JP5141843B2 - 積層板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、積層板の製造方法に関する。
多層プリント配線板用の積層板の製造方法として、コア層である回路基板上に絶縁層と導体層とを交互に積み重ねるビルトアップ方式による製造方法が知られている。この方法によれば、絶縁層形成には、主にプラスチックフィルム上に熱硬化性樹脂層が形成された接着フィルムが使用される。この接着フィルムをコア層にラミネート(積層)し、プラスチックフィルムを剥離した後、熱硬化性樹脂を熱硬化することにより、絶縁層が形成される。
例えば、特許文献1(特開2000−228581)には、パターン加工された回路基板上に加熱および加圧条件下で樹脂組成物層からなる接着フィルムを真空積層する第一工程と、支持ベースフィルム上から加熱および加圧し、支持ベースフィルムに接する樹脂組成物層表面を平滑化する第二工程をおこなう積層板の製造方法が記載されている。
特開2000−228581号公報
しかしながら、ビルドアップ材として熱硬化性樹脂層が形成された接着フィルムを用いると、特許文献1のように平滑化工程をおこなっても、回路パターンに由来する凹凸が積層板表面に残る場合があった。とくに、この凹凸は回路パターンの溝が深い場合や、ビルドアップ材の厚みが薄い場合に顕著であった。また、続く、硬化工程は、一般的に無荷重でおこなわれるため、回路パターンに由来する凹凸に沿って、ビルドアップ材に凹凸が発生する場合があった。積層板表面に凹凸が残る場合は、得られる積層板の厚みにばらつきが生じてしまう。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、表面平滑性に優れた積層板を安定的に生産することができる、積層板の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、
片面または両面に回路形成面を有するコア層の上記回路形成面に、加熱加圧下、熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物により形成されたビルドアップ材をラミネートして積層体を得るラミネート工程と、
ラミネートした上記ビルドアップ材の表面を平滑化する平滑化工程と
を連続的におこない、その後、
上記積層体を加熱して、上記熱硬化性樹脂の硬化をさらに進行させる硬化工程と
をおこなう積層板の製造方法であって、
上記ラミネート工程を完了した段階における上記ビルドアップ材の動的粘弾性試験による、測定範囲50〜200℃、昇温速度3℃/min、周波数62.83rad/secでの複素動的粘度の極小値をη1としたとき、
η1が、50Pa・s以上500Pa・s以下であり、上記平滑化工程を完了した段階における上記ビルドアップ材の動的粘弾性試験による、測定範囲50〜200℃、昇温速度3℃/min、周波数62.83rad/secでの複素動的粘度の極小値をη2としたとき、
η2≧η1×1.1を満たす、積層板の製造方法が提供される。
この発明によれば、ラミネート工程を完了した段階におけるビルドアップ材の複素動的粘度η1を50Pa・s以上とすることで、ビルドアップ材中の熱硬化性樹脂の流動性が大きくなりすぎないため、熱硬化性樹脂の染み出しを抑制しながら積層体を平滑化できる。
さらに、この発明によれば、ラミネート工程を完了した段階におけるビルドアップ材の複素動的粘度η1を500Pa・s以下とすることで、ビルドアップ材中の熱硬化性樹脂の適度な流動性を確保しながら積層体表面を平滑化できる。そのため、回路パターンに由来する凹凸が表面上に残らない積層板を安定的に得ることができる。
したがって、この発明によれば、表面平滑性に優れた積層板を安定的に得ることができる。
本発明によれば、表面平滑性に優れた積層板を安定的に生産することができる、積層板の製造方法が提供される。
本実施形態における積層板の製造工程を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(積層板の製造方法)
本実施形態における積層板の製造方法の概要について説明する。図1は、本実施形態における積層板100の製造工程を示す断面図である。
はじめに、片面または両面に回路101が形成されたコア層102の回路形成面103に、加熱加圧下、熱硬化性樹脂201を含む樹脂組成物により形成されたビルドアップ材200をラミネートして積層体を得る(ラミネート工程)。つづいて、対向する一対の金属部材を介した熱プレスにより、ラミネートされたビルドアップ材200の表面を平滑化する(平滑化工程)。その後、積層体を加熱して、熱硬化性樹脂201の硬化をさらに進行させ(硬化工程)、本実施形態における積層板100を得ることができる。
ここで、ラミネート工程を完了した段階におけるビルドアップ材200は、動的粘弾性試験による、測定範囲50〜200℃、昇温速度3℃/min、周波数62.83rad/secでの測定における、複素動的粘度の極小値η1が、50Pa・s以上であり、好ましくは70Pa・s以上であり、さらに好ましくは100Pa・s以上である。複素動的粘度η1を上記下限値以上とすることにより、ビルドアップ材200中の熱硬化性樹脂201の流動性が大きくなりすぎないため、平滑化工程において熱硬化性樹脂201の染み出しを抑制しながら積層体を平滑化できる。
また、ラミネート工程を完了した段階におけるビルドアップ材200は、動的粘弾性試験による、測定範囲50〜200℃、昇温速度3℃/min、周波数62.83rad/secでの測定における、複素動的粘度の極小値η1が、500Pa・s以下であり、好ましくは450Pa・s以下であり、さらに好ましくは400Pa・s以下である。複素動的粘度η1を上記上限値以下とすることにより、ビルドアップ材200中の熱硬化性樹脂201の流動性を確保しながら積層体の表面を平滑化できる。そのため、回路101由来の凹凸が表面上に残らない積層板100を安定的に得ることができる。
なお、ラミネート工程を完了した後、平滑化工程をおこなう前の間も、ビルドアップ材200は、積層体に残っている熱によって反応が進む場合がある。したがって、上記のラミネート工程を完了した段階とは、平滑化工程に入る直前の状態を表す。よって、ビルドアップ材200は、ラミネート工程直後に上記の複素動的粘度η1を満たしている必要はなく、平滑化工程直前までに上記の複素動的粘度η1を満たせばよい。
なお、複素動的粘度η1は、積層体表面のビルドアップ層300から熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物を切り出して測定サンプルとし、動的粘弾性測定装置を用いて測定することができる。
つづいて、本実施形態における積層板100を構成する各材料について説明する。
(コア層)
コア層102は、ガラスエポキシ基板、金属基板、ポリエステル基板、ポリイミド基板、BTレジン基板、熱硬化型ポリフェニレンエーテル基板などの基板の片面または両面がパターン加工された回路形成面103を有するシート状のものをいう。また、コア層102は、さらに、ビルドアップ層300および回路101が形成されるべき中間製造物の内層回路基板も含まれる。
コア層102の製造方法は、とくに限定されないが、例えば両面に金属箔を有するコア層を用い、ドリル機で所定のところを開孔して、無電解めっきによりコア層の両面の導通を図る。そして、金属箔をエッチングすることにより回路101を形成する。なお、内層回路部分は、黒化処理などの粗化処理を施したものを好適に用いることができる。また開口部は、導体ペースト、または樹脂ペーストで適宜埋めることができる。
(ビルドアップ材)
ビルドアップ材200は、主に熱硬化性樹脂層からなる絶縁樹脂シートである。なお、本実施形態のビルドアップ材200は、繊維基材に熱硬化性樹脂を浸漬して得られるプリプレグは含まない。
ビルドアップ材200の作製方法は、とくに限定されないが、例えば樹脂組成物Pを溶剤に溶かして樹脂ワニスVを調製し、樹脂ワニスVを基材フィルムに塗布し、溶剤を乾燥させるといった公知の方法で作製できる。得られた絶縁樹脂シートは、そのままの状態または熱硬化性樹脂層の表面に離型フィルムをさらに積層し、ロール状に巻きとって貯蔵される。
樹脂組成物Pを基材フィルムに塗布する方法は、例えば、樹脂ワニスVに基材フィルムを浸漬する方法、各種コーターにより樹脂ワニスVを基材フィルムに塗布する方法、スプレーにより樹脂ワニスVを基材フィルムに吹き付ける方法などが挙げられる。これらの中でも、各種コーターにより樹脂ワニスVを基材フィルムに塗布する方法が好ましい。これにより、公知の塗工設備を使用して絶縁樹脂シートを連続的に製造できる。
樹脂組成物Pは、(A)エポキシ樹脂を含有する。(A)エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂、ビスフェノールP型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂などのアリールアルキレン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、フェノキシ型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ノルボルネン型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂などが挙げられる。これらの中の1種類を単独で用いることもできるし、2種類以上を併用することもできる。
(A)エポキシ樹脂の含有量は、とくに限定されないが、樹脂組成物P全体の15質量%以上80質量%以下であることが好ましい。さらに好ましくは25質量%以上50質量%以下である。また、液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂などの液状のエポキシ樹脂を併用すると、基材フィルムへの塗工性を向上させることができるため好ましい。液状のエポキシ樹脂の含有量は、樹脂組成物P全体の2質量%以上18質量%以下であると、より好ましい。また、固形のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂を併用すると、導体への密着性を向上させることができる。
また、樹脂組成物Pには、メラミン樹脂、ユリア樹脂、シアネートエステル樹脂などのエポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂を含んでいてもよく、シアネートエステル樹脂を併用すると好ましい。シアネート樹脂の種類としては、とくに限定されないが、例えばノボラック型シアネート樹脂、ビスフェノールA型シアネート樹脂、ビスフェノールE型シアネート樹脂、テトラメチルビスフェノールF型シアネート樹脂などのビスフェノール型シアネート樹脂などを挙げることができる。これらの中でも、フェノールノボラック型シアネート樹脂が低熱膨張性の点から好ましい。また、さらに他のシアネート樹脂を1種類あるいは2種類以上併用することもでき、とくに限定されない。シアネート樹脂は、樹脂組成物P全体の8質量%以上20質量%以下であると好ましい。
樹脂組成物Pは、(B)無機充填材を含むことが好ましい。(B)無機充填材としては、例えばタルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラスなどのケイ酸塩、酸化チタン、アルミナ、シリカ、溶融シリカなどの酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトなどの炭酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの水酸化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウムなどの硫酸塩または亜硫酸塩、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウムなどのホウ酸塩、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化炭素などの窒化物、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムなどのチタン酸塩などを挙げることができる。これらの中の1種類を単独で用いることもできるし、2種類以上を併用することもできる。
これらの中でも、とくにシリカが好ましく、溶融シリカ(とくに球状溶融シリカ)が低熱膨張性に優れる点で好ましい。その形状は破砕状、球状があるが、基材フィルムへの塗工性を確保するために樹脂組成物Pの溶融粘度を下げるには球状シリカを使うなど、その目的にあわせた使用方法が採用される。
(B)無機充填材の平均粒子径は、とくに限定されないが、0.01μm以上3μm以下が好ましく、とくに0.02μm以上1μm以下が好ましい。(B)無機充填材の粒径を0.01μm以上とすることで、ワニスを低粘度にし、基材フィルムへ樹脂組成物Pを良好に塗布することができる。また、3μm以下とすることで、ワニス中で(B)無機充填剤の沈降などを抑制することができる。この平均粒子径は、例えば粒度分布計(島津製作所社製、製品名:レーザー回折式粒度分布測定装置SALDシリーズ)により測定することができる。
また、(B)無機充填材は、とくに限定されないが、平均粒子径が単分散の無機充填材を用いることもできるし、平均粒子径が多分散の無機充填材を用いることもできる。さらに平均粒子径が単分散および/または、多分散の無機充填材を1種類または2種類以上を併用することもできる。
さらに、平均粒子径3μm以下の球状シリカ(とくに球状溶融シリカ)が好ましく、とくに平均粒子径0.02μm以上1μm以下の球状溶融シリカが好ましい。これにより、(B)無機充填剤の充填性を向上させることができる。
(B)無機充填材の含有量は、とくに限定されないが、樹脂組成物P全体の2質量%以上70質量%以下が好ましく、とくに5質量%以上60質量%以下が好ましい。含有量が上記範囲内であると、とくに低熱膨張、低吸水とすることができる。
樹脂組成物Pは、とくに限定されないが、(C)カップリング剤を用いることが好ましい。(C)カップリング剤は、(A)エポキシ樹脂と、(B)無機充填材との界面の濡れ性を向上させることにより、耐熱性、とくに吸湿後の半田耐熱性を改良することができる。
(C)カップリング剤としては、通常用いられるものなら何でも使用できるが、具体的にはエポキシシランカップリング剤、カチオニックシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤およびシリコーンオイル型カップリング剤の中から選ばれる1種以上のカップリング剤を使用することが好ましい。これにより、(B)無機充填材の界面との濡れ性を高くすることができ、それによって耐熱性をより向上させることできる。
(C)カップリング剤の添加量は(B)無機充填材の比表面積に依存するので、とくに限定されないが、(B)無機充填材100質量部に対して0.02質量%以上3質量%以下が好ましく、とくに0.1質量%以上2質量%以下が好ましい。含有量を0.02質量%以上とすることで、(B)無機充填材を十分に被覆でき、耐熱性を向上させることができる。3質量%以下とすることで、反応が良好に進行し、曲げ強度などの低下を防ぐことができる。
樹脂組成物Pは、さらに(D)フェノール系硬化剤を使用することができる。フェノール系硬化剤としてはフェノールノボラック樹脂、アルキルフェノールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、ザイロック型フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ポリビニルフェノール類など公知慣用のものを単独あるいは2種以上組み合わせて使用することができる。
(D)フェノール硬化剤の配合量は、(A)エポキシ樹脂との当量比(フェノール性水酸基当量/エポキシ基当量)が0.1以上1.0以下であると好ましい。これにより、未反応のフェノール硬化剤の残留がなくなり、吸湿耐熱性が向上する。樹脂組成物Pがエポキシ樹脂とシアネート樹脂とを併用する場合は、0.2以上0.5以下の範囲がとくに好ましい。これは、フェノール樹脂は、硬化剤として作用するだけでなく、シアネート基とエポキシ基との硬化を促進するためである。
樹脂組成物Pには、必要に応じて(E)硬化触媒を用いてもよい。(E)硬化触媒としては公知の物を用いることが出来る。例えばナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)などの有機金属塩、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンなどの3級アミン類、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−エチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシイミダゾールなどのイミダゾール類、フェノール、ビスフェノールA、ノニルフェノールなどのフェノール化合物、酢酸、安息香酸、サリチル酸、パラトルエンスルホン酸などの有機酸など、またはこの混合物が挙げられる。硬化触媒として、これらの中の誘導体も含めて1種類を単独で用いることもできるし、これらの誘導体も含めて2種類以上を併用することもできる。
(E)硬化触媒の含有量は、とくに限定されないが、樹脂組成物P全体の0.05質量%以上が好ましく、とくに0.2質量%以上が好ましい。硬化触媒の含有量を上記下限値以上とすることにより、動的粘弾性試験による、測定範囲50〜200℃、昇温速度3℃/min、周波数62.83rad/secでの複素動的粘度の極小値η1が50Pa・s以上のビルドアップ材200をより一層効率良く得ることができる。さらに、十分に硬化を促進させることができる。
また、硬化触媒の含有量は、とくに限定されないが、樹脂組成物P全体の5質量%以下が好ましく、とくに2質量%以下が好ましい。上記上限値以下とすることにより、動的粘弾性試験による、測定範囲50〜200℃、昇温速度3℃/min、周波数62.83rad/secでの複素動的粘度の極小値η1が500Pa・s以下のビルドアップ材200をより一層効率良く得ることができる。さらに、ビルドアップ材200の保存性の低下を防ぐことができる。
樹脂組成物Pは、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂などの熱可塑性樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体などのポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマーなどの熱可塑性エラストマ−、ポリブタジエン、エポキシ変性ポリブタジエン、アクリル変性ポリブタジエン、メタクリル変性ポリブタジエンなどのジエン系エラストマーを併用してもよい。これらの中でも、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂等の耐熱性の高分子樹脂が好ましい。これによって、ビルドアップ材の厚み均一性に優れ、配線基板として、耐熱性、および微細配線の絶縁性に優れる。また、この樹脂組成物Pには、必要に応じて、顔料、染料、消泡剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、発泡剤、酸化防止剤、難燃剤、イオン捕捉剤などの上記成分以外の添加物を添加してもよい。
樹脂ワニスVに用いられる溶媒は、樹脂組成物P中の樹脂成分に対して良好な溶解性を示すことが望ましいが、悪影響を及ぼさない範囲で貧溶媒を使用しても構わない。良好な溶解性を示す溶媒は、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、セルソルブ系、カルビトール系などが挙げられる。
樹脂ワニスVの固形分は、とくに限定されないが、樹脂組成物Pの固形分20質量%以上80質量%以下が好ましく、とくに50質量%以上70質量%以下が好ましい。これにより、樹脂ワニスVの基材フィルムへの塗工性を更に向上できる。
基材フィルムに樹脂組成物Pを塗布後、溶剤を乾燥させる温度は、とくに限定されないが、例えば90℃以上220℃以下で乾燥させることができる。
ビルドアップ材200の厚みは、50μm以下であるのが好ましい。とくに、30μm以下の場合、積層板表面に回路パターンに由来する凹凸が発生しやすいため、本実施形態における積層板の製造方法がより一層効果的である。ここで、ビルドアップ材200の厚みは、基材フィルム上に形成された熱硬化性樹脂層の厚みを表し、基材フィルムの厚みは含まれない。
基材フィルムとしては、とくに限定されないが、プラスチックフィルムや金属箔を用いることができ、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル、ポリカーボネート(PC)、アクリル樹脂(PMMA)、環状ポリオレフィン、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエーテルサルファイド(PES)、ポリエーテルケトン、ポリイミド、銅箔、アルミニウム箔などの金属箔などが挙げられる。基材フィルムの厚みとしては、とくに限定されないが、10μm以上150μm以下が一般的である。なお、基材フィルムにはマッド処理、コロナ処理、離型処理などを施してあってもよい。
ビルドアップ材200は、金属箔あるいはフィルムを介して複数枚積層させたものであってもよい。金属箔は、例えば銅および銅系合金、アルミおよびアルミ系合金、銀および銀系合金、金および金系合金、亜鉛および亜鉛系合金、ニッケルおよびニッケル系合金、錫および錫系合金、鉄および鉄系合金などの金属箔が挙げられる。これらの中でも銅箔がとくに好ましい。
つづいて、積層板の製造方法の各工程について、それぞれ詳細に説明する。
(ラミネート工程)
まず、ロール状に巻回されたビルドアップ材200を用意し、シート状のコア層102とともにラミネーターに搬送するのが好ましい。ラミネーターは、例えば、対向する一対の弾性部材を備えており、コア層102とビルドアップ材200とを弾性部材で挟んだ状態で、弾性部材を介して加熱および加圧して、ラミネートするのが好ましい。このとき、断熱ゴムなどの弾性部材をさらに備えたラミネーターを用いて弾性部材を介してプレスをおこなうことが好ましい。弾性部材は柔軟性があり、コア層上に形成された回路101の凹凸形状に追従するため、コア層102とビルドアップ材200とをより一層密着させることができる。
ラミネーターとしては、真空下で加熱および加圧するラミネーター(真空ラミネーター)を用いるのが好ましい。弾性部材としては、例えば板状もしくはロール状のゴムを用いることができる。
加熱温度は、とくに限定されないが、80℃以上が好ましく、90℃以上がより好ましい。上記下限値以上とすることにより、動的粘弾性試験による複素動的粘度η1が50Pa・s以上のビルドアップ材200をより一層効率良く得ることができる。また、加熱温度は、160℃以下が好ましく、140℃以下がより好ましい。上記上限値以下とすることにより、動的粘弾性試験による複素動的粘度η1が500Pa・s以下のビルドアップ材200をより一層効率良く得ることができる。
加熱時間は、とくに限定されないが、10秒以上が好ましく、30秒以上がより好ましい。上記下限値以上とすることにより、動的粘弾性試験による複素動的粘度η1が50Pa・s以上のビルドアップ材200をより一層効率良く得ることができる。また、加熱時間は、とくに限定されないが、500秒以下が好ましく、300秒以下がより好ましい。上記上限値以下とすることにより、動的粘弾性試験による複素動的粘度η1が500Pa・s以下のビルドアップ材200をより一層効率良く得ることができる。
圧力は0.4MPa以上1.5MPa以下の範囲でおこなうことが好ましい。
上記のラミネーター工程は、市販されている真空ラミネーターを用いて実行することができる。例えば、ニチゴー・モートン社製CPV300が備える真空加圧式ラミネーターまたはこれに同等なものを用いることができる。
(平滑化工程)
ラミネーター工程の後は、ビルドアップ材200を形成する熱硬化性樹脂201が軟化してコア層102上に形成された回路101に追従して凹凸に変形している。そこで、ラミネートしたビルドアップ層300とコア層102とを、対向する一対の金属部材を介した熱プレスにより、ラミネートされた積層体の平滑化をおこなう。
平滑化工程は、大気圧下で、加熱されたSUS鏡板などの金属部材を介して、積層体を加熱および加圧することにより行われる。
ここで、平滑化工程を完了した段階におけるビルドアップ材200は、動的粘弾性試験による、測定範囲50〜200℃、昇温速度3℃/min、周波数62.83rad/secでの複素動的粘度の極小値η2(以下、単に複素粘度η2と呼ぶ場合がある)が、η2≧η1×1.1を満たすことが好ましい。上記関係を満たすことにより、後の硬化工程において積層体の膨れなどが起こりにくく、表面平滑性がより一層優れた積層板を得ることができる。また、上記関係を満たすことにより、硬化工程をより一層効率良くおこなうことができる。
また、平滑化工程を完了した段階におけるビルドアップ材200は、動的粘弾性試験による複素動的粘度η2が、520Pa・s以上であることが好ましく、550Pa・s以上であることがさらに好ましく、580Pa・s以上であることがとくに好ましい。複素動的粘度η2を上記下限値以上とすることにより、後の硬化工程において積層体の膨れなどが起こりにくく、表面平滑性がより一層優れた積層板を得ることができる。また、上記関係を満たすことにより、硬化工程をより一層効率良くおこなうことができる。
また、平滑化工程を完了した段階におけるビルドアップ材200は、動的粘弾性試験による複素動的粘度η2が、10,000Pa・s以下であることが好ましく、5,000Pa・s以下であることがさらに好ましい。複素動的粘度η2を上記上限値以下とすることにより、保存性により一層優れた積層板を得ることができる。
なお、複素動的粘度η2は、積層体表面のビルドアップ層300から熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物を切り出して測定サンプルとし、動的粘弾性測定装置を用いて測定することができる。
このような平滑化工程は、市販されているホットプレス装置を用いて実行することができるが、例えば、ニチゴー・モートン社製CPV300が備えるホットプレス装置またはこれに同等なものを用いることができる。
加熱温度は、とくに限定されないが、80℃以上が好ましく、90℃以上がより好ましい。上記下限値以上とすることにより、平滑化工程を完了した段階における動的粘弾性試験による複素動的粘度η2が520Pa・s以上のビルドアップ材200をより一層効率良く得ることができる。また、加熱温度は180℃以下が好ましく、170℃以下がより好ましい。上記上限値以下とすることにより、動的粘弾性試験による複素動的粘度η2が10,000Pa・s以下のビルドアップ材200をより一層効率良く得ることができる。
加熱時間は、とくに限定されないが、10秒以上が好ましく、30秒以上がより好ましい。上記下限値以上とすることにより、平滑化工程を完了した段階における動的粘弾性試験による複素動的粘度η2が520Pa・s以上のビルドアップ材200をより一層効率良く得ることができる。また、加熱時間は、とくに限定されないが、500秒以下が好ましく、300秒以下がより好ましい。上記上限値以下とすることにより、平滑化工程を完了した段階における動的粘弾性試験による複素動的粘度η2が10,000Pa・s以下のビルドアップ材200をより一層効率良く得ることができる。
圧力は0.4MPa以上1.5MPa以下の範囲でおこなうことが好ましい。
また、真空引きと加圧時間を合わせたラミネート工程の時間と平滑化工程の時間とが等しいことが好ましい。こうすることで、積層板を搬送するライン速度を一定にすることができるため、ラミネート工程と平滑化工程とを連続的に効率良くおこなうことができる。
(第二平滑化工程)
本実施形態における積層板の製造方法では、上記平滑化工程(以下、第一平滑化工程とも呼ぶ。)と、上記硬化工程との間に、さらに第二平滑化工程をおこない、熱硬化性樹脂の反応をさらに進めながらビルドアップ材200の表面をさらに平滑化してもよい。これによって、熱硬化性樹脂の反応をさらに進めることができ、その後の工程における未反応成分の揮発などによる積層板100の表面の膨れを抑制することができる。
また、平滑化工程を分けておこなうことにより、加熱温度や圧力を熱硬化性樹脂の急激な硬化が起きるような厳しい条件にする必要がない。そのため、適度な条件で、積層体の残留応力の発生を抑制しながら、積層体の表面を平滑化できる。これによって、残留応力の発生量が抑制され、耐熱および耐湿信頼性の悪化も抑制される。
また、残留応力の発生量によっては積層板に反りが生じ、とくに、レーザービア形成工程をおこなった後に、この反りが顕著に生じることがある。積層板に反りが発生すると、半導体パッケージの反りが大きくなり、実装歩留まりが低下してしまう。また、平滑化工程を分けておこなうことにより、積層板に発生する残留応力をより一層抑制することができるため、反りが抑制され、より一層信頼性に優れた積層板を得ることができる。
第二平滑化工程の回数は、とくに限定されないが、積層体の表面状態に応じて2回以上おこなってもよい。2回以上おこなうことによって、表面平滑性により一層優れた積層板を得ることができる。
第二平滑化工程は、第一平滑化工程の際に積層体にかかっている圧力を維持したまま、さらに圧力や温度などの条件を変えておこなってもよいし、第一平滑化工程後に積層体にかかっている圧力を解除後におこなってもよい。とくに、第一平滑化工程後に積層体にかかっている圧力を解除後に第二平滑化工程をおこなうのが好ましい。
第二平滑化工程は、とくに限定されないが、第一平滑化工程と同様の方法でおこなってもよいし、異なる方法でおこなってもよい。異なる方法としては、例えば、以下に示すようなベルトコンベアを用いた方法が挙げられる。
はじめに、第一平滑化工程後の積層体をベルトコンベア上に載せる。つぎに、積層体の上に金属部材などの重りを載せて積層体を加圧状態にする。つづいて、ベルトコンベアを稼働し、乾燥炉内を通過させることによって、積層体を加圧しながら加熱をおこなう。
積層体に載せる金属部材は、積層体を加圧できる質量をもつものならとくに限定されないが、耐食性や入手のし易さからステンレス鋼製の板などが好ましい。
積層体に載せる金属部材の単位面積あたりの質量は、とくに限定されないが、0.01kg/cm以上15kg/cm以下であるのが好ましい。上記範囲の質量であると、表面平滑性がより一層優れた積層体を得ることができる。
また、単位面積あたりの質量は、金属部材の厚みや枚数によって調節してもよいし、金属部材の上にさらに重りを載せて調節してもよい。
第二平滑化工程における加熱温度は、とくに限定されないが、第一平滑化工程よりも10℃以上100℃以下の範囲で温度が高い方が好ましい。第一平滑化工程の温度よりも高く設定することで、熱硬化性樹脂の反応をさらに進めながらビルドアップ材200の表面をより一層効率よく平滑化することができる。
このような第二平滑化工程は、市販されている装置を用いて実行することができるが、例えば、北川精機社製の熱成形プレス、名機製作所社製のホットプレス装置、ミカドテクノス社製のヒータープレス装置、ヘルド社のベルトプレス装置、サンドピック社製のベルトプレス装置またはこれらに同等なものを用いることができる。
(硬化工程)
平滑化工程の後は、ビルドアップ材200の熱硬化性樹脂201をさらに加熱することにより硬化させる。硬化させる温度は、とくに限定されないが、例えば100℃以上250℃以下の範囲で硬化させることができ、好ましくは150℃以上200℃以下で硬化させることができる。硬化工程は、通常は、大気圧下で積層体を加熱することによりおこなわれる。
本実施形態における硬化工程では、積層体の温度を初期温度から最高到達温度まで徐々に昇温させることが好ましい。こうすることで、積層体表面に生じる膨れと積層体の残留応力の発生を抑制しながら、ビルドアップ材200を形成する熱硬化性樹脂201を硬化することができる。積層体表面に生じる膨れが抑制されることにより、より一層表面平滑性に優れた積層板を得ることができる。
また、残留応力の発生量によっては積層板に反りが生じ、とくに、レーザービア形成工程をおこなった後に、この反りが顕著に生じることがある。積層板に反りが発生すると、半導体パッケージの反りが大きくなり、実装歩留まりが低下してしまう。硬化工程において、積層体の温度を初期温度から最高到達温度まで徐々に昇温させることにより、積層板に発生する残留応力を抑制することができるため、反りが抑制され、より一層信頼性に優れた積層板を得ることができる。
初期温度は、急激な硬化反応が起きない温度であれば、とくに限定されない。平滑化工程後に、積層体の温度を室温付近まで冷ましてから硬化工程をおこなう場合は、初期温度は室温付近が好ましい。例えば0℃以上40℃以下である。
平滑化工程後に続けて、硬化工程をおこなう場合は、積層体の温度が室温付近まで冷めてから硬化工程をおこなわなくてもよい。その場合は40℃以上が好ましく、60℃以上がより好ましい。上記下限値以上とすることにより、積層体表面に生じる膨れと積層体の残留応力の発生を抑制しながら、熱硬化性樹脂層の硬化をより一層効率よく進めることができる。
また、初期温度は、とくに限定されないが、90℃以下が好ましく、80℃以下がより好ましい。上記上限値以下とすることにより、積層体の急激な昇温が起こりにくく、積層体表面に生じる膨れと積層体の残留応力の発生をより一層抑制しながら、熱硬化性樹脂の硬化を進めることができる。
最高到達温度は、とくに限定されないが、90℃以上が好ましく、120℃以上がより好ましい。上記下限値以上とすることにより、十分に硬化を促進させることができる。
また、最高到達温度は、とくに限定されないが、230℃以下が好ましく、200℃以下がより好ましい。上記上限値以下とすることにより、積層体表面に生じる膨れと積層体の残留応力の発生を抑制しながら、熱硬化性樹脂の硬化をより一層効率よく進めることができる。
初期温度から最高到達温度までの平均の昇温速度は、急激な硬化反応が起きない速度であれば、とくに限定されないが、1℃/min以上が好ましく、3℃/min以上がより好ましい。上記下限値以上とすることにより、硬化反応をより効率よく進めることができる。
また、初期温度から最高到達温度までの平均の昇温速度は、とくに限定されないが、15℃/min以下が好ましく、12℃/min以下がより好ましい。上記上限値以下とすることにより、積層体表面に生じる膨れと積層体の残留応力の発生を抑制しながら、熱硬化性樹脂の硬化をより一層効率よく進めることができる。
なお、初期温度から最高到達温度までの平均の昇温速度は、積層体の表面温度が最高到達温度に到達するまでの時間と、最高到達温度と初期温度との差と、から算出することができる。ここで、積層体の表面温度は例えば熱電対を積層体中に埋め込んで測定することができる。
なお、初期温度から最高到達温度までの昇温速度は、一定であってもよいし、少なくとも2段階以上変更してもよい。積層体表面に生じる膨れと積層体の残留応力の発生を抑制しながら、硬化工程をより効率よく進めるためには、硬化工程の初期の昇温速度は遅く設定し、硬化が進むにつれて少しずつ昇温速度が速くなるように設定するのが好ましい。
硬化工程における積層体の加熱装置は、とくに限定されないが、公知の加熱方法が用いられる。例えば、熱風乾燥、遠赤外線加熱、高周波誘導加熱などの加熱乾燥装置またはこれらと同等なものを用いることができる。
積層体の加熱方法は、とくに限定されないが、積層体を横搬送型の加熱乾燥装置内に通して連続的に加熱してもよいし、積層体を加熱乾燥装置内に静置してバッチ式で加熱をおこなってもよい。
積層体の温度を初期温度から最高到達温度まで徐々に昇温させる方法は、とくに限定されないが、以下のような方法が挙げられる。例えば、積層体を横搬送型の加熱乾燥装置内に通して連続的に加熱する場合は、2つ以上のユニットを有する加熱乾燥装置を用いておこなうことができる。積層体が通過する最初のユニットから順番に温度を上げることによって、積層体を加熱する温度が段階的に変化する。そのため、積層体の温度は初期温度から最高到達温度まで段階的に変化させることができる。
また、積層体を加熱乾燥装置内に静置してバッチ式で加熱する場合は、例えば、加熱乾燥装置の昇温プロファイルを設定することによって、積層体の温度を初期温度から最高到達温度まで徐々に昇温させることができる。また、初期温度状態の積層体を、あらかじめ最高到達温度に設定した加熱乾燥装置内に、積層体全体が均等に加熱されるように配置することによっても、積層体の温度を初期温度から最高到達温度まで徐々に昇温させることができる。
硬化時間は、とくに限定されないが、30分以上が好ましく、45分以上がより好ましい。上記下限値以上とすることにより、十分に硬化を促進させることができる。
また、硬化時間は、とくに限定されないが、75分以下が好ましく、60分以下がより好ましい。上記上限値以下とすることにより、積層体表面に生じる膨れと積層体の残留応力の発生を抑制しながら、熱硬化性樹脂層の硬化をより一層効率よく進めることができる。
また、積層体の温度を低下させる工程も、積層体の温度を最高到達温度から徐々に降温させることが好ましい。こうすることにより、積層体の残留応力の発生を抑制しながら、積層体の温度を室温まで戻すことができる。
(レーザービア形成工程)
つぎに、硬化させたビルドアップ層300に、炭酸ガスレーザー、YAGレーザーなどのレーザーを照射して、ビア孔を形成する。レーザー照射後の樹脂残渣などは過マンガン酸塩、重クロム酸塩などの酸化剤などにより除去することが好ましい。また、平滑なビルドアップ層300の表面を同時に粗化することができ、続く金属メッキにより形成する回路の密着性を上げることができる。ビルドアップ層300は、上記粗化処理において微細な凹凸形状を均一に施すことができる。また、ビルドアップ層300表面の平滑性が高いため微細な配線回路を精度よく形成することができる。その後、最外層にソルダーレジストを形成し、露光・現像により半導体素子が実装できるよう接続用電極部を露出させ、ニッケル金メッキ処理を施し、所定の大きさに切断し、積層板を得ることができる。
本実施形態における積層板の製造方法を用いると、積層板に発生する残留応力が抑制されるため、レーザービア形成工程をおこなっても、得られる積層板に反りが発生しにくい。そのため、反りが抑制された積層板を得ることができる。
(半導体パッケージ)
つぎに、半導体パッケージについて説明する。
この半導体パッケージは、上記の積層板に半導体素子を実装し、製造することができる。半導体素子の実装方法、封止方法は特に限定されない。例えば、次のような方法で製造することができる。
まずフリップチップボンダーなどを用いて積層配線板上の接続用電極部と半導体素子の半田バンプとの位置合わせを行う。つぎに、IRリフロー装置、熱板、その他加熱装置を用いて半田バンプを融点以上に加熱し、多層プリント配線板と半田バンプとを溶融接合することにより接続する。最後に、積層配線板と半導体素子との間に液状封止樹脂を充填し、硬化させることで半導体パッケージを得ることができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
例えば、図1では、ビルドアップ層が1層のときを示したが、ビルドアップ層がコア層の片面または両面に2層以上積層した構成を採用してもよい。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例および比較例において用いた原材料は以下の通りである。
無機充填材:球状シリカ(アドマテックス社製SO−25R,平均粒径0.5μm)
エポキシ樹脂:ビフェニルアラルキル型ノボラックエポキシ樹脂(日本化薬社製NC−3000)
エポキシ樹脂:ジシクロペンタジエン型ノボラックエポキシ樹脂(DIC社製、HP−7200L)
シアネート樹脂:ノボラック型シアネート樹脂(LONZA社製Primaset PT−30)
エポキシ樹脂:ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(三菱化学社製、jER−828EL)
エポキシ樹脂:ビスフェノールF型液状エポキシ樹脂(三菱化学社製、jER−807)
フェノール硬化剤:ノボラック型フェノール樹脂(DIC社製、TD−2090−60M、60%(w/v)メチルエチルケトン溶液)
フェノキシ樹脂:三菱化学社製、YX6954BH30、30%(w/v)メチルエチルケトン/アノン溶液)
ポリビニルアセタール樹脂:積水化学社製KS−10(水酸基25mol%)
硬化触媒:2−エチル−4−メチルイミダゾール(四国化成社製2E4MZ)
カップリング剤:N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、KBM−573)
(実施例1)
(1)樹脂ワニスの調製
エポキシ樹脂としてジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(DIC社製、HP−7200L)30.0質量部、ビスフェノールF型液状エポキシ樹脂(三菱化学社製、jER807)3.0質量部、シアネート樹脂としてフェノールノボラック型シアネート樹脂(LONZA社製、PrimasetPT−30)14.0質量部、フェノキシ樹脂として三菱化学社製YX6954BH30を固形分換算で3.1質量部、硬化触媒としてイミダゾール(四国化成社製、2E4MZ)0.15質量部をメチルエチルケトンとシクロヘキサノンの混合溶媒で60分間撹拌し、溶解させた。さらにカップリング剤としてN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、KBM−573)0.05質量部と無機充填材として球状シリカ(アドマテックス社製SO−25R,平均粒径0.5μm)49.7質量部を添加して高速撹拌装置で10分撹拌し、固形分65%の樹脂ワニスを作製した。
(2)樹脂シートAの作製
得られた樹脂ワニスを厚さ36μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムの片面に、コンマコーター装置を用いて塗工した。これを160℃の乾燥装置で3分間乾燥し、樹脂厚み(ビルドアップ材の厚みに相当)が40μmの基材付き樹脂シートAを作製した。
(3)ラミネート工程
ニチゴ―・モートン社製の2ステージビルドアップラミネーターCVP300を用いて、樹脂シートAから積層体を製造した。具体的には、厚み200μmのELC−4785GS−B(住友ベークライト社製、銅箔12μm)を用いて、ドリル機で所定のところを開孔して、無電解めっきにより、導通を図り、銅箔をエッチングして回路高さが35μmの回路形成面を有するコア層を作製した。また、上記の樹脂シートAを枚葉にカットし、上記CVP300にセットして上記コア層に仮付けし、真空ラミネーター内で120℃、0.7MPa、60秒間真空ラミネーションをおこなった。
(4)平滑化工程
その後、ニチゴー・モートン社製CPV300が備えるホットプレス装置を用いて、120℃、0.6MPa、60秒間ホットプレスして平滑化した。
(5)硬化工程
その後、170℃で60分間熱処理し、ビルドアップ材の熱硬化性樹脂を硬化させ、積層板を得た。
実施例2〜7、比較例1〜4は、回路高さ、ビルドアップ材の厚み、樹脂ワニスの組成、ラミネート工程および平滑化工程の条件を表1に示す値に変えた以外は実施例1と同様の方法で、積層板を作製した。
[評価]
(1)動的粘弾性試験による複素動的粘度η1の測定
ラミネート工程を完了後、積層体表面のビルドアップ層から熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物を切り出して測定サンプルとし、動的粘弾性測定装置(Anton Paar社製、装置名Physica MCR−301)を用いて、下記の条件で複素動的粘度η1の測定をおこなった。
周波数:62.83rad/sec
測定温度:50〜200℃、3℃/min
ジオメトリー:パラレルプレート
プレート直径:10mm
プレート間隔:0.1mm
荷重(ノーマルフォース):0N(一定)
ストレイン:0.3%
測定雰囲気:空気
(2)動的粘弾性試験による複素動的粘度η2の測定
平滑化工程を完了後、積層体表面のビルドアップ層から熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物を切り出して測定サンプルとし、上記の複素動的粘度η1と同様の条件で複素動的粘度η2の測定をおこなった。
(3)積層板表面の凹凸
硬化工程後の積層板の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、隣接した、銅配線の有る部分と無い部分との厚み差を測定した。
n=10で厚み差を測定し、平均3.0μm未満のものを合格で◎とし、平均3.0μm以上3.5μm未満のものも合格で○とし、平均3.5μm以上4.5μm未満のものを不合格で△とし、平均4.5μm以上のものも不合格で×とした。結果を表1に示す。
Figure 0005141843
本発明は以下の態様も取り得る。
[1]
片面または両面に回路形成面を有するコア層の上記回路形成面に、加熱加圧下、熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物により形成されたビルドアップ材をラミネートして積層体を得るラミネート工程と、
ラミネートした上記ビルドアップ材の表面を平滑化する平滑化工程と
を連続的におこない、その後、
上記積層体を加熱して、上記熱硬化性樹脂の硬化をさらに進行させる硬化工程と
をおこなう積層板の製造方法であって、
上記ラミネート工程を完了した段階における上記ビルドアップ材の動的粘弾性試験による、測定範囲50〜200℃、昇温速度3℃/min、周波数62.83rad/secでの複素動的粘度の極小値をη1としたとき、
η1が、50Pa・s以上500Pa・s以下である、積層板の製造方法。
[2]
上記平滑化工程を完了した段階における上記ビルドアップ材の動的粘弾性試験による、測定範囲50〜200℃、昇温速度3℃/min、周波数62.83rad/secでの複素動的粘度の極小値をη2としたとき、
η2≧η1×1.1を満たす、上記[1]に記載の積層板の製造方法。
[3]
上記η2が、520Pa・s以上10,000Pa・s以下である、上記[2]に記載の積層板の製造方法。
[4]
上記ビルドアップ材の厚みが30μm以下である、上記[1]乃至[3]いずれかに記載の積層板の製造方法。
[5]
上記硬化工程において、上記積層体の温度を初期温度から最高到達温度まで徐々に昇温させる、上記[1]乃至[4]いずれかに記載の積層板の製造方法。
[6]
上記硬化工程において、上記初期温度から上記最高到達温度までの昇温速度が一定である、上記[5]に記載の積層板の製造方法。
[7]
上記硬化工程において、上記初期温度から上記最高到達温度までの昇温速度を、少なくとも2段階以上とする、上記[5]に記載の積層板の製造方法。
[8]
上記硬化工程において、上記初期温度から上記最高到達温度までの平均の昇温速度が1℃/min以上15℃/min以下である、上記[5]乃至[7]いずれかに記載の積層板の製造方法。
[9]
上記硬化工程において、上記最高到達温度が90℃以上230℃以下である、上記[5]乃至[8]いずれかに記載の積層板の製造方法。
[10]
上記平滑化工程と、上記硬化工程との間に、上記ビルドアップ材の表面をさらに平滑化する第二平滑化工程をさらにおこなう、上記[1]乃至[9]いずれかに記載の積層板の製造方法。
[11]
上記平滑化工程後に上記積層体にかかる圧力を解除後、上記第二平滑化工程をおこなう、上記[10]に記載の積層板の製造方法。
[12]
上記平滑化工程よりも加熱温度を上げて、上記第二平滑化工程をおこなう、上記[10]または[11]に記載の積層板の製造方法。
[13]
上記平滑化工程と上記第二平滑化工程との加熱温度の差が、10℃以上100℃以下である、上記[12]に記載の積層板の製造方法。
[14]
上記第二平滑化工程において、上記積層体をベルトコンベア上に載せて搬送させながら、加熱および加圧をおこなう、上記[10]乃至[13]いずれかに記載の積層板の製造方法。
[15]
上記加圧が、上記積層体上に金属部材を載せることによっておこなう、上記[14]に記載の積層板の製造方法。
[16]
上記金属部材の単位面積あたりの質量が、0.01kg/cm以上1kg/cm以下である、上記[15]に記載の積層板の製造方法。
[17]
上記金属部材が、ステンレス鋼からなる、上記[15]または[16]に記載の積層板の製造方法。
[18]
上記第二平滑化工程を2回以上おこなう、上記[10]乃至[17]いずれかに記載の積層板の製造方法。
[19]
上記ラミネート工程において、対向する一対の弾性部材で上記コア層と上記ビルドアップ材とを挟んだ状態で加熱および加圧する、上記[1]乃至[18]いずれかに記載の積層板の製造方法。
[20]
上記ビルドアップ材がロール状に巻回積層されており、
巻回積層された上記ビルドアップ材を搬送するとともに、シート状の上記コア層を搬送し、上記ラミネート工程および上記平滑化工程を連続的におこなう、上記[1]乃至[19]いずれかに記載の積層板の製造方法。
[21]
上記平滑化工程において、対向する一対の金属部材で上記コア層と上記ビルドアップ材を挟んだ状態で加熱および加圧する、上記[1]乃至[20]いずれかに記載の積層板の製造方法。
[22]
上記硬化工程の後に、さらにレーザービア形成工程をおこなう、上記[1]乃至[21]いずれかに記載の積層板の製造方法。
[23]
真空引きと加圧時間を合わせた上記ラミネート工程の時間と上記平滑化工程の時間とが等しい、上記[1]乃至[22]いずれかに記載の積層板の製造方法。
本発明はさらに以下の態様も取り得る。
[1a]
片面または両面に回路形成面を有するコア層の上記回路形成面に、加熱加圧下、熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物により形成されたビルドアップ材をラミネートして積層体を得るラミネート工程と、
ラミネートした上記ビルドアップ材の表面を平滑化する平滑化工程と
を連続的におこない、その後、
上記積層体を加熱して、上記熱硬化性樹脂の硬化をさらに進行させる硬化工程と
をおこなう積層板の製造方法であって、
上記ラミネート工程を完了した段階における上記ビルドアップ材の動的粘弾性試験による、測定範囲50〜200℃、昇温速度3℃/min、周波数62.83rad/secでの複素動的粘度の極小値をη1としたとき、
η1が、50Pa・s以上500Pa・s以下である、積層板の製造方法。
[2a]
上記平滑化工程を完了した段階における上記ビルドアップ材の動的粘弾性試験による、測定範囲50〜200℃、昇温速度3℃/min、周波数62.83rad/secでの複素動的粘度の極小値をη2としたとき、
η2≧η1×1.1を満たす、上記[1a]に記載の積層板の製造方法。
[3a]
上記η2が、520Pa・s以上10,000Pa・s以下である、上記[2a]に記載の積層板の製造方法。
[4a]
上記ビルドアップ材の厚みが30μm以下である、上記[1a]乃至[3a]いずれか一つに記載の積層板の製造方法。
[5a]
上記硬化工程において、上記積層体の温度を初期温度から最高到達温度まで徐々に昇温させる、上記[1a]乃至[4a]いずれか一つに記載の積層板の製造方法。
[6a]
上記硬化工程において、上記初期温度から上記最高到達温度までの昇温速度を、少なくとも2段階以上とする、上記[5a]に記載の積層板の製造方法。
[7a]
上記平滑化工程と、上記硬化工程との間に、上記ビルドアップ材の表面をさらに平滑化する第二平滑化工程をさらにおこなう、上記[1a]乃至[6a]いずれか一つに記載の積層板の製造方法。
[8a]
上記平滑化工程後に上記積層体にかかる圧力を解除後、上記第二平滑化工程をおこなう、上記[7a]に記載の積層板の製造方法。
[9a]
上記平滑化工程よりも加熱温度を上げて、上記第二平滑化工程をおこなう、上記[7a]または[8a]に記載の積層板の製造方法。
[10a]
上記平滑化工程と上記第二平滑化工程との加熱温度の差が、10℃以上100℃以下である、上記[9a]記載の積層板の製造方法。
[11a]
上記第二平滑化工程を2回以上おこなう、上記[7a]乃至[10a]いずれか一つに記載の積層板の製造方法。
[12a]
上記ラミネート工程において、対向する一対の弾性部材で上記コア層と上記ビルドアップ材とを挟んだ状態で加熱および加圧する、上記[1a]乃至[11a]いずれか一つに記載の積層板の製造方法。
[13a]
上記ビルドアップ材がロール状に巻回積層されており、
巻回積層された上記ビルドアップ材を搬送するとともに、シート状の上記コア層を搬送し、上記ラミネート工程および上記平滑化工程を連続的におこなう、上記[1a]乃至[12a]いずれか一つに記載の積層板の製造方法。
[14a]
上記平滑化工程において、対向する一対の金属部材で上記コア層と上記ビルドアップ材を挟んだ状態で加熱および加圧する、上記[1a]乃至[13a]いずれか一つに記載の積層板の製造方法。
[15a]
上記硬化工程の後に、さらにレーザービア形成工程をおこなう、上記[1a]乃至[14a]いずれか一つに記載の積層板の製造方法。
[16a]
真空引きと加圧時間を合わせた上記ラミネート工程の時間と上記平滑化工程の時間とが等しい、上記[1a]乃至[15a]いずれか一つに記載の積層板の製造方法。
100 積層板
101 回路
102 コア層
103 回路形成面
200 ビルドアップ材
201 熱硬化性樹脂
300 ビルドアップ層

Claims (15)

  1. 片面または両面に回路形成面を有するコア層の前記回路形成面に、加熱加圧下、熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物により形成されたビルドアップ材をラミネートして積層体を得るラミネート工程と、
    ラミネートした前記ビルドアップ材の表面を平滑化する平滑化工程と
    を連続的におこない、その後、
    前記積層体を加熱して、前記熱硬化性樹脂の硬化をさらに進行させる硬化工程と
    をおこなう積層板の製造方法であって、
    前記ラミネート工程を完了した段階における前記ビルドアップ材の動的粘弾性試験による、測定範囲50〜200℃、昇温速度3℃/min、周波数62.83rad/secでの複素動的粘度の極小値をη1としたとき、
    η1が、50Pa・s以上500Pa・s以下であり、前記平滑化工程を完了した段階における前記ビルドアップ材の動的粘弾性試験による、測定範囲50〜200℃、昇温速度3℃/min、周波数62.83rad/secでの複素動的粘度の極小値をη2としたとき、
    η2≧η1×1.1を満たす、積層板の製造方法。
  2. 前記η2が、520Pa・s以上10,000Pa・s以下である、請求項に記載の積層板の製造方法。
  3. 前記ビルドアップ材の厚みが30μm以下である、請求項1または2に記載の積層板の製造方法。
  4. 前記硬化工程において、前記積層体の温度を初期温度から最高到達温度まで徐々に昇温させる、請求項1乃至いずれか一項に記載の積層板の製造方法。
  5. 前記硬化工程において、前記初期温度から前記最高到達温度までの昇温速度を、少なくとも2段階以上とする、請求項に記載の積層板の製造方法。
  6. 前記平滑化工程と、前記硬化工程との間に、前記ビルドアップ材の表面をさらに平滑化する第二平滑化工程をさらにおこなう、請求項1乃至いずれか一項に記載の積層板の製造方法。
  7. 前記平滑化工程後に前記積層体にかかる圧力を解除後、前記第二平滑化工程をおこなう、請求項に記載の積層板の製造方法。
  8. 前記平滑化工程よりも加熱温度を上げて、前記第二平滑化工程をおこなう、請求項またはに記載の積層板の製造方法。
  9. 前記平滑化工程と前記第二平滑化工程との加熱温度の差が、10℃以上100℃以下である、請求項に記載の積層板の製造方法。
  10. 前記第二平滑化工程を2回以上おこなう、請求項乃至いずれか一項に記載の積層板の製造方法。
  11. 前記ラミネート工程において、対向する一対の弾性部材で前記コア層と前記ビルドアップ材とを挟んだ状態で加熱および加圧する、請求項1乃至1いずれか一項に記載の積層板の製造方法。
  12. 前記ビルドアップ材がロール状に巻回積層されており、
    巻回積層された前記ビルドアップ材を搬送するとともに、シート状の前記コア層を搬送し、前記ラミネート工程および前記平滑化工程を連続的におこなう、請求項1乃至1いずれか一項に記載の積層板の製造方法。
  13. 前記平滑化工程において、対向する一対の金属部材で前記コア層と前記ビルドアップ材を挟んだ状態で加熱および加圧する、請求項1乃至1いずれか一項に記載の積層板の製造方法。
  14. 前記硬化工程の後に、さらにレーザービア形成工程をおこなう、請求項1乃至1いずれか一項に記載の積層板の製造方法。
  15. 真空引きと加圧時間を合わせた前記ラミネート工程の時間と前記平滑化工程の時間とが等しい、請求項1乃至1いずれか一項に記載の積層板の製造方法。
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