JP2008062864A - 操作ペダルの支持構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明は、通常時にペダル本体の支軸を所定位置に安定して保持でき、ドライバーが受けるペダル本体の踏込み量の感覚にばらつきが生じることを抑制しつつも、車両の衝突時には、上記支軸を確実に脱落させることができる操作ペダルの支持構造を提供することを目的とする。
【解決手段】車両の衝突時に車体側部材33と干渉することにより第2支軸17を支点に回動、変位して第1支軸13を下方に押動し、ペダルブラケット3に対する第1支軸13の移動を可能とする回動レバー5を備え、第1支軸13を支持するペダルブラケット3の支持部20に、第1支軸13の脱落を規制する抜け止め部16を形成するとともに、該抜け止め部16を支持して、支持部20を補強する回動レバー側突起部29を回動レバー5に備えた。
【選択図】図3
【解決手段】車両の衝突時に車体側部材33と干渉することにより第2支軸17を支点に回動、変位して第1支軸13を下方に押動し、ペダルブラケット3に対する第1支軸13の移動を可能とする回動レバー5を備え、第1支軸13を支持するペダルブラケット3の支持部20に、第1支軸13の脱落を規制する抜け止め部16を形成するとともに、該抜け止め部16を支持して、支持部20を補強する回動レバー側突起部29を回動レバー5に備えた。
【選択図】図3
Description
この発明は、ダッシュパネルに枢支され、車体の前後方向に揺動操作可能とされる操作ペダルの支持構造に関する。
一般に、自動車の衝突(前突)時には、その衝突を回避するためにドライバーがブレーキペダルを踏んで自動車を制動しているにもかかわらず、自動車が停止せずに衝突してしまうというブレーキペダルの踏込み状態での衝突が多い。
その場合、衝突に伴って車体前部が衝突エネルギーを吸収しながら潰れ、エンジンルーム内に配置されているエンジンが、その後側に位置するエンジンルームと車室とを仕切るダッシュパネルを押しながら後退する。ダッシュパネルの車体前側には、ブレーキブーストが設けられ、このブレーキブーストに対し、ダッシュパネル後方に位置するブレーキペダルがプッシュロッドを介して連結されている。このため、ダッシュパネル(ブレーキブースト)の後退移動に伴いプッシュロッドを介してプレーキペダルも押されて後退することとなる。その結果、衝突直前までブレーキペダルを踏込んでいるドライバーの足に衝突荷重が作用して大きなキックバックが生じ、そのドライバーの足に衝撃がかかるという問題がある。
そこで、従来、このような問題に対処するため、種々の対策が提案されている。例えば、特許文献1には、前端部がダッシュパネルに固定され、中央部においてペダル本体の支軸を支持するペダルブラケットと、このペダルブラケットの後端部に回動自在に支持された回動レバーとを備えたペダル取付け装置が開示されている。このペダル取付け装置では、衝突時に回動レバーが車体側部材に当接して回動することでペダル本体の支軸を下側に押すようにしており、それによってペダル本体の支軸をペダルブラケットのガイド部に沿って下方に脱落させるようにしている。
特許文献2には、前端部がダッシュパネルに固定され、後部においてペダル本体の支軸を支持するペダルブラケットと、このペダルブラケットの後端部に回動自在に支持された回動レバーとを備え、この回動レバーと車体側部材との間にスプリングが設けられたペダル構造が開示されている。このペダル構造では、衝突時に回動レバーが車体側部材との当接及びスプリングの付勢力によって回動することでペダル本体の支軸を下側に押すようにしており、それによってペダル本体の支軸を下方に脱落させるようにしている。
そして、両者いずれの場合も、上述の如く、ペダル本体の支軸を脱落させることで、ブレーキペダルのペダル踏込み部が車体後方へ移動するのを抑制し、ダッシュパネルが変形したにも拘わらず、運転席の足下に大きなスペースを維持し、ドライバーの足に作用する衝撃を緩和している。
特表2005−510785号公報
特許第3269372号公報
ところで、上記特許文献1に開示のものでは、上記ペダル本体の支軸は、通常時、回動レバーによって支持され、所定の位置に保持される構成となっている。
また、上記特許文献2に開示のものでは、上記ペダル本体の支軸は、通常時、上記スプリングとペダルブラケットの壁部とにより所定の角度位置に保持された回動レバーによって支持され、所定の位置に保持される構成となっている。
しかしながら、上記特許文献1及び2では、通常時に、上記ペダル本体の支軸を回動レバーで直接的に支持しているため、ドライバーが大きな負荷を伴って上記ペダル本体を踏込み操作した時、上記回動レバーが回動する可能性があり、上記支軸が所定位置から変位してしまう虞がある。
従って、上記特許文献1、2に開示の構成では、上記支軸の支持が不安定となるため、上記ペダル本体の踏込み操作の際にドライバーが受ける踏込み量の感覚にばらつきが生じてしまう虞がある。
この発明は、通常時にペダル本体の支軸を所定位置に安定して保持でき、ドライバーが受けるペダル本体の踏込み量の感覚にばらつきが生じることを抑制しつつも、車両の衝突時には、上記支軸を確実に脱落させることができる操作ペダルの支持構造を提供することを目的とする。
この発明の操作ペダルの支持構造は、ダッシュパネルに枢支され、車体の前後方向に揺動操作可能とされる操作ペダルの支持構造であって、車体の後方側に延びるように上記ダッシュパネルに取付けたペダルブラケットと、該ペダルブラケットに車幅方向に延びるように設置した第1支軸を介して揺動自在に支持されたペダル本体と、上記ペダルブラケットに車幅方向に延びるように設置した第2支軸を介して揺動自在に支持されるとともに、車両の衝突時に車体側部材と干渉することにより上記第2支軸を支点に回動、変位して上記第1支軸を下方に押動し、上記ペダルブラケットに対する第1支軸の移動を可能とする回動レバーとを備え、上記第1支軸を支持する上記ペダルブラケットの支持部に、上記第1支軸の脱落を規制する抜け止め部を形成するとともに、該抜け止め部を支持して、上記支持部を補強する補強部を上記回動レバーに備え、該補強部は、車両の衝突時の上記回動レバーの回動によって上記抜け止め部の支持状態を解除し、上記抜け止め部は、上記第1支軸の脱落の規制を解除することを特徴とする。
この構成によれば、通常時、所定位置に固定された上記ペダルブラケットの支持部に上記第1支軸を直接的に支持させつつ、上記補強部が上記抜け止め部を支持して上記支持部を補強していることにより、ドライバーが大きな負荷を伴ってペダル本体を踏込み操作したとしても、上記支持部による上記第1支軸の支持を安定化させることができ、上記第1支軸を所定位置に安定して保持することができる。従って、上記ペダル本体の踏込み操作の際にドライバーが受ける踏込み量の感覚にばらつきが生じることを抑制できる。
一方、車両の衝突時は、上記回動レバーの回動により、上記補強部による上記抜け止め部の支持状態は解除されるため、上記第1支軸の脱落が許可され、上記第1支軸を確実に脱落させることができる。この第1支軸の脱落により、車両の衝突時における上記ペダル本体の後退を確実に防止できる。
この発明の一実施態様においては、車両の衝突時、上記第1支軸を下方に押動して上記ペダルブラケットに対して第1支軸を移動させる前に、上記補強部による上記抜け止め部の支持状態を解除するための回動レバーの回動を許容する隙間を、上記第1支軸と上記回動レバーとの間に設けたことを特徴とする。
この構成によれば、車両の衝突時、上記第1支軸を下方に押動してペダルブラケットに対して上記第1支軸を移動させる前に、上記補強部による上記抜け止め部の支持状態を確実に解除することができ、このような動作手順が確実に実行されることで、上記第1支軸を確実に脱落させることができる。
この発明の一実施態様においては、上記抜け止め部、上記補強部が互いに当接する当接部を、上記抜け止め部、上記補強部の少なくとも何れか一方を折り曲げて形成したことを特徴とする。
この構成によれば、別部材を設けることなく、簡素な構成により、上記支持部の補強を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記当接部を、上記抜け止め部、上記補強部の両者を折り曲げて形成したことを特徴とする。
この構成によれば、ドライバーがペダル本体を踏込み操作した時、該踏込みにより上記第1支軸、上記抜け止め部に付加される荷重を上記当接部を介して回動レバー側により確実に伝達させることができる。従って、上記支持部による上記第1支軸の支持をさらに安定化させることができる。
この発明の一実施態様においては、上記支持部から上記第1支軸が脱落した直後に、上記ペダルブラケットから上記ペダル本体を離脱させることを特徴とする。
この構成によれば、簡素な構成で、車両の衝突時におけるペダル本体の後退を確実に防止できる。
この発明によれば、通常時、所定位置に固定された上記ペダルブラケットの支持部に上記第1支軸を直接的に支持させつつ、上記補強部が上記抜け止め部を支持して上記支持部を補強していることにより、上記第1支軸を所定位置に安定して保持することができるため、上記ペダル本体の踏込み操作の際にドライバーが受ける踏込み量の感覚にばらつきが生じることを抑制できる。
一方、車両の衝突時は、上記回動レバーの回動により、上記補強部による上記抜け止め部の支持状態は解除されるため、上記第1支軸の脱落が許可され、上記第1支軸を確実に脱落させることができ、この第1支軸の脱落により、車両の衝突時における上記ペダル本体の後退を確実に防止できる。
一方、車両の衝突時は、上記回動レバーの回動により、上記補強部による上記抜け止め部の支持状態は解除されるため、上記第1支軸の脱落が許可され、上記第1支軸を確実に脱落させることができ、この第1支軸の脱落により、車両の衝突時における上記ペダル本体の後退を確実に防止できる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
(第1実施形態)
まず、図1〜図6に示す第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るブレーキペダル2の支持構造の側面図であり、図2は、ブレーキペダル2の支持構造の分解斜視図であり、図3は、通常時におけるブレーキペダル2の支持構造の側面図であり、図4は、通常時における第2突起部25と回動レバー側突起部29(以下、突起部29と略記する)との当接状態をペダルブラケット3、回動レバー5の内側から見た斜視図であり、図5は、車両前突時の初期段階におけるブレーキペダル2の支持構造の側面図であり、図6は、ブレーキペダル2の第1支軸13が脱落した状態におけるブレーキペダル2の支持構造の側面図である。なお、図中において矢印(F)は車両前方、矢印(R)は車両後方を示す。
(第1実施形態)
まず、図1〜図6に示す第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るブレーキペダル2の支持構造の側面図であり、図2は、ブレーキペダル2の支持構造の分解斜視図であり、図3は、通常時におけるブレーキペダル2の支持構造の側面図であり、図4は、通常時における第2突起部25と回動レバー側突起部29(以下、突起部29と略記する)との当接状態をペダルブラケット3、回動レバー5の内側から見た斜視図であり、図5は、車両前突時の初期段階におけるブレーキペダル2の支持構造の側面図であり、図6は、ブレーキペダル2の第1支軸13が脱落した状態におけるブレーキペダル2の支持構造の側面図である。なお、図中において矢印(F)は車両前方、矢印(R)は車両後方を示す。
本発明の実施形態に係る、ダッシュパネル1の車両後方に設けられるブレーキペダル2の支持構造は、右ハンドルの車両に搭載されている。図1において、部材1はエンジンルームと車室とを区画するダッシュパネルであり、このダッシュパネル1には、車体の後方側に延び、ブレーキペダル2を車体の前後方向に揺動操作可能に枢支するペダルブラケット3と、ブレーキブースタ4とが取付けられている。これにより、ブレーキペダル2は、ペダルブラケット3を介してダッシュパネル1に枢支されている。
ブレーキペダル2は、後述する第1支軸13から車幅方向内側に向かって斜め下方に延びており、その下端部には、ペダル踏込み部2aが設けられている。
ペダルブラケット3には、車両前突時(車両の衝突時に相当)にブレーキペダル2の第1支軸13を該ペダルブラケット3から下側に脱落させる回動レバー5が後述する第2支軸17を介して枢支されている。
ブレーキブースタ4は、ブレーキペダル2にプッシュロッド4aを介して連結されている。ペダルブラケット3の回動レバー5の車両後方には、パイプからなるステアリングコラム支持用のインストルメントパネルレインフォースメント32が配設されており、このインストルメントパネルレインフォースメント32には、回動レバー5の後端部と所定間隔だけ離れて対向する車体側部材33が設けられている。
図2、図3に示すように、上記ペダルブラケット3は、ダッシュパネル1にボルト留めされた取付基板6と、この取付基板6の左右両端縁部から車両後方に延びる左右一対の側板7、7とを有している。
上記各側板7には、ブレーキペダル2の第1支軸13を車幅方向に延びるように設置すべく、これを挿通支持する円状の第1支持孔14が形成されている。この各第1支持孔14の周縁部が第1支軸13の支持部20をそれぞれ構成している。
第1支軸13は、一端部にねじ13aが切られ、他端部にボルト頭部13bが設けられたボルトである。このねじ13aは、第1支軸13のペダルブラケット3への取付け後において右側の側板7の外面よりも車幅方向外側に位置するように切られている。
そして、第1支軸13を各第1支持孔14及びブレーキペダル2のボス部21の挿通孔21aに挿通させた状態で、ナット22を第1支軸13のねじ13aにワッシャ23を介して螺合させることで、ブレーキペダル2がペダルブラケット3に第1支軸13を支点として揺動自在に支持される。
また、上述のようなねじ13a及びワッシャ23の構成により、第1支軸13がブレーキペダル2の操作時に荷重を受けたときにおいて、ねじ13aがペダルブラケット3の支持部20を傷付けることを抑制することができる。
上記各支持部20の第1支持孔14の下側には、幅が第1支軸13の軸径よりも小さい開口部15が形成されているとともに、それぞれ車両後方及び前方に突起して互いに開口部15を介して対向する前後一対の突起部16a、16b(以下、総称して抜け止め部16とも称する)が配設されている。抜け止め部16においては、突起部16bのほうが、突起部16aよりも、車両前後方向において、第1支軸13の中心側に進出した形状となっている。
この各突起部16a、16bは、車両前突時以外の通常時には、第1支軸13を支持してその下側への脱落(移動)を規制する一方、車両前突時には、回動レバー5の回動によって変形して第1支軸13の脱落を許可するようになっている。上記各支持部20の開口部15の下側には、幅が第1支軸13の軸径よりも大きい切欠き部19が形成されている。
また、この切欠き部19においては、支持部20の後方に、上方へ略L字状にさらに切欠いた凹部24が形成されており、この凹部24の形成により、後方に突起する第2突起部25が形成されている。
上記各側板7の第1支持孔14の後側には、回動レバー5の第2支軸17を車幅方向に延びるように設置すべく、これを挿通支持する円状の第2支持孔18が形成されている。この第2支軸17は、一端部にねじが切られ、他端部にボルト頭部が設けられたボルトである。そして、第2支軸17を各第2支持孔18及び回動レバー5の各挿通孔26に挿通させた状態で、ナット(図示せず)を第2支軸17のねじに螺合させることで、回動レバー5がペダルブラケット3に第2支軸17を支点として揺動自在に支持される。
上記回動レバー5は、横断面略コ字状に形成されていて、それぞれペダルブラケット3の各側板7の内面に沿って延びて下端部に円状の挿通孔26が形成された左右一対の側板27、27と、この両側板27、27の上端縁部を互いに連結する天板28とを有している。
上記各側板27における第1支軸13(ブレーキペダル2のボス部21)に対向する部分が円弧状に形成されて円弧部27aを構成しており、この円弧部27aと第1支軸13との間には隙間が設けられている。本実施形態においては、円弧部27aと円筒状のボス部21の外面との間に隙間Gが設けられている。
また、各側板27の円弧部27aの後側には、該円弧部27aに連続的に形成され、挿通孔26よりも前方下部にて前方に突起する突起部29が形成されている。
ここで、図3に示す通常時には、ペダルブラケット3側の第2突起部25の後端と、回動レバー5側の突起部29の前端とが対向して互いに当接するようになっている。さらに、第2突起部25の後端部、突起部29の両者は、図2〜図4に示すように、それぞれ、第2突起部25の後端部を車幅方向内側に折り曲げて形成した当接部25a、突起部29の前端部を車幅方向外側に折り曲げて形成した当接部29aを備えている。第2突起部25と突起部29とは、これら当接部25a、29a同士が当接することにより面接触しており、通常時には互いが確実に当接するようになっている。
このように、通常時は、突起部16bの後方で、第2突起部25が回動レバー5の突起部29と当接することで、図3、図4に示すように、突起部25を介して突起部16b(抜け止め部16)が突起部29によって支持されている。
これにより、第1支軸13は、通常時、所定位置に固定されたペダルブラケット3の支持部20によって直接的に支持され、回動レバー5による支持は間接的なものとなっている。そして、支持部20では、突起部16bが突起部29に支持されることで剛性が向上しており、その補強が図られている。
従って、ドライバーが大きな負荷を伴ってブレーキペダル2を踏込み操作したとしても、突起部29による突起部16bの支持によって、支持部20(突起部16b)による第1支軸13の支持を安定化させることができ、第1支軸13を所定位置に安定して保持することができる。
また、ペダルブラケット3側の第2突起部25、回動レバー5側の突起部29に、これらを折り曲げて当接部25a、29aを形成していることにより、別部材を設けることなく、簡素な構成により、支持部20の補強を図ることができる。なお、本実施形態においては、第2突起部25、突起部29の両者に、当接部25a、29aを形成しているが、支持部20を補強するにあたって構成の簡素化を図るのであれば、第2突起部25、突起部29のうち少なくとも何れか一方を折り曲げればよい。
ここで、特に、本実施形態のように、第2突起部25、突起部29の両者を折り曲げて、当接部25a、29aを形成し、これらを互いに面接触させるようにすれば、ドライバーがブレーキペダル2の踏込み操作した時、該踏込みにより第1支軸13、突起部16bに付加される荷重を当接部25a、29aを介して回動レバー5側により確実に伝達させることができる。従って、支持部20による第1支軸13の支持をさらに安定化させることができる。
以下、車両前突時におけるブレーキペダルの支持構造の動作について説明する。
車両が前突すると、ダッシュパネル1(図1参照)及びペダルブラケット3が車両後方に移動し、図5に示すように、回動レバー5の側板27の後端部が車体側部材33と干渉する。これに伴って、回動レバー5が第2支軸17を支点として図5で示す反時計回りに回動、変位する。
車両が前突すると、ダッシュパネル1(図1参照)及びペダルブラケット3が車両後方に移動し、図5に示すように、回動レバー5の側板27の後端部が車体側部材33と干渉する。これに伴って、回動レバー5が第2支軸17を支点として図5で示す反時計回りに回動、変位する。
ここで、上述したように、回動レバー5の円弧部27aとブレーキペダル2のボス部21の外面との間には、通常時において隙間Gが設けられているため、これらが互いに当接するまで、回動レバー5は大きな抗力が外部から付与されることなく所定角度回動することが許容される。
ここで、隙間Gの幅は、車両前突時、突起部29を第2突起部25から確実に離間させることができる回動レバー5の角度位置を考慮して設定されている。
従って、回動レバー5が上記所定角度だけ回動すると、回動レバー5側の突起部29が、図示のようにペダルブラケット3側の第2突起部25から離間することとなり、突起部29による抜け止め部16の支持状態が解除される。
さらに回動レバー5の回動が進むと、図5に示すように、回動レバー5の円弧部27aがブレーキペダル2のボス部21に当接し、これを下方に押動する。このため、第1支軸13が下方に押動される。
この時、突起部29による抜け止め部16の支持状態は既に解除されているため、突起部16bは通常時よりも脆弱な状態となっている。従って、円弧部27aの下方への押圧力により、突起部16bを含む抜け止め部16が変形し、開口部15が拡開変形する。つまり、抜け止め部16による第1支軸13の脱落の規制は解除され、第1支軸13がペダルブラケット3に対して下方に移動することが可能となり、この結果、第1支軸13の脱落が許可される。
そして、図6に示すように、抜け止め部16による第1支軸13の脱落の規制が解除され、第1支軸13がペダルブラケット3から切欠き部19を介して脱落する。その直後(それと同時に)、ブレーキペダル2もペダルブラケット3から離脱(脱落)する。
以上の構成により、本実施形態によれば、通常時は、突起部29により支持部20を補強することで、第1支軸13の脱落を規制しつつも、ドライバーが大きな負荷を伴ってブレーキペダル2を踏込み操作したとしても、第1支軸13を所定位置に安定して保持することができる。従って、ブレーキペダル2の踏込み操作の際にドライバーが受ける踏込み量の感覚にばらつきが生じることを抑制できる。
一方、車両前突時は、回動レバー5の回動により、突起部29による抜け止め部16の支持状態は解除されるため、第1支軸13の脱落が許可され、第1支軸13を確実に脱落させることができる。従って、この第1支軸13の脱落により、車両前突時におけるブレーキペダル2の後退を確実に防止できる。
また、円弧部27aとボス部21の外面との間に隙間Gを設けることにより、車両前突時、第1支軸13を下方に押動して、ペダルブラケット3に対して第1支軸13を移動させる前に、突起部29による抜け止め部16の支持状態を確実に解除することができ、このような動作手順が確実に実行されることで、第1支軸13を確実に脱落させることができる。
また、第1支軸13が脱落した直後に、ブレーキペダル2をペダルブラケット3から離脱させることにより、簡素な構成で、車両前突時におけるブレーキペダル2の後退を確実に防止できる。
(第2実施形態)
次に、図7に示す第2実施形態について説明する。図7は、第2実施形態に係るブレーキペダル2の支持構造の側面図である。なお、第1実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
次に、図7に示す第2実施形態について説明する。図7は、第2実施形態に係るブレーキペダル2の支持構造の側面図である。なお、第1実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態においては、図7に示すように、回動レバー5の下部に、スプリング40の一端側が取付けられ、該スプリング40の他端側は、ダッシュパネル1に取付けられている。
スプリング40の一端側は、第2支軸17を挿通する挿通孔26の下方に取付けられている。この場合、スプリング40の付勢力は、回動レバー5を図7で示す時計回りに回動させようとするモーメントを発生させるため、突起部29による抜け止め部16の支持状態を強化することができ、第1支軸13を所定位置により安定して保持することができる。
一方、車両前突時には、回動レバー5が車体側部材33に当接した際の、回動レバー5に作用する押圧力が、スプリング40の弾性力を上回ることにより、該スプリング40の弾性力に抗して、第1実施形態と同様、回動レバー5を図7で示す反時計回りに回動させることができる。従って、本実施形態においても、車両前突時には第1支軸13を脱落させることができる。
(第3実施形態)
次に、図8に示す第3実施形態について説明する。図8は、第3実施形態に係るブレーキペダル2の支持構造の側面図である。なお、第1、第2実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
次に、図8に示す第3実施形態について説明する。図8は、第3実施形態に係るブレーキペダル2の支持構造の側面図である。なお、第1、第2実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
第1、第2実施形態においては、各支持部20において、幅が第1支軸13の軸径よりも小さい開口部15を形成し、車両前突時には、開口部15が拡開変形して、第1支軸13をペダルブラケット3から離脱させるようにしているが、本発明においては、必ずしもこれに限定されない。例えば、ペダルブラケット103の側板107に、第1支軸13をスライド移動可能とするガイド孔119を形成し、該ガイド孔119の途中に、第1、第2実施形態の突起部16a、16bに相当する突起部116a、116b(抜け止め部116)を設けて支持部120を構成するものであってもよい。
この場合、上記ガイド孔119は、主に、車両前突時に第1支軸13を脱落させた直後、これを後方へ案内できるように略L字状をなしている。さらに、ガイド孔119は、第1、第2実施形態の第2突起部25に相当する第2突起部125を形成する分岐孔部124を有しており、第2突起部125は、回動レバー5の突起部29の前端部と当接している。
通常時、第1支軸13は、ペダルブラケット103の第1支持孔114により支持されており、さらに、回動レバー5に形成された突起部29が突起部116bに当接してこれを支持していることにより、支持部120が補強されている。これにより、第1、第2実施形態と同様、ブレーキペダル2の踏込み操作の際にドライバーが受ける踏込み量の感覚にばらつきが生じることを抑制できる。
一方、車両前突時は、回動レバー5が車体側部材33に当接することで、第2支軸17を中心に図8で示す反時計回りに回動し、突起部29が第2突起部125から離間する。これにより、第1、第2実施形態と同様、突起部29による突起部116bの支持状態は解除される。そして、さらに、回動レバー5の回動が進むと、回動レバー5の円弧部27aがブレーキペダル2のボス部21に当接し、これを下方に押動するため、突起部116a、116bが変形し、ガイド孔119の途中に形成された開口部115が拡開変形する。
ここで、ガイド孔119は、その下部において後方に延びているため、脱落後の第1支軸13は、最終的に図中二点鎖線で示すように後方へ案内される。これにより、ブレーキペダル2は、図中二点鎖線で示すように、プッシュロッド4aを中心に図8で示す時計回りに回動させられ、ブレーキペダル2下部のペダル踏込み部2a(図1参照)を車両前方へ移動させることができる。従って、車両前突時には、ブレーキペダル2のペダル踏込み部2aが車体後方へ移動するのを抑制し、運転席の足下に大きなスペースを維持し、ドライバーの足に作用する衝撃を緩和できる。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、ブレーキペダルの支持構造を右ハンドルの車両に搭載しているが、左ハンドルの車両に搭載しても良い。
上記実施形態では、ブレーキペダルの支持構造を右ハンドルの車両に搭載しているが、左ハンドルの車両に搭載しても良い。
また、上記実施形態では、抜け止め部16、116を突起部16a、16b、116a、116bで構成しているが、通常時に第1支軸13の脱落を規制する一方、車両前突時に第1支軸13の脱落を許可する限り、抜け止め部は如何なるものであっても良い。
また、第1、第2実施形態では、第2突起部25、突起部29を、ペダルブラケット3、回動レバー5に2箇所づつ設けているが、これに限らず、例えば1箇所だけ設けても良い。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明のペダル本体は、ブレーキペダル2に対応し、
以下同様に、
補強部は、回動レバー側突起部29に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
この発明のペダル本体は、ブレーキペダル2に対応し、
以下同様に、
補強部は、回動レバー側突起部29に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
1…ダッシュパネル
2…ブレーキペダル
3、103…ペダルブラケット
5…回動レバー
13…第1支軸
16、116…抜け止め部
17…第2支軸
20、120…支持部
29…回動レバー側突起部
25a、29a…当接部
2…ブレーキペダル
3、103…ペダルブラケット
5…回動レバー
13…第1支軸
16、116…抜け止め部
17…第2支軸
20、120…支持部
29…回動レバー側突起部
25a、29a…当接部
Claims (5)
- ダッシュパネルに枢支され、車体の前後方向に揺動操作可能とされる操作ペダルの支持構造であって、
車体の後方側に延びるように上記ダッシュパネルに取付けたペダルブラケットと、
該ペダルブラケットに車幅方向に延びるように設置した第1支軸を介して揺動自在に支持されたペダル本体と、
上記ペダルブラケットに車幅方向に延びるように設置した第2支軸を介して揺動自在に支持されるとともに、車両の衝突時に車体側部材と干渉することにより上記第2支軸を支点に回動、変位して上記第1支軸を下方に押動し、上記ペダルブラケットに対する第1支軸の移動を可能とする回動レバーとを備え、
上記第1支軸を支持する上記ペダルブラケットの支持部に、上記第1支軸の脱落を規制する抜け止め部を形成するとともに、
該抜け止め部を支持して、上記支持部を補強する補強部を上記回動レバーに備え、
該補強部は、車両の衝突時の上記回動レバーの回動によって上記抜け止め部の支持状態を解除し、
上記抜け止め部は、上記第1支軸の脱落の規制を解除する
操作ペダルの支持構造。 - 車両の衝突時、上記第1支軸を下方に押動して上記ペダルブラケットに対して第1支軸を移動させる前に、上記補強部による上記抜け止め部の支持状態を解除するための回動レバーの回動を許容する隙間を、上記第1支軸と上記回動レバーとの間に設けた
請求項1記載の操作ペダルの支持構造。 - 上記抜け止め部、上記補強部が互いに当接する当接部を、上記抜け止め部、上記補強部の少なくとも何れか一方を折り曲げて形成した
請求項1または2記載の操作ペダルの支持構造。 - 上記当接部を、上記抜け止め部、上記補強部の両者を折り曲げて形成した
請求項3記載の操作ペダルの支持構造。 - 上記支持部から上記第1支軸が脱落した直後に、上記ペダルブラケットから上記ペダル本体を離脱させる
請求項1乃至4のうちいずれか一項記載の操作ペダルの支持構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006245026A JP2008062864A (ja) | 2006-09-11 | 2006-09-11 | 操作ペダルの支持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006245026A JP2008062864A (ja) | 2006-09-11 | 2006-09-11 | 操作ペダルの支持構造 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2008062864A true JP2008062864A (ja) | 2008-03-21 |
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ID=39285940
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JP2006245026A Pending JP2008062864A (ja) | 2006-09-11 | 2006-09-11 | 操作ペダルの支持構造 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010023611A (ja) * | 2008-07-17 | 2010-02-04 | Nissan Motor Co Ltd | ブレーキペダル支持構造 |
JP2017033444A (ja) * | 2015-08-05 | 2017-02-09 | マツダ株式会社 | 自動車のペダル後退防止構造 |
-
2006
- 2006-09-11 JP JP2006245026A patent/JP2008062864A/ja active Pending
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