JP5138497B2 - 緩衝性包装体 - Google Patents

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Description

本発明は、物品の破損を防止できる緩衝性のある包装体に関する。
従来、各種の物品が包装された包装体は、様々な形態のものが知られている。
また、流通過程などにおいて、物品が破損しないように、緩衝性のある包装体も知られている。
特許文献1には、筒状の容器本体の周壁の一部に管球に当接する凹凸を設け、この凹凸部によって管球が保持された管球の包装容器が開示されている。
特許文献2には、一方向熱収縮性の樹脂発泡シート製の円筒体を用い、円筒体に電球の最大径部分が脱着自在な凹部が形成され、且つ凹部の上下端から円筒体の上下端にかけて傾斜面が形成されており、前記円筒体の凹部に電球の最大径部分が嵌入固定されている電球の包装容器が開示されている。
実開昭51−102479号公報 実開昭53−140672号公報
しかしながら、上記特許文献1の包装容器は、包装する物品(管球)に当接する凹凸を容器本体に形成するため、特定の形状を有する物品(管球)を緩衝性良く包装することは出来ても、この特定の物品とは異なる大きさ又は形状の物品を良好に包装できない。
同様に、上記特許文献2の包装容器も、特定の形状の物品(特定の最大径部分を有する電球)を緩衝性良く包装できても、これと異なる大きさ又は形状の物品を良好に包装できない。
従って、上記従来の緩衝性のある包装容器は、包装する物品毎に合わせて個別に形成しなければならず、物品を多品種小生産する場合に、包装コストが嵩むという問題点がある。
本発明の目的は、物品が破損しないように緩衝性を以て包装でき、且つ、大きさや形状が異なる物品でも1つのケースに包装できる緩衝性包装体を提供することである。
本発明の緩衝性包装体は、物品を収納可能な筒状ケースであって、その上端又は下端の少なくとも何れか一方に開口部を有する筒状ケースと、前記筒状ケースの壁面に熱収縮装着された熱収縮性筒状フィルムと、を有し、前記熱収縮性筒状フィルムが、前記筒状ケースの開口部を塞ぐように、筒状ケースの端部において筒状ケースの中心軸方向へ折れ曲がった閉塞面部と、前記閉塞面部に連続し且つ前記筒状ケースの内部方向へ突出された筒状突出部と、を有することを特徴とする。
上記緩衝性包装体は、筒状ケースの内部に物品を収納した状態で、該筒状ケースの壁面に熱収縮性筒状フィルムを熱収縮装着することによって物品を包装できる。
上記緩衝性包装体は、筒状ケースの開口部を塞ぐ閉塞面部を有するので、筒状ケース内に収納された物品が開口部から抜け出ることはない。
さらに、閉塞面部には、筒状ケースの内部方向へと突出する筒状突出部が形成され、この筒状突出部が熱収縮性筒状フィルムから形成されているので、収納された物品が筒状ケース内の中心軸方向に移動して前記筒状突出部に当たったときに、筒状突出部が適宜変形又は圧縮する。
よって、上記緩衝性包装体は、流通過程において物品に加わる衝撃を筒状突出部が変形などして吸収するため、収納された物品が破損することを防止できる。
さらに、上記緩衝性包装体は、筒状ケース内へ突出された筒状突出部に物品が当たることによって衝撃を吸収するため、物品の大きさや形状に合わせてそれぞれケースを準備しなくても、1つの筒状ケース内に大きさや形状が異なる物品を収納できる。
従って、物品が多品種小生産される場合でも、それらの物品を1つの緩衝性包装体で包装でき、包装コストを抑えることができる。
本発明の好ましい緩衝性包装体は、前記筒状突出部が、次第に径が大きくなった大径部を有する。
上記好ましい緩衝性包装体は、筒状突出部が大径部を有するので、筒状突出部に物品が当たったときに、大径部が容易に変形して潰れやすい。このため、上記緩衝性包装体は、緩衝性がより優れている。
特に、前記大径部が、筒状ケースの内部方向に向かうに従って径が大きく形成されていることがより好ましい。
本発明の他の好ましい緩衝性包装体は、前記筒状ケースの壁面に、穴部が形成されており、前記熱収縮性筒状フィルムが、前記穴部において筒状ケースの内部方向へ膨出されている。
上記他の好ましい緩衝性包装体は、筒状ケースの壁面に形成された穴部から筒状ケースの内部方向へ熱収縮性筒状フィルムの一部分が膨らんだ膨出部を有する。このため、収納された物品が筒状ケースの径外方向(筒状ケースの中心軸から離れる方向)に動いた場合、前記熱収縮性筒状フィルムの膨出部が適宜変形又は圧縮する。
よって、上記緩衝性包装体は、物品が筒状ケースの中心軸方向に動いた場合には筒状突出部がその衝撃を吸収し、物品が筒状ケースの径外方向に動いた場合には膨出部がその衝撃を吸収するので、収納された物品が破損することをより確実に防止できる。
本発明の緩衝性包装体は、収納された物品が破損することを防止できる上、大きさや形状が異なる物品でも1つのケースを用いて包装することができる。
以下、本発明について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
図1及び図2に於いて、1は、物品を収納可能な筒状ケース2と、前記筒状ケース2の壁面の外面に熱収縮装着された熱収縮性筒状フィルム3と、を有する緩衝性包装体を示す。前記筒状ケース2の内部には、物品9が収納されている。
筒状ケース2は、中空体であり、例えば、円筒状に形成されている。筒状ケース2は、その内部に物品9を挿入脱できる程度の径及び上下方向長さに形成されている。
筒状ケース2の形成材料は特に限定されないが、熱収縮性筒状フィルム3を熱収縮させたときの収縮力によって変形し難い材料を用いることが好ましい。
筒状ケース2の形成材料としては、合成樹脂製シート、厚紙、発泡体、金属などが挙げられる。例えば、厚み0.2〜1.0mm程度の合成樹脂製シート又は厚み0.5〜1.5mm程度の厚紙を筒状に丸め、その両側端部を接着することによって、上記筒状ケース2を形成できる。また、発泡スチレンなどの発泡性樹脂、合成樹脂又は金属などを筒状に成形することによって、上記筒状ケース2を形成してもよい。筒状ケース2が、発泡体を含む場合(発泡体のみで形成されている場合、又は発泡体と非発泡体が積層された積層体で形成されている場合)、筒状ケース2自体が緩衝性を有するため好ましい態様である。
円筒状に形成された筒状ケース2は、その上端及び下端にそれぞれ開口部を有する。この開口部を通じて、筒状ケース2の内部に物品9を挿入脱できる。
なお、筒状ケース2の開口部は、上端及び下端の双方に設けられていることが好ましいが、筒状ケース2の上端又は下端の何れか一方は、閉塞されていてもよい(図示せず)。例えば、筒状ケース2の上下の開口部の何れか一方に、別途の蓋部材を嵌着又は固着することによって、何れか一方の開口部が閉塞された筒状ケースを形成できる。また、上端のみが開口された有底筒状に成形することによって(例えば、発泡性樹脂を型内に入れて発泡させる発泡成形など)、何れか一方の開口部が閉塞された筒状ケースを形成できる。
熱収縮性筒状フィルム3は、熱収縮性フィルムが筒状に形成されたものである。例えば、矩形状の熱収縮性フィルムを筒状に丸め、その両側端部を重ね合わせて接着することによって、熱収縮性筒状フィルム3を形成できる。
上記熱収縮性フィルムは、所定の温度(例えば、80℃〜100℃)で、少なくとも一方向に大きく熱収縮しうるフィルムである。なお、熱収縮性フィルムは、他方向(フィルムの面内において前記一方向と直交する方向)に若干熱収縮しうるフィルムでもよい。
具体的には、熱収縮性フィルムは、85℃に加熱した際の一方向における熱収縮率が30%以上のフィルムが用いられる。好ましくは、熱収縮性フィルムは、85℃に加熱した際の一方向における熱収縮率が40%以上であり、より好ましくは、同熱収縮率が50%以上のフィルムが用いられる。
なお、熱収縮性フィルムが他方向にも熱収縮し得る場合、85℃に加熱した際のその他方向における熱収縮率は、1〜15%であり、好ましくは1〜10%である。
ただし、上記85℃に加熱した際の熱収縮率とは、加熱前のフィルムの長さ(元の長さ)と、フィルムを85℃の温水中に10秒間浸漬した後のフィルムの長さ(浸漬後の長さ)の割合であり、下記式(1)に代入して求められる。
式(1):熱収縮率(%)=[{(一方向(又は他方向)の元の長さ)−(一方向(又は他方向)の浸漬後の長さ)}/(一方向(又は他方向)の元の長さ)]×100。
上記熱収縮性フィルムは、特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸などのポリエステル系樹脂、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体などのスチレン系樹脂、環状オレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂から選ばれる1種、又は2種以上の混合物などからなる合成樹脂製フィルム、及びこれら樹脂の発泡シートなどを用いることができる。また、熱収縮性フィルムは、熱収縮性を有する2種以上のフィルムが積層された積層体を用いることもできる。さらに、熱収縮性フィルムは、合成樹脂フィルムと緩衝シート(例えば、発泡シートや不織布など)が積層された積層体を用いることもできる。熱収縮性フィルムが、緩衝シートを含む場合、より緩衝性に優れた熱収縮性筒状フィルム3を構成できるため好ましい態様である。
上記熱収縮性フィルムの厚みは、特に限定されないが、合成樹脂製フィルムから形成される場合には、一般に20μm〜100μmであり、好ましくは30μm〜80μmである。また、上記熱収縮性フィルムが緩衝シートを含む場合、その厚みは、一般に80μm〜300μmである。
筒状ケース2に熱収縮装着する前の上記熱収縮性筒状フィルム3は、図3に示すように、筒状ケース2に外嵌可能な大きさ(径)に形成されている。また、該熱収縮性筒状フィルム3の上下方向長さは、筒状ケース2の上下方向長さよりも十分に長く形成されている。
なお、図3は、緩衝性包装体1を構成する前の、熱収縮性筒状フィルム3、筒状ケース2、及び物品9を示す。
上記筒状ケース2及び/又は熱収縮性筒状フィルム3は、透光性を有する材質(透明又は半透明の材質)で形成されていてもよい。筒状ケース2及び熱収縮性筒状フィルム3が何れも透光性を有する場合には、緩衝性包装体1の外部から、物品を透視することができる。
また、必要に応じて、筒状ケース2及び/又は熱収縮性筒状フィルム3には、商品名などの所望の意匠印刷が施される。
上記熱収縮性筒状フィルム3は、内部に物品9が収納された筒状ケース2の壁面の外面に被せられ、該筒状ケース2の壁面に熱収縮装着されている。
具体的には、熱収縮性筒状フィルム3の上下方向中央部は、筒状ケース2の壁面の外面に密着している。
熱収縮性筒状フィルム3の上方部は、筒状ケース2の上方開口部を塞ぐ閉塞面部41と、前記閉塞面部41に連続し且つ筒状ケース2の内部方向へ突出された筒状突出部42と、を有する。
また、熱収縮性筒状フィルム3の下方部は、筒状ケース2の下方開口部を塞ぐ閉塞面部51と、前記閉塞面部51に連続し且つ筒状ケース2の内部方向へ突出された筒状突出部52と、を有する。
以下、筒状ケース2の上方開口部を塞ぐ閉塞面部41及びこれに連続する筒状突出部42を「上方閉塞面部41」及び「上方筒状突出部42」と、筒状ケース2の下方開口部を塞ぐ閉塞面部51及びこれに連続する筒状突出部52を「下方閉塞面部51」及び「下方筒状突出部52」と記す場合がある。
上方閉塞面部41は、熱収縮性筒状フィルム3の上方部が筒状ケース2の中心軸方向に大きく縮径することにより形成された、筒状ケース2の上端部において筒状ケース2の中心軸方向へ折れ曲がった面である。従って、上方閉塞面部41は、筒状ケース2の中心軸に対して直交する面と略平行である。
かかる上方閉塞面部41は、筒状ケース2の上方開口部の中心領域を除いて(上方閉塞面部41の円孔41aに相当する)、該上方開口部を塞いでいる。従って、収納された物品9が、筒状ケース2の上方開口部から抜け出ることはない。
上方筒状突出部42は、熱収縮性筒状フィルム3の上方部が大きく収縮することにより形成された筒状部分である。
この上方筒状突出部42と上方閉塞面部41は、1つの熱収縮性筒状フィルム3から形成されているので、上方筒状突状部42は、上方閉塞面部41の内面側に連続し、且つ筒状ケース2の内部方向へ向かって突出されている。
なお、上方閉塞面部41の中央部には、上方筒状突出部42の筒内に通じる円孔41aが形成されている。
上方筒状突出部42は、円筒状(上下方向の何れの箇所において水平方向に切断した形状が実質的に同径の円を成す形状)に形成されている。従って、上方筒状突出部42の端部は、略円形状の開口を有する。
この上方筒状突出部42の直径は、特に限定されない。もっとも、その径が余りに短いと、上方筒状突出部42の強度が高くなり物品9が当たってもそれが潰れ難くなる。この点を考慮すると、上方筒状突出部42の直径は、5mm以上、好ましくは10mm以上に形成される。なお、上方閉塞面部41の円孔41aから物品9が抜け出ないようにするため、上方筒状突出部42の直径は、物品9の最大径以下が好ましい。
また、上方筒状突出部42の突出長さ(上下方向長さ)は、特に限定されない。もっとも、この長さが余りに短いと、筒状突出部による緩衝作用を実質的に生じないので、上方筒状突出部42の突出長さは、5mm以上、好ましくは10mm以上、より好ましくは15mm以上に形成される。
次に、下方閉塞面部51は、熱収縮性筒状フィルム3の下方部が筒状ケース2の中心軸方向に大きく縮径することにより形成された、筒状ケース2の下端部において筒状ケース2の中心軸方向へ折れ曲がった面である。従って、下方閉塞面部51は、筒状ケース2の中心軸に対して直交する面と略平行である。
かかる下方閉塞面部51は、筒状ケース2の下方開口部の中心領域を除いて(下方閉塞面部51の円孔51aに相当する)、該下方開口部を塞いでいる。従って、収納された物品9が、筒状ケース2の下方開口部から抜け出ることはない。
下方筒状突出部52は、熱収縮性筒状フィルム3の下方部が大きく収縮することにより形成された筒状部分である。
この下方筒状突出部52と下方閉塞面部51は、1つの熱収縮性筒状フィルム3から形成されているので、下方筒状突状部52は、下方閉塞面部51の内面側に連続し、且つ筒状ケース2の内部方向へ向かって突出されている。
なお、下方閉塞面部51の中央部には、下方筒状突出部52の筒内に通じる円孔51aが形成されている。
下方筒状突出部52は、上記上方筒状突出部42と同様に、円筒状に形成されている。
この下方筒状突出部52の直径や突出長さは、上記上方筒状突出部42と同様であるので、その記載は省略する。
収納する物品9は、特に限定されず、化粧品、医薬品、食品などが充填された容器、おもちゃ、日用品などが挙げられる。また、これら容器、おもちゃ及び日用品などは、更に、別途の包装材によって包装されていてもよい。
該物品9の外形状は、特に限定されないが、柱状、特に円柱状が好ましい。
また、物品9の大きさは、図2に示すように、筒状ケース2内に挿入脱できる大きさが好ましく、更に、物品9の上下方向長さは、上方筒状突出部42の端部と下方筒状突出部52の端部の間の長さよりも短いことが好ましい。
本発明の緩衝性包装体1は、例えば、下記の製法によって得ることができる。
図4に示すように、筒状ケース2の内部に物品9を入れ、該筒状ケース2の壁面に熱収縮性筒状フィルム3を外嵌する。熱収縮性筒状フィルム3は、その上方部及び下方部が筒状ケース2の上端部及び下端部よりも十分に長く突出するように外嵌される。
なお、物品9を筒状ケース2内の中央部に保持しておくため、筒状ケース2の下方開口部から支持棒81を挿入し、物品9の下面を支持しておくことが好ましい。
次いで、これを、温風などを備えるシュリンクゾーンに導いて、熱収縮性筒状フィルム3を熱収縮させる。熱収縮性筒状フィルム3は、その周方向に大きく熱収縮する。
熱収縮させるときの温度は、フィルムの種類に応じて適宜設計されるものであり、通常、80℃〜200℃程度である。好ましくは、フィルムの収縮限界又はこの近くまで熱収縮させることがより好ましい。
かかる熱収縮により、図5に示すように、熱収縮性筒状フィルム3の中央部が、筒状ケース2の壁面の外面に密着し、且つ、熱収縮性筒状フィルム3の上方部及び下方部が、筒状ケース2の上端部2a及び下端部2bにおいて折れ曲がって上方開口部及び下方開口部を閉塞すると共に(上方閉塞面部41及び下方閉塞面部51が形成される)、前記上方閉塞面部41の中央部及び下方閉塞面部51の中央部に外部方向へ突出する筒状の上方部分43及び下方部分53が形成される。
次に、熱収縮時の余熱によって熱収縮性筒状フィルム3が温かい(軟化している)うちに、筒状の上方部分43を、筒状ケース2の内部方向へと押し込む。なお、熱収縮性筒状フィルム3が、変形し得ないほどに冷めてしまっている場合には、上方部分43をスポット的に加熱すればよい。
上記押し込みには、筒状の上方部分43の直径よりも僅かに大径な治具82を用いればよい。該治具82は、その先端部が半球状に形成されていることが好ましい。
この治具82の先端部を上方部分43の上端縁に当て、該治具82を筒状ケース2の中心軸方向と平行に且つ筒状ケース2の内部方向(図5の矢印方向)へと押し込むことによって、図6に示すように、前記筒状の上方部分43が反転する。最後に、治具82を引き抜くことによって、筒状ケース2内へ突出した上方筒状突出部42を形成できる。
筒状の下方部分53については、支持棒81を抜いた後、上記上方部分43と同様にいえt、筒状の下方部分53を治具82を用いて筒状ケース2の内部方向へ押し込むことによって、下方筒状突出部52を形成できる。
上記緩衝性包装体1は、比較的剛性の高い筒状ケース2内に物品9が収納されているので、物品9が外圧によって破損することを防止できる。
さらに、上記緩衝性包装体1は、筒状ケース2の開口部に閉塞面部41,51が形成されているので、物品9が筒状ケース2から抜け出ることはない。
さらに、この閉塞面部41,51には、筒状ケース2の内部方向へと突出する筒状突出部42,52が形成され、且つ該筒状突出部42,52が熱収縮性筒状フィルム3の一部分からなる。熱収縮性筒状フィルム3の一部から形成された筒状突出部42,52は、柔軟である。このため、収納された物品9が筒状ケース2の中心軸方向と平行な方向に移動し、物品9が筒状突出部42,52に当たったときに、筒状突出部42,52が適宜変形又は圧縮して、物品9に加わる衝撃を吸収できる。
よって、上記緩衝性包装体1は、流通過程において、収納された物品9が破損することを防止できる。
また、上記緩衝性包装体1は、上述のように、筒状ケース2内へ突出された筒状突出部42,52に物品9が当たることによって衝撃を吸収するものである。かかる緩衝性包装体1は、物品9が必ずしも筒状突出部42,52の端部に接触するように収納される必要はなく、図2に示すように、収納された物品9の上下端部と筒状突出部42,52の端部の間に十分な隙間を有していてもよい。つまり、筒状ケース2の形状は、特定の物品9の形状や大きさに合致していなくてもよく、筒状ケース2は、特定の物品9を十分な遊びを有して収納できる大きさに形成されていればよい。
よって、上記緩衝性包装体1は、筒状ケース2内に、特定の物品9とは大きさや形状の異なる物品を収納することもでき、1つの緩衝性包装体で数種類の物品をそれぞれ包装することができる。
上記緩衝性包装体1は、通常、熱収縮性筒状フィルム3を破断して筒状ケース2から除去することにより、筒状ケース2内に収納された物品を取り出すことができる。なお、熱収縮性筒状フィルム3を容易に破断できるようにするため、熱収縮性筒状フィルム3に開封手段(例えば、熱収縮性筒状フィルム3を分断する方向に、熱収縮性筒状フィルム3にミシン目などを形成しておく)を設けておくことが好ましい。
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の意図する範囲で、適宜な構成を付加、代用、変更などすることができる。以下、本発明の他の実施形態を説明するが、主として上記実施形態と異なる部分を説明し、上記実施形態と同様の構成及び効果については、その説明を省略し、用語及び図番を援用することがある。
上記実施形態では、筒状突出部42,52は、円筒状に形成されているが、例えば、図7及び図8に示すように、筒状突出部42,52が、次第に径が大きくなった大径部44,54を有する形状に形成されていてもよい。このように大径部44,54を有していれば、筒状突出部42,52に物品9が当たったときに、大径部44,54が容易に変形して潰れやすい。このため、この緩衝性包装体1は、緩衝性がより優れている。
図7に示す筒状突出部42,52は、閉塞面部41,51に連続した筒状突出部42,52の基部から端部に向かうに従って次第に径が大きくなるように形成されている。従って、該筒状突出部42,52は、筒状ケース2の内部方向に向かうに従って径が大きく形成されており、筒状突出部42,52の端部が最も大きい径の開口となっている。
図8に示す筒状突出部42,52は、閉塞面部41,51に連続した筒状突出部42,52の基部から端部に向かうに従って次第に径が大きくなり、且つその途中から次第に径が小さくなるように形成されている。
筒状ケース2の内部方向に向かうに従って径が大きく形成された筒状突出部42,52は、図7に示すように、その端部(物品9に対面する部分)が大きく拡がっている。このため、例えば小径の物品9を収納した場合でも、物品9の上下端部が筒状突出部42,52の端部に確実に当たり、物品9の破損を防止できる。
また、上記実施形態では、筒状突出部42,52の端部は略円形状の開口を有するが、筒状突出部42,52の端部は塞がれていてもよい(開口が閉塞されている)。筒状突出部42,52の端部の開口を塞ぐ方法としては、前記端部を加熱して変形させる、或いは、別体のキャップを嵌め入れるなどの方法が挙げられる。
上記大径部44,54を有する筒状突出部42,52の形成方法としては、上記製法で説明した治具82として、一部分が拡張し得る治具を用い、これを上方部分43(下方部分53)に押し込んだ後、治具の一部分を拡張させて上方部分43(下方部分53)を膨らませて大径部44(大径部54)を形成した後、該拡張させた一部分を元に戻した後、治具を引き抜くという方法等が挙げられる。
さらに、上記実施形態では、筒状突出部42,52が、筒状ケース2の上下にそれぞれ形成されているが、少なくとも何れか一方に筒状突出部が形成されていればよい。
また、上記実施形態では、筒状ケース2は、円筒状に形成されているが、筒状ケース2は、楕円筒状、四角筒状、三角筒状、六角筒状などの多角筒状などに形成されていてもよい。
また、上記実施形態の筒状ケース2の壁面に、穴部6が形成されていてもよい。
具体的には、この他の実施形態の緩衝性包装体1は、図9及び図10に示すように、筒状ケース2の壁面に穴部6が形成され、該穴部6から熱収縮性筒状フィルム3の一部が筒状ケース2の内部方向へ膨出されている(この内部方向へ膨らんだ部分を膨出部31という)。
かかる緩衝性包装体1は、上記実施形態と同様に、穴部6を有する筒状ケース2内に物品を入れ、この筒状ケース2の壁面に熱収縮性筒状フィルム3を熱収縮装着することによって製造できる。
上記他の実施形態の緩衝性包装体1は、筒状ケース2の壁面の内側に膨らんだ熱収縮性筒状フィルム3からなる膨出部31を有するので、収納された物品9が筒状ケース2の径外方向(筒状ケース2の中心軸から離れる方向)に動いた場合、前記膨出部31が適宜変形又は圧縮する。
よって、上記緩衝性包装体1は、物品9が筒状ケースの中心軸方向に動いた場合には筒状突出部42,52がその衝撃を吸収し、物品9が筒状ケース2の径外方向に動いた場合には膨出部31がその衝撃を吸収するので、収納された物品9が破損することをより確実に防止できる。
上記他の実施形態の緩衝性包装体1に使用する筒状ケース2は、穴部6が1ヶ所だけ形成されていてもよいが、複数の穴部6が形成されていることが好ましい。該穴部6は、筒状ケース2の壁面の一部分を切り欠くことによって形成できる。
穴部6の形状(筒状ケース2の正面から見た形状)は、特に限定されず、例えば、紡錘形状(楕円形状を含む)、円形状、矩形状、三角形状などが挙げられる。
好ましくは、図11及び図12に示すように、穴部6は、紡錘形状に形成される。
なお、紡錘形状とは、長軸と短軸を有する形状であって、2つの三角形の底辺を接合した形状や、斜辺が外側に膨らんだ2つの略三角形の底辺を接合した形状などが該当する。
紡錘形状の穴部6は、図11及び図12に示すように、その長軸が筒状ケース2の中心軸方向と略直交する方向となるように形成されている。もっとも、紡錘形状の穴部6は、その長軸が筒状ケース2の中心軸方向と略平行に形成されていてもよいし、或いは、その長軸が中心軸方向と傾斜するように形成されていてもよい。
穴部6は、その長軸が筒状ケース2の中心軸方向と略直交する方向となるように形成されていることが好ましい。かかる穴部6を有する筒状ケース2は、熱収縮性筒状フィルム3を穴部6から筒状ケース2の内部方向に大きく膨出させることができ且つ熱収縮性筒状フィルム3を穴部6の周囲において綺麗に熱収縮させることができる。また、紡錘形状の穴部6を有する筒状ケース2を用いることにより、膨出部31に皺が生じ難くなり、綺麗な曲面状の膨出部31を筒状ケース2の内部へ膨出させることができる。
また、穴部6の幅(筒状ケース2の周方向における長さ)は、筒状ケース2の径に応じて適宜設定される。該穴部6の幅は、筒状ケース2の周長の1/4倍以上、好ましくは1/3倍以上、より好ましくは1/3倍〜3/5倍に形成される。
また、穴部6の高さ(筒状ケース2の中心軸方向における長さ)は、余りに短いと熱収縮性筒状フィルム3が内部方向に大きく膨らまないので、通常、10mm以上、好ましくは20mm以上、より好ましくは30mm〜60mm程度に形成される。
上記穴部6が複数形成される場合、各穴部6は、図示したように、筒状ケース2の中心軸方向(上下)に所定間隔を開け、且つ上下の穴部6が筒状ケース2の中心軸を基準に線対称となる位置に形成されていることが好ましい。
1つの実施形態に係る緩衝性包装体を示す斜視図。 図1のII−II線(筒状ケースの中心軸を含む面)で切断した断面図。ただし、物品は、断面で表していない(他の断面図も同様)。 熱収縮性筒状フィルム、筒状ケース及び物品を示す斜視図。 同緩衝性包装体の製造工程を示し、熱収縮性筒状フィルムを熱収縮させる前の断面図(筒状ケースの中心軸を含む面で切断)。 同緩衝性包装体の製造工程を示し、熱収縮性筒状フィルムを熱収縮させた後の断面図(筒状ケースの中心軸を含む面で切断)。 同緩衝性包装体の製造工程を示し、筒状突出部を形成するときの断面図(筒状ケースの中心軸を含む面で切断)。 他の実施形態に係る緩衝性包装体を示す断面図(筒状ケースの中心軸を含む面で切断)。 他の実施形態に係る緩衝性包装体を示す断面図(筒状ケースの中心軸を含む面で切断)。 他の実施形態に係る緩衝性包装体を示す斜視図。 図9のX−X線で切断した断面図。 他の実施形態に係る筒状ケースを示す側面図。 同筒状ケースを示す正面図。
符号の説明
1…緩衝性包装体、2…筒状ケース、3…熱収縮性筒状フィルム、31…膨出部、41,51…閉塞面部、42,52…筒状突出部、44,54…大径部、6…穴部、9…物品

Claims (3)

  1. 物品を収納可能な筒状ケースであって、その上端又は下端の少なくとも何れか一方に開口部を有する筒状ケースと、前記筒状ケースの壁面に熱収縮装着された熱収縮性筒状フィルムと、を有し、
    前記熱収縮性筒状フィルムが、前記筒状ケースの開口部を塞ぐように、筒状ケースの端部において筒状ケースの中心軸方向へ折れ曲がった閉塞面部と、
    前記閉塞面部に連続し且つ前記筒状ケースの内部方向へ突出された筒状突出部と、を有することを特徴とする緩衝性包装体。
  2. 前記筒状突出部が、次第に径が大きくなった大径部を有する請求項1に記載の緩衝性包装体。
  3. 前記筒状ケースの壁面に、穴部が開口されており、前記熱収縮性筒状フィルムが、前記穴部において筒状ケースの内部方向へ膨出されている請求項1または2に記載の緩衝性包装体。
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