JP5145247B2 - トレンチアイソレーション構造を製造する方法 - Google Patents

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Description

本発明の一実施形態は、集積回路の製造に関する。より詳しくは、本発明の実施形態は、集積回路構成要素間にアイソレーション構造を提供することに関する。
マイクロ電子集積回路は、シリコンウェーハなどのマイクロ電子基板内および上に回路構成要素を化学的および物理的に形成することにより形成される。これらの回路構成要素は、一般的に導電性を有し、また、異なる導電型を有し得る。したがって、このような回路構成要素を形成するときは、互いに電気的に絶縁していることが重要であり、絶縁された回路構成要素間の電気通信は、不連続な電気トレースを介してなされる。
集積回路の製造において用いられるアイソレーション方式の1つにシャロー・トレンチアイソレーション(STI)がある。STIでは、誘電体で満たされた浅いトレンチがトランジスタなどの隣接する回路構成要素と電気的に分離している。例えば、STIは、0.25ミクロン以下の微細構成に対して好適なアイソレーション構造であることが当業者であれば理解できよう。
図11に示されるように、STI構造を形成すべく、シリコン含有基板などのマイクロ電子基板202が設けられる。マイクロ電子基板202の上には次のトランジスタの製造に用いられ得るパッド酸化物204、および、次の処理ステップに用いられる窒化シリコンなどのストップ層206が形成される。図12に示すように、チャネルまたはトレンチ208は、パッド酸化物204およびストップ層206を介し基板202内に形成される。トレンチ208は、これらに限定されないが、リソグラフィ、イオンミリング、および、レーザアブレーションなどの既知の技術により作製され得る。
図13に示すように、トレンチの側壁スペーサ212がトレンチ208(図12参照)内に形成される。トレンチの側壁スペーサ212は、これらに限定されないが、物理蒸着、化学蒸着、および、原子層蒸着などの任意の既知の技術により形成され得る。マイクロ電子基板202がシリコンを含有する場合、トレンチの側壁スペーサ212は、酸化シリコンがトレンチの側壁スペーサ212として形成されるように、酸素中でマイクロ電子基板202を加熱することにより形成され得る。
図14に示すように、トレンチ208(図12参照)は、誘電材料214で実質的に満たされる。その後、図15に示すように、トレンチ208(図12参照)の外側にある誘電材料214は、エッチングまたはケミカルメカニカルポリシングによるプラナリゼーションなどにより取り除かれる。ストップ層206は、ケミカルメカニカルポリシングが用いられた場合にはバリアおよび/またはハードストップとして、または、エッチングが用いられた場合には、エッチストップとして機能する。その後、ストップ層206が除去されることにより、図16に示すような、パッド酸化物204がストップ層として機能するアイソレーション構造218が形成される。ストップ層206が除去されることにより、マイクロ電子基板202の上の誘電材料214の大部分も除去されることに留意されたい。
マイクロ電子産業において、集積回路構成要素をより高性能に、低コストに、小型化し、集積回路の実装密度をより高めることは進行中の目的である。これらの目標を達成すべく、マイクロ電子構成要素は、より小さくなっており、トレンチ208(図17参照)の平均幅222も減少している。トレンチ幅222を減少させることはパフォーマンスおよびコストの面から見ても望ましいのであるが、そうするとアスペクト比(トレンチ幅222に対するトレンチ深さ224)が高くなりすぎ、図17に示すような予測不可能なアイソレーションの空隙をもたらす。これらの空隙226は、図13の処理ステップの後、誘電材料214を堆積する間に形成される。さらに、トレンチがより小さく作製されてより多くの占有面積がトランジスタの拡散のために使用される場合、それぞれの世代でますます重要になってきているナローZ(narrow-Z)トランジスタは、非常に良好なパフォーマンスを示す。
その後、図18に示すように、トレンチ208の外側にある誘電材料214は、エッチング、または、ケミカルメカニカルポリシングによるプラナリゼーションなどにより除去される。ストップ層206は、バリアおよび/またはハードストップとして機能する。そして、図19に示すように、ストップ層206が除去されることにより、アイソレーション構造228が形成される。ストップ層206が除去されるとマイクロ電子基板202の上にある誘電材料214の大部分も除去されることに留意されたい。
図20に示すように、一般的に、トレンチ208(図17参照)のアスペクト比が高くなるほど、空隙226が形成される傾向が高くなる(図20ではアスペクト比は左から右へと減少している)。当業者であれば、トレンチ側の角度を増大させることにより同じ効果を得られる(すなわち、側壁が垂直になるほどトレンチは誘電材料内に空隙を作りやすくなる)ことが理解できよう。トレンチ深さ224がトレンチ幅222に比例して減少する場合はこのような空隙226ができるのを防ぐことができることを理解されたい。しかしながら、トレンチ深さ224が減少すると、アイソレーション電流の漏れが過剰になる。
図21に示すように、アイソレーション構造228内の空隙226は、誘電材料214の堆積の間、または、次のプロセスの間に表面化し得る(すなわち、誘電材料214内に開口を形成する)。このことにより、導電材料で空隙226を満たした場合、次の処理ステップのための面微細形状が不均一になり、トランジスタノード間の短絡を生じせしめ得ることが当業者であれば理解できよう。
したがって、トレンチアイソレーション構造内に表面空隙が形成されることを抑制するかまたは実質的になくす一方でトレンチ幅を減少させ、なお必要な電気的アイソレーションをもたらすであろうトレンチ構造の開発は有益である。
明細書は、本発明とみなされる明細書の個々の部分を指摘して権利を主張するための請求項の範囲で締めくくられるが、本発明の利点は、添付の図面と共に以下の本発明の詳細な説明でさらに容易に確認できるであろう。
本発明における、パッド酸化物およびストップ層がその上部に形成されたマイクロ電子基板の側面断面図を示す。
本発明における、図1のマイクロ電子基板内に形成されたトレンチの側面断面図を示す。
本発明における、図2のトレンチ内に形成されたトレンチ側壁スペーサの側面断面図である。
本発明における、マイクロ電子基板を露出させるべく除去されているトレンチの底部に接するトレンチの側壁スペーサの側面断面図である。
本発明における、図4のマイクロ電子基板内に形成されたチャンバの側面断面図である。
本発明における、図4のトレンチの側壁層における開口を介しマイクロ電子基板内に形成されたチャンバの側面断面顕微鏡写真である。
本発明における、誘電材料により図5のトレンチを満たしている側面断面図である。
本発明における、ストップ層から誘電材料を除去した側面断面図である。
本発明における、ストップ層をパッド酸化物まで除去することによりアイソレーション構造を形成する側面断面図である。
本発明における、チャンバ領域内に空隙を有するアイソレーション構造の側面断面図を示す。
従来技術における、パッド酸化物およびストップ層が上部に形成されたマイクロ電子基板の側面断面図である。
従来技術における、図11のマイクロ電子基板内に形成されたトレンチの側面断面図である。
従来技術における、図12のトレンチ内に形成されたトレンチ側壁スペーサの側面断面図である。
従来技術における、図13のトレンチを誘電材料で満たす側面断面図である。
従来技術における、ストップ層から誘電材料を除去する側面断面図である。
従来技術における、ストップ層をパッド酸化物まで除去することによりアイソレーション構造を形成する側面断面図である。
従来技術における、図13のトレンチを誘電材料で満たし、誘電材料内には空隙が形成されている側面断面図である。
従来技術における、ストップ層から誘電材料を除去した側面断面図である。
従来技術における、ストップ層をパッド酸化物まで除去することによりアイソレーション構造を形成する側面断面図である。
従来技術における、さまざまなアスペクト比を有する誘電体で満たされたトレンチの側面断面顕微鏡写真である。
従来技術における、誘電材料内に形成された開口を有する空隙の側面断面図である。
以下の詳細な説明において、本発明が実行され得る特定の実施形態が添付の図面を参照して例示される。これら実施形態は、当業者が本発明を実行できるよう十分に記載される。本発明のさまざまな実施形態は、異なっていても必ずしも排他的であるというわけではない。例えば、一実施形態と関連してここに記載される特定の特徴、構造、または、特性は、本発明の趣旨および範囲を逸脱せずに他の実施形態内に実装し得る。また、それぞれ開示された実施形態内の個別の要素の位置および配置も、本発明の趣旨および範囲を逸脱せずに変更し得る。したがって、以下の詳細な説明は、限定の意味合いはなく、本発明の範囲は、添付の請求項によってのみ定義され、好ましくは、請求項の権利範囲のすべての均等物を伴い解釈される。図面では、同じ参照番号は、いくつかの図面を通じて同じまたは同様の機能を指している。
本発明の実施形態は、マイクロ電子デバイス用のマイクロ電子基板内におけるアイソレーション構造の作製に関する。アイソレーション構造の設計により、アイソレーション構造の誘電材料内の表面空隙の形成が抑制されるかまたは実質的になくなる。表面空隙は、トレンチ構造の開口と実質的に対向するチャンバまたはトレンチ構造の拡張部分を提供することにより抑制または回避される。
図1に示すように、アイソレーション構造を形成すべく、マイクロ電子基板102が提供される。マイクロ電子基板102は、シリコン、シリコンオンインシュレータ、ゲルマニウム、アンチモン化インジウム、テルル化鉛、砒化インジウム、燐化インジウム、砒化ガリウム、または、アンチモン化ガリウムのような材料を含み得る。マイクロ電子基板102を形成する材料のいくつかの例がここに記載されるが、マイクロ電子デバイスを形成する基礎となり得るいかなる材料も本発明の趣旨および範囲内に納まり得る。マイクロ電子基板102は、次のトランジスタの作製に用いられ得るパッド酸化物104と、次なる処理ステップに用いられる窒化シリコンなどのストップ層106とがその上部に形成される。
図2に示すように、チャネルまたはトレンチ108は、パッド酸化物104およびストップ層106を介しマイクロ電子基板102内に形成される。トレンチ108は、(マイクロ電子基板102におけるトレンチの開口116に対向する)少なくとも1つの側壁112および底部114を含む。トレンチ108は、これらに限定されないが、等方性リソグラフィ、イオンミリング、および、レーザアブレーションなどの任意の既知の技術により作製され得る。
その後、図3に示すように、トレンチの側壁スペーサ122は、トレンチ108内に形成され、トレンチの側壁112および底部114に実質的に接する。トレンチ側壁スペーサ122は、これらに限定されないが、物理蒸着、化学蒸着、および、原子層蒸着を含む任意の既知の技術により形成され得る。マイクロ電子基板102がシリコンを含む場合、トレンチ側壁スペーサ122は、酸化シリコンの層が(トレンチの側壁112および底部114にのみ接する)トレンチ側壁スペーサ122として形成されるよう、酸素中でマイクロ電子基板102を加熱することにより形成され得る。
トレンチ底部114に接するトレンチ側壁スペーサ122の一部は、図4に示されるように実質的に取り除かれ、マイクロ電子基板102が露出する。トレンチ側壁スペーサ122の一部は、好ましくは、非等方性エッチングなどの既知の任意の手段により除去され得る。例えば、酸化シリコンを含むトレンチ側壁スペーサ122については、エッチングは、ガスを含む少なくとも1つのフルオロカーボンを用いるプラズマエッチングであり得ることが当業者であれば理解できよう。
その後、図5および6に示されるように、トレンチ108内のマイクロ電子基板102の露出した部分がエッチングされてマイクロ電子基板102内のチャンバ132が形成される。残りのトレンチ側壁スペーサ122は、トレンチ底部114からチャンバ132が形成されるようにトレンチの側壁112を保護する。トレンチ108およびチャンバ132は、以降まとめて底部拡張トレンチ140と称する。底部拡張トレンチ140のチャンバ132は、トレンチの開口116と対向する実質的に円弧状の部分134を好ましくは有する。一実施形態では、チャンバ幅136は、トレンチの底幅138より大きい。
シリコン含有マイクロ電子基板102については、チャンバ132は、選択的なウェットエッチングなどの選択的な等方性シリコンエッチング、または、前駆物質としてNFまたはSFを用いるプラズマエッチングにより形成され得ることは、当業者には知られていよう。一実施形態では、室温で初期酸化物ブレークスルーエッチングのためにSFで等方性プラズマエッチングし、続いて、同じく室温で、実質的に円弧状の部分134を形成するためにNFでプラズマエッチングすることにより、図6に示すようなエッチングをなし得る。
図7に示すように、トレンチ108(図5参照)は、二酸化ケイ素などの誘電材料142で実質的に満たされる。一実施形態では、誘電材料は、シラン(SiH4)および酸素(O2)を用い、およそ摂氏750度で高密度プラズマCVD法により蒸着されることにより、二酸化ケイ素(SiO2)が形成される。高密度プラズマCVDは、堆積とスパッタリングを同時に行う。材料が構造の隅部あたりに堆積していくとき、堆積物を削りながら効果的な充填を可能にする。
チャンバ132の実質的に円弧状の部分134により、実質的に円弧状の部分134からトレンチの開口116(図5参照)までの間が誘電材料142により実質的にV字形またはU字形の断面プロフィールを伴って満たされ、それによって空隙が形成される可能性が減少するかまたは実質的になくなる。このようにして、トレンチ開口116における小さなトレンチ幅を実現し、同様に、次に作製されるトランジスタのための活性領域として用いられるマイクロ電子基板102においてより大きな利用可能領域を実現することが、当業者であれば理解できよう。
その後、図8に示すように、底部拡張トレンチ140(図5を参照)の外側にある誘電材料142が、例えば、エッチングまたはケミカルメカニカルポリシングによるプラナリゼーションにより除去される。ストップ層106は、ケミカルメカニカルポリシングが用いられる場合には、バリアおよび/またはハードストップとして機能し、エッチングが用いられる場合には、エッチストップとして機能する。その後、図9に示すように、ストップ層106が除去されてアイソレーション構造150が形成され、パッド酸化物104がストップ層として機能する。ストップ層106が除去されることにより、マイクロ電子基板102の第1の表面144の上にある誘電材料136も実質的に除去され得ることに留意されたい。
さらに、図10に示すように、底部拡張トレンチ140のチャンバ132は、チャンバ132内にある誘電材料142内に空隙146をもたらす傾向があり得る。これらの空隙146は、制御された方法において生成され、シリコン拡散面積にアイソレーションを生成する望ましくない圧縮応力を減少させ得る。アイソレーション構造140からの圧縮応力がないことは、高速スイッチングへと変換するNMOS(xおよびy方向)およびPMOS(y方向)デバイス両方へのより高い可動性を有するトランジスタを結果として生じることは、当業者であれば理解できよう。このようにして形成された空隙146は、マイクロ電子基板の第1の表面144から比較的遠いので許容できる。したがって、上述のような微細構成および/または短絡に関わる問題を表面化しかつ発生させる可能性はないだろう。
本発明は、トレンチアイソレーション構造の作製に主に焦点を当てて説明されてきたが、本発明の教示および原理は、これに限定されず、さまざまなアイソレーション構造、および、さまざまなトレンチ充填プロセスに適用され得ることは言うまでもないことを理解されたい。
本発明の詳細な実施形態を説明してきたが、添付の請求項の範囲により定義される発明は、上述の説明に記載される特定の詳細に限定されず、本発明の趣旨または範囲を逸脱せずにさまざまな変更が可能であることは明らかである。

Claims (6)

  1. アイソレーション構造を製造する方法であって、
    第1の表面を有するマイクロ電子基板を提供することと、
    前記マイクロ電子基板の第1の表面から前記マイクロ電子基板内へと延び、少なくとも1つの側壁と、前記マイクロ電子基板の第1の表面近傍にありV字形状断面プロフィールを有するトレンチ開口とを有するトレンチを形成することと、
    少なくとも1つの側壁の上および前記トレンチの底部にトレンチ側壁スペーサを堆積することと、
    前記トレンチの底部近傍の前記トレンチ側壁スペーサの一部を除去して、前記マイクロ電子基板の一部を露出させることと、
    前記マイクロ電子基板の前記露出された一部を等方的にエッチングして、前記マイクロ電子基板内の前記トレンチ開口に対向する前記トレンチの端部にチャンバを形成することと、
    前記マイクロ電子基板の表面に接し、かつ、V字形状の前記トレンチ開口を通じて前記第1の表面に延びている誘電材料を、前記チャンバ内に空隙を形成せずに充填し、前記チャンバおよび前記トレンチ内に堆積すること
    含む方法。
  2. 前記トレンチの底部に接する前記トレンチ側壁スペーサの一部を除去することは、前記トレンチ側壁スペーサに非等方性エッチングを施すことを含む、請求項に記載の方法。
  3. マイクロ電子基板を提供することは、シリコン含有マイクロ電子基板を提供することを含む、請求項に記載の方法。
  4. 前記露出したマイクロ電子基板をエッチングすることは、前記露出したマイクロ電子基板に選択的な等方性シリコンエッチングを施すこと含む、請求項に記載の方法。
  5. 前記露出したマイクロ電子基板に選択的な等方性シリコンエッチングを施すことは、前記マイクロ電子基板をプラズマエッチングすることを含む、請求項に記載の方法。
  6. 前記少なくとも1つの側壁の上および前記トレンチの底部にトレンチ側壁スペーサを堆積することは、酸素雰囲気下において前記マイクロ電子基板を加熱することすることを有する請求項に記載の方法。
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