JP5139649B2 - 操作ペダルの支持構造 - Google Patents

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Description

本発明は、操作ペダルの支持構造に関する。
ブレーキペダルやクラッチペダル等の車両前後方向に揺動操作されるペダル本体は、ペダルブラケットを介してダッシュパネルに支持されるようになっている。すなわち、ダッシュパネルに対しペダルブラケットが固定されて、ペダル本体は、その上端側で車幅方向に延びる第1支軸を介してペダルブラケットに対し前後方向に揺動自在に保持される一方、その下端側で乗員により足踏み操作される。かかるペダル本体は、車両の衝突時(前方衝突時)に、乗員の足部保護のために、特にその下端側で、大きく後方へ移動しないようにすることが要求される。
かかる要求に対応する技術として、例えば下記特許文献1には、ペダルブラケットに対して回動レバーを車幅方向に伸びる第2支軸によって揺動自在に保持させて、車両の衝突時には、回動レバーが車体側部材と当接することにより、第2支軸を中心として回動されて、この回動レバーの回動により、ペダル本体を支持している第1支軸を強制的に後方へ変位させることが提案されている。また、例えば下記特許文献2には、車両の衝突時に、ペダル本体の揺動支点となる回転軸を、ペダル本体の下端部に設けられたペダル踏込み部に対して相対的に車両後方側に変位させるようなペダル支持構造において、上記回転軸を上方の初期位置に保持させるためにスプリングの付勢力を利用したものが開示されている。更に、例えば下記特許文献3には、車両の衝突時に、ペダル本体の支軸を保持するペダルブラケットを車幅方向に拡開変形させることにより、ペダルブラケットからペダル本体を離脱させるものが開示されている。
特表2005−510785号公報 特許3269372号公報 欧州特許出願公開第0659615号明細書
前述した特許文献1及び2に記載されたものでは、通常時に、操作ペダルの支軸が脱落しないようにしているが、ドライバによるペダル踏み込み操作に起因して下方への大きな荷重が作用した場合に、操作ペダルの支軸が脱落してしまうおそれがある。また、特許文献3に記載されたものでは、車両の衝突時にペダルブラケットが拡開変形される際に、斜め方向の荷重が作用する等によりペダル本体が傾斜状態になると、ペダル本体のペダルブラケットからの確実な離脱ということを確保することが難しくなる。
この発明は、上記技術的課題に鑑みてなされたもので、通常時に、ペダル本体の不用意な脱落を確実に規制することができ、かつ、車両衝突時にはペダル本体の後退を確実に防止することができる操作ペダルの支持構造を提供することを目的とする。
そこで、本願の請求項1に係る発明は、ダッシュパネルの車両後方に設けられ、車両前後方向に揺動操作される操作ペダルの支持構造において、上記ダッシュパネルに取り付けられ車体の後方側に延びるペダルブラケットであって、車幅方向に延びる第1支軸及び第2支軸の各々を支持する支持部がそれぞれ設けられたペダルブラケットと、該ペダルブラケットにより支持される第1支軸を介して揺動自在に支持されたペダル本体と、上記ペダルブラケットにより支持される第2支軸を介して揺動自在に支持されるとともに、車両衝突時に、車体側部材と干渉することにより上記第2支軸まわりに回動変位し、上記第1支軸を下方に押し下げることで上記ペダルブラケットに対する第1支軸の変位を可能とする回動レバーと、上記第1支軸を挿通させる挿通孔を有し、一端側で上記ペダルブラケットに揺動可能に支持される一方、他端側で上記回動レバーに係合することで、上記ペダル本体に下向きの荷重が加えられたときの第1支軸の下方への変位を規制する脱落規制部材と、を有しており、車両衝突時に、上記回動レバーの回動に伴い上記脱落規制部材が上記第1支軸の支持部から下方退避することで第1支軸の変位の規制を解除する一方、上記ペダル本体に下向きの荷重が加えられたときには、上記脱落規制部材が、上記回動レバーに係合する他端側で、上記回動レバーが上記第1支軸を下方に押し下げる方向と逆向きに付勢する力を該回動レバーに作用させるように構成されている、ことを特徴としたものである。
また、本願の請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、上記脱落規制部材は、上記回動レバーに係合する他端側に、車両後方に延びる延出部を備えるとともに、上記回動レバーは、上記延出部を支持しつつ係合するように車幅方向に延びる突出部を備え、上記脱落規制部材の延出部と上記回動レバーの突出部との係合部は、該係合部と、上記脱落規制部材の一端側の上記ペダルブラケットによる支持部と、を結ぶ直線上で、この直線に直角に交差し上記第2支軸の中心を通る直線よりも車両後方側に位置しており、車両衝突時には、上記回動レバーの回動に伴い上記突出部が上記延出部に対し係合解除するように変位することで、上記脱落規制部材が上記第1支軸の支持部から下方へ退避させられる一方、上記ペダル本体に下向きの荷重が加えられたときには、該荷重が上記第1支軸を介し脱落規制部材に作用して、上記回動レバーが上記第1支軸を下方に押し下げる方向と逆向きに付勢させられる、ことを特徴としたものである。
更に、本願の請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、上記脱落規制部材の延出部において、上記回動レバーの突出部に係合する面が、上記脱落規制部材に下向きの荷重が加えられたときに上記延出部が上記突出部を付勢しつつ変位するように、車両後方に位置するほど下方に位置するように傾斜付けられている、ことを特徴としたものである。
また、更に、本願の請求項4に係る発明は、請求項2に係る発明において、上記回動レバーの突出部が、上記第2支軸の前側下方に位置させられ、上記脱落規制部材の延出部に係合するように設けられている、ことを特徴としたものである。
また、更に、本願の請求項5に係る発明は、請求項1〜4に係る発明のいずれかにおいて、上記ペダルブラケットに設けられた第1支軸用の支持部において、通常時には、該第1支軸の下方変位を規制する一方、車両衝突時には、上記回動レバーの回動変位に応じて第1支軸が下方に脱落するのを許容する規制部が設けられている、ことを特徴としたものである。
また、更に、本願の請求項6に係る発明は、請求項5に係る発明において、上記支持部から第1支軸が脱落した直後にペダルブラケットからペダル本体を離脱させるように構成されている、ことを特徴としたものである。
本願の請求項1に係る発明によれば、車両衝突時に、第1支軸の変位の規制が解除されることでペダル本体が脱落させられる一方、例えばペダル踏み込み操作時など、ペダル本体に比較的大きな下向きの荷重が加わったときに、回動レバーが第1支軸を下方に押し下げる方向と逆向きに付勢する力が回動レバーに作用するため、荷重に対するペダル本体の確実な支持を実現することができる。
また、本願の請求項2に係る発明によれば、脱落規制部材の延出部と回動レバーの突出部との係合部は、該係合部と、上記脱落規制部材の一端側のペダルブラケットによる支持部と、を結ぶ直線上で、この直線に直角に交差し上記第2支軸の中心を通る直線よりも車両後方側に位置しており、車両衝突時には、回動レバーの回動に伴い突出部が延出部に対し係合解除するように変位することで、上記脱落規制部材が上記第1支軸の支持部から下方へ退避させられ、第1支軸の変位の規制が解除されることでペダル本体が脱落させられる一方、上記ペダル本体に下向きの荷重が加えられたときには、該荷重が上記第1支軸を介し脱落規制部材に作用して、上記回動レバーが上記第1支軸を下方に押し下げる方向と逆向きに付勢させられ、荷重に対するペダル本体の確実な支持を実現することができる。
更に、本願の請求項3に係る発明によれば、脱落規制部材の延出部における上記回動レバーの突出部に係合する面が、上記ペダル本体に下向きの荷重が加えられたときに上記延出部が突出部を付勢しつつ変位するように、車両後方に位置するほど下方に位置するように傾斜付けられることで、請求項に係る発明と同様の効果を奏することができる。
また、更に、本願の請求項4に係る発明によれば、回動レバーの突出部と脱落規制部材の延出部とが互いに係合する位置が、第2支軸の前側下方に設定されることで、請求項に係る発明と同様の効果を奏することができる。
また、更に、本願の請求項5に係る発明によれば、通常時に該第1支軸の下方変位を規制する一方、車両衝突時には上記回動レバーの回動変位に応じて第1支軸が下方に脱落するのを許容する規制部が設けられることで、通常時における第1支軸の下方への変位を規制することができる。
また、更に、本願の請求項6に係る発明によれば、第1支軸の脱落直後にペダル本体をペダルブラケットから離脱させるという簡単な構成でペダル本体の後退を確実に防止することができる。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るブレーキペダルの支持構造の側面図である。図1において、エンジンルームと車室とを仕切るダッシュパネル1には、ブレーキブースタ2と、ブレーキペダル3を車両前後方向に揺動自在に支持するペダルブラケット10と、が取り付けられている。ブレーキペダル3は、その支軸から車幅方向内側に向かって斜め下方に延びており、その下端部には、ペダル踏込み部3aが設けられている。ペダルブラケット10には、車両前突時にブレーキペダル3の支軸をペダルブラケット10から下側に脱落させる回動レバー20が枢支されている。ブレーキブースタ2は、ブレーキペダル3にプッシュロッド2aを介して連結されている。回動レバー20の車両後方には、パイプからなるステアリングコラム支持用のインストルメントパネルレインフォースメント5が配設されており、このインストルメントパネルレインフォースメント5には、通常時に回動レバー20の後端部と所定間隔だけ離れて対向する車体側部材5aが設けられている。
図2及び3は、それぞれ、ブレーキペダル3の支持構造の分解斜視図及び通常時におけるブレーキペダル3の支持構造の側面図である。ペダルブラケット10は、基本的に、ダッシュパネル1にボルト止めされる取付基板11と、この取付基板11の左右両端縁部から車両後方に延びる左右一対の側板12と、を有している。各側板12には、車幅方向に延びるブレーキペダル3の第1支軸40を挿通支持するための円状の第1支持孔13aが形成されている。そして、各第1支持孔13aの周縁部が第1支軸40を支持するための支持部13をそれぞれ構成している。
本実施形態では、第1支軸40として、一端部にネジ40aが切られ、他端部にボルトヘッド40bが設けられたボルトが採用される。ネジ40aは、ペダルブラケット10に対する第1支軸40の取付け後において右側の側板の外面よりも車幅方向外側に位置するように切られている。そして、各第1支持孔13aとブレーキペダル3上端側のボス部3bに形成された挿通孔3cとに第1支軸40を挿通させた状態で、ナット41を第1支軸のネジ40aにワッシャー42を介して螺合させることで、ブレーキペダル3が、ペダルブラケット10に対して第1支軸40を中心として揺動自在に支持される。また、ネジ40a及びワッシャー42の構成によれば、ブレーキペダル3の操作時に第1支軸40に荷重が作用した場合に、ネジ40aがペダルブラケット10の支持部13を傷付けることを抑制することができる。
更に、各支持部13の第1支持孔13aの下側には、幅が第1支軸40の軸径よりも小さい開口部13bが形成されているとともに、それぞれ車両後方及び前方に突起して互いに開口部13bを介して対向する前後一対の突起部13c(規制部)が配設されている。各突起部13cは、車両前突時以外の通常時には、第1支軸40を支持してその下側への脱落を規制する一方、車両前突時には、回動レバー20の回動に伴い第1支軸40が下方へ押し下げられることで変形して第1支軸40の脱落を許可するようになっている。各支持部13の開口部13bの下側には、幅が第1支軸40の軸径よりも大きい切欠き部14が形成されている。また、本実施形態では、各側板12の第1支持孔13aの前側下方に、突出ピン18が側板内面から車幅方向内側に延びるように設けられている。
加えて、図2からよく分かるように、各側板12の第1支持孔13aの後側には、車幅方向に延びる回動レバー20の第2支軸50を挿通支持する円状の第2支持孔15が形成されている。第2支軸50としては、一端側にネジ50aが切られ、他端側にボルトヘッド50bが設けられたボルトが採用される。そして、各第2支持孔15と回動レバー20に形成された各挿通孔21aとに第2支軸50を挿通させた状態で、ナット(不図示)を第2支軸50のネジ50aに螺合させることで、回動レバー20がペダルブラケット10に第2支軸50を中心として回動自在に支持される。
回動レバー20は、横断面略コ字状に形成されており、それぞれペダルブラケット10の各側板12の内面に沿って延び下端部に円状の第2支軸50用の挿通孔21aが形成された左右一対の側板21と、両側板21の上端縁部を互いに連結する天板22と、を有している。この回動レバー20では、各側板21における第1支軸40(厳密にはブレーキペダル3のボス部3b)に対向する部分に、円弧状に形成されてなる円弧部21bが構成されており、回動レバー20は、組立状態にて、各円弧部21bが、円筒状のボス部3bの外周面に対して僅かなクリアランスを介して位置するように設定されることとなる。また、各側板21の下端部近傍には、車幅方向外側に突出する突出ピン(突出部)23が設けられている。また、天板22の下端部には折曲げ部22aが形成され、この折曲げ部22aが、ペダルブラケット10の側板12に設けられたストッパ12aに当接することで、回動レバー20の時計回りの回動が規制されるようになっている。
更に、本実施形態では、例えばドライバによるペダル踏み込み操作時に、ブレーキペダル3に対して下向きに比較的大きな荷重が加えられたときのブレーキペダル3の不用意な脱落を防止するために、脱落規制部材30が採用されている。この脱落規制部材30は、横断面略コ字状に形成されており、それぞれペダルブラケット10の各側板12の内面及び回動レバー20の各側板21の外面に沿って延びる左右一対の側板31と、両側板31の下端縁部を互いに連結する連結部32と、を有している。
脱落規制部材30の各側板31には、第1支軸40を挿通させる挿通孔33が形成されている。本実施形態では、挿通孔33として、第1支軸40の軸径よりも大きな径を備えた孔が形成される。組立状態にて、脱落規制部材30の各側板31は、挿通孔33がブレーキペダル3のボス部3bに形成された挿通孔3cと対応するように、ボス部3bの左右端面に沿って配置されることとなる。
また、脱落規制部材30の下端前方には、ペダルブラケット10の側板内面に設けられた突出ピン18に対して上方から係合するピン受け部34が設けられている。通常時には、ピン受け部34及び突出ピン18が互いに係合することにより、脱落規制部材30は、ペダルブラケット10に揺動可能に支持される。更に、脱落規制部材30の下端後方には、回動レバー20の側板外面に設けられた突出ピン23に対して上方から係合する延出部35が設けられている。この延出部35においては、突出ピン23に係合する下側面(以下、係合面という)35aが、車両後方に位置するほど下方に位置するように傾斜付けられている。
図3に示すように、通常時には、第1支軸40が第1支持孔13aにより挿通支持され、また、回動レバー20は、その円弧部21bがブレーキペダル3のボス部3bの外周面に対して僅かなクリアランスを介して位置するように設定される。更に、脱落規制部材30は、その一端側で、ピン受け部34がペダルブラケット10側の突出ピン18に係合することで、揺動可能に支持される一方、その他端側で、延出部35が回動レバー20側の突出ピン23に係合することで支持される。
以下、ブレーキペダル3の支持構造の動作について説明する。
図4は、ブレーキペダル3に下向きの荷重が加わったときにおけるブレーキペダル3の支持構造の側面図である。まず、ブレーキペダル3に下向きの荷重が加わると、第1支軸40がブレーキペダル3のボス部3bとともに下側に引っ張られる。これに伴い、ペダルブラケット10の突起部13cが変形し、開口部13bが拡開変形する。そして、第1支軸40がブレーキペダル3のボス部3bとともに下方へ僅かに変位する。このとき、図4に示すように、第1支軸40は、脱落規制部材30に形成された挿通孔33の下側周縁部に当接して、脱落規制部材30を下向きに押す。これにより、脱落規制部材30の延出部35には下向きの荷重が加わることになり、延出部35が突出ピン23を下方に付勢しつつ変位することで、回動レバー20がブレーキペダル3のボス部3b及び第1支軸40を下方に押し下げる方向と逆向き(矢印D1で示す方向)に付勢される(なお、前述したように、ストッパ12aにより回動レバー20の時計回りの回動は規制されている)。これにより、回動レバー20からブレーキペダル3のボス部3bに対して荷重が加わることは防止される。また、この間、脱落規制部材30は車両前後で突出ピン18及び23により支持されており、また、第1支軸40は、脱落規制部材30の挿通孔33内に保持されているため、ブレーキペダル3が脱落することは防止される。
なお、延出部35の係合面35aは、車両後方に位置するほど下方に位置するように傾斜付けられていることを前述したが、具体的には、係合面35aが、脱落規制部材30に下向きの荷重が加えられたときに、延出部35が突出ピン23を付勢しつつ変位するように傾斜付けられている。
このように、例えばペダル踏み込み操作時など、ブレーキペダル3に比較的大きな下向きの荷重が加わったときには、回動レバー20が第1支軸40を下方に押し下げる方向と逆向きの付勢力が回動レバー20に作用するため、荷重に対するブレーキペダルの確実な支持を実現することができる。
次に、車両前突時におけるブレーキペダル3の支持構造の動作について説明する。図5及び6は、それぞれ、車両前突時の初期段階におけるブレーキペダル3の支持構造の側面図、及び、ブレーキペダル3の第1支軸40が脱落した状態におけるブレーキペダル3の支持構造の側面図である。車両前突時には、ダッシュパネル1(図1参照)及びペダルブラケット10が車両後方に移動し、回動レバー20の側板21の後端部が車体側部材5aに当接する。これに伴い、回動レバー20が第2支軸50を中心として符号D2で示す方向(反時計回り)に回動する。なお、図5及び6では、回動前の回動レバー20の後端部を一点鎖線で示す。かかる回動レバー20の回動に伴い、その円弧部21bがブレーキペダル3のボス部3bを下側に押し、これにより、第1支軸40が下側に押されることとなる。
第1支軸40が下方に変位すると、図5に示すように、ペダルブラケット10の突起部13cが変形し、開口部13bが拡開変形する。また、同時に、回動レバー20の突出ピン23が車両後方へ変位して、脱落規制部材30の延出部35に対して係合解除する。これにより、支持部13による第1支軸40の支持が解除されるとともに、突出ピン23による脱落規制部材30の係合支持が解除され、結果として、脱落規制部材30が第1支軸40の支持部13(図2参照)から下方退避して、図6に示すように、第1支軸40が、ペダルブラケット10から脱落する。これにより、ブレーキペダル3が脱落することとなる。
なお、本実施形態では、脱落規制部材30の延出部35の係合面35aが傾斜付けられることから、回動レバー20が符号D2へ回動した場合に、第1支軸40が脱落するまでのストロークにおいて、脱落規制部材30が浮き上がる方向に力が加わるが、前述したように、脱落規制部材30の挿通孔33として、第1支軸40の軸径よりも大きな径を備えた孔が形成されることにより所定のクリアランスが確保され、脱落規制部材30の浮き上がりに伴い、第1支軸40が浮き上がることを防止することができる。
このように、車両前突時には、回動レバー20の回動に伴い、脱落規制部材30及び第1支軸40が脱落することで、ブレーキペダル3が脱落するため、ブレーキペダル3の後退を確実に防止することができる。なお、本実施形態では、突出ピン23と延出部35の係合面35aとの係合部が、当該係合部と突出ピン18とピン受け部34との係合部を結ぶ直線上で、この直線に直角に交差し第2支軸50の中心を通る直線よりも車両後方側に位置させられ、これにより、ブレーキペダル3に下向きの荷重が加えられた場合に、回動レバー20への時計回りの付勢力が作用することとなる。
(実施形態2)
次に、図7及び8を参照しながら、主として、前述した実施形態1における場合とは形状の異なる回動レバー及び脱落規制部材を採用したブレーキペダル3の支持構造について説明する。なお、以下では、前述した実施形態1における場合と同様の構成については、同一の符号を付し、それ以上の説明を省略する。
図7及び8は、それぞれ、実施形態2に係るブレーキペダル3の支持構造の分解斜視図及び通常時におけるブレーキペダル3の支持構造の側面図である。この実施形態では、回動レバー60が、それぞれペダルブラケット10の各側板12の内面に沿って延び下端部に円状の第2支軸50用の挿通孔61aが形成された左右一対の側板61と、両側板61の上端縁部を互いに連結する天板62と、を有している。この回動レバー60では、各側板61における第1支軸40(厳密には、ブレーキペダル3のボス部3b)に対向する部分に、円弧状に形成されてなる円弧部61bが構成されており、回動レバー60は、組立状態にて、各円弧部61bが、円筒状のボス部3bの外周面に対して僅かなクリアランスを介して位置するように設定されることとなる。また、各側板61の下端部には、車幅方向外側に突出する突出部63が設けられている。この突出部63は、第2支軸50用の挿通孔61aの前側下方に位置させられる。更に、天板62の下端部には、前述した実施形態1における回動レバー20の折曲げ22aと同様に、ペダルブラケット10の側板12に設けられたストッパ12aに当接して、回動レバー20の時計回りの回動が規制する折曲げ部62aが形成されている。
他方、脱落規制部材70は、それぞれペダルブラケット10の各側板12の内面及び回動レバー60の各側板61の外面に沿って延びる左右一対の側板71と、両側板71の下端縁部を互いに連結する連結部72と、を有している。脱落規制部材70の各側板71には、第1支軸40を挿通させる挿通孔73が形成されている。組立状態にて、脱落規制部材70の各側板71は、挿通孔73がブレーキペダル3のボス部3bに形成された挿通孔3cと対応するように、ボス部3bの左右端面に沿って配置されることとなる。
また、脱落規制部材70の前端部には、ペダルブラケット10の側板内面に設けられた突出ピン19を挟み込んで係合するピン受け部74が設けられている。通常時には、ピン受け部74及び突出ピン19が互いに係合することにより、脱落規制部材70は、ペダルブラケット10に揺動可能に支持される。更に、脱落規制部材70の下端後方には、回動レバー60の側板外面に設けられた突出部63に対して上方から係合する延出部75が設けられている。
図8に示すように、通常時には、第1支軸40が第1支持孔13aにより挿通支持され、また、回動レバー60は、その円弧部61bがブレーキペダル3のボス部3bの外周面に対して僅かなクリアランスを介して位置するように設定される。更に、脱落規制部材70は、その一端側で、ピン受け部74がペダルブラケット10側の突出ピン19に係合することで、揺動可能に支持される一方、その他端側で、延出部75が回動レバー60側の突出部63に係合することで支持される。本実施形態では、前述したように、回動レバー60において、突出部63が、第2支軸50用の挿通孔61aの前側下方に位置するように設けられることから、突出部63と延出部75とは、第2支軸50の前側下方において互いに係合することとなる。
かかる構成を備えたブレーキペダル3の支持構造に関し、ブレーキペダル3に下向きの荷重が加わったときにおける動作及び車両前突時における動作は、実施形態1に係るブレーキペダル3の支持構造について図4〜6を参照しながら説明した動作と同様であるため、これ以上の説明を省略する。
なお、本発明は、例示された実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計上の変更が可能であることは言うまでもない。
前述した実施形態では、第1支軸40の下方への変位を規制することができれば、第1支軸40を挿通支持するものでなく、例えば、第1支軸40の下方にて車両前後方向に延びることで第1支軸40を支持する脱落規制部材等、他の形状を備えた脱落規制部材が採用されてもよい。また、前述した実施形態では、回動レバー20の回動に伴い、ブレーキペダル3のボス部3bを下側に押すと同時に脱落規制部材30,70の係合解除が行われるようにしたが、ボス部3bと回動レバーの円弧部21bとの間に所定量のクリアランスを設定し、脱落規制部材30,70の係合解除後に回動レバー20がボス部3bを下側に押すように設定してもよい。更に、前述した実施形態では、本発明がブレーキペダル3の支持構造に適用された例が取り上げられたが、これに限定されることなく、本発明は、例えばアクセルペダル,クラッチペダル等の他の操作ペダルにも同様に適用可能である。
本発明の実施形態1に係るブレーキペダルの支持構造の側面図である。 上記ブレーキペダルの支持構造の分解斜視図である。 通常時における上記ブレーキペダルの支持構造の側面図である。 上記ブレーキペダルに下向きの荷重が加わったときにおけるブレーキペダルの支持構造の側面図である。 車両前突時の初期段階における上記ブレーキペダルの支持構造の側面図である。 上記ブレーキペダルの第1支軸が脱落した状態におけるブレーキペダルの支持構造の側面図である。 本発明の実施形態2に係るブレーキペダルの支持構造の分解斜視図である。 上記実施形態2に係る通常時におけるブレーキペダルの支持構造の側面図である。
符号の説明
1…ダッシュパネル,3…ブレーキペダル,3b…ボス部,5a…車体側部材,10…ペダルブラケット,13…支持部,13a…第1支持孔,13b…開口部,13c…突起部,15…第2支持孔,18,19…突出ピン,20,60…回動レバー,21b,61b…円弧部,23…突出ピン,30,70…脱落規制部材,33,73…挿通孔,34,74…ピン受け部,35,75…延出部,35a…係合面,40…第1支軸,50…第2支軸,63…突出部。

Claims (6)

  1. ダッシュパネルの車両後方に設けられ、車両前後方向に揺動操作される操作ペダルの支持構造において、
    上記ダッシュパネルに取り付けられ車体の後方側に延びるペダルブラケットであって、車幅方向に延びる第1支軸及び第2支軸の各々を支持する支持部がそれぞれ設けられたペダルブラケットと、
    上記ペダルブラケットにより支持される第1支軸を介して揺動自在に支持されたペダル本体と、
    上記ペダルブラケットにより支持される第2支軸を介して揺動自在に支持されるとともに、車両衝突時に、車体側部材と干渉することにより上記第2支軸まわりに回動変位し、上記第1支軸を下方に押し下げることで上記ペダルブラケットに対する第1支軸の変位を可能とする回動レバーと、
    上記第1支軸を挿通させる挿通孔を有し、一端側で上記ペダルブラケットに揺動可能に支持される一方、他端側で上記回動レバーに係合することで、上記ペダル本体に下向きの荷重が加えられたときの第1支軸の下方への変位を規制する脱落規制部材と、を有しており、
    車両衝突時に、上記回動レバーの回動に伴い上記脱落規制部材が上記第1支軸の支持部から下方退避することで第1支軸の変位の規制を解除する一方、上記ペダル本体に下向きの荷重が加えられたときには、上記脱落規制部材が、上記回動レバーに係合する他端側で、上記回動レバーが上記第1支軸を下方に押し下げる方向と逆向きに付勢する力を該回動レバーに作用させるように構成されている、ことを特徴とする操作ペダルの支持構造。
  2. 上記脱落規制部材は、上記回動レバーに係合する他端側に、車両後方に延びる延出部を備えるとともに、上記回動レバーは、上記延出部を支持しつつ係合するように車幅方向に延びる突出部を備え、
    上記脱落規制部材の延出部と上記回動レバーの突出部との係合部は、該係合部と、上記脱落規制部材の一端側の上記ペダルブラケットによる支持部と、を結ぶ直線上で、この直線に直角に交差し上記第2支軸の中心を通る直線よりも車両後方側に位置しており、
    車両衝突時には、上記回動レバーの回動に伴い上記突出部が上記延出部に対し係合解除するように変位することで、上記脱落規制部材が上記第1支軸の支持部から下方へ退避させられる一方、上記ペダル本体に下向きの荷重が加えられたときには、該荷重が上記第1支軸を介し脱落規制部材に作用して、上記回動レバーが上記第1支軸を下方に押し下げる方向と逆向きに付勢させられる、ことを特徴とする請求項1記載の操作ペダルの支持構造。
  3. 上記脱落規制部材の延出部において、上記回動レバーの突出部に係合する面が、上記脱落規制部材に下向きの荷重が加えられたときに上記延出部が上記突出部を付勢しつつ変位するように、車両後方に位置するほど下方に位置するように傾斜付けられている、ことを特徴とする請求項2記載の操作ペダルの支持構造。
  4. 上記回動レバーの突出部が、上記第2支軸の前側下方に位置させられ、上記脱落規制部材の延出部に係合するように設けられている、ことを特徴とする請求項2記載の操作ペダルの支持構造。
  5. 上記ペダルブラケットに設けられた第1支軸用の支持部において、通常時には、該第1支軸の下方変位を規制する一方、車両衝突時には、上記回動レバーの回動変位に応じて第1支軸が下方に脱落するのを許容する規制部が設けられている、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一に記載の操作ペダルの支持構造。
  6. 上記支持部から第1支軸が脱落した直後にペダルブラケットからペダル本体を離脱させるように構成されている、ことを特徴とする請求項5記載の操作ペダルの支持構造。
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