JP4894277B2 - 転がり軸受ユニットの荷重測定装置 - Google Patents

転がり軸受ユニットの荷重測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4894277B2
JP4894277B2 JP2006019989A JP2006019989A JP4894277B2 JP 4894277 B2 JP4894277 B2 JP 4894277B2 JP 2006019989 A JP2006019989 A JP 2006019989A JP 2006019989 A JP2006019989 A JP 2006019989A JP 4894277 B2 JP4894277 B2 JP 4894277B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
encoder
axial
displacement
side raceway
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006019989A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007198992A (ja
JP2007198992A5 (ja
Inventor
浩一郎 小野
永生 土肥
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2006019989A priority Critical patent/JP4894277B2/ja
Publication of JP2007198992A publication Critical patent/JP2007198992A/ja
Publication of JP2007198992A5 publication Critical patent/JP2007198992A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4894277B2 publication Critical patent/JP4894277B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/52Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with devices affected by abnormal or undesired conditions
    • F16C19/522Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with devices affected by abnormal or undesired conditions related to load on the bearing, e.g. bearings with load sensors or means to protect the bearing against overload
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/02Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
    • F16C19/14Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load
    • F16C19/18Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls
    • F16C19/181Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact
    • F16C19/183Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact with two rows at opposite angles
    • F16C19/184Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact with two rows at opposite angles in O-arrangement
    • F16C19/186Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with two or more rows of balls with angular contact with two rows at opposite angles in O-arrangement with three raceways provided integrally on parts other than race rings, e.g. third generation hubs

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)
  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Description

この発明の対象となる転がり軸受ユニットの荷重測定装置は、複数個の転動体を介して相対回転自在に組み合わされた静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に加わる荷重を求める為に利用する。更に、この求めた荷重を、自動車等の車両の走行安定性確保を図る為に利用する。
例えば自動車の車輪は懸架装置に対し、複列アンギュラ型等の転がり軸受ユニットにより、回転自在に支持する。又、自動車の走行安定性を確保する為に、例えば非特許文献1に記載されている様な、アンチロックブレーキシステム(ABS)やトラクションコントロールシステム(TCS)、更には、電子制御式ビークルスタビリティコントロールシステム(ESC)等の車両用走行安定化装置が使用されている。この様な各種車両用走行安定化装置を制御する為には、車輪の回転速度、車体に加わる各方向の加速度等の信号が必要になる。そして、より高度の制御を行なう為には、車輪を介して上記転がり軸受ユニットに加わる荷重(例えばラジアル荷重とアキシアル荷重との一方又は双方)の大きさを知る事が好ましい場合がある。
この様な事情に鑑みて、特許文献1には、複列アンギュラ型の玉軸受ユニットである転がり軸受ユニットを構成する1対の列の玉の公転速度に基づいて、この転がり軸受ユニットに加わるラジアル荷重又はアキシアル荷重を測定する、荷重測定装置付転がり軸受ユニットに関する発明が記載されている。この様な特許文献1に記載された発明の場合には、上記各列の玉の公転速度を、これら各玉を保持した保持器の回転速度として測定する。但し、この保持器に設けたポケットの内面と上記各玉の転動面との間には、これら各玉の転動を可能にする為の隙間(ポケット隙間)が存在する為、上記各列の玉の公転速度と上記保持器の回転速度との間には微妙なずれを生じる場合がある。そして、ずれが生じた場合には、上記荷重の測定精度が、このずれの分だけ悪化する。
この様な原因での荷重の測定精度の悪化を防止できる構造として、特願2005−147642号には、荷重の作用方向に配置された1対のセンサの出力信号の位相差に基づき、転がり軸受ユニットに加わる荷重の大きさを測定する発明が開示されている。図8〜11は、上記出願に開示された第一の先発明の構造を示している。この第一の先発明に係る構造は、図8に示す様に、懸架装置に支持された状態で回転しない静止側軌道輪である外輪1の内径側に、回転側軌道輪であって車輪を支持固定(結合固定)するハブ2を、複数個の転動体3、3を介して回転自在に支持している。そして、このハブ2の中間部にエンコーダ4(4a)を外嵌固定すると共に、上記外輪1の軸方向中間部で複列に配置された上記各転動体3、3の間部分に1対のセンサ5、5(5a、5a)を、それぞれの検出部を、特性変化部(被検出面)である上記エンコーダ4(4a)の外周面に近接対向させた状態で設けている。尚、上記センサ5、5(5a、5a)の検出部には、ホールIC、ホール素子、MR素子、GMR素子等の磁気検知素子を組み込んでいる。
図9〜10に示した構造の場合、上記エンコーダ4として、永久磁石製のものを使用している。特性変化部である、このエンコーダ4の外周面には、N極に着磁した部分とS極に着磁した部分とを、円周方向に関して交互に且つ等間隔で配置している。これらN極に着磁された部分とS極に着磁された部分との境界は、上記エンコーダ4の軸方向に対し同じ角度だけ傾斜させると共に、この軸方向に対する傾斜方向を、このエンコーダ4の軸方向中間部を境に互いに逆方向としている。従って、上記N極に着磁された部分とS極に着磁された部分とは、軸方向中間部が円周方向に関して最も突出した(又は凹んだ)、「く」字形となっている。
又、上記両センサ5、5の検出部が上記エンコーダ4の外周面に対向する位置は、このエンコーダ4の円周方向に関して同じ位置としている。言い換えれば、上記両センサ5、5の検出部は、上記外輪1の中心軸を含む同一仮想平面上に配置されている。又、この外輪1と上記ハブ2との間にアキシアル荷重が作用しない状態で、上記N極に着磁された部分とS極に着磁された部分との軸方向中間部で円周方向に関して最も突出した部分(境界の傾斜方向が変化する部分)が、上記両センサ5、5の検出部同士の間の丁度中央位置に存在する様に、各部材4、5、5の設置位置を規制している。尚、図9〜10に示した構造の場合には、上記エンコーダ4として永久磁石製のものを使用しているので、上記両センサ5、5側に永久磁石を組み込む必要はない。
上述の様に構成する第一の先発明の転がり軸受ユニットの荷重測定装置の場合、上記外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用すると、上記両センサ5、5の出力信号が変化する位相がずれる。即ち、上記外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用しておらず、これら外輪1とハブ2とが相対変位していない、中立状態では、上記両センサ5、5の検出部は、図10の(A)の実線イ、イ上、即ち、上記最も突出した部分から軸方向に同じだけずれた部分に対向する。従って、上記両センサ5、5の出力信号の位相は、同図の(C)に示す様に一致する。
これに対して、上記エンコーダ4を固定したハブ2に、図10の(A)で下向きのアキシアル荷重が作用し(外輪1とハブ2とがアキシアル方向に相対変位し)た場合には、上記両センサ5、5の検出部は、図10の(A)の破線ロ、ロ上、即ち、上記最も突出した部分からの軸方向に関するずれが互いに異なる部分に対向する。この状態では上記両センサ5、5の出力信号の位相は、同図の(B)に示す様にずれる。更に、上記エンコーダ4を固定したハブ2に、図10の(A)で上向きのアキシアル荷重が作用した場合には、上記両センサ5、5の検出部は、図10の(A)の鎖線ハ、ハ上、即ち、上記最も突出した部分からの軸方向に関するずれが、逆方向に互いに異なる部分に対向する。この状態では上記両センサ5、5の出力信号の位相は、同図の(D)に示す様にずれる。
上述の様に第一の先発明の転がり軸受ユニットの荷重測定装置の場合には、上記両センサ5、5の出力信号の位相が、上記外輪1とハブ2との間に加わるアキシアル荷重の作用方向に応じた方向にずれる。又、このアキシアル荷重により上記両センサ5、5の出力信号の位相がずれる程度(変位量)は、このアキシアル荷重が大きくなる程大きくなる。従って、上記両センサ5、5の出力信号の位相ずれの有無、ずれが存在する場合にはその方向及び大きさに基づいて、上記外輪1とハブ2との間に作用しているアキシアル荷重の作用方向及び大きさを求められる。
又、上記第一の先発明の転がり軸受ユニットの荷重測定装置の場合、ハブ2の中間部に外嵌固定するエンコーダ4aとして、図11に示す様な磁性金属板製のものを使用する事もできる。特性変化部である、上記エンコーダ4aの外周面には、スリット状の透孔6a、6bと柱部7a、7bとを、円周方向に関して交互に且つ等間隔で配置している。これら各透孔6a、6bと各柱部7a、7bとは、上記エンコーダ4aの軸方向に対し同じ角度だけ傾斜させると共に、この軸方向に対する傾斜方向を、このエンコーダ4aの軸方向中間部を境に互いに逆方向としている。即ち、このエンコーダ4aは、軸方向片半部に、上記軸方向に対し所定方向に同じだけ傾斜した透孔6a、6aを形成すると共に、軸方向他半部に、この所定方向と逆方向に同じ角度だけ傾斜した透孔6b、6bを形成している。
一方、外輪1の軸方向中間部で複列に配置された転動体3、3同士の間部分に、前記1対のセンサ5a、5aを設置し、これら両センサ5a、5aの検出部を、上記エンコーダ4aの外周面に近接対向させる。これら両センサ5a、5aの検出部がこのエンコーダ4aの外周面に対向する位置は、このエンコーダ4aの円周方向に関して同じ位置としている。又、上記外輪1とハブ2との間にアキシアル荷重が作用しない状態で、上記各透孔6a、6b同士の間に位置し、全周に連続するリム部8が、上記両センサ5a、5aの検出部同士の間の丁度中央位置に存在する様に、各部材4a、5a、5aの設置位置を規制している。尚、上記単なる磁性材製のエンコーダ4aを使用する場合には、上記両センサ5a、5aの側に永久磁石を組み込む。
上述の様な単なる磁性材製のエンコーダ4aを使用する場合も、前述した永久磁石製のエンコーダ4を使用する場合と同様に、上記両センサ5a、5aの出力信号の位相ずれの有無、ずれが存在する場合にはその方向及び大きさに基づいて、上記外輪1とハブ2との間に作用しているアキシアル荷重の作用方向及び大きさを求められる。
又、特願2005−256752号には、図12〜15に示す様な構造で、外輪1とハブ2との間に加わるアキシアル荷重を、これら外輪1の中心軸とハブ2の中心軸との傾きから求める発明が記載されている。この第二の先発明の構造の場合、磁性金属板製のエンコーダ4bの先半部に設けた円筒状部9にスリット状の透孔6、6を、円周方向に関して等間隔に形成している。これら各透孔6、6は、それぞれが上記円筒状部9の軸方向に対し傾斜した、直線状である。又、上記外輪1の内端部に嵌合固定した、有底円筒状のカバー21の内周面の直径方向反対側2個所位置に、1対のセンサ5b、5cを支持している。上記図12〜15に示した構造の場合には、車輪11を構成するタイヤ12と路面13との接触部(接地面部分)に車両の幅方向に加わるアキシアル荷重を求める事を意図している為、一方のセンサ5bを上記カバー21の上端部内周面に、他方のセンサ5cをこのカバー21の下端部内周面に、それぞれ支持固定している。
又、上記外輪1の中心軸と上記ハブ2(の内端部に外嵌固定した上記エンコーダ4b)の中心軸とが一致している状態で、上記両センサ5b、5cの検出部がこのエンコーダ4bの外周面に対向している位置は、このエンコーダ4bの軸方向に関して、互いに同じ位置としている。従って、上記外輪1の中心軸と上記ハブ2の中心軸とが一致している中立状態では、上記両センサ5b、5cの検出信号の位相は、初期設定のままとなる(アキシアル荷重に基づく位相差は生じない)。
例えば、図14は、上記エンコーダ4bの特性変化部の特性変化に対する上記両センサ5b、5cの検出信号の(初期設定時の)位相が、互いに逆(位相差=180度)となる様に構成した場合に就いて示している。この為に、例えば上記両センサ5b、5cを逆向きに設置したり、これら両センサ5b、5cに組み込む永久磁石の方向(S極とN極との方向)を互いに逆にしたり、処理回路により電気的に処理したりする。或いは、一方のセンサ5bの検出部が透孔6に対向する瞬間に、他方のセンサ5cの検出部を、隣り合う透孔6、6の間部分に対向させる。何れにしても、上記外輪1と上記ハブ2との間に荷重が加わっていない場合には、図14に示す様に、上記両センサ5b、5cの検出部は、何れも上記エンコーダ4bの特性変化部の中心を走査する。この状態では、これら両センサ5b、5cの検出信号は逆位相になり、位相差は180度、その位相差比(位相差B/1周期A)は0.5となる。図示の例では、この位相差比B/Aが0.5の場合が、上記アキシアル荷重が0である事を表す。又、この位相差比B/Aが0.5よりも大きい場合にはこのアキシアル荷重が所定方向に作用している事を、同じく0.5よりも小さい場合にはこのアキシアル荷重がこの所定方向と逆方向に作用している事を、それぞれ表す。
即ち、上記外輪1と上記ハブ2との間にモーメントが加わり、これら外輪1とハブ2との中心軸同士が不一致になると、上記両センサ5b、5cの検出信号の位相が互いにずれる(位相差が生じる)。例えば、上記ハブ2に、前記接地面部分に加わるアキシアル荷重に基づいて、図12に矢印で示す様な、反時計方向のモーメントが加わると、上記一方のセンサ5bの検出信号の位相は上記中立状態よりも進み(或いは遅れ)、上記他方のセンサ5cの検出信号の位相は上記中立状態よりも遅れる(或いは進む)。この結果、これら両センサ5b、5cの検出信号同士の間に位相差が生じる。
図15は、アキシアル荷重が、図13の左方から加わり、このアキシアル荷重に基づくモーメントにより上記エンコーダ4bが、図15の左下部に誇張して示す様に、反時計方向に傾斜して、このエンコーダ4bの上側部分が左方向に、下側部分が右方向に、それぞれ変位した状態で回転する場合に就いて示している。この場合には、上記両センサ5b、5cの検出部は、上記エンコーダ4bの特性変化部の幅方向に関して互いに逆方向に変位するので、上記両センサ5b、5cの検出信号同士の間に位相差が発生する。例えば、センサ5bの検出信号は位相が遅れる方向に、センサ5cの検出信号は位相が進む方向に、それぞれ変化する。この為、これら両センサ5b、5cの検出信号同士の間に存在する位相差及び位相差比(B/A)は小さくなる。上記アキシアル荷重が逆方向に作用し、上記エンコーダ4bが逆方向に傾斜した場合には、上記位相差及び位相差比(B/A)は大きくなる。
上述の様にして生じる、上記両センサ5b、5cの検出信号同士の間の位相差と、上記外輪1の中心軸と上記ハブ2の中心軸との傾斜角度との間には、前記各透孔6、6の傾斜角度θ や、複列に配置された転動体3、3のピッチP、前記円筒状部9の直径等の幾何学的要因によって定まる、所定の関係(第一の関係)がある。従って、上記両センサ5b、5cの検出信号を処理する図示しない演算器中のメモリに、上記第一の関係を表した式或いはマップを記憶させておけば、上記位相差B(位相差比B/A)に基づいて上記傾斜角度を求められる。又、この傾斜角度の大きさと、上記モーメントの大きさとの間には、車輪支持用転がり軸受ユニットのモーメント剛性等により定まる、一定の関係(第二の関係)がある。そして、この第二の関係は、転がり軸受ユニットの分野で広く知られている弾性接触理論等に基づいて計算により求められる他、実験によっても求められる。従って、上記演算器中に、上記第二の関係を表した式或いはマップを記憶させておけば、上記傾斜角度に基づいて上記モーメントを求められる。
更に、このモーメントの大きさと、前記車輪11を構成するタイヤ12と路面13との接触部(接地面部分)に車両の幅方向に加わるアキシアル荷重との間には、上記車輪11の回転半径等により幾何学的に定まる、一定の関係(第三の関係)がある。従って、上記演算器中のメモリに、この第三の関係を表した式或いはマップを記憶させておけば、上記モーメントに基づいて上記アキシアル荷重を求められる。この様にして求めたアキシアル荷重は、上記路面13と上記車輪11(タイヤ12)との接触面で生じている荷重と等価である。
更に、特願2005−125029号には、図16〜17に示す様に、磁性金属板製のエンコーダ4aの外周面に、3個又は4個のセンサ5d〜5gの検出部をラジアル方向に対向させる事により、アキシアル方向及びラジアル方向の荷重を求められる構造が開示されている。詳しい説明は省略するが、この様な第三の先発明の構造によれば、外輪1とハブ2(図8、12、13参照)との相対変位により生じる、上記3個又は4個のセンサ5d〜5gの出力信号同士の間の位相差に基づいて、アキシアル方向の荷重だけでなく、各ラジアル方向の荷重も求められる。
尚、以上に述べた、各先発明に係る構造は、複数のセンサの出力信号同士の間に存在する位相差に基づいて、各センサを設置した部分の変位の方向及び量を求める様に構成している。これに対して、1個のセンサの出力信号のデューティ比の変化に基づいて当該センサを設けた部分の変位の方向及び量を求める構造も、先に発明されている。図18〜19は、この様な、単一のセンサにより外輪1aとハブ2aとの間に加わるアキシアル方向の変位を求める構造を示している。尚、図18〜19に記載した構造の場合には、重量の嵩む自動車の駆動輪を支持する為の車輪支持用転がり軸受ユニットを対象としている為に、転動体3a、3aとして円すいころを使用している。又、回転側軌道輪であるハブ2aの中心部に、等速ジョイントに付属のスプライン軸を挿通する為のスプライン孔16を形成している。そして、上記ハブ2aの中間部に、磁性金属材製で円環状のエンコーダ4dを外嵌固定している。このエンコーダ4dの外周面には、凹部17、17と凸部18、18とを、円周方向に関して交互に配置している。これら各凹部17、17と凸部18、18との円周方向に関する幅寸法は、軸方向に関して漸次変化している。
一方、静止側軌道輪である上記外輪1aの中間部に形成した取付孔19に、磁気検知式のセンサ5hを挿通し、このセンサ5hの先端部に設けた検出部を、特性変化部である、上記エンコーダ4dの外周面に近接対向させている。上記センサ5hの検出信号は、上記検出部の近傍を上記各凹部17、17と上記各凸部18、18とが交互に通過する事に伴って変化する。そして、付属の波形整形回路により矩形波とされてから、図示しない演算器に送り出される。この様に、波形整形回路から演算器に送り出される、上記センサ5hの検出信号のデューティ比(=高電位継続時間/1周期)は、上記検出部が対向する、上記エンコーダ4dの外周面の軸方向位置によって変化する。そこで、上記デューティ比に基づいて変位を求めれば、前述の様に位相差から変位を求める場合と同様に、上記外輪1aと上記ハブ2aとの間に作用するアキシアル荷重を求められる。
以上に述べた先発明に係る各構造は、転がり軸受ユニットに対する荷重の入力位置、並びに、この転がり軸受ユニットの剛性が一定であれば、各方向に作用する荷重の測定精度を確保できる。但し、実際の車輪支持用転がり軸受ユニットの場合には、上記入力位置及び剛性は変化し、その結果、上記測定精度を、必ずしも十分に確保できない可能性がある。この点に就いて、以下に説明する。
上記各先発明に係る構造は、エンコーダのアキシアル方向或いはラジアル方向の変位を検出する事で、このエンコーダを支持固定した回転側軌道輪と静止側軌道輪との間に作用するアキシアル荷重或いはラジアル荷重を求める事を意図している。これに対して、上記エンコーダが、例えば上下方向の軸を中心として揺動変位した場合には、この揺動変位分が、上記アキシアル荷重或いはラジアル荷重の測定値に対する誤差となる。この様な、上下方向の軸を中心とするエンコーダの揺動変位に基づく誤差を補償して、上記アキシアル荷重或いはラジアル荷重を正確に求める為には、この様な上下方向の軸を中心とするエンコーダの揺動変位量を求める必要がある。そして、この揺動変位量は、理論上は、例えば図16、17で、エンコーダ4aの下端部外周面で軸方向に離隔した2個所位置に対向している1対のセンサ5d、5eの出力信号の位相差に基づいて求める事ができる。但し、その場合には、これら両センサ5d、5eの間隔を広くしない限り、上記揺動変位量を精度良く求める事ができず、転がり軸受ユニットの荷重測定装置の小型化を図る面からは不利である。
一方、自動車の車輪支持用転がり軸受ユニットに加わる荷重を測定する場合、路面から車輪を介してこの転がり軸受ユニットに負荷される荷重の作用点は、タイヤの偏摩耗や空気圧不足、或いはキャンバ角の変化等によって、変動する場合がある。そして、例えば図20に矢印αで示す様に、この作用点が車輪支持用転がり軸受ユニットの中心Oから大きく外れ、且つ、この作用点に前後荷重Fxが作用する場合には回転側軌道輪に、この回転側軌道輪を上下方向の軸を中心として揺動変位させる方向のモーメントが加わる。この結果、この回転側軌道輪の中心軸と固定側軌道輪の中心軸とがずれ、この回転側軌道輪に支持固定したエンコーダの外周面と各センサの検出部との、前後方向に関する位置関係がずれてしまう。この状態では、上記モーメントに伴う、上記両軌道輪の中心軸同士のずれ角度が分からない限り、これら両軌道輪同士の前後方向に亙る相対変位量、延てはこれら両軌道輪同士の間に加わる前後方向に作用するラジアル荷重を精度良く求められない。
この様な原因での、前後方向に作用するラジアル荷重の測定精度の悪化は、このラジアル荷重を求める為のエンコーダ及びセンサを、前述の図12に示す様に、回転側軌道輪及び静止側軌道輪の軸方向端部に設置する場合に、特に著しくなる。これに対して、これらエンコーダ及びセンサを、前述の図8、18に示す様に、複列の転動体の間部分に設置すれば、上記ラジアル荷重の測定精度の悪化を或る程度抑えられる。但し、上記エンコーダ及びセンサを上記間部分に設置する事は、転がり軸受ユニットの荷重測定装置の小型・軽量化や静止側軌道輪の強度確保の面から難しい事も考えられる。更に、上記エンコーダ及びセンサを上記間部分に設置した場合でも、これら各部材を回転側軌道輪及び静止側軌道輪の軸方向端部に設置する場合に比べて誤差は小さくなるものの、理論的には誤差は生じる為、必要とする精度によっては、必ずしも十分な対策とは言えない場合がある。
特開2005−31063号公報 青山元男著、「レッドバッジスーパー図解シリーズ/クルマの最新メカがわかる本」、p.138−139、p.146−149、株式会社三推社/株式会社講談社、平成13年12月20日
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、転がり軸受ユニットに対する荷重の作用点の変動に拘らず、ラジアル荷重を精度良く求められる転がり軸受ユニットの荷重測定装置を実現すべく発明したものである。
本発明の転がり軸受ユニットの荷重測定装置は何れも、転がり軸受ユニットと荷重測定装置とを備える。
このうちの転がり軸受ユニットは、使用状態でも回転しない静止側軌道輪と、使用状態で回転する回転側軌道輪と、これら静止側軌道輪と回転側軌道輪との互いに対向する周面に存在する静止側軌道と回転側軌道との間に設けられた複数個の転動体とを備えたものである。
又、上記荷重測定装置は、エンコーダと、センサ装置と、演算器とを備える。
このうちのエンコーダは、上記回転側軌道輪若しくはこの回転側軌道輪と共に回転及び変位する部分に、この回転側軌道輪若しくはこの回転側軌道輪と共に回転及び変位する部分と同心に設けられている。そして、周面の特性を交互に変化させると共に、この変化の位相又はピッチを軸方向に関して漸次変化させている。
又、上記センサ装置は、回転しない部分に支持されたもので、それぞれの検出部を上記エンコーダの周面の互いに異なる位置に対向させた複数個のセンサを備える。
上記演算器は、第一〜第三の機能を有する。
このうちの第一の機能では、上記各センサの出力信号同士の間に存在する差に基づいて、上記両軌道輪同士の相対変位の方向及び量を求める。
又、上記第二の機能では、これら両軌道輪同士の相対変位の方向及び量に基づいて、これら両軌道輪同士の間に作用するラジアル荷重を測定する為の適正位置を求める。
更に、上記第三の機能では、この適正位置に基づいて、上記ラジアル荷重を求める。
、エンコーダとセンサとを組み合わせて、各部の変位の方向及び量を求める為の構造として、請求項1或は請求項3に記載した発明の様に、各部毎に1対ずつのセンサの出力信号同士の間の位相差に基づく構造、又は、請求項5或は請求項7に記載した発明の様に、各部毎に1個のセンサの出力信号のデューティ比から求める構造を採用できる。
このうちの位相差に基づく構造の場合には、請求項1或は請求項3に記載した発明の様に、エンコーダとして、周面のうちで互いに軸方向に外れた2個所位置に設けられた第一、第二の特性変化部を備えたものを使用し、これら両特性変化部の特性を、円周方向に関して交互に、且つ、互いに同じピッチで変化させる。
又、少なくとも上記第一の特性変化部の特性変化の位相を軸方向に関し、上記第二の特性変化部と異なる状態で漸次変化させる。
又、各センサのうちの一部である1対のセンサを、円周方向に関して互いに同位置で、上記第一の特性変化部と上記第二の特性変化部とに対向させる。又、円周方向に関して別の個所に設けた他の1対のセンサを、円周方向に関して互いに同位置で、上記第一の特性変化部と上記第二の特性変化部とに対向させる。
そして、演算器は、第一の機能で、円周方向に異なる各部毎に1対ずつ設けたセンサの出力信号同士の間に存在する位相差に基づいて、これら各部での両軌道輪同士の相対変位の方向及び量を求め、更に、これら各部でのこれら両軌道輪同士の相対変位の方向及び量に基づいて、これら両軌道輪全体での相対変位の方向及び量を求める。
又、請求項1に記載した発明の場合、センサを、3対、6個設ける。そして、第一のセンサの対をエンコーダの上端部で、第二のセンサの対をエンコーダの下端部で、第三のセンサの対をエンコーダの水平方向端部で、それぞれエンコーダの周面に設けた第一の特性変化部と第二の特性変化部とに対向させる。そして、演算器は第三の機能で、静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に加わる、これら両軌道輪の軸方向に対し直角方向である、水平方向(前後方向)のラジアル荷重を求める。
或いは、請求項3に記載した発明の場合、第一のセンサの対をエンコーダの上端部又は下端部で、第二のセンサの対をエンコーダの水平方向一端部で、第三のセンサの対をエンコーダの水平方向他端部で、それぞれエンコーダの周面に設けた第一の特性変化部と第二の特性変化部とに対向させる。この場合に上記演算器は、第三の機能で、静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に加わる上下方向のラジアル荷重を求める。
又、請求項1に記載した発明の場合、上記演算器は、第一の機能で、次の様にして、上記両軌道輪同士の相対変位の方向及び量を求める。
先ず、第一のセンサの対に関する位相差に基づいてエンコーダの上端部の軸方向変位△y を、第二のセンサの対に関する位相差に基づいてこのエンコーダの下端部の軸方向変位△y を、それぞれ求める。
次いで、上記上下両端部の軸方向変位△y 、△y に基づいて、このエンコーダの中心部での軸方向変位△y 、及び、前後方向軸x回りの傾斜角度Rxを、それぞれ求める。この前後方向とは、軸方向に対し直角な水平方向である。
次いで、この前後方向軸x回りの傾斜角度Rxと、上記エンコーダの上下両端部で、第一、第二の特性変化部の何れかで同じ特性変化部に対向する、上下1対のセンサの出力信号同士の間に存在する位相差とに基づいて、上記エンコーダの中心の前後方向の変位△x を求める。
一方、第三のセンサの対に関する位相差に基づいて、上記エンコーダの前後方向端部の軸方向変位△y を求める。
次いで、この前後方向端部の軸方向変位△y と、上記エンコーダの中心部での軸方向変位△y とから、上下方向軸z回りの傾斜角度Rzを求める。
又、上記演算器は、第二の機能で、上記前後方向軸x回りの傾斜角度Rxと上記エンコーダの中心部での軸方向変位△y とのうちの少なくとも一方に基づいて、静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に軸方向に加わるアキシアル荷重Fyを求める。
又、必要に応じて(測定精度をより向上させる為には)、請求項2に記載した様に、上記アキシアル荷重Fyを求めると共に、上記エンコーダの中心部での軸方向変位△y と上記前後方向軸x回りの傾斜角度Rxとに基づいて、各転動体に付与されている予圧を求める。
そして、この予圧と上記アキシアル荷重Fyとに基づいて、静止側軌道輪と回転側軌道輪との前後方向に関する変位△xを測定するのに適切な、軸方向位置に関する距離Lを求める。
更に、上記演算器は、上記軸方向位置に関する距離Lを求めてから、第三の機能で、上記エンコーダの中心の前後方向の変位△x と上記上下方向軸z回りの傾斜角度Rzとに基づいて、上記距離Lに対応する、この前後方向に関する適正位置での変位△xBESTを求める。
そして、上記適正位置での変位△xBESTに基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間に水平方向に加わるラジアル荷重Fxを求める。
一方、請求項3に記載した発明の場合、上記演算器は、第一の機能で、次の様にして、上記両軌道輪同士の相対変位の方向及び量を求める。
先ず、第二のセンサの対に関する位相差に基づいてエンコーダの水平方向一端部の軸方向変位を、第三のセンサの対に関する位相差に基づいてこのエンコーダの水平方向他端部の軸方向変位を、それぞれ求める。
次いで、上記水平方向両端部の軸方向変位に基づいて、このエンコーダの中心部での軸方向変位、及び、軸方向に対して直角な上下方向軸回りの傾斜角度を、それぞれ求める。
次いで、この上下方向軸回りの傾斜角度と、上記エンコーダの水平方向両端部で、上記第一、第二の特性変化部の何れかで同じ特性変化部に対向する、前後1対のセンサの出力信号同士の間に存在する位相差とに基づいて、上記エンコーダの中心の上下方向の変位を求める。
一方、第一のセンサの対に関する位相差に基づいて、上記エンコーダの上端部又は下端部の軸方向変位を求める。
次いで、この上端部又は下端部の軸方向変位と、上記エンコーダの中心部での軸方向変位とから、前後方向軸回りの傾斜角度を求める。
又、上記演算器は、第二の機能で、上記上下方向軸回りの傾斜角度と上記エンコーダの中心部での軸方向変位とのうちの少なくとも一方に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間に軸方向に加わるアキシアル荷重を求める。
そして、このアキシアル荷重に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との上下方向に関する変位△xを測定するのに適切な、軸方向位置に関する距離を求める。
更に、上記演算器は、上記軸方向位置に関する距離を求めてから、第三の機能で、上記エンコーダの中心の上下方向の変位と上記前後方向軸回りの傾斜角度とに基づいて、上記距離に対応する、この上下方向に関する適正位置での変位を求める。
そして、この適正位置での変位に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間に上下方向に加わるラジアル荷重Fxを求める。
又、請求項4に記載した発明の場合、前記センサ装置を、4対、8個のセンサにより構成する。そして、このうちの第四のセンサの対を、エンコーダの上端部、又は下端部、又は水平方向一端部、又は水平方向他端部のうちの、他のセンサが設けられていない端部に、それぞれエンコーダの周面に設けた第一の特性変化部と第二の特性変化部とに対向させた状態で設ける。この場合に上記演算器は、第三の機能で、静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に加わる、これら両軌道輪の中心軸に対し直角方向である水平方向のラジアル荷重、及び、上下方向のラジアル荷重を求める。
又、本発明の転がり軸受ユニットの荷重測定装置のうちの、請求項5或は請求項7に記載した転がり軸受ユニットの荷重測定装置は、各部の変位の方向及び量を、各部毎に1個ずつ配置したセンサの出力信号のデューティ比から求める構造を採用しており、エンコーダとして、周面に互いに異なる特性を有する第一特性部と第二特性部とを交互に配置したものを使用する。
そして、この周面の円周方向に関する幅を、この第一特性部に関しては軸方向一端から他端に向けて漸増させ、上記第二特性部に関しては軸方向一端から他端に向けて漸減させる。
そして、演算器は、第一の機能で、円周方向に異なる各部に1個ずつ設けたセンサの出力信号のデューティ比に基づいて、これら各部での両軌道輪同士の相対変位の方向及び量を求め、更に、これら各部でのこれら両軌道輪同士の相対変位の方向及び量に基づいて、これら両軌道輪全体での相対変位の方向及び量を求める。
上述の様な請求項5に記載した発明の場合、センサを3個設け、第一のセンサをエンコーダの上端部で、第二のセンサをエンコーダの下端部で、第三のセンサをエンコーダの水平方向端部で、それぞれエンコーダの周面に対向させる。そして、演算器は、第三の機能で、静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に加わる、これら両軌道輪の軸方向に対し直角方向である、水平方向のラジアル荷重を求める。
或いは、請求項7に記載した発明の場合、センサを3個設け、第一のセンサをエンコーダの上端部又は下端部で、第二のセンサをエンコーダの水平方向一端部で、第三のセンサをエンコーダの水平方向他端部で、それぞれエンコーダの周面に対向させる。そして、演算器は、第三の機能で、静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に加わる上下方向のラジアル荷重を求める。
又、請求項5に記載した発明の場合、演算器は、第一の機能で、次の様にして、上記両軌道輪同士の相対変位の方向及び量を求める。
先ず、第一のセンサの出力信号のデューティ比に基づいてエンコーダの上端部の軸方向変位△y を、第二のセンサの出力信号のデューティ比に基づいてこのエンコーダの下端部の軸方向変位△y を、それぞれ求める。
次いで、上記上下両端部の軸方向変位△y 、△y に基づいて、このエンコーダの中心部での軸方向変位△y 、及び、この軸に対し直角な水平方向である前後方向軸x回りの傾斜角度Rxを、それぞれ求める。
次いで、この前後方向軸x回りの傾斜角度Rxと、上記第一、第二のセンサの出力信号同士の間に存在する位相差とに基づいて、上記エンコーダの中心の前後方向の変位△x を求める。
一方、第三のセンサのデューティ比に基づいて、上記エンコーダの前後方向端部の軸方向変位△y を求める。
次いで、この水平方向端部の軸方向変位△y と、上記エンコーダの中心部での軸方向変位△y とから、上下方向軸z回りの傾斜角度Rzを求める。
又、上記演算器は、第二の機能で、上記前後方向軸x回りの傾斜角度Rxと上記エンコーダの中心部での軸方向変位△y とのうちの少なくとも一方に基づいて、静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に軸方向に加わるアキシアル荷重Fyを求める。
又、必要に応じて(測定精度をより向上させる為には、)請求項6に記載した様に、上記アキシアル荷重Fyを求めると共に、上記エンコーダの中心部での軸方向変位△y と上記前後方向軸x回りの傾斜角度Rxとに基づいて、各転動体に付与されている予圧を求める。
そして、この予圧と上記アキシアル荷重Fyとのうちの少なくともアキシアル荷重Fyに(好ましくは予圧及びアキシアル荷重Fyに)基づいて、静止側軌道輪と回転側軌道輪との前後方向に関する変位△xを測定するのに適切な、軸方向位置に関する距離Lを求める。
更に、上記演算器は、上記軸方向位置に関する距離Lを求めてから、第三の機能で、上記エンコーダの中心の前後方向の変位△x と上記上下方向軸回りの傾斜角度Rzとに基づいて、上記距離Lに対応する、この前後方向に関する適正位置での変位△xBESTを求める。
そして、この適正位置での変位△xBESTに基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間に水平方向に加わるラジアル荷重Fxを求める。
一方、請求項7に記載した発明の場合、演算器は、第一の機能で、次の様にして、上記両軌道輪同士の相対変位の方向及び量を求める。
先ず、第二のセンサの出力信号のデューティ比に基づいてエンコーダの水平方向一端部の軸方向変位を、第三のセンサの出力信号のデューティ比に基づいてこのエンコーダの水平方向他端部の軸方向変位を、それぞれ求める。
次いで、上記水平方向両端部の軸方向変位に基づいて、このエンコーダの中心部での軸方向変位、及び、この軸に対し直角な上下方向軸回りの傾斜角度を、それぞれ求める。
次いで、この上下方向軸回りの傾斜角度と、上記第二、第三のセンサの出力信号同士の間に存在する位相差とに基づいて、上記エンコーダの中心の上下方向の変位を求める。
一方、第一のセンサのデューティ比に基づいて、上記エンコーダの上下方向端部の軸方向変位を求める。
次いで、この上下方向端部の軸方向変位と、上記エンコーダの中心部での軸方向変位とから、前後方向軸回りの傾斜角度を求める。
又、上記演算器は、第二の機能で、上記上下方向軸回りの傾斜角度と上記エンコーダの中心部での軸方向変位とのうちの少なくとも一方に基づいて、静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に軸方向に加わるアキシアル荷重を求める。
そして、このアキシアル荷重に基づいて、静止側軌道輪と回転側軌道輪との上下方向に関する変位を測定するのに適切な、軸方向位置に関する距離を求める。
更に、上記演算器は、上記軸方向位置に関する距離を求めてから、第三の機能で、上記エンコーダの中心の上下方向の変位と上記前後方向軸回りの傾斜角度とに基づいて、上記距離に対応する、この上下方向に関する適正位置での変位を求める。
そして、この適正位置での変位に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間に上下方向に加わるラジアル荷重Fxを求める。
又、請求項8に記載した発明の場合、前記センサ装置を、4個のセンサにより構成する。そして、このうちの第四のセンサの対を、エンコーダの上端部、又は下端部、又は水平方向一端部、又は水平方向他端部のうちの、他のセンサが設けられていない端部に、エンコーダの周面に対向させた状態で設ける。そして、演算器は第三の機能で、静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に加わる水平方向のラジアル荷重及び上下方向のラジアル荷重を求める。
本発明の実施に供する転がり軸受ユニットとして、具体的には、請求項9に記載した様に、静止側軌道輪を外輪とする。又、回転側軌道輪を、この外輪の内径側に配置されて車輪と共に回転するハブとする。そして、転動体を、このハブの外周面に形成された複列の内輪軌道と上記外輪の内周面に形成された複列の外輪軌道との間に複列に分けて、両列同士の間で接触角の方向を互いに逆にした状態で設ける。
この場合に、例えば、請求項10に記載した様に、エンコーダをハブの軸方向内端部に、このハブよりも軸方向内方に突出する状態で、このハブと同心に支持固定する。そして、各センサを、外輪の軸方向内端部に支持固定されたカバーの内周面に設置する。
或いは、請求項11に記載した様に、ハブの軸方向外端部に、このハブと同心に支持固定されたディスクロータの外周面に、エンコーダを設ける。そして、各センサを、懸架装置を構成する部材の一部に設置する。
或いは、請求項12に記載した様に、ハブの軸方向内端部にこのハブと同心に支持固定された等速ジョイントの外周面に、エンコーダを設ける。そして、各センサを、懸架装置を構成する部材の一部に設置する。
上述の様に構成する本発明の転がり軸受ユニットの荷重測定装置によれば、転がり軸受ユニットに対する荷重の作用点の変動に拘らず、ラジアル荷重を精度良く求められる。即ち、タイヤの偏摩耗や空気圧不足、或いはキャンバ角の変化等によって、路面から車輪を介してこの転がり軸受ユニットに負荷される荷重の作用点が変動すると、この変動に伴って静止側軌道輪の中心軸と回転側軌道輪の中心軸とがずれる(傾斜する)。この様な中心軸同士のずれの方向及び大きさは、上記作用点の変動の方向及び大きさに基づいて変化する。従って、この様なずれの方向及び大きさから、逆に、この作用点の変動の方向及び大きさを求められる。そして、この作用点の変動の方向及び大きさが分かれば、各センサの位置が固定のままでも、これら各センサの出力信号に基づいて、上記静止側、回転側両軌道輪同士の間に加わるラジアル荷重を精度良く求められる。即ち、上記各センサの出力信号に基づいて、これら各センサを設置した部分に加わっていると考えられるラジアル荷重の予測値を求めた後、上記作用点の変動の方向及び大きさに基づいてこの予測値に修正を加える事で、実際に上記静止側、回転側両軌道輪同士の間に加わっているラジアル荷重を求めれば、このラジアル荷重の測定精度を高められる。
図1〜3は、本発明の実施の形態の1例を示している。本例の転がり軸受ユニットの荷重測定装置は、車輪支持用転がり軸受ユニット25に、荷重測定装置20を組み込んで成る。このうちの車輪支持用転がり軸受ユニット25の構造は、前述の図8、12に示した先発明に係る構造と同様である為、同等部分には同一符号を付して重複する説明は省略する。一方、上記荷重測定装置20は、回転側軌道輪であるハブ2の軸方向内端部に外嵌固定された1個のエンコーダ4eと、上記転がり軸受ユニットを構成する外輪1の軸方向内端開口部に被着されたカバー21に支持された6個のセンサ22a 、22a 、22b 、22b 、22c 、22c と、図示しない演算器とを備える。
このうちのエンコーダ4eは、軟鋼板等の磁性金属板製で、特性変化部である外周面先端寄り(軸方向内半寄り)部分に、第一、第二の特性変化部23、24を設けており、上記転がり軸受ユニットを構成する上記ハブ2の内端部に、このハブ2と同心に支持固定されている。上記両特性変化部23、24は、それぞれが「く」字形のスリット状である多数の透孔6、6と、「く」字形の柱部7、7とを、円周方向に関して交互に且つ等間隔で形成して成るものである。
上記両特性変化部23、24のうちの第一の特性変化部23は、エンコーダ4eの軸方向(図1〜3の左右方向)に関して、上記各透孔6、6及び上記各柱部7、7の片半部であり、特性変化の位相が上記エンコーダ4eの軸方向に対して所定方向に所定角度で漸次変化している。これに対して、上記第二特性変化部24は、上記エンコーダ4eの軸方向に関して、上記各透孔6、6及び上記各柱部7、7の他半部であり、特性変化の位相が上記エンコーダ4eの軸方向に対して上記所定方向と逆方向に上記所定角度と同じ角度で漸次変化している。尚、上記第一の特性変化部23を構成する各透孔と、上記第二の特性変化部24を構成する各透孔とは、図1〜3に示す様に連続した状態で形成しても、或いは、前述の図16、17に示す様に、互いに独立させて形成しても良い。
又、上記特性変化部の上下両端部と水平方向一端部との3個所位置に、それぞれ2個ずつ、合計6個のセンサ22a 、22a 、22b 、22b 、22c 、22c を設けている。即ち、上記エンコーダ4eの上端部上方にこのうちの2個のセンサ22a 、22a を、下端部下方に2個のセンサ22b 、22b を、水平方向一端部に残り2個のセンサ22c 、22c を、それぞれ配置している。そして、これら3個所位置に設けた2個ずつのセンサのうちの一方のセンサ22a 、22b 、22c の検出部を上記第一の特性変化部23に、他方のセンサ22a 、22b 、22c の検出部を上記第二の特性変化部24に、それぞれ対向させている。上記各センサ22a 、22a 、22b 、22b 、22c 、22c の検出部は、外力が作用せず、前記外輪1と前記ハブ2とが中立状態(互いに中心軸が一致し、アキシアル方向の変位も生じていない状態)にある場合には、上記第一の特性変化部23或いは上記第二の特性変化部24の幅方向中央部に対向する。又、外力が作用しない状態で、上記エンコーダ4eの円周方向に関する位相は、対となるセンサ22a 、22a 、同じくセンサ22b 、22b 、同じくセンサ22c 、22c の検出部同士で、互いに一致する。
上述の様な各センサ22a 、22a 、22b 、22b 、22c 、22c とエンコーダ4eとを組み込んだ本例の場合には、これら各センサ22a 、22a 、22b 、22b 、22c 、22c の検出信号を送り込まれる演算器が、次の様な機能により、前記転がり軸受ユニットを構成する外輪1と同じくハブ2との間に加わる前後方向のラジアル荷重Fxを精度良く求める。
このラジアル荷重Fxを求める為に、先ず、第一のセンサの対である、エンコーダ4eの上端部上方に配置した2個のセンサ22a 、22a の出力信号同士の間に存在する位相差に基づいて、上記エンコーダ4eの上端部の軸方向変位△y を求める。又、第二のセンサの対である、このエンコーダ4eの下端部下方に配置した2個のセンサ22b 、22b の出力信号同士の間に存在する位相差に基づいて、上記エンコーダ4eの下端部の軸方向変位△y を求める。
次いで、上記上下両端部の軸方向変位△y 、△y に基づいて、上記エンコーダ4eの中心部での軸方向変位△y 及び前後方向軸(x軸)回りの傾斜角度Rxを、それぞれ求める。このうち、上記外輪1と上記ハブ2との間の、純アキシアル方向の変位量である軸方向変位△y は、次の(1)式により求められる。
△y =(△y +△y )/2 −−− (1)
又、上記上下両端部の変位量△y 、△y と上記エンコーダ4eの外周面の半径rとから、次の(2)式により、上記外輪1の中心軸に対する上記エンコーダ4eの中心軸の、前後方向軸(x軸)回りの傾斜角度Rxを求められる。
Rx=(△y −△y )/2r −−− (2)
ところで、前記エンコーダ4eの外周面に設けた第一、第二の特性変化部23、24のうちで同じ特性部の上下両端部に対向する1対のセンサ(例えば第一の特性変化部23の上下両端部にそれぞれの検出部を対向させたセンサ22a 、22b 、或いは、第二の特性変化部24の上下両端部にそれぞれの検出部を対向させたセンサ22a 、22b )の出力信号同士の間に存在する位相差は、上記エンコーダ4eの前後方向(x方向)の変位△xと上記前後方向軸(x軸)回りの傾斜角度Rxとにのみ比例する。言い換えれば、上記同じ特性部の上下両端部に対向する1対のセンサの出力信号同士の間に存在する位相差は、前記外輪1及びハブ2の軸方向(y軸方向)の変位や、上下方向(z軸方向)の変位、更には上下方向軸(z軸)回りの傾斜角度Rzの影響は受けない。
そこで、例えば、上記前後方向軸x回りの傾斜角度Rxと、上記第一の特性変化部23の上下両端部にそれぞれの検出部を対向させたセンサ22a 、22b (或いは、第二の特性変化部24の上下両端部にそれぞれの検出部を対向させたセンサ22a 、22b )の出力信号同士の間に存在する位相差とに基づいて、上記エンコーダ4eの中心の水平方向の変位△x を求める。
一方、第三のセンサの対である、前記水平方向一端部に配置した2個のセンサ22c 、22c の出力信号同士の間に存在する位相差に基づいて、上記エンコーダ4eの水平方向端部の、上記外輪1及びハブ2の軸方向(y軸方向)の変位△y を求める。
次いで、この水平方向端部の軸方向変位△y と、上記エンコーダ4eの中心部での軸方向変位△y 、即ち、前述の様にして求めた純アキシアル方向の変位量△y とから、上下方向軸回りの傾斜角度Rzを求める。
前述の様にして求められる、上記純アキシアル方向の変位量△y や上記傾斜角度Rxと、上記外輪1と上記ハブ2との間に加わるアキシアル荷重Fyとの間には、例えば図4に示す様な一定の関係(図4に示す様な一次関数的とは限らない)がある。そして、この様な関係は、転がり軸受の分野で広く知られている弾性接触理論に基づいて数学的処理により求められる他、実験により求める事もできる。そこで、上記純アキシアル方向の変位量△y や上記傾斜角度Rxと、上記アキシアル荷重Fyとの関係を予め求めておき、前記演算器中にインストールするソフトウェア中に組み込んでおけば、前記各センサ22a 、22a 、22b 、22b の出力信号に基づいて、上記アキシアル荷重Fyを求められる。この場合に、上記純アキシアル方向の変位量△y に基づいてアキシアル荷重Fyを求めても、或いは上記傾斜角度Rxに基づいて求めても、更には両方に基づいて求めても(例えば両方から求められる値を平均化しても)良い。
又、このアキシアル荷重Fyを求めると共に、前記エンコーダ4eの中心部での軸方向変位△y と上記前後方向軸回りの傾斜角度Rxとに基づいて、各転動体3、3に付与されている予圧を求める。これら軸方向変位△y と傾斜角度Rxとに基づいてこの予圧を求める処理に就いて、前述の図13及び図5〜6を参照しつつ説明する。図13に示す様な複列転がり軸受ユニットである車輪支持用転がり軸受ユニット25に、回転中心から径方向に外れた位置に加わるアキシアル荷重、或いは、1対の転動体列の中心から外れた位置に加わるラジアル荷重の様な、偏荷重が加わった場合に就いて考える。この場合に、上記車輪支持用転がり軸受ユニット25を構成する外輪1とハブ2とは、それぞれの中心軸同士を傾斜させつつ、荷重の作用方向に相対変位(遠近動)する。例えば、旋回走行時等に、車輪11を構成するタイヤ12と路面13との当接部(接地面)からアキシアル荷重が、上記外輪1及びハブ2の中心から径方向に外れた(オフセットした)位置に、偏荷重として加わる。そして、この偏荷重によって、これら外輪1とハブ2とが、相対変位する。
この場合に於いて、上記アキシアル荷重は上記車輪支持用複列転がり軸受ユニット25に対し、上記外輪1及びハブ2の軸方向に加わる(純)アキシアル荷重と、これら外輪1及びハブ2の中心軸同士を傾斜させる力となるモーメントとが合成された荷重(力)として加わる。従って、上記外輪1とハブ2との間には、(純)アキシアル方向の変位と、中心軸同士の傾斜とが同時に発生する。この様な、荷重及びモーメントに基づく、アキシアル方向の変位及び中心軸同士の傾斜は、上記車輪支持用複列転がり軸受ユニット25を構成する転動体3、3に付与されている予圧が小さい程著しくなる。即ち、この予圧が低下する程、上記車輪支持用複列転がり軸受ユニット25の剛性が低下し、上記偏荷重に基づく、上記アキシアル方向の変位量△y 及び上記中心軸同士の傾斜角度Rxが大きくなる。逆に、上記予圧が高い程、上記車輪支持用複列転がり軸受ユニット25の剛性も高くなり、上記偏荷重に基づく、上記アキシアル方向の変位量△y 及び上記中心軸同士の傾斜角度Rxが小さくなる。
但し、上記予圧の変化に伴う、上記アキシアル方向の変位量△y 及び上記傾斜角度Rxの変化量は同じではない。例えば、上記予圧が低下した場合に於ける、上記アキシアル方向の変位量△y の増加量と上記傾斜角度Rxの増加量とを比較した場合、アキシアル方向の変位量△y の増加量の方が著しくなる。この理由は、上記予圧の作用方向(この予圧を付与する際の押し付け方向)が、上記アキシアル方向と一致している為である。即ち、上記予圧の低下は、そのままアキシアル方向の変位量△y の増加に結び付くのに対して、上記傾斜角度Rxの増加にそのままは結び付かない。反対に、上記予圧の上昇は、そのままアキシアル方向の変位量△y の低減に結び付くのに対して、上記傾斜角度Rxの低減にそのままは結び付かない。
図5は、上述の図13に示した構造で、タイヤ12と路面13との接触部(接地面)からアキシアル荷重が加わった場合に発生する、外輪1とハブ2との間の(純)アキシアル方向の変位量△y と傾斜角度Rxとの関係を示している。図5のうちの(A)は、上記アキシアル荷重とアキシアル方向の変位量△y との関係を、同じく(B)は、このアキシアル荷重と上記傾斜角度Rxとの関係を、それぞれ表している。又、(A)(B)に於いて、実線aは、各転動体3、3に付与されている予圧が適正(標準)である場合を、破線bはこの予圧が過小である場合を、鎖線cは同じく過大である場合を、それぞれ示している。図5の(A)に示した実線aと、破線b及び鎖線cとの差(交差角度)と、同じく(B)に示した実線aと、破線b及び鎖線cとの差(交差角度)とを比較すれば明らかな通り、予圧変動を受ける程度は、アキシアル方向の変位量△y の方が、傾斜角度Rxに比べて著しい。
これらを勘案すれば、アキシアル方向の変位量△y と傾斜角度Rxとの比をパラメータとして使用すれば、図6に示す様な関係を求められ、上記接地面に作用しているアキシアル荷重の大きさに関係なく、上記各転動体3、3に付与されている予圧を求められる事が分かる。即ち、この予圧を求めるには、前述した様にして、上記外輪1と上記ハブ2との間の、アキシアル方向の変位量△y と傾斜角度Rxとを求めてから、上記比を算出する。次いで、この比を上記図6の縦軸に当て嵌めれば、上記各転動体3、3に付与されている予圧を求められる。尚、この図6でも、上記図5と同様に、実線aは、各転動体3、3に付与されている予圧が適正(標準)である場合を、破線bは、この予圧が過小である場合を、鎖線cは、同じく過大である場合を、それぞれ示している。要するに、図5〜6に示した、予圧と、アキシアル方向の変位量△y と、傾斜角度Rxとの関係から分かる様に、これら三つの要素のうち、アキシアル方向の変位量△y と傾斜角度Rxとが分かれば、残りの一つの要素である予圧を求められる。本例の場合には、上述の様な特性を利用して、上記各転動体3、3に付与されている予圧を求める。
前記演算器は、上述の様にして、上記各転動体3、3に付与されている予圧を求めたならば、上記外輪1と上記ハブ2との間に作用する前後方向のラジアル荷重Fxを求める為の前後方向に関する変位△xを測定するのに適切な、軸方向位置に関する距離L(図2)を求める。この距離Lは、上記予圧と、前述の様にして求めたアキシアル荷重Fyとに基づいて求める。この様に、予圧とアキシアル荷重Fyとに基づいて上記軸方向位置に関する距離Lを求める為に、前記車輪支持用複列転がり軸受ユニット25の剛性に関する特性(ラジアル荷重と径方向に関する変位との関係)を、転がり軸受ユニットの技術分野で広く知られている弾性接触理論を利用したシミュレーションにより、或いは既知の荷重を付与しつつ各部の変形量を測定する実験により、予め求めておく。そして、その時点での上記予圧及びアキシアル荷重Fyと上記剛性に関する特性とを勘案して、上記軸方向位置に関する距離Lを求める。この点に就いては、後で、図7を参照しつつ、詳しく説明する。
更に、前記演算器は、上記軸方向位置に関する距離Lを求めてから、第三の機能で、上記エンコーダ4eの中心の前後方向の変位△x と前述の様にして求めた上下方向軸回りの傾斜角度Rzとから、上記距離Lに対応する、この前後方向に関する適正位置での変位△xBESTを求める。この適正位置での変位△xBESTは、何れかの位置での上記前後方向の変位△x と、上記上下方向軸回りの傾斜角度Rzと、上記距離Lとが分かれば、幾何学的に求められる。そして、この様にして求めた、上記適正位置での変位△xBESTに基づいて、上記外輪1と上記ハブ2との間に水平方向に加わるラジアル荷重Fxを求める。
この様にしてこのラジアル荷重Fxを求めれば、上記外輪1と上記ハブ2とが上下方向軸回りに変位した場合でも(上下方向軸回りの傾斜角度Rzの存在に拘らず)、上記ラジアル荷重Fxを精度良く求められる(傾斜角度Rzに基づく誤差を修正できる)。この点に就いて、図7を参照しつつ説明する。
先ず、図7の(A)は、アキシアル荷重が作用しない状態で、前述した様に、タイヤの偏摩耗や空気圧不足、或いはキャンバ角の変化等によって前後方向に加わる荷重(水平方向のラジアル荷重)Fxの作用点がずれ、上述した様な、上下方向軸回りの傾斜角度Rzが発生する状態に就いて示している。又、矢印α、β、γは、それぞれ水平方向のラジアル荷重Fxの作用点及び作用方向を表している。このうちの矢印αは、この作用点が車輪支持用転がり軸受ユニット25の中心位置(複列に配置した転動体3、3の列間中央)に存在する場合を示している。この場合には、ハブ2の中心軸が実線αで示す様に、外輪1の中心軸yと平行になる。又、矢印βは、上記作用点が上記車輪支持用転がり軸受ユニット25の軸方向外寄りに偏った場合を示している。この場合には、ハブ2の中心軸が破線βで示す様に、軸方向外側程外輪1の内周面に近づく方向に傾斜する。更に、矢印γは、上記作用点が上記車輪支持用転がり軸受ユニット25の軸方向内寄りに偏った場合を示している。この場合には、ハブ2の中心軸が鎖線γで示す様に、軸方向内側程これら外輪1の内周面に近づく方向に傾斜する。
尚、図7の(A)では、車輪支持用転がり軸受ユニット25を構成する各転動体3、3と外輪1及びハブ2との各係合部の接触剛性を、模式的にばねで表すと共に、これら各係合部の接触剛性を線形ばねと仮定している。又、一般的な車輪支持用転がり軸受ユニット25では、上記各転動体3、3に背面組み合わせ型の接触角と共に、予圧を付与している。この様な構造では、上記外輪1とハブ2とのラジアル方向(図7の上下方向)に関する変位量△xは、複列に配置した転動体3、3の列間中央部では、上記作用点の位置とは無関係に一定になる。この為、上記変位△xを上記列間中央部で測定すれば、上記水平方向のラジアル荷重Fxの作用点位置の変動の影響を受けずに、このラジアル荷重Fxを精度良く求められる事になる。これに対して、前述の図1、2に示す様に、エンコーダ4eを軸方向端部に設置し、この端部で上記変位△xを測定すると、上記ラジアル荷重Fxの値が同じであっても、この変位△xの測定値が異なってしまう。従って、この変位△xを軸方向端部で測定する場合には、前述した様にして求められる、上下方向軸回りの傾斜角度Rzによる修正が必要になる。この場合に、上記各係合部の接触剛性が図7の(A)に示す様に線形であれば、この(A)から明らかな通り、上記上下方向軸回りの(傾斜方向を含めて)傾斜角度Rz(及び上記列間中央部とエンコーダの設置位置との距離)に基づいて、上記軸方向端部で測定した変位△xの値を、上記列間中央部での値に補正する事は容易である。
但し、上記車輪支持用転がり軸受ユニット25を含め、実際の転がり軸受ユニットの場合には、ヘルツの弾性接触理論等から広く知られている様に、各転動体3、3と外輪1及びハブ2との各係合部の接触剛性は非線形である{図7の(B)のばねを、非線形ばねと考えるべきである}。即ち、上記各係合部の接触剛性は、各接触部に加わる力が小さい場合には小さく、この力が大きくなるに従って大きくなる。又、これら各接触部に加わる力は、図7の(B)に示す様にアキシアル荷重Fyが作用した場合に、各列の転動体3、3同士の間で互いに異なった値となる。即ち、上記車輪支持用転がり軸受ユニット25に、図7の(B)に示す様に軸方向内向のアキシアル荷重Fyが作用すると、このアキシアル荷重Fyを負荷する、軸方向外側の転動体3、3の接触荷重が大きくなって、この軸方向外側部分の剛性が大きくなる。これに対して、上記アキシアル荷重Fyを負荷しない、軸方向内側の転動体3、3の接触荷重が小さくなって、この軸方向内側部分の剛性が小さくなる。
この様な状態で、上記車輪支持用転がり軸受ユニット25に、前述した図7の(A)に示した場合と同様、矢印α、β、γで示す様に、軸方向に異なる3個所位置に水平方向のラジアル荷重Fxが作用した場合、このラジアル荷重Fxに基づいて上記ハブ2の中心軸が、それぞれ実線α、破線β、鎖線γで示す位置に変位する。これら実線α、破線β、鎖線γと上記各矢印α、β、γとの対応は、前述した図7の(A)の場合と同様である。この様な図7の(B)から明らかな通り、上記各転動体3、3と上記外輪1及び上記ハブ2との各係合部の接触剛性が非線形であり、しかも上記車輪支持用転がり軸受ユニット25に上記アキシアル荷重Fyが加わった場合でも、上記実線αと上記破線βと上記鎖線γとの交点は存在する。この交点では、上記水平方向のラジアル荷重Fxの作用位置に関係なく、このラジアル荷重Fxの大きさが同じであれば、上記外輪1とハブ2とのラジアル方向に関する変位量△xが同じになる。従って、前記エンコーダ4eの設置位置(前記センサ22a 、22b 、或いはセンサ22a 、22b によりこのエンコーダ4eの水平方向のラジアル変位△xを求める位置)から上記交点迄の軸方向距離L(図2)を求めれば、上記水平方向のラジアル荷重Fxの作用位置に関係なく、このラジアル荷重Fxを正確に求められる位置が分かる。但し、上記軸方向距離Lは、上記アキシアル荷重Fyや予圧の値により変化する。
そこで、これら予圧とアキシアル荷重Fyとに基づいて上記軸方向距離Lを求める為に、前述した通り、上記車輪支持用複列転がり軸受ユニット25の剛性に関する特性(ラジアル荷重と径方向に関する変位との関係)を、転がり軸受ユニットの技術分野で広く知られている弾性接触理論を利用したシミュレーションにより、或いは既知の荷重を付与しつつ各部の変形量を測定する実験により、予め求めておく。そして、その時点での上記予圧及びアキシアル荷重Fyと上記剛性に関する特性とを勘案して、上記軸方向位置に関する距離Lを求める。要するに、上記軸方向距離Lは、前記車輪支持用転がり軸受ユニット25の中心位置に関する値を標準値として、図7の(B)に矢印で示す様に、軸方向内向きのアキシアル荷重Fyが作用する場合にはこの標準値よりも大きく、且つ、このアキシアル荷重が大きくなる程大きくなる程度が著しくなる。これに対して、図7の(B)に矢印とは逆に、軸方向外向きのアキシアル荷重Fyが作用する場合にはこの標準値よりも小さく、且つ、このアキシアル荷重が大きくなる程小さくなる程度が著しくなる。
従って、上記アキシアル荷重Fyの方向及び大きさが分かれば、作用点位置の影響を受けずに前後方向のラジアル荷重Fxを検出する為に適正な位置に関する、上記軸方向距離Lを求められる。尚、この軸方向距離Lには、上記アキシアル荷重Fyの他、前記各転動体3、3に付与されている予圧の大小も影響する。即ち、元々の予圧が大きい程、上記アキシアル荷重Fyが加わる事に伴う剛性変化の割合は小さくなるので、上記作用点位置の変動は小さくなる。従って、上記前後方向のラジアル荷重Fxをより精度良く求める為には、上記アキシアル荷重Fyに加えて、上記予圧の値も勘案し、上記最適位置に関する軸方向距離Lを求める事が好ましい。但し、この軸方向距離の変化に対する上記予圧の影響は、上記アキシアル荷重Fyの影響に比べれば小さい為、上記前後方向のラジアル荷重Fxの測定精度の要求値によっては、予圧の影響は無視しても良い。
何れにしても、上記軸方向位置に関する距離Lを求めたならば、前述の様に、前記センサ22a 、22b (或いはセンサ22a 、22b )の出力信号同士の間に存在する位相差から求めた前記エンコーダ4eの中心の前後方向の変位△x と、前記上下方向軸回りの傾斜角度Rzとから、上記距離Lに対応する、この前後方向に関する適正位置での変位△xBESTを求める。そして、この様にして求めた、上記適正位置での変位△xBESTに基づいて、上記外輪1と上記ハブ2との間に水平方向に加わるラジアル荷重Fxを求める。上記変位△xBESTとこのラジアル荷重Fxとの関係は、その時点で作用しているアキシアル荷重Fyによって若干異なってくる。但し、このアキシアル荷重による影響は、予め変位△xBESTとラジアル荷重Fxとアキシアル荷重Fyとの3者の関係を実験或いはシミュレーションにより調べておき、前記演算を構成するメモリ中にインストールしたソフトウェアによる、マップ収束や連立方程式等で計算すれば良い(上記アキシアル荷重Fyの影響をなくして上記前後方向のラジアル荷重Fxを正確に求められる)。
この様に本例の構造によれば、この前後方向のラジアル荷重Fxの作用点が大きく変動する場合であっても、ハブ2の軸方向端部に設置したセンサ22a 、22a 、22b 、22b 、22c 、22c とエンコーダ4eとを用いて、上記前後方向のラジアル荷重Fxを精度良く求められる。従って、外輪1の軸方向中間部にセンサを設置する為の貫通孔を形成する等、この外輪1の強度及び剛性低下に結び付く様な構造を採用する必要がない。しかも、アキシアル荷重Fyの変動に伴って前後方向のラジアル荷重Fxの最適検出位置が変化した場合でも、このラジアル荷重Fxを精度良く求められる。又、上下方向軸回りの傾斜角度Rzを精度良く求める事もできるので、前記車輪支持用転がり軸受ユニット25に作用している上下方向軸回りのモーメントMzも精度良く検出できる。
本発明を実施する場合に、回転側軌道輪の軸方向端部にエンコーダを設置し、複列に配置した転動体の列間を含む任意位置での、水平方向の変位を求める事が、最も本発明の効果を顕著に得られる。但し、回転側軌道輪の軸方向端部にエンコーダを設置すべきスペースを確保できず、エンコーダを列間に設置する構造で、任意位置での水平方向の変位を求める構造で、本発明を実施する事も可能である。更には、同様の構造により、水平方向の変位だけではなく、上下方向の変位の測定精度を向上させる事もできる。要するに、本発明の構造は、ラジアル方向の変位及び荷重を精度良く求める為に有効である。又、エンコーダとセンサとの組み合わせの構造は、当該エンコーダの各部の変位を求められるものであれば良く、前述の図18、19に示した様な、デューティ比により変位を求めるもの、或いは磁気検出式に限らず、光学式のものを使用する事もできる。又、エンコーダを、ディスクロータや等速ジョイントの様に、ハブと共に回転及び変位する部材に固定し、センサを、懸架装置等に支持する事もできる。
本発明の実施の形態の1例を示す断面図。 同じく模式図。 エンコーダの先半部とセンサとを取り出して示す模式図。 アキシアル方向の変位又は前後方向軸を中心とする傾斜角度とアキシアル荷重との関係を示す線図。 アキシアル荷重と、外径側、内径側両軌道輪部材同士の間のアキシアル方向変位又は傾斜角度と、予圧との関係を示す線図。 アキシアル荷重と、アキシアル方向変位と傾斜角度との比と、予圧との関係を示す線図。 前後方向のラジアル荷重を求める為の最適位置を求める状況を説明する為の、車輪支持用転がり軸受ユニットを上方から見た状態で示す模式図。 先発明の第1例を示す断面図。 この第1例に組み込むエンコーダの斜視図。 アキシアル荷重の変動に伴って変化するセンサの出力信号を示す線図。 上記先発明の第1例に組み込むエンコーダの別例を示す斜視図。 先発明の第2例を示す断面図。 この第2例を組み付けるべき、自動車の懸架装置と車輪とを示す略断面図。 エンコーダが変位していない状態での、このエンコーダとセンサとの位置関係及びこれら両センサの出力信号同士の間に存在する位相差とを示す模式図。 エンコーダが前後方向の軸回りのモーメントにより傾斜した状態を示す、図14と同様の模式図。 先発明の第3例を示す模式図。 同第4例を示す模式図。 同第5例を示す断面図。 エンコーダを取り出して示す部分斜視図。 車輪支持用転がり軸受ユニットに各方向の荷重が加わる状態を示す模式図。
1、1a 外輪
2、2a ハブ
3、3a 転動体
4、4a、4b、4c、4d、4e エンコーダ
5、5a、5b、5c、5d、5e、5f、5g、5h センサ
6、6a、6b 透孔
7、7a、7b 柱部
8 リム部
9 円筒状部
10 カバー
11 車輪
12 タイヤ
13 路面
14 被検出用特性部
15、15a 被検出用特性部
16 スプライン孔
17 凹部
18 凸部
19 取付孔
20 荷重測定装置
21 カバー
22a 、22a 、22b 、22b 、22c 、22c センサ
23 第一の特性変化部
24 第二の特性変化部
25 車輪支持用転がり軸受ユニット

Claims (12)

  1. 転がり軸受ユニットとラジアル荷重測定装置とを備え、
    このうちの転がり軸受ユニットは、使用状態でも回転しない静止側軌道輪と、使用状態で回転する回転側軌道輪と、これら静止側軌道輪と回転側軌道輪との互いに対向する周面に存在する静止側軌道と回転側軌道との間に設けられた複数個の転動体とを備えたものであり、
    上記荷重測定装置は、上記回転側軌道輪若しくはこの回転側軌道輪と共に回転及び変位する部分に、この回転側軌道輪若しくはこの回転側軌道輪と共に回転及び変位する部分と同心に設けられたエンコーダと、回転しない部分に支持固定されたセンサ装置と、演算器とを備えたものであり、
    上記エンコーダは、周面のうちで互いに軸方向に外れた2個所位置に設けられた第一、第二の特性変化部を備えたもので、これら両特性変化部の特性は、円周方向に関して交互に、且つ、互いに同じピッチで変化しており、少なくとも上記第一の特性変化部の特性変化の位相を軸方向に関し、上記第二の特性変化部と異なる状態で漸次変化させたものであり、
    上記センサ装置は、それぞれの検出部を上記エンコーダの周面の互いに異なる位置に対向させた、3対6個のセンサを備えたもので、このうちの第一のセンサの対が上記エンコーダの上端部で円周方向に関して互いに同じ位置で、同じく第二のセンサの対がこのエンコーダの下端部で円周方向に関して互いに同じ位置で、同じく第三のセンサの対がこのエンコーダの水平方向端部で円周方向に関して互いに同じ位置で、それぞれ上記第一の特性変化部と上記第二の特性変化部とに対向しており、
    上記演算器は、上記各センサの出力信号同士の間に存在する差に基づいて、上記両軌道輪同士の相対変位の方向及び量を求める第一の機能と、これら両軌道輪同士の相対変位の方向及び量に基づいてこれら両軌道輪同士の間に作用するラジアル荷重を測定する為の適正位置を求める第二の機能と、この適正位置に基づいてこのラジアル荷重を求める第三の機能とを有するものであって、上記第一の機能で、円周方向に異なる各部毎に1対ずつ設けたセンサの出力信号同士の間に存在する位相差に基づいて、これら各部での両軌道輪同士の相対変位の方向及び量を求め、更に、これら各部でのこれら両軌道輪同士の相対変位の方向及び量に基づいて、これら両軌道輪全体での相対変位の方向及び量を求め、更に、上記第三の機能で、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間に加わる、これら両軌道輪の軸方向に対し直角方向である水平方向のラジアル荷重を求めるべく、
    上記第一の機能で、
    上記第一のセンサの対に関する位相差に基づいて上記エンコーダの上端部の軸方向変位△y を、上記第二のセンサの対に関する位相差に基づいてこのエンコーダの下端部の軸方向変位△y を、それぞれ求めてから、
    上記上下両端部の軸方向変位△y 、△y に基づいて、このエンコーダの中心部での軸方向変位△y 、及び、この軸方向に対し直角な水平方向である、前後方向軸x回りの傾斜角度Rxを、それぞれ求め、
    次いで、この前後方向軸x回りの傾斜角度Rxと、上記エンコーダの上下両端部で、上記第一、第二の特性変化部の何れかで同じ特性変化部に対向する、上下1対のセンサの出力信号同士の間に存在する位相差とに基づいて、上記エンコーダの中心の前後方向の変位△x を求めると共に、
    上記第三のセンサの対に関する位相差に基づいて、上記エンコーダの前後方向端部の軸方向変位△y を求めてから、
    この前後方向端部の軸方向変位△y と、上記エンコーダの中心部での軸方向変位△y とから、上下方向軸z回りの傾斜角度Rzを求め、
    上記第二の機能で、
    上記前後方向軸x回りの傾斜角度Rxと上記エンコーダの中心部での軸方向変位△y とのうちの少なくとも一方に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間に軸方向に加わるアキシアル荷重Fyを求め、
    このアキシアル荷重Fyに基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との前後方向に関する変位△xを測定するのに適切な、軸方向位置に関する距離Lを求めてから、
    上記第三の機能で、
    上記エンコーダの中心の前後方向の変位△x と上記上下方向軸z回りの傾斜角度Rzとに基づいて、上記距離Lに対応する、この前後方向に関する適正位置での変位△x BEST を求め、
    上記適正位置での変位△x BEST に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間に水平方向に加わるラジアル荷重Fxを求める、
    転がり軸受ユニットの荷重測定装置。
  2. エンコーダの中心部での軸方向変位△yと前後方向軸x回りの傾斜角度Rxとに基づいて、各転動体に付与されている予圧を求め、この予圧とアキシアル荷重Fyとに基づいて、静止側軌道輪と回転側軌道輪との前後方向に関する変位△xを測定するのに適切な、軸方向位置に関する距離Lを求める、請求項1に記載した転がり軸受ユニットの荷重測定装置。
  3. 転がり軸受ユニットとラジアル荷重測定装置とを備え、
    このうちの転がり軸受ユニットは、使用状態でも回転しない静止側軌道輪と、使用状態で回転する回転側軌道輪と、これら静止側軌道輪と回転側軌道輪との互いに対向する周面に存在する静止側軌道と回転側軌道との間に設けられた複数個の転動体とを備えたものであり、
    上記荷重測定装置は、上記回転側軌道輪若しくはこの回転側軌道輪と共に回転及び変位する部分に、この回転側軌道輪若しくはこの回転側軌道輪と共に回転及び変位する部分と同心に設けられたエンコーダと、回転しない部分に支持固定されたセンサ装置と、演算器とを備えたものであり、
    上記エンコーダは、周面のうちで互いに軸方向に外れた2個所位置に設けられた第一、第二の特性変化部を備えたもので、これら両特性変化部の特性は、円周方向に関して交互に、且つ、互いに同じピッチで変化しており、少なくとも上記第一の特性変化部の特性変化の位相を軸方向に関し、上記第二の特性変化部と異なる状態で漸次変化させたものであり、
    上記センサ装置は、それぞれの検出部を上記エンコーダの周面の互いに異なる位置に対向させた、3対6個のセンサを備えたもので、このうちの第一のセンサの対が上記エンコーダの上端部又は下端部で円周方向に関して互いに同じ位置で、同じく第二のセンサの対がこのエンコーダの水平方向一端部で円周方向に関して互いに同じ位置で、同じく第三のセンサの対がこのエンコーダの水平方向他端部で円周方向に関して互いに同じ位置で、それぞれ上記第一の特性変化部と上記第二の特性変化部とに対向しており、
    上記演算器は、上記各センサの出力信号同士の間に存在する差に基づいて、上記両軌道輪同士の相対変位の方向及び量を求める第一の機能と、これら両軌道輪同士の相対変位の方向及び量に基づいてこれら両軌道輪同士の間に作用するラジアル荷重を測定する為の適正位置を求める第二の機能と、この適正位置に基づいてこのラジアル荷重を求める第三の機能とを有するものであって、上記第一の機能で、円周方向に異なる各部毎に1対ずつ設けたセンサの出力信号同士の間に存在する位相差に基づいて、これら各部での両軌道輪同士の相対変位の方向及び量を求め、更に、これら各部でのこれら両軌道輪同士の相対変位の方向及び量に基づいて、これら両軌道輪全体での相対変位の方向及び量を求め、更に、上記第三の機能で、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間に加わる、これら両軌道輪の軸方向に対し直角方向である上下方向のラジアル荷重を求めるべく、
    上記第一の機能で、
    上記第二のセンサの対に関する位相差に基づいて上記エンコーダの水平方向一端部の軸方向変位を、上記第三のセンサの対に関する位相差に基づいてこのエンコーダの水平方向他端部の軸方向変位を、それぞれ求めてから、
    上記水平方向両端部の軸方向変位に基づいて、このエンコーダの中心部での軸方向変位、及び、この軸方向に対し直角な上下方向である、上下方向軸回りの傾斜角度を、それぞれ求め、
    次いで、この上下方向軸回りの傾斜角度と、上記エンコーダの水平方向両端部で、上記第一、第二の特性変化部の何れかで同じ特性変化部に対向する、前後1対のセンサの出力信号同士の間に存在する位相差とに基づいて、上記エンコーダの中心の上下方向の変位を求めると共に、
    上記第一のセンサの対に関する位相差に基づいて、上記エンコーダの上端部又は下端部の軸方向変位を求めてから、
    この上端部又は下端部の軸方向変位と、上記エンコーダの中心部での軸方向変位とから、前後方向軸回りの傾斜角度を求め、
    上記第二の機能で、
    上記上下方向軸回りの傾斜角度と上記エンコーダの中心部での軸方向変位とのうちの少なくとも一方に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間に軸方向に加わるアキシアル荷重を求め、
    このアキシアル荷重に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との上下方向に関する変位を測定するのに適切な、軸方向位置に関する距離を求めてから、
    上記第三の機能で、
    上記エンコーダの中心の上下方向の変位と上記前後方向軸回りの傾斜角度とに基づいて、上記距離に対応する、この上下方向に関する適正位置での変位を求め、
    この適正位置での変位に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間に上下方向に加わるラジアル荷重を求める、
    転がり軸受ユニットの荷重測定装置。
  4. センサ装置が、4対8個のセンサから成り、このうちの第四のセンサの対は、エンコーダの上端部、又は下端部、又は水平方向一端部、又は水平方向他端部のうちの、他のセンサが設けられていない端部に、それぞれエンコーダの周面に設けた第一の特性変化部と第二の特性変化部とに対向した状態で設けられており、演算器は第三の機能で、静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に加わる水平方向のラジアル荷重及び上下方向のラジアル荷重を求める、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した転がり軸受ユニットの荷重測定装置。
  5. 転がり軸受ユニットとラジアル荷重測定装置とを備え、
    このうちの転がり軸受ユニットは、使用状態でも回転しない静止側軌道輪と、使用状態で回転する回転側軌道輪と、これら静止側軌道輪と回転側軌道輪との互いに対向する周面に存在する静止側軌道と回転側軌道との間に設けられた複数個の転動体とを備えたものであり、
    上記荷重測定装置は、上記回転側軌道輪若しくはこの回転側軌道輪と共に回転及び変位する部分に、この回転側軌道輪若しくはこの回転側軌道輪と共に回転及び変位する部分と同心に設けられたエンコーダと、回転しない部分に支持固定されたセンサ装置と、演算器とを備えたものであり、
    上記エンコーダは、周面に互いに異なる特性を有する第一特性部と第二特性部とを交互に配置したもので、この周面の円周方向に関する幅が、この第一特性部に関しては軸方向一端から他端に向けて漸増しており、上記第二特性部に関しては軸方向一端から他端に向けて漸減しているものであり、
    上記センサ装置は、それぞれの検出部を上記エンコーダの周面の互いに異なる位置に対向させた3個のセンサを備えており、このうちの第一のセンサが上記エンコーダの上端部で、同じく第二のセンサがこのエンコーダの下端部で、同じく第三のセンサがこのエンコーダの水平方向端部で、それぞれこのエンコーダの周面に対向しており、
    上記演算器は、上記各センサの出力信号同士の間に存在する差に基づいて、上記両軌道輪同士の相対変位の方向及び量を求める第一の機能と、これら両軌道輪同士の相対変位の方向及び量に基づいてこれら両軌道輪同士の間に作用するラジアル荷重を測定する為の適正位置を求める第二の機能と、この適正位置に基づいて、このラジアル荷重を求める第三の機能とを有するものであって、上記第一の機能で、円周方向に異なる各部毎に1個ずつ設けたセンサの出力信号のデューティ比に基づいて、これら各部での両軌道輪同士の相対変位の方向及び量を求め、更に、これら各部でのこれら両軌道輪同士の相対変位の方向及び量に基づいて、これら両軌道輪全体での相対変位の方向及び量を求め、更に、上記第三の機能で、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間に加わる、これら両軌道輪の軸方向に対し直角方向である、水平方向のラジアル荷重を求めるべく、
    上記第一の機能で、
    上記第一のセンサの出力信号のデューティ比に基づいて上記エンコーダの上端部の軸方向変位△y を、上記第二のセンサの出力信号のデューティ比に基づいてこのエンコーダの下端部の軸方向変位△y を、それぞれ求めてから、
    上記上下両端部の軸方向変位△y 、△y に基づいて、このエンコーダの中心部での軸方向変位△y 、及び、この軸方向に対し直角な水平方向である前後方向軸x回りの傾斜角度Rxを、それぞれ求め、
    次いで、この前後方向軸x回りの傾斜角度Rxと、上記第一、第二のセンサの出力信号同士の間に存在する位相差とに基づいて、上記エンコーダの中心の前後方向の変位△x を求めると共に、
    上記第三のセンサのデューティ比に基づいて上記エンコーダの前後方向端部の軸方向変位△y を求めてから、
    この水平方向端部の軸方向変位△y と、上記エンコーダの中心部での軸方向変位△y とから、上下方向軸z回りの傾斜角度Rzを求め、
    上記第二の機能で、
    上記前後方向軸x回りの傾斜角度Rxと上記エンコーダの中心部での軸方向変位△y とのうちの少なくとも一方に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間に軸方向に加わるアキシアル荷重Fyを求め、
    このアキシアル荷重Fyに基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との前後方向に関する変位△xを測定するのに適切な、軸方向位置に関する距離Lを求めてから、
    上記第三の機能で、
    上記エンコーダの中心の前後方向の変位△x と上記上下方向軸z回りの傾斜角度Rzとに基づいて、上記距離Lに対応する、この前後方向に関する適正位置での変位△x BEST を求め、
    上記適正位置での変位△x BEST に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間に水平方向に加わるラジアル荷重Fxを求める
    転がり軸受ユニットの荷重測定装置。
  6. エンコーダの中心部での軸方向変位△yと前後方向軸x回りの傾斜角度Rxとに基づいて、各転動体に付与されている予圧を求め、この予圧とアキシアル荷重Fyとに基づいて、静止側軌道輪と回転側軌道輪との前後方向に関する変位△xを測定するのに適切な、軸方向位置に関する距離Lを求める、請求項5に記載した転がり軸受ユニットの荷重測定装置。
  7. 転がり軸受ユニットとラジアル荷重測定装置とを備え、
    このうちの転がり軸受ユニットは、使用状態でも回転しない静止側軌道輪と、使用状態で回転する回転側軌道輪と、これら静止側軌道輪と回転側軌道輪との互いに対向する周面に存在する静止側軌道と回転側軌道との間に設けられた複数個の転動体とを備えたものであり、
    上記荷重測定装置は、上記回転側軌道輪若しくはこの回転側軌道輪と共に回転及び変位する部分に、この回転側軌道輪若しくはこの回転側軌道輪と共に回転及び変位する部分と同心に設けられたエンコーダと、回転しない部分に支持固定されたセンサ装置と、演算器とを備えたものであり、
    上記エンコーダは、周面に互いに異なる特性を有する第一特性部と第二特性部とを交互に配置したもので、この周面の円周方向に関する幅が、この第一特性部に関しては軸方向一端から他端に向けて漸増しており、上記第二特性部に関しては軸方向一端から他端に向けて漸減しているものであり、
    上記センサ装置は、それぞれの検出部を上記エンコーダの周面の互いに異なる位置に対向させた3個のセンサを備えており、このうちの第一のセンサが上記エンコーダの上端部又は下端部で、同じく第二のセンサがこのエンコーダの水平方向一端部で、同じく第三のセンサがこのエンコーダの水平方向他端部で、それぞれこのエンコーダの周面に対向しており、
    上記演算器は、上記各センサの出力信号同士の間に存在する差に基づいて、上記両軌道輪同士の相対変位の方向及び量を求める第一の機能と、これら両軌道輪同士の相対変位の方向及び量に基づいてこれら両軌道輪同士の間に作用するラジアル荷重を測定する為の適正位置を求める第二の機能と、この適正位置に基づいて、このラジアル荷重を求める第三の機能とを有するものであって、上記第一の機能で、円周方向に異なる各部毎に1個ずつ設けたセンサの出力信号のデューティ比に基づいて、これら各部での両軌道輪同士の相対変位の方向及び量を求め、更に、これら各部でのこれら両軌道輪同士の相対変位の方向及び量に基づいて、これら両軌道輪全体での相対変位の方向及び量を求め、更に、上記第三の機能で、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間に加わる、これら両軌道輪の軸方向に対し直角方向である、上下方向のラジアル荷重を求めるべく、
    上記第一の機能で、
    上記第二のセンサの出力信号のデューティ比に基づいて上記エンコーダの水平方向一端部の軸方向変位を、上記第三のセンサの出力信号のデューティ比に基づいてこのエンコーダの水平方向他端部の軸方向変位を、それぞれ求めてから、
    上記水平方向両端部の軸方向変位に基づいて、このエンコーダの中心部での軸方向変位、及び、この軸方向に対し直角な上下方向である上下方向軸回りの傾斜角度を、それぞれ求め、
    次いで、この上下方向軸回りの傾斜角度と、上記第二、第三のセンサの出力信号同士の間に存在する位相差とに基づいて、上記エンコーダの中心の上下方向の変位を求めると共に、
    上記第一のセンサのデューティ比に基づいて上記エンコーダの上端部又は下端部の軸方向変位を求めてから、
    この上端部又は下端部の軸方向変位と、上記エンコーダの中心部での軸方向変位とから、前後方向軸回りの傾斜角度を求め、
    上記第二の機能で、
    上記上下方向軸回りの傾斜角度と上記エンコーダの中心部での軸方向変位とのうちの少なくとも一方に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間に軸方向に加わるアキシアル荷重を求め、
    このアキシアル荷重に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との上下方向に関する変位を測定するのに適切な、軸方向位置に関する距離を求めてから、
    上記第三の機能で、
    上記エンコーダの中心の上下方向の変位と上記前後方向軸回りの傾斜角度とに基づいて、上記距離に対応する、この上下方向に関する適正位置での変位を求め、
    この適正位置での変位に基づいて、上記静止側軌道輪と上記回転側軌道輪との間に上下方向に加わるラジアル荷重を求める
    転がり軸受ユニットの荷重測定装置。
  8. センサ装置が、4個のセンサから成り、このうちの第四のセンサは、エンコーダの上端部、又は下端部、又は水平方向一端部、又は水平方向他端部のうちの、他のセンサが設けられていない端部に、上記エンコーダの周面に対向した状態で設けられており、演算器は第三の機能で、静止側軌道輪と回転側軌道輪との間に加わる水平方向のラジアル荷重及び上下方向のラジアル荷重を求める、請求項5〜7のうちの何れか1項に記載した転がり軸受ユニットの荷重測定装置。
  9. 静止側軌道輪が外輪であり、回転側軌道輪がこの外輪の内径側に配置されて車輪と共に回転するハブであり、転動体が、このハブの外周面に形成された複列の内輪軌道と上記外輪の内周面に形成された複列の外輪軌道との間に複列に分けて、両列同士の間で接触角の方向を互いに逆にした状態で設けられている、請求項1〜8のうちの何れか1項に記載した転がり軸受ユニットの荷重測定装置。
  10. エンコーダがハブの軸方向内端部に、このハブよりも軸方向内方に突出する状態で、このハブと同心に支持固定されており、各センサが、外輪の軸方向内端部に支持固定されたカバーの内周面に設置されている、請求項9に記載した転がり軸受ユニットの荷重測定装置。
  11. エンコーダが、ハブの軸方向外端部に、このハブと同心に支持固定されたディスクロータの外周面に設けられており、各センサが、懸架装置を構成する部材の一部に設置されている、請求項9に記載した転がり軸受ユニットの荷重測定装置。
  12. エンコーダが、ハブの軸方向内端部に、このハブと同心に支持固定された等速ジョイントの外周面に設けられており、各センサが、懸架装置を構成する部材の一部に設置されている、請求項9に記載した転がり軸受ユニットの荷重測定装置。
JP2006019989A 2006-01-30 2006-01-30 転がり軸受ユニットの荷重測定装置 Active JP4894277B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006019989A JP4894277B2 (ja) 2006-01-30 2006-01-30 転がり軸受ユニットの荷重測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006019989A JP4894277B2 (ja) 2006-01-30 2006-01-30 転がり軸受ユニットの荷重測定装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2007198992A JP2007198992A (ja) 2007-08-09
JP2007198992A5 JP2007198992A5 (ja) 2009-01-15
JP4894277B2 true JP4894277B2 (ja) 2012-03-14

Family

ID=38453732

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006019989A Active JP4894277B2 (ja) 2006-01-30 2006-01-30 転がり軸受ユニットの荷重測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4894277B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2498076A1 (en) * 2011-03-11 2012-09-12 Hexagon Technology Center GmbH Wear-Monitoring of a Gearbox in a Power Station
DE102019213805A1 (de) * 2019-09-11 2021-03-11 Aktiebolaget Skf Verfahren zum Montieren einer Sensorlagereinheit und für solch ein Verfahren ausgeführte Sensorlagereinheit
CN111766063B (zh) * 2020-07-15 2024-08-20 浙江盛达智能装备有限公司 角接触球轴承凸出量自动检测机

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS629217A (ja) * 1985-07-08 1987-01-17 Hitachi Metals Ltd 磁気式回転検出器
JPH0448216A (ja) * 1990-06-15 1992-02-18 Sumitomo Precision Prod Co Ltd 光学式変位検出器
JP3834977B2 (ja) * 1997-12-18 2006-10-18 日本精工株式会社 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット
JP3843577B2 (ja) * 1998-02-04 2006-11-08 日本精工株式会社 荷重検出装置付転がり軸受ユニット
JP2003172369A (ja) * 2001-12-06 2003-06-20 Nsk Ltd トーンホイール付車輪駆動用転がり軸受ユニット
JP2003287069A (ja) * 2002-03-28 2003-10-10 Tokico Ltd 車両用電動ブレーキ装置
JP3952881B2 (ja) * 2002-03-28 2007-08-01 日本精工株式会社 荷重測定装置付車輪支持用転がり軸受ユニット
JP2004077159A (ja) * 2002-08-12 2004-03-11 Koyo Seiko Co Ltd パルサリングおよびセンサ付き軸受ユニット
JP2005043336A (ja) * 2003-07-04 2005-02-17 Ntn Corp 荷重センサ内蔵車輪用軸受
JP2004325134A (ja) * 2003-04-22 2004-11-18 Nsk Ltd 状態検出装置付回転支持装置
JP2005207787A (ja) * 2004-01-20 2005-08-04 Nsk Ltd 転がり軸受ユニットの荷重測定装置
JP2005331429A (ja) * 2004-05-21 2005-12-02 Ntn Corp エンコーダ付転がり軸受装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007198992A (ja) 2007-08-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4940937B2 (ja) 回転機械の状態量測定装置
JP4543643B2 (ja) 転がり軸受ユニットの荷重測定装置
JP4946177B2 (ja) 変位測定装置付転がり軸受ユニット及び荷重測定装置付転がり軸受ユニット
JP4887882B2 (ja) 転がり軸受ユニットの変位測定装置及び荷重測定装置
JP5099245B2 (ja) 荷重測定装置付転がり軸受ユニット
JP4894277B2 (ja) 転がり軸受ユニットの荷重測定装置
JP4899722B2 (ja) 状態量測定装置付転がり軸受ユニット
JP4887816B2 (ja) 転がり軸受ユニットの荷重測定装置
JP2008039155A (ja) 状態量測定装置付転がり軸受ユニットとその組立方法
JP2006317434A (ja) 転がり軸受ユニットの変位測定装置及び荷重測定装置
JP2007085742A (ja) 荷重測定装置付転がり軸受ユニット
JP5233509B2 (ja) 転がり軸受ユニット用荷重測定装置
JP4779544B2 (ja) 空気圧異常判定装置
JP2006292445A (ja) 荷重測定装置付転がり軸受ユニット
JP2009019880A (ja) 転がり軸受ユニットの状態量測定装置
JP5092393B2 (ja) 転がり軸受ユニットの状態量測定装置の組立方法
JP2007057342A (ja) 荷重測定装置付転がり軸受ユニット
JP4899612B2 (ja) 転がり軸受ユニットの荷重測定装置
JP4735526B2 (ja) 転がり軸受ユニットの状態量測定装置
JP2007010318A (ja) 荷重測定装置付転がり軸受ユニット
JP2008122171A (ja) 状態量測定装置付転がり軸受ユニットのセンサの交換方法
JP2008224397A (ja) 転がり軸受ユニットの荷重測定装置
JP2006201157A (ja) 変位測定装置付玉軸受ユニット及び荷重測定装置付玉軸受ユニット
JP2006349498A (ja) 荷重測定装置付転がり軸受ユニット
JP4941140B2 (ja) 転がり軸受ユニットの状態量測定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081126

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110809

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111129

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111212

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4894277

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150106

Year of fee payment: 3