JP2005112371A - シュリンクラベル装着容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 熱収縮性フィルムの装着時の収縮によって生じる、偏平な多角形横断面形状の胴壁部の変形による影響を効果的に回避して、熱収縮性フィルムを見栄え良く取り付けてゆくことのできるシュリンクラベル装着容器を提供する。
【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂をダイレクトブロー成形することによって形成され、偏平な多角形横断面形状の胴壁部11に熱収縮性フィルム12が装着されるシュリンクラベル装着容器10であって、偏平な多角形横断面形状の長軸方向Xに沿った前後一対の正面壁13には、多角形横断面形状の稜線部14よりも一段低くなった陥没パネル部15が設けられており、この陥没パネル部15を挟んだ両側の稜線部14は、外側に凸となったR面16からスタートして陥没パネル部15と接続し、且つ正面壁13は、胴壁部11の縦方向の断面において中央部分が最大の凹みとなるようになだらかに凹ませた凹曲面を備える。
【選択図】 図4

Description

本発明は、シュリンクラベル装着容器に関し、特に偏平な多角形横断面形状の胴壁部に熱収縮性フィルムが装着される、ポリエチレンテレフタレート(PET)よりも樹脂剛性の低いポリオレフィン系樹脂によって形成されたシュリンクラベル装着容器に関する。
例えば内容物としてジュース等の果汁や清涼飲料水、或いはその他の飲料品等の液体を充填収容する容器として、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂を二軸延伸ブロー成形した中空ボトル状の容器が広範に使用されている。このような中空ボトル状の容器によれば、例えば収容される液体が高温加熱殺菌を必要とするものである場合、充填された液体が冷却されると容器の内部が減圧状態となり、また高温加熱殺菌を行う際には容器の内部が加圧状態となって、容器の壁に圧力が加わって変形することになる。このため、これらの容器の変形を防止する手段として、例えば内部の圧力変化を吸収緩和することが可能な変形しやすい部分であるパネル壁を胴壁部に設け、パネル壁以外の壁部分に変形が生じるのを回避することにより外観が損なわれないようにした容器が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、上述のようなPET製の容器の変形可能なパネル壁等を覆い隠して外観を整えることができるようにした、容器の胴壁部を熱収縮性フィルムであるシュリンクラベルで覆った容器も開示されている(例えば、特許文献2)。
特開平8−276924号公報 特開2001−341773号公報
一方、例えば水分バリア性のみならず酸素バリア性をも向上させることにより、収容された液体の品質をさらに効果的に保持できるようすることを目的として、PET製の容器に代えて、ポリオレフィン系樹脂をダイレクトブロー成形することによって形成さた中空ボトル状の樹脂容器が用いられる場合があるが、ポリオレフィン系樹脂はPETと比較して樹脂剛性の低い樹脂であることから、このようなポリオレフィン系樹脂製の容器は、パネル壁の部分だけでなく、容器全体の変形が大きくなり、例えば空の容器の内部に液体を充填収容する際の圧力や液体自体の重量、或いはシュリンクラベルの装着時における当該ラベルの熱収縮による締付け荷重の影響を受けて、容器の胴壁部が内側に凹んだり、外側に膨らんだりして変形しやすくなる。
このようなポリオレフィン系樹脂製の容器の変形は、シュリンクラベルを装着した際の外観に影響を与える他、例えば搬送時や陳列時に複数の容器を箱詰めする際に、外側に膨らんだ部分が当接し合ってきっちりと容器を収納できなくなる場合があり、容器の配列性や整列性を損なうことにより容器間に不要な隙間が介在してがたつきが発生したり、収納効率や美感が低下したりする場合がある。
特に、収納のし易さや持ち易さ、陳列時の外観等を鑑みて、胴壁部を偏平な多角形横断面形状に形成した容器の場合には、当該偏平な多角形横断面形状の中心から長軸と交差する部分までの長さの方が、当該中心から短軸と交差する部分までの長さよりも相当程度長くなっていることから、熱収縮性フィルムは収縮時にまず長軸と交差する部分に接して、長軸方向の圧縮荷重を胴壁部に負荷することになるため、胴壁部は、当該長軸方向に圧縮変形すると共に、短軸方向へは膨出変形することになって、このような短軸方向への膨出変形が、上述のシュリンクラベルを装着した際の外観や、複数の容器を箱詰めする際のがたつきの発生、収納効率、美感等に大きな影響を及ぼすことになる。
本発明は、熱収縮性フィルムの装着時の収縮によって生じる、偏平な多角形横断面形状の胴壁部の変形による影響を効果的に回避して、胴壁部に熱収縮性フィルムを見栄え良く取り付けてゆくことができると共に、陳列時や搬送時における複数の容器の箱詰めを効率良くきっちりと行うことを可能にする、ポリオレフィン系樹脂をダイレクトブロー成形することによって形成されたシュリンクラベル装着容器を提供することを目的とする。
本発明は、ポリオレフィン系樹脂をダイレクトブロー成形することによって形成され、偏平な多角形横断面形状の胴壁部に熱収縮性フィルムが装着されるシュリンクラベル装着容器であって、前記偏平な多角形横断面形状の長軸方向に沿った前後一対の正面壁には、前記多角形横断面形状の稜線部よりも一段低くなった陥没パネル部が設けられており、該陥没パネル部を挟んだ両側の稜線部は、外側に凸となったR面からスタートして前記陥没パネル部と接続し、且つ前記正面壁は、前記胴壁部の縦方向の断面において中央部分が最大の凹みとなるようになだらかに凹ませた凹曲面を備えているシュリンクラベル装着容器を提供することにより、上記目的を達成したものである。
ここで、本発明における胴壁部の偏平な多角形横断面形状は、例えば4角形、6角形、8角形等の多角形を、長軸と短軸とを有するように扁平に押し潰した形状であり、且つ長軸に沿った前後一対の正面壁を胴壁部の主たる表示面として、平行又は略平行に対向配置させる形状である。また多角形横断面形状の稜線部は、当該多角形横断面形状の角部に位置し、胴壁部の各面が交差するように突き当たって互いに接続する部分である。
本発明のシュリンクラベル装着容器によれば、当該容器がポリオレフィン系樹脂をダイレクトブロー成形することによって形成されたものであっても、熱収縮性フィルムの装着時の収縮によって生じる、偏平な多角形横断面形状の胴壁部の変形による影響を効果的に回避して、胴壁部に熱収縮性フィルムを見栄え良く取り付けてゆくことができると共に、陳列時や搬送時における複数の容器の箱詰めを効率良くきっちりと行うことができる。
本発明の好ましい一実施形態に係るシュリンクラベル装着容器10は、図1に示すように、容器10の胴壁部11の周囲を覆うようにして、熱収縮性フィルムであるスリーブ状のシュリンクラベル12を容器10の外側に配置した後、当該シュリンクラベル12を加熱収縮させることによって容器10に装着した状態で用いられるものである。また、本実施形態によれば、シュリンクラベル装着容器10は、内溶液として、例えば飽和溶解水分量が1500ppm以上の部分グリセリドを含有し、且つ構成脂肪酸中の不飽和脂肪酸含有量が80〜100重量%であるジグリセリドを15〜100重量%含有する油脂を含む食油又は食油含有食品を収容するものであり、このような食油又は食油含有食品を収容する容器としては、所望の水分バリア性のみならず、所望の酸素バリア性を備えることが必要とされることから、水分バリア性及び酸素バリア性に優れた樹脂として、ポリオレフィン系樹脂を用いてダイレクトブロー成形することによって形成されている。
ここで、本実施形態のシュリンクラベル装着容器10を構成するポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂を用いることが好ましく、さらに好ましくは、例えば水分バリア性を向上させる高密度ポリエチレン(HDPE)と酸素バリア性を向上させるエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)とを積層したものを用いることができる。
また、シュリンクラベル12は、スチームや温風等によって熱収縮させることが可能な材料として、例えばポリスチレンやポリエチレンテレフタレート等を原料とする単層又は多層のフィルム材料を用いて形成される公知のものであり、例えば押出し法やカレンダー法等の公知の方法によって成形した後、延伸処理し、得られたフィルムの少なくとも一方の面に商品名や装飾等の所望の印刷を施した状態で使用される。
そして、本実施形態のシュリンクラベル装着容器10は、このような水分バリア性及び酸素バリア性に優れたポリオレフィン系樹脂を用いて形成された偏平な多角形横断面形状の胴壁部11を備える容器10に対して、シュリンクラベル12を装着して用いる際に、シュリンクラベル12の熱収縮による胴壁部11の変形の影響を効果的に回避して、例えば外観を見栄え良く整えたり、効率良く箱詰めできるようにすることを目的として採用されたものである。
すなわち、本実施形態のシュリンクラベル装着容器10は、ポリオレフィン系樹脂をダイレクトブロー成形することによって形成され、偏平な8角形横断面形状の胴壁部11にシュリンクラベル12が装着される容器であって、図2〜図4に示すように、偏平な8角形横断面形状の長軸方向Xに沿った前後一対の正面壁13には、8角形横断面形状の稜線部14よりも一段低くなった陥没パネル部15が設けられており、この陥没パネル部15を挟んだ両側の稜線部14は、外側に凸となったR面16からスタートして陥没パネル部15と接続し(図4(a),(b)参照)、且つ正面壁13は、胴壁部11の縦方向の断面において中央部分が最大の凹みとなるようになだらかに凹ませた凹曲面を備えることにより、いわゆる逆ハラシ19(図2(b)参照)となっている。
また、本実施形態のシュリンクラベル装着容器10によれば、各正面壁13に隣接する両側の斜め側面壁17にも、8角形横断面形状の稜線部14よりも一段低くなった陥没パネル部15’が設けられていると共に、この陥没パネル部15’の両側の稜線部14は外側に凸となったR面16’からスタートして陥没パネル部15’と接続していることにより、各正面壁13と両側に隣接する斜め側面壁17との間の稜線部14は、R面16とR面16’とが連続一体化したR断面形状の凸リブ18を形成している。
本実施形態によれば、シュリンクラベル装着容器10は、内溶液を収容する主要部分となる胴壁部11と、胴壁部11の底部分を閉塞する底部20と、内溶液の注出口を備える口首部21と、口首部21と胴壁部11とを接続する肩部22とからなる半透明の中空ボトル形状の容器であって、例えば500〜600mL程度の内容量を有している。また口首部21には、例えばキャップ取付けリブが設けれられていて、キャップ23が着脱可能に装着されることになる。さらに、シュリンクラベル装着容器10は、その肩部22から胴壁部11に亘って、偏平な8角形横断面形状を備えており、このような形状によって、例えば箱詰めする際の収納のし易さや使用時の持ち易さが図られていると共に、陳列時等において優れた外観が得られるようになっている。
胴壁部11の前後一対の正面壁13に設けられる陥没パネル部15は、各正面壁13において、縦方向へは底部20に近接する下端部と肩部22に近接する上端部とを除いた高さ、横方向へは両側の稜線部14を除いた幅によって区画される略矩形形状の領域を、稜線部14よりも例えば0.5〜2.0mm程度低くなった深さで陥没させることによって設けられている。また陥没パネル部15は、その両側部において、図2(b)に拡大して示すように、凸リブ18による稜線部14の先端中央からスタートするR面16を介して当該稜線部14と接続しており、このR面16は、その曲率半径が、例えば2〜10mm、好ましくは2.5〜4mmとなっている。さらに、本実施形態によれば、R面16は、その陥没パネル部15側の端部において、曲率半径が例えば0.5〜2.0mm程度の内側に凹んだ凹曲面24と接続しており、この凹曲面24を介して陥没パネル部15に滑らかに接続している。
また、本実施形形態によれば、胴壁部11の縦方向の断面においてなだらかに凹んだ凹曲面として各正面壁13に設けられる逆ハラシ19は、例えば両側の稜線部14を含めて正面壁13の全体を湾曲させたものであり、図2(b)に示すように、その中央部分における最大の凹み深さhが、正面壁13の上端と下端を結んだ線Z−Zから、例えば1〜2mm程度、好ましくは1.2〜1.5mm程度となっている。胴壁部11の正面壁13に、変形量分だけ奥行き方向にはらした形状の逆ハラシ19が設けられていることにより、シュリンクラベル12の熱収縮による変形が胴壁部11に集中しても、その変形分を効果的に吸収することが可能になる。
さらに、本実施形態によれば、各正面壁13の陥没パネル部15には、なだらかなすり鉢曲面状に内側に窪んだ長円形状の凹状ディンプル25が設けられている。陥没パネル部15に凹状ディンプル25が設けられていることにより、シュリンクラベル12の熱収縮によって胴壁部11の正面壁13が局部的に膨れようとする変形を効果的に吸収することが可能になり、陥没パネル部15及び逆ハラシ19による作用と相俟って、容器10の外観に膨れが目立たないようにすることが可能になり、また複数の容器10を陳列したり箱詰めする際に、その配列性や整列性が損わなれないようにすることが可能になる。
一方、各正面壁13の両側の斜め側面壁17に設けられる陥没パネル部15’は、正面壁13の陥没パネル部15と同様に、各斜め側面壁17において、縦方向へは底部20に近接する下端部と肩部22に近接する上端部とを除いた高さ、横方向へは両側の稜線部14を除いた幅によって区画される略矩形形状の領域を、稜線部14よりも例えば0.5〜2.0mm程度低くなった深さで陥没させることによって設けられている。また陥没パネル部15’は、その正面壁13側の側部において、凸リブ18による稜線部14の先端中央からスタートするR面16’を介して当該稜線部14と接続しており、このR面16’は、その曲率半径が、例えば2〜10mm、好ましくは2.5〜4mmとなっている。さらに、本実施形態によれば、R面16’は、その陥没パネル部15’側の端部において、曲率半径が例えば0.5〜2.0mm程度の内側に凹んだ凹曲面24’と接続しており、この凹曲面24’を介して陥没パネル部15に滑らかに接続している。
なお、本実施形態によれば、偏平な8角形横断面形状の短軸方向Yに沿って配置される一対の垂直側面壁26は、各一対の斜め側面壁17の間に挟まれるようにして、正面壁13と略垂直に設けられる共に、これらの垂直側面壁26は、両側の稜線部14から凹状に緩やかに窪むように湾曲する凹状湾曲面27となっている。
そして、上述のような構成を備える本実施形態のシュリンクラベル装着容器10によれば、当該容器10がポリオレフィン系樹脂をダイレクトブロー成形することによって形成されたものであっても、シュリンクラベル12の収縮によって生じる胴壁部11の変形による影響を効果的に回避して、胴壁部11にシュリンクラベル12を見栄え良く取り付けてゆくことができると共に、陳列時や搬送時における複数の容器10の箱詰めを、その配列性や整列性を損なうことなく、効率良くきっちりと行うことができる。
すなわち、本実施形態によれば、偏平な8角形横断面形状の長軸方向Xに沿った前後一対の正面壁13には、両側の稜線部14よりも一段低くなった陥没パネル部15が設けられていると共に、逆ハラシ19が設けられており、シュリンクラベル12の装着時に当該シュリンクラベル12の収縮によって、まず長軸方向Xと交差する垂直側面壁26にシュリンクラベル12が密着して長軸方向Xの圧縮荷重が負荷され、これによって正面壁13の陥没パネル部15が外側に膨出変形しても、この膨出変形が稜線部14との段差の範囲に収まることになって、当該シュリンクラベル12は、正面壁13の両側の稜線部14を結んだ面から膨らむことなく平坦に配置されることになる。これによって、シュリンクラベル12が装着された容器10の優れた外観や、配列性、整列性が保持されることになる。
また、本実施形態によれば、陥没パネル部15を挟んだ両側の稜線部14は、外側に凸となったR面16からスタートして陥没パネル部15と接続しているので、図5(a)に示すように、装着されるシュリンクラベル12は、常に、稜線部14の頂部及びこれの近傍に支持させた状態で、正面壁13の両側の稜線部14の間に平坦に張設されることになる。従って、図5(b)に示すように、稜線部50の頂部51から直線部分52を介在させた後に、稜線部50を陥没パネル部54に接続する際の如く、シュリンクラベル53の装着時に直線部分52自体が外側に膨らむことにより、シュリンクラベル53が、頂部51と直線部分52の陥没パネル部54側の終端部55とで、二重に折れ曲がった状態で支持される場合と比較して、すっきりとして美感に富んだシュリンクラベル53の装着状態を得ることが可能になると共に、直線部分52の膨らみによる配列性や整列性の低下を回避することも可能になる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、胴壁部の偏平な多角形横断面形状は8角形横断面形状である必要は必ずしもなく、4角形や6角形、10角形等の、その他の種々の多角形横断面形状であっても良い。また、稜線部は、正面壁に隣接する両側の側面壁にも陥没パネル部が設けらて、R断面形状の凸リブとなっている必要は必ずしもない。さらに、凹状ディンプルを設ける必要は必ずしもない。さらにまた、収容される内容物として、所定の油脂を含む食油又は食油含有食品以外にも、その他の種々の液体や、粉粒体、固形物等を収容することもできる。
以下、実施例により、本発明のシュリンクラベル装着容器をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〕
上記実施形態のシュリンクラベル装着容器と略同様の構成を備える容器を実施例1の容器として、筒状のシュリンクラベルを被せてスチームトンネルによるシュリンクテストを行うと共に、空ボトル時、内溶液の充填後、及びシュリンク後における容器の胴壁部中央の最大幅及び最大厚を、ノギスを用いて実際に測定した。稜線リブのR寸法を3mm、逆ハラシの深さを1.5mmとした。また容器の胴壁部横断面の最大寸法部分に相当する、胴壁部下部の寸法(図2(a),(b)参照、幅=b、厚=t)を測定し、これらを上述の胴壁部中央の最大幅及び最大厚と比較した。測定結果を表1に示す。
なお、容器は、ポリオレフィン系樹脂として高密度ポリエチレン(HDPE)とエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)とを積層した多層ボトル容器とした。また、シュリンクラベルは、延伸処理した単層のポリスチレン50μであり、汎用グレードであるESP−45T(シーアイ化成社製)を使用した。さらに、シュリンクテストのスチームトンネルの操作条件は、第1層から第3層で構成され、全長は3.5m、ライン速度は120bpmとした。第1層から第3層の温度設定は90〜98℃とした。液温23℃の食用油を502g充填しキャップしたものをスチームトンネルに通過させた。
〔比較例1〕
図6に示すような、逆ハラシを設けることなく稜線リブのみを設けたこと以外は、実施例1と略同様の構成を備える容器を比較例1の容器として、上述と同様にして、シュリンクテストを行うと共に、胴壁部中央の最大幅及び最大厚を測定し、また胴壁部下部の寸法を測定して、胴壁部中央の最大幅及び最大厚と比較した。稜線リブのR寸法を3mmとした。測定結果を表1に示す。
〔比較例2〕
図7に示すような、稜線リブを設けることなく逆ハラシのみを設けたこと以外は、実施例1と略同様の構成を備える容器を比較例2の容器として、上述と同様にして、シュリンクテストを行うと共に、胴壁部中央の最大幅及び最大厚を測定し、また胴壁部下部の寸法を測定して、胴壁部中央の最大幅及び最大厚と比較した。逆ハラシの深さを1.5mmとした。測定結果を表1に示す。
Figure 2005112371
表1によれば、本発明に係る実施例1の容器は、その胴壁部中央の最大幅及び最大厚のいずれもが、容器の最大寸法部分に相当する胴壁部下部の寸法を下回っており、特に正面壁の膨出による厚さ方向の影響を回避して、すっきりとして美感に富んだシュリンクラベルの装着状態を得ることが可能になると共に、良好な配列性や整列性を保持できることが判明する。
また、実施例1の容器によれば、シュリンクトンネル通過後、PC(段ボール箱)内に複数の容器を配列しても不具合がないことを確認した。更に、実施例1の容器をPC(段ボール箱)内に複数箱詰めして輸送テスト及び振動テストを実施した結果、配列乱れもなく、隣接するボトル同士の摩擦によるラベルの損傷もないことを確認した。
本発明の一実施形態に係るシュリンクラベル装着容器にシュリンクラベルを装着した状態を説明する斜視図である。 本発明の一実施形態に係るシュリンクラベル装着容器の、(a)は正面図、(b)は側面図である。 本発明の一実施形態に係るシュリンクラベル装着容器の、図2(a)のA−Aに沿った上面図である。 (a)は本発明の一実施形態に係るシュリンクラベル装着容器の、図2(a)のB−Bに沿った断面図、(b)は(a)のC部拡大図である。 (a),(b)は、シュリンクラベルを装着した際の、当該シュリンクラベルを稜線部によって支持する状態の説明図である。 比較例1のシュリンクラベル装着容器の説明図である。 比較例2のシュリンクラベル装着容器の説明図である。
符号の説明
10 シュリンクラベル装着容器
11 胴壁部
12 シュリンクラベル(熱収縮性フィルム)
13 正面壁
14 稜線部
15,15’ 陥没パネル部
16,16’ R面
17 斜め側面壁(側壁面)
18 R断面形状の凸リブ
19 逆ハラシ
20 底部
21 口首部
22 肩部
23 キャップ
24 凹曲面
25 凹状ディンプル
26 垂直側面壁
27 凹状湾曲面
X 長軸方向
Y 短軸方向

Claims (3)

  1. ポリオレフィン系樹脂をダイレクトブロー成形することによって形成され、偏平な多角形横断面形状の胴壁部に熱収縮性フィルムが装着されるシュリンクラベル装着容器であって、
    前記偏平な多角形横断面形状の長軸方向に沿った前後一対の正面壁には、前記多角形横断面形状の稜線部よりも一段低くなった陥没パネル部が設けられており、
    該陥没パネル部を挟んだ両側の稜線部は、外側に凸となったR面からスタートして前記陥没パネル部と接続し、
    且つ前記正面壁は、前記胴壁部の縦方向の断面において中央部分が最大の凹みとなるようになだらかに凹ませた凹曲面を備えているシュリンクラベル装着容器。
  2. 前記各正面壁に隣接する両側の側面壁にも前記多角形横断面形状の稜線部よりも一段低くなった陥没パネル部が設けられていると共に、両側の稜線部は外側に凸となったR面からスタートして該陥没パネル部と接続していることにより、前記各正面壁と両側に隣接する前記側面壁との間の稜線部は、R断面形状の凸リブとなっている請求項1記載のシュリンクラベル装着容器。
  3. 前記ポリオレフィン系樹脂はポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂である請求項1又は2に記載のシュリンクラベル装着容器。
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