JP2001097662A - 船舶荷役用の吊り装置 - Google Patents

船舶荷役用の吊り装置

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JP2001097662A
JP2001097662A JP28127899A JP28127899A JP2001097662A JP 2001097662 A JP2001097662 A JP 2001097662A JP 28127899 A JP28127899 A JP 28127899A JP 28127899 A JP28127899 A JP 28127899A JP 2001097662 A JP2001097662 A JP 2001097662A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 傾斜した船床に吊り荷を吊り下す、または傾
斜した船床に段積みされた積荷を吊り上げることができ
る。 【解決手段】 クレーンに上下動自在に吊られたビーム
65と、このビームの長手方向69に間隔を開けて設け
られ揺動可能に垂下された吊り板55と、この吊り板5
5に一端が取り付けられた4本の鎖4と、この鎖の他端
6が固定されて吊り板55に垂設され吊り荷を支持可能
な吊り具本体7とを備える。さらに、吊り具本体7は、
鎖の他端6が固定されたボックス8と、ボックス8の下
に水平面内で旋回自在に軸支された水平部材35と、水
平部材35の一端に固定された垂直部材36と、垂直部
材36の下端に固定され水平部材35と平行に延設され
たフォーク状の爪39とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船舶の船床に吊り
荷を吊り下すまたは船床に積まれた積荷を吊り上げる際
に使用する吊り具およびこれを用いた吊り装置に関する
ものである。なお、吊り荷は、船床または岸壁から吊り
上げた荷であり、船内に積まれた荷は積荷とした。
【0002】
【従来の技術】船舶の船床に吊り荷、たとえば型鋼(L
型鋼、H型鋼など)、シ−トパイル、レ−ル、パイプな
どを船積みする場合、吊り荷と船床または吊り荷と船床
にすでに積まれた積荷との間に木などのスペーサーを設
けて段積みされることがある。
【0003】このような段積み作業の効率化および安全
性の向上のために、近時、吊り装置の自動化が図られて
いる。自動化された吊り装置の例としては、たとえばク
レーンに上下動自在に吊られたビームと、このビームの
長手方向に横動可能に設けられた吊り具本体とを備えた
ものが知られている(実開平1−65288号公報)。
【0004】しかし、この装置を船積みに使用すると、
船舶の船床は、積荷の偏りや波などにより傾斜変動する
ので、吊り装置の着床または着荷時に、この船の床面ま
たは積荷に対し吊り装置の左右前後に高さ的、隙間的に
差が発生し、吊り装置の作動障害を生ずる。このため、
吊り具を吊り上げているビームの左右のワイヤーの巻き
調整により吊り荷を船床またはすでに積まれた積荷に平
行となるようにして段積みする。しかし、この場合船積
み作業の効率が良くない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記自動化された吊り
装置は、ビームに直接横動可能な吊り具本体が垂設され
たものである。このような吊り装置を使って傾斜した船
床に吊り荷を段積みする場合、吊り具本体がビームに直
接横動装置と一体に垂設されたものであるから、たとえ
ばビームに装備された左右二つの吊り具本体のうちのど
ちらかが先に着床または着荷し、左右前後の吊りの高さ
的、隙間的差が発生する。このため、吊り荷の下に位置
するフォーク状の爪が旋回せずに抜けない状況が発生し
ていた。
【0006】さらに、ビームは非常に重いものであるか
ら吊り具がすでに積まれた積荷や船床に当ると、積荷や
船床および吊り具に大きな衝撃力がかかり損傷を与える
ことになる。特に、船舶のように船床が積荷によって傾
き、さらに船型によっては波によるローリングやピッチ
ングなどによって船床の傾斜が変わるような場合には吊
り具が積荷や船床に衝突しやすくなり、積荷や吊り具が
損傷を受ける恐れが大きくなる。
【0007】本発明は、傾斜した船床に対し積荷や吊り
具に損傷を発生させず安全確実に吊り荷を吊り下す、ま
たは傾斜した船床に積みつけられた積荷を吊り上げるこ
とができることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の吊り具は、クレーンに垂設されたビームに一端
が固定される連結部材を備え、この連結部材の他端は吊
り具本体により固定される。さらに、連結部材はたるみ
可能な部材で形成され、吊り具本体は吊り荷を支持可能
に形成されてなることを特徴とする。
【0009】このようにすることにより、吊り具をビー
ムに垂下し、たとえば吊り具に支持された吊り荷を吊り
下げるときに、何れかの吊り具が着床するとこの吊り具
の連結部材はたるむ。この状態でこの吊り具を吊り荷か
ら外すことができ、吊り具の作動を可能にする。また、
連結部材がたるむことにより積荷および吊り具に与える
衝撃力を小さくする。また、ビームからの大きな力もす
でに積まれた積荷に直接かからず、積荷および吊り具の
損傷が防止される。
【0010】また、本発明の吊り装置は、クレーンに上
下動自在に垂設されたビームと、このビームの長手方向
に間隔を開けてビームに固定された上記吊り具とを備え
てなることを特徴とする。
【0011】このようにすることにより、上記吊り具と
同様に、吊り具が着床すると連結部材はたるむ。この状
態で吊り具を吊り荷から外すことができ、吊り具の作動
を可能にする。また、積荷に衝突したときに連結部材は
たるみ、積荷および吊り具に与える衝撃力を小さくす
る。これにより、積荷および吊り具の損傷が防止され
る。
【0012】さらに、吊り具はビームに揺動可能に垂下
された吊り板を備え、この吊り板に連結部材の一端が固
定されると良い。このようにすると、ビームが傾斜した
場合、吊り板は重力により揺動し常に同じ姿勢で垂下す
る。この吊り板に連結部材で吊られる吊り具本体は、ビ
―ムの傾斜前と同じ姿勢で吊られる。したがって、吊り
具には、ビームが傾斜することによる無理な力が働かな
い。
【0013】さらに、連結部材は吊り板と吊り具本体と
の間に複数設けられると良い。こうすることにより、吊
り具本体は、吊り板を介してビームから旋回反力を受け
ることができる。旋回反力が得られるので、吊り荷に対
する吊り具本体の相対的位置を変えることができる。
【0014】そして、吊り具本体は、連結部材の他端が
固定された基体と、この基体の下に水平面内で旋回自在
に軸支された水平部材と、この水平部材の一端に固定さ
れた垂直部材と、この垂直部材の下端に固定され水平部
材と平行に延設されたフォーク状の爪とを備えると良
い。
【0015】吊り具本体の基体は、複数の連結部材で吊
り板に吊られることにより、その旋回の軸が鉛直となる
ように吊られることができる。これにより水平部材は水
平に保持され、水平面内で旋回できる。水平部材と平行
な爪は、ビームからの反力を受けて同様に水平面内で旋
回することができる。
【0016】たるみ可能な連結部材は、たるむことがで
きる部材や曲がり、たわみなどが可能な可撓性部材を含
む。特にたるみが容易なものが好ましい。このような連
結部材としては、鎖、ワイヤーロープ、布ロープ、合成
樹脂の帯などを用いることができ、特に鎖が好適であ
る。鎖はたるみが容易で、引張力と反力に対する強度が
ある。
【0017】吊り板は、ビームの両側に設けると良い。
吊り板は、一定の巾を持って離れて設けられるので、複
数の連結部材を、たとえば一つの吊り板に二つの連結部
材を距離をおいて取り付け、合計四つの連結部材を取り
付ける。このようにすると、吊り具本体の爪を旋回させ
る際に発生する吊り具本体からの反力を受け易くする。
また、二つの吊り板は、吊り具本体からの負荷に応じて
各々揺動し、負荷に弾力的に対応することができる。
【0018】吊り具本体の旋回の軸は、基体の連結部材
が固定された部位を結ぶ線で囲まれ、水平に位置した面
に垂直な軸とし、この軸は鉛直になるようにする。ま
た、基体の連結部材が固定された部位同士の距離は大き
い方が好ましい。このようにすると、吊り具の旋回や上
げ下げ、水平移動などの運転が容易となる。基体の連結
部材が固定された部位同士の距離が大きいと、この距離
に比例して反力は大きくなる。
【0019】吊り具本体の爪の旋回は、手動で行っても
良いが、基体に旋回用の駆動装置を設け、さらに遠隔操
作ができるようにすると、吊り上げ、吊り下し動作が安
全、的確にできる。この際、旋回の反力が限度を越えな
いように、駆動装置にトルク制限手段を設けると良い。
トルク制限手段により枠体から基体にかかるトルクを制
限し、連結部材など吊り装置の各部に無理な力が働かな
いようにして吊り具の破損を防止する。
【0020】また、水平部材の先端と爪の先端との間の
開口に開閉手段を設けると良い。吊り荷を爪で支持した
ときに、吊り荷が開口から落下することを防止する。
【0021】本吊り装置は、クレーンに上下動自在に垂
設されたビームの中央を境に両側に互いに距離をとって
吊り具を垂下すると良い。吊り荷を傾斜した床から吊り
上げるときまたは吊り下げるときに、ビームを吊ってい
るワイヤーロープを床の傾斜に合わせて調整し、各々の
吊り具の爪を吊り荷の高さに合わせておくことにより、
吊り荷の下に旋回、挿入し、または吊り荷の下から旋
回、外すことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る吊り具および
吊り装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明す
る。なお、図1〜5において、同一または同等部分には
同一符号を付けて示す。
【0023】図5は、本発明に係る吊り装置の一実施形
態を示す全体正面図である。本吊り装置は、船舶の船床
に吊り荷を吊り下す場合に好適に使用できるもので、吊
り荷が船床に着床するときに、吊り具と吊り荷が一体化
して傾斜し、さらに爪の旋回開放時の旋回反力をビーム
より受けられるようにし、船積み荷役に吊り具を導入す
ることを可能としたものである。
【0024】本吊り装置は、図示していないクレーン
に、たとえばワイヤロ−プ78で吊られたビーム65
と、このビーム65に軸支され垂下された吊り具2とを
備える。ビーム65は、図示していない左右のレ−ルに
架設されたクレ−ンの横行台から垂下する二つのワイヤ
ロ−プ78に設けられた図示していない吊りフックがラ
グ70に掛けられほぼ水平に吊持される。このワイヤロ
−プ78の巻回操作で上下動する。そして、ビーム65
は、この実施形態では長手方向69の両端寄りに二つの
軸受装置(軸受手段)66が設けられる。
【0025】図1は、図5に示した吊り装置の右側寄り
を示す正面図である。吊り具2は、軸受装置66に回動
自在に軸支され垂下された吊り板55と、この吊り板5
5に一端5が固定された4本の鎖(連結部材)4と、各
鎖の他端6が固定されたボックス(基体)8とを備え
る。
【0026】さらに、ボックス8の各鎖4が固定された
部位を結ぶ線で囲まれた面の略図心を通る軸9に旋回自
在に軸支されるとともに、ボックス8の下に位置する水
平部材35と、この水平部材35の一端に固定された垂
直部材36と、この垂直部材36の下端に固定され水平
部材35と平行に延設されたフォーク状の爪39とを備
える。
【0027】吊り板55は、正面形状が略三角形の板5
6の周囲に補強用帯板57が固定されたものである。板
56の上頂点寄りにはビームの軸受装置66に回動自在
に支持されるためのブッシュ58が設けられる。
【0028】水平部材35の旋回の軸9aは、基体8の
4本の鎖4が固定された部位を結ぶ線で囲まれた矩形面
の略図心、すなわち矩形の中心を通る軸9に一致する。
軸9aの方向に直交する方向34の一方の側が開口す
る。
【0029】水平部材35の先端寄り上面には、バラン
スウエイト45が固定され、ロッド41の上下方向移動
の案内となる。ロッド41は、バランスウエイト45内
を案内されて上下方向に移動し、爪39の先端近傍に当
接したときに爪に係合するように形成される。ロッド4
1の側面にはラック43が取り付けられる。ラック43
は、ギャードモータ53のピニオン49と噛み合い、ピ
ニオン49の回転により上下移動する。
【0030】なお、ボックス内のギャードモータ11へ
の給電電線および制御電線、その他の制御電線は、ケー
ブル電線パイプ75、コネクターボックス73およびケ
ーブル76によってボックス8内に導入される。
【0031】図2は、図1の側面図である。吊り板55
は、ビーム65の両側に対向して二つ設けられて一対を
成し、ビーム65に設けられた軸受装置66に回動自在
に軸支される。軸受装置66は、ビーム65に固定され
た一対の軸受67と、軸受67に軸支されたロッド68
とで形成される。ロッド68の両端に吊り板のブッシュ
58が嵌挿される。ロッド68の両端は、それぞれ吊り
板のブッシュ58から突き出ており、図示していない二
つ割りのキーパープレートでおのおの抜け止めされる。
鎖の一端5が固定される吊り板55の部位には、二つの
対向する吊り板55同士を繋ぐ繋ぎ鎖60が設けられ
る。
【0032】図3は、図1の I−I 線平面図である。ロ
ッド41のラック43を上下移動させるギャードモータ
53の出力軸にはトルク制限手段としてのトルクキーパ
ー51を介してピニオン49が連結される。トルクキー
パー51は、ロッド41が何らかの原因により動かなく
なり、または移動に大きな力を要し、ピニオン49に予
期しないトルクが負荷されたときに、その負荷がギャー
ドモータ53の出力軸にかからないように、トルクを制
限するものでギャードモータ53を保護する。トルクキ
ーパー51は、市販のものから適宜選定して使用でき
る。
【0033】図4は、枠体の旋回用駆動装置を示す破砕
正面図である。水平部材35の旋回用駆動装置として
は、ボックス8に図示していないブラケットで固定され
たギャードモータ11と、ギャードモータ11の出力軸
12に固定された小スプロケット13とを有する。さら
に、水平部材35の旋回用駆動装置は、シャフト19に
固定されたトルク制限手段としてのトルクキーパー16
と、このトルクキーパー16に接続された大スプロケッ
ト15と、ギャードモータ11の回転力をシャフト19
に伝え、小スプロケット13と大スプロケット15の間
に掛け渡されるチェーン18とを有する。
【0034】シャフト19は、シャフトホルダー21を
介してボックス8に回転自在に軸支される。因に、シャ
フト19の軸方向10のスラスト力は、シャフト19に
螺合した二つのナット24、25および受板26とシャ
フトホルダー21との間に設けられたスラストベアリン
グ22により支持される。さらに、シャフト19は、ベ
アリング28、29により回転軸支される。符号30
は、オイルシールである。
【0035】トルクキーパー16は、シャフト19に何
らかの原因により大きな旋回力がかかり、予期しないト
ルクが負荷されたときに、大スプロケット15にその負
荷がかかり、さらにチェーン18、小スプロケット13
を介してギャードモータ11の出力軸にかからないよう
に、ギャードモータ11を保護するものである。トルク
キーパー16は、市販のものから適宜選定して使用でき
る。
【0036】シャフト19の下部は、枠体の水平部材3
5にピン38により回動可能に軸支される。また、ボッ
クス8の下端には環状板31が設けられ、これに対向し
て枠体側にウエアプレート37が設けられ、水平部材3
5の旋回時の振れを防止する。なお、近接スィッチ32
を設けて枠体の旋回範囲を制限する。
【0037】以上の構造を有する本実施形態の吊り具お
よび吊り装置は、次のように作用する。
【0038】図1において、鎖の一端5を吊ったときに
ボックス8は鎖の他端6に吊られる。さらに、水平部材
35はボックス8に対して鎖の他端6が固定された部位
を結ぶ線で囲まれた面の略図心を通る軸9に旋回自在に
軸支される。そして、吊り具2を図示していない積荷の
真横に沿って配置した後、水平部材35をボックス8に
対して旋回させて爪39を積荷の下に挿入し、かつ積荷
の長手方向の軸上に爪39の吊り中央線を合わせること
ができる。これにより積荷を吊り上げることができる。
また、これらの動作と反対の動作を行わせることによ
り、爪39に支えた吊り荷を床に吊り下ろすことができ
る。
【0039】吊り荷を吊り下しする際、吊り具本体7が
床、壁その他のものに衝突して上下方向、水平方向また
はその他の方向に衝撃力を受けても、鎖4はたるみ可能
なものであるので、吊り具本体7は容易に移動して衝撃
を吸収し、吊り具2を損傷から防止する。
【0040】さらに、吊り具2は、ビーム65に回動自
在に軸支されるので、ビーム65が傾斜しても、吊り具
2はビーム65の傾斜前と同じ姿勢を保って吊られる。
ビーム65の長手方向69に間隔をおいて設けられた軸
受手段66に回動自在に吊り具2が軸支されるので、二
つの吊り具2の間に吊り荷を吊り上げることができる。
【0041】さらに、吊り板55に鎖4を介して吊られ
るボックス8は、ビ―ム65の傾斜前と同じ姿勢をとる
ことができる。爪39を旋回する際にボックス8にかか
る反力(トルク)は、四つの鎖4に分散して伝えられ、
鎖4の一つ当りにかかる反力は小さくなる。
【0042】たるみ可能な鎖4は、たるみが容易で、引
張力と反力に対する強度がある。また、4本の鎖は、爪
39、したがって水平部材35を旋回させる際にボック
ス8にかかる反力を分散して受けることができる。
【0043】水平部材35を旋回させるためにボックス
8に旋回用の駆動装置を設け、さらに遠隔操作ができる
ようにすると、吊り上げ、吊り下し動作が安全、的確に
できる。この際、旋回の反力が限度を越えないように、
駆動装置のトルクキーパー16により水平部材35を旋
回させようとするときに、何らかの原因で水平部材35
が旋回しないときに、水平部材35からボックス8にか
かるトルクを制限し、鎖4に無理な力が働かないように
して鎖4の一定以上のねじれを防止し、鎖4を常に平衡
状態を維持できるようにするとともに、吊り具の破損を
防止する。
【0044】また、水平部材35の開口を開閉する開閉
手段としてバランスウエイト45とロッド41とを設け
ることにより、吊り荷を爪39で支持したときに、吊り
荷が荷役中に開口から落下することを防止する。
【0045】また、吊り荷に爪39を挿入後、ロッド4
1により落下防止させると共に、ロッド41と垂直部材
36との間で逆旋回させることにより常に吊り荷の幅に
合わせてボックス8およびビーム65のセンターリング
が容易にできる。
【0046】さらに、船内での製品積み付け作業時、ロ
ッド41の側面を既積み荷の側面に接触させて積み付け
ることにより一定隙間間隔を得るガイド機能も兼ねる。
【0047】吊り荷を荷役する吊り装置として、吊り具
2を二つビーム65に設けると良い。吊り荷を傾斜した
床に吊り下すときに、または傾斜した床から吊り上げる
ときに吊り具2の高さを調整しやすい。
【0048】本実施形態の吊り装置は、岸壁から鋼材な
どの吊り荷を船舶に積み込むときに、岸壁の上ではビー
ム65を平行にして吊り上げることができる。船舶に吊
り荷を吊り下すときは、一方の吊り具が着床したときに
鎖4で船床の傾斜を吸収できる。着床した一方の吊り具
の爪を旋回させて抜くときは、鎖4が撓んでいると通常
のように旋回しないので、ビーム上側の左右二つの吊り
ラグ70に掛けたシーブフックのうち、爪39が回らな
い方の岸壁クレーンの巻きドラムを巻き上げ、爪39と
船床との接触力を弱めて旋回させるか、爪39を船床か
ら浮かせることにより旋回できる。岸壁の上や倉庫の床
では、床が傾斜しないので、クレーンの巻きドラムは一
つでも良いが、船舶荷役用のクレーンでは巻きドラムを
左右に配置する。
【0049】また、滑り易い積荷または船床などで、鎖
4の撓みがあまり大きくない場合は、水平部材35を旋
回させると最初は爪39が床との摩擦で水平部材35は
旋回せず、その代わりにボックス8がその上部の鎖4を
斜めにしながら回転する。上部の鎖4が斜めになり撓み
がなくなり、さらにボックス8が回転すると吊り具本体
7は船床から少し浮く形となり、爪39と床との摩擦が
少なくなるかまたはなくなり爪39は吊り荷から外れる
ように旋回できる。
【0050】吊り具には吊り板55を設けたので、ビー
ム65が傾斜しても、吊り板55は上部の軸支により重
力で回動し常に同じ姿勢で吊られ、爪39は平行にな
る。さらに、鎖のねじれに追従し無理な力がかからない
ようにビームの左右に配置された吊り板55は、前後別
々に揺動できる。また繋ぎ鎖60(図2)は、ビームの
左右に配置された吊り板55が無理な力で開かないよう
に繋がれている。また、爪39を旋回してセンターリン
グさせているので、吊り上げ中は4本の鎖4に略均等の
力がかかり安定する。また、倉庫などの一般クレーン
は、走行台車に運転席があり、横行台車には運転席がな
いが、船舶用クレーンは横行台車に運転席がついている
ので、爪の状態を見ることができ、その運転席でほとん
どの操作をする。
【0051】次に、本吊り装置の特徴をあげる。 (1) 高価な姿勢制御装置や数値制御装置を使用しない
で、床が傾斜した場所に対して積荷の吊り上げ、吊り荷
の吊り下しを可能とする。 (2) 船内外の荷役時の玉掛け要員を不要にし、生産性を
向上させる。 (3) ワイヤーロープによる吊り荷の絞りや引き抜き作業
が無くなり、吊り荷の姿勢の乱れおよび疵を減少させ、
積み付け時間の短縮と品質の向上を図ることができる。 (4) 吊り荷近辺作業の減少により船内荷役の安全性が向
上する。
【0052】以上この発明を図示の実施例について詳し
く説明したが、それを以ってこの発明をそれらの実施例
のみに限定するものではなく、この発明の精神を逸脱せ
ずして種々改変を加えて多種多様の変形をなし得ること
は云うまでもない。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、傾斜した船床に吊り荷
を吊り下す、または傾斜した船床に段積みされた積荷を
吊り上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る吊り装置の一実施形態を示し、吊
り具をクレーンのビームとともに示す正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1の I−I 線平面図である。
【図4】枠体の旋回用駆動装置を示す破砕正面図であ
る。
【図5】図1に示した吊り装置の全体正面図である。
【符号の説明】
2 吊り具 4 鎖(連結部材) 5 一端 6 他端 7 吊り具本体 8 ボックス(基体) 35 水平部材 36 垂直部材 39 爪 55 吊り板 65 ビーム 69 長手方向
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月11日(2000.9.1
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 船舶荷役用の吊り装置
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の船舶荷役用の吊り具は、クレーンに上下動自在
に垂設されるビームと、該ビームの長手方向の両端部に
垂下された一対の吊り具とを備えてなり、前記一対の吊
り具はそれぞれ、前記ビームを挟んで両側に揺動可能に
垂下してなる一対の板部材からなる吊り板と、前記一対
の板部材に距離をおいてそれぞれ垂下され、たるみ可能
な部材で形成された4本の連結部材と、該連結部材に垂
下された吊り具本体とを有してなり、該吊り具本体は、
前記連結部材に固定された基体と、該基体の下に水平面
内で旋回自在に軸支された水平部材と、該水平部材の一
端に固定された垂直部材と、該垂直部材の下端に固定さ
れ前記水平部材と平行に延設されたフォーク状の爪とを
有して形成されてなることを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】削除
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】削除
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】また、吊り具はビームに揺動可能に垂下さ
れた吊り板を備え、この吊り板に連結部材の一端が固定
されていることから、ビームが傾斜した場合、吊り板は
重力により揺動し常に同じ姿勢で垂下する。この吊り板
に連結部材で吊られる吊り具本体は、ビ―ムの傾斜前と
同じ姿勢で吊られる。したがって、吊り具には、ビーム
が傾斜することによる無理な力が働かない。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】さらに、連結部材は吊り板と吊り具本体と
の間に複数設けられていることから、吊り具本体は、吊
り板を介してビームから旋回反力を受けることができ
る。旋回反力が得られるので、吊り荷に対する吊り具本
体の相対的位置を変えることができる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】削除
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】吊り具本体の基体は、4本の連結部材で吊
り板に吊られていることから、その旋回の軸が鉛直とな
るように吊ることでき、これにより水平部材は水平に
保持され、水平面内で旋回できる。水平部材と平行な爪
は、ビームからの反力を受けて同様に水平面内で旋回す
ることができる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】削除
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3F004 AA02 AB01 AJ01 BA02 BA04 BA05 BA10 EA04 LA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クレーンに垂設されたビームに一端が固
    定される連結部材を備え、該連結部材の他端は吊り具本
    体により固定され、前記連結部材はたるみ可能な部材で
    形成され、前記吊り具本体は吊り荷を支持可能に形成さ
    れてなる吊り具。
  2. 【請求項2】 クレーンに上下動自在に垂設されたビー
    ムと、該ビームの長手方向に間隔を開けて該ビームに固
    定された請求項1に記載の吊り具とを備えてなる吊り装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記吊り具は、前記
    ビームに揺動可能に垂下された吊り板を備え、該吊り板
    に前記連結部材の一端が固定されてなる吊り装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記連結部材は前記
    吊り板と前記吊り具本体との間に複数設けられ、前記吊
    り具本体は、前記連結部材の他端が固定された基体と、
    該基体の下に水平面内で旋回自在に軸支された水平部材
    と、該水平部材の一端に固定された垂直部材と、該垂直
    部材の下端に固定され前記水平部材と平行に延設された
    フォーク状の爪とを備えてなる吊り装置。
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