシステム(以下、ABSと記載する。)を付与した2輪車は、前後車輪に配置した車輪速センサにより前後車輪速度を検知し、それらの車輪速度を元に推定車体速度を演算し、推定車体速度と各車輪速度の偏差、すなわちスリップ量を評価し、スリップ量が大きい場合には車輪ロックを回避するために該車輪の制動力を低下させる制御を行う。
特許文献1に記載の技術では、ABS制御の誤作動を防止するために、前後車輪速度差を検出し、速度差が所定値以上である場合には、徐々に一方の車輪速度をもう一方の車輪速度に近づけるように構成した2輪車用の車輪速度補正方法を開示している。
特開2000−127940号公報
しかしながら、特許文献1にあっては、徐々に車輪速度を補正する構成であるため、車輪速度差を無くすためには、時間を要する。そのため、イグニッションの投入直後のような発進直後では、補正完了までは車輪速度差による異径による車輪スリップ量誤検知によるABS制御の誤作動を防止することができない。
本発明の目的は、異常な前後車輪速差による後輪のABS制御の誤作動を抑制可能な2輪車用ブレーキ制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の2輪車両ブレーキ制御装置では、イグニッションオンから所定条件が成立するまでの間は、スリップ率がスリップ率閾値より大きいときに減圧指令を出力するアンチロック制御部のスリップ率閾値を通常制御時の第1のスリップ率閾値よりも大きな第2のスリップ率閾値に設定しておくこととした。

よって、本発明にあっては、後輪におけるABS制御の誤介入を防止することができる。
実施例1の2輪車用ブレーキ制御装置のシステム構成を表すシステム図である。 実施例1の閾値変更制御処理を表すフローチャートである。 実施例1の通常のタイヤを装着した場合における閾値変更制御処理を表すタイムチャートである。 実施例1の後輪に設計値よりも大きなタイヤを装着した場合における閾値変更制御処理を表すタイムチャートである。 実施例1の後輪に設計値よりも大きなタイヤを装着した場合における閾値変更制御処理を表すタイムチャートである。 実施例1の後輪に設計値より大きなタイヤを装着し、コーナー走行した場合における閾値変更制御処理を表すタイムチャートである。
図1は実施例1の2輪車用ブレーキ制御装置のシステム構成を表すシステム図である。2輪車の前後輪夫々には、前輪速度センサ1と後輪速度センサ2(車輪速センサ)とが装着されている。これらのセンサ信号出力値は車輪の回転数に応じたパルス信号として、アンチロック制御コントロールユニットECU(以下、ABSコントロールユニットECUと記載する。)に入力され、パルスカウント値に応じた前輪回転数、後輪回転数に変換され、更にタイヤ半径に応じた係数より前輪車輪速度VWF、後輪車輪速度VWRとして算出される。更に、前輪車輪速度VWFを基準として推定車体速度VIが算出される(車体速度算出部)。算出された推定車体速度VIを元にABS制御に使用するスリップ率を演算する(スリップ率算出部)。
前輪スリップ率=(VI−VWF)/VI
後輪スリップ率=(VI−VWR)/VI
このスリップ率演算が前後車輪速度について算出され、スリップ率が所定以上(第1のスリップ率閾値以上)の車輪については車輪がロック傾向であると判断でき、当該車輪の制動力を減少させるように前輪制動力調整装置3、または後輪制動力調整装置4(制動力調整手段)に対し減圧指令を出力し(アンチロック制御部)、各制動力調整装置3,4が作動して増減圧制御を実行するように構成される。制動力調整手段3,4は複数の電磁弁とポンプ等から成る周知の構成であるため説明を省略する。尚、ABSコントロールユニットECUは、図外のイグニッションがオンとされると、プログラム初期化が行われ、この初期化の時点では後述するように後輪ABS制御介入閾値は通常よりも大きな値に設定することとしている。
ところで、2輪車に異径のタイヤを装着した場合や、パンクなどによって空気圧が変動した場合、2輪車の車輪が通常設定されているタイヤ設計値に対して異なるため、車輪回転数に応じた車輪速度算出用の設定換算値が誤差を持つようになり、その結果、前後の車輪速度に偏差が生じてしまう。
一方、ABS制御の非制御中においては前輪の車輪速度を基準に推定車体速度が作成される。なぜなら、2輪車の特徴から、加速時には後輪が駆動輪であることによるホイルスピンが発生し、減速時には後輪荷重の減少によってリアリフト(後輪浮き)が発生するため、車体速度を見積もるには精度が低いからである。2輪車におけるABS制御の車体速推定において、後輪車輪速度は極めて限定的に利用される。
このようにして、前輪の車輪加速度を基準に推定車体速度を演算する場合、異径タイヤなどの影響によって後輪が前輪よりも低速側に偏差を生じた場合には、後輪が推定車体速度より低速であることと同等となり、後輪のスリップ量が大きくなっていると誤検知することでABS制御が誤差動するおそれがある。また、従来技術のように、徐々に車輪速度を補正する構成の場合には、車輪速度差を無くすために時間を要する。そのため、イグニッションの投入直後のような発進直後では、補正完了までは車輪速度差による異径による車輪スリップ量誤検知によるABS制御の誤作動を防止することができない。
そこで、実施例1では、イグニッションの投入直後から所定の条件が成立するまでの間は、後輪のABS介入閾値を通常時よりも低めの値(すなわちABS制御が入りにくい値であり、スリップ率で見ると通常時よりも大きなスリップ率が生じたときにABS制御が開始される値)に変更し(スリップ率閾値変更部)、誤作動を回避することとした。
図2は実施例1の閾値変更制御処理を表すフローチャートである。イグニッションオン直後は、プログラム初期化により後輪ABS制御介入閾値は通常よりも大きな値に設定しておく。
ステップ100では、前後輪車輪速度VWF,VWRが演算され、ステップ101にて車輪速度を微分し、前後輪車輪加速度VWDF,VWDRが演算される。更に、ステップ102にて前輪速度VWFを基準に推定車体速度VIが作成される。
ステップ103では、一定速走行と判断された場合、ステップ105で一定速走行の継続時間が演算され、継続所定時間経過毎(例えば500msec毎)にステップ107,108,109にて前後車輪速度差DVW、前後車輪速度差平均値DVWM、前後輪車輪速度差平均回数CVWを演算する。尚、一定速走行の判断基準については後述する。
ステップ110では、演算された前後車輪速度差平均値DVWMが所定値TDVW(例えば3%)以下の場合、すなわち前後車輪速度差が小さい場合はステップ111に進み、前後車輪速度差平均回数CVWがC2(例えば10回)と比較される。
C2回以上の場合、ステップ116に進み、車輪速度度偏差(異径率)確定し、前後車輪速度差平均値DVWMを元に、前後車輪速度度VWF,VWRおよび、推定車体速度VIを補正する。この時点で前後の車輪速度度差による誤差がほぼなくなるため、ステップ117にて後輪ABS介入閾値を通常の閾値に変更する。
ステップ111にて、CVWがC2回未満の場合はステップ112に進み、前後車輪速度度差平均回数CVWがC1(例えば4回)と比較される。C1回以上の場合、ステップ117に進み、前後車輪速度差が小さい可能性が高いと判断し、ステップ117にて後輪ABS介入閾値を通常の閾値に変更する。ステップ111にて、CVWがC1回未満の場合は、何もせずに終了する。
ステップ110にて演算された前後車輪速度差平均値DVWMが所定値TDVW(例えば3%)より大きな場合、すなわち前後車輪速度差が大きい場合、ステップ113に進み、前後車輪速度差平均回数CVWがC2と比較される。C2回以上の場合、ステップ116に進み、車輪速度偏差(異径率)確定して前後車輪速度差平均値DVWMを元に、前後車輪速度VWF,VWRおよび推定車体速度VIを補正する。このように、例えば、前後車輪速度差が大きい場合でも、この時点で前後の車輪速度差による誤差が消滅する。そのため、ステップ117にて後輪ABS介入閾値を通常の閾値に変更する。
ステップ113では、CVWがC2回未満の場合は、前後車輪速度差平均回数CVWがC1と比較したときC1以上の場合は異径の可能性があると判断し、後輪ABS介入閾値を通常より大きな値に変更する。ステップ113では、CVWがC1回未満の場合は、何もせず終了する。
図3は実施例1の通常のタイヤを装着した場合における閾値変更制御処理を表すタイムチャートである。尚、初期条件としてイグニッション投入直後の発進を想定している。
まず、前輪車輪速度VWFを基準として、推定車体速度VIが作成される。また、この推定車体速度VIを基準にスリップ率を考慮して設定された後輪のABS介入閾値VWSPR、VWSPR0が設定される。VWSPRは通常制御で使用されるABS介入閾値(第1のスリップ率閾値)、VWSPR0は本発明にかかる後輪ABS誤作動防止用の介入閾値(第2のスリップ率閾値)であり、VWSPRよりも大きなスリップ率の位置に設定される閾値である。
発進直後は、前後輪の持つ径差が後輪のABS誤作動を引き起こすものであるかどうかは不明であるため、このときは後輪ABS介入閾値をVWSPR0に設定しておく。また、図示していないが、前輪のABS介入閾値は特に変更の必要が無い。なぜなら、推定車体速度VIが前輪車輪速度VWFを基準に作成されるためであり、通常走行ではスリップ量が発生せず、誤動作の懸念が無いためである。
図3において、時刻t1にて前輪加速度VWDF、後輪加速度VWDRが所定以内(図2では例として±0.2G)となり、かつ、推定車体速度VIが30km/h以上の状態が、所定時間(図2では例として500msec)継続した時間t2において一定速度と判定し(一定速状態判断部)、そのときの前後車輪速度差DVWを下記式より演算する(車輪速差検出部)。
前後車輪速度差DVW=(VWF−VWR)/VWF
この際、車輪速度は細かな変動を伴うため、DVWを演算する際は演算直前数サンプルの移動平均のようにフィルター処理を行うことが好ましい。
前後車輪速度差DVWを算出するたびに、その平均値DVWM、平均回数CVWを下記式より演算する。
前後車輪速度差平均値DVWM=(DVWM*CVW+DVW)/(CVW+1)
図3の時刻t3の時点において、この平均演算回数CVWが所定回数C1(実施例1では4回)となる。この時点で、前後輪車輪速度差平均値DVWMが所定値TDVW(実施例1では3%)以下である場合は、後輪の誤作動を引き起こす車輪異径状態ではないと判断し、後輪のABS介入閾値を通常の閾値VWSPRに設定する。このように、イグニッション投入直後の発進時には後輪のABS介入閾値を低く設定し、所定の条件が成立したときには一気に通常の閾値VWSPRに変更することで、後輪のABS制御誤作動を回避することができる。
図4は、実施例1の後輪に設計値よりも大きなタイヤを装着した場合における閾値変更制御処理を表すタイムチャートである。この場合、後輪車輪速度VWRは実際の速度よりも小さく見積もられることになる。
時刻t4にて一定速度条件が成立し、時刻t5にて前後車輪速度差DVWを演算する。後輪車輪速度VWRが小さくなるため、前後車輪速度差DVWの演算結果が0より大きな値となる。時刻t6において、平均演算回数CVWが所定回数C1となるが、この場合、前後車輪速度差平均値DVWMが所定値TDVWを超えるため、後輪の誤作動(誤介入)を引き起こすと判断し、後輪のABS閾値をVWSPR0のままとする。図4において、VWRとVWSPRの偏差はわずかであり、軽い制動入力や、駆動側のノイズ(エンジンブレーキ等)でも容易にABS介入閾値を下回るスリップ量を発生でき、誤作動の可能性が非常に高くなる。
また、2輪車の後輪ABS制御は、荷重減少(後輪が浮き上がり気味になること等)が発生しやすく、駆動ノイズの影響を受けやすいので、路面摩擦係数の判断が難しく、前輪ABSが作動しておらず、後輪ABSのみ作動する場合、発生減速度を元に路面摩擦係数を設定する方法が挙げられるが、このように誤作動による作動の場合、減速度が非常に小さくなることにより路面摩擦係数が低いとご判断することで、制御介入がより早まる可能性が高い。このような状況を回避する意味で、実施例1では前後輪車輪速度差の判断によって後輪ABS制御介入閾値を適切に切り換えることで、より信頼性の高い制動装置にすることが可能である。
図5は実施例1の後輪に設計値よりも大きなタイヤを装着した場合における閾値変更制御処理を表すタイムチャートである。図4の条件と同じであるが、より広域の時間経過図である。図5中の時間軸記号は図4のそれと同時刻と認識してよい。
時刻t6において、平均演算回数CVWが所定回数C1での平均速度差の平均値DVWMが所定値TDVWを超えたため、後輪のABS介入閾値がVWSPR0のままとなる。その後、時刻t7において、平均演算回数CVWが所定回数C2(実施例1では10回)を超えた段階でも前後車輪速度差平均値DVWMが所定値TDVWを越えている場合には、異径であると判断し、前後車輪速度差平均値DVWMを元に前後車輪速度VWF、後輪車輪速度VWRを夫々が一致するように補正し、推定車体速度VIは前後車輪速度VWFにセットする。
前後車輪速度、推定車体速度が一致するように演算されたことにより、後輪のABS介入の判断は正常に行えることになる。したがって、補正を完了したと同時に後輪のABS介入閾値を通常の閾値VWSPRに設定する。このように構成することで、車輪速度差がある場合にも、無い場合にも確実に後輪のABS制御の誤作動を防止することが可能である。
図6は実施例1の後輪に設計値より大きなタイヤを装着し、コーナー走行した場合における閾値変更制御処理を表すタイムチャートである。
2輪車はコーナーを曲がる際に車両を倒して曲がる特徴を有する。このとき、タイヤ一回転あたりの接地点の通る軌跡は、車両を倒していないときの接地点の通る軌跡に対して誤差を持つ(後輪が高めに出る)。これが原因で、イグニッション投入後の発進時にコーナーを曲がると前後車輪速度差径差演算結果が誤差を持つことが考えられる。
例えば、後輪に設計値より大きなタイヤを装着した場合において、イグニッション直後の一定速度判断直後にコーナーに侵入している場合など、実際には前後車輪速度差があるにもかかわらず、誤差の影響で前後車輪速度差が小さく見積もられ、後輪のABS介入閾値が通常の位置にセットされることが考えられる。この場合、コーナーを脱出して直進にて正しい演算結果によれば、前後車輪速度差を検出するため、後輪のABS介入閾値を再び通常よりも大きなスリップ率の位置に戻すことが可能である。
図6において、発進直後の時刻t8から時刻t11までコーナーを走行している。この場合、コーナー走行中は後輪車輪速度が3〜5%程度直進時よりも高速になるので、時刻t9で一定走行が検出された場合、実際の前後車輪速度差とは異なる値が算出されてしまう。そのまま、時刻t10の時点で前後車輪速度差平均値DVWMが所定値(CVW)以下となると、後輪のABS誤作動可能性がないと判断して後輪ABS制御介入閾値VWSPRに設定してしまう。
しかしながら、時刻t11においてコーナーから直進に移行すると、後輪車輪速度が下がる。このとき、時刻t11では後輪の車輪速度低下が引き起こす加速度で一定速速度判断が一旦終了し、時刻t12で再び前後車輪速度差平均値DVWMを演算し始めると、正しい前後車輪速度差が検出される。このときに、時刻t10での判定は信用できないとして後輪のABS制御介入閾値を再び通常よりも大きなスリップ率の位置に戻す動作を行う。この後の動作は図5に示した内容と同じであるので説明を省略する。
以上説明したように、実施例1では下記に列挙する作用効果を奏する。
(1)前輪と後輪にそれぞれ設けられた前輪速度センサ1と後輪速度センサ2(車輪速センサ)と、前輪及び後輪の制動液圧を調整する前輪制動力調整装置3及び後輪制動力調整装置4(制動力調整手段)と、前輪速度センサ1の出力値に基づいて推定車体速度VIを算出する車体速度算出部と、算出された推定車体速度VIと前輪速度センサ1と後輪速度センサ2の出力値の偏差に基づいて当該車輪のスリップ率を算出するスリップ率算出部と、算出されたスリップ率が設定されたスリップ率閾値より大きいときに当該車輪の制動力調整手段に対し減圧指令を出力するアンチロック制御部と、イグニッションオンから所定条件が成立するまで後輪におけるスリップ率閾値をVWSPR(第1のスリップ率閾値)よりも大きなVWSPR0(第2のスリップ率閾値)に設定し所定条件が成立したときはVWSPR(第1のスリップ率閾値)に変更するスリップ率閾値変更部と、を有するABSコントロールユニットECU(コントロールユニット)と、を備えた。
よって、イグニッションの投入直後のような発進直後において、車輪速度差による異径による車輪スリップ量誤検知を回避することができる。
(2)ABSコントロールユニットECUは、車両の一定速状態を判断する一定速状態判断部と、一定速状態のときに前後輪の車輪速差を検出する車輪速差検出部と、を有し、VWSPR0からVWSPRに変更する所定条件は、車輪速差DVWMが所定値TDVW未満、もしくは、車輪速差DVWMが所定値TDVW以上のときは車輪速センサの出力値を前後輪の差が無くなるように補正した後である。
よって、異径タイヤでない場合にはVWSPRに変更され、異径タイヤであると判断される場合には前後輪速度センサ1,2により検出される車輪速が補正された上で変更されるため、ABS制御の誤介入を防止することができる。また、実施例1のように平均回数の条件を満たしたときは即座に補正するため、従来技術のように車輪速センサの出力値を徐々に補正する場合に比べて素早く補正することができる。
(3)ABSコントロールユニットECUは、VWSPR0からVWSPRに変更された後に、車輪速差DVWMが所定値TDVW以上となったときは、後輪におけるスリップ率閾値をVWSPRからVWSPR0に戻す。
よって、発進直後にコーナー走行をして異径タイヤであるにも係らず適正なタイヤを装着していると判断した場合であっても、その後、正しいセンサ値に補正することができ、ABS制御の誤介入を防止することができる。
以上説明したように、実施例1では異径タイヤによる前後車輪速度差が発生した場合にも、後輪のABS制御介入閾値を前述のような手順で処理することで、後輪ABS制御の誤作動を効果的に防止することができる。また、実施例1では車輪速度差の平均値と回数で判定する概念を示したが、車輪速度差のフィルター値や時間的概念を導入して判定を行っても同様の作動が得られる。
また、実施例1のスリップは制動スリップを例に示したが、加速側の駆動スリップ抑制制御(トラクション制御)に関しても、同様の考え方にて誤作動を回避できる。すなわち、後輪車輪速度緒が異径論等の影響で高く算出される場合、同様の技術によって、制御介入のスリップ量閾値を大きく取るように設定することで、トラクション制御の誤作動を防止できる。尚、このとき、スリップ率は正負が逆転するため、前後輪車輪速度差DVWはDVW=(VWR−VWF)/VWF にて算出するようにすればよい。
1 前輪速度センサ
2 後輪速度センサ
3 前輪制動力調整装置
4 後輪制動力調整装置
ECU アンチロック制御コントロールユニット

Claims (3)

  1. 前輪と後輪にそれぞれ設けられた車輪速センサと、
    前輪及び後輪の制動液圧を調整する制動力調整手段と、
    前記前輪に設けられた車輪速センサの出力値に基づいて車体速度を算出する車体速度算出部と、前記算出された車体速度と前記車輪速センサの出力値の偏差に基づいて当該車輪のスリップ率を算出するスリップ率算出部と、算出されたスリップ率が設定されたスリップ率閾値より大きいときに当該車輪の前記制動力調整手段に対し減圧指令を出力するアンチロック制御部と、イグニッションオンから所定条件が成立するまで後輪におけるスリップ率閾値を通常制御用の第1のスリップ率閾値よりも大きな第2のスリップ率閾値に設定し、前記所定条件が成立したときは前記第1のスリップ率閾値に変更するスリップ率閾値変更部と、を有するコントロールユニットと、
    を備えたことを特徴とする2輪車用ブレーキ制御装置。
  2. 請求項1に記載の2輪車用ブレーキ制御装置において、
    前記コントロールユニットは、車両の一定速状態を判断する一定速状態判断部と、一定速状態のときに前記前後輪の車輪速差を検出する車輪速差検出部と、を有し、
    前記所定条件は、前記車輪速差が所定値未満、もしくは、前記車輪速差が所定値以上のときは前記車輪速センサの出力値を前後輪の差が無くなるように補正した後であることを特徴とする2輪車用ブレーキ制御装置。
  3. 請求項2に記載の2輪車用ブレーキ制御装置において、
    前記コントロールユニットは、前記所定条件が成立して前記第2のスリップ率閾値から前記第1のスリップ率閾値に変更された後に、前記車輪速差検出部により検出された前記車輪速差が所定値以上となったときは、後輪におけるスリップ率閾値を前記第2のスリップ率閾値に戻すことを特徴とする2輪車用ブレーキ制御装置。
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