JP5136233B2 - 電動式パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

この発明に係る電動式パワーステアリング装置は、自動車の操舵装置に組み込み、電動モータを補助動力として利用する事により、運転者がステアリングホイールを操作する為に要する力の軽減を図る為に利用する。
操舵時に運転者がステアリングホイールを操作する為に要する力を低減する為のパワーステアリング装置として、電動モータを補助動力とした電動式パワーステアリング装置が広く知られている。又、電動式パワーステアリング装置として従来から、図7〜9に示した様な構造のものが知られている。このうちの図7に示したものは、ステアリングコラム1部分に設置した電動モータ2により補助動力を得る。又、図8に示したものは、ステアリングギヤ3部分に設置した電動モータ2により補助動力を得る。更に、図9に示したものは、ステアリングギヤ3によりラック4を駆動すると同時に、このステアリングギヤ3とは別個に設けた電動モータ2によっても上記ラック4を駆動する事で、補助動力を得る。
図7〜9の何れに記載された構造の場合も、上記電動モータ2の回転力は、ウォーム減速機によって減速すると同時にトルクを増大させてから、被駆動軸に伝達する。この被駆動軸は、図7に示した構造の場合には、上記ステアリングコラム1内に回転自在に支持されたステアリングシャフト5(に接続された回転軸)となる。又、図8に示した構造の場合には、上記ステアリングギヤ3の出力軸となるピニオン軸(又はこれに接続された回転軸)が、上記被駆動軸となる。更に、図9に示した構造の場合には、上記ラック4と噛合したピニオンを駆動する為の回転軸が、上記被駆動軸となる。尚、上記ウォーム減速機の基本的構造に就いては、上記図7〜9に示した何れの構造の場合も同じであるので、以下、図10〜11を用いて、従来構造のウォーム減速機に就いて説明する。
図10〜11は、従来構造のウォーム減速機の1例として、特許文献1に記載されたものを示している。図10に示す様に、ウォーム減速機6は、ハウジング7と、ウォームホイール8と、ウォーム軸9とを備える。このうちのハウジング7は、その外面に電動モータ2を支持固定しており、内部にこの電動モータ2の出力軸である駆動軸10と、被駆動軸11とを、互いに捩れの位置関係で、それぞれ回転自在に配置している。上記ウォームホイール8は、上記被駆動軸11の中間部に、キー係合、スプライン係合等によりこの被駆動軸11と同心に支持されて、この被駆動軸11と共に回転する。一方、上記ウォーム軸9は、上記駆動軸10の先端部にその基端部を、この駆動軸10と同心に結合している。図示の例では、この駆動軸10の先端部と上記ウォーム軸9の基端部とを、カップリング(弾性カップリング)12を利用して、回転力の伝達を自在に連結している。
このカップリング12は、図11に示す様に、第一、第二の連結部材13、14と、弾性緩衝体15とから構成される。このうちの第一の連結部材13は、上記ウォーム軸9の基端部にセレーション嵌合により嵌合固定されており、その先端面の円周方向等間隔3個所位置に、噛合歯16、16を設けている。一方、上記第二の連結部材14は、上記駆動軸10の先端部に嵌合固定されており、その先端面の円周方向等間隔3個所位置に、やはり噛合歯17、17を設けている。又、上記弾性緩衝体15は、その外周面に、上記各噛合歯16、16に噛合自在な噛合部18、18と、上記各噛合歯17、17に噛合自在な噛合部19、19とを、円周方向に交互に設けている。そして、この様な構成を有する上記弾性緩衝体15を、上記第一、第二の連結部材13、14同士の間に挟持した状態で、上記各噛合部18、19に上記各噛合歯16、17を、それぞれ噛合(係合)させている。これにより、上記駆動軸10と上記ウォーム軸9との結合部で、がたつきが発生したり、異音が発生する事を防止している。
又、上記ウォーム軸9は、中間部に設けたウォーム20を上記ウォームホイール8に噛合させた状態で、両端寄り部分を、上記ハウジング7の内側に第一、第二の転がり軸受21、22により回転自在に支持されている。この為に、上記ウォーム軸9の基端寄り部分(図10の右端寄り部分)に、上記第一の転がり軸受21を構成する内輪23を外嵌すると共に、上記ハウジング7の内面の一部に、この第一の転がり軸受21を構成する外輪24を内嵌している。又、このハウジング7の内面の一部で、この外輪24から軸方向一端側(図10の右端側)に外れた部分に形成した係止溝25内に、略C字形の止め輪26を係止して、上記第一の転がり軸受21が軸方向(ウォーム軸9の基端側で、図10の右方向)に抜け出る事を防止している。尚、上記外輪24の軸方向他端面(図10の左端面)は、上記ハウジング7の内面に形成した段差面27に突き当てられている。
一方、上記ウォーム軸9の先端寄り部分(図10の左端寄り部分)を回転自在に支持する為に、このウォーム軸9の先端寄り部分に、上記第二の転がり軸受22を構成する内輪28を外嵌すると共に、上記ハウジング7の内面の一部に、この第二の転がり軸受22を構成する外輪29を、円筒状の板ばね30を介して内嵌している。そして、この板ばね30により、上記ウォーム20に上記ウォームホイール8に向かう方向の弾力を付与して、これらウォーム20とウォームホイール8との噛合部で、歯打ち音やがたつきが生じる事を防止している。
上述の様な構成を有するウォーム減速機6を備えた、電動式パワーステアリング装置の運転時には、図示しないトルクセンサからの信号に基づいて前記電動モータ2が、上記ウォーム軸9を介して上記ウォームホイール8を、所定の方向に所定のトルクで回転させる。この結果、このウォームホイール8を支持した前記被駆動軸11に、ステアリングホイール31(図7〜9参照)から加えられるトルクに加えて、上記電動モータ2からの補助トルクが加わる。この結果、上記被駆動軸11が、上記ステアリングホイール31から加えられるトルクよりも大きなトルクで回転する傾向になり、運転者がこのステアリングホイール31を操作する為に要する力(操舵力)の軽減を図れる。
ところで、上述の様な構成を有するウォーム減速機6の組立作業時に、上記ウォーム軸9は、その基端寄り部分に、上記第一の転がり軸受21及び前記カップリング12を構成する第一の連結部材13を予め組み付けた状態で、上記ハウジング7内に組み込まれる。この為、このハウジング7の内面に形成した係止溝25に、前記止め輪26を係止する為には、図10に鎖線で示す様に、この止め輪26を上記ハウジング7の内側に挿入できるまでその直径を弾性的に縮めた状態(縮径状態)で、上記第一の連結部材13の外径側を通過させる必要がある。従って、上記止め輪26による抜け止め構造を採用する為には、上記第一の連結部材13の外径寸法が、この止め輪26の縮径状態での内径寸法よりも小さい事が必要となる。
更に、上記止め輪26の縮径状態での内径寸法は、この止め輪26を上記係止溝25内に係止した状態(直径を弾性的に復元した状態)で、この止め輪26と上記第一の転がり軸受21を構成する外輪24との対向幅(H)を十分に確保する必要上、例えば図10に示した構造の様に、この外輪24の軸方向端部の内径寸法よりも、少なくとも、上記係止溝25に対する係止代(L)の2倍分(2L)だけ小さくなる。この様に、上記止め輪26による抜け止めを有効に図る為には、上記第一の連結部材13の外径寸法は、上記外輪24の軸方向端部の内径寸法よりも十分に小さい必要があり、この様な条件を満たさない場合には、上記止め輪26による抜け止め構造を実質上採用できなくなる。尚、前記ウォーム軸9の基端部に上記第一の連結部材13を外嵌する作業を、上記止め輪26の装着後に行う事は、上記第一の転がり軸受21に大きなスラスト荷重が加わり、この第一の転がり軸受21を傷める可能性がある為、好ましくない。
この様な事情に鑑みて、例えば特願2007−319900には、止め輪以外の手段により、第一の転がり軸受の抜け止めを図る構造が開示されている。図12は、上記特願2007−319900に開示された、ウォーム減速機の1例を示している。上記図12に示した先発明に係る構造の1例の場合、電動モータ2の出力軸である駆動軸10の先端部とウォーム軸9の基端部とを、第一、第二の連結部材13a、14aと、弾性緩衝体15aとから成る、カップリング12aにより連結している。尚、このカップリング12aの具体的な構成等に就いては、後述する実施の形態の第1例の中で説明する為、ここでの詳しい説明は省略し、以下、第一の連結部材13aを中心に説明する。
この第一の連結部材13aは、ウォーム軸9の基端部に嵌合固定されており、その外径寸法は、第一の転がり軸受21を構成する外輪24の軸方向端部の内径寸法とほぼ同じである。この為、この第一の転がり軸受21の抜け止めを図る為に、前述した従来構造の様な、止め輪26(図10参照)による抜け止め構造を採用しようとしても、この止め輪26を、上記第一の連結部材13aの外径側を通過させる事ができない。
そこで、先発明に係る構造のウォーム減速機6aの場合には、円輪状の支持板32と、複数本のボルト33とを利用して、上記第一の転がり軸受21の抜け止めを図る様にしている。このうちの支持板32は、その内径寸法を、上記第一の連結部材13aの外径寸法よりも少しだけ大きくしている。そして、先発明に係る構造の場合には、この様な構成を有する上記支持板32を、上記ウォーム軸9の基端部に嵌合固定された上記第一の連結部材13aの外径側を通過させた後、その片面(図12の左側面)の内径寄り部分を、上記外輪24の軸方向一端面(図12の右端面)に突き当てている。そして、この状態で、上記支持板32の径方向中間部乃至外径寄り部分を、ハウジング7の内面に形成された段差面34に対して、上記各ボルト33により支持固定している。
但し、上述した様な支持板32と複数本のボルト33とを使用した抜け止め構造を採用する場合には、ハウジング7の開口部(電動モータ2側)から工具を挿入して、上記各ボルト33をそれぞれ螺合し更に締め付ける必要がある。この為、前述した止め輪26(図10参照)を使用した抜け止め構造を採用した場合に比べて、組み立て作業性が悪化する事が避けられない。更に、上記各ボルト33の締付トルクの管理を行う必要がある為、組立作業に必要な工数の増加も招いてしまう。
尚、上述した様な先発明に開示された抜け止め構造の他に、転がり軸受の抜け止め構造には、例えば特許文献2〜4に記載された構造がある。このうちの特許文献2には、断面略L字形の仕切板と、複数本のボルトとを使用して、転がり軸受の抜け止めを図る構造が記載されている。但し、上記特許文献2に記載された構造の場合にも、上述した先発明に開示された構造の場合と同様に、複数本のボルトを使用する為、やはり組み立て作業性の悪化や、保守・管理作業の問題を生じる。又、特許文献3には、転がり軸受に隣接して設けられた部材の外径寸法が大きい場合にも、止め輪による抜け止め構造を採用可能にすべく、この部材に、プライヤ等の工具を挿入する為の作業用孔を形成する技術が記載されている。但し、この様な作業用孔を形成する事自体に多くの工数を要すると共に、作業用孔を利用して行う組み立て作業も作業性が悪くなる。更に、特許文献4には、ハウジングに螺合自在なナット部材を利用して、転がり軸受の抜け止めを図る構造が記載されている。但し、この様なナット部材を利用した抜け止め構造を採用した場合には、このナット部材を緊締する為に特殊な工具が必要になる為、コストの上昇を招く。更に、ナット部材の締付トルクの管理も必要になる。
特開2004−203154号公報 特開2001−213333号公報 特許第3948078号公報 特開2004−232675号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、組み立て作業性に優れると共に、部品製作、部品管理作業の簡略化を図れる、転がり軸受の抜け止め構造を有するウォーム減速機を備えた電動式パワーステアリング装置を実現すべく発明したものである。
本発明の電動式パワーステアリング装置は何れも、回転軸と、電動モータと、ウォーム減速機とを備える。
このうちの回転軸は、ステアリングホイールの操作に基づいて回転し、操舵輪に対し回転量に応じた舵角を付与する。
又、上記電動モータは、上記回転軸に補助力を付与する為のものである。
更に、上記ウォーム減速機は、上記電動モータの出力軸と上記回転軸との間に設けられて、この出力軸の回転をこの回転軸に伝達するもので、ハウジングと、ウォームホイールと、ウォーム軸とを備える。
このうちのウォームホイールは、上記ハウジング内に回転自在に支持された上記回転軸である被駆動軸の外周面に、この被駆動軸と同心に配置されて、この被駆動軸と共に回転する。
又、上記ウォーム軸は、上記ハウジング内で、この被駆動軸に対し捩れの位置に存在する上記出力軸である駆動軸に、基端部を結合されている。又、中間部に設けたウォームを、上記ウォームホイールに噛合させた状態で、両端寄り部分を、上記ハウジングの内側に1対の軸受により回転自在に支持されている。
、請求項1に記載した電動式パワーステアリング装置に於いては、上記ウォームに、上記ウォームホイールに向かう方向の弾力を付与している。
又、上記駆動軸の先端部と上記ウォーム軸の基端部とを、これら両端部にそれぞれ固定された1対の連結部材と、これら両連結部材同士の間に配置された弾性緩衝体とから構成されるカップリングにより連結している。
又、上記両軸受のうち、上記ウォーム軸の基端側に配置された軸受である転がり軸受を構成する外輪の軸方向端面に、上記ハウジングの内側に圧入により嵌合固定されたスペーサリングを突き当てている。そして、このスペーサリングを、上記ハウジングの内面のうちで上記カップリングの径方向外方に位置する部分に係止された止め輪により、上記ウォーム軸の基端側に配置された転がり軸受から離れる方向に変位するのを阻止している。
又、上記ハウジングの内面のうちで、上記スペーサリングが内嵌された部分の内径を、上記転がり軸受の外輪が内嵌された部分の内径よりも大きくして、これらスペーサリングが内嵌された部分と外輪が内嵌された部分との間に段差を設けている。
更に、上記カップリングを構成する部材のうちで、上記ウォーム軸の基端部に固定された連結部材の外径寸法を、上記スペーサリングのうちで上記外輪の軸方向端面に突き当てられた部分の内径寸法よりも小さくしている。又、このスペーサリングのうちで上記外輪の軸方向端面に突き当てられた部分の内径側に、上記ウォーム軸の基端部に固定された連結部材のうちで最も外径寸法が大きくなった部分を設けている。
又、請求項2に記載した電動式パワーステアリング装置に於いては、上記ウォームに、上記ウォームホイールに向かう方向の弾力を付与している。
又、上記駆動軸の先端部と上記ウォーム軸の基端部とを、これら両端部にそれぞれ固定された1対の連結部材と、これら両連結部材同士の間に配置された弾性緩衝体とから構成されるカップリングにより連結している。
又、上記両軸受のうち、上記ウォーム軸の基端側に配置された軸受である転がり軸受を構成する外輪の軸方向端面に、上記ハウジングの内側に圧入により嵌合固定されたスペーサリングを突き当てている。そして、このスペーサリングを、上記ハウジングの内面のうちで上記カップリングの径方向外方に位置する部分を塑性変形させる事により形成したかしめ部により、上記ウォーム軸の基端側に配置された転がり軸受から離れる方向に変位するのを阻止している。
又、上記ハウジングの内面のうちで、上記スペーサリングが内嵌された部分の内径を、上記転がり軸受の外輪が内嵌された部分の内径よりも大きくして、これらスペーサリングが内嵌された部分と外輪が内嵌された部分との間に段差を設けている。
更に、上記カップリングを構成する部材のうちで、上記ウォーム軸の基端部に固定された連結部材の外径寸法を、上記スペーサリングのうちで上記外輪の軸方向端面に突き当てられた部分の内径寸法よりも小さくしている。又、このスペーサリングのうちで上記外輪の軸方向端面に突き当てられた部分の内径側に、上記ウォーム軸の基端部に固定された連結部材のうちで最も外径寸法が大きくなった部分を設けている。
上述した様な本発明によれば、組み立て作業性に優れると共に、部品製作、部品管理作業の簡略化を図れる、軸受(ウォーム軸の基端側に配置された転がり軸受)の抜け止め構造を備えた、電動式パワーステアリング装置を得られる。
即ち、本発明によれば、止め輪(請求項1に係る発明の場合)若しくはハウジングの内面に形成したかしめ部(請求項2に係る発明の場合)により、スペーサリングを介して、転がり軸受の抜け止めを図る事ができる。この為、本発明の場合には、転がり軸受の抜け止めを図る為に、ボルト等の締め付け作業を必要とする部材を使用する必要がない。従って、組み立て作業性の向上を図る事ができる。又、複雑な部品や多くの部品を使用せずに済む為、部品製作、部品管理の容易化を図れるだけでなく、締付トルクの管理を行う必要もない為、組立作業の簡略化を図る事もできる。
又、本発明によれば、スペーサリングが、ハウジング内で径方向にがたつく事を防止できる。この為、このスペーサリングのがたつきによる騒音の発生を防止できる。
[実施の形態の第1例]
図1〜4は、請求項1に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特徴は、ウォーム軸9の基端寄り部分をハウジング7に対して回転自在に支持する為の、第一の転がり軸受21の抜け止め構造にある。電動式パワーステアリング装置の全体構成に就いては、例えば前述の図7〜9に示した様な、従来から知られている構造と同様である。又、本例のウォーム減速機6bの基本構造に就いても、前述した従来構造及び先発明に係る構造のウォーム減速機6、6aと同様であるから、重複する説明は省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分、並びに、先に説明しなかった部分を中心に説明する。
本例のウォーム減速機6bの場合にも、電動モータ2の出力軸である駆動軸10の先端部と、ウォーム軸9の基端部とを、前述した先発明に係る構造の場合と同様に、カップリング12aにより回転力の伝達を自在に連結している。このカップリング12aは、上記ウォーム軸9の基端部に嵌合固定された第一の連結部材13aと、上記駆動軸10の先端部に嵌合固定された第二の連結部材14aと、これら第一、第二の連結部材13a、14a同士の間に設けられた弾性緩衝体15aとから成る。
図4に示した様に、このうちの第一の連結部材13aの先端面には、円周方向等間隔3個所位置に、噛合歯16a、16aが設けられており、上記第二の連結部材14aの先端面にも、円周方向等間隔3個所位置に、噛合歯17a、17aが設けられている。又、これら両噛合歯16a、17aの円周方向側面は、それぞれ凹円弧面としている。又、上記弾性緩衝体15aは、上記第一、第二の連結部材13a、14aよりも大きな外径寸法を有する円環状の支持環35と、この支持環35の内周面の円周方向等間隔6個所位置に設けられた、略球体状の緩衝部36、36とから成る。これら各緩衝部36、36は、上記カップリング12aの組立状態で、円周方向に隣り合う噛合歯16a、17aの円周方向側面同士の間に挟持されている。
以上の様に、本例の場合にも、上記駆動軸10の先端部と上記ウォーム軸9の基端部とを、上記第一の転がり軸受21を構成する外輪24の内径寸法とほぼ同じ外径寸法を有する、第一の連結部材13aを備えたカップリング12aにより連結している。従って、上記第一の転がり軸受21の抜け止めを図る為に、前述した従来構造の場合の様な、止め輪26(図10参照)による抜け止め構造を採用する事はできない。
そこで、本例の場合には、断面略L字形のスペーサリング37と、略C字形(欠円環状)の止め輪38とを使用して、上記第一の転がり軸受21の抜け止めを図る様にしている。このうちのスペーサリング37は、円筒状の嵌合部39と、この嵌合部39の軸方向一端部(図1、2の左端部)内周面に全周に亙り設けられた内向鍔状の突き当て部40とを備える。このうちの嵌合部39の内径寸法は、ウォーム減速機6bの組立状態で、この嵌合部39の内径側に配置される上記カップリング12aを構成する弾性緩衝体15a(支持環35)の外径寸法よりも大きく、上記突き当て部40の内径寸法は、上記第一の連結部材13aの外径寸法よりも大きい。
この様な構成を有するスペーサリング37は、ハウジング7の内面に形成された、上記外輪24を内嵌した部分よりも大きな内径を有し、内周面が円筒面である嵌合凹部41内に、上記嵌合部39を圧入(軽圧入)する事によって内嵌固定されている。そして、この状態で、上記突き当て部40の片面(図1、2の左側面)を、上記第一の転がり軸受21を構成する外輪24の軸方向一端面(図1、2の右端面)に全周に亙り突き当てている。これにより、上記突き当て部40の片面と上記ハウジング7の内面に形成された段差面27との間で、上記外輪24を挟持している。
又、上記止め輪38は、ばね鋼、ステンレスばね鋼等の弾性材製の板材を打ち抜き形成する事により、略C字形の欠円環状に形成したもので、組み付け状態で直径を拡げる方向の弾力を有する。又、図3に示す様に、上記止め輪38の不連続部42に対応する両端部に、1対の係止腕部43、43を、それぞれが内径側に突出する状態で形成している。そして、これら各係止腕部43、43に、プライヤ等の工具(図示せず)の掴み部の先端部を係合させる為の係止孔44、44を形成している。
この様な構成を有する止め輪38は、上記嵌合凹部41の内面のうちで、上記スペーサリング37(嵌合部39)から軸方向一端側(図1、2の右端側)に外れた部分に形成した係止溝45内に係止されている。そして、この状態で、上記止め輪38の片面(図1、2の左側面)を、上記スペーサリング37を構成する嵌合部39の軸方向他端面(図1、2の右端面)に押し付けている。これにより、上記スペーサリング37が、上記第一の転がり軸受21から離れる方向(図1、2の右側、図3の表面側)に変位する事を阻止している。
以上の様な構成により、本例の場合には、ウォーム20とウォームホイール8との間のトルク伝達時に、前記ウォーム軸9にその基端側(図1、2の右側)に向けて作用する軸力を、上記第一の転がり軸受21及び上記スペーサリング37を介して、上記止め輪38により支承する事ができる。この為、上記第一の転がり軸受21が、軸方向に(ウォーム軸9の基端側に向けて)抜け出る事を防止できる。即ち、本例の場合には、上記ハウジング7の内面に係止された上記止め輪38により、上記スペーサリング37を介して、上記第一の転がり軸受21の抜け止めが図られる。
更に、本例の場合には、上記ウォーム軸9の先端部で、第二の転がり軸受22よりも軸方向に突出した部分に、押圧駒47を外嵌しており、この押圧駒47と前記ハウジング7との間に、弾性部材であるコイルばね48を設けている。そして、この押圧駒47に、その一部を係止したコイルばね48の一部外周面を、上記ハウジング7の内面のうちで、上記ウォームホイール8と反対側部分に突き当てる事により、上記ウォーム20をこのウォームホイール8に向け押圧している。従って、本例の場合にも、上記ウォーム20と上記ウォームホイール8との噛合部で、歯打ち音やがたつきが生じる事を防止できる。
上述した様な構成を有する本例のウォーム減速機6bの組立工程のうち、スペーサリング37及び止め輪38を組み付ける作業は、次の様にして行う。尚、本例の場合にも、これらスペーサリング37及び止め輪38を組み付ける作業は、ウォーム軸9を、その基端寄り部分に、第一の転がり軸受21及びカップリング12aを構成する第一の連結部材13aをそれぞれ組み付けた状態で、ハウジング7内に組み込んだ後に行う。
先ず、本例の場合には、上記ハウジング7の内面に形成された嵌合凹部41内に、スペーサリング37を、突き当て部40側から圧入していく。そして、この突き当て部40の片面(図1、2の左側面)を、上記第一の転がり軸受21を構成する外輪24の軸方向一端面(図1、2の右端面)に、全周に亙り突き当てる。尚、上記突き当て部40の内径寸法は、上記第一の連結部材13aの外径寸法よりも大きい為、上記スペーサリング37を上記嵌合凹部41内に圧入する過程で、上記突き当て部40の内周縁と上記第一の連結部材13aの外周縁とが干渉する事はない。
上述の様にして、上記スペーサリング37を上記嵌合凹部41内に圧入により内嵌固定した後は、上記止め輪38を、その直径を弾性的に縮めた状態で、この嵌合凹部41内に進入させる。具体的には、上記止め輪38の係止孔44、44内に、プライヤ等の工具の掴み部の先端部を係合させる事により、この止め輪38の直径を弾性的に縮めた状態で、上記嵌合凹部41内に進入させる。そして、この止め輪38の片面(図1、2の左側面)が、上記スペーサリング37を構成する嵌合部39の軸方向他端面(図1、2の右端面)に当接したならば、上記止め輪38の直径を弾性的に復元させて、この止め輪38の外径寄り部分を係止溝45内に係止する。尚、本例の場合には、この止め輪38の他面(図1、2の右側面)の外周縁部を、径方向外側に向かう程幅寸法を小さくする方向に傾斜させると共に、上記止め輪38の他面に対向する上記係止溝45の内側面を、開口部(径方向内側)に向かう程開口幅を広くする方向に傾斜させている。これにより、上記止め輪38を係止した状態で、上記スペーサリング37に対して押し付け力を作用させると共に、この止め輪38の係止作業の容易化を図っている。
尚、上述の様にして、上記スペーサリング37及び上記止め輪38を組み付けた後は、上記ウォーム軸9の基端部と、前記駆動軸10の先端部とを連結する。具体的には、上記ウォーム軸9の基端部に嵌合固定された第一の連結部材13aと、上記駆動軸10の先端部に予め嵌合固定した第二の連結部材14aとを、噛合歯16a、17aの円周方向側面同士の間に、弾性緩衝体15aを構成する緩衝部36、36をそれぞれ挟持させた状態で連結する。
前述した様な構成を有し、上述した様な工程を経て組み立てられる、本例のウォーム減速機6bによれば、次の様な優れた効果を得る事ができる。
即ち、本例の場合には、ハウジング7の内面に係止された止め輪38により、スペーサリング37が第一の転がり軸受21から離れる方向に変位するのを阻止する事で、このスペーサリング37を介して、上記第一の転がり軸受21の抜け止めを図る事ができる。
従って、本例の場合には、この第一の転がり軸受21の抜け止めを図る為に、ボルト等の締結部材の締め付け作業を行う必要がなく、組み立て作業性の向上を図れる。しかも、本例の場合には、上記ハウジング7の内面に形成された嵌合凹部41内に、上記スペーサリング37を軽圧入により圧入する為、この圧入作業を容易に行うことができる。又、上記止め輪38を係止溝45に係止する作業も、この止め輪38の内径側に、弾性緩衝体15a等の部材を存在させない状態で行える為、作業性の向上を図れる。
更に、本例の場合には、ボルト等の締結部材の締付トルクの管理を行う必要もない為、組立作業を簡略化できる。
又、本例の場合には、上記スペーサリング37を断面略L字形とすると共に、このスペーサリング37を、外輪24を内嵌した部分よりも大径となった嵌合凹部41に内嵌して、このスペーサリング37(嵌合部39)の内径側に、上記第一の転がり軸受21の外径寸法と同程度の外径寸法を有する、カップリング12a(を構成する弾性緩衝体15a)を配置できる様にしている。要するに、本例の場合には、上記スペーサリング37の内周面の形状を、上記カップリング12aと干渉しない様に規制している。従って、本例の場合には、この様な大径のカップリング12aを使用する場合にも、このカップリング12aとの干渉を防止して、上記第一の転がり軸受21の抜け止めを有効に図れる。
更に、本例の場合には、上記スペーサリング37を、上記ハウジング7の内面に形成された上記大径の嵌合凹部41内に圧入する事により内嵌固定している為、上記スペーサリング37が径方向に変位する(がたつく)事を防止できる。この為、このスペーサリング37の径方向へのがたつきに基づいて、騒音が発生する事を防止できる。又、このスペーサリング37に、上記第一の転がり軸受21から離れる方向に変位する事への抵抗力を発揮させる事もできる。
[実施の形態の第2例]
図5〜6は、請求項2に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、スペーサリング37aが第一の転がり軸受21から離れる方向(図5の右側、図6の表面側)に変位する事を、ハウジング7の内面に形成したかしめ部46、46により阻止する。この為に、本例の場合には、このハウジング7の内面に形成した、外輪24を内嵌した部分よりも大径の嵌合凹部41a内に、上記スペーサリング37aを圧入により内嵌固定した状態で、この嵌合凹部41aの開口部内周縁部を、複数個(本例の場合には4個)の押付部を有する押圧治具(図示省略)により押圧する。これにより、この押圧した部分及びその周辺部分を径方向内方に塑性変形させる事で、上記嵌合凹部41aの開口部内周縁部に上記各かしめ部46、46を形成している。そして、これら各かしめ部46、46により、上記スペーサリング37aを構成する嵌合部39aの軸方向他端面(図5の右端面)を抑え付けて、このスペーサリング37aが上記第一の転がり軸受21から離れる方向に変位する事を阻止している。尚、この為に、本例の場合には、上述した実施の形態の第1例の場合に比べて、上記スペーサリング37a(嵌合部39a)の軸方向寸法を大きくしている。
この様な本例の場合には、第一の転がり軸受21の抜け止めを図る為に、上述した実施の形態の第1例の場合の様な、止め輪38(図1〜3参照)を使用せずに済む。この為、部品点数の削減を図れ、部品加工及び部品管理の為のコストの低減を図れる。又、上記各かしめ部46、46を形成する作業も、上述した様な押圧治具を使用して一度に(一回で)行う事ができる為、複数本のボルトの締め付け作業を行う場合に比べて、組み立て作業性の向上を図れる。
尚、本例を実施する場合に、上記嵌合凹部41aの開口部内周縁部の複数個所に、上記各かしめ部46、46を形成する為の舌状部や肉盛部等を予め形成しておく事もできる。
その他の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例と同様であるから、重複する図示並びに説明は省略する。
上述した実施の形態の第1例に於いては、止め輪を、スペーサリングの軸方向一端側に係止する構造に就いて説明した。但し、この止め輪を係止する位置は、この様な位置に限定されるものではない。即ち、この止め輪を、上記スペーサリングの軸方向中間部外周面に形成した内側係止溝と、ハウジング(嵌合凹部)の内面に形成した外側係止溝との間に掛け渡す状態で係止する事もできる。尚、この様な構成を採用した場合には、上記止め輪は、上記スペーサリングを上記嵌合凹部内に圧入するのに先立って、上記内側係止溝に装着しておく。そして、上記スペーサリングを上記嵌合凹部内に圧入する際には、上記止め輪は、その直径を弾性的に縮めた状態で、この嵌合凹部の開口寄り部分を通過させる。そして、この止め輪が上記外側係止溝に整合した状態で、その直径が弾性的に復元して、この外側係止溝と上記内側係止溝との間に掛け渡される。この様な構成によれば、スペーサリングと止め輪との組み付け作業を同時に行う事ができる為、作業工数の短縮を図れ、組み立て作業性の更なる向上を図れる。更に、ウォーム軸の先端側を支持する為の軸受は、転がり軸受に限らず、滑り軸受であっても良い。
本発明の実施の形態の第1例を示す、ウォーム減速機の断面図。 同じく図1のA部拡大断面図。 同じく図2のB−O−O´−B断面図。 同じくカップリングを取り出して示す分解斜視図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図2と同様の図。 同じく図3と同様の図。 本発明の対象となる電動式パワーステアリング装置の第1例を示す部分切断側面図。 同第2例を示す部分切断側面図。 同第3例を示す部分切断側面図。 従来構造のウォーム減速機の1例を示す断面図。 カップリングを取り出して示す分解斜視図。 先発明に係る構造のウォーム減速機の1例を示す断面図。
1 ステアリングコラム
2 電動モータ
3 ステアリングギヤ
4 ラック
5 ステアリングシャフト
6、6a、6b ウォーム減速機
7 ハウジング
8 ウォームホイール
9 ウォーム軸
10 駆動軸
11 被駆動軸
12、12a カップリング
13、13a 第一の連結部材
14、14a 第二の連結部材
15、15a 弾性緩衝体
16 噛合歯
17 噛合歯
18 噛合部
19 噛合部
20 ウォーム
21 第一の転がり軸受
22 第二の転がり軸受
23 内輪
24 外輪
25 係止溝
26 止め輪
27 段差面
28 内輪
29 外輪
30 板ばね
31 ステアリングホイール
32 支持板
33 ボルト
34 段差面
35 支持環
36 緩衝部
37、37a スペーサリング
38 止め輪
39、39a 嵌合部
40 突き当て部
41、41a 嵌合凹部
42 不連続部
43 係止腕部
44 係止孔
45 係止溝
46 かしめ部
47 押圧駒
48 コイルばね

Claims (2)

  1. ステアリングホイールの操作に基づいて回転し、操舵輪に対し回転量に応じた舵角を付与する回転軸と、この回転軸に補助力を付与する為の電動モータと、この電動モータの出力軸とこの回転軸との間に設けられて、この出力軸の回転をこの回転軸に伝達するウォーム減速機とを備えた電動式パワーステアリング装置に於いて、
    このウォーム減速機が、ハウジングと、このハウジング内に回転自在に支持された上記回転軸である被駆動軸の外周面にこの被駆動軸と同心に支持されて、この被駆動軸と共に回転するウォームホイールと、上記ハウジング内でこの被駆動軸に対し捩れの位置に存在する上記出力軸である駆動軸に基端部を結合されると共に、中間部に設けたウォームを上記ウォームホイールに噛合させた状態で、両端寄り部分を上記ハウジングの内側に1対の軸受により回転自在に支持されたウォーム軸とを備えたものであり、
    上記ウォームに上記ウォームホイールに向かう方向の弾力が付与されており、
    上記駆動軸の先端部と上記ウォーム軸の基端部とが、これら両端部にそれぞれ固定された1対の連結部材とこれら両連結部材同士の間に配置された弾性緩衝体とから構成されるカップリングにより連結されており、
    上記両軸受のうち、上記ウォーム軸の基端側に配置された軸受である転がり軸受を構成する外輪の軸方向端面に、上記ハウジングの内側に圧入により嵌合固定されたスペーサリングが突き当てられており、このスペーサリングが、上記ハウジングの内面のうちで上記カップリングの径方向外方に位置する部分に係止された止め輪により、上記ウォーム軸の基端側に配置された転がり軸受から離れる方向に変位するのを阻止されており、
    上記ハウジングの内面のうちで、上記スペーサリングが内嵌された部分の内径が、上記転がり軸受の外輪が内嵌された部分の内径よりも大きく、これらスペーサリングが内嵌された部分と外輪が内嵌された部分との間に段差が設けられており、
    上記カップリングを構成する部材のうちで、上記ウォーム軸の基端部に固定された連結部材の外径寸法が、上記スペーサリングのうちで上記外輪の軸方向端面に突き当てられた部分の内径寸法よりも小さく、このスペーサリングのうちで上記外輪の軸方向端面に突き当てられた部分の内径側に、上記ウォーム軸の基端部に固定された連結部材のうちで最も外径寸法が大きくなった部分が設けられている、
    事を特徴とする電動式パワーステアリング装置
  2. ステアリングホイールの操作に基づいて回転し、操舵輪に対し回転量に応じた舵角を付与する回転軸と、この回転軸に補助力を付与する為の電動モータと、この電動モータの出力軸とこの回転軸との間に設けられて、この出力軸の回転をこの回転軸に伝達するウォーム減速機とを備えた電動式パワーステアリング装置に於いて、
    このウォーム減速機が、ハウジングと、このハウジング内に回転自在に支持された上記回転軸である被駆動軸の外周面にこの被駆動軸と同心に支持されて、この被駆動軸と共に回転するウォームホイールと、上記ハウジング内でこの被駆動軸に対し捩れの位置に存在する上記出力軸である駆動軸に基端部を結合されると共に、中間部に設けたウォームを上記ウォームホイールに噛合させた状態で、両端寄り部分を上記ハウジングの内側に1対の軸受により回転自在に支持されたウォーム軸とを備えたものであり、
    上記ウォームに上記ウォームホイールに向かう方向の弾力が付与されており、
    上記駆動軸の先端部と上記ウォーム軸の基端部とが、これら両端部にそれぞれ固定された1対の連結部材とこれら両連結部材同士の間に配置された弾性緩衝体とから構成されるカップリングにより連結されており、
    上記両軸受のうち、上記ウォーム軸の基端側に配置された軸受である転がり軸受を構成する外輪の軸方向端面に、上記ハウジングの内側に圧入により嵌合固定されたスペーサリングが突き当てられており、このスペーサリングが、上記ハウジングの内面のうちで上記カップリングの径方向外方に位置する部分を塑性変形させる事により形成したかしめ部により、上記ウォーム軸の基端側に配置された転がり軸受から離れる方向に変位するのを阻止されており、
    上記ハウジングの内面のうちで、上記スペーサリングが内嵌された部分の内径が、上記転がり軸受の外輪が内嵌された部分の内径よりも大きく、これらスペーサリングが内嵌された部分と外輪が内嵌された部分との間に段差が設けられており、
    上記カップリングを構成する部材のうちで、上記ウォーム軸の基端部に固定された連結部材の外径寸法が、上記スペーサリングのうちで上記外輪の軸方向端面に突き当てられた部分の内径寸法よりも小さく、このスペーサリングのうちで上記外輪の軸方向端面に突き当てられた部分の内径側に、上記ウォーム軸の基端部に固定された連結部材のうちで最も外径寸法が大きくなった部分が設けられている、
    事を特徴とする電動式パワーステアリング装置
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