JP5143629B2 - 電力線搬送通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力供給を行う電力線を伝送路として用いて通信を行う電力線搬送通信装置に関する。
近年、通信技術の進展により様々な技術分野でネットワーク化が進んでおり、建物内の様々な電気機器(電子機器を含む、以下同じ)がネットワークに接続されつつある。このネットワーク化に際し、既設の配線を利用することから新たな伝送路を布設する必要がないという利点や、そのために導入に伴う初期費用がその分低廉であり、建物の美観も損ねないという利点等から、これら電気機器に電力を供給する電力線を伝送路に利用した電力線搬送通信(Powre Line Communication、以下、「PLC」と略記する。)が盛んに研究、開発されている。このPLCは、商用電源の電力波形に商用周波数よりも高い周波数のPLCの通信信号を重畳して送受信を行う通信方式である。そして、近年では、インターネット等の高速通信に対応可能とすること等を目的としてPLCに関する法規制の緩和が検討され、従来のPLCで使用可能な10kHz〜450Hzの周波数帯に加えて、より高周波数の2MHz〜30MHzの周波数帯の使用が検討され、PLCには、2MHz〜30MHzの周波数帯の通信信号を用いてPLCを行う高速PLCと、10kHz〜450kHzの周波数帯の通信信号を用いてPLCを行う低速PLCとが知られている。
一方、複数の通信装置を備える通信システムにおいて、前記通信装置は、省電力化を目的として、いわゆるアクティブ状態と言われる動作状態といわゆるスリープ状態と言われる待機状態とを交互に切り換えて動作する間欠動作を行うように構成されている。このような通信システムでは、各通信装置間で通信を行うために、各通信装置における動作状態の開始タイミングを合わせる同期を取る必要がある。このような同期を取る方法は、例えば、各通信装置内に、計時を行う比較的高精度の時計を設け、各通信装置の各時計の時刻を合わせることによって互いの同期を取る方式や、通信システム内に基準となる時刻を管理する時刻管理装置を設け、各通信装置が前記時刻管理装置から通信によって時刻情報を取得することで自通信装置の時刻を補正しながら互いの同期を取る方式等がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−096429号公報
PLCを行う電力線搬送通信装置を用いることによって前記通信システムを構成する場合でも、各電力線搬送通信装置間において互いの同期を取る必要がある。各電力線搬送通信装置に時計を設ける前記方式では、比較的高精度な時計が必要であるため、電力線搬送通信装置のコストが高くなってしまう。また、PLCでは、電気機器が電力線に接続されることによって電力線が低インピーダンス状態になった場合や電気機器からのノイズが電力線にのった場合等によって、通信信号を送受信することが難しい場合があるため、通信システムに時刻管理装置を設ける前記方式を採用することが難しい。
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、商用電源のゼロクロスタイミングを利用することによって互いの同期を取ることができる電力線搬送通信装置を提供することである。
本発明者は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。すなわち、本発明の他の一態様にかかる電力線搬送通信装置は、電力線に接続するための一対の電路と、前記電路を伝送する電力線搬送通信の通信信号を取り出すとともに、前記電路に前記電力線搬送通信の通信信号を重畳する結合部と、前記結合部で取り出された電力線搬送通信の通信信号を復調するとともに、データを電力線搬送通信の通信信号に変調して前記結合部へ出力する電力線搬送通信部とを備え、前記結合部は、商用電源のゼロクロスタイミングを検出する検出部を含み、前記電力線搬送通信部は、前記検出部で検出したゼロクロスタイミングに基づいて動作し、前記結合部は、商用周波数に対して高インピーダンスである結合コンデンサと、1次巻き線が前記結合コンデンサと直列に接続され、前記電力線搬送通信の通信信号成分を1次側から2次側へ伝達することができる結合トランスとを備え、前記検出部は、前記結合トランスの1次側に直列に接続され、交流電力が入力可能なフォトカプラを備え、前記電力線搬送通信に利用される周波数に対して低インピーダンスであるコンデンサが前記フォトカプラにおける一対の入力端子間に設けられていることを特徴とする。
このような構成の電力線搬送通信装置では、検出部で検出される商用電源のゼロクロスタイミングに応じて、動作状態と待機状態とを繰り返す間欠動作が行われ、動作状態においてPLCが行われる。したがって、このような構成の電力線搬送通信装置は、省電力化を図りつつ、他の電力線搬送通信装置と互いに同期を取ってPLCを行うことができる。
また、検出部は、結合部に含まれるため、電源部分と通信部分とを分離することが可能である。このため、検出部を搭載することが難しい電源ユニットを電源部として採用することが可能となる。
また、結合部が直列に接続された結合コンデンサと結合トランスとを備え、検出部のフォトカプラが結合トランスに直列に接続されている。このため、検出部には、商用周波数に対して高インピーダンスである結合コンデンサのインピーダンスによって制約される電流が流れることになり、検出部は、結合コンデンサを流れる商用電源の電流波形によってゼロクロスを検出することになる。したがって、検出部の駆動電流値を抵抗素子ではなく、コンデンサによって決定することができるため、前記抵抗素子による消費電力分だけ消費電力を削減することができる。
また、フォトカプラの一対の入力端子間には、コンデンサが設けられている。このため、商用電源が0V近傍となってフォトカプラが遮断領域で動作することになった場合でも、PLCの通信信号は、コンデンサを経由して電路(電力線)に重畳することが可能となる。このため、動作状態の時間が商用電源のゼロクロスを含んだ長さに設定されたとしても、PLCを行うことが可能となる。したがって、動作状態の時間設定に制約がなくなり、比較的大きなサイズのデータを収容したPLCの通信信号を伝送することが可能となる。
また、本発明の一態様にかかる電力線搬送通信装置電力線に接続するための一対の電路と、前記電路を伝送する電力線搬送通信の通信信号を取り出すとともに、前記電路に前記電力線搬送通信の通信信号を重畳する結合部と、前記結合部で取り出された電力線搬送通信の通信信号を復調するとともに、データを電力線搬送通信の通信信号に変調して前記結合部へ出力する電力線搬送通信部とを備え、前記結合部は、商用電源のゼロクロスタイミングを検出する検出部を含み、前記電力線搬送通信部は、前記検出部で検出したゼロクロスタイミングに基づいて動作し、前記結合部は、商用周波数に対して高インピーダンスである結合コンデンサと、1次巻き線が前記結合コンデンサと直列に接続され、前記電力線搬送通信の通信信号成分を1次側から2次側へ伝達することができる結合トランスとを備え、前記検出部は、抵抗素子と、前記抵抗素子と直列に接続され、交流電力が入力可能なフォトカプラとを備え、直列に接続された前記抵抗素子と前記フォトカプラとが前記結合コンデンサに並列に接続されていることを特徴とする。
この構成によれば、検出部における、直列に接続された抵抗素子とフォトカプラとが結合部の結合コンデンサに並列に接続されている。したがって、結合部に1個のコンデンサで済む。したがって、結合部の部品点数をその分低減することができ、実装面積をその分低減することができる。
また、本発明の一態様にかかる電力線搬送通信装置電力線に接続するための一対の電路と、前記電路を伝送する電力線搬送通信の通信信号を取り出すとともに、前記電路に前記電力線搬送通信の通信信号を重畳する結合部と、前記結合部で取り出された電力線搬送通信の通信信号を復調するとともに、データを電力線搬送通信の通信信号に変調して前記結合部へ出力する電力線搬送通信部とを備え、前記結合部は、商用電源のゼロクロスタイミングを検出する検出部を含み、前記電力線搬送通信部は、前記検出部で検出したゼロクロスタイミングに基づいて動作し、前記結合部は、1次側が2巻き線であって2次側が2巻き線である4巻き線構成であり、前記電力線搬送通信の通信信号成分を1次側から2次側へ伝達することができる結合トランスと、前記1次側の2巻き線の間に設けられ、商用周波数に対して高インピーダンスである結合コンデンサとを備え、前記検出部は、抵抗素子と、前記抵抗素子と直列に接続され、交流電力が入力可能なフォトカプラとを備え、直列に接続された前記抵抗素子と前記フォトカプラとが前記結合コンデンサに並列に接続されていることを特徴とする。
この構成によれば、結合トランスにおける1次側の2巻き線の間に結合コンデンサが設けられているので、4巻き線構成の結合トランスは、結合コンデンサを中心に一対の電路(電力線)に対して対称構成となっている。このため、平衡伝送が可能となり、耐ノイズ性能を高めることが可能となる。
本発明の電力線搬送通信装置では、商用電源のゼロクロスタイミングを利用することによって互いの同期を取ることができる。
以下、本発明に係る実施の一形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態にかかる電力線搬送通信装置の構成を示す図である。図1において、電力線搬送通信装置1Aは、インピーダンスアッパ部10と、コンデンサC1と、ゼロクロス検出部11と、電源部12と、結合部13と、電力線搬送通信部(以下、「PLC部」と略記する。)14と、制御部15と、インプットアウトプット部(以下、「I/O部」と略記する。)16と一対の電路17(17a、17b)とを備えて構成される。
一対の電路17は、図略の電力線に接続するための2本の導体線17a、17bを備えて構成される。導体線17a、17bには、例えばプリント基板上に設けられた金属導体やいわゆるリード線やケーブル等の配線が含まれる。前記電力線は、線間100Vの商用電源や線間200Vの商用電源等の商用電源によって電力供給を行うための配線であり、例えば、戸建て住宅や集合住宅の各戸に布設される。一対の電路17は、前記電力線と直接的に接続されてもよく、また、前記電力線に設けられたコンセントに、一対の電路17の一方端に設けられたプラグを介して接続されてもよい。
インピーダンスアッパ部10は、一対の電路17上の所定位置に設けられ、そのインピーダンスが商用電源の商用周波数(例えば50Hzや60Hz)に対して低いとともに電力線搬送通信(以下、「PLC」と略記する。)に利用される周波数に対して高い特性を持つ回路である。商用電源の商用周波数に対して低いインピーダンス特性とは、インピーダンスによる損失(ロス)が少ないという意味である。PLCに利用される周波数に対して高いインピーダンス特性とは、本電力線搬送通信装置1Aを電力線に接続した場合に、電力線を伝送するPLCの通信信号の伝送距離に与える影響が少ないという意味である。PLCに利用される周波数は、例えば、上述したように、低速PLCの周波数帯における周波数や、高速PLCの周波数帯における周波数である。インピーダンスアッパ部10は、例えば、一対の入力端子と一対の出力端子との間に設けられる一対のインダクタL1、L2を備えて構成される。一対のインダクタL1、L2は、商用周波数に対して低いとともにPLCに利用される周波数に対して高いインピーダンス特性を持つ。
ゼロクロス検出部11は、一対の電路17上であってインピーダンスアッパ部10の後段の位置に設けられ、商用電源のゼロクロスタイミングを検出し、この検出したゼロクロスタイミングに同期してパルスを出力する回路である。本明細書では、インピーダンスアッパ部10から見て前記電力線側を前段と呼び、インピーダンスアッパ部10から見て前記電力線側と反対側を後段と呼ぶこととする。商用電源のゼロクロスタイミングは、商用電源の電圧波形が0Vとなる時点である。
ゼロクロス検出部11は、例えば、抵抗素子Rc1と、抵抗素子Rc1に入力側が直列に接続されるフォトカプラPCと、フォトカプラPCの入力側に直列に接続される抵抗素子Rc2と、フォトカプラPCの出力側に直列に接続される抵抗素子Rbとを備えて構成される。抵抗素子Rc1、フォトカプラPCおよび抵抗素子Rc2の直列接続回路は、一対の入力端子間に接続されており、このため、一対の電路17間(電路17aと電路17bとの間)に接続される。抵抗素子Rbには、電源部12が接続されており、抵抗素子Rbを介して電源部12からフォトカプラPCの出力側に電圧が印加されている。抵抗素子Rc1、Rc2は、フォトカプラPCの電流制限抵抗である。2個の抵抗素子Rc1、Rc2に代え、1個の抵抗素子RcでフォトカプラPCの電流制限抵抗を構成してもよいが、抵抗素子の耐圧を下げ、また、一対の電路17に対し平衡するように、本実施形態のように2個の抵抗素子Rc1、Rc2が好ましい。フォトカプラPCは、交流電力が入力可能なAC入力対応のフォトカプラであり、入力側に設けられ、逆並列に接続された2個の発光ダイオードLED1、LED2と、出力側に設けられ、2個の発光ダイオードLED1、LED2の発光光を受光可能な位置に配設されるフォトダイオードPDとを備えて構成される。このような構成のAC入力対応のフォトカプラPCでは、商用電源の正の半周期では、発光ダイオードLED1が発光し、この発光光がフォトダイオードPDで受光され、商用電源の負の半周期では、発光ダイオードLED2が発光し、この発光光がフォトダイオードPDで受光される。したがって、このAC入力対応のフォトカプラPCを備えるゼロクロス検出部11では、商用電源の正の半周期から負の半周期へ切り換わるゼロクロスタイミングと、負の半周期から正の半周期へ切り換わるゼロクロスタイミングとに同期してパルスが出力される。
コンデンサC1は、インピーダンスアッパ部10とゼロクロス検出部11との間における一対の電路17間(電路17aと電路17bとの間)に設けられる。コンデンサC1は、インピーダンスアッパ部10のインダクタL1、L2とローパスフィルタを構成するために、そのインピーダンスが商用電源の商用周波数に対して充分に高いとともに、商用周波数よりも高い周波数に対して充分に低いインピーダンス特性を持つ。
電源部12は、一対の電路17に接続され、一対の電路17によって供給される商用電源から本電力線搬送通信装置1Aで使用する直流電源を生成する回路である。電源部12は、ゼロクロス検出部11、コンデンサC1およびインピーダンスアッパ部10を介して一対の電路17によって前記電力線と接続される。電源部12は、本実施形態では、例えば、その生成した直流電源をゼロクロス検出部11、PLC部14、制御部15およびI/O部16へ供給する。電源部12は、例えば、交流を直流に整流する整流回路、整流回路の出力を平滑する平滑コンデンサ、および、平滑コンデンサの出力を所定の電圧レベルに昇圧または降圧するDC−DCコンバータ等を備えて構成される。
結合部13は、一対の電路17に接続され、電路17を伝送するPLCの通信信号を取り出すとともに、電路17にPLCの通信信号を重畳する回路である。結合部13は、例えば、商用電源の商用周波数に対して充分に高インピーダンスを持つ結合コンデンサCrと、1次巻き線が結合コンデンサCrと直列に接続され、PLCの通信信号成分を1次側から2次側へ伝達することができる結合トランスT1とを備えて構成される。結合コンデンサCrと結合トランスT1との直列接続回路は、一対の入力端子間に接続されており、このため、一対の電路17間に接続される。結合トランスT1によってPLCの通信信号成分は、結合部13の入力側と出力側とで電気的に接続される一方、商用電源の周波数成分は、結合部13の入力側と出力側とで電気的に絶縁される。なお、結合部13の入力側と出力側とで電気的な絶縁が必要ではない場合には、結合トランスT1に代え、インダクタが用いられてもよい。
PLC部14は、結合部13に接続され、結合部13で取り出されたPLCの通信信号から受信データを復調するとともに、送信データをPLCの通信信号に変調して結合部13へ出力する回路である。PLC部14は、例えば、結合部13で取り出されたPLCの通信信号から受信データを復調する受信回路と、送信データをPLCの通信信号に変調して結合部13へ出力する送信回路とを備えて構成される。前記受信回路は、例えば、結合トランスT1の2次側に接続され、PLCの周波数帯域を透過するバンドパスフィルタと、バンドパスフィルタの出力を増幅して制御部15へ出力する増幅器とを備えて構成され、前記送信回路は、例えば、制御部15に接続され、PLCの周波数帯域を透過するバンドパスフィルタと、バンドパスフィルタの出力を増幅して結合トランスT1の2次側へ出力する増幅器とを備えて構成される。
このような結合部13およびPLC部14とから、一対の電路に接続されPLCを行う通信部の一例が構成されている。
制御部15は、例えば、マイクロプロセッサ及びその周辺回路を備えて構成され、ゼロクロス検出部11で検出したゼロクロスタイミングに基づいて動作するように、PLCを行うために、PLC部14およびI/O部16等の各部を制御する回路である。制御部15は、ゼロクロス検出部11からゼロクロスタイミングと同期して出力されるパルスが入力され、このパルスに基づいてPLCの間欠動作を行う。
I/O部16は、本電力線搬送通信装置1Aと外部の機器との間でデータを入出力するためのインタフェース回路である。I/O部16に入力されるデータは、制御部15を介してPLC部14へ出力され、PLC部14でPLCの通信信号に変調される。また、PLC14で復調されたPLCの通信信号に収容されていたデータは、制御部15を介してI/O部16へ出力される。制御部15では、必要に応じて所定の処理をデータに施す。外部の機器は、例えば、火災報知器、防犯センサおよび人感センサ等のセンサや、照明器具およびエアコンディショナ等の家電機器および住戸設備等である。前記データは、センサの検出出力や家電機器および住戸設備のオンオフ情報等であり、また、センサや家電機器および住戸設備の制御信号等である。
図2は、実施形態にかかる電力線搬送通信装置の動作を示すタイムチャートである。図2(A)は、商用電源の電圧波形であり、(B)は、ゼロクロス検出部11の入力電圧波形であり、(C)は、ゼロクロス検出部11から出力されるゼロクロスタイミングのパルスであり、(D)は、電力線搬送通信装置の状態であり、そして、(E)は、PLC信号である。
このような構成の電力線搬送通信装置1Aは、ゼロクロス検出部11で検出される商用電源のゼロクロスタイミングに応じて、動作状態と待機状態とを繰り返す間欠動作を行って、動作状態においてPLCを行う。
より具体的には、図2(A)に示す電圧波形の商用電源が前記電力線からインピーダンスアッパ部10および結合部13へそれぞれ入力される。商用電源の電圧波形は、周期Tcであり、その波形には、例えばPLCの通信信号やノイズが重畳されている。
インピーダンスアッパ部10のインダクタL1、L2とその後段に設けられたコンデンサC1によってローパスフィルタが構成されており、このローパスフィルタによってインピーダンスアッパ部10に入力された商用電源の電圧波形から商用周波数より高い周波数成分がカット(濾波)され、図2(B)に示す電圧波形がゼロクロス検出部11へ入力される。
ゼロクロス検出部11では、図2(B)に示す高周波成分がカットされた商用電源の電圧波形からゼロクロスタイミングが検出され、図2(C)に示すように、この検出したゼロクロスタイミングに応じてパルスが制御部15へ出力される。
また、前記電力線の商用電源は、インピーダンスアッパ部10、コンデンサC1およびゼロクロス検出部11を介して電源部12へ供給される。電源部12では、商用電源から所定の電圧レベルの直流電源を生成し、この生成した直流電源は、例えば、ゼロクロス検出部11、PLC部14、制御部15およびI/O部16へ供給される。
そして、制御部15では、ゼロクロス検出部11からゼロクロスタイミングに応じたパルスが入力されると、図2(D)に示すように、PLCで通信を行うために、この入力されたパルスに応じた開始タイミングで予め設定された所定時間だけ、PLC部14およびI/O部16を動作状態とする。この動作状態の間に、例えば、I/O部16からデータが制御部15へ入力されると、制御部15は、必要に応じて処理して、このデータをPLC部14へ出力する。このデータは、PLC部14でPLCの通信信号に変調され、この変調されたPLCの通信信号は、結合部13に出力され、結合部13で電路17を重畳されることで、前記電力線へ送信される。また、この動作状態の間に、例えば、電路17からPLCの通信信号が結合部13で取り出されると、この取り出されたPLCの通信信号がPLC部14へ出力され、PLC部14でデータに復調される。この復調されたデータは、制御部15に出力され、制御部15で必要に応じて処理され、I/O部16へ出力される。そして、動作状態における所定時間が経過すると、制御部15は、PLC部14およびI/O部16を待機状態とする。待機状態は、本実施形態では、次に、ゼロクロス検出部11からゼロクロスタイミングに応じたパルスが入力されるまでの時間、継続される。電源部12から電力供給を受けることによって動作する回路のうち、動作状態では、PLCを行う上で必要な各部が電源部12から電力供給を受けることによって動作し、電力を消費し、待機状態では、PLCを行わないので基本的に、前記各部のうち、待機状態から動作状態に復帰するための回路のみが動作し、他の回路は、電源部12から電力供給を受けることなくその動作を停止し、電力が消費されない。このため、間欠動作によって省電力化を図ることができる。例えば、本実施形態では、動作状態では、ゼロクロス検出部11、PLC部14、制御部15およびI/O部16の各部が電源部12から電力供給を受けることによって動作し、電力を消費し、待機状態では、ゼロクロス検出部11および制御部15の各部が電源部12から電力供給を受けることによって動作している。
そして、制御部15は、次に、ゼロクロス検出部11からゼロクロスタイミングに応じたパルスが入力されると、同様に、このパルスに応じてPLC部14およびI/O部16を動作状態とし、そして、所定時間が経過すると、PLC部14およびI/O部16を待機状態とする。
このように動作することによって、電力線搬送通信装置1Aは、ゼロクロス検出部11で検出される商用電源のゼロクロスタイミングに応じて、動作状態と待機状態とを繰り返す間欠動作を行って、動作状態においてPLCを行う。このため、電力線搬送通信装置1Aは、省電力化を図りつつ、他の電力線搬送通信装置1Aと互いに同期を取ってPLCを行うことができる。
また、本実施形態の電力線搬送通信装置1Aでは、ゼロクロスタイミングに応じたパルスに基づいて例えば日時等の時刻を計る時計部を構成することなく、また後述のようにゼロクロスをカウント(計数)することはあってもゼロクロスのカウント値と時刻とを対応付けるものではなく、ゼロクロスタイミングに応じたパルスに基づいて動作状態の開始タイミングを決めている。このため、間欠動作を行うに当たって、制御部15の制御処理を簡単にすることができる。
そして、本実施形態の電力線搬送通信装置1Aでは、前記ローパスフィルタによって商用周波数より高い周波数成分がカットされる。このため、前記電力線の商用電源に例えば家電機器等が発生するノイズが重畳されている場合でも、このノイズをカットすることができ、ノイズの少ない商用電源をゼロクロス検出部11へ入力することが可能となる。したがって、ゼロクロス検出部11は、より正確に商用電源のゼロクロスタイミングを検出することができる。このため、電力線搬送通信装置1A間において、互いの同期をより正確に安定的にとることが可能となる。また、前記ローパスフィルタは、インピーダンスアッパ部10のインダクタL1、L2と兼用されているので、部品点数をその分低減することができ、実装面積をその分低減することができる。
なお、上述の実施形態では、商用電源のゼロクロスごとに、動作状態と待機状態とを繰り返したが、これに限定されるものではなく、動作状態の開始タイミングが商用電源のゼロクロスタイミングに同期していればよい。例えば、ゼロクロスをカウントすることによって、複数のゼロクロスのタイミングごとに、例えば1個おきや2個おき等のゼロクロスのタイミングで動作状態を開始してもよい。また、上述の実施形態では、動作状態の時間は、商用電源の半周期Tc/2以内であったが、これに限定されるものではなく、任意の時間であってよい。例えば、商用電源の1周期Tcを超えた時間や商用電源の2周期2Tcを超えた時間等であってもよい。また、PLCによって通信する場合に、通信先へまず第1通信信号によって次に動作状態におけるその時間を通知し、この第1通信信号によって通知した動作状態の時間であってもよい。このように動作状態の時間を任意に変更可能に構成することによって比較的容量の大きなデータも通信することができる。以下の実施形態も同様である。
次に、別の実施形態について説明する。
(第2の実施形態)
図3は、第2実施形態にかかる電力線搬送通信装置の構成を示す図である。図3において、電力線搬送通信装置1Bは、インピーダンスアッパ部10と、電源部12と、結合部21Aと、PLC部14と、制御部15と、I/O部16と一対の電路17(17a、17b)とを備えて構成され、結合部21Aがゼロクロス検出部211Aを含んでいる。
第1実施形態にかかる電力線搬送通信装置1Aでは、ゼロクロス検出部11がインピーダンスアッパ部10の後段に設けられたが、第2実施形態にかかる電力線搬送通信装置1Bでは、ゼロクロス検出部211Aが結合部21Aに含まれている。
このため、本電力線搬送通信装置1Bにおけるインピーダンスアッパ部10、電源部12、PLC部14、制御部15およびI/O部16は、電源部12がインピーダンスアッパ部10を介して一対の電路17によって前記電力線と接続される点を除き、第1実施形態の電力線搬送通信装置1Aにおけるインピーダンスアッパ部10、電源部12、PLC部14、制御部15およびI/O部16と同様であるので、その説明を省略する。
結合部21Aは、一対の電路17に接続され、電路17を伝送するPLCの通信信号を取り出すとともに、電路17にPLCの通信信号を重畳する回路であって、ゼロクロス検出部211Aを含んでいる。結合部21Aは、例えば、商用電源の商用周波数に対して充分に高インピーダンスを持つ結合コンデンサCrと、1次巻き線が結合コンデンサCrと直列に接続され、PLCの通信信号成分を1次側から2次側へ伝達することができる結合トランスT1と、入力側が1次巻き線に直列に接続されるゼロクロス検出部211Aとを備えて構成される。結合コンデンサCrと結合トランスT1とゼロクロス検出部211Aとの直列接続回路は、一対の入力端子間に接続されており、このため、一対の電路17間に接続される。結合トランスT1の2次側には、PLC部14が接続される。
ゼロクロス検出部211Aは、商用電源のゼロクロスタイミングを検出し、この検出したゼロクロスタイミングに同期してパルスを出力する回路である。ゼロクロス検出部211Aは、このゼロクロスタイミングに同期したパルスを制御部15へ出力する。ゼロクロス検出部211Aは、例えば、AC入力対応のフォトカプラPCと、フォトカプラPCの出力側に直列に接続される抵抗素子Rbとを備えて構成される。抵抗素子Rbには、電源部12が接続されており、抵抗素子Rbを介して電源部12からフォトカプラPCの出力側に電圧が印加されている。
このような構成の電力線搬送通信装置1Bでは、ゼロクロス検出部211Aは、結合部21Aに含まれるため、電源部分と通信部分とを分離することが可能である。このため、ゼロクロス検出部11を搭載することが難しい電源ユニットを電源部12として採用することが可能となる。
また、図3に示す例では、ゼロクロス検出部211Aは、結合コンデンサCrと結合トランスT1の1次側との直列回路に接続されている。商用周波数に対して、結合コンデンサCrのインピーダンスは、高い一方、結合トランスT1の1次巻き線のインピーダンスは、充分に低い。このため、ゼロクロス検出部211Aには、結合コンデンサCrのインピーダンスによって制約される電流が流れることになり、ゼロクロス検出部211Aは、結合コンデンサCrを流れる商用電源の電流波形によってゼロクロスを検出している。したがって、ゼロクロス検出部211Aの駆動電流値を抵抗素子ではなく、コンデンサCrによって決定することができるため、前記抵抗素子による消費電力分だけ消費電力を削減することができる。なお、商用電源が100Vで60Hzの場合であって、フォトカプラPCの入力側に10mAの電流を流すためには、結合コンデンサCrは、約0.27μFでよく、そのインピーダンスは、例えば100kHzで約5.9Ωであり、また例えば2MHzで約0.3Ωである。よって、低速PLCの場合でも高速PLCの場合でも結合コンデンサCrは、PLCの通信信号を通過させる点で充分な値である。
また、PLCに関する動作は、図2を用いて説明した第1実施形態にかかる電力線搬送通信装置1Aと同様であるので、その説明を省略する。
したがって、このような構成の電力線搬送通信装置1Bでは、ゼロクロス検出部21Aで検出される商用電源のゼロクロスタイミングに応じて、動作状態と待機状態とを繰り返す間欠動作が行われ、動作状態においてPLCが行われる。このため、電力線搬送通信装置1Bは、省電力化を図りつつ、他の電力線搬送通信装置1Bと互いに同期を取ってPLCを行うことができる。
また、本実施形態の電力線搬送通信装置1Bでは、ゼロクロスタイミングに応じたパルスに基づいて例えば日時等の時刻を計る時計部を構成することなく、また上述のようにゼロクロスをカウント(計数)することはあってもゼロクロスのカウント値と時刻とを対応付けるものではなく、ゼロクロスタイミングに応じたパルスに基づいて動作状態の開始タイミングを決めているので、間欠動作を行うに当たって、制御部15の制御処理を簡単にすることができる。
次に、別の実施形態について説明する。
(第3の実施形態)
図4は、第3実施形態にかかる電力線搬送通信装置の構成を示す図である。図4において、電力線搬送通信装置1Cは、インピーダンスアッパ部10と、電源部12と、結合部21Bと、PLC部14と、制御部15と、I/O部16と一対の電路17(17a、17b)とを備えて構成され、結合部21Bがゼロクロス検出部211Bを含んでいる。
第3実施形態にかかる電力線搬送通信装置1Cでは、ゼロクロス検出部211Bが第2実施形態にかかる電力線搬送通信装置1Bにおけるゼロクロス検出部211Aと異なっている。
このため、本電力線搬送通信装置1Cにおけるインピーダンスアッパ部10、電源部12、PLC部14、制御部15およびI/O部16は、第2実施形態の電力線搬送通信装置1Bにおけるインピーダンスアッパ部10、電源部12、PLC部14、制御部15およびI/O部16と同様であるので、その説明を省略する。
結合部21Bは、一対の電路17に接続され、電路17を伝送するPLCの通信信号を取り出すとともに、電路17にPLCの通信信号を重畳する回路であって、ゼロクロス検出部211Bを含んでいる。結合部21Bは、例えば、結合部21Aと同様に、コンデンサCrと、1次巻き線が結合コンデンサCrと直列に接続される結合トランスT1と、入力側が1次巻き線に直列に接続されるゼロクロス検出部211Bとを備えて構成される。結合コンデンサCrと結合トランスT1とゼロクロス検出部211Bとの直列接続回路は、一対の入力端子間に接続されており、このため、一対の電路17間に接続される。
ゼロクロス検出部211Bは、商用電源のゼロクロスタイミングを検出し、この検出したゼロクロスタイミングに同期してパルスを出力する回路である。ゼロクロス検出部211Bは、このゼロクロスタイミングに同期したパルスを制御部15へ出力する。ゼロクロス検出部211Bは、例えば、AC入力対応のフォトカプラPCと、フォトカプラPCの一対の入力端子間(アノード端子とカソード端子との間)に設けられたコンデンサCcと、フォトカプラPCの出力側に直列に接続される抵抗素子Rbとを備えて構成される。コンデンサCcは、フォトカプラPCの互いに逆並列に接続されている2個の発光ダイオードLED1、LED2に並列に接続され、PLCの通信信号の周波数帯に対して充分に低いインピーダンス特性を持ち、そして、商用周波数に対して充分に高いインピーダンス特性を持っている。抵抗素子Rbには、電源部12が接続されており、抵抗素子Rbを介して電源部12からフォトカプラPCの出力側に電圧が印加されている。
このような構成の電力線搬送通信装置1Cでは、ゼロクロス検出部211BにおけるフォトカプラPCの一対の入力端子間には、コンデンサCcが設けられている。このため、商用電源が0V近傍となってフォトカプラPCが遮断領域で動作することになった場合でも、PLCの通信信号は、コンデンサCcを経由して電路17(前記電力線)に重畳することが可能となる。このため、動作状態の時間が商用電源のゼロクロスを含んだ長さに設定されたとしても、PLCを行うことが可能となる。したがって、動作状態の時間設定に制約がなくなり、比較的大きなサイズのデータを収容したPLCの通信信号を伝送することが可能となる。
なお、フォトダイオードPCの遮断領域は、例えば、発光ダイオードLED1、LED2がシリコンで形成されている場合には、約±0.7の範囲となる。
また、PLCに関する動作は、図2を用いて説明した第1実施形態にかかる電力線搬送通信装置1Aと同様であるので、その説明を省略する。
次に、別の実施形態について説明する。
(第4の実施形態)
図5は、第4実施形態にかかる電力線搬送通信装置の構成を示す図である。図5において、電力線搬送通信装置1Cは、インピーダンスアッパ部10と、電源部12と、結合部31と、PLC部14と、制御部15と、I/O部16と一対の電路17(17a、17b)とを備えて構成され、結合部31がゼロクロス検出部311を含んでいる。
第4実施形態にかかる電力線搬送通信装置1Dでは、結合部31およびこれに含まれるゼロクロス検出部311が第2実施形態にかかる電力線搬送通信装置1Bにおける結合部21Aおよびゼロクロス検出部211Aと異なっている。
このため、本電力線搬送通信装置1Dにおけるインピーダンスアッパ部10、電源部12、PLC部14、制御部15およびI/O部16は、第2実施形態の電力線搬送通信装置1Bにおけるインピーダンスアッパ部10、電源部12、PLC部14、制御部15およびI/O部16と同様であるので、その説明を省略する。
結合部31は、一対の電路17に接続され、電路17を伝送するPLCの通信信号を取り出すとともに、電路17にPLCの通信信号を重畳する回路であって、ゼロクロス検出部311を含んでいる。結合部31は、例えば、商用電源の商用周波数に対して充分に高インピーダンスを持つ結合コンデンサCrと、1次巻き線が結合コンデンサCrと直列に接続され、PLCの通信信号成分を1次側から2次側へ伝達することができる結合トランスT1と、結合コンデンサCrの両端にその一対の入力端子が接続されるゼロクロス検出部311とを備えて構成される。結合コンデンサCrと結合トランスT1との直列接続回路は、一対の入力端子間に接続されており、このため、一対の電路17間に接続される。結合トランスT1の2次側には、PLC部14が接続される。
ゼロクロス検出部311は、商用電源のゼロクロスタイミングを検出し、この検出したゼロクロスタイミングに同期してパルスを出力する回路である。ゼロクロス検出部311は、このゼロクロスタイミングに同期したパルスを制御部15へ出力する。ゼロクロス検出部311は、例えば、抵抗素子Rcと、抵抗素子Rcに入力側が直列に接続されるAC入力対応のフォトカプラPCと、フォトカプラPCの出力側に直列に接続される抵抗素子Rbとを備えて構成される。抵抗素子RcおよびフォトカプラPCの直列接続回路は、結合コンデンサCrに並列に接続されている。抵抗素子Rbには、電源部12が接続されており、抵抗素子Rbを介して電源部12からフォトカプラPCの出力側に電圧が印加されている。抵抗素子Rcは、フォトカプラPCの電流制限抵抗である。
このような構成の電力線搬送通信装置1Dでは、結合コンデンサCrの両端にゼロクロス検出部311が接続されている。結合コンデンサCrは、結合トランスT1の1次巻き線よりも商用周波数に対するインピーダンスが大きいため、商用電源の電圧は、主に結合コンデンサCrに印加される。このため、結合コンデンサCrの両端に接続されているゼロクロス検出部311は、この結合コンデンサCrに印加される商用電源の電圧波形から商用電源のゼロクロスタイミングを検出することができる。
また、ゼロクロス検出部311の抵抗素子Rcは、フォトカプラPCの電流制限抵抗であるため、通常、比較的大きな抵抗値が使用される。このため、PLCの電流は、ゼロクロス検出部311にほとんど流入することなく、結合コンデンサCrに主に流れ込む。したがって、PLCの通信信号は、結合トランスT1を介してPLC部14へ伝達される。
そして、このような構成の電力線搬送通信装置1Dでは、結合コンデンサCrの両端にゼロクロス検出部311が接続されているので、第3実施形態の電力線搬送通信装置1Cに較べて結合部31に1個のコンデンサCrで済む。したがって、結合部31の部品点数をその分低減することができ、実装面積をその分低減することができる。
また、PLCに関する動作は、図2を用いて説明した第1実施形態にかかる電力線搬送通信装置1Aと同様であるので、その説明を省略する。
次に、別の実施形態について説明する。
(第5の実施形態)
図6は、第5実施形態にかかる電力線搬送通信装置の構成を示す図である。図5において、電力線搬送通信装置1Eは、インピーダンスアッパ部10と、電源部12と、結合部41と、PLC部14と、制御部15と、I/O部16と一対の電路17(17a、17b)とを備えて構成され、結合部41がゼロクロス検出部411を含んでいる。
第5実施形態にかかる電力線搬送通信装置1Eでは、結合部41が第4実施形態にかかる電力線搬送通信装置1Dにおける結合部31と異なっている。
このため、本電力線搬送通信装置1Eにおけるインピーダンスアッパ部10、電源部12、PLC部14、制御部15およびI/O部16は、第2実施形態の電力線搬送通信装置1Bにおけるインピーダンスアッパ部10、電源部12、PLC部14、制御部15およびI/O部16と同様であるので、その説明を省略する。また、ゼロクロス検出部411は、ゼロクロス検出部311と同様であるため、その説明を省略する。
結合部41は、一対の電路17に接続され、電路17を伝送するPLCの通信信号を取り出すとともに、電路17にPLCの通信信号を重畳する回路であって、ゼロクロス検出部411を含んでいる。結合部41は、例えば、1次側が2巻き線n1a、n1bであって2次側が2巻き線n2a、n2bである4巻き線構成であり、PLCの通信信号成分を1次側から2次側へ伝達することができる結合トランスT2(T21、T22)と、1次側の2巻き線の間に設けられ、商用電源の商用周波数に対して充分に高インピーダンスを持つ結合コンデンサCrと、結合コンデンサCrの両端にその一対の入力端子が接続されるゼロクロス検出部411とを備えて構成される。結合トランスT2は、1組の1次巻き線n1aおよび2次巻き線n1bを備えて構成されるトランスT21と、1組の1次巻き線n2aおよび2次巻き線n2bを備えて構成されるトランスT22とを備えて構成されている。そして、トランスT21の1次巻き線n1a、結合コンデンサCrおよびトランスT22の1次巻き線n2aは、この順序で直列に接続されており、この直列接続回路は、一対の入力端子間に接続されている。このため、この直列接続回路は、一対の電路17間に接続される。結合トランスT2の2次側には、PLC部14が接続される。すなわち、トランスT21の一方端は、PLC部14に接続され、その他方端は、接地され、そして、トランスT22の他方端は、PLC部14に接続され、その一方端は、接地されている。
このような構成の電力線搬送通信装置1Eでは、トランスT21の1次巻き線n1a、結合コンデンサCrおよびトランスT22の1次巻き線n2aは、この順序で直列に接続されており、4巻き線構成の結合トランスT2は、結合コンデンサCrを中心に一対の電路17(前記電力線)に対して対称構成となっている。このため、平衡伝送が可能となり、耐ノイズ性能を高めることが可能となる。
また、PLCに関する動作は、図2を用いて説明した第1実施形態にかかる電力線搬送通信装置1Aと同様であるので、その説明を省略する。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
第1実施形態にかかる電力線搬送通信装置の構成を示す図である。 実施形態にかかる電力線搬送通信装置の動作を示すタイムチャートである。 第2実施形態にかかる電力線搬送通信装置の構成を示す図である。 第3実施形態にかかる電力線搬送通信装置の構成を示す図である。 第4実施形態にかかる電力線搬送通信装置の構成を示す図である。 第5実施形態にかかる電力線搬送通信装置の構成を示す図である。
符号の説明
1A〜1E 電力線搬送通信装置
10 インピーダンスアッパ部
11、211A、211B、311、411 ゼロクロス検出部
12 電源部
13、21A、21B、31、41 結合部
14 電力線搬送通信部
15 制御部
16 インプットアウトプット部
C1、Cc コンデンサ
PC フォトカプラ

Claims (3)

  1. 電力線に接続するための一対の電路と、
    前記電路を伝送する電力線搬送通信の通信信号を取り出すとともに、前記電路に前記電力線搬送通信の通信信号を重畳する結合部と、
    前記結合部で取り出された電力線搬送通信の通信信号を復調するとともに、データを電力線搬送通信の通信信号に変調して前記結合部へ出力する電力線搬送通信部とを備え、
    前記結合部は、商用電源のゼロクロスタイミングを検出する検出部を含み、
    前記電力線搬送通信部は、前記検出部で検出したゼロクロスタイミングに基づいて動作し、
    前記結合部は、商用周波数に対して高インピーダンスである結合コンデンサと、1次巻き線が前記結合コンデンサと直列に接続され、前記電力線搬送通信の通信信号成分を1次側から2次側へ伝達することができる結合トランスとを備え、
    前記検出部は、前記結合トランスの1次側に直列に接続され、交流電力が入力可能なフォトカプラを備え、前記電力線搬送通信に利用される周波数に対して低インピーダンスであるコンデンサが前記フォトカプラにおける一対の入力端子間に設けられていること
    を特徴とする電力線搬送通信装置。
  2. 電力線に接続するための一対の電路と、
    前記電路を伝送する電力線搬送通信の通信信号を取り出すとともに、前記電路に前記電力線搬送通信の通信信号を重畳する結合部と、
    前記結合部で取り出された電力線搬送通信の通信信号を復調するとともに、データを電力線搬送通信の通信信号に変調して前記結合部へ出力する電力線搬送通信部とを備え、
    前記結合部は、商用電源のゼロクロスタイミングを検出する検出部を含み、
    前記電力線搬送通信部は、前記検出部で検出したゼロクロスタイミングに基づいて動作し、
    前記結合部は、商用周波数に対して高インピーダンスである結合コンデンサと、1次巻き線が前記結合コンデンサと直列に接続され、前記電力線搬送通信の通信信号成分を1次側から2次側へ伝達することができる結合トランスとを備え、
    前記検出部は、抵抗素子と、前記抵抗素子と直列に接続され、交流電力が入力可能なフォトカプラとを備え、直列に接続された前記抵抗素子と前記フォトカプラとが前記結合コンデンサに並列に接続されていること
    を特徴とする電力線搬送通信装置。
  3. 電力線に接続するための一対の電路と、
    前記電路を伝送する電力線搬送通信の通信信号を取り出すとともに、前記電路に前記電力線搬送通信の通信信号を重畳する結合部と、
    前記結合部で取り出された電力線搬送通信の通信信号を復調するとともに、データを電力線搬送通信の通信信号に変調して前記結合部へ出力する電力線搬送通信部とを備え、
    前記結合部は、商用電源のゼロクロスタイミングを検出する検出部を含み、
    前記電力線搬送通信部は、前記検出部で検出したゼロクロスタイミングに基づいて動作し、
    前記結合部は、1次側が2巻き線であって2次側が2巻き線である4巻き線構成であり、前記電力線搬送通信の通信信号成分を1次側から2次側へ伝達することができる結合トランスと、前記1次側の2巻き線の間に設けられ、商用周波数に対して高インピーダンスである結合コンデンサとを備え、
    前記検出部は、抵抗素子と、前記抵抗素子と直列に接続され、交流電力が入力可能なフォトカプラとを備え、直列に接続された前記抵抗素子と前記フォトカプラとが前記結合コンデンサに並列に接続されていること
    を特徴とする電力線搬送通信装置。
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