JP5136707B2 - 車両用左右輪支持ユニット - Google Patents
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Description
この発明に係る車両用左右輪支持ユニットは、例えば、自動車、鉄道車両等の車両を構成する左右の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持すると共に、これら各車輪に作用する荷重等の状態量を測定する為に利用する。
例えば自動車の車輪は懸架装置に対し、複列アンギュラ型等の転がり軸受ユニットにより、回転自在に支持する。又、自動車の走行安定性を確保する為に、例えば非特許文献1に記載されている様な、アンチロックブレーキシステム(ABS)やトラクションコントロールシステム(TCS)、更には、電子制御式ビークルスタビリティコントロールシステム(ESC)等の車両用走行安定化装置が使用されている。この様な各種車両用走行安定化装置を制御する為には、車輪の回転速度、車体に加わる各方向の加速度等の信号が必要になる。そして、より高度の制御を行なう為には、車輪を介して上記転がり軸受ユニットに加わる荷重(例えばアキシアル荷重とラジアル荷重との一方又は双方)の大きさを知る事が好ましい場合がある。
この様な事情に鑑みて、特許文献1には、複列アンギュラ型の玉軸受ユニットである転がり軸受ユニットを構成する1対の列の玉の公転速度に基づいて、この転がり軸受ユニットに加わるラジアル荷重又はアキシアル荷重を測定する、荷重測定装置付転がり軸受ユニットに関する発明が記載されている。この様な特許文献1に記載された荷重測定装置付転がり軸受ユニットは、上記両列の玉の公転速度を、これら各玉を保持した1対の保持器の回転速度として求め、これら両列の玉の公転速度に基づいて、上記ラジアル荷重又はアキシアル荷重を算出する。この様な従来構造の場合、上記各玉の転動面と上記両保持器のポケットの内面との間に不可避的に存在する隙間に起因して、上記両列の玉の公転速度と上記両保持器の回転速度との間に、微妙なずれが生じる場合がある。この為、上記ラジアル荷重又はアキシアル荷重を精度良く求める為には、改良の余地がある。
これに対して、上述の様な不可避的なずれに基づく測定精度の悪化を防止できる構造として、特殊なエンコーダを使用した荷重測定装置付転がり軸受ユニットが発明(例えば、特願2005−147642号)され、その開発が進められている。図5〜7は、この様な特殊なエンコーダを使用した荷重測定装置付転がり軸受ユニットに関する、先発明の第1例を示している。この先発明の第1例の荷重測定装置付転がり軸受ユニットは、使用時にも回転しない静止側軌道輪である外輪1の内径側に、使用時に車輪を支持固定した状態でこの車輪と共に回転する、回転側軌道輪であるハブ2を、複数個の転動体3、3を介して回転自在に支持している。これら各転動体3、3には、互いに逆向きの(図示の場合には背面組み合わせ型の)接触角と共に、予圧を付与している。尚、図示の例では、上記転動体3として玉を使用しているが、重量が嵩む自動車用の軸受ユニットの場合には、玉に代えて円すいころを使用する場合もある。
又、上記ハブ2の内端部(軸方向に関して「内」とは、自動車への組み付け状態で車両の幅方向中央側を言い、図1、3、9の中央側、図5、8の右側。反対に、自動車への組み付け状態で車両の幅方向外側となる図1、3、9の左右両側、図5、8の左側を、軸方向に関して「外」と言う。本明細書全体で同じ。)には、円筒状のエンコーダ4を、上記ハブ2と同心に支持固定している。又、上記外輪1の内端開口を塞ぐ有底円筒状のカバー5の内側に、1対のセンサ6a1、6a2を支持すると共に、これら両センサ6a1、6a2の検出部を、上記エンコーダ4の被検出面である外周面に近接対向させている。
このうちのエンコーダ4は、磁性金属板製であり、被検出面である、このエンコーダ4の外周面の先半部(軸方向内半部)には、透孔7、7(第一特性部)と柱部8、8(第二特性部)とを、円周方向に関して交互に且つ等間隔で配置している。これら各透孔7、7と各柱部8、8との境界は、上記エンコーダ4の軸方向に対し同じ角度だけ傾斜させると共に、この軸方向に対する傾斜方向を、上記エンコーダ4の軸方向中間部を境に互いに逆方向としている。従って、上記各透孔7、7と上記各柱部8、8とは、軸方向中間部が円周方向に関して最も突出した「く」字形となっている。そして、上記境界の傾斜方向が互いに異なる、上記被検出面の軸方向外半部と軸方向内半部とのうち、軸方向外半部を第一の特性変化部9とし、軸方向内半部を第二の特性変化部10としている。尚、これら両特性変化部9、10を構成する各透孔は、図示の様に互いに連続した状態で形成しても良いし、或いは互いに独立させて形成しても良い。又、上記両特性変化部9、10のうちの何れか一方の特性変化部の境界のみを軸方向に対し傾斜させ、他方の特性変化部の境界を軸方向と平行にする事もできる。
又、上記1対のセンサ6a1、6a2はそれぞれ、永久磁石と、検出部を構成するホールIC、ホール素子、MR素子、GMR素子等の磁気検知素子とから成る。これら両センサ6a1、6a2は、上記カバー5の内側に支持固定した状態で、一方のセンサ6a1の検出部を上記第一の特性変化部9に、他方のセンサ6a2の検出部を上記第二の特性変化部10に、それぞれ近接対向させている。これら両センサ6a1、6a2の検出部が上記両特性変化部9、10に対向する位置は、上記エンコーダ4の円周方向に関して同じ位置としている。又、上記外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用しない状態で、上記各透孔7、7及び柱部8、8の軸方向中間部で円周方向に関して最も突出した部分(境界の傾斜方向が変化する部分)が、上記両センサ6a1、6a2の検出部同士の間の丁度中央位置に存在する様に、各部材の設置位置を規制している。
上述の様に構成する先発明の第1例の荷重測定装置付転がり軸受ユニットの場合、上記外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用(これら外輪1とハブ2とがアキシアル方向に相対変位)すると、上記両センサ6a1、6a2の出力信号が変化する位相がずれる。即ち、上記外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用していない、中立状態では、上記両センサ6a1、6a2の検出部は、図7の(A)の実線イ、イ上、即ち、上記最も突出した部分から軸方向に同じだけずれた部分に対向する。従って、上記両センサ6a1、6a2の出力信号の位相は、同図の(C)に示す様に一致する。
これに対して、上記エンコーダ4を固定したハブ2に、図7の(A)で下向きのアキシアル荷重が作用した場合には、上記両センサ6a1、6a2の検出部は、図7の(A)の破線ロ、ロ上、即ち、上記最も突出した部分からの軸方向に関するずれが互いに異なる部分に対向する。この状態では上記両センサ6a1、6a2の出力信号の位相は、同図の(B)に示す様にずれる。更に、上記エンコーダ4を固定したハブ2に、図7の(A)で上向きのアキシアル荷重が作用した場合には、上記両センサ6a1、6a2の検出部は、図7の(A)の鎖線ハ、ハ上、即ち、上記最も突出した部分からの軸方向に関するずれが、逆方向に互いに異なる部分に対向する。この状態では上記両センサ6a1、6a2の出力信号の位相は、同図の(D)に示す様にずれる。
上述の様に、先発明の第1例の構造の場合には、上記両センサ6a1、6a2の出力信号の位相が、上記外輪1とハブ2との間に加わるアキシアル荷重の方向に応じた方向にずれる。又、このアキシアル荷重により上記両センサ6a1、6a2の出力信号の位相がずれる程度(変位量)は、このアキシアル荷重が大きくなる程大きくなる。従って、上記両センサ6a1、6a2の出力信号の位相ずれの有無、ずれが存在する場合にはその方向及び大きさに基づいて、上記外輪1とハブ2との間に作用しているアキシアル荷重の方向及び大きさを求められる。尚、上記両センサ6a1、6a2の出力信号の位相差に基づいて上記アキシアル荷重を算出する処理は、図示しない演算器により行なう。この為、この演算器には、予め理論計算や実験により調べておいた上記位相差と上記アキシアル荷重との関係(ゲイン特性)を、計算式やマップ等の形式で組み込んでおく。
尚、上述した先発明の場合には、エンコーダを磁性金属板製とすると共に、このエンコーダの被検出面に設ける第一特性部を透孔とし、第二特性部を柱部とする構成を採用している。これに対し、エンコーダを永久磁石製とすると共に、このエンコーダの被検出面に設ける第一特性部をN極に着磁した部分とし、第二特性部をS極に着磁した部分とする構成を採用する事もできる。この様な構成を採用する場合には、上記エンコーダを永久磁石製としている為、1対のセンサ側には永久磁石を組み込む必要はない。
又、図8は、特願2005−256752号に開示された、荷重測定装置付転がり軸受ユニットに関する、先発明の構造の第2例を示している。この先発明の構造の第2例の場合も、ハブ2の内端部に外嵌固定した、磁性金属板製のエンコーダ4aの外周面(被検出面)に、透孔7a、7aと柱部8a、8aとを、円周方向に関して交互に且つ等間隔に配置している。但し、これら各透孔7a、7aと柱部8a、8aとの境界を、それぞれの軸方向に対し同方向に同角度だけ傾斜した直線状としている。又、被検出面の直径方向反対側2個所位置に、1 対のセンサ6b1、6b2の検出部を近接対向させている。
自動車の車輪支持用転がり軸受ユニットの場合、上記外輪1とハブ2との間に加わるアキシアル荷重は、このハブ2に結合固定した車輪(タイヤ)の外周面と路面との接地面から入力される。この接地面は、上記外輪1及びハブ2の回転中心よりも径方向外方に存在する為、上記アキシアル荷重は、これら外輪1とハブ2との間に、純アキシアル荷重としてではなく、これら外輪1及びハブ2の中心軸と上記接地面の中心とを含む(鉛直方向の)仮想平面内での、モーメントを伴って加わる。そして、このモーメントの大きさは、上記接地面から入力されるアキシアル荷重の大きさに比例する。そこで、このモーメントを求めれば、このアキシアル荷重を求められる事になる。一方、上記ハブ2にモーメントが加わると、上記エンコーダ4aの上端部が、軸方向に関して何れかの方向に、同じく下端部がこれと逆方向に、それぞれ変位する。この結果、上記エンコーダ4aの外周面の上下両端部にそれぞれの検出部を近接対向させた、上記両センサ6b1、6b2の出力信号の位相が、それぞれ中立位置に関して、逆方向にずれる。そこで、これら両センサ6b1、6b2の出力信号の位相のずれの向き及び大きさに基づいて、上記アキシアル荷重の向き及び大きさを求められる。
ところで、車両を構成する左右の車輪をそれぞれ支持する為に、上述した様な先発明の第1〜2例の荷重測定装置付転がり軸受ユニットを、左右の車輪を区別する事なく(車両への組み付け位置を限定せずに)使用する事が考えられる。但し、この様に、左車輪を支持する場合と右車輪を支持する場合とで、同一の構成を有する荷重測定装置付転がり軸受ユニットを使用した場合には、一方の車輪に作用する荷重を求められなくなる可能性がある。この様な不都合が生じる原因に就いて、以下、先発明の第1例の荷重測定装置付転がり軸受ユニットを用いて、具体的に説明する。
図9は、先発明の第1例の荷重測定装置付転がり軸受ユニットを用いて、車両を構成する左右の車輪を支持した場合の使用状態を示している。この図9は、車両の前方から見た状態を示しており、同図の左側が車両の進行方向右側に、同じく右側が車両の進行方向左側に、それぞれ対応する。この図9からも明らかな通り、左右の車輪(図示省略)を支持する為の1対の荷重測定装置付転がり軸受ユニットは、車両の幅方向(図9の左右方向)に関して反対向きに配置される。この為、車両を前進させるべく、右車輪及び左車輪を支持したハブ2、2を、矢印x方向にそれぞれ回転させた場合、静止側軌動輪である外輪1に対するハブ2の回転方向は、上記1対の荷重測定装置付転がり軸受ユニット同士の間で、互いに逆になる。
この為、図10の(A)の左側に示した、右車輪と共に回転するエンコーダ4が、右から左へと(x1方向に)回転する場合に、同図の右側に示した、左車輪と共に回転するエンコーダ4は、左から右へと(x2方向に)回転する。従って、右車輪側に配置された1対のセンサ6c1、6c2と、左車輪側に配置された1対のセンサ6d1、6d2との場合で、エンコーダ4の被検出面を走査する方向が、このエンコーダ4の円周方向に関して逆方向になる。
一方で、上記エンコーダ4の被検出面には、第一、第二の特性変化部9、10が設けられており、これら両特性変化部9、10の特性境界は、上記被検出面の幅方向に対してそれぞれ傾斜している。この為、左右の車輪に、それぞれ同じ大きさで、図10の(A)の下向き(図9、10の矢印y方向)のアキシアル荷重が作用した場合には、上記1対のセンサ6c1、6c2(6d1、6d2)の検出部は、実線ニ、ニ上をそれぞれ走査し、これら両センサ6c1、6c2(6d1、6d2)の出力信号は、図10の(B)に示す様になる。尚、図10の(B)には、アキシアル荷重が作用していない状態(中立状態)で、上記両センサ6c1、6c2(6d1、6d2)の出力信号の(初期設定時の)位相を、互いに逆(位相差=180度、位相差比0.5)とした場合を示している。
上記図10の(B)からも明らかな通り、右車輪側に配置された上記両センサ6c1、6c2のうち、一方のセンサ6c1の出力信号は位相が進む方向に、他方のセンサ6c2の出力信号は位相が遅れる方向に、それぞれ(中立状態から)ずれる。従って、上記両センサ6c1、6c2の出力信号同士の位相差は小さくなり、その位相差比(B/A)も0.5よりも小さくなる。これに対し、左車輪側に配置された上記両センサ6d1、6d2のうち、一方のセンサ6d1の出力信号は位相が遅れる方向に、他方のセンサ6d2の出力信号は位相が進む方向に、それぞれ(中立状態から)ずれる。従って、上記両センサ6d1、6d2の出力信号同士の位相差は大きくなり、その位相差比(B/A)も0.5よりも大きくなる。従って、先発明の第1例に係る荷重測定装置付転がり軸受ユニットは、右車輪と左車輪とを支持した場合で、図10の(C)に示す様に、得られるゲイン線図(位相差比とアキシアル荷重との関係)が異なるものとなる。
以上の説明から明らかな通り、先発明の第1例の荷重測定装置付転がり軸受ユニットを、左右の車輪を区別なく使用した場合には、荷重演算を行なう為の演算器に入力(インストール)するゲイン特性(計算式或いはマップ等)を、右車輪を支持した場合と左車輪を支持した場合とで区別する必要がある。言い換えれば、右車輪を支持する場合と左車輪を支持する場合との、2種類のゲイン特性を用意する必要があり、予め1つのゲイン特性のみが演算器に入力されていた場合には、左右の車輪の何れか一方の車輪では、アキシアル荷重の測定を行なう事ができなくなる。
更に、予め2種類のゲイン特性を用意した場合にも、自動車の組立工場等で、実際に荷重測定装置付転がり軸受ユニットを車体に組み付けた後に、演算器に入力すべきゲイン特性を(右車輪用と左車輪用の2種類の中から)選択し、入力する必要がある。この為、車両への組み付け位置との関係で、誤った(左右反対の)ゲイン特性を演算器に入力する可能性がある。
更に、軸受工場では、荷重測定装置付転がり軸受ユニットが、左右どちらの車輪用として用いられても良い様に、ハブを正転及び反転させた場合に就いて、それぞれ出荷検査を行なう必要がある。具体的には、理論計算や実験により予め調べておいた2種類のゲイン特性(右車輪用及び左車輪用のゲイン特性)の適性の有無を、個々の荷重測定装置付転がり軸受ユニット毎に、ハブを正転及び反転させて検査を行なう。即ち、ハブを正転(及び反転)させつつ、このハブに既知の荷重を負荷させる事で、この既知の荷重と各センサの出力信号(同士の間の位相差)との関係が、予め用意したゲイン特性に対して許容範囲内に収まっているか否かを検査する。この様に、ハブを両方向に回転させて出荷検査を行なう場合には、一方向にのみ回転させて出荷検査を行なう場合に比べて工数が多く掛かり、コストの上昇に繋がる。
尚、上述した問題は、前記図5〜7に示した先発明の第1例の荷重測定装置付転がり軸受ユニットに限らず、前述の図8に示した先発明の第2例の荷重測定装置付転がり軸受ユニットの場合にも、同様に生じる。即ち、エンコーダとして、被検出面の特性が変化する境界(特性境界)がこの被検出面の幅方向に関して傾斜した構成を有するものを使用し、複数のセンサの出力信号同士の間に存在する位相差に基づいて、各センサを配置した部分の変位の方向及び量を求める構成を採用した場合には、同様の問題を生じる可能性がある。又、エンコーダの被検出面に対向させるセンサの数が2個である場合に限らず、2個以上のセンサを使用する構成を採用した場合には、同様の問題を生じる可能性がある。
青山元男著、「レッドバッジスーパー図解シリーズ/クルマの最新メカがわかる本」、p.138−139、p.146−149、株式会社三推社/株式会社講談社、平成13年12月20日
本発明の車両用左右輪支持ユニットは、上述の様な事情に鑑み、車両を構成する左右の車輪を支持する為の状態量測定装置付転がり軸受ユニットの取り扱い性を向上すべく発明したものである。
本発明の車両用左右輪支持ユニットは、懸架装置に対し、左右輪をそれぞれ回転自在に支持する為の、1対の状態量測定装置付転がり軸受ユニットを備える。
これら両状態量測定装置付転がり軸受ユニットは、それぞれ、転がり軸受ユニットと、状態量測定装置とを備える。
このうちの転がり軸受ユニットは、使用状態でも回転しない静止側軌道輪と、使用状態で回転する回転側軌道輪と、これら静止側軌動輪と回転側軌動輪との互いに対向する周面に存在する静止側軌道と回転側軌道との間に設けられた複数個の転動体とを備えたものである。
又、上記状態量測定装置は、エンコーダと、複数個のセンサと、演算器とを備える。
このうちのエンコーダは、上記回転側軌道輪の一部に直接若しくは他の部材を介して支持固定されており、この回転側軌道輪と同心の被検出面を有する。この被検出面のうち、この被検出面の幅方向に関して互いに異なる2個所位置に、第一、第二の特性変化部を有しており、これら両特性変化部の特性を円周方向に関して交互に且つ互いに同じピッチで変化させると共に、少なくとも一方の特性変化部の特性変化の位相を上記幅方向に関し、他方の特性変化部と異なる状態で漸次変化させている。
又、上記各センサはそれぞれ、検出部を上記被検出面のうちの互いに異なる部分に対向させた状態で、使用時にも回転しない部分に支持され、上記被検出面の特性変化に対応して出力信号を変化させるものである。又、少なくとも2個のセンサの検出部を、上記第一、第二の両特性変化部のうち円周方向に関する位相が互いに等しい部分に対向させている。
又、上記演算器は、上記各センサの出力信号同士の間の位相差を利用して、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間の状態量を算出する機能を有するものである。
そして、本発明の車両用左右輪支持ユニットの場合には、車両への組み付け状態で、1対のエンコーダの被検出面の特性が変化する境界の形状を、左右の転がり軸受ユニットの中央部に存在する仮想平面に関して鏡面対称としている。
これら両状態量測定装置付転がり軸受ユニットは、それぞれ、転がり軸受ユニットと、状態量測定装置とを備える。
このうちの転がり軸受ユニットは、使用状態でも回転しない静止側軌道輪と、使用状態で回転する回転側軌道輪と、これら静止側軌動輪と回転側軌動輪との互いに対向する周面に存在する静止側軌道と回転側軌道との間に設けられた複数個の転動体とを備えたものである。
又、上記状態量測定装置は、エンコーダと、複数個のセンサと、演算器とを備える。
このうちのエンコーダは、上記回転側軌道輪の一部に直接若しくは他の部材を介して支持固定されており、この回転側軌道輪と同心の被検出面を有する。この被検出面のうち、この被検出面の幅方向に関して互いに異なる2個所位置に、第一、第二の特性変化部を有しており、これら両特性変化部の特性を円周方向に関して交互に且つ互いに同じピッチで変化させると共に、少なくとも一方の特性変化部の特性変化の位相を上記幅方向に関し、他方の特性変化部と異なる状態で漸次変化させている。
又、上記各センサはそれぞれ、検出部を上記被検出面のうちの互いに異なる部分に対向させた状態で、使用時にも回転しない部分に支持され、上記被検出面の特性変化に対応して出力信号を変化させるものである。又、少なくとも2個のセンサの検出部を、上記第一、第二の両特性変化部のうち円周方向に関する位相が互いに等しい部分に対向させている。
又、上記演算器は、上記各センサの出力信号同士の間の位相差を利用して、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間の状態量を算出する機能を有するものである。
そして、本発明の車両用左右輪支持ユニットの場合には、車両への組み付け状態で、1対のエンコーダの被検出面の特性が変化する境界の形状を、左右の転がり軸受ユニットの中央部に存在する仮想平面に関して鏡面対称としている。
又、本発明を実施する場合に好ましくは、例えば請求項2に記載した様に、1対の状態量測定装置付転がり軸受ユニットのうち、左車輪を支持する為に使用する状態量測定装置付転がり軸受ユニットと、右車輪を支持する為に使用する状態量測定装置付転がり軸受ユニットとに、それぞれを識別できる識別情報を付加する。
又、上述の様な請求項1〜2に記載した発明を実施する場合には、請求項3に記載した様に、1対の状態量測定装置付転がり軸受ユニット毎に、車両への組み付け状態での、車両の前進走行時のエンコーダの回転方向を、これら各状態量測定装置付転がり軸受ユニットの出荷検査時に於ける当該エンコーダの回転方向に一致させる。
又、上述の様な請求項1〜3に記載した発明を実施する場合に、例えば請求項4に記載した様に、静止側軌動輪と回転側軌動輪との間の状態量を、これら静止側軌動輪と回転側軌動輪との間に作用している荷重とする。
上述の様に構成する本発明の車両用左右輪支持ユニットによれば、車両を構成する左右の車輪を支持する為の状態量測定装置付転がり軸受ユニットの取り扱い性を向上させる事ができる。
先ず、請求項1に記載した発明の場合には、左右の車輪を支持する為の1対の状態量測定装置付転がり軸受ユニット同士で、各センサの出力信号の位相の変化(ずれの向き)を揃える事ができる。この為、例えば、請求項4に記載した様に、静止側軌動輪と回転側軌動輪との間に作用する荷重を求める場合には、演算器に入力(インストール)するゲイン特性を、右車輪及び左車輪を支持する状態量測定装置付転がり軸受ユニット同士で統一する事ができる。この為、予め軸受工場内で、演算器にゲイン特性(計算式或いはゲインマップ等)の入力を済ませておく事ができる。この場合には、自動車の組立工場等で、ゲイン特性を入力する作業を省略できると共に、2種類(右車輪用と左車輪用)のゲイン特性の中から選択的に入力を行なう必要もない為、演算器への入力間違いが生じる事を防止できる。
先ず、請求項1に記載した発明の場合には、左右の車輪を支持する為の1対の状態量測定装置付転がり軸受ユニット同士で、各センサの出力信号の位相の変化(ずれの向き)を揃える事ができる。この為、例えば、請求項4に記載した様に、静止側軌動輪と回転側軌動輪との間に作用する荷重を求める場合には、演算器に入力(インストール)するゲイン特性を、右車輪及び左車輪を支持する状態量測定装置付転がり軸受ユニット同士で統一する事ができる。この為、予め軸受工場内で、演算器にゲイン特性(計算式或いはゲインマップ等)の入力を済ませておく事ができる。この場合には、自動車の組立工場等で、ゲイン特性を入力する作業を省略できると共に、2種類(右車輪用と左車輪用)のゲイン特性の中から選択的に入力を行なう必要もない為、演算器への入力間違いが生じる事を防止できる。
又、請求項2に記載した発明の場合には、予め軸受工場で、右車輪用として使用する状態量測定装置付転がり軸受ユニットと、左車輪用として使用する状態量測定装置付転がり軸受ユニットとを分別する事ができる。この為、自動車の組立工場等で、状態量測定装置付転がり軸受ユニットを車両に組み付ける際に、演算器に入力された(或いはこれから入力する)ゲイン特性と、エンコーダの被検出面の特性境界の向きとの関係で、左右の組み付け間違いが生じる事を防止できる。更に、出荷検査を行なう際のハブの回転方向を、実際にABSやTCS等の制御を行なう際に必要となる、車両の前進走行時の回転方向に限定する事ができる。この為、出荷検査の工数を削減する事ができて、コストの上昇を抑える事ができる。
[実施の形態の第1例]
図1〜2は、全ての請求項に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特徴は、荷重測定装置付転がり軸受ユニットの取り扱い性を向上させるべく、左右の車輪をそれぞれ支持する1対の荷重測定装置付転がり軸受ユニット同士で、互いに被検出面の特性の変化状態が異なるエンコーダを使用した点にある。転がり軸受ユニット部分等、その他の部分の構造及び作用は、前述した図5〜7及び図9に示した先発明に係る構造と同様であるから、同等部分には同一符号を付して重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分並びに上記先発明に係る構造と異なる部分を中心に説明する。
図1〜2は、全ての請求項に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特徴は、荷重測定装置付転がり軸受ユニットの取り扱い性を向上させるべく、左右の車輪をそれぞれ支持する1対の荷重測定装置付転がり軸受ユニット同士で、互いに被検出面の特性の変化状態が異なるエンコーダを使用した点にある。転がり軸受ユニット部分等、その他の部分の構造及び作用は、前述した図5〜7及び図9に示した先発明に係る構造と同様であるから、同等部分には同一符号を付して重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分並びに上記先発明に係る構造と異なる部分を中心に説明する。
本例の場合、図1の左側に示した、右車輪を支持する荷重測定装置付転がり軸受ユニットに右車輪用エンコーダ11を、同図の右側に示した、左車輪を支持する荷重測定装置付転がり軸受ユニットに左車輪用エンコーダ12を、それぞれ組み付けている。これら両エンコーダ11、12は、それぞれの軸方向に関する向きを揃えた状態で、図2の(A)及び(B)に示す様に、被検出面の特性に関して互いに異なる構成を有している。即ち、この図2の(A)に示した、右車輪用エンコーダ11の被検出面に設けた透孔7b、7bと柱部8b、8bとは、軸方向中間部が円周方向に関して突出する向きを、図2の上方から見た場合で、反時計回りに一致させている。これに対して、同図の(B)に示した、左車輪用エンコーダ12の被検出面に設けた透孔7c、7cと柱部8c、8cとは、軸方向中間部が円周方向に関して突出する向きを、同じく時計回りに一致させている。
具体的には、上記右車輪用エンコーダ11の被検出面のうち、幅方向片半部(上半部)に設けた第一の特性変化部9aと、上記左車輪用エンコーダ12の被検出面の幅方向片半部に設けた第一の特性変化部9bとで、それぞれの特性境界の(被検出面の幅方向に対する)傾斜方向を、互いに逆にしている。又、上記右車輪用エンコーダ11の被検出面の幅方向他半部(下半部)に設けた第二の特性変化部10aと、上記左車輪用エンコーダ12の被検出面の幅方向他半部に設けた第二の特性変化部10bとに就いても同様に、傾斜方向を互いに逆にしている。従って、本例の場合には、車両への組み付け状態で、図1に示す様に、上記両エンコーダ11、12の被検出面の特性が変化する境界の形状(透孔と柱部との境界である「く」字形)が、左右の荷重測定装置付転がり軸受ユニットの中央部に存在する、仮想平面αに関して鏡面対称となる。
この為、本例の場合には、車両を前進(或いは後進)させるべく左右の車輪を回転させた場合に、上記両エンコーダ11、12同士で、それぞれの回転方向に関する、被検出面のパターン(透孔と柱部との境界の形状)を一致させる事ができる。従って、左右の車輪に、それぞれ同じ大きさ及び方向(車両の幅方向に関する方向)のアキシアル荷重が作用したと仮定した場合に、右車輪側に配置された両センサ6c1、6c2の出力信号の位相がずれる方向及び大きさと、左車輪側に配置された両センサ6d1、6d2の出力信号の位相がずれる方向及び大きさとを揃える(一致させる)事ができる。具体的には、右車輪側のセンサ6c1、6c2のうち、一方のセンサ6c1の出力信号の位相が進み(又は遅れ)、他方のセンサ6c2の出力信号の位相が遅れた(又は進んだ)場合には、左車輪側のセンサの6d1、6d2のうち、一方のセンサ6d2の出力信号の位相は進み(又は遅れ)、他方のセンサ6d1の出力信号の位相は遅れる(又は進む)。又、左右逆方向に同じ大きさのアキシアル荷重が作用した場合には、右車輪側のセンサ6c1、6c2の位相のずれと、左車輪側センサ6d1、6d2のずれとが同じになる。従って、本例の場合には、右車輪及び左車輪をそれぞれ支持する1対の荷重測定装置付転がり軸受ユニット同士で、両センサ6c1、6c2(6d1、6d2)の出力信号同士の間の位相差(位相差比)とアキシアル荷重との関係(得られるゲイン線図)を同じにできる。
従って、本例の場合には、右車輪及び左車輪をそれぞれ支持する1対の荷重測定装置付転がり軸受ユニット同士で、それぞれの演算器に入力するゲイン特性(計算式或いはゲインマップ)を統一する事ができる。この為、予め軸受工場内で、右車輪を支持する為の荷重測定装置付転がり軸受ユニットと、左車輪を支持する為の荷重測定装置付転がり軸受ユニットとに、それぞれ共通のゲイン特性を入力しておく事ができる。この為、自動車の組立工場等で、ゲイン特性を入力する作業を省略できると共に、2種類のゲイン特性の中から選択的に入力を行なう必要もない為、演算器への入力間違いが生じる事を防止できる。
但し、この場合にも、前記右車輪用エンコーダ11を備えた荷重測定装置付転がり軸受ユニットは右車輪を支持する為に、前記左車輪用エンコーダ12を備えた荷重測定装置付転がり軸受ユニットは左車輪を支持する為に、それぞれ使用する必要がある。この為、本例の場合には、荷重測定装置付転がり軸受ユニット自体に、右車輪用と左車輪用とを識別できる識別情報(例えばL、R等の文字や符号、色、記号等)を付加して、車両への組み付け間違いが生じる事を防止している。即ち、従来から寸法(内径)や転動体の種類、シールの有無等を表示する為に使用される型番(呼び番号、名番)に、この識別情報を組み合わせたものを、例えば外輪等の視認し易い部分に刻印等したり、バーコードやICタグ等を利用して記録している。上記識別情報を確認する作業は、カバー5内に収納された各エンコーダ11、12の被検出面(特性境界の向き)を確認する作業に比べて遥かに容易に行なう事ができる為、組立作業の効率を低下させる事なく、左右の組み付け間違いが生じる事を有効に防止できる。又、軸受工場から組立工場への出荷の際に、右車輪用の荷重測定装置付転がり軸受ユニットと、左車輪用の荷重測定装置付転がり軸受ユニットとを、分別して出荷する事もできる。
更に、右車輪用と左車輪用との分別を、予め軸受工場で行なう事により、荷重測定装置付転がり軸受ユニットの出荷検査に必要な工数を削減する事ができる。即ち、本例の場合には、出荷検査を行なう際のハブの回転方向を、実際にABSやTCS等の制御を行なう際に必要となる、車両の前進走行時の回転方向に限定している。この為、出荷検査の工数を削減する事ができて、コストの上昇を抑える事ができる。上述の様に、本例の場合には、車両を構成する左右の車輪を支持する為の状態量測定装置付転がり軸受ユニットの取り扱い性を向上させる事ができる。
[実施の形態の第2例]
図3〜4は、やはり全ての請求項に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合、右車輪用エンコーダ11aとして、前述した実施の形態の第1例に示した左車輪用エンコーダ12と同じ構成を有するものを使用し、反対に左車輪用エンコーダ12aとして、同じく第1例に示した右車輪用エンコーダ11と同様の構成を有するもの使用している。従って、本例の場合には、エンコーダの回転方向に関する、被検出面のパターン(透孔と柱部との境界の形状)を、上記第1例の場合とは反対にしている。この様な構成を有する本例の場合にも、右車輪及び左車輪をそれぞれ支持する1対の荷重測定装置付転がり軸受ユニット同士で、演算器に入力するゲイン特性を統一できる。その他の構成及び作用は、上記第1例の場合と同様である。
図3〜4は、やはり全ての請求項に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合、右車輪用エンコーダ11aとして、前述した実施の形態の第1例に示した左車輪用エンコーダ12と同じ構成を有するものを使用し、反対に左車輪用エンコーダ12aとして、同じく第1例に示した右車輪用エンコーダ11と同様の構成を有するもの使用している。従って、本例の場合には、エンコーダの回転方向に関する、被検出面のパターン(透孔と柱部との境界の形状)を、上記第1例の場合とは反対にしている。この様な構成を有する本例の場合にも、右車輪及び左車輪をそれぞれ支持する1対の荷重測定装置付転がり軸受ユニット同士で、演算器に入力するゲイン特性を統一できる。その他の構成及び作用は、上記第1例の場合と同様である。
尚、本発明を実施する場合に、エンコーダは、円周方向に関してS極とN極とを互いに配置したエンコーダであっても良い。更に、上述した実施の形態の各例に於いては、各センサと、演算処理を行なう為の演算器とを一体構造として、転がり軸受ユニットの軸方向内端部に支持したカバー内に収納した例を示したが、各センサと演算器とは別体にする事もできる。この場合に、この演算器は、転がり軸受ユニット部分に支持する事もできるし、車体側のECU内に組み込んで使用する事もできる。又、転動体として、玉の他、円すいころを使用する事もできる。又、内輪を回転輪側軌動輪として使用する場合に限らず、外輪を回転輪側軌動輪として使用する場合にも、本発明を実施する事ができる。
1 外輪
2 ハブ
3 転動体
4、4a エンコーダ
5 カバー
6a1、6a2、6b1、6b2、6c1、6c2、6d1、6d2 センサ
7、7a、7b、7c 透孔
8、8a、8b、8c 柱部
9、9a、9b 第一の特性変化部
10、10a、10b 第二の特性変化部
11、11a 右車輪用エンコーダ
12、12a 左車輪用エンコーダ
2 ハブ
3 転動体
4、4a エンコーダ
5 カバー
6a1、6a2、6b1、6b2、6c1、6c2、6d1、6d2 センサ
7、7a、7b、7c 透孔
8、8a、8b、8c 柱部
9、9a、9b 第一の特性変化部
10、10a、10b 第二の特性変化部
11、11a 右車輪用エンコーダ
12、12a 左車輪用エンコーダ
Claims (4)
- 懸架装置に対して左右輪をそれぞれ回転自在に支持する為の1対の状態量測定装置付転がり軸受ユニットを備えた車両用左右輪支持ユニットであって、
これら両状態量測定装置付転がり軸受ユニットは、それぞれ、転がり軸受ユニットと、状態量測定装置とを備え、
このうちの転がり軸受ユニットは、使用状態でも回転しない静止側軌道輪と、使用状態で回転する回転側軌道輪と、これら静止側軌動輪と回転側軌動輪との互いに対向する周面に存在する静止側軌道と回転側軌道との間に設けられた複数個の転動体とを備えたものであり、
上記状態量測定装置は、エンコーダと、複数個のセンサと、演算器とを備え、
このうちのエンコーダは、上記回転側軌道輪の一部に直接若しくは他の部材を介して支持固定されており、この回転側軌道輪と同心の被検出面を有し、この被検出面のうちこの被検出面の幅方向に関して互いに異なる2個所位置に第一、第二の特性変化部を有し、これら両特性変化部の特性を円周方向に関して交互に且つ互いに同じピッチで変化させると共に、少なくとも一方の特性変化部の特性変化の位相を上記幅方向に関し、他方の特性変化部と異なる状態で漸次変化させたものであり、
上記各センサはそれぞれ、検出部を上記被検出面のうちの互いに異なる部分に対向させた状態で、使用時にも回転しない部分に支持され、上記被検出面の特性変化に対応して出力信号を変化させるものであり、少なくとも2個のセンサの検出部が、上記第一、第二の両特性変化部のうち円周方向に関する位相が互いに等しい部分に対向しており、
上記演算器は、上記各センサの出力信号同士の間に存在する位相差に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間の状態量を算出する機能を有するものであって、
車両への組み付け状態で、1対のエンコーダの被検出面の特性が変化する境界の形状が、左右の転がり軸受ユニットの中央部に存在する仮想平面に関して鏡面対称である事を特徴とする車両用左右輪支持ユニット。 - 1対の状態量測定装置付転がり軸受ユニットのうち、左車輪を支持する為に使用する状態量測定装置付転がり軸受ユニットと、右車輪を支持する為に使用する状態量測定装置付転がり軸受ユニットとに、それぞれを識別できる識別情報が付加されている、請求項1に記載した車両用左右輪支持ユニット。
- 1対の状態量測定装置付転がり軸受ユニット毎に、車両への組み付け状態での、車両の前進走行時のエンコーダの回転方向を、これら各状態量測定装置付転がり軸受ユニットの出荷検査時に於ける当該エンコーダの回転方向に一致させている、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した車両用左右輪支持ユニット。
- 静止側軌動輪と回転側軌動輪との間の状態量が、これら静止側軌動輪と回転側軌動輪との間に作用している荷重である、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した車両用左右輪支持ユニット。
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JP2006113017A (ja) * | 2004-10-18 | 2006-04-27 | Nsk Ltd | エンコーダと、エンコーダ付転がり軸受ユニットと、荷重測定装置付転がり軸受ユニット |
-
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