JP5147552B2 - 門形の木質フレームに用いる接合構造 - Google Patents

門形の木質フレームに用いる接合構造 Download PDF

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この発明は、建築構造物たる門形の木質フレームに用いる接合構造に関する。
図12〜14に示す従来の門形ラーメンフレームを用いた建構造は、一階部分の前部に左右支持壁間の間隔(1スパン)の開口幅を有する門形の木質フレームFを前後方向に基礎B1上に並設し、内部に壁組や柱を有しない空間部を形成してあり、この木質フレームFを介在した状態で、枠組壁工法によって、土台B2上に1階床組が施工され、左右両側壁部と後壁部には耐力壁を含む1階壁組が取付けられ、耐力壁の交差する箇所には隅柱等が取り付けられる。組み立てられた1階壁組の上には2階床組が施工され、その2階床組上には隅柱が取付けられ、耐力壁を含む2階壁組が施工され、同様に3階壁床組、3階壁組が施工され、屋根組Rが施工される。
前記門形の木質フレームFは、図12、13、14に示すように、2本の縦材F1,F2と、この2本の縦材F1、F2の上部にL字形の接合金属板S1によって接合された横材F3とからなる。L字形の接合金属板S1は、縦材F1、F2及び横材F3に形成されて連通するスリットに挿入されて、縦材F1,F2と横材F3とを接合固定するものである。また、図13に示されるように、門形フレームFを構成する横材F3の前後方向面には添え柱A1、A2が立設され、ひら金物S2等によって門形フレームFに固定される。そして、添え柱A1、A2の前方向面および後方向面には、胴差等である横架材W1、W2が羽子板ボルト(片ひきボルト)S3や短ざく金物S4を介して連結固定される。
このような構造は、接合金属板S1の縦材F1,F2に挿入された部分の横幅と縦材F1,F2の横幅とが同等であって、接合金属板S1の外側端と、横材F3や縦材F1,F2の外側端とが一致するように配置固定されるため、胴差である横架材W1等を木質フレームFの角部に連結しようとして、縦材F1,F2に対して直接的に羽子板ボルトS3等を前後方向に挿入しようとすると、接合金属板S2が干渉して深く挿入できない為である。つまり、添え柱A1、A2は、接合金具S1と前後方向に挿入される羽子板ボルト等の接合金具とが緩衝しないようにするためのものである。
特開平07−150644
したがって、このような従来技術においては、胴差や軒桁等の横架材を門形フレームの前後方向に接合する場合に、添え柱が必要となる点において施工作業が複雑であるばかりか経済的にも好ましいものではない。特に、添え柱が増える毎に部材間の隙間が生じるため、部材の垂直精度を保つ作業は極めて煩雑となる。
本発明は、上記問題点に鑑み、建物基礎2に立設される一対の縦材11A、11Bと、前記縦材11A、11Bの上部に板状の接合金具12を介して接合された横材13とで形成される門形の木質フレーム1において、前記木質フレーム1の側端部の前面又は後面に接合される横架材5の接合構造であって、前記板状の接合金具12は、木質フレーム1に形成されたスリットGに挿入されると共に、板状の接合金具12の側端12Eが木質フレーム1の側端部の側端11E、13Eから内方向(門形フレームの左右方向の中央方向)に所定間隔Dを介して固定設置されており、木質フレーム1の側端部のうち前記所定間隔Dが形成された部分(木質フレーム1の側端部のうち、その側端11E、13Eから、固定設置された接合金具12の側端12Eまでの間隔)に挿入された接合金具6を介して前記横架材5と木質フレーム1とを接合してなる成ることを特徴とする建築物用接合構造である。
木質フレームの側端部とは、縦材の上面と横材の側端部下面とを対接して接合してなる門形フレームにおいては横材の両側端部を意味し、この場合、側端部の側端とは横材の両側端となり、また、縦材の上部側面(内側側面)と横材の側面とを対接して接合してなる門形フレームにおいては、木質フレームの側端部とは縦材上部を意味し、この場合、側端部の側端とは縦材の側端となる。
なお、建物基礎に立設される一対の縦材と、前記縦材の上部に板状の接合金具を介して接合された横材とで形成される門形の木質フレームは、木質フレームを構成する縦材の上部及び横材の側端部に形成されたスリットに板状の接合金具を挿入し、縦材の上部及び横材の側端部、板状の接合金具にそれぞれ穿孔されたピン孔にドリフトピンを打ち込んで接合固定される。
また、本発明は、建物基礎2に立設される一対の縦材11A、11Bと、前記縦材11A、11Bの上部に板状の接合金具12を介して接合された横材13とで形成される門形の木質フレーム1において、前記木質フレーム1の側端部の前面及び後面にそれぞれ接合される一対の横架材5の接合構造であって、前記板状の接合金具12は、木質フレーム1に形成されたスリットGに挿入されると共に、板状の接合金具12の側端12Eが木質フレーム1の側端部の側端から内方向に所定間隔Dを介して固定設置されており、木質フレーム1の側端部のうち前記所定間隔Dが形成された部分に挿入された接合金具6を介して前記横架材5と木質フレーム1とを接合してなる成ることを特徴とする建築物用接合構造である。
木質フレーム1の側端部の前面には、前後方向に延在する一の横架材の後面が対接して接合され、木質フレーム1の側端部の後面には、他の横架材の前面が対接して接合される。
所定間隔Dが形成された部分に挿入される接合金具6は、木質フレームの側端部のうち前記所定間隔が形成された部分に前後方向に挿入されたものであり、前端部、中間部及び後端部とからなり、具体的には、前方に延在する一の横架材に挿入されて固定される前端部と、木質フレームの側端部のうち前記所定間隔が形成された部分に挿入される中間部と、後方に延在する他の横架材に挿入されて固定される後端部とからなる。例えば、矩形状の板体であって、中央部分を所定間隔Dに挿入し、その両端部が両横架材5にそれぞれ挿入されるものとすることもできる。
また、本発明は、建物基礎2に立設される一対の縦材11A、11Bと、前記縦材11A、11Bの上部に板状の接合金具12を介して接合された横材13とで形成される門形の木質フレーム1において、前記木質フレーム1の角部の前面又は後面に接合される横架材5の接合構造であって、前記板状の接合金具12は、木質フレーム1の角部に形成されたスリットGに挿入されると共に、板状の接合金具12の側端12Eが木質フレーム1の角部の側端11E、13Eから内方向に所定間隔Dを介して固定設置されており、木質フレーム1の角部のうち前記所定間隔Dが形成された部分に挿入された接合金具6を介して横架材5と木質フレーム1の角部とを接合してなる成ることを特徴とする建築物用接合構造である。
また、本発明は、建物基礎2に立設される一対の縦材11A、11Bと、前記縦材11A、11Bの上部に板状の接合金具12を介して接合された横材13とで形成される門形の木質フレーム1において、前記木質フレーム1の角部の前面及び後面に接合される前後一対の横架材5の接合構造であって、前記板状の接合金具12は、木質フレーム1の角部に形成されたスリットGに挿入されると共に、板状の接合金具12の側端12Eが木質フレーム1の角部の側端11E、13Eから内方向に所定間隔Dを介して固定設置されており、木質フレーム1の角部のうち前記所定間隔Dが形成された部分に挿入された接合金具6を介して前記両横架材5と木質フレーム1の角部とを接合してなる成ることを特徴とする建築物用接合構造である。
木質フレームの角部とは、縦材の上面と横材の側端部下面とを対接して接合してなる門形フレームにおいては、横材の側端部を意味し、縦材の上部側面(内側側面)と横材の側面とを対接して接合してなる門形フレームにおいては、縦材の上部を意味する。
なお、接合金具6は、例えば、木質フレーム1の側端部のうち前記所定間隔が形成された部分に前後方向に挿入されたものであり、前端部6A、中間部6C及び後端部6Bとからなり、具体的には、前方に延在する一の横架材に挿入されて固定される前端部と、木質フレームの側端部のうち前記所定間隔が形成された部分に挿入される中間部と、後方に延在する他の横架材に挿入されて固定される後端部とからなる。
また、本発明は、建物基礎2に立設される一対の縦材11A、11Bと、前記縦材11A、11Bの上部上面に板状の接合金具12を介して接合された横材13とで形成される門形の木質フレーム1において、前記木質フレーム1の横材13の側端部の前面又は後面に接合される横架材5の接合構造であって、前記板状の接合金具12は、縦材11A、11Bの上部及び横材13の側端部に形成されたスリットGに挿入されると共に、板状の接合金具12の側端12Eが横材13の側端13Eから内方向に所定間隔Dを介して固定設置されており、横材13のうち前記所定間隔Dが形成された部分に挿入された接合金具6を介して前記横架材5の前面又は後面と横材13の側端部の前面又は後面とを接合して成ることを特徴とする建築物用接合構造である。
また、本発明は、建物基礎2に立設される一対の縦材11A、11Bと、前記縦材11A、11Bの上部上面に板状の接合金具12を介して接合された横材13とで形成される門形の木質フレーム1において、前記木質フレーム1の横材13の側端部の前面及び後面に接合される一対の横架材5の接合構造であって、前記板状の接合金具12は、縦材11A、11Bの上部及び横材13の側端部に形成されたスリットGに挿入されると共に、板状の接合金具12の側端12Eが横材13の側端13Eから内方向に所定間隔Dを介して固定設置されており、横材13のうち前記所定間隔Dが形成された部分に挿入された接合金具6を介して前記両横架材のうち一の横架材の前面と横材13の側端部の後面を接合すると共に、他の横架材の後面と横材13の側端部の前面を接合して成ることを特徴とする建築物用接合構造である。
また、本発明は、建物基礎2に立設される一対の縦材11A、11Bと、前記縦材11A、11Bの上部側面に板状の接合金具12を介して接合された横材13とで形成される門形の木質フレーム1において、前記木質フレーム1の縦材11A、11Bの上部の前面又は後面に接合される横架材5の接合構造であって、前記板状の接合金具12は、縦材11A、11Bの上部及び横材13の側端部に形成されたスリットGに挿入されると共に、板状の接合金具12の側端12Eが縦材上部の側端11Eから内方向に所定間隔Dを介して固定設置されており、縦材11A、11Bのうち前記所定間隔Dが形成された部分に前後方向に挿入された接合金具6を介して前記横架材5の前面又は後面と木質フレーム1の縦材11A、11Bの上部の前面又は後面とを接合して成ることを特徴とする建築物用接合構造である。
また、本発明は、建物基礎2に立設される一対の縦材11A、11Bと、前記縦材11A、11Bの上部側面に板状の接合金具12を介して接合された横材13とで形成される門形の木質フレーム1において、前記木質フレーム1の縦材11A、11Bの上部の前面及び後面に接合される一対の横架材5の接合構造であって、前記板状の接合金具12は、縦材11A、11Bの上部及び横材13の側端部に形成されたスリットGに挿入されると共に、板状の接合金具12の側端12Eが縦材上部の側端11Eから内方向に所定間隔Dを介して固定設置されており、縦材11A、11Bのうち前記所定間隔Dが形成された部分に挿入された接合金具6を介して前記両横架材のうち一の横架材の前面と縦材11A、11Bの上部の後面を接合すると共に、他の横架材の後面と縦材11A、11Bの上部の前面を接合して成ることを特徴とする建築物用接合構造である。
また、本発明は、建物基礎に立設される一対の縦材11A、11Bと、前記縦材11A、11Bの上部に一の板状の接合金具12を介して接合された一の横材13と、縦材11A、11Bの側面に他の板状の接合金具12´を介して接合されると共に前記横材13の下方向に並列する少なくとも一つの他の横材13´とで形成される門形の木質フレーム1において、前記木質フレーム1の一の横材13の側端部の前面又は後面に接合される横架材の接合構造であって、前記一の板状の接合金具12は、縦材11A、11Bの上部及び一の横材13の側端部に形成されたスリットGに挿入されると共に、板状の接合金具12の側端12Eが横材13の側端13Eから内方向に所定間隔Dを介して固定設置されており、一の横材13のうち前記所定間隔Dが形成された部分に挿入された接合金具6を介して前記横架材と一の横材13とを接合して成り、前記木質フレームの縦材11A、11Bの前面又は後面に接合される他の横架材の接合構造は、前記他の板状の接合金具12´を、縦材11A、11B及び他の横材13´の側端部に形成されたスリットに挿入されると共に、板状の接合金具12´の側端12E´が縦材11A、11Bの側端から内方向に所定間隔Dを介して固定設置されており、縦材11A、11Bのうち前記所定間隔Dが形成された部分に挿入された接合金具6´を介して前記他の横架材と縦材とを接合してなる成ることを特徴とする建築物用接合構造である。
また、本発明は、建物基礎に立設される一対の縦材11A、11Bと、前記縦材11A、11Bの上部に一の板状の接合金具12を介して接合された一の横材13と、縦材11A、11Bの側面に他の板状の接合金具12´を介して接合されると共に前記横材13の下方向に並列する少なくとも一つの他の横材13´とで形成される門形の木質フレーム1において、前記木質フレーム1の一の横材13の側端部の前面及び後面に接合される一対の横架材の接合構造であって、前記一の板状の接合金具12は、縦材11A、11Bの上部及び一の横材13の側端部に形成されたスリットGに挿入されると共に、板状の接合金具12の側端12Eが横材13の側端13Eから内方向に所定間隔Dを介して固定設置されており、一の横材13のうち前記所定間隔Dが形成された部分に挿入された接合金具6を介して前記両横架材と一の横材13とを接合して成り、前記木質フレームの縦材11A、11Bの前面及び後面に接合される他の両横架材の接合構造は、前記他の板状の接合金具12´を、縦材11A、11B及び他の横材13´の側端部に形成されたスリットに挿入されると共に、板状の接合金具12´の側端12E´が縦材11A、11Bの側端から内方向に所定間隔Dを介して固定設置されており、縦材11A、11Bのうち前記所定間隔Dが形成された部分に挿入された接合金具6´を介して前記他の両横架材と縦材とを接合してなる成ることを特徴とする建築物用接合構造である。
また、本発明は、建物基礎2に埋設されたアンカーボルトに板状の接合金具7を介して立設される一対の断面矩形状の縦材11A、11Bと、前記縦材11A、11Bの上部上面に板状のL字形接合金具を介して接合された断面矩形状の横材13とで形成される門形の木質フレーム1において、前記横材13の側端部の前面又は後面に接合される横架材の接合構造であって、前記板状のL字形接合金具12は、縦材11A、11Bの上部及び横材13の側端部に形成されたスリットGに挿入されると共に、板状のL字形接合金具12の側端12Eが横材13の側端13Eから内方向に所定間隔Dを介して固定設置されており、横材13の側端部のうち前記所定間隔Dが形成された部分に前後方向に挿入された接合金具6を介して前記横架材5の前面又は後面と横材側端部の前面又は後面とを対接して接合してなる成ることを特徴とする建築物用接合構造である。
また、本発明は、建物基礎2に埋設されたアンカーボルトに板状の接合金具7を介して立設される一対の断面矩形状の縦材11A、11Bと、前記縦材11A、11Bの上部上面に板状のL字形接合金具を介して接合された断面矩形状の横材13とで形成される門形の木質フレーム1において、前記横材13の側端部の前面及び後面に接合される横架材の接合構造であって、前記板状のL字形接合金具12は、縦材11A、11Bの上部及び横材13の側端部に形成されたスリットGに挿入されると共に、板状のL字形接合金具12の側端12Eが横材13の側端13Eから内方向に所定間隔Dを介して固定設置されており、横材13の側端部のうち前記所定間隔Dが形成された部分に前後方向に挿入された接合金具6を介して前記横架材5の前面及び後面と横材13側端部の前面及び後面とをそれぞれ対接して接合してなる成ることを特徴とする建築物用接合構造である。
このように、板状の接合金具は、縦材及び横材に形成されて連通するスリットに挿入される共に木質フレームの側端部から内方に所定間隔を介してドリフトピンで固定設置されており、前記木質フレームの所定間隔が形成された部分に胴差や軒桁等の横架材を接合する接合金具を挿入して成ることから、従来技術のように添え柱が必要ではなくなるので、胴差などの横架材を木質フレームに接合する場合の施工作業性・経済性が有意に向上する。特に、添え柱が増える毎に部材間の隙間が生じるために必要となる精度を保つ作業負担が大きく軽減される。
図1に示す門形の木質フレーム1を用いた建構造は、一、二階部分の前部に左右支持壁間の間隔(1スパン)の開口幅を有する門形フレーム1(1A,1B,1C,1D,1E)を前後方向に基礎2上に並設し、内部に壁組や柱を有しない空間部を形成しており、この門形フレーム1(1A,1B,1C,1D,1E)を介在させた状態で、枠組壁工法によって、土台3上に1階床組が施工され、左右両側壁部と後壁部には耐力壁を含む1階壁組が取付けられ、耐力壁の交差する箇所には隅柱等が取り付けられる。組み立てられた1階壁組の上には2階床組が施工され、その2階床組上には隅柱が取付けられ、耐力壁を含む2階壁組が施工され、同様に3階壁床組、3階壁組が施工され、さらに屋根組Rが施工される。
門形の木質フレーム1は、図4等に示すとおり、基礎2又は基礎2の内側に張出しを設けた取付け基礎部2aの上に取り付けられる。基礎部2a等には予めアンカーボルトBが埋設されており、木質フレーム1の縦材1A、1Bの下部に形成されたスリットgに挿入された板状の接合金具7には、アンカーボルトB用にボルト孔が形成され、このボルト孔にアンカーボルトBを挿通し、ナットを緊締することにより、アンカーボルトBに対してこの接合金具7が締結され、門形フレーム1は基礎部2a上に固定される。なお、板状の接合金具7には、複数のピン孔が穿孔されており、このピン孔にドリフトピンdpを打ち込んで、接合金具7と縦材1A、1Bは接合される。
門形フレーム11Aは、図2等に示すとおり、一対の縦材11A,11Bと、横材13とからなり、この2本の縦材11A,11Bの上面と、横材13の側端部の下面とを対接させると共に、前後方向視L字形で板状の接合金具12によって接合されて形成される。縦材11A、11Bの上部及び横材13の両側端部には、接合金具12を挿入するために、所定の深さ及び幅を有するスリットGが穿設されている。スリットGは、具体的には、縦材11A、11Bの上部上端面の前後方向の略中央位置から下方向に彫り込まれたスリットGと、横材13の側端部下端面の前後方向の略中央位置から上方向に彫り込まれたスリットGである。この縦材11A,11Bに形成されたスリットGと横材13に形成されたスリットGとは、縦材11A、11Bの上部上面に横材13の両端部を重ね、縦材11A、11Bのそれぞれの側端と横材13の両側端とをそれぞれ合致させると連通するものである。
スリットGには、図4に示すとおり、所定の厚みを有すると共に前後方向視において略L字状に形成される板体であって、前後方向に貫通したドリフトピン用のピン孔PH1が複数形成された接合金具12が挿入される。図2等に示すとおり、門形の木質フレーム1のうち接合金具12が挿入される領域(即ち、図2の前後方向視において、接合金具12の前後方向視における外郭線で囲まれるL型領域。つまり、木質フレーム1のうち、前後方向に接合金具12が介在する領域)には前後方向に貫通する複数のピン孔PH2を穿孔されており、このピン孔PH2とこれに対応するように形成された接合金具12のピン孔PH1とにドリフトピンDPを打ち込んで縦材11Aと横材13を接合金具12に固定することにより、縦材11Aと横材13を接合し、また、縦材11Bについても同様に接合する。
接合金具12は、縦材11A、11Bの上部内方及び横材13の側端部内方に形成されたスリットGに挿入されるが、図2,3に示すとおり、門形の木質フレーム1の左右方向の側端(横材の側端)から内方(中央方向)に所定間隔Dを介してドリフトピンDP等で固定設置される。つまり、接合金具12が挿入された門形の木質フレーム1の角部(横材の側端部)は、前後方向に接合金具12が介在し、スリットGの内面と接合金具12の前後面とが対向して重合する部分と、前後方向に接合金具12が介在せず重合しない部分(所定間隔D)とが形成される。
接合金具12は、図2に示すとおり、横材13に形成されたスリットGに挿入される矩形状の横部分12Aと、縦材11A,11Bに形成されたスリットGに挿入される矩形状の縦部分12Bとからなり、縦部分12Bの外側端と横部分12Aの外側端とが一致して側他面が面一となるL字形に構成される。縦部分12Bは、縦材11A、11Bの横幅よりも相対的に小さな幅で形成されていることから、門形の木質フレーム1の角部の内角と、接合金具12の内角とを一致するようにして配置固定すると、木質フレーム1の左右方向の端から中央方向に所定間隔だけ(縦材11A、11Bの横幅と、接合金属板12の縦部分12Bの横幅との差だけ)、前後方向に接合金属板12が介在しない箇所が形成される。この前後方向に接合金属板12が介在しない所定間隔Dには、胴差や軒桁等の横架材5A、5Bを接合するための接合金具6を挿通するための挿通孔14が形成される。
金属製の接合金具6は、図5、6に示すとおり、木質フレーム1の側端部のうち前記所定間隔Dが形成された部分に前後方向に挿入されたものであり、前端部6A、中間部6C及び後端部6Bとからなり、具体的には、前方に延在する一の横架材に挿入されて固定される前端部と、木質フレームの側端部のうち前記所定間隔が形成された部分に挿入される中間部と、後方に延在する他の横架材に挿入されて固定される後端部とからなる。たとえば、図6、7に示すとおり、胴差や軒桁等に挿入されて釘やネジなどの固定手段Pにより固定される一対の板部6A、6B(前端部、後端部)と、一対の接合板部6A、6Bを連結して締結する引き寄せボルト等である軸部6C(中間部)とからなる。なお、所定間隔D部分に形成された挿通孔14の数や形状は、上記した接合金具6の軸の数・径、軸の間隔に合わせてプレカットして形成される。
このように、接合金具12は、縦材11A,11B及び横材13に形成されて連通するスリットGに挿入されると共に木質フレーム1の左右方向の端から内方(中央方向)に所定間隔Dを介してドリフトピンで固定設置されており、木質フレームの所定間隔Dが形成された部分に胴差等の横架材5Aを接合する接合金具6を挿入して成ることから、従来技術のように、接合金具6を用いる際に添え柱が必要ではなくなるので、胴差などの横架材6Aを木質フレーム1に接合する場合の施工作業性・経済性が有意に向上する。特に、添え柱の存在及び数に応じて必要となる精度を保つ作業負担が大きく軽減される。
なお、本発明の門形フレームは建物1階の1方向即ち正面(前後)方向の一部に組み込んだ1スパンの開口幅を有する門形フレーム1Aのほか、門形フレーム1B等のように、縦材として2階までの通し柱を用いた1スパン式の門形フレーム1Bとすることも可能であり、縦材として3階までの通し柱を用いた1スパン式の門形フレームとすることもできる。
すなわち、図8に示すように、建物基礎2に立設される一対の縦材11A、11Bと、前記縦材11A、11Bの上部上面に一の板状の接合金具12を介して接合された一の横材13と、縦材11A、11Bの側面(内側側面)に少なくとも一つの他の板状の接合金具12´を介して接合されると共に前記横材13の下方向において並列する少なくとも一つの他の横材13´とで形成される門形の木質フレームにおいて、前記木質フレームの一の横材13の側端部の前面又は(及び)後面に接合される横架材(両横架材)(図示しない)の接合構造であって、前記一の板状の接合金具12は、縦材11A、11Bの上部及び一の横材13の側端部に形成されたスリットGに挿入されると共に、板状の接合金具12の側端12Eが横材13の側端13Eから内方向に所定間隔Dを介して固定設置されており、一の横材13のうち前記所定間隔Dが形成された部分に形成された挿入孔14に挿入された接合金具6(図示しない)を介して前記横架材(両横架材)と一の横材13とを接合してなる成り、前記木質フレームの縦材11Aの前面又は(及び)後面に接合される他の横架材13´の接合構造は、前記他の板状の接合金具12´を、縦材11A及び他の横材13´の側端部に形成されたスリットGに挿入されると共に、板状の接合金具12´の側端12E´が縦材11A、11Bの両側端からそれぞれ内方向に所定間隔Dを介して固定設置されており、縦材11A,11Bのうち前記所定間隔Dが形成された部分に形成された挿入孔14´に挿入された他の接合金具6´(図示しない)を介して前記他の横架材13´と縦材11A,11Bとを接合してなる成ることを特徴とする建築物用接合構造とすることもでき、この場合、複数の板状の接合金具12(図8においては、左右一組を3階分で6個)、挿通孔14に挿入される複数の接合金具6(一接合箇所につき2つ用いる場合で、12個)を用いる。
上記の接合金属板12の形状は、上記に限るものではなく、例えば、図9、10に示すように、前後方向視においてL字状をなす接合金属板12の外角部を矩形状に切り欠いて、接合金属板12が前後方向に介在しない部分である所定間隔Dを形成し、そこに前後方向に挿通する挿通孔を形成し、接合金具を挿入することもできる。
また、例えば、図11に示すとおり、前後方向視においてL字状をなす接合金属板12の外角部を三角形状に切り欠いて、接合金属板12が前後方向に介在しない部分である所定間隔Dを形成し、そこに前後方向に挿通する挿通孔を形成し、接合金具を挿入することもできる。この実施例は、門形の木質フレームの外方向に下る傾斜面を形成することにより、水分を外方へ導く役割を果たす。
本発明の接合構造を用いた建構造を示す斜視図 本発明の接合構造を用いる門形フレームを示す図 図2のA―A線端面図 図2の一部省略分解斜視図 本発明の接合構造を示す一部拡大斜視図 本発明の接合構造を示す一部拡大分解斜視図 本発明の接合構造を示す断面図 本発明の接合構造を用いる門形フレームを示す図 本発明の接合構造を用いる門形フレームを示す図 図9の一部拡大図 他の実施例を示す一部拡大図 従来の建構造を示す斜視図 図12の一部拡大斜視図 図13の一部拡大分解斜視図
符号の説明
1 木質フレーム
11A、11B 縦材
12 接合金具
13 横材
5 横架材
D 所定間隔

Claims (3)

  1. 建物基礎(2)に立設される一対の縦材(11A、11B)と、前記縦材(11A、11B)の上部に板状の接合金具(12)を介して接合された横材(13)とで形成される門形の木質フレーム(1)において、前記木質フレーム(1)の側端部の前面又は後面に接合される横架材(5)の接合構造であって、前記板状の接合金具(12)は、木質フレーム(1)に形成されたスリット(G)に挿入されると共に、板状の接合金具(12)の側端(12E)が木質フレーム1の側端部の側端(11E、13E)から内方向に所定間隔(D)を介して固定設置されており、木質フレーム(1)の側端部のうち前記所定間隔(D)が形成された部分に挿入された接合金具(6)を介して前記横架材(5)と木質フレーム(1)とを接合して成ることを特徴とする建築物用接合構造。
  2. 建物基礎(2)に立設される一対の縦材(11A、11B)と、前記縦材(11A、11B)の上部に板状の接合金具(12)を介して接合された横材(13)とで形成される門形の木質フレーム(1)において、前記木質フレーム(1)の側端部の前面及び後面にそれぞれ接合される一対の横架材(5A、5B)の接合構造であって、前記板状の接合金具(12)は、木質フレーム(1)に形成されたスリット(G)に挿入されると共に、板状の接合金具(12)の側端(12E)が木質フレーム(1)の側端部の側端(11E、13E)から内方向に所定間隔(D)を介して固定設置されており、木質フレーム(1)の側端部のうち前記所定間隔(D)が形成された部分に挿入された接合金具(6)を介して前記両横架材(5A、5B)と木質フレーム(1)とを接合して成ることを特徴とする建築物用接合構造。
  3. 建物基礎(2)に立設される一対の縦材(11A、11B)と、前記縦材(11A、11B)の上部に一の板状の接合金具(12)を介して接合された一の横材(13)と、縦材(11A、11B)の側面に他の板状の接合金具(12´)を介して接合されると共に前記横材(13)の下方向に並列する他の横材(13´)とで形成される門形の木質フレーム(1)において、前記木質フレーム(1)の一の横材(13)の側端部の前面又は後面に接合される横架材(5)の接合構造であって、前記一の板状の接合金具(12)は、縦材(11A、11B)の上部及び一の横材(13)の側端部に形成されたスリットに挿入されると共に、板状の接合金具(12)の側端(12E)が横材(13)の側端(13E)から内方向に所定間隔(D)を介して固定設置されており、一の横材(13)のうち前記所定間隔(D)が形成された部分に挿入された接合金具(6)を介して前記横架材(5)と一の横材(13)とを接合して成り、前記木質フレームの縦材(11A、11B)の前面又は後面に接合される他の横架材(5´)の接合構造は、前記他の板状の接合金具(12´)が、縦材(11A、11B)及び他の横材(13´)の側端部に形成されたスリットに挿入されると共に、他の板状の接合金具(12´)の側端(12E´)が縦材(11A、11B)の側端(11E)から内方向に所定間隔(D)を介して固定設置されており、縦材(11A、11B)のうち前記所定間隔(D)が形成された部分に挿入された他の接合金具(6)を介して前記他の横架材(5´)と縦材(11A、11B)とを接合して成ることを特徴とする建築物用接合構造。
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