JP2022047466A - 建築構造物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、木材等を構造材として備えた建築構造物において、複雑な構造や加工を要さず、かつ接合部材の強度に依存せず、十分な強度を備えるラーメン構造を実現し、設計自由度を高めることができる建築構造物の提供を目的とした。【解決手段】本発明の建築構造物10は、木材あるいは木質材料からなる角材を構造材として備え、軸組12を構成する柱20及び梁30と、柱20及び梁30を接合する一対の接合部材40と、を有し、接合部材40は、柱20及び梁30にそれぞれ取り付けられる二つの接合部43がL字状をなすように形成されており、少なくとも一部の梁30は、梁端面32が柱側面22に当接するように配置され、一対の接合部材40により上下方向Hから狭持されつつ柱側面22に対して接合されている。【選択図】図1

Description

本発明は、木材あるいは木質材料を構造材として用いた建築構造物に関し、特に木造建築物における柱梁の剛接合を図ることのみならず、木痩せするなどしても、剛接合の強度を維持することができる木造ラーメン構造に関する。
木造建築物は、基礎にアンカーされた土台に柱を立て、梁をわたして柱梁軸組が形成される。多くの場合、構造強度を考慮して柱梁軸組に筋交いを入れたり、ツーバイフォー工法では壁パネルを入れたりするなどして、軸組の変形が大きくならないようにされている。この軸組を剛接合にしておけば、筋交いや壁パネルが必要でなくなり、入口や窓のための開口も大きく取る、あるいは数多く設けることなどが可能となる。すなわち、軸組の剛接合を実現することができれば、木造建築物であるにもかかわらず鉄骨造と同等もしくはそれに近い構造を実現することができる。
しかしながら、木材などを構造材として採用した木造建造物では、軸組が鋼材でないゆえに、接合部の剛強さは鉄骨造の溶接やボルト締結に到底及ばない。それにもかかわらず、木造建築物においてもラーメン構造を導入する努力がなされ、その代表的なものとしては仕口に鋼製金物を介在させ、これを柱梁の見栄えを損なうことなくボルト等で接合するといったことが提案されている。
例えば特許文献1には、上階用柱の下端仕口と下階用柱の上端仕口とのそれぞれに上下方向へ梁背分延びる十字状の切り込みが形成され、残余部をほぞとしたものが開示されている。その詳細は省くが、その切り込みやほぞと組み合う十字体の各先端と梁の端部とにスリットが形成され、そこに埋設されたガセットプレートにドリフトピンを挿通させて、両者を接合している。
特許文献2は、仕口に接合金具全体を露出させた形態であり、アングル状の鋼材を背中合わせにしたような形の羽型接合板を、梁や柱の仕口に固定したものが開示されている。すなわち、柱梁の交差位置に三方もしくは四方に羽型接合板を取りつけた金属仕口構造体が配置され、その羽型接合板と柱の羽型接合板または梁の羽型接合板をボルトを介して固定するものとなっている。
すなわち、これらの従来技術では、仕口に十字体や接合金具などの接合部材を用い、仕口面の紙背方向(梁などの構造材の幅方向)からボルトのような挿通部材を挿通し仕口の剛接合を実現しようとするものである。
特開平6-185115号公報 特開2005-264688号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、接合部材を組み込む際に、柱や梁にほぞや切れ込みが必要となり加工が煩雑になる上に、柱や梁が木痩せした場合に強度を維持できないという不安もある。また、仕口面の紙背方向(梁などの構造材の幅方向)に挿通部材を挿通する方法では、挿通部材により結合された接合部材の強度で梁にかかる回転モーメントを受けることになり、強度的に十分な構造とはなっていなかった。
このように、木材等を構造材として用いた建築構造物において、十分な強度が得られるラーメン構造を実現するための試みが行われているが、加工が複雑になる、強固な接合部材を要するなど、施工のしやすさやコスト、強度を考慮した場合に、要望に十分応えることができる技術の提供に未だ至っていないというのが現状である。しかしながら、柱や梁に煩雑な加工を施すことなく、初期ガタのない接合構造として柱梁軸組の剛接合を達成し、また経年変化するなどによる接合部の緩みを解消した木造によるラーメン構造(木造ラーメン構造)の実現への要望は高い。
そこで本発明は、木材等を構造材として備えた建築構造物において、複雑な構造や加工を要さず、かつ接合部材の強度に依存せず、十分な強度が得られるラーメン構造を実現し、設計自由度を高めることができる建築構造物の提供を目的とした。
上述の課題を解決するため本発明の発明者は、加工のしやすさの観点から、ほぞやほぞ穴を設けずに梁の端面を柱の側面に当接させた状態で、いかにすれば安定して梁を支持することができるかについて模索した。ここで、梁の端面を柱の柱側面に当接させた状態では、梁の基端側(柱に接合される側)の端面の下方辺と柱側面との接触線(図4中の符号E参照)が梁にかかる回転モーメントの支点となる。また、梁の上方側には、梁の重みによる回転モーメントにより梁の延在方向(柱から離れる方向)の力が働くこととなる(図4中の矢印F2参照)。
本発明の発明者が検討したところ、梁の上方側の側面(上方側面)と下方側の側面(下方側面)とにL字状の部材を取り付けて柱に接合すれば、梁の上方面側に働く延在方向の力(梁が柱から離れようとする力)を相殺することができるとの知見に至った。すなわち、梁の上方側面と下方側面とにそれぞれL字状の接合部材を取り付け、梁を接合部材により上下方向から狭持する構造としつつ柱に接合する構造とすれば、梁の回転モーメントを十分に受け止めて、梁を安定して支持することができるとの知見に至った。さらに詳細に説明すると、梁の上方側面と柱の側面とをL字状の部材により接合すれば、梁の上方側で働く柱から離れようとする力を相殺して、梁の先端側が下方に振れるのを抑制し、安定してかつ堅固に梁を支持することができる。
(1)上述の知見に基づき提供される本発明の建築構造物は、木材あるいは木質材料からなる角材を構造材として備える建築構造物であって、軸組を構成する柱及び梁と、前記柱及び前記梁を接合する一対の接合部材と、前記柱及び梁のうち少なくとも一方に対して嵌め込まれる一又は複数の係止部と、を有し、前記接合部材は、前記柱及び前記梁にそれぞれ取り付けられる二つの接合部がL字状をなすように形成されており、前記梁の端面を梁端面とし、前記柱の側面を柱側面とした場合に、少なくとも一部の前記梁は、前記梁端面が前記柱側面に当接するように配置され、一対の前記接合部材により上下方向から狭持されつつ前記柱側面に対して接合されているものである。
本発明の建築構造物によれば、梁を安定して支持することができる。すなわち、本発明の建築構造物によれば、筋交いやツーバイフォー工法によらずに木材や木質材料(以下、「木材等」と記載する場合がある)により軸組を構成し、木材等を構造材としたラーメン構造(木造ラーメン構造)において、複雑な加工や強固な部材によらず(接合部材の強度に依存せず)、十分な強度を得ることができる。これにより本発明の建築構造物は、間口が広く開放感のある空間の実現など、設計の自由度を高めることができる。
また、本発明の建築構造物では、係止部が梁の上方面側に働く延在方向の力に抗うように作用する。これにより、梁の上方面に働く延在方向の力をより効率的に相殺し、さらに梁の支持構造を安定させて堅固に梁を支持することができる。
(2)本発明の建築構造物は、前記係止部が、前記接合部材に形成されており、前記接合部に凸状に形成された凸状部であるとよい。
上述の構成によれば、ボルト(挿通部材)に依存せず、梁の上方面に働く延在方向の力を相殺し、梁の支持構造を安定させて堅固に梁を支持することができる。
(3)本発明の建築構造物は、前記凸状部が、前記接合部の幅方向に延びるように形成されているものであるとよい。
上述の構成によれば、ボルト(挿通部材)を係止部として採用した場合と比較して、梁や柱に生じる応力を略均一に分散させることができる。その結果、梁や柱の亀裂の発生を抑制して割れ難くすることができる。
(4)本発明の建築構造物は、前記接合部材とは別部材であり、前記接合部材を前記軸組に取り付けるための挿通部材が前記係止部として設けられているものであってもよい。
(5)本発明の建築構造物は、二つの前記接合部のうち、一方を第一接合部とし、他方を第二接合部とした場合、前記第一接合部は、前記第二接合部よりも大きい長さを備えており、前記第一接合部が前記梁に接触し、前記第二接合部が前記柱に接触するように配置されているものであるとよい。
上述の構成によれば、簡易な構造でより安定して梁を支持することができる。より具体的に説明すると、梁の長さに応じて大きくなる回転モーメントは、通常、梁の上方側の柱から離れようとする力より大きくなる。そのため、第一接合部が第二接合部より長さが大きい構成とすることにより、梁に働く回転モーメントを第一接合部により効率的に受け、簡易な構造で梁を安定してかつ堅固に梁を支持することができる。
(6)本発明の建築構造物は、前記接合部材は、板状の金属材料を屈曲させて形成されているものであるとよい。
(7)本発明の建築構造物は、前記接合部材を前記軸組に取り付けるための挿通部材を備え、前記挿通部材が前記梁及び一対の前記接合部材を貫通して、前記梁に対して前記接合部が取り付けられているものであるとよい。
(8)本発明の建築構造物は、一対の前記接合部材は同一形状とされているものであるとよい。
上述の構成によれば、結合部材を使い回すことができ、利便性を向上させることができる。
(9)本発明の建築構造物は、少なくとも一の前記柱には、二つの前記梁が取り付けられており、上下方向に交差する方向を横方向とした場合、二つの前記梁は長手方向が前記横方向において交差するように前記柱に接合され、一の前記梁に取り付けられる前記接合部材と他の前記梁に取り付けられる前記接合部材とは、挿通部材を挿通するための挿通孔の高さ方向の位置が異なるものであるとよい。
上述の構成によれば、一の柱に複数の梁を接合する場合において、柱内部で挿通部材が干渉することを回避することができる。
(10)本発明の建築構造物は、前記柱に当接する前記梁の端面を梁端面とし、前記梁端面の上下方向の長さを寸法Yとすると、前記寸法Yは、所定の長さ以上であるものであるとよい。
(11)本発明の建築構造物は、少なくとも一の前記梁が、片持ち構造で支持されているものとすることが可能となる。
(12)本発明の建築構造物は、前記構造材のうち少なくとも一部は、木材片を集成して形成された集成材であるとよい。
(13)本発明の建築構造物は、前記構造材のうち少なくとも一部は、木製材料と樹脂製材料との複合材料であってもよい。
本発明によれば、木材等を軸組材料として備えた建築構造物において、複雑な構造や加工を要さず、かつ金具の強度に依存せず、十分な強度が得られるラーメン構造を実現し、設計自由度を高めることができる建築構造物を提供することができる。
本発明の第一実施形態に係る建築構造物における仕口を示す斜視図である。 図1の建築構造物の接合部材を示す斜視図である。 図1の建築構造物の仕口を示す断面図である。 図1の建築構造物の梁の重みによる回転モーメントを示す図である。 図1の建築構造物の二種類の接合部材を示す図である。 図1の建築構造物の平面図である。(a)は一階の平面図、(b)は二階の平面図、(c)は屋上の平面図を示している。 図1の建築構造物の立面図である。(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は背面図、(d)は右側面図を示している。 図1の建築構造物の片持ち構造とされた梁を示す斜視図である。 図1の建築構造物の柱及び梁にボルトを貫通させた例を示す断面図である。 図1の建築構造物の柱及び梁に凹部を設けた例を示す断面図である。 図1の建築構造物の接合部材の変形例を示す斜視図である。 本発明の第二実施形態に係る建築構造物における仕口を示す斜視図である。 図12の建築構造物の接合部材を示す斜視図である。 図13の接合部材の断面図である。 図12の建築構造物の仕口を示す断面図である。 図12の建築構造物の梁の重みによる回転モーメントを示す図である。 図12の建築構造物の接合部材の変形例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の第一実施形態に係る建築構造物10、及び第二実施形態に係る建築構造物70について説明する。
図1に示すとおり、建築構造物10,70は、木材あるいは木質材料からなる角材を構造材として備えている。より具体的には、建築構造物10は、軸組12を構成する柱20及び梁30などの構造材の少なくとも一部に、木材あるいは木質材料を構造材として備える木造建築物である。
図6及び図7に一例として示す建築構造物10は、二階建ての木造建築物であり、二階に梁30が片持ち構造となった部分を備えている(図8参照)。
建築構造物10,70の柱20や梁30などを構成する構造材の素材は、無垢材や集成材のほか、木製材料と樹脂製材料の複合材料であってもよい。なお、本明細書では、無垢材などの一般的な木材、及び集成材や複合材料などの木質材料を総称して、単に「木材等」と記載して説明する場合がある。
<第一実施形態>
図1に示すとおり、建築構造物10は、柱20、梁30、及び接合部材40に加え、接合部材40を柱20や梁30などの軸組12に取り付けるためのボルト50(挿通部材)を備えている。図1に示すとおり、建築構造物10では、柱20と梁30とが、接合部材40を用いて接合される仕口14が形成されている。また、接合部材40は、ボルト50により、柱20あるいは梁30などの軸組12に取り付けられている。
なお、以下の説明では、建築構造物10,70において柱20が延びる方向(柱20の長手方向)を、単に「上下方向H」と記載して説明する場合がある。また、上下方向Hのうち、上方を単に「上方Up」と、下方を単に「下方Lw」と記載して説明する場合がある。
さらに、上下方向Hと交差する方向(梁30の長手方向)を、単に「横方向X」と記載して説明する場合がある。さらに、横方向Xのうち、建築構造物10,70を正面視した場合における幅方向を「第一方向X1」又は「幅方向X1」と記載し、建築構造物10を正面視した場合における奥行き方向を「第二方向X2」又は「奥行き方向X2」と記載して説明する場合がある。
図1に示すとおり、柱20は略矩形(略正方形)の断面形状を備える角材である。図1に一例として示す柱20は、寸法L1の角材とされている。なお、柱20の寸法は適宜選択可能である。
なお、以下の説明では、柱20の側面(上下方向Hに延びる面)を、単に「柱側面22」と記載して説明する場合がある。
図1に示すとおり、梁30は略矩形(略長方形)の断面形状を備える角材である。図1に一例として示す梁30は、梁30が柱20に接合された状態における上下方向Hの長さ(梁せい)が寸法L2(寸法Y)とされ、短手方向の長さ(梁幅)が寸法L1を備える角材とされている。また、梁30は、梁せい寸法L2が梁幅寸法L1よりも大きい(梁幅寸法L1<梁せい寸法L2)。梁30の寸法L1(梁せいの寸法)は、所定の長さ以上とされている。なお、梁30の寸法は適宜選択可能である。
なお、以下の説明では、梁30の端面を、単に「梁端面32」と記載して説明する場合がある。また、梁30の側面(横方向Xに延びる面)を、単に「梁側面34」と記載して説明する場合がある。さらに、四つの梁側面34のうち、上方Up側に向く面を単に「上方側面35」と、下方Lw側に向く面を単に「下方側面36」と記載して説明する場合がある。
接合部材40は、柱20と梁30とを接合するための部材である。図2に示すとおり、接合部材40は、所定の厚み(厚みD1)を備える板状の金属材料を屈曲させて形成されており、柱20及び梁30にそれぞれ取り付けられる二つの接合部43がL字状をなすように形成されている。本実施形態の接合部材40は、金属材料としてステンレスが採用されている。ステンレスを用いた場合、錆にくい点で有利である。なお、接合部材40の材質はステンレスに限定されず、他の金属材料を採用してもよい。
図2に示すとおり、二つの接合部43は、異なる長さを備えている。なお、以下の説明では、二つの接合部43のうち、長さが大きいほうの接合部43を「第一接合部43a」と記載し、長さが小さいほうの接合部43を「第二接合部43b」と記載して説明する場合がある。
接合部材40には、ボルト50を挿通させるための複数の挿通孔44が形成されている。より具体的に説明すると、図2に示すとおり、第一接合部43aには六つの挿通孔44が形成されており、第二接合部43bには四つの挿通孔44が形成されている。
<柱及び梁の接合構造(ラーメン構造)>
次に、建築構造物10の柱20と梁30とが接合される接合構造(仕口14)について、詳細に説明する。
図3に示すとおり、建築構造物10では、少なくとも一部の梁30が、柱側面22に梁端面32が当接するように配置され、一対の接合部材40により上下方向Hから狭持されつつ柱側面22に対して接合されている。すなわち、建築構造物10では、梁端面32(梁30の頂面)が柱側面22に面接触するように当接した状態で、梁30が柱20に対して接合されている。また、建築構造物10では、柱20と梁30との接合のために、二つの接合部材40(一対の接合部材)が用いられている。言い方を換えれば、建築構造物10では、一の梁30に対して二つの接合部材40が用いられて、柱20に対して梁30が接合されている。
なお、本実施形態では、一の梁30に取り付けられる二つの接合部材40(一対の接合部材40)は、同一形状のものが用いられている。これにより、結合部材を使い回すことができ、利便性を向上させることができる。
図3に示すとおり、接合部材40は梁30の上方側面35と下方側面36とに取り付けられ、梁30は一対の接合部材40により狭持された状態で柱20に接合される。接合部材40は、第一接合部43aが梁30の上方側面35あるいは下方側面36と接触するように配置され、ボルト50が上下方向Hに挿通されて梁30に対して取り付けられている。また、接合部材40は、第二接合部43bが柱20の柱側面22と接触するように配置され、ボルト50が横方向Xに挿通されて柱20に対して取り付けられている。
このようにして、建築構造物10において柱20と梁30とが接合され、仕口14が形成されている。また、建築構造物10では、木材等の構造材(柱20や梁30)が枠状に接合されるラーメン構造とされている。
図4に示すとおり、梁30が柱20に接合された状態では、梁30の梁端面32の下方Lw側の辺を支点Eとして、梁30の重量による回転モーメントが働く(図4中の矢印F1参照)。また、梁30の上方Up側には、柱20から離れようとする力が働く(図4中の矢印F2参照)。
ここで、建築構造物10では、梁30の上方Up側に取り付けられた接合部材40により、梁30の延在方向(梁30の長手方向)の力が相殺される。さらに詳細に説明すると、梁30の上方側面35と柱側面22とを接合部材40により接合することで、梁30の上方Up側で働く柱20から離れようとする力を相殺して、梁30の先端側が下方Lwに振れるのを抑制し、安定してかつ堅固に梁を支持することができる。そのため、接合部材40にさほど剛性の高い素材を用いずに安定して梁30を支持することができる。
これにより、建築構造物10では、梁30の回転モーメントを効率的に受け止めることができる。そのため、建築構造物10は、梁30と柱20との接合構造に剛性を持たせ、柱20と梁30とを強固に接合し、梁30を安定して支持することができる。このように、建築構造物10では、柱20と梁30との接合構造に剛性を持たせて設計自由度を高めることができる。そのため、例えば、図8に示すような梁30を片持ちで支持する構造などを実現することができる。
より詳細に説明すると、建築構造物10では、柱20にほぞ穴を設けて梁30にほぞなどを設けるなどの煩雑な加工を施すことなく、初期ガタのない接合構造として柱梁軸組の剛接合を達成することができる。また、建築構造物10では、経年変化するなどによる接合部の緩みを解消した木造によるラーメン構造(木造ラーメン構造)を実現している。
ところで、梁30の長さに応じて大きくなる回転モーメントは、通常、梁30の上方Up側に働く力(柱20から離れようとする力)よりも大きくなる。ここで、建築構造物10では、上述のとおり、第一接合部43aと、第一接合部43aより長さの小さい第二接合部43bとを備えている。また、梁30は、一対の接合部材40により上下方向Hから狭持されつつ柱側面22に対して接合されている。これにより、建築構造物10では、梁30に働く回転モーメントを第一接合部43aにより効率的に受け、簡易な構造で梁30を安定させ、かつ堅固に梁30を支持することができる。
なお、上記の説明では、接合部材40は、第一接合部43aを梁30に取り付け、第二接合部43bを柱20に取り付けるものとして説明したが、接合部材40は第一接合部43aを柱20に取り付け、第二接合部43bを梁30に取り付けてもよい。
次いで、一の柱20に二つの梁30が接合される場合(二つの梁30が一の柱20に対して交差するように接合される場合)について説明する。
本実施形態の建築構造物10では、一の柱20に複数の梁30が接合されている部分を備えている。具体的には、図1に示すとおり、建築構造物10では、一の柱20に対して二つの梁30の長手方向が横方向Xにおいて交差するように柱20に接合された部分を有しており、一の柱20に対して、同じ高さ、かつ異なる方向(第一方向X1と第二方向X2)に向くように二つの梁30が取り付けられている。
ここで、本実施形態の建築構造物10では、二種類の接合部材40が設けられている。具体的に説明すると、図1及び図5(a)に示すとおり、建築構造物10では、第二接合部43bに設けられた挿通孔44の位置が高さ方向(柱20や梁30に取り付けられた状態における上下方向H)に異なる第一接合部材41と、第二接合部材42とが設けられている。図1に示すとおり、第一接合部材41は、第一方向X1に向くように柱20に接合される梁30に用いられている。また、第二接合部材42は、第二方向X2に向くように柱20に接合される梁30に用いられている。
二つの梁30が同じ高さで一の柱20に接合された状態において、第一接合部材41と第二接合部材42の挿通孔44の位置が上下方向Hにおいて異なる位置となる。より詳細に説明すると、図5(a)に示すとおり、第一接合部材41の第二接合部43bには、第一接合部材41が梁30に取り付けられた状態における高さ方向(上下方向H)において、高さP1の位置と、高さP2の位置とに挿通孔44が設けられている。また、第二接合部材42の第二接合部43bには、第二接合部材42が梁30に取り付けられた状態における高さ方向(上下方向H)において、高さP3の位置と、高さP4の位置とに挿通孔44が設けられている。
すなわち、建築構造物10では、一の梁30に取り付けられる接合部材40(第一接合部材41)と、当該梁30と長手方向が交差するように設けられる他の梁30に取り付けられる接合部材40(第二接合部材)とは、ボルト50を挿通するための挿通孔44の高さ方向の位置が異なるものとされている。そのため、柱20内で直交するように挿通されたボルト50が、干渉することを回避することができる(図5(b)参照)。
<第二実施形態>
次いで、第二実施形態に係る建築構造物70について説明する。
なお、本実施形態の建築構造物70が備える柱20や梁30は、後述する凹状部90が形成されていることを除き、第一実施形態の柱20及び梁30と同様の構成(材質、大きさなど)とされている。また、ボルト50(挿通部材、係止部)は、第一実施形態のボルト50と同じ構成とされている。そのため、本実施形態の説明において、柱20、梁30、及びボルト50について、第一実施形態の説明で用いた符号を付して説明し、詳細な説明を省略する。
図12に示すとおり、建築構造物70は、第一実施形態に係る建築構造物10と同様に、軸組72を構成する柱20及び梁30などの構造材の少なくとも一部に、木材あるいは木質材料を構造材として備える木造建築物である。
図12に示すとおり、建築構造物70は、柱20、梁30、接合部材80、及びボルト50(挿通部材、係止部)を備えている。図12に示すとおり、建築構造物70では、柱20と梁30とが、接合部材80を用いて接合される仕口74が形成されている。また、接合部材80は、ボルト50や後述する凸状部86により、柱20あるいは梁30などの軸組72に取り付けられている。
図12に示すとおり、本実施形態の建築構造物70では、柱20及び梁30に凹状部90が形成されている。凹状部90は、後述する接合部材80の凸状部86を嵌め込むために設けられている。凹状部90は、柱20や梁30の幅方向に延びるように形成されている。また、本実施形態の建築構造物70では、柱20及び梁30にボルト50を挿通させるためのボルト孔92が形成されている。
図12に示すとおり、柱20には、柱側面22に対して二つの凹状部90が形成されている。また、梁30には、上方側面35及び下方側面36に対して、それぞれ一つの凹状部90が形成されている。
接合部材80は、柱20と梁30とを接合するための部材である。図13(b)に示すとおり、接合部材80は、柱20及び梁30にそれぞれ取り付けられる二つの接合部83がL字状をなすように形成されている。また、本実施形態の接合部材80は、凸状部86(係止部)を備えている。
凸状部86は、接合部83の幅方向に延びるように形成されている。より詳細に説明すると、凸状部86は、接合部材80において梁30の梁側面34や柱20の柱側面22と接触する面(当接面)から突出するようにゲタ状に形成された部分である(図16参照)。
ここで、本実施形態の接合部材80は、複数の金属部材を溶接して接合することにより構成されている。より詳細に説明すると、図13(a)に示すとおり、本実施形態の接合部材80は、所定の厚み(厚みD2)を備える二枚の金属製の板材80a,80bが溶接により接合され、さらに角材80cが溶接により板材80aに接合されている。
接合部材80は、長さが異なる二枚の板材80a,80bが溶接されて構成されており、異なる長さの二つの接合部83が形成されている。なお、以下の説明では、二つの接合部83のうち、長さが大きいほうの接合部83を「第一接合部83a」と記載し、長さが小さいほうの接合部83を「第二接合部83b」と記載して説明する場合がある。
図13(a)に示すとおり、本実施形態の接合部材80は、長さの小さい板材80bが、長さの大きい板材80aの長手方向の端部から外れた位置に接合されている。これにより、二枚の板材80a,80bが接合部83を構成するとともに、角材80c及び板材80aの端部が凸状部86(係止部)を構成している(図14参照)。
このように、接合部材80では、板材80aの端部が第二接合部83bの凸状部86となっている。別の言い方をすれば、接合部材80では、第二接合部83bに形成された凸状部86(板材80aの端部)が、第一接合部83aと面一となるよう形成されている。これにより、第二接合部83bの挿通孔84を、第一接合部83aとの境界部分Kに近い位置に設けることができる。すなわち、第二接合部83bの挿通孔84を、第一接合部83a側に寄せることができる。その結果、第二接合部83bの端部近傍に挿通孔84を設ける場合と比較して、接合部材80の強度を向上させることができる。
なお、本実施形態では、二つの板材80a,80bを溶接により接合して略L字状の接合部材80を形成した例を示したが、第一実施形態の接合部材40のように一つの板材を屈曲させて略L字状を形成するとともに、一又は複数の角材を溶接により接合して凸状部を形成するものとしてもよい。
接合部材80には、ボルト50を挿通させるための複数の挿通孔84が形成されている。より具体的に説明すると、図13(b)に示すとおり、第一接合部83aには三つの挿通孔84が形成されており、第二接合部83bには一つの挿通孔84が形成されている。
本実施形態の接合部材80は、金属材料としてステンレスが採用されている。ステンレスを用いた場合、錆にくい点で有利である。なお、接合部材80の材質はステンレスに限定されず、他の金属材料を採用してもよい。
<柱及び梁の接合構造(ラーメン構造)>
次に、建築構造物70の柱20と梁30とが接合される接合構造(仕口74)について、詳細に説明する。
図15に示すとおり、建築構造物70では、少なくとも一部の梁30が、柱側面22に梁端面32が当接するように配置され、一対の接合部材80により上下方向Hから狭持されつつ柱側面22に対して接合されている。すなわち、建築構造物70では、梁端面32(梁30の頂面)が柱側面22に面接触するように当接した状態で、梁30が柱20に対して接合されている。また、建築構造物70では、柱20と梁30との接合のために、二つの接合部材80(一対の接合部材)が用いられている。言い方を換えれば、建築構造物70では、一の梁30に対して二つの接合部材80が用いられて、柱20に対して梁30が接合されている。
なお、本実施形態では、一の梁30に取り付けられる二つの接合部材80(一対の接合部材80)は、同一形状のものが用いられている。これにより、結合部材を使い回すことができ、利便性を向上させることができる。
図15に示すとおり、接合部材80は梁30の上方側面35と下方側面36とに取り付けられ、梁30は一対の接合部材80により狭持された状態で柱20に接合される。また、接合部材80の挿通孔84にはボルト50が取り付けられる。ボルト50は、梁30に対して上方側面35から下方側面36に至るように(貫通するように)取り付けられる。さらに、ボルト50は、柱20に対して柱側面22から他方の柱側面22に至るように(貫通するように)取り付けられる。
図15に示すとおり、接合部材80は、第一接合部83aが梁30の上方側面35あるいは下方側面36と接触するように配置され、第二接合部83bが柱20の柱側面22と接触するように配置される。また、接合部材80は、第一接合部83aに形成された凸状部86が梁30の凹状部90に嵌め込まれるとともに、ボルト50が上下方向Hに挿通されて梁30に対して取り付けられている。さらに、接合部材80は、第二接合部83bに形成された凸状部86が柱20の凹状部90に嵌め込まれるとともに、ボルト50が横方向Xに挿通されて柱20に対して取り付けられている。
このようにして、建築構造物70において柱20と梁30とが接合され、仕口74が形成されている。また、建築構造物70では、木材等の構造材(柱20や梁30)が枠状に接合されるラーメン構造とされている。
図16に示すとおり、梁30が柱20に接合された状態では、梁30の梁端面32の下方Lw側の辺を支点Eとして、梁30の重量による回転モーメントが働く(図16中の矢印F1参照)。また、梁30の上方Up側には、柱20から離れようとする力が働く(図16中の矢印F2参照)。
ここで、建築構造物70では、梁30の上方Up側に取り付けられた接合部材80により、梁30の延在方向(梁30の長手方向)の力が相殺される。さらに詳細に説明すると、梁30の上方側面35と柱側面22とを接合部材80により接合することで、梁30の上方Up側で働く柱20から離れようとする力を相殺して、梁30の先端側が下方Lwに振れるのを抑制し、安定してかつ堅固に梁を支持することができる。そのため、接合部材80にさほど剛性の高い素材を用いずに安定して梁30を支持することができる。
これにより、建築構造物70では、梁30の回転モーメントを効率的に受け止めることができる。そのため、建築構造物70は、梁30と柱20との接合構造に剛性を持たせ、柱20と梁30とを強固に接合し、梁30を安定して支持することができる。このように、建築構造物70では、柱20と梁30との接合構造に剛性を持たせて設計自由度を高めることができる。そのため、例えば、図8に示すような梁30を片持ちで支持する構造などを実現することができる。
より詳細に説明すると、建築構造物70では、柱20にほぞ穴を設けて梁30にほぞなどを設けるなどの煩雑な加工を施すことなく、初期ガタのない接合構造として柱梁軸組の剛接合を達成することができる。また、建築構造物70では、経年変化するなどによる接合部の緩みを解消した木造によるラーメン構造(木造ラーメン構造)を実現している。
ところで、梁30の長さに応じて大きくなる回転モーメントは、通常、梁30の上方Up側に働く力(柱20から離れようとする力)よりも大きくなる。ここで、建築構造物70では、上述のとおり、第二接合部83bと、第二接合部83bより長さの大きい第一接合部83aとを備えている。また、梁30は、一対の接合部材80により上下方向Hから狭持されつつ柱側面22に対して接合されている。これにより、建築構造物70では、梁30に働く回転モーメントを第一接合部83aにより効率的に受け、簡易な構造で梁30を安定させ、かつ堅固に梁30を支持することができる。
また、上述のとおり、建築構造物70では、第一接合部83aが第二接合部83bよりも大きい長さを備えており、第一接合部83aが梁30に接触し、第二接合部83bが柱20に接触するように配置されている。これにより、簡易な構造でより安定して梁30を支持することができる。より具体的に説明すると、梁30の長さに応じて大きくなる回転モーメントは、通常、梁30が柱20から離れようとする力(図16中の矢印F2参照)よりも大きくなる。そのため、第一接合部83aを第二接合部83bよりも長さが大きい構成とすることにより、簡易な構造で梁を安定してかつ堅固に梁を支持することができる。
さらに、L字状の部材(接合部材80)に、梁30や柱20に対して係止させるゲタ状の凸状部86(係止部)を設けることで、凸状部86が梁30の上方側面35に働く延在方向の力に抗うように作用する。これにより、ボルト50(挿通部材)に依存せず、梁30の上方側面35に働く延在方向の力をより効率的に相殺し、さらに梁30の支持構造を安定させて堅固に梁を支持することができる。
ここで、本実施形態の建築構造物70では、梁30と接合部材80との接合構造として、凸状部86(係止部)が凹状部90に嵌め込まれる第一の接合構造と、ボルト50(係止部、挿通部材)による第二の接合構造とが形成されている。また、本実施形態の建築構造物70では、柱20と接合部材80との接合構造として、凸状部86が凹状部90に嵌め込まれる第一の接合構造と、ボルト50による第二の接合構造とが形成されている。
これにより、建築構造物70では、凸状部86と凹状部90との嵌合構造により、梁30に対して接合部材80を確実に位置決めすることができる。また、建築構造物70では、接合部材80をボルト50(挿通部材)のみにより梁30や柱20に接合する場合と比較して、梁30や柱20に生じる応力を分散させることができる。その結果、梁30や柱20の亀裂の発生を抑制して割れ難くすることができる。別の観点から説明すると、ボルト50では梁30などに対するせん断力(応力)が集中するのに対して、凸状部86ではゲタ状の形状により梁30などに対するせん断力(応力)を略均一に分散させることができる。
なお、本実施形態では、接合部材80の凸状部86は、第一接合部83a及び第二接合部83bにそれぞれ一つ設け、接合部材80に二つの凸状部86を設けた例を示したが、本発明は本実施形態に限定されない。例えば、本発明の建築構造物の接合部材は、図17(a)に示す接合部材100のように、第一接合部83a(又は第二接合部83b)に、複数の凸状部86が設けられたものであってもよい。
また、本発明の建築構造物の接合部材は、図17(b)に示す接合部材101のように、凸状部86が一つとされたものであってもよい。具体的には、本発明の建築構造物の接合部材は、第一接合部83aに凸状部86を設け、第二接合部83bに凸状部86が設けられていないものであってもよい。
また、本実施形態の建築構造物70では、接合部材80形成された凸状部86と、ボルト50(挿通部材)とにより、接合部材80を柱20あるいは梁30に取り付けた例を示したが、本発明の建築構造物は本実施形態に限定されない。例えば、本発明の建築構造物は、図17(c)に示す接合部材102のように、凸状部86を設けるとともに挿通孔を設けないものとして、他の接合手段(例えば紐状の部材で縛る、あるいはクランプ部材で狭持するなど)を用いて接合部材を柱や梁に取り付けるものとしてもよい。
以上、本発明の実施形態に係る建築構造物10,70について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されない。
例えば、上述の実施形態では、ボルト50は建築材(柱20や梁30)を貫通せずに挿通されるものとした例を示したが、ボルト50は建築材を貫通するように挿通させてもよい(図9参照)。
また、上述の第一実施形態では、柱20や梁30の端部に凹凸を設けるなどの加工を行わないものとした例を示したが、本発明の建築構造物の柱や梁は上述の実施形態に限定されない。例えば、本発明の建築構造物は、図10(a)に示すもののように、梁30や柱20に接合部材40を嵌め込むための凹部60を設けたものであってもよい。このようにすれば、梁30と接合部材40、あるいは柱20と接合部材40とが面一となり、見栄えを向上させることができる(図10(b)参照)。さらに、図示は省略するが、梁30にはほぞが設けられ、柱20にはほぞ穴が設けられたものであってもよい。
さらに、上述の第一実施形態では、一の柱20に対して複数の梁30を接合する場合に、二種類の接合部材40(高さ方向に挿通孔44の位置が異なる第一接合部材41と第二接合部材42)を用いた例を示したが、本発明は上述の実施形態に限定されない。
例えば、図11に示すとおり、接合部材40の挿通孔44の数を増やして、ボルト50を挿通させる挿通孔44を選択可能に構成してもよい。
また、上述の実施形態では、一の梁30に対して用いられる接合部材40,80を同一形状のものとした例を示したが、一の梁30の上方Up側に取り付けられる接合部材40,80と、下方Lw側に取り付けられる接合部材40,80とは、別形状(挿通孔44の位置が異なる、接合部の長さが異なるなど)のものを用いてもよい。
本発明は、木材等を構造材として用いた建築構造物のラーメン構造として、好適に採用することができる。
10 建築構造物
12 軸組
14 仕口
20 柱
22 柱側面
30 梁
32 梁端面
34 梁側面
35 上方側面(梁側面)
36 下方側面(梁側面)
40 接合部材
41 第一接合部材(接合部材)
42 第二接合部材(接合部材)
43 接合部
43a 第一接合部(接合部)
43b 第二接合部(接合部)
44 挿通孔
50 ボルト(係止部、挿通部材)
70 建築構造物
72 軸組
74 仕口
80 接合部材
83 接合部
83a 第一接合部(接合部)
83b 第二接合部(接合部)
84 挿通孔
86 凸状部(係止部)
90 凹状部
H 上下方向
X 横方向
X1 第一方向(横方向)
X2 第二方向(横方向)

Claims (5)

  1. 木材あるいは木質材料からなる角材を構造材として備える建築構造物であって、
    軸組を構成する柱及び梁と、
    前記柱及び前記梁を接合する一対の接合部材と、
    前記柱及び梁のうち少なくとも一方に対して嵌め込まれる一又は複数の係止部と、を有し、
    前記接合部材は、
    前記柱及び前記梁にそれぞれ取り付けられる二つの接合部がL字状をなすように形成されており、
    前記梁の端面を梁端面とし、前記柱の側面を柱側面とした場合に、
    少なくとも一部の前記梁は、
    前記梁端面が前記柱側面に当接するように配置され、
    一対の前記接合部材により上下方向から狭持されつつ前記柱側面に対して接合されている、建築構造物。
  2. 前記係止部が、
    前記接合部材に形成されており、
    前記接合部に凸状に形成された凸状部である、請求項1に記載の建築構造物。
  3. 前記凸状部が、前記接合部の幅方向に延びるように形成されている、請求項2に記載の建築構造物。
  4. 前記接合部材とは別部材であり、前記接合部材を前記軸組に取り付けるための挿通部材が前記係止部として設けられている、請求項1~3のいずれかに記載の建築構造物。
  5. 二つの前記接合部のうち、一方を第一接合部とし、他方を第二接合部とした場合、
    前記第一接合部は、前記第二接合部よりも大きい長さを備えており、
    前記第一接合部が前記梁に接触し、前記第二接合部が前記柱に接触するように配置されている、請求項1~4のいずれかに記載の建築構造物。
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