JP4897732B2 - バーハンドル車両用リフト傾向判定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動二輪車の後輪リフトを抑制するバーハンドル車両用リフト傾向判定装置に関する。
自動二輪車等のバーハンドル車両は運転者を含めた重心が高いことから、前輪で強い制動力を発生すると、後輪が持ち上がる後輪リフトが発生することがある。
このような後輪リフトを抑制する技術として、特許文献1の技術が知られている。この技術では、後輪車輪速度が前輪車輪速度よりも明らかに大きい場合に後輪リフトが発生したと判定している。
特許第3416819号公報
しかし、車輪速度は、一般に車輪の回転速度を検出して算出されるため、タイヤが摩耗した場合など、車輪の直径が当初から変化した場合には、算出した車輪速度が実際とはずれることがある。そのため、前輪または後輪のみにこのずれが発生すると、リアリフトの有無とは関係なく、前輪車輪速度と後輪車輪速度の差が常に生じることになり、この差が後輪リフトの判定精度に影響を与えるという問題があった。
そこで、本発明では、車輪の直径の変化に影響されないバーハンドル車両用リフト傾向判定装置を提供することを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明のバーハンドル車両用リフト傾向判定装置は、前後の各車輪の車輪速度を検出する車輪速センサが検出した車輪速度に基づいて後輪がリフト傾向にあるか否かを判定するものであって、前記車輪速センサが検出した前輪車輪速度から車体速度を推定する車体速度推定部と、前記車体速度推定部が推定した車体速度に基づき、車体の減速度を演算する減速度演算部と、前記減速度演算部が演算した減速度が所定の最低減速度閾値を超えているか否かを判定する減速度判定部と、記車輪速センサが検出した後輪車輪速度が前記車体速度より大きい場合に前記後輪車輪速度と前記車体速度との速度差を演算する車輪速度差演算部と、前記車輪速度差演算部によって演算された速度差の今回値と前回値とから車輪速度差変化量を演算する変化量演算部と、前記減速度判定部により減速度が所定の最低減速度閾値を超えていると判定され、かつ、前記車輪速度差変化量が第1の変化量閾値を超えた時間がリフト傾向判定タイマ閾値に相当する時間以上となった場合に後輪がリフト傾向にあると判定するリフト傾向判定部とを備えることを特徴とする。
このような構成によれば、変化量演算部は、車体速度と後輪車輪速度の差である速度差の変化量を演算し、リフト傾向判定部は、変化量演算部が演算した車輪速度差変化量が第1の変化量閾値を超えた時間がリフト傾向判定タイマ閾値に相当する時間以上となったときに、後輪がリフト傾向にあると判定する。すなわち、前後の車輪の速度差に変化が無い場合には、速度差が大きくても後輪がリフト傾向にあるとは判定しないので、前輪または後輪の直径が当初の直径から変化したことに起因してリフト傾向にあると誤って判定することがない。一方、後輪がリフト傾向にある場合には、前輪と後輪の速度差に変化が生じるので、リフト傾向にある場合にそのことを正しく判定できる。
また、リフト傾向の判定は、減速度が所定の最低減速度閾値を超えていると減速度判定部が判定したことを条件とするため、加速時の後輪の空転時などにリフト傾向の誤った判定を防止することができる。
なお、本発明でいう速度差の前回値とは、1回前に計算した値でもよいし、2回以上前に計算した値でもよい。
前記したバーハンドル車両用リフト傾向判定装置においては、前記リフト傾向判定部により後輪がリフト傾向にあると判定された後、リフト傾向終了判定タイマ閾値に相当する時間が経過した場合に前記後輪がリフト傾向でなくなったと判定するリフト傾向終了判定部とを備える構成とすることができる。
このような構成によれば、リフト傾向にあると判定されてからリフト傾向終了判定タイマ閾値に相当する時間が経過すると、リフト傾向でなくなったと判定する。すなわち、後輪リフトは、力学的に長い時間は続かないので、ある所定の時間が経過したことを基準としてリフト傾向でなくなったと判定することができる。
また、前記したバーハンドル車両用リフト傾向判定装置においては、前記リフト傾向判定部により後輪がリフト傾向にあると判定された後、前記車輪速度差変化量が前記第1の変化量閾値よりも小さい第2の変化量閾値を下回った場合に前記後輪がリフト傾向でなくなったと判定するリフト傾向終了判定部とを備える構成とすることもできる。
前輪のみの制動による後輪リフトの最中には、後輪は浮き上がって車体速度よりも高い速度で空転している。この状態から、後輪が着地すると、後輪が急激に減速する結果、車輪速度差変化量は急激に減少するので、第1の変化量閾値よりも小さい第2の変化量閾値を判定基準として、後輪リフト傾向でなくなったと判定することができる。
本発明によれば、車輪の直径の変化に影響されることなく、後輪がリフト傾向にあることを判定することができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
参照する図面において、図1は、一実施形態に係る自動二輪車用ブレーキ制御装置を構成する車両のブレーキ液圧回路図である。以下においては、バーハンドル車両の一例として自動二輪車を例示して説明する。なお、本発明におけるバーハンドル車両は、ステアリングがバーハンドル状の車両をすべて含み、例えば、前が一輪、後が二輪の自動三輪車やオールテレーンビークルなども含まれる。
図1に示すように、一実施形態に係る自動二輪車用ブレーキ液圧制御装置1(以下、単に「ブレーキ液圧制御装置1」とする)には、運転者が右手で操作するブレーキレバーLの操作に応じて液圧を出力する第1マスタシリンダMFと、運転者が右足で操作するブレーキペダルPの操作に応じて液圧を出力する第2マスタシリンダMRが接続される。
ブレーキ液圧制御装置1が搭載される二輪自動車(図示せず)には、前輪に前輪ブレーキBFが設けられ、後輪に後輪ブレーキBRが設けられる。前輪ブレーキBFには、ブレーキディスクをブレーキパッドで挟んで制動力を発生させる前輪キャリパCFが設けられ、後輪ブレーキBRにも同様に後輪キャリパCRが設けられる。
液圧ユニット2は、図示しない基体に液圧通路が形成されると共に、この液圧通路に適宜電磁弁が設けられて構成された液圧回路10と、各電磁弁を制御する制御装置100とで構成されている。液圧回路10は、制御装置100により前輪、後輪のブレーキ液圧を減圧、保持または増圧する制御がされて制動力調整装置として機能する。
第1マスタシリンダMFは、配管81Fを介して液圧回路10の入口ポート11Fに接続され、前輪キャリパCFは、配管82Fを介して液圧回路10の出口ポート12Fに接続されている。同様に、第2マスタシリンダMRは、配管81Rを介して液圧回路10の入口ポート11Rに接続され、後輪キャリパCRは、配管82Rを介して液圧回路10の出口ポート12Rに接続されている。
入口ポート11Fと出口ポート12Fとは、液圧路91により接続され、液圧路91上には常開型の電磁弁である入口弁13が設けられている。また、入口弁13には、チェック弁13aが並列に設けられている。
出口ポート12Fには、前輪ブレーキBFのブレーキ液圧を減圧したときにブレーキ液を還流させ、貯溜するリザーバ15が液圧路92を介して接続され、液圧路92上には、常閉型の電磁弁である出口弁14が設けられている。
したがって、通常時は、第1マスタシリンダMFから出力されるブレーキ液圧は、液圧路91を通って前輪キャリパCFに供給される。一方、アンチロックブレーキ制御を行う場合など、前輪キャリパCFを減圧する場合には、入口弁13を閉め、出口弁14を開ける信号をそれぞれの弁に送ることで、前輪キャリパCF内のブレーキ液が出口弁14を介してリザーバ15へ還流して前輪キャリパCF内の液圧が下がることになる。
リザーバ15は、液圧路93により入口ポート11Fとも接続されている。液圧路93上にはリザーバ15側から第1マスタシリンダMFに向かって、順に吸入弁16a、リザーバ15からブレーキ液を汲み上げるポンプ16、吐出弁16b、ブレーキ液圧の変動を吸収するダンパ17およびオリフィス18が設けられている。ポンプ16は、モータ19により回転駆動されるようモータ19に接続されている。このような構成により、リザーバ15内の余分なブレーキ液は、ポンプ16により汲み出され、第1マスタシリンダMFへ還流されるようになっている。
以上に液圧回路10の前輪側の回路構成について説明したが、後輪側の構成も同様であるので、詳細な説明は省略する。
制御装置100は、入口弁13、出口弁14およびモータ19を制御して前輪キャリパCFおよび後輪キャリパCRの液圧を制御する装置である。前輪および後輪のそれぞれには、車輪速センサ31が設けられ、車輪速センサ31で検出した車輪の回転速度は、制御装置100に入力されている。
図2は、制御装置の構成を示すブロック図である。
制御装置100は、図示しないCPUおよびROM,RAMなどを備え、これらの記憶装置190に記憶されたプログラムに従い、液圧回路10を制御するように構成されている。なお、演算された結果は、適宜記憶装置190に記憶されるが、以下の説明では、記憶装置190への値の書込みおよび記憶装置190からの値の読出しは適宜省略する。
図2に示すように、前輪および後輪の各輪の車輪速センサ31で検出された車輪の回転速度は、それぞれ、前輪車輪速度演算部111および後輪車輪速度演算部112に入力される。
前輪車輪速度演算部111は、入力された前輪の回転速度に基づき、前輪の外径を考慮して、前輪の転がる外周の速度(前輪車輪速度VF)に換算する。前輪車輪速度VFは、車体速度推定部113に出力される。
後輪車輪速度演算部112は、入力された後輪の回転速度に基づき、前輪と同様にして後輪車輪速度VRを演算する。後輪車輪速度VRは、車輪速度差演算部114に出力される。
車体速度推定部113は、前輪車輪速度VFに基づいて車体速度Vを推定するものである。車体速度Vは、原則として前輪車輪速度VFを車体速度Vとするとともに、前輪車輪速度VFの減速度の大きさが所定の減速度上限値Amaxの大きさを超えた場合には、車体速度Vの減速度Aが減速度上限値Amaxになるように、車体速度Vを換算する。この車体速度Vは、車輪速度差演算部114と減速度演算部121に出力される。
なお、この減速度上限値Amaxは、一定値であってもよいし、前輪車輪速度VF、後輪車輪速度VRから推定される路面の状況、例えば、気温、路面の傾斜などに応じて適宜変更してもよい。
車輪速度差演算部114は、車体速度Vと後輪車輪速度VRの差を算出するものである。
本実施形態では、2つの速度差DR-VとDV-Rを算出しており、後輪車輪速度VRが車体速度Vよりも大きければ、その差の絶対値をDR-Vの値として出力し、車体速度Vが後輪車輪速度VRよりも大きければ、その差の絶対値をDV-Rの値として出力する。
算出された速度差DR-VとDV-Rは、第1カウンタ131に出力される。また、速度差DR-Vは、変化量演算部115に出力される。
変化量演算部115は、速度差DR-Vの今回の値と、前回、例えば1回前に計算した値との差分をとって、車輪速度差変化量ΔDを演算する部分である。算出した車輪速度差変化量ΔDは、リフト傾向判定部151に出力される。なお、車輪速度差変化量ΔDは、前輪のみを制動したときに発生する後輪リフトの傾向を判定するので、後輪の速度が車体速度Vよりも高くなったときに正の値として速度差が算出される、速度差DR-V(後輪車輪速度VRから車体速度Vを引いた値)を用いて算出する。
具体的には、変化量演算部115は、次式(1)により、まず、車輪速度差変化量ΔDtを計算する。なお、本実施形態では、後述するようにΔDとして、フィルタ処理をしたものを用いるため、まず、ΔDを求めるための、フィルタ前の車輪速度差変化量ΔDtを計算する。
ΔDt=(DR-Vの今回値−DR-Vの前回値)×K/計算時間間隔 ・・・(1)
なお、Kは、次のフィルタ処理のために単位を調整する係数である。
さらに、変化量演算部115は、車輪速度差変化量ΔDがノイズにより過剰な変化をしないように、以前の車輪速度差変化量ΔDn-1を用いて、次式(2)によりフィルタ処理をする。
ΔDn=((k―1)×ΔDn-1+ΔDt)/k ・・・(2)
なお、kは、フィルタ係数(k≧1)を示し、下付きのnは今回の計算値、n−1は1回前の計算値を示す。
第1カウンタ131は、前輪ブレーキBFの減圧制御に入るための所定の条件が満たされている時間をカウントするものである。第1カウンタ131は、車輪速度差演算部114から入力された速度差DR-VとDV-Rの値をそれぞれ速度差閾値D1th、D2thと比較して、
R-V≧D1th・・・(3)
V-R≧D2th・・・(4)
のいずれかを満たす場合に第1リフトタイマTM1を加算する。
なお、(3)、(4)のいずれも満たさない場合には、第1リフトタイマTM1を0にリセットする。
第1リフトタイマTM1は、第1後輪リフト抑制部141に出力される。
第1後輪リフト抑制部141は、第1リフトタイマTM1を第1閾値TM1thと比較して、第1閾値TM1th以上になったら、リフト傾向の判定を示す信号を後輪リフト判定部160に出力する。
減速度演算部121は、車体速度Vを微分することで減速度Aを算出している。なお、ここでは減速度Aを通常の加速度と同様に演算しており、負の値として算出する。算出した減速度Aは、減速度判定部122および第2カウンタ132に出力される。
減速度判定部122は、減速度演算部121が算出した減速度Aに基づき、車両が高制動状態にあるか否かを判定する部分である。具体的には、減速度判定部122は、減速度Aを最低減速度閾値A0と比較して、減速度Aの大きさが最低減速度閾値A0の大きさより大きい場合(減速度Aを負の値で扱うので、A<A0)に、そのことを示す信号をリフト傾向判定部151および第2カウンタ132に出力する。なお、この最低減速度閾値A0は、少なくとも前輪ブレーキBFを制動状態にしている高制動状態であることを判定する最低限の制動力に相当する値で、後述する減速度閾値Athよりは大きさが小さく(減速度を負で扱うので値は高く)設定される。
第2カウンタ132は、減速度Aと、減速度閾値Athとを比較して減速度Aが減速度閾値Athを超えた場合(減速度Aを負の値で扱うので、A<Athの場合)に、第2リフトタイマTM2をカウントする部分である。なお、第2カウンタ132は、減速度判定部122により、減速度Aの大きさが最低減速度閾値A0の大きさを超えている(減速度Aを負の値で扱うので、A<A0)と判定されたとの信号を受けた場合にのみ第2リフトタイマTM2をカウント可能にする。
第2カウンタ132がカウントした第2リフトタイマTM2は、第2後輪リフト抑制部142に出力される。
第2後輪リフト抑制部142は、第2リフトタイマTM2を第2閾値TM2thと比較して、第2閾値TM2thよりも大きくなったら、リフト傾向の判定を示す信号を後輪リフト判定部160に出力するものである。
リフト傾向判定部151は、減速度判定部122から、高制動状態にあることの判定信号の入力があったことを条件に、変化量演算部115から入力された車輪速度差変化量ΔDに基づいてリフト傾向を判定する部分である。具体的には、リフト傾向判定部151は、記憶装置190から正の値である第1の変化量閾値ΔD1thを取得し、変化量演算部115から入力された車輪速度差変化量ΔDが第1の変化量閾値ΔD1thを超えた時間を計測する。この時間の計測は、一定時間ごとにこの条件が満たされていれば、リフト傾向判定オンタイマTM3をカウントアップしていくことで行う。そして、リフト傾向判定オンタイマTM3がリフト傾向判定タイマ閾値TM3th以上となった場合に後輪がリフト傾向にあると判定する。この判定結果は、後輪リフト判定部160およびリフト傾向終了判定部152に出力される。
リフト傾向終了判定部152は、リフト傾向判定部151により後輪がリフト傾向にあると判定された後、リフト傾向でなくなったことを判定する部分である。具体的には、リフト傾向終了判定部152は、リフト傾向判定部151から、リフト傾向にあることの信号を受けたあと、リフト傾向判定オフタイマTM4をカウントする。なお、本実施形態では、リフト傾向判定オフタイマTM4は、記憶装置190に記憶しているリフト傾向終了判定タイマ閾値TM4thを初期値として一定時間ごとにカウントダウンし、リフト傾向判定オフタイマTM4が0になったときに、後輪がリフト傾向でなくなったと判定する。後輪リフトは、それほど長時間続くものではなく、後輪リフトが始まってから十分な時間が経過すれば後輪リフトは終了していると考えられるからである。
また、リフト傾向終了判定部152は、車輪速度差変化量ΔDに基づいてもリフト傾向でなくなったことを判定する。具体的には、車輪速度差変化量ΔDが記憶装置190に記憶している負の値である第2の変化量閾値ΔD2thよりも小さくなった場合にリフト傾向でなくなったと判定する。前輪のみの制動による後輪リフトが終了した場合には、浮き上がって車体速度Vよりも高い速度で空転していた後輪が着地し、急激に減速するからであり、このとき、車輪速度差変化量ΔDは、急激に減少するので、後輪リフトが終わったであろうことを推定することができる。リフト傾向の終了判定は、後輪リフト判定部160に出力される。
後輪リフト判定部160は、第1後輪リフト抑制部141、第2後輪リフト抑制部142、リフト傾向判定部151およびリフト傾向終了判定部152からの各信号に応じて後輪リフトが発生しているか否か判定をする部分である。具体的には、(1)第2後輪リフト抑制部142からリフト傾向の判定が入力された場合、または、(2)リフト傾向判定部151からリフト傾向の判定が入力され、かつ、第1後輪リフト抑制部141からリフト傾向の判定の信号が入力された場合、の2つの場合に後輪リフトが発生していると判定し、減圧制御部170に減圧の指示信号を送る。
そして、リフト傾向終了判定部152からリフト傾向の終了判定が入力されたときに、後輪リフトが終了したと判定し、減圧制御部170に後輪リフトに基づく減圧の終了を指示する。
減圧制御部170は、液圧回路10の電磁弁を制御する部分である。具体的には、後輪リフト判定部160から、前輪ブレーキBFの減圧指示の信号入力があった場合には、前輪側の入口弁13を閉じ、出口弁14を開く信号を出力する。これにより、前輪キャリパCF内のブレーキ液がリザーバ15側へ還流して、前輪キャリパCF内のブレーキ液が減圧される。
なお、ブレーキ液圧制御装置1は、従来のアンチロックブレーキ制御用のブレーキ液圧制御装置と同様の装置において、車輪速度に基づいた新たな後輪リフト抑制のための制御を追加したものであり、詳細は説明しないが、従来と同様のアンチロックブレーキ制御も行うものとする。
以上のような構成のブレーキ液圧制御装置1の動作について、図3から図7を参照しながら説明する。図3は、一実施形態に係るブレーキ液圧制御装置の動作を示すタイムチャートであり、図4は、一実施形態に係るブレーキ液圧制御装置の動作を示すフローチャートであり、図5は、速度差を演算する処理を示すフローチャートであり、図6は、リフト傾向の判定処理を示すフローチャートであり、図7は、リフト傾向の判定を説明するための各値の変化を示すタイムチャートである。
まず、図3の速度のチャートを参照して、車両の状況の例を簡単に説明する。図3の車両では、車体速度Vおよび後輪車輪速度VRがともに低下傾向にある。つまり、車両が減速状態にある。車両は、急減速をした結果、時刻t0で後輪が浮き始め、時刻t8で後輪が着地している。この時刻t0〜t8の間では、後輪車輪速度VRの変化があまり無い。このことは、運転者が前輪のみブレーキ操作をして、後輪のブレーキ操作をしていないため、後輪が浮いている間、空転していることを示している。
また、時刻t9〜t16の間でも、後輪が浮き上がっている。この間では、後輪車輪速度VRが、車体速度Vよりも低い状態にある。このことは、運転者が前輪と後輪の両方のブレーキ操作をしているため、後輪が路面からの反力を受けなくなり、ロック傾向にあることを示している。なお、時刻t9〜t16においては、アンチロックブレーキ制御により後輪はロックまではすることなく空転している。
このような状況を参考に図4に示す処理を説明する。図4に示すように、制御装置100は、まず、前回のリフト判定がONかどうかを判断する(S101)。すなわち後述する各処理の結果、ステップS123においてリフト判定がONとされたかどうかを判断する。この判断の結果、前回のリフト判定がONであった場合(S101,Yes)には、第1リフトタイマTM1と第2リフトタイマTM2を0に戻すようにリセットし、さらにリフト判定をクリアして(S131)、ステップS101からの処理を繰り返す。
ステップS101において、前回リフト判定がONではなかった場合(S101,No)、減速度判定部122は、減速度Aの大きさが最低減速度閾値A0の大きさを超えているかどうか判断する(S102)。減速度Aの大きさが最低減速度閾値A0の大きさを超えていない(A≧A0)場合(S102,No)、高制動状態にないので後輪リフトが発生することはあり得ず、ステップS131に進み、第1リフトタイマTM1と第2リフトタイマTM2をリセットし、リフト判定をクリアする。このS102の判断により、減速度Aの大きさが小さい場合、例えば、加速時のホイールスピン時などに、誤ってステップS103以下の処理に入ることが防止される。
減速度Aの大きさが最低減速度閾値A0の大きさを超えている(A<A0)場合(S102,Yes)、減速度Aが減速度閾値Athを超えている(A<Ath)か否かが判断される(S103)。減速度Aの大きさが減速度閾値Athより大きくない場合(S103,No)、減速度Aによる後輪リフトの判断をすべき状況ではないので、第2リフトタイマTM2をリセットして(ステップS106)、ステップS10以下の処理をする。
減速度Aが減速度閾値Athを超えた場合(S103,Yes)、第2リフトタイマTM2を加算する(S104)。この第2リフトタイマTM2をカウントしている状態が図3における時刻t3〜t4およびt11〜t12である。
そして、ステップS105において、第2リフトタイマTM2が第2閾値TM2thより大きいか否か判断される(S105)。第2リフトタイマTM2が第2閾値TM2thより大きくない場合(S105,No)、ステップS10以下の処理をする。
第2リフトタイマTM2が第2閾値TM2thより大きい場合(S105,Yes)、ステップS123へ進み、リフト判定をONにし、前輪制御モードを減圧に設定する。これにより、減圧制御部170により、前輪ブレーキBFの減圧制御がなされ、後輪リフトが抑制される。この減圧制御は、図3の前輪制御モードにおいて、時刻t4,t12の各時点で現れている。
減圧制御後は、ステップS101からの処理を繰り返す。次回、ステップS101の処理をするときには、前回のリフト判定がONであったので、第1リフトタイマTM1およびTM2がリセットされる(S131)ことになる。
ステップS10に進んだ場合、すなわち、減速度Aに基づいて後輪リフトが判定されない場合、車輪速度差演算部114により車輪速度差DV-R,DR-Vが算出される(S10)。
ここで、ステップS10の処理について図5を参照して説明すると、まず、制御装置100は、前輪車輪速度VFと後輪車輪速度VRを取得する(S11)。そして、仮定の最低速度として、予め記憶していた所定の減速度上限値Amaxを用い、減速度上限値Amaxで減速した場合の車体速度Vを計算する(S12)。そして前輪車輪速度VFと仮に計算した車体速度Vとを比較し、前輪車輪速度VFの方が大きい場合(S13,Yes)、前輪車輪速度VFを車体速度Vに代入する(S14)。つまり、前輪車輪速度VFが過度に減速している状態ではなく、前輪車輪速度VFが車体速度Vとして信頼できるので前輪車輪速度VFの値を車体速度Vとして用いる。一方、前輪車輪速度VFの方が仮に求めた車体速度Vより大きくない場合(S13,No)、前輪が悪路などにおいて、過度に減速していると推定されるので、減速度上限値Amaxから求めた車体速度Vをそのまま用いる。
そして、求めた車体速度Vから、DV-R,DR-Vを算出する。
具体的には、後輪車輪速度VRと車体速度Vを比較し、後輪車輪速度VRが車体速度Vよりも大きい場合(S15,Yes)、DR-Vに車体速度Vと後輪車輪速度VRの差の絶対値を代入し、DV-Rを0にする(S16)。一方、後輪車輪速度VRが車体速度Vよりも大きくない場合(S15,No)、DV-Rに車体速度Vと後輪車輪速度VRの差の絶対値を代入し、DR-Vを0にする(S17)。
図4に戻り、DV-R,DR-Vの算出の後、後輪の減圧制御をしているかどうかが判断される(S107)。例えば、図3における時刻t9〜t16のように、後輪のブレーキ操作をしている場合には、後輪がロックし始めると、アンチロックブレーキ制御に入るので、図3の後輪制御モードのチャートのように後輪の減圧制御がなされることがある。
後輪の減圧制御をしている場合(S107,Yes)、言い換えると後輪のブレーキ操作をしている場合、車輪速度差DV-Rが速度差閾値D2th以上か否かが判断される(S108)。
ステップS108でDV-R≧D2thを満たす場合(S108,Yes)、第1リフトタイマTM1が加算される(S121)。この状態は、図3で見れば、例えばDV-Rの時刻t10〜t15の区間であり、この間、第1リフトタイマTM1のチャートでは、第1リフトタイマTM1の値が徐々に大きくなっている(時刻t10〜t12,t12〜t13,t13〜t14,t14〜t15の各区間参照)。
ステップS108でDV-R≧D2thを満たさない場合(S108,No)、ステップS20のリフト傾向判定フラグFLの計算処理に進む。なお、ステップS20の詳細は後述する。
一方、後輪の減圧制御をしていない場合(S107,No)、言い換えると後輪のブレーキ操作をしていない場合も、ステップS20のリフト傾向判定フラグFLの計算処理に進む。
ステップS20においてリフト傾向判定フラグFLがOFFであった場合(S109,No)、第1リフトタイマTM1をリセットし(S132)、ステップS101に戻る。ステップS20においてリフト傾向判定フラグFLがONであった場合(S109,Yes)、車体速度Vと後輪車輪速度VRの速度差DR-Vが速度差閾値D1th以上か否かが判断される(S110)。
R-V≧D1thを満たす場合(S110,Yes)、第1リフトタイマTM1を加算する(S121)。この状態は、図3で見れば、例えばDR-Vの時刻t2〜t4,t4〜t5,t5〜t6の各区間であり、この間、第1リフトタイマTM1のチャートでは、第1リフトタイマTM1の値が徐々に大きくなっている。
R-V≧D1thを満たさない場合(S110,No)、第1リフトタイマTM1をリセットして(S132)、ステップS101からの処理を繰り返す。
第1リフトタイマTM1を加算(S121)した後は、第1リフトタイマTM1が第1閾値TM1th以上か否かが判断される(S122)。TM1≧TM1thを満たす場合(S122,Yes)、リフト判定をONにし、前輪制御モードを減圧に設定する(S123)。これにより、減圧制御部170により、前輪ブレーキBFの減圧制御がなされ、後輪リフトが抑制される。この制御は、図3の前輪制御モードにおいて、時刻t5,t6,t13,t14の各時点で現れている。
減圧制御後は、ステップS101からの処理を繰り返す。次回ステップS101の処理をするときには、前回のリフト判定がONであったので、第1リフトタイマTM1がリセットされ、リフト判定がクリアされる(S132)ことになる。
TM1≧TM1thを満たさない場合(S122,No)、処理を終了し、ステップS101からの処理を繰り返す。
次に、図6および図7を参照して、リフト傾向フラグの計算処理を説明する。
図6に示す処理は、図4の処理内でルーチンが呼び出されるたびに繰り返し行われる。図6に示すように、まず、変化量演算部115は、前記した式(1)を用いて、DR-Vの前回値および今回値からΔDtを求め、さらに式(2)でフィルタ処理をして車輪速度差変化量ΔDを求める(S21)。
そして、リフト傾向判定部151は、このΔDと、記憶装置190に記憶していた第1の変化量閾値ΔD1thとを比較する(S22)。ΔDがΔD1thよりも大きい場合(S22,Yes)、リフト傾向判定オンタイマTM3をカウントアップする(S24)。そして、リフト傾向判定オンタイマTM3が、記憶装置190で記憶していたリフト傾向判定タイマ閾値TM3th以上か否かを判断する(S25)。リフト傾向判定タイマ閾値TM3th以上であった場合(S25,Yes)、リフト傾向判定フラグFLをONにし、リフト傾向判定オンタイマTM3をリセット、つまり0にし、リフト傾向判定オフタイマTM4を所定のリフト傾向終了判定タイマ閾値TM4thにセットする(S26)。
一方、ステップS22で、ΔDがΔD1thより大きくなかった場合(S22,No)、リフト傾向判定オンタイマTM3をリセットし(S23)、ステップS31へ進む。また、ステップS25でリフト傾向判定オンタイマTM3がリフト傾向判定タイマ閾値TM3thより小さかった場合(S25,No)、まだ、リフト傾向にあるとは判定できないので、そのままステップS31に進む。
ステップS31では、リフト傾向判定オフタイマTM4をカウントダウンする。なお、リフト傾向判定オフタイマTM4がすでに0の場合には、TM4は0とする。そして、TM4が0か否か判定し(S32)、TM4が0であった場合には(S32,Yes)、リフト傾向判定フラグFLがONになってから、相当の時間が経過しており、後輪リフトの状態が続いていることは考えられないのでリフト傾向判定フラグFLをOFFにし、TM4を0にリセットする(S34)。
一方、TM4が0でなかった場合には(S32,No)、車輪速度差変化量ΔDと第2の変化量閾値ΔD2thとを比較する(S33)。ΔD<ΔD2thの場合(S33,Yes)、つまり、車輪速度差変化量ΔDがマイナス側に大きく振れるときなので、速度差DR-Vが小さくなる傾向にある場合、後輪が着地して前輪の速度と同じになろうとしていると考えられるので、リフト傾向判定フラグFLをOFFにし、TM4を0にリセットする(S34)。
ΔD≧ΔD2thの場合(S33,No)、リフト傾向のオフを判定することはできないので、処理を終了する。
以上のような処理の経過を、各値の変化を参照しながら説明する。図7を参照すると、車輪速度差変化量ΔDのグラフにおいて時刻t1でΔDが第1の変化量閾値ΔD1thを超えたので、リフト傾向判定オンタイマTM3のカウントアップを開始する。そして、時刻t2でTM3がリフト傾向判定タイマ閾値TM3th以上となったので、リフト傾向判定フラグFLをONにする。このとき、次にリフト傾向でなくなったことを判定するため、リフト傾向判定オフタイマTM4をTM4thにセットする。
時刻t2以後も、時刻t5までは、車輪速度差変化量ΔDが第1の変化量閾値ΔD1thより大きいので、リフト傾向判定オンタイマTM3はカウントアップし続け、TM3がTM3th以上となる度に、TM3のリセットと、TM4をTM4thに再度セットすることが繰り返される。
時刻t5〜t6では、ΔDがΔD1th以下となっているので、TM3のカウントアップは停止している。時刻t6以後は、ΔDがΔD1thを超えたのでTM3をカウントアップし、時刻t7でTM3がTM3th以上となったことで再度リフト傾向判定オフタイマTM4をTM4thにセットしている。
そして、時刻t9において、ΔDが第2の変化量閾値ΔD2thより小さくなったので、急激に前輪と後輪の速度差が小さくなったと考えられ、リフト傾向判定フラグFLをOFFにすると同時に、TM4を0にリセットしている。
時刻t10〜t11では、TM3をカウントアップするが、TM3th以上とならないのでリフト傾向判定フラグFLには変化がなく、時刻t12〜t13におけるTM3のカウントアップでTM3がTM3th以上となり、時刻t13でリフト傾向判定フラグFLをONにする。その後、TM4をTM4thに再度セットする機会、すなわち、TM3がTM3th以上となる機会がないので、TM4thに相当する時間が経過した時刻t15に、TM4が0となったことで、リフト傾向判定フラグFLをOFFにしている。
なお、図7の値の経過を見て分かるように、TM4thは、TM3thより大きな値として記憶されている。
以上のようにして、本実施形態の自動二輪車用ブレーキ液圧制御装置1によれば、所定時間(第1閾値TM1th)、速度差DR-Vが速度差閾値D1th以上になり続けたときに前輪ブレーキBFの減圧制御が入り(図3の時刻t5,t6)、所定時間(第1閾値TM1th)、速度差DV-Rが速度差閾値D2th以上になり続けたときに、前輪ブレーキBFの減圧制御が入る(図3の時刻t13,t14)。
したがって、このときに前輪の制動力が弱まる結果、後輪リフトが抑制される。そして、前輪のみの制動時には、図6、図7を参照して説明した後輪のリフト傾向判定フラグFLがONになっていることを条件に後輪リフトを判定して減圧制御をするので、仮に車輪の大きさが摩耗などにより当初から変化していたとしても、その影響を受けることなくリフト傾向の判定をすることができる。例えば、図6,図7を参照して説明したリフト傾向の判定をしなければ、図3の時刻t1時点において破線で示したように、早い段階で第1リフトタイマをカウントアップし始める。仮に、前輪または後輪の車輪外径が当初と異なっている状態で、路面の凹凸などにより一時的に前後輪が空転した場合には、このような早い時点での第1リフトタイマのカウントアップは、誤ったリフト傾向の判定につながるが、本実施形態の場合には、リフト傾向判定フラグFLがONになるまで第1リフトタイマのカウントを開始しないので、後輪リフトを誤って早く判定することが抑制される。
また、本実施形態では、後輪リフトの判断に、車体速度Vと後輪車輪速度VRの速度差(DR-VまたはDV-R)で判断しているので、悪路、低μ路、坂道などにおいても、後輪リフトを正しく判断できる。また、後輪車輪速度VRが前輪車輪速度VFに基づいて換算された車体速度Vに比べて高い場合だけでなく、後輪車輪速度VRが前輪車輪速度VFに基づいて換算された車体速度Vに比べて低い場合にも、後輪リフトを判断しているので、後輪ブレーキBRを操作している場合にも正しく後輪リフトを判定することができる。
また、車体の減速度Aだけから判断する場合に比較しても、坂道において、誤った判断をすることがない。
さらに、本実施形態では、減速度Aが減速度閾値Athを所定時間(第2閾値TM2th)超え続けたときにも前輪ブレーキBFの減圧制御がなされる(図3の時刻t4,t12)ので、急減速が掛かったときに速やかに前輪ブレーキBFの減圧を行い、後輪リフトを事前に抑制することができる。
また、減速度Aにより後輪リフトを判定した際に第1リフトタイマTM1および第2リフトタイマTM2をリセットする(S131)ことから、減速度Aによる後輪リフトの判定と、車体速度Vと後輪車輪速度VRの差による後輪リフトの判定が、短時間内に続けてなされることがない。したがって、適度な時間間隔をもって減圧制御がなされるので、前輪ブレーキBFの液圧の急激な変化を避け、車両の操縦フィーリングを向上させることができる。
以上に本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、前記した実施形態に限定されることなく、適宜変形して実施できることはいうまでもない。
例えば、各閾値は、必ずしも一定値である必要はなく、路面の状況などに応じて、適宜変更することができる。
また、車体の減速度Aは、車両に加速度センサが備えられている場合には、加速度センサで検出した値を用いることができる。
前記実施形態では、第1リフトタイマTM1をリセットするときに0にリセットしていたが、0よりも大きく、TM1thよりも小さい値にリセットするようにしてもよい。
一実施形態に係る自動二輪車用ブレーキ制御装置を構成する車両のブレーキ液圧回路図である。 制御装置の構成を示すブロック図である。 一実施形態に係るブレーキ液圧制御装置の動作を示すタイムチャートである。 一実施形態に係るブレーキ液圧制御装置の動作を示すフローチャートである。 速度差を演算する処理を示すフローチャートである。 リフト傾向の判定処理を示すフローチャートである。 リフト傾向の判定を説明するための各値の変化を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 自動二輪車用ブレーキ液圧制御装置
2 液圧ユニット
10 液圧回路
100 制御装置
111 前輪車輪速度演算部
112 後輪車輪速度演算部
113 車体速度推定部
114 車輪速度差演算部
115 変化量演算部
121 減速度演算部
122 減速度判定部
131 第1カウンタ
132 第2カウンタ
141 第1後輪リフト抑制部
142 第2後輪リフト抑制部
151 リフト傾向判定部
152 リフト傾向終了判定部
160 後輪リフト判定部
170 減圧制御部
190 記憶装置

Claims (3)

  1. 前後の各車輪の車輪速度を検出する車輪速センサが検出した車輪速度に基づいて後輪がリフト傾向にあるか否かを判定するバーハンドル車両用リフト傾向判定装置であって、
    前記車輪速センサが検出した前輪車輪速度から車体速度を推定する車体速度推定部と、
    前記車体速度推定部が推定した車体速度に基づき、車体の減速度を演算する減速度演算部と、
    前記減速度演算部が演算した減速度が所定の最低減速度閾値を超えているか否かを判定する減速度判定部と、
    記車輪速センサが検出した後輪車輪速度が前記車体速度より大きい場合に前記後輪車輪速度と前記車体速度との速度差を演算する車輪速度差演算部と、
    前記車輪速度差演算部によって演算された速度差の今回値と前回値とから車輪速度差変化量を演算する変化量演算部と、
    前記減速度判定部により減速度が所定の最低減速度閾値を超えていると判定され、かつ、前記車輪速度差変化量が第1の変化量閾値を超えた時間がリフト傾向判定タイマ閾値に相当する時間以上となった場合に後輪がリフト傾向にあると判定するリフト傾向判定部とを備えることを特徴とするバーハンドル車両用リフト傾向判定装置。
  2. 前記リフト傾向判定部により後輪がリフト傾向にあると判定された後、リフト傾向終了判定タイマ閾値に相当する時間が経過した場合に前記後輪がリフト傾向でなくなったと判定するリフト傾向終了判定部とを備えることを特徴とする請求項1に記載のバーハンドル車両用リフト傾向判定装置。
  3. 前記リフト傾向判定部により後輪がリフト傾向にあると判定された後、前記車輪速度差変化量が前記第1の変化量閾値よりも小さい第2の変化量閾値を下回った場合に前記後輪がリフト傾向でなくなったと判定するリフト傾向終了判定部とを備えることを特徴とする請求項1に記載のバーハンドル車両用リフト傾向判定装置。
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