JP5138413B2 - クレーンリフター搬送用架台 - Google Patents
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Description
クレーンリフターは、図10(側面図)及び図11(正面図)に示すように、本体フレーム(61)の左右に、リンク機構(62)に連結された物品保持アーム(63,63)を備えている。本体フレーム(61)には、モーター(65)とこれに連結されたねじ棒(66)が配置され、リンク機構(62)の基端部は連結部材(67)を介してねじ棒(66)に係合されている。物品保持アーム(63,63)は、図12のように、モータ(65)によるねじ棒(66)の回転(正/逆回転)に伴うリンク機構(62)の相対動作により、物品(W)(鋼帯コイルを例示)の幅サイズより広い開状態(実線表示)と、該物品(W)を両側から挟んで保持する閉状態(鎖線表示)との開閉動作を行う。該クレーンリフター(6)は、本体フレーム(61)の頂部に連結されるクレーンフック係合部(7)を介してクレーンフック(CH)に懸吊され昇降及び水平方向の移動を行う。
クレーンリフター(6)のサイズ・重量はさまざまであるが、鋼帯コイル運搬用のリフターの具体例を挙げれば、高さ[物品保持アーム(63,63)の下端縁から本体フレーム(61)の上端縁(頂部のクレーンフック係合部7を除く)までの高さ]は約4〜5m、重さ[頂部のクレーンフック係合具7を除いた重量]は約2〜3ton、という比較的大型サイズの重量物である。
クレーンフック(CH)に懸吊された鉛直姿勢のリフター(6)を、搬送車の荷台の上に水平姿勢に載置するクレーン運転操作には高度の熟練を要する。またクレーンリフター(6)には前記のように各種センサー・制御機器類が多数取り付けられているので、それらの機器類に衝撃によるダメージを生じさせないように、より慎重なクレーン操作と玉掛け作業が要求される。
本発明は、クレーンリフター(6)の搬送に関する上記問題を解消することを目的としてなされたものである。
本体フレームに左右一対の物品保持アームが開閉可能に連結されているクレーンリフターを点検修理作業場に搬送する際に使用されるクレーンリフター搬送用架台であって、
リフター着座台(2)と水平基台(4)とからなり、リフター着座台(2)は、座部(22)と背もたれ部(23)とを有する共に、水平基台(4)に対する垂直位置(VP)と水平位置(HP)との間の傾動動作が可能なように水平基台(4)に支承されており、垂直位置(VP)に固定したリフター着座台(2)の座部(22)に、クレーンフックに懸吊されたクレーンリフター(6)の本体フレーム(61)の底部を着座させたうえ、リフター着座台(2)を傾動して水平基台(4)に略平行な仰臥姿勢となすように構成されていることを特徴としている。
搬送用架台は、クレーンリフターが仰臥姿勢に載置されたうえ、適宜の搬送手段(軌道車,トラック等)により点検・修理等のための所定場所に搬送される。
上記クレーンリフター(6)の着座の操作、およびリフター着座台(2)の傾動操作のいずれも容易に行うことができるので、クレーンリフター(6)の搬出作業に要求されるクレーン運転の拘束時間が短縮され、クレーンの運転効率が高められる。
また、クレーンリフター(6)を、リフター着座台(2)に着座させて水平位置(HP)まで傾動する作業工程は円滑に遂行されるので、その作業過程においてクレーンリフター(6)に対する衝撃(それに因る各種センサー・機器類のダメージ)も効果的に回避される。
リフター着座台(2)は、左右に向かい合う一対のフレーム(21,21)を支柱とする、座部(22)及び背もたれ部(23)を有している。水平基台(4)は、床フレーム(41)とリフター着座台(2)を支承するフレーム(43,43)、フレーム(45,45)等からなり、該支承フレーム(43,43)及びフレーム(45,45)のそれぞれは、床フレーム(41)の一端側に位置して床フレーム(41)の左右両側に立設されている。
支承フレーム(43,43)の軸ピン(44,44)は、リフター着座台(2)の脚部フレーム(24,24)に係合され、その係合構造によりリフター着座台(2)は軸ピン(44,44)を傾動支点として支承フレーム(43,43)に枢支されている。
リフター(6)をリフター着座台(2)に着座させる操作は、リフター着座台(2)を垂直位置(VP)に保持した状態で行われる。リフター(6)は、本体フレーム(61)の底面(611)を着座面として、リフター着座台(2)の座部(22)に着座される。このときリフター着座台(2)の垂直位置(VP)は固定ピン(46,46)で固定されている。リフター(6)を着座させた後、固定ピン(46,46)を抜き取り、リフター着座台(2)を水平位置(HP)に傾動させる。
更に、リフター着座台(2)の上端側の左右両側には、作業デッキ(31,31)が設けられている。リフター着座台(2)に着座したリフター(6)からクレーンフック(CH)を離脱する作業、アーム(25,25)にチエン(27)を掛ける作業、リフター着座台(2)を垂直位置(VP)から水平位置(HP)に傾動させるためのクレーン玉掛け作業など(後記)は、地上作業者の介添え作業(クレーンの誘導合図・玉掛け等)が必要である。鋼帯コイル運搬用リフターのように丈の高いリフター(6)(例えば高さ約3〜4m)の搬送用架台では、作業の安全・円滑性が確保されるように、作業デッキ(31)に上がって所要の介添え作業を行う。
また、リフター着座台(2)の背もたれ部(23)には、リフター受け部材(29)が設けられている。受け部材(29)は、リフター着座台(2)が水平位置(HP)に傾動されたときに、リフター(6)をその背面側から担持し、リフター(6)の安定な仰臥姿勢を保持する枕木である。受け部材(29)は左右の支柱フレーム(21,21)に掛け渡されて固定される。図では、背もたれ部(23)の2個所に受け部材(291,292)を取り付けているが、取り付け位置及び個数はリフター(6)の形状・サイズに応じて適宜設定される。
バンド掛け金具(47)には、仰臥姿勢のリフター(6)を水平基台(4)に括りつけて仰臥姿勢を固定するためのバンドが係着される(後記)。他方、吊り具掛け金具(49)には、搬送用架台(1)をクレーンで吊り上げるための吊り具(ワイヤ等)が係着される(後記)。
まずリフター(6)をリフター搬送用架台(1)に載置するにあたり、図5のように、リフター着座台(2)を垂直位置(VP)に回動し、支承フレーム(45)の固定ピン(46)で垂直姿勢位置(VP)に固定しておく。そして、クレーンフック(CH)に懸吊したリフター(6)を、リフター着座台(2)に向けて移行(矢符A)させ、図6に示すように、本体フレーム(61)の底面(611)を着座面として座部(22)に着座させる。
ついで、床フレーム(41)の吊り具掛け金具(49)(491,492)に吊り具(チエンやワイヤ等)(82)を掛け、クレーンフック(CH)でリフター搬送用架台(1)を吊り上げて搬送車(図示省略)の荷台に載せる。搬送用架台(1)を予め搬送車の荷台に載せている場合は、そのまま点検修理工場へ搬出する。なお、点検修理工場が、同じ作業ヤード(建屋)のクレーン走行範囲内にある場合は、搬送用架台(1)をクレーンフック(CH)に吊り上げてクレーン走行により点検修理工場へ搬送すればよく、搬送車は不要である。
クレーンリフターは、安定した仰臥姿勢で搬送されるので、搬送作業も容易である。また、クレーンリフターの点検修理等の施工も、搬送用架台に載置された仰臥姿勢のもとで実施することができる。更に、クレーンリフターを、もとの作業ヤードへ返送して本来の物品運搬作業に復帰させる際の作業操作も効率よく短時間で遂行することができ、従ってクレーンリフターの搬出・搬入作業のためのクレーン運転時間(クレーン拘束時間)が減少し、作業ヤードにおけるクレーン運転効率が向上する。
本発明は各種製造工場において、クレーンリフターを、点検修理等のためにクレーンフックから外して搬出及び搬入する手段として極めて有用であり、その搬出・搬入作業に要するクレーン運転時間を削減してクレーン運転効率を高めると共に、クレーンリフターに付帯する各種センサー・機器類の保護の観点から、工業的に大きな実用価値を有するものである。
2:リフター着座台
21:支柱フレーム
22 :座部
23 :背もたれ部
24:脚部フレーム
25:アーム
26:チエン掛け金具
27 :チェン
28:傾動用吊り具の掛け金具
29(291,292):受け部材(枕木)
30:ケーブル先端部収納ボックス
31:作業デッキ
32:開閉バー(転落防止用)
41:床フレーム
42:堰フレーム
43:支承フレーム
44:軸ピン(リフター着座台の傾動支軸)
45:支承フレーム
46:固定ピン
47:バンド掛け金具
48:バンド
49(491,492):搬送用架台の吊り具掛け金具
61:本体フレーム
611:本体フレームの底面
62:リンク機構
63:物品保持アーム
64:リフター制御盤
65:駆動モーター
66:ねじ棒
67:連結部材
7:クレーンフック係合部
81:傾動用吊り具
82:搬送用架台吊り具
CH:クレーンフック
L :はしご
VP:垂直位置
HP:水平位置
Claims (1)
- 本体フレームに左右一対の物品保持アームが開閉可能に連結されているクレーンリフターを点検修理作業場に搬送する際に使用されるクレーンリフター搬送用架台であって、
リフター着座台(2)および水平基台(4)からなり、リフター着座台(2)は、座部(22)と背もたれ部(23)とを有する共に、水平基台(4)に対する垂直位置(VP)と水平位置(HP)との間の傾動動作が可能なように水平基台(4)に支承されており、垂直位置(VP)に固定したリフター着座台(2)の座部(22)に、クレーンフックに懸吊されたクレーンリフター(6)の本体フレーム(61)の底部を着座させたうえ、リフター着座台(2)を傾動して水平基台(4)に略平行な仰臥姿勢となすように構成されていることを特徴とするクレーンリフター搬送用架台。
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