JP5153187B2 - 固体色素増感太陽電池 - Google Patents

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Description

本発明は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽電池、特に固体色素増感太陽電池に関する。
近年、半導体層に可視光域を吸収させる増感色素を担持させた色素増感太陽電池が検討されている。この色素増感太陽電池は、使用する材料が安価であること、比較的シンプルなプロセスで製造できること等の利点からその実用化が期待されている。
上記色素増感太陽電池は、可視光を吸収して励起した増感色素から半導体電極に電子が注入され、集電体を通して外部に電流が取り出される。一方、増感色素の酸化により生成したホールは電解質を経由して対向電極に移動する。
色素増感太陽電池には、従来液体の電解質すなわち電解液が用いられているが、その溶液の揮発や漏洩などにより、長期信頼性・耐久性・安全性の確保が困難であるという問題があった。この問題に対する新たな技術として電解質の半固体化が提案されており、ゲル状の電解質が用いられている。しかしながら、依然として同様の問題点が残されていると考えられる。
上記のような電解液やゲル電解質を用いた色素増感太陽電池に対し、電解質溶液の代わりに固体のP型半導体であるCuIやCuSCNなどの一価の銅を含むp型無機半導体、ポリピロールやポリチオフェンなどの導電性高分子の使用が検討されている(特許文献1など)。その結果、液体を一切使用しないので電解質の揮発・漏洩、光や熱による劣化といった問題を一挙に解決することができる。
しかしながら、上記のP型半導体を用いた固体色素増感太陽電池は、電解質の揮発・漏洩などの問題は解決できるものの、P型半導体、特に導電性高分子を用いて構成した色素増感太陽電池は光電変換率が非常に低くなってしまうという問題があった。つまり、電解質層の固体化は、長期信頼性・耐久性の確保に有利であるが、光電変換効率の確保には著しく不利であり、このことが色素増感型太陽電池の高信頼化と高性能化を阻む大きな阻害要因となっていた。
特開2003−331938号公報
本発明の課題は、導電性高分子により固体化した高分子電解質を備えた固体色素増感太陽電池であって、優れた光電変換効率を示す固体色素増感太陽電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、半導体電極の表層に形成された第一導電性高分子層と、該第一導電性高分子層および対向電極に接して配置された第二導電性高分子層の少なくとも2層以上の導電性高分子からなる固体高分子電解質層を形成させることにより、優れた光電変換特性を示す固体色素増感太陽電池となることを見出した。
従って、本発明は、
[1]光増感作用を有する色素を含む多孔質金属酸化物半導体層が形成された半導体電極と、固体高分子電解質層と、
該固体高分子電解質層を介して該半導体電極と対向配置された対極とを少なくとも具備する固体色素増感太陽電池において、
前記固体電解質層が多孔質金属酸化物半導体層の表層に形成された第一導電性高分子層及び該第一導電性高分子層上に形成された第二導電性高分子層を少なくとも有し、
各導電性高分子層が多孔質金属酸化物半導体層と対極との間で層状構造をなしていることを特徴とする固体色素増感太陽電池であり、
[2]前記各導電性高分子層の電気伝導度が互いに異なり、前記半導体電極側から対極側になるにつれ段階的に電気伝導度が増大していることを特徴とする前記[1]に記載の固体色素増感太陽電池であり、
[3]第一高分子層の電気伝導度が、10−3〜10−10S/cmに制御されていることを特徴とする前記[1]または[2]に記載の固体色素増感太陽電池であり、
[4]第一導電性高分子層が、未ドープの導電性高分子であることを特徴とする前記[1]〜[3]のいずれかに記載の固体色素増感太陽電池であり、
[5]第一導電性高分子層が、ポリアニリン、ポリアルキルチオフェン、ポリアルキルピロールからなる群から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする前記[1]〜[4]のいずれかに記載の固体色素増感太陽電池であり、
[6]前記第二導電性高分子層が、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリピロール及びその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載の固体色素増感太陽電池であり、
[7]前記多孔質金属酸化物半導体が、光増感作用を有する色素が吸着された酸化チタンであることを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載の固体色素増感太陽電池であり、
[8]光増感作用を有する色素を含む多孔質金属酸化物半導体層が形成された半導体電極と、固体高分子電解質層と、
該固体高分子電解質層を介して該半導体電極と対向配置された対極とを少なくとも具備する固体色素増感太陽電池の製造方法において、
金属酸化物前駆体を基体上に塗布、乾燥、焼成することによって多孔質金属酸化物半導体層を形成する工程、
次いで、該多孔層表面に第一導電性高分子層を形成した後、該第一導電性高分子層上に第二導電性高分子層を形成し、多孔質金属酸化物半導体層を固体高分子電解質によって充填する工程、その後、該半導体電極に対極を対向配置する工程、を包含することを特徴とする固体色素増感太陽電池の製造方法であり、
[9]前記第一導電性高分子層を、前記多孔層上に導電性高分子含有溶液を含浸、乾燥することによって形成することを特徴とする前記[8]に記載の固体色素増感太陽電池の製造方法であり、
[10]前記第二導電性高分子層を、第一導電性高分子層が形成された多孔質金属酸化物半導体層上で、導電性高分子モノマーを接触させた後、重合することによって形成することを特徴とする前記[8]又は[9]に記載の固体色素増感太陽電池の製造方法である。
本発明によれば、多孔質金属酸化物半導体層の表層に形成された第一導電性高分子層と、該第一導電性高分子層および対向電極に接して配置された第二導電性高分子層の少なくとも2層以上の導電性高分子から固体高分子電解質層を形成させることにより、優れた光電変換特性を示す固体色素増感太陽電池を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について適宜、図面を参照しながら、詳細に説明する。
図1は、本発明の固体色素増感太陽電池の一例を表す断面模式図である。その固体色素増感太陽電池において、透明基体2とその上に形成された透明導電膜3からなる電極基体1の表面に、多孔質金属酸化物半導体層4が形成され、さらに該多孔質金属酸化物半導体層4の表面には増感色素層5が吸着されることで半導体電極6が形成されている。そして、固体高分子電解質層7を介して対極8が配置されている。
図3は従来型のP型半導体を用いた固体高分子電解質層11及び半導体電極界面近傍の一例を示す断面の拡大模式図である。このような従来型の固体電解質は、P型半導体が多孔質金属酸化物層の内部への充填が不十分であり、P型半導体と接していない色素層は発電に寄与できず光電変換効率が低くなってしまう。さらに、可視光を吸収して発生したホールを取り出すことができないため、増感色素が酸化分解して劣化してしまうという問題が生じる。
一方、図2は、本発明における固体高分子電解質及び半導体電極界面近傍を示す断面の拡大模式図であって、第一導電性高分子層が多孔質金属酸化物層との界面を被覆している。さらに該第一導電性高分子層に接する形で第二導電性高分子層が形成され、さらに該第二導電性高分子層上に対極が配置されており、上記した課題を解決できる。
以下、本発明の固体色素増感太陽電池の各構成材料について、好適な形態を説明する。
[透明基体]
電極基体1を構成する透明基体2は、可視光を透過するものが使用でき、透明なガラスが好適に利用できる。また、ガラス表面を加工して入射光を散乱させるようにしたもの、半透明なすりガラス状のものも使用できる。また、ガラスに限らず、光を透過するものであればプラスチック板やプラスチックフィルム等も使用できる。
透明基体2の厚さは、太陽電池の形状や使用条件により異なるため特に限定はされないが、例えばガラスやプラスチックなどを用いた場合では、実使用時の耐久性を考慮して1mm〜1cm程度であり、フレキシブル性が必要とされ、プラスチックフィルムなどを使用した場合は、1μm〜1mm程度である。また、必要に応じて耐候性を高めるハードコートなどの処理を用いても構わない。
[透明導電膜]
透明導電膜3としては、可視光を透過して、かつ導電性を有するものが使用でき、このような材料としては、例えば金属酸化物が挙げられる。特に限定はされないが、例えばフッ素をドープした酸化スズ(以下、「FTO」と略記する。)や、酸化インジウム、酸化スズと酸化インジウムの混合体(以下、「ITO」と略記する。)、酸化亜鉛などが好適に用いることができる。また、分散させるなどの処理により可視光が透過すれば、不透明な導電性材料を用いることもできる。このような材料としては炭素材料や金属が挙げられる。炭素材料としては、特に限定はされないが、例えば黒鉛(グラファイト)、カーボンブラック、グラッシーカーボン、カーボンナノチューブやフラーレンなどが挙げられる。また、金属としては、特に限定はされないが、例えば白金、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、コバルト、クロム、鉄、モリブデン、チタン、およびそれらの合金などが挙げられる。したがって、透明導電膜3としては、上記の導電性材料のうち少なくとも1種類以上からなるものを、透明基体2の表面に設けて形成することができる。あるいは透明基体2を構成する材料の中へ上記導電性材料を組み込んで、透明基体と透明導電膜を一体化して電極基体1とすることも可能である。
透明基体2上に透明導電膜3を形成する方法として、金属酸化物を形成する場合は、ゾルゲル法や、スパッタやCVDなどの気相法、分散ペーストのコーティングなどがある。また、不透明な導電性材料を使用する場合は、粉体などを、透明なバインダーなどとともに固着させる方法が挙げられる。
透明基体と透明導電膜を一体化させるには、透明基体の成型時に導電性のフィラーとして上記導電膜材料を混合させるなどがある。
透明導電膜3の厚さは、用いる材料により導電性が異なるため特には限定されないが、一般的に使用されるFTO被膜付ガラスでは、0.01μm〜5μmであり、好ましくは0.1μm〜1μmである。また、必要とされる導電性は、使用する電極の面積により異なり、大面積電極ほど低抵抗であることが求められるが、一般的に100Ω/□以下、好ましくは10Ω/□以下、より好ましくは5Ω/□以下である。100Ω/□を超えると太陽電池の内部抵抗が上がり、好ましくない。
透明基体及び透明導電膜から構成される電極基体1、又は透明基体と透明導電膜とを一体化した電極基体1の厚さは、上記のように太陽電池の形状や使用条件により異なるため特に限定はされないが、一般的に1μm〜1cm程度である。
[多孔質金属酸化物半導体]
多孔質金属酸化物半導体4としては、特に限定はされないが、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズなどが挙げられ、特に二酸化チタン、さらにはアナターゼ型二酸化チタンが好適である。また、電気抵抗値を下げるため、金属酸化物の粒界は少ないことが望ましい。また、増感色素をより多く吸着させるために、当該半導体層は多孔質になっていることが望ましく、具体的には比表面積が10〜200m/gであることが望ましい。また、増感色素の吸光量を増加させるため、使用する酸化物の粒径に幅を持たせて光を散乱させることが望ましい。
このような多孔質金属酸化物半導体は、特に限定されず既知の方法で透明導電膜3上に設けることができる。例えば、ゾルゲル法や、分散体ペーストの塗布、また、電析や電着させる方法がある。さらに、多孔質金属酸化物半導体に対し、半導体粒子同士の電子的接触の強化及び支持体との密着性の向上のために、さらに高温処理をしてもよい。
このような半導体層の厚さは、用いる酸化物およびその性状により最適値が異なるため特には限定されないが、0.1μm〜50μm、好ましくは5〜30μmである。
[増感色素]
増感色素層5としては、太陽光により励起されて前記金属酸化物半導体層4に電子注入できるものであればよく、一般的に色素増感太陽電池に用いられている色素を用いることができるが、変換効率を向上させるためには、その吸収スペクトルが太陽光スペクトルと広波長域で重なっていて、耐光性が高いことが望ましい。特に限定はされないが、ルテニウム錯体、特にルテニウムポリピリジン系錯体が望ましく、さらに望ましいのは、Ru(L)2(X)2で表されるルテニウム錯体が望ましい。ここでLは4,4’−ジカルボキシ−2,2’−ビピリジン、もしくはその4級アンモニウム塩、およびカルボキシル基が導入されたポリピリジン系配位子であり、また、XはSCN、Cl、CNである。例えばビス(4,4’−ジカルボキシ−2,2’−ビピリジン)ジイソチオシアネートルテニウム錯体などが挙げられる。
他の色素としては、ルテニウム以外の金属錯体色素、例えば鉄錯体、銅錯体などが挙げられる。さらに、シアン系色素、ポルフィリン系色素、ポリエン系色素、クマリン系色素、シアニン系色素、スクアリン酸系色素、スチリル系色素、エオシン系色素などの有機色素が挙げられ、具体的には三菱製紙株式会社製色素(商品名:D149色素)などが挙げられる。これらの色素には、該金属酸化物半導体層への電子注入効率を向上させるため、該金属酸化物半導体層との結合基を有していることが望ましい。該結合基としては、特に限定はされないが、カルボキシル基、スルホン酸基などが望ましい。
多孔質金属酸化物半導体4へ増感色素を吸着させる方法は、特には限定されるものではなく、例としては、室温条件、大気圧下において、色素を溶解させた溶液中に多孔質金属酸化物半導体4を形成させた電極基体1を浸漬する方法が挙げられる。浸漬時間は、使用する半導体、色素、溶媒の種類、色素の濃度により、半導体層に均一に色素の単分子膜が形成されるよう、適宜調整することが望ましい。なお、吸着を効果的に行なうには加熱下での浸漬を行なえばよい。
増感色素を溶解するために用いる溶媒の例としては、エタノールなどのアルコール類、アセトニトリルなどの窒素化合物、アセトンなどのケトン類、ジエチルエーテルなどのエーテル類、クロロホルムなどのハロゲン化脂肪族炭化水素、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼンなどの芳香族炭化水素、酢酸エチルなどのエステル類などが挙げられる。溶液中の色素濃度は、使用する色素及び溶媒の種類により適宜調整することが望ましい。例えば、5×10-5mol/L以上の濃度が望ましい。
[固体電解質層]
本発明における固体電解質層7は、増感色素層5が形成された多孔質金属酸化物半導体層4の表層に形成された第一高分子層9と、該第一高分子層9および対向電極8に接して配置された第二高分子層10の少なくとも2層以上の導電性高分子からなる。
本発明における第一高分子層9の形成方法としては、特には限定されないが、望ましい形成方法としては、導電性高分子を溶解させた溶液から成膜する方法が挙げられる。本発明においては、増感色素層5および多孔質金属酸化物半導体層4に接し、さらには均一に被覆していることが望ましい。したがって、多孔性の形状である金属酸化物半導体層4の内部表面まで接触できるよう、導電性高分子可溶液を塗布する方法が好適に利用できる。塗布する方法としては特には限定されず、例えば、スピンコート、キャスト法、スプレーコート、ディップコート、ロールコート、ダイコート、ビードコート、ブレードコート、バーコート等といった公知の塗布方法により行なうことができる。また、塗布後必要に応じて加熱および減圧することで溶媒を除去することにより第一高分子層9を均一に形成することができる。
塗布に用いる溶媒としては導電性高分子化合物を溶解できるものであれば特に制限はされないが、例えばトルエン、キシレン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸ブチルなどが挙げられ、特にN−メチル−2−ピロリドン(以下、「NMP」と略記する。)が好適に利用できる。またこれらは単独、もしくは2種以上の混合溶媒として用いることもできる。
導電性高分子含有溶液を調製する方法としては、導電性高分子のモノマーを含有する溶液中に酸化剤を添加することで重合を進行させ(化学重合法)、かつ重合度を調整することで直接溶解状態とする方法が挙げられる。
また、前記化学重合法は導電性高分子の粒子を簡便に得ることができる。次いで一旦粒子で得られた導電性高分子を分取後、改めて溶媒に溶解させる方法などが挙げられる。このような化学重合法を用いた製造方法は、簡便で生産性が高いため好適に利用できる。
また、第一導電性高分子層9は、後述の電解重合法や化学重合により直接第一導電性高分子層表面で重合を進行させても構わない。
一方、第二導電性高分子層10の形成方法は、特に限定されず公知の方法を用いることができるが、第一導電性高分子層と接触していることが好ましく、さらには、より緻密に第一導電性高分子層を被覆し、かつ半導体電極内の多孔部分が均一に充填することが望ましい。
したがって、上記の導電性高分子含有溶液を塗布する方法も好適に用いられるが、本発明では、予め第一導電性高分子層9を形成した半導体電極6を電極として、該第一導電性高分子層9上に電気化学的な重合(以下、「電解重合」という。)により導電性高分子層を形成させることがより望ましい。このような電解重合法は、室温大気雰囲気下において導電性高分子の重合を電気的に制御することが可能であるため該導電性高分子層の厚みや緻密性を最適に調整できることや、パターニング性や生産性、コストなどの面から、特に好ましく使用できる。電解重合の方法は特には限定されず公知の方法で行なうことができる。
また、第二導電性高分子層を形成する他の望ましい方法としては、第一導電性高分子層が形成された半導体電極上に含浸後、前記モノマーを酸化するための酸化剤を滴下することで、第一導電性高分子層表面で化学重合する方法が挙げられる。
さらに別な方法として、第一導電性高分子層が形成された半導体電極に、モノマーを酸化するための酸化剤を溶解させた溶液を含浸させたのち、第二導電性高分子層を形成するモノマーを半導体電極上に揮発させて前記半導体電極に付着した酸化剤と反応させることにより、第一導電性高分子層上に第二導電性高分子層を形成することができる。
また、上記の形成方法を組み合わせて使用することもできる。すなわち、第一導電性高分子層が形成された半導体電極に、酸化剤溶液を含浸させたのち、第二導電性高分子層を形成するモノマーを半導体電極上に揮発させて酸化重合により第二導電性高分子層を形成させ、さらに、第一および第二導電性高分子層を形成させた半導体電極を作用極として、モノマーが溶解した溶液中で電解重合することにより、第三の導電性高分子層を形成することもできる。
第一導電性高分子層は、直接多孔質金属酸化物層4にも接するため、電気伝導度が高すぎると短絡してしまう。そこである程度電導度を抑制することが望ましい。したがって、第一導電性高分子層を形成する導電性高分子は、ドーパントがドープされていないことが望ましい。具体的には、第一導電性高分子層の電気伝導度が10−3〜10−10S/cmであることが望ましい。このような第一導電性高分子層を用いることにより、多孔質金属酸化物層4と接触した第一導電性高分子層によりP−N接合を形成することにより、より光電変換効率が向上できる効果もある。第一導電性高分子層の厚みは、素子形状や第二導電性高分子層の電気伝導度などにより適宜変更されるため、特に限定されないが、電気伝導度の高い第二導電性高分子層が直接多孔質半導体層4に接しないよう、10nm以上あることが望ましい。一方、後述するように、第一導電性高分子層が厚いと電気抵抗が増大し、光電変換効率が低下してしまうため、10μm以下、より望ましくは1μm以下であることが望ましい。
一方、第二導電性高分子層は、第一導電性高分子層からホールを効率よく輸送させるため、第一導電性高分子層の電気伝導度よりも高いことが望ましい。第一導電性高分子層の電気伝導度により最適値が異なるため、特には限定されないが、具体的には10−5S/cm以上が望ましく、より好ましくは10−1S/cm以上、特に1S/cm以上であることが望ましい。さらに、3層以上の導電性高分子層を形成させる場合においても、高分子電解質層を形成する各導電性高分子層が、前記半導体電極側から対極へ向けて、段階的に電気伝導度が向上するよう配置されていることが望ましい。
本発明における固体高分子電解質層を形成する導電性高分子として、特別な限定はなく、1種以上のホモポリマー、1種以上のコポリマー、又はそれらの混合体であってよい。第一導電性高分子層および第二導電性高分子層を構成するモノマーは、互いに同じであってもよく、また別であっても構わない。このような導電性高分子を形成するモノマーとして、例えば下記一般式(1)又は(2)で表される芳香族アミン化合物、下記一般式(3)で表されるチオフェン化合物、及び下記一般式(4)で表されるピロール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーが挙げられる。
Figure 0005153187
Figure 0005153187
(式(1)又は(2)中、R1及びR6はそれぞれ独立に水素原子、メチル基又はエチル基を示し、R2〜R5及びR7〜R10はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基又はアルコキシ基、炭素原子数6〜12のアリール基、炭素原子数6〜12のアラルキル基(例えばベンジル基)、シアノ基、チオシアノ基、ハロゲン基、またはニトロ基を示し、式(1)中、R2とR3、又はR4とR5はそれぞれ連結して環を形成していてもよく、式(2)中、R8とR9、又はR9とR10はそれぞれ連結して環を形成していてもよい。)
Figure 0005153187
(式(3)中、R11、R12はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基又はアルコキシ基、炭素原子数6〜12のアリール基、シアノ基、チオシアノ基、ハロゲン基、又はニトロ基を示し、R11とR12は連結して環を形成していてもよい。)
Figure 0005153187
(式(4)中、R13、R14はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基又はアルコキシ基、炭素原子数6〜12のアリール基、シアノ基、チオシアノ基、ハロゲン基、ニトロ基、又はアミノ基を示し、R13とR14は連結して環を形成していてもよい。)
上記芳香族アミン化合物の例として、アニリン及びアニリン誘導体がある。さらに具体的にアニリン、アニシジン、フェネチジン、トルイジン、フェニレンジアミン、ヒドロキシアニリン、N−メチルアニリン、トリフルオロメタンアニリン、ニトロアニリン、シアノアニリン、及びハロゲン化アニリンなどが挙げられる。中でもアニシジン、トルイジン、フェニレンジアミン、アニリンが好ましく使用される。
上記チオフェン化合物の例として、チオフェン及びチオフェン誘導体が挙げられ、さらに具体的にチオフェン、3−メチルチオフェン、3−ブチルチオフェン、3−オクチルチオフェン、テトラデシルチオフェン、などのアルキルチオフェン類、イソチアナフテン、3−フェニルチオフェン、及び3,4−エチレンジオキシチオフェンなどがある。ホモポリマーとして用いる場合、3,4−エチレンジオキシチオフェンを好ましく使用することができる。
チオフェン化合物を1種又は2種以上用いて導電性高分子を形成してもよい。
上記ピロール化合物として、ピロール及びピロール誘導体が挙げられ、ピロール誘導体としては特に3位に炭素原子数1〜8のアルキル基を有するものが挙げられる。ピロール化合物の具体例として、ピロール、3−メチルピロール、3−ブチルピロール及び3−オクチルピロールなどがある。ピロール化合物を1種又は2種以上用いて導電性高分子を形成してもよい。
上記、芳香族アミン化合物、チオフェン化合物、ピロール化合物を1種又は2種以上用いて、1種以上のコポリマー、又はそれらの混合体であってよい。
上記導電性高分子のうち、特に第一導電性高分子層には有機溶媒に溶解させて使用できることが望ましい。このような導電性高分子としては、具体的には、ポリアニリンやポリ(アルキルチオフェン)、ポリ(アルキルピロール)、また、オリゴマーなど比較的分子量の小さいものが好適に利用できる。また、上記のように、ドーパントがドープされていないことが望ましい。一方、第二導電性高分子層は、具体的には、ポリピロール、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリアニリンなどの、より電気伝導度が高い導電性高分子が好適に利用できる。第二導電性高分子層は、その電気伝導度を高めるため、ドーパントがドープされていることが望ましい。
このようなドーパントは公知の材料、例えば、ヘキサフロロリン、ヘキサフロロヒ素、ヘキサフロロアンチモン、テトラフロロホウ素、過塩素酸等のハロゲン化物アニオン、ヨウ素、臭素、塩素等のハロゲンアニオン、ヘキサフロロリン、ヘキサフロロヒ素、ヘキサフロロアンチモン、テトラフロロホウ素、過塩素酸等のハロゲン化物アニオン、メタンスルホン酸、ドデシルスルホン酸等のアルキル基置換有機スルホン酸アニオン、カンファースルホン酸等の環状スルホン酸アニオン、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸等のアルキル基置換または無置換のベンゼンモノまたはジスルホン酸アニオン、2−ナフタレンスルホン酸、1,7−ナフタレンジスルホン酸等の1〜3個のスルホン酸基を有する、アルキル基置換または無置換ナフタレンスルホン酸アニオン、アントラセンスルホン酸、アントラキノンスルホン酸、アルキルビフェニルスルホン酸、ビフェニルジスルホン酸等のアルキル基置換または無置換のビフェニルスルホン酸イオン、ポリスチレンスルホン酸、スルホン化ポリエーテル、スルホン化ポリエステル、スルホン化ポリイミド、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合体等の高分子スルホン酸アニオン、置換または無置換の芳香族スルホン酸アニオン、ビスサルチレートホウ素、ビスカテコレートホウ素等のホウ素化合物アニオン、あるいはモリブドリン酸、タングストリン酸、タングストモリブドリン酸等のヘテロポリ酸アニオン等が挙げられる。これらのドーパントは単独でも2種以上を併用してもよい。
このようなドーパントは導電性高分子層を形成する際に、適宜の段階でドープし使用することができ、例えば導電性高分子を形成する際にドープさせることや、導電性高分子層を形成後に、該導電性高分子層をドーパント溶液に含浸させるなどの方法により、ドープさせることもできる。
本発明の固体色素増感太陽電池が光電変換効率に優れている理由について説明する。すなわち、電解酸化反応や酸化剤を用いた酸化反応は、最初の重合開始点にて生成した導電性高分子粒子を核にして成長が進行するため、特に金属酸化物のような導電性の低い半導体上に直接重合を行なうと多孔質内部に均一に導電性高分子を形成することは困難である。しかしながら、予め第一導電性高分子層を形成させた上で第二導電性高分子層を形成することにより、重合開始時の過電圧が低下して均一に重合が進行するため、多孔質の内部であっても導電性高分子で均一に充填することができる。その結果、色素層上で発生したホールをより多く、効率よく移動することができるため、光電変換効率を向上するとともに、耐久性の向上も図ることができる。
また、固体高分子電解質層を第一導電性高分子層、第二導電性高分子層・・・と順に電導度に勾配をつけることで、多孔質酸化物層4側への逆電子移動を抑制できるため、光電変換効率を向上することができる。さらに、これまでの技術のように、短絡を抑制できる電導度で電解質を構成した場合、内部抵抗が高いため多孔質半導体層4の厚みを厚くすることができず、光電流を向上させることができないという問題点があったが、本発明の高分子電解質のように、対向電極側へ向けて電気伝導度の高い導電性高分子を配置することにより、内部抵抗を増大させずに多孔質半導体層4の厚みを増加させ、光電変換効率を向上することができる。
[対極]
対極は、固体高分子電解質層を経由してホールが集電されるため、電気伝導度が高いことが望ましい。このような電極基体の材質としては、例えば導電性を有する金属や金属酸化物、炭素材料などが用いられる。このうち、耐久性や電気伝導度に優れた金属材料が好適に用いることができる。具体的には、金や白金、ニッケル、チタン、ステンレスなどが挙げられる。
対極の形成方法としては、色素増感太陽電池の形状に応じて変更することができるため特には限定されず公知の方法を用いることができるが、固体高分子電解質層の表面形状に追随して接することが必要である。このような方法としては、例えば、カーボンや銀、銅、ニッケルなどの市販の導電ペーストを、固体高分子電解質層7上に塗布する方法や、金属材料、FTO、ITO、酸化インジウム、酸化亜鉛などの金属酸化物を蒸着やスパッタなどの乾式法により固体高分子電解質層7上に製膜する方法などが挙げられる。
また、上記の導電性材料による基体を固体高分子電解質7と重ね合わせる方法などが挙げられる。該基体の形状は、固体高分子電解質層7の表面形状に追随して接することが必要である。したがって、フィルム状など湾曲性や可塑性を有するものが望ましい。一方、板状のものであっても、上記導電性ペーストを用いて接着するなどの方法により導電性の基体と固体高分子電解質7間の抵抗が小さければ、必ずしも固体高分子電解質層7の表面形状に追随する必要はない。
また、少なくとも該基体の表面が導電性を有するように処理すれば、基体本体は例えばガラスやプラスチックなどの絶縁体を用いても構わない。
また、太陽電池面積が大きい場合など、対極の直列抵抗値を低下させるために、適宜補助電極を作成しても構わない。このような補助電極をとしては、電気伝導度が高く、容易に形成が可能な銀ペーストや銅ペーストによる金属配線などが望ましい。
以上に説明したような各構成要素材料を組み上げることで、固体色素増感太陽電池を完成させる。
以下、本発明を実施例に基づいて、より詳細に説明するが、本発明はこれらによりなんら限定されるものではない。
〔実施例〕
[多孔質金属酸化物半導体]
透明導電膜付きの透明基体としてFTOガラス(日本板ガラス製25mm×50mm)を用い、その表面に二酸化チタンペースト(触媒化成工業株式会社製チタニアペースト PST-18NR)をバーコーターで塗布し、乾燥後450℃で30分焼成してそのまま室温となるまで放置し、10μmの厚さの多孔質酸化チタン半導体電極を形成した。
[増感色素の吸着]
増感色素として、一般にN3dyeと呼ばれるビス(4,4’−ジカルボキシ−2,2’−ビピリジン)ジイソチオシアネートルテニウム錯体を使用した。一旦150℃まで加熱した前記多孔質酸化チタン半導体電極を色素濃度0.5mmol/Lのエタノール溶液中に浸漬し、遮光下1晩静置した。その後エタノールにて余分な色素を洗浄してから風乾することで太陽電池の半導体電極を作製した。
[第一導電性高分子層の形成]
氷浴させたアニリン濃度0.1mol/Lの硫酸水溶液に過硫酸アンモニウムを滴下してアニリンを重合させ、ポリアニリン粒子を得た。得られたポリアニリン粒子にアンモニア水を作用させた後、NMPにポリアニリンが2重量%となるよう溶解させ、ポリアニリン/NMP溶液を得た。該ポリアニリン/NMP溶液に、前記増感色素が吸着した多孔質酸化チタン半導体層を有する半導体電極を浸漬・引き上げ後、空気雰囲気下120℃で10分間乾燥させることで、脱ドープしたポリアニリンからなる第一導電性高分子層を形成させた。
続いて、第一導電性高分子層を形成した半導体電極を作用電極とし、ピロール0.4mol/Lおよび、ポリビニルスルホン酸を溶解させた水溶液中に含浸させた後、1mA/cmの定電流にて半導体電極がポリポロールにより被覆されるまで電解重合を行なって第二高分子層を形成させた。引き上げ後、エタノールおよび純水で洗浄し、120℃で10分間乾燥させた。
さらに、前記第二導電性高分子層の上層に白金を蒸着させてから、端子接続用に金ワイヤーを銀ペーストにて接着させた上で、半導体電極を6mm角となるよう半導体層を研削し、固体色素増感太陽電池を得た。
[固体色素増感太陽電池の光電変換特性の測定]
上記の固体色素増感太陽電池について、5mm角の窓をつけた光照射面積規定用マスクを装着させた上で、光量100mW/cm2の擬似太陽光を照射して開放電圧(以下、「Voc」と略記する。)、短絡電流密度(以下、「Jsc」と略記する。)、形状因子(以下、「FF」と略記する。)は最大出力時(Pmax)の電圧値Vと電流値Iとの積を開放電圧Vocと短絡電流密度Jscとの積で割った値であると定義される。なお、「Voc」、「Jsc」、「FF」及び光電変換効率の各測定値については、より大きい値が太陽電池セルの性能として好ましいことを表す。
[実施例の測定結果]
開放電圧(Voc):0.63V
短絡電流密度(Jsc):3.2mA/cm2
形状因子(FF):0.52
光電変換効率:2.0%
[比較例]
第一導電性高分子層を形成させないこと以外は実施例と同様に作製し、評価した。
[比較例の測定結果]
開放電圧(Voc):0.61V
短絡電流密度(Jsc):1.4mA/cm2
形状因子(FF):0.22
光電変換効率:0.2%
上記測定結果からもあきらかなように、本発明による固体色素増感太陽電池が優れた光電変換効率を有していることが判る。
本発明は上記した実情に鑑み、多孔質金属酸化物半導体層の表層に形成された第一導電性高分子層と、該第一導電性高分子層および対極に接して配置された第二導電性高分子層の少なくとも2層以上の導電性高分子から固体高分子電解質層を形成させることにより、優れた光電変換特性を示す固体色素増感太陽電池を提供することができる。
本発明の固体色素増感太陽電池の構成の一例を示す断面模式図である。 本発明における固体電解質及び半導体電極界面近傍を示す断面の拡大模式図である。 従来の固体色素増感太陽電池の構成の一例を示す断面模式図である。
符号の説明
1 電極基体
2 透明基体
3 透明導電膜
4 多孔質金属酸化物半導体層
5 増感色素層
6 半導体電極
7 固体高分子電解質層
8 対極
9 第一導電性高分子層
10 第二導電性高分子層
11 固体高分子電解質層

Claims (6)

  1. 光増感作用を有する色素を含む多孔質金属酸化物半導体層が形成された半導体電極と、固体高分子電解質層と、
    該固体高分子電解質層を介して該半導体電極と対向配置された対極とを少なくとも具備する固体色素増感太陽電池において、
    前記固体電解質層が多孔質金属酸化物半導体層の表層に形成された第一導電性高分子層及び該第一導電性高分子層上に形成された第二導電性高分子層を少なくとも有し、
    各導電性高分子層が多孔質金属酸化物半導体層と対極との間で層状構造をなし、
    前記各導電性高分子層の電気伝導度が互いに異なり、前記半導体電極側から対極側になるにつれ段階的に電気伝導度が増大していることを特徴とする固体色素増感太陽電池。
  2. 前記第一導電性高分子層の電気伝導度が、10−3〜10−10S/cmに制御されていることを特徴とする請求項に記載の固体色素増感太陽電池。
  3. 前記第一導電性高分子層が、未ドープの導電性高分子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の固体色素増感太陽電池。
  4. 前記第一導電性高分子層が、ポリアニリン、ポリアルキルチオフェン、ポリアルキルピロールからなる群から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の固体色素増感太陽電池。
  5. 前記第二導電性高分子層が、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリピロール及びその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の固体色素増感太陽電池。
  6. 前記多孔質金属酸化物半導体が、光増感作用を有する色素が吸着された酸化チタンであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の固体色素増感太陽電池。
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