JP2015215042A - トルク伝達用継手の緩衝部材 - Google Patents

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Seiichi Moriyama
誠一 森山
弘 柴崎
Hiroshi Shibazaki
弘 柴崎
瀬川 徹
Toru Segawa
徹 瀬川
山本 武士
Takeshi Yamamoto
武士 山本
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Abstract

【課題】出力軸12aとウォーム軸6aとの組み付け誤差を効果的に吸収できるトルク伝達用継手15aを実現する。
【解決手段】弾性材製の緩衝部材18aを、1対の被挟持部25a、25bより成る被挟持組み合わせ部33を円周方向等間隔4個所に配置し、円周方向に隣り合う被挟持部25a、25bの端部同士を、外径側覆い部31と内径側覆い部32とにより、円周方向に関して交互に連続させる事により構成し、その断面形状を十字筒状とする。そして、被挟持組み合わせ部33を構成する1対の被挟持部25a、25b同士の間部分に、4本の駆動側腕部21aを配置し、円周方向に隣り合う被挟持組み合わせ部33同士の間部分に、4本の被駆動側腕部23aをそれぞれ配置して、出力軸12aを回転駆動させた際に、被挟持部25a(25b)に緩衝部材18aの径方向内方に向いた力を作用させる。
【選択図】図2

Description

この発明に係るトルク伝達用継手の緩衝部材は、各種機械装置に組み込んで、駆動軸と被駆動軸との間でトルクを伝達する為に利用する。
操舵輪(フォークリフト等の特殊車両を除き、通常は前輪)に舵角を付与する際に、運転者がステアリングホイールを操作する為に要する力の軽減を図る為の装置として、パワーステアリング装置が広く使用されている。又、この様なパワーステアリング装置で、補助動力源として電動モータを使用する電動式パワーステアリング装置も、近年普及し始めている。この様な電動式パワーステアリング装置の構造は、各種知られているが、何れの構造の場合でも、ステアリングホイールの操作によって回転させられ、回転に伴って操舵輪に舵角を付与する回転軸に電動モータの補助動力を、減速機を介して付与する。この減速機として一般的には、ウォーム減速機が使用されている。ウォーム減速機を使用した電動式パワーステアリング装置の場合、前記電動モータにより回転駆動されるウォームと、前記回転軸と共に回転するウォームホイールとを噛合させて、前記電動モータの補助動力をこの回転軸に伝達自在とする。但し、ウォーム減速機の場合、何らの対策も施さないと、前記ウォームと前記ウォームホイールとの噛合部に存在するバックラッシュに基づき、前記回転軸の回転方向を変える際に、歯打ち音と呼ばれる不快な異音が発生する場合がある。
この様な歯打ち音の発生を抑えられる構造として従来から、特許文献1〜3に記載されている様に、ばね等の弾性部材によりウォームをウォームホイールに向け弾性的に押圧する事が考えられている。図20〜21は、このうちの特許文献2に記載された電動式パワーステアリング装置の1例を示している。ステアリングホイール1により所定方向に回転させられるステアリングシャフト2の前端部は、ハウジング3の内側に回転自在に支持しており、この部分にウォームホイール4を固定している。このウォームホイール4と噛合するウォーム歯5をウォーム軸6の軸方向中間部に設け、電動モータ7により回転駆動されるウォーム8の軸方向両端部は、深溝型玉軸受等の1対の転がり軸受9a、9bにより、前記ハウジング3内に回転自在に支持されている。更に、前記ウォーム軸6の先端部で前記転がり軸受9aよりも突出した部分に押圧駒10を外嵌し、この押圧駒10と前記ハウジング3との間に、コイルばね11等の弾性部材を設けている。そして、このコイルばね11により、前記押圧駒10を介して、前記ウォーム軸6に設けたウォーム歯5を、前記ウォームホイール4に向け押圧している。この様な構成により、これらウォーム歯5とウォームホイール4との間のバックラッシュを抑え、前記歯打ち音の発生を抑えている。
上述の様な従来構造の場合、前記ウォーム歯5と前記ウォームホイール4との噛合部で前記歯打ち音が発生する事を抑えられるが、前記電動モータ7の出力軸12の先端部と前記ウォーム軸6の基端部との結合部分で発生する歯打ち音を抑える事はできない。この点に就いて、以下に説明する。図示の構造の場合、前記電動モータ7の出力軸12の先端部と前記ウォーム軸6の基端部とをトルクの伝達を可能に結合する為に、このウォーム軸6の基端部にスプライン孔13を、このウォーム軸6の基端面に開口する状態で形成している。一方、前記出力軸12の先端部に、スプライン軸部14を形成している。そして、このスプライン軸部14と前記スプライン孔13とをスプライン係合させる事で、前記出力軸12と前記ウォーム軸6とをトルクの伝達を可能に結合している。
前記スプライン軸部14と前記スプライン孔13とが円周方向の隙間なく(バックラッシュ無しで)スプライン係合していれば、前記出力軸12の先端部と前記ウォーム軸6の基端部との結合部(スプライン係合部)で、歯打ち音が発生する事はない。但し、実際の場合には、このスプライン係合部にはバックラッシュが存在している。特に、上述の図21に示す様な構造により、前記ウォーム歯5と前記ウォームホイール4との間のバックラッシュを抑える構造の場合には、前記ウォーム軸6を揺動変位させる必要上、前記スプライン係合部のバックラッシュを完全になくす事はできない。この為、このスプライン係合部での歯打ち音の発生を防止する事は難しい。
この様な歯打ち音の発生を防止できる構造として、例えば特許文献4、5には、駆動軸の端部と被駆動軸の端部とを、弾性材製の緩衝部材を備えたトルク伝達用継手(カップリング、軸継手)を介して結合する構造が記載されている。図22〜23は、このうちの特許文献4に記載された、従来構造のトルク伝達用継手15を示している。このトルク伝達用継手15は、駆動軸である電動モータの出力軸12の先端部にこの先端部と同心に支持される、金属製の駆動側伝達部材16と、被駆動軸であるウォーム軸6の基端部にこの基端部と同心に支持される、金属製の被駆動側伝達部材17と、これら駆動側伝達部材16と被駆動側伝達部材17との間に設けられる、ゴム製の緩衝部材18と、鋼球19とを備えている。
このうちの駆動側伝達部材16は、前記出力軸12の先端部に相対回転不能に支持された円板状の駆動側基部20と、この駆動側基部20のうちで前記被駆動側伝達部材17に対向する面に、円周方向に関して間欠的に、それぞれ軸方向に突出する状態で設けられた3本の駆動側腕部21、21とを備える。一方、前記被駆動側伝達部材17は、前記ウォーム軸6の基端部に相対回転不能に支持された円板状の被駆動側基部22と、この被駆動側基部22のうちで前記駆動側伝達部材16に対向する面に、円周方向に関して間欠的に、それぞれ軸方向に突出する状態で設けられた3本の被駆動側腕部23、23とを備える。又、前記緩衝部材18は、中空筒状の円筒部24と、この円筒部24の外周面から放射方向(半径方向であり、緩衝部材18の中心軸を通る仮想線上)にそれぞれ延出した、6本の被挟持部25、25とを備えている。
そして、前記トルク伝達用継手15の組立状態では、前記各駆動側腕部21、21と前記各被駆動側腕部23、23とを、円周方向に関して交互に配置する。又、円周方向に隣り合う駆動側腕部21と被駆動側腕部23との円周方向側面同士の間部分に、前記各被挟持部25、25をそれぞれ介在させる。更に、前記鋼球19を、前記出力軸12の先端面と前記ウォーム軸6の基端面との間で挟持する。
以上の様な構成を有する従来構造のトルク伝達用継手15の場合、円周方向に隣り合う駆動側腕部21と被駆動側腕部23との円周方向側面同士の間部分に、ゴム製の被挟持部25、25がそれぞれ介在している(挟持されている)。この為、金属製の駆動側腕部21と被駆動側腕部23とが直接接触する事を防止でき、前述した様な歯打ち音が発生する事を有効に防止できる。又、運転時に、前記出力軸12と前記ウォーム軸6との間で伝達されるスラスト力を、前記鋼球19を介して伝達する事ができ、このスラスト力が前記緩衝部材18に伝達されずに済む。この為、この緩衝部材18の耐久性を長期間に亙り確保し易くできる。
但し、上述した様な従来構造のトルク伝達用継手15の場合、次の様な面で、未だ改良の余地がある。
先ず、従来構造のトルク伝達用継手15の場合には、各部材の寸法誤差や組み付け誤差等の誤差を効果的に吸収できるとは言い難い。例えば、電動モータの出力軸12の中心軸とウォーム軸6の中心軸との位置関係が不一致になる所謂アライメント誤差が生じた場合、この誤差は、前記緩衝部材18を構成する円筒部24及び被挟持部25、25の一部が弾性変形する事により吸収される。この為、前記緩衝部材18(主として円筒部24)が弾性変形し易い程、大きな誤差を吸収できる事になる。但し、従来構造の場合には、前記各被挟持部25、25を放射方向に配置して、前記各駆動側腕部21、21及び前記各被駆動側腕部23、23の円周方向側面をそれぞれ放射方向に配置している(駆動側、被駆動側各腕部21、23の円周方向側面を含むそれぞれの仮想平面が、駆動側、被駆動側各伝達部材16、17の中心軸を含んでいる)。この為、前記出力軸12が回転駆動され、トルクの伝達が開始されると、前記各駆動側腕部21、21のうちの回転方向前方側の円周方向側面と前記各被駆動側腕部23、23のうちの回転方向後方側の円周方向側面との間に存在する前記各被挟持部25、25に、円周方向に弾性的に収縮させる力が全長に亙り均一に作用する。これにより、前記円筒部24には引っ張り方向の力が作用する事になり、この円筒部24が径方向に弾性変形しにくくなる。この為、誤差を十分に吸収する事が難しくなると共に、前記円筒部24の外周面と前記駆動側、被駆動側各腕部21、23の内周側面との当接部の一部で面圧が過大になり、当該部分での摩擦抵抗が増大する事により、電動式パワーステアリング装置のシステム全体としての伝達効率を低下させる可能性がある。
又、従来構造のトルク伝達用継手15の場合には、前記緩衝部材18を構成する被挟持部25、25を、それぞれ放射方向に配置している為、前記トルク伝達用継手15の組立状態で、前記緩衝部材18が、円周方向に隣り合う駆動側腕部21と被駆動側腕部23との間部分からしか外部に露出しない。この為、前記緩衝部材18を目視確認しにくく、この緩衝部材18の組み付け忘れを防止する為の検査工程の作業効率が低下し易いと言った問題を生じる。
尚、本発明に関連する先行技術文献として、上述した特許文献1〜5の他に、特許文献6がある。この特許文献6には、緩衝部材を、軸方向に重ね合わせた3つの部材から構成する発明が記載されているが、この様な特許文献6に記載された発明の場合にも、緩衝部材を構成する被挟持部を放射方向に配置しており、上述した様な問題を解決する事はできない。
特開2000−43739号公報 特開2004−306898号公報 特表2006−513906号公報 実開平3−73745号公報 特許第4523721号公報 特許第4779358号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、各部材の寸法誤差や組み付け誤差等の誤差を効果的に吸収できると共に、緩衝部材の組み付け忘れを防止する為の検査工程の作業効率を向上できるトルク伝達用継手を実現すべく発明したものである。
本発明のトルク伝達用継手の緩衝部材のうち、請求項1に記載したトルク伝達用継手の緩衝部材の発明は、軸方向に関して互いに直列に配置された駆動軸と被駆動軸との端部同士の間でトルクを伝達するものであり、前記駆動軸の端部にこの駆動軸と同心に支持される駆動側伝達部材と、前記被駆動軸の端部にこの被駆動軸と同心に支持される被駆動側伝達部材との間に設けられる弾性材製の緩衝部材である。
このうちの駆動側伝達部材は、前記駆動軸の端部に支持される駆動側基部と、この駆動側基部のうちで前記被駆動側伝達部材に対向する面に、円周方向に関して間欠的に、それぞれ軸方向に突出する状態で設けられた複数本の駆動側腕部とを備える。
又、前記被駆動側伝達部材は、前記被駆動軸の端部に支持される被駆動側基部と、この被駆動側基部のうちで前記駆動側伝達部材に対向する面に、円周方向に関して間欠的に、それぞれ軸方向に突出する状態で設けられた複数本の被駆動側腕部とを備える。
更に、前記緩衝部材は、複数本の被挟持部を備える。
そして、前記各駆動側腕部と前記各被駆動側腕部とを円周方向に関して交互に配置すると共に、円周方向に隣り合う駆動側腕部と被駆動側腕部との円周方向側面同士の間部分に、前記各被挟持部をそれぞれ介在させている。
特に、本発明のトルク伝達用継手の緩衝部材の場合には、前記緩衝部材を、断面形状が非円形の筒状に構成している。この為に、この緩衝部材の中心軸を含む仮想平面に関して鏡面対称で、且つ、放射方向に対して径方向外側に向かう程この仮想平面に近づく方向にそれぞれ傾斜したそれぞれが平板状である1対の被挟持部より成る被挟持組み合わせ部を、円周方向等間隔複数個所(好ましくは4個所或いは3個所)に配置している。又、円周方向に隣り合う被挟持部同士の間で、それぞれの外径側端部同士を外径側覆い部を介して連続させた部分と、それぞれの内径側端部同士を直接若しくは内径側覆い部を介して連続させた部分とを、円周方向に関して交互に配置している。
尚、前記被挟持組み合わせ部を構成する1対の被挟持部は、上述の様な関係を有する事で、放射方向に対する傾斜角度の大きさは互いに同じになるが、傾斜方向は逆向きになる。
又、前記各駆動側腕部を構成する1対の円周方向側面のうちで、前記駆動軸の回転方向に関して前方に位置する円周方向側面を、放射方向に対して径方向外側に向かう程回転方向前方に向かう方向に傾斜させている。
又、前記各被挟持組み合わせ部を構成する1対の被挟持部同士の間部分に、前記各被駆動側腕部を配置すると共に、円周方向に隣り合う被挟持組み合わせ部同士の間部分に、前記各駆動側腕部を配置して、これら各駆動側腕部と前記各被駆動側腕部とのうちの何れか一方の腕部の外周側面を前記各外径側覆い部によりそれぞれ覆っている。
そして、前記駆動軸を回転駆動させた際に、前記各駆動側腕部のうちの回転方向前方側の円周方向側面と、前記各被駆動側腕部のうちの回転方向後方側の円周方向側面との間で挟持される前記各被挟持部に、前記緩衝部材の径方向内方に向いた力を作用させる。
以上の様な構成を有する本発明のトルク伝達用継手の緩衝部材によれば、各部材の寸法誤差や組み付け誤差等の誤差を効果的に吸収できると共に、緩衝部材の組み付け忘れを防止する為の検査工程の作業効率を向上できる。
即ち、本発明の場合には、駆動軸を回転駆動させて、トルクの伝達を開始すると、駆動側腕部のうちの回転方向前方側の円周方向側面と被駆動側腕部のうちの回転方向後方側の円周方向側面との間で挟持する被挟持部に対し、緩衝部材の径方向内方に向いた力を作用させられる。これにより、この様な力が作用する被挟持部の内径側端部の近傍部分を径方向内方に撓ませる事ができて、前記緩衝部材を、弾性変形させ易い状態にできる。特に本発明の場合には、被挟持部の内径側端部を、前述した従来構造の場合の様な円筒部には連続させておらず(円筒部を省略しており)、前記緩衝部材の内径側部分を円周方向に関して不連続に構成している為、この緩衝部材をより弾性変形し易い状態にできる。
又、本発明の場合には、緩衝部材を構成する被挟持部の外径側端部同士を連続する外径側覆い部が、駆動側腕部と被駆動側腕部とのうちの何れか一方の腕部の外周側面を覆っており、トルク伝達用継手の組立状態で外部に露出している部分の面積が十分に大きくなる。この為、緩衝部材を目視確認し易く(緩衝部材が目立ち)、この緩衝部材の組み付け忘れを防止する為の検査工程の作業効率の向上を図れる。
本発明の実施の形態の第1例を示す、トルク伝達用継手を組み込んだ電動式パワーステアリング装置の要部断面図。 同じくトルク伝達用継手を取り出して模式的に示す分解斜視図。 同じく図1の拡大A−A断面図。 同じく緩衝部材を取り出して示す端面図。 本発明の実施の形態の第2例の電動式パワーステアリング装置に組み込むトルク伝達用継手を取り出して模式的に示す分解斜視図。 同じく図3に相当する断面図。 同じく緩衝部材を取り出して示す端面図。 本発明の実施の形態の第3例の電動式パワーステアリング装置に組み込むトルク伝達用継手を取り出して模式的に示す分解斜視図。 同じく図3に相当する断面図。 同じく緩衝部材を取り出して示す端面図。 本発明の実施の形態の第4例の電動式パワーステアリング装置に組み込むトルク伝達用継手を取り出して模式的に示す分解斜視図。 同じく緩衝部材を取り出して示す端面図。 同じく緩衝部材を構成する3つの緩衝片を上下に並べて示す部分端面図。 本発明の実施の形態の第5例を示す、緩衝部材の端面図。 同じく図13と同様の図。 本発明の実施の形態の第6例を示す、緩衝部材の端面図。 同じく軸方向中央に配置される緩衝片の部分端面図。 本発明の実施の形態の第7例の電動式パワーステアリング装置に組み込むトルク伝達用継手を取り出して模式的に示す分解斜視図。 本発明の実施の形態の第8例の電動式パワーステアリング装置に組み込むトルク伝達用継手を取り出して模式的に示す分解斜視図。 自動車用操舵装置の1例を示す部分縦断側面図。 電動式パワーステアリング装置の従来構造の1例を示す、図20の拡大B−B断面図。 従来構造のトルク伝達用継手を示す分解斜視図。 同じく図3に相当する断面図。
[実施の形態の第1例]
図1〜4は、請求項1〜3、7に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例の場合には、電動式パワーステアリング装置を構成する電動モータ7の出力軸12aの先端部と、ウォーム式減速機を構成するウォーム軸6aの基端部との間に、本例のトルク伝達用継手15aを設けて、前記出力軸12aから前記ウォーム軸6aにトルクを伝達可能としている。このトルク伝達用継手15aを除く、電動式パワーステアリング装置の構成及び作用は、前述の図20〜21に示した構造を含め、従来から広く知られている電動式パワーステアリング装置と同様であるから説明を省略し、以下、前記トルク伝達用継手15aの構成及び作用に就いて説明する。
前記トルク伝達用継手15aは、駆動軸である前記出力軸12aの先端部にこの先端部と同心に支持される駆動側伝達部材16aと、被駆動軸である前記ウォーム軸6aの基端部にこの基端部と同心に支持される被駆動側伝達部材17aと、これら駆動側伝達部材16aと被駆動側伝達部材17aとの間に設けられる緩衝部材18aと、ダンパ部材26とを備える。
このうちの駆動側伝達部材16aは、金属製で、駆動側基部20aと、4本の駆動側腕部21a、21aとを備える。この駆動側基部20aは、円板状で、その中心部に、前記出力軸12aの先端部外周面に形成された雄セレーションとセレーション係合する、駆動側セレーション孔27が形成されている。又、前記各駆動側腕部21a、21aは、前記駆動側基部20aのうちで前記被駆動側伝達部材17aに対向する面の外径寄り部分に、円周方向に関して間欠的に(位相を90度ずつずらして)、それぞれ軸方向に突出する状態で設けられている。又、前記各駆動側腕部21a、21aの軸方向寸法は、後述する被駆動側腕部23a、23aの軸方向寸法と等しい。
一方、前記被駆動側伝達部材17aは、金属製で、被駆動側基部22aと、4本の被駆動側腕部23a、23aとを備える。このうちの被駆動側基部22aは、円板状で、その中心部に、前記ウォーム軸6aの基端部外周面に形成された雄セレーションとセレーション係合する、被駆動側セレーション孔28が形成されている。又、前記各被駆動側腕部23a、23aは、前記被駆動側基部22aのうちで前記駆動側伝達部材16aに対向する面の外径寄り部分に、円周方向に関して間欠的に(位相を90度ずつずらして)、それぞれ軸方向に突出する状態で設けられている。
特に本例の場合、前記各駆動側腕部21a、21aを構成する1対の円周方向側面29a、29bを、従来構造の場合の様に放射方向には配置せず、放射方向に対してそれぞれ傾斜させている。具体的には、前記出力軸12aの回転方向が図3で時計回りである場合に回転方向前方側となる一方の円周方向側面29a、29aを、放射方向に対して径方向外側に向かう程回転方向前方に向かう方向(径方向内側に向かう程回転方向後方に向かう方向)に傾斜させている。これに対し、前記出力軸12aの回転方向が図3で反時計回りである場合に回転方向前方側となる他方の円周方向側面29b、29bを、放射方向に対して径方向外側に向かう程回転方向前方に向かう方向(径方向内側に向かう程回転方向後方に向かう方向)に傾斜させている。又、本例の場合には、前記各駆動側腕部21a、21aを構成する1対の円周方向側面29a、29bが為す角度を90度未満(図示の例ではおよそ75度)としている。
又、本例の場合には、前記各被駆動側腕部23a、23aを構成する1対の円周方向側面30a、30bに関しても、従来構造の場合の様に放射方向には配置せず、放射方向に
対してそれぞれ傾斜させている。具体的には、前記出力軸12aの回転方向が図3で時計回りである場合に回転方向前方側となる一方の円周方向側面30a、30aを、放射方向に対して径方向外側に向かう程回転方向後方に向かう方向に傾斜させている。これに対し、前記出力軸12aの回転方向が図3で反時計回りである場合に回転方向前方側となる他方の円周方向側面30b、30bを、放射方向に対して径方向外側に向かう程回転方向後方に向かう方向に傾斜させている。又、本例の場合には、前記各被駆動側腕部23a、23aを構成する1対の円周方向側面30a、30bの円周方向に関する間隔を、径方向外側部分程大きくなる(少しだけ大きくなる)様にしている。
前記緩衝部材18aは、ゴム、ビニルの如きエラストマー、或いは、合成樹脂等の弾性材を射出成形する事により一体的に形成したもので、合計8本の被挟持部25a、25b(4本の被挟持部25aと4本の被挟持部25b)と、それぞれ4つずつの外径側覆い部31、31及び内径側覆い部32、32とを備える。
このうちの被挟持部25a、25bは、それぞれ平板状(自由状態での板厚が一定である直線状)であり、円周方向に隣り合う前記各駆動側腕部21aと前記各被駆動側腕部23aとの円周方向側面同士の間部分にそれぞれ介在されている。特に本例の場合には、円周方向に隣り合う1対の被挟持部25a、25b同士の間に、前記緩衝部材18aの中心軸を含む仮想平面(図4中の鎖線α、β、γ、δ上の平面)に関して鏡面対称で、且つ、放射方向に対して径方向外側に向かう程この仮想平面に近づく方向にそれぞれ傾斜していると言った関係を持たせる事で、前記各被挟持部25a、25bを、従来構造の場合の様に放射方向には配置せず、放射方向に対してそれぞれ傾斜させている(1対の被挟持部25a、25b同士の間では、傾斜方向が逆向きで、傾斜角度が等しい)。又、本例の場合には、前記1対の被挟持部25a、25bを、径方向内側に向かう程、互いに近づく方向に傾斜させている。そして、上述の様な構成を有する1対の被挟持部25a、25bより成る被挟持組み合わせ部33を、円周方向等間隔4個所に配置している。
前記外径側、内径側各覆い部31、32は、それぞれ部分円筒状に湾曲している。そして、このうちの内径側覆い部32、32により、円周方向に隣り合う1対の被挟持部25a、25b同士のうちで、前記各被挟持組み合わせ部33、33を構成する被挟持部25a、25bの内径側端部同士を連続させている。又、前記各外径側覆い部31、31により、残りの被挟持部25a、25b(円周方向に隣り合う1対の被挟持部25a、25bのうちで、それぞれが別の被挟持組み合わせ部33、33を構成する被挟持部25a、25b)の外径側端部同士を連続させている。これにより、円周方向に隣り合う被挟持部25a、25b同士の間で、それぞれの外径側端部同士を前記各外径側覆い部31、31を介して連続させた部分と、それぞれの内径側端部同士を前記各内径側覆い部32、32を介して連続させた部分とを、円周方向に関して交互に配置している。そして、この様な構成を採用する事で、前記緩衝部材18aの断面形状を略十字筒状に構成している。
又、上述した様な形状を有する緩衝部材18aと、前記各駆動側腕部21a、21a、及び、前記各被駆動側腕部23a、23aとは、次の様に組み合わせる。即ち、図3に示す様に、前記各被挟持組み合わせ部33、33を構成する1対の被挟持部25a、25b同士の間部分に、前記各被駆動側腕部23a、23aを配置する。又、円周方向に隣り合う被挟持組み合わせ部33、33同士の間部分(円周方向に隣り合う1対の被挟持部25a、25bのうちで、それぞれが別の被挟持組み合わせ部33、33を構成する被挟持部25a、25b同士の間部分)に、前記各駆動側腕部21a、21aを配置する。これにより、これら各駆動側腕部21a、21aの外周側面を、前記緩衝部材18aを構成する前記各外径側覆い部31、31により覆うと共に、前記各被駆動側腕部23a、23aの内周側面を、前記各内径側覆い部32、32により覆っている。又、この様な組立状態で、前記各駆動側腕部21a、21aを構成する1対の円周方向側面29a、29b、及び、前記各被駆動側腕部23a、23aを構成する1対の円周方向側面30a、30bを、円周方向に関してそれぞれ対向する、前記各被挟持部25a、25bの円周方向側面に対し、全面に亙り当接乃至は微小隙間を介して対向させる。
前記ダンパ部材26は、前記駆動側伝達部材16aと前記被駆動側伝達部材17aとの間で、前記緩衝部材18aの内側に設けられており、円柱状の支柱部34と、この支柱部34の軸方向中間部周囲に外嵌(軸方向の変位を可能に外嵌)されたダンパ部本体35とから成る。このうちの支柱部34は、金属製で、それぞれの端部を前記駆動側、被駆動側各セレーション孔27、28内に遊嵌している。又、前記ダンパ部本体35は、ゴム或いは合成樹脂等の弾性材製で、その軸方向寸法は、前記緩衝部材18a及び前記駆動側、被駆動側各腕部21a、23aの軸方向寸法よりも大きい。この様なダンパ部本体35は、前記緩衝部材18aの内側(内径側覆い部32、32よりも内径側)に挿入され、前記駆動側基部20aと前記被駆動側基部22aとの互いに対向する面同士の間で軸方向に挟持されている。又、本例の場合、前記支柱部34の両端面と、前記出力軸12aの先端面及び前記ウォーム軸6aの基端面との間には、前記ダンパ部本体35が軸方向に或る程度弾性変形した場合に消滅する程度の大きさの隙間を設けている。
以上の様な構成を有する本例のトルク伝達用継手15a及び電動式パワーステアリング装置の場合には、各部材の寸法誤差や組み付け誤差等の誤差を効果的に吸収できると共に、前記緩衝部材18aの組み付け忘れを防止する為の検査工程の作業効率を向上できる。
先ず、各部材の寸法誤差や組み付け誤差等の誤差を効果的に吸収できる理由に就いて説明する。本例の場合には、前記電動モータ7の出力軸12aを回転駆動させて、トルクの伝達を開始すると、前記各駆動側腕部21a、21aの円周方向側面29a、29bと前記各被駆動側腕部23a、23aの円周方向側面30b、30aとの間で挟持される、前記各被挟持部25a、25bに対し、次の様な力が作用する。
初めに、前記出力軸12aを図3の時計回りに回転駆動させて、トルクの伝達を開始する場合を考える。この場合、前記各駆動側腕部21a、21aのうちの回転方向前方側の円周方向側面29a、29aと、前記各被駆動側腕部23a、23aのうちの回転方向後方側の円周方向側面30b、30bとの間で、前記緩衝部材18aを構成する4本の被挟持部25a、25aが挟持される。そしてこの場合に、前記各駆動側腕部21a、21aを構成する円周方向側面29a、29aが、放射方向に対して径方向外側に向かう程回転方向前方に向かう方向に傾斜している事に起因して、前記各被挟持部25a、25aは、外径側部分から内径側部分へと徐々に円周方向に弾性変形させられる(押し潰される)。そして、前記各被挟持部25a、25aには、前記緩衝部材18aの径方向内方に向いた力(図3中に実線の矢印で示した様な力)が作用する。
次に、前記出力軸12aを図3の反時計回りに回転駆動させて、トルクの伝達を開始する場合、前記各駆動側腕部21a、21aのうちの回転方向前方側の円周方向側面29b、29bと、前記各被駆動側腕部23a、23aのうちの回転方向後方側の円周方向側面30a、30aとの間で、前記緩衝部材18aを構成する4本の被挟持部25b、25bが挟持される。そしてこの場合に、前記各駆動側腕部21a、21aを構成する円周方向側面29b、29bが、放射方向に対して径方向外側に向かう程回転方向前方に向かう方向に傾斜している事に起因して、前記各被挟持部25b、25bは、外径側部分から内径側部分へと徐々に円周方向に弾性変形させられる(押し潰される)。そして、前記各被挟持部25b、25bには、前記緩衝部材18aの径方向内方に向いた力(図3中に破線の矢印で示した様な力)が作用する。
この為、前記出力軸12aを図3の時計回りに回転駆動させた場合には、前記各被挟持部25a、25aの内径側端部の近傍部分を、径方向内方に撓ませる事ができ、前記出力
軸12aを図3の反時計回りに回転駆動させた場合には、前記各被挟持部25b、25bの内径側端部の近傍部分を、径方向内方に撓ませる事ができる。従って、何れの場合にも、前記緩衝部材18aを、前述した従来構造の場合に比べて、弾性変形させ易い状態にできる。特に本例の場合には、前記各被挟持部25a、25bの内径側端部を、前述した従来構造の場合の様な円筒部24(図22、23参照)には連続させておらず(円筒部24を省略しており)、前記緩衝部材18aの内径側部分を円周方向に関して不連続に構成している為、この緩衝部材18aをより弾性変形し易い状態にできる。従って、本例の構造によれば、前記出力軸12aと前記ウォーム軸6aとの間に生じる様な誤差を十分に吸収できると共に、電動式パワーステアリング装置のシステム全体としての伝達効率の向上も図れる。この結果、各部材の寸法誤差や組み付け誤差等の誤差を効果的に吸収する事が可能になる。
又、本例の場合には、前記緩衝部材18aを構成する被挟持部25a、25bの外径側端部同士を連続する外径側覆い部31、31が、前記各駆動側腕部21a、21aの外周側面を覆っており、トルク伝達用継手15aの組立状態で外部に露出している部分の面積が十分に大きくなる。この為、前記緩衝部材18aを目視確認し易く(緩衝部材18aが目立ち)、この緩衝部材18aの組み付け忘れを防止する為の検査工程の作業効率の向上を図れる。
又、本例の場合にも、円周方向に隣り合う駆動側腕部21aと被駆動側腕部23aとの円周方向側面同士の間部分に、弾性材製の被挟持部25a、25bをそれぞれ介在させている為、歯打ち音の発生を有効に防止できる。更に、前記出力軸12aと前記ウォーム軸6aとの間でスラスト力が作用した場合に、前記駆動側基部20aと前記被駆動側基部22aとの互いに対向する面同士の間で、前記ダンパ部材26を構成するダンパ部本体35が軸方向に弾性変形(収縮)し、前記スラスト力の一部を吸収しつつ、残りのスラスト力を伝達する。従って、前記出力軸12aと前記ウォーム軸6aとの間で伝達されるスラスト力を小さくできる。又、このスラスト力が、前記緩衝部材18aに伝達される事を有効に防止できる為、この緩衝部材18aの耐久性を長期間に亙り確保する事もできる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前述した従来構造のトルク伝達用継手、及び、電動式パワーステアリング装置の場合と同様である。
[実施の形態の第2例]
図5〜7は、請求項1〜3、7に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例のトルク伝達用継手15bの場合にも、前述した実施の形態の第1例の場合と同様に、駆動側伝達部材16bと、被駆動側伝達部材17bと、緩衝部材18bと、ダンパ部材26とを備える。
特に本例の場合には、前記駆動側伝達部材16bに設けられた4本の駆動側腕部21b、21bに関して、これら各駆動側腕部21b、21bを構成する1対の円周方向側面29c、29dの放射方向に対する傾斜角度を、前記実施の形態の第1例の場合に比べて、それぞれ同じだけ大きくしている。言い換えれば、出力軸12aを回転駆動させた場合に、回転方向前方側となる前記各円周方向側面29c(29d)を、放射方向に対して径方向外側に向かう程回転方向前方に向かう方向により大きく傾斜させている。そして、前記1対の円周方向側面29c、29dが為す角度を90度(直角)として、前記各駆動側腕部21b、21bの断面形状を直角三角形状としている。
又、前記被駆動側伝達部材17bに設けられた4本の被駆動側腕部23b、23bに関しても、これら各被駆動側腕部23b、23bを構成する1対の円周方向側面30c、30dの放射方向に対する傾斜角度を、前記実施の形態の第1例の場合に比べて、それぞれ同じだけ大きくしている。言い換えれば、前記出力軸12aを回転駆動させた場合に、回
転方向前方側となる前記各円周方向側面30c(30d)を、放射方向に対して径方向外側に向かう程回転方向後方に向かう方向により大きく傾斜させている。そして、前記1対の円周方向側面30c、30dを、互いに平行に配置して、前記各駆動側腕部23b、23bの断面形状を矩形状としている。
更に、前記緩衝部材18bを構成する被挟持組み合わせ部33a、33aに関しても、これら各被挟持組み合わせ部33aを構成する1対の被挟持部25c、25dの放射方向に対する傾斜角度を、前記実施の形態の第1例の場合に比べて、それぞれ同じだけ大きくしている。言い換えれば、前記出力軸12aを回転駆動させた場合に、回転方向前方側となる前記各被挟持部25c(25d)を、放射方向に対して径方向外側に向かう程回転方向後方に向かう方向により大きく傾斜させている。そして、本例の場合には、前記1対の被挟持部25c、25dを、互いに平行に配置している。又、円周方向に隣り合う1対の被挟持部25c、25d同士のうちで、前記各被挟持組み合わせ部33a、33aを構成する被挟持部25c、25dの外径側端部同士を、それぞれが平板状(自由状態での板厚が一定である直線状)である外径側覆い部31a、31aを介して連続させると共に、残りの被挟持部25c、25d(円周方向に隣り合う1対の被挟持部25c、25dのうちで、それぞれが別の被挟持組み合わせ部33a、33aを構成する被挟持部25c、25d)の内径側端部同士を直接連続させている。そして、この様な構成を採用する事で、前記緩衝部材18bの断面形状を十字筒状に構成している。
そして、上述した様な形状を有する緩衝部材18bと、前記各駆動側腕部21b、21b、及び、前記各被駆動側腕部23b、23bとは、次の様に組み合わせる。即ち、図6に示す様に、前記各被挟持組み合わせ部33a、33aを構成する1対の被挟持部25c、25d同士の間部分に、前記各被駆動側腕部23b、23bを配置する。又、円周方向に隣り合う被挟持組み合わせ部33a、33a同士の間部分(円周方向に隣り合う1対の被挟持部25c、25dのうちで、それぞれが別の被挟持組み合わせ部33a、33aを構成する被挟持部25c、25d同士の間部分)に、前記各駆動側腕部21b、21bを配置する。これにより、前記各被駆動側腕部23b、23bの外周側面を、前記緩衝部材18bを構成する前記各外径側覆い部31a、31aにより覆うと共に、前記各駆動側腕部21b、21bの内径側端縁を、前記各被挟持部25c、25dの内径側端縁同士の連続部により覆っている。
以上の様な構成を有する本例の場合、出力軸12aを回転駆動させた場合に、前記各被挟持部25c(25d)に作用する、前記緩衝部材18bの径方向内方に向いた力(図6中に実線の矢印で示した様な力)を、前記実施の形態の第1例の場合に比べて大きくできる。従って、前記緩衝部材18aを、この第1例の場合よりも更に弾性変形させ易い状態にできる。従って、本例の構造によれば、各部品の寸法誤差や組み付け誤差等の誤差をより効果的に吸収する事が可能になる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
[実施の形態の第3例]
図8〜10は、請求項1〜3、7に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例のトルク伝達用継手15cの場合にも、前述した実施の形態の第1例及び第2例の場合と同様に、駆動側伝達部材16cと、被駆動側伝達部材17cと、緩衝部材18cと、ダンパ部材26とを備える。
特に本例の場合には、前記駆動側伝達部材16cに設けられた4本の駆動側腕部21c、21cに関して、これら各駆動側腕部21c、21cを構成する1対の円周方向側面29e、29fの放射方向に対する傾斜角度を、前記実施の形態の第1例の場合の場合に比
べて、それぞれ同じだけ小さくしている。言い換えれば、出力軸12aを回転駆動させた場合に、回転方向前方側となる前記各円周方向側面29e(29f)を、放射方向に対して径方向外側に向かう程回転方向前方に向かう方向により小さく傾斜させている。尚、図示の例では、前記1対の円周方向側面29c、29dが為す角度をおよそ60度としている。
又、前記被駆動側伝達部材17cに設けられた4本の被駆動側腕部23c、23cに関しても、これら各被駆動側腕部23c、23cを構成する1対の円周方向側面30e、30fの放射方向に対する傾斜角度を、前記実施の形態の第1例の場合に比べて、それぞれ同じだけ小さくしている。言い換えれば、前記出力軸12aを回転駆動させた場合に、回転方向前方側となる前記各円周方向側面30e(30f)を、放射方向に対して径方向外側に向かう程回転方向後方に向かう方向により小さく傾斜させている。
更に、前記緩衝部材18cを構成する被挟持組み合わせ部33b、33bに関しても、これら各被挟持組み合わせ部33bを構成する1対の被挟持部25e、25fの放射方向に対する傾斜角度を、前記実施の形態の第1例の場合に比べて、それぞれ同じだけ小さくしている。言い換えれば、前記出力軸12aを回転駆動させた場合に、回転方向前方側となる前記各被挟持部25e(25f)を、放射方向に対して径方向外側に向かう程回転方向後方に向かう方向により小さく傾斜させている。そして、円周方向に隣り合う1対の被挟持部25e、25f同士のうちで、前記各被挟持組み合わせ部33b、33bを構成する被挟持部25e、25fの外径側端部同士を、それぞれが部分円筒状である外径側覆い部31b、31bを介して連続させている。又、残りの被挟持部25e、25f(円周方向に隣り合う1対の被挟持部25e、25fのうちで、それぞれが別の被挟持組み合わせ部33b、33bを構成する被挟持部25e、25f)の内径側端部同士を、それぞれが部分円筒状である内径側覆い部32a、32aを介して連続させている。そして、この様な構成を採用する事で、前記緩衝部材18cの断面形状を略十字筒状に構成している。
そして、上述した様な形状を有する緩衝部材18cと、前記各駆動側腕部21c、21c、及び、前記各被駆動側腕部23c、23cとは、次の様に組み合わせる。即ち、図9に示す様に、前記各被挟持組み合わせ部33b、33bを構成する1対の被挟持部25e、25f同士の間部分に、前記各被駆動側腕部23c、23cを配置する。又、円周方向に隣り合う被挟持組み合わせ部33b、33b同士の間部分(円周方向に隣り合う1対の被挟持部25e、25fのうちで、それぞれが別の被挟持組み合わせ部33b、33bを構成する被挟持部25e、25f同士の間部分)に、前記各駆動側腕部21c、21cを配置する。これにより、前記各被駆動側腕部23c、23cの外周側面を、前記緩衝部材18cを構成する前記各外径側覆い部31b、31bにより覆うと共に、前記各駆動側腕部21c、21cの内周側面を、前記各内径側覆い部32a、32aにより覆っている。
以上の様な構成を有する本例の場合、出力軸12aを回転駆動させた場合に、前記各被挟持部25e(25f)に作用する、前記緩衝部材18cの径方向内方に向いた力(図9中に実線及び破線の矢印で示した様な力)は、前記実施の形態の第1例の場合に比べて小さくなる。この為、前記緩衝部材18cは、第1例の場合よりも弾性変形しにくくなるが、前述した従来構造と比べれば、十分に弾性変形させられる。従って、本例の場合にも、各部品の寸法誤差や組み付け誤差等の誤差を効果的に吸収できる。又、本例の場合には、前記各外径側覆い部31b、31bにより、前記各駆動側腕部21c、21cに比べて円周方向に関する長さ寸法の短い、前記各被駆動側腕部23c、23cの外周側面を覆っている為、前記緩衝部材18cの周長を短くできる。従って、この緩衝部材18cのコスト低減を図れる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
[実施の形態の第4例]
図11〜13は、請求項1〜5、7に対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の特徴は、緩衝部材18dを、一体的に形成するのではなく、複数の緩衝片36、36aを軸方向に積層する事により構成した点にある。その他の部分の構成及び作用効果に就いては、前述した実施の形態の第2例の場合と同様であるから、重複する部分の説明並びに図示は省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
本例の場合、前記緩衝部材18dを、前述した実施の形態の第2例で使用した緩衝部材18bを軸方向に3分割(3つにスライス)した如き形状を有する3つの緩衝片36、36aを、軸方向に積層する事により構成している。これら各緩衝片36、36aは何れも、軸方向に積層された状態でそれぞれが被挟持部25c、25dを構成する被挟持片37a、37b(4本の被挟持片37aと4本の被挟持片37b)と、軸方向に積層された状態でそれぞれが外径側覆い部31a、31aを構成する外径側覆い片38、38とを有する。
又、本例の場合には、軸方向両側に配置された1対の緩衝片36、36に比べて、軸方向中央に配置された緩衝片36aを、弾性変形し易い材料から造っている。具体的には、この緩衝片36aを、ゴムやエラストマー等の弾性変形し易い材料から造ると共に、前記両緩衝片36、36を、ゴムやエラストマーに比べて弾性変形し難い、ポリアセタール樹脂やポリアミド樹脂等の合成樹脂から造っている。
又、弾性変形し易い材料から造られた緩衝片36aを構成する被挟持片37a、37bの円周方向両側面には、円周方向に向けて突出した膨出部39a、39bを、それぞれ1つずつ設けている。本例の場合には、これら各膨出部39a、39bの断面形状を直角三角形状としており、これら各膨出部39a、39bのうちで円周方向に関する突出量の大きい側を、前記各被挟持片37a、37bの外径側に配置している。そして、前記緩衝部材18dと、駆動側腕部21b、21b及び被駆動側腕部23b、23bとの組立状態で、前記各膨出部39a、39bの一部を、前記各駆動側腕部21b、21bの円周方向側面29c、29dと前記各被駆動側腕部23b、23bの円周方向側面30c、30dとの間で、弾性的に押し潰している。
以上の様な構成を有する本例の場合、トルクの伝達開始時に、先ず、前記各駆動側腕部21b、21bの円周方向側面29c、29dと前記各被駆動側腕部23b、23bの円周方向側面30c、30dとの間で、軸方向中央に配置された弾性変形し易い材料から造られた緩衝片36aを構成する被挟持片37a、37bが挟持される。そして、この緩衝片36aを構成する被挟持片37a、37b(膨出部39a、39b)が所定量だけ弾性変形した後、軸方向両側に配置された緩衝片36、36を構成する被挟持片37a、37bが挟持される。この様に、本例の場合には、前記各緩衝片36、36aを構成する被挟持片37a、37bが挟持されるタイミングを、これら複数の緩衝片36、36a同士の間でずらす事ができる。従って、トルク伝達開始の瞬間に、大きなトルクが伝達され始める事を防止するダンパ効果を、より大きくできる。
更に、前記各膨出部39a、39bを設けた事により、前記緩衝部材18dを組み付けた状態で、この緩衝部材18dに、駆動側伝達部材16b及び被駆動側伝達部材17bに対して締め代を持たせる事ができる。従って、前記緩衝部材18dが、これら駆動側伝達部材16b及び被駆動側伝達部材17bに対してがたつく事を有効に防止でき、トルクの伝達を安定して行う事が可能になる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前述した実施の形態の第2例の場合と同様である。
[実施の形態の第5例]
図14、15は、請求項1〜5、7に対応する、本発明の実施の形態の第5例を示している。本例の場合には、緩衝部材18eを構成する軸方向に積層された3つの緩衝片36、36bのうち、軸方向中央に配置された緩衝片36bに形成する膨出部39c、39dの形状及び数を、前述した実施の形態の第4例の場合とは異ならせている。
本例の場合、前記緩衝片36bを構成する被挟持片37a、37bの円周方向両側面に、円周方向に向けて突出した膨出部39c、39dを、それぞれ2つずつ設けている。より具体的には、前記各被挟持片37a、37bの円周方向片側面の内径寄り部分及び外径寄り部分に、前記各膨出部39c、39cを互いに離隔した状態で設けると共に、同じく円周方向他側面の内径寄り部分及び外径寄り部分に、前記各膨出部39d、39dを互いに離隔した状態で設けている。又、前記各膨出部39c、39dの断面形状を、それぞれの円周方向側面が円弧状である略D字形状(略蒲鉾形状、略半楕円形状)としている。
以上の様な構成を有する本例の場合には、前記各膨出部39c、39dをそれぞれ互いに離隔した状態で設けている為、これら各膨出部39c、39dを独立して弾性変形させる事ができる。この為、弾力の調整が容易になると共に、安定した弾力を得る事が可能になる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前述した実施の形態の第2例及び上述した実施の形態の第4例の場合と同様である。
[実施の形態の第6例]
図16、17は、請求項1〜7に対応する、本発明の実施の形態の第6例を示している。本例の特徴は、緩衝部材18fを構成する軸方向に積層された緩衝片36、36cのうち、軸方向中央に配置された緩衝片36cと、ダンパ部材26a(ダンパ部本体35a)とを、一体的に構成した点にある。その他の構成及び作用効果に就いては、上述した実施の形態の第5例の場合と同様である。
前記ダンパ部材26aは、金属製で円柱状の支柱部34aと、ゴムやエラストマー等の弾性材製で、この支柱部34aの軸方向中間部周囲に外嵌(軸方向の変位を可能に外嵌)された円筒状のダンパ部本体35aとから構成されている。そして、このうちのダンパ部本体35aを、その軸方向中間部外周面と前記緩衝片36cを構成する被挟持片37a、37b同士の連続部とを円周方向等間隔4個所位置で連続させた状態で、この緩衝片36cと一体的に形成している。このような一体構造の緩衝片36cとダンパ部本体35aとは、射出成形により同時に形成している。
又、本例の場合にも、前記ダンパ部本体35aの軸方向寸法は、前記緩衝部材18f及び駆動側、被駆動側各腕部21b、23b(図5、11等参照)の軸方向寸法よりも大きく設定されている。この為、前記ダンパ部本体35aは、駆動側基部20aと被駆動側基部22a(図5、11参照)との互いに対向する面同士の間で軸方向に挟持される。又、前記支柱部34aは、それぞれの端部が駆動側、被駆動側各セレーション孔27、28(図5、11参照)内に遊嵌される。
以上の様な構成を有する本例の場合、前記ダンパ部材26aを構成するダンパ部本体35aと、前記緩衝部材18fを構成する緩衝片36cとを一体的に形成している為、これらを別個独立に形成する場合に比べて、部品点数の削減に伴うコスト低減を図れると共に、製造作業及び組付作業の作業工数の低減に伴うコスト低減を図れる。又、前記ダンパ部本体35aの設置位置を、前記緩衝部材18f(緩衝片36c)を介して規制できる為、前記ダンパ部材26aにより発揮されるスラスト力の吸収機能を安定して得る事ができる。尚、本例の場合には、上述した様に、前記緩衝部材18fを利用して前記ダンパ部材26aの設置位置を規制できる為、このダンパ部材26aから前記支柱部34aを省略する事もできる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前述した実施の形態の第2例及び上述した実施の形態の第4例、第5例の場合と同様である。
[実施の形態の第7例]
図18は、請求項1〜5、7に対応する、本発明の実施の形態の第7例を示している。本例の場合には、緩衝部材18gを、前述した実施の形態の第1例で使用した緩衝部材18aを軸方向に3分割(3つにスライス)した如き形状を有する3つの緩衝片36d、36eを、軸方向に積層する事により構成している。これら各緩衝片36d、36eは何れも、軸方向に積層された状態でそれぞれが被挟持部25a、25bを構成する被挟持片37c、37d(4本の被挟持片37cと4本の被挟持片37d)と、軸方向に積層された状態でそれぞれが外径側覆い部31、31を構成する外径側覆い片38a、38aと、軸方向に積層された状態でそれぞれが内径側覆い部32、32を構成する内径側覆い片40、40とを有する。
又、本例の場合にも、軸方向両側に配置された1対の緩衝片36d、36dに比べて、軸方向中央に配置された緩衝片36eを、弾性変形し易い材料から造っている。具体的には、この緩衝片36eを、ゴムやエラストマー等の弾性変形し易い材料から造ると共に、前記両緩衝片36d、36dを、ゴムやエラストマーに比べて弾性変形し難い、ポリアセタール樹脂やポリアミド樹脂等の合成樹脂から造っている。
又、前記緩衝片36eを構成する被挟持片37c、37dの円周方向両側面には、円周方向に向けて突出した膨出部39a、39bを、それぞれ1つずつ設けている。本例の場合にも、これら各膨出部39a、39bの断面形状を直角三角形状としており、これら各膨出部39a、39bのうちで円周方向に関する突出量の大きい側を、前記各被挟持片37c、37dの外径側に配置している。
以上の様な構成を有する本例の場合にも、前述した実施の形態の第4例の場合と同様、ダンパ効果をより大きくできると共に、前記緩衝部材18gのがたつき防止を図れる。
尚、本例の構造の膨出部39a、39bに代えて、前述した実施の形態の第5例で示した様な断面形状を有する膨出部39c、39dを採用する事もできるし、前述した実施の形態の第6例で示した様に、前記緩衝片36eをダンパ部材を構成するダンパ部本体と一体的に形成する事もできる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前述した実施の形態の第1例及び第4例の場合と同様である。
[実施の形態の第8例]
図19は、請求項1〜5、7に対応する、本発明の実施の形態の第8例を示している。本例の場合には、緩衝部材18hを、前述した実施の形態の第3例で使用した緩衝部材18cを軸方向に3分割(3つにスライス)した如き形状を有する3つの緩衝片36f、36gを、軸方向に積層する事により構成している。これら各緩衝片36f、36gは何れも、軸方向に積層された状態でそれぞれが被挟持部25e、25fを構成する被挟持片37e、37f(4本の被挟持片37eと4本の被挟持片37f)と、軸方向に積層された状態でそれぞれが外径側覆い部31b、31bを構成する外径側覆い片38b、38bと、軸方向に積層された状態でそれぞれが内径側覆い部32a、32aを構成する内径側覆い片40a、40aとを有する。
又、本例の場合にも、軸方向両側に配置された1対の緩衝片36f、36fに比べて、
軸方向中央に配置された緩衝片36gを、弾性変形し易い材料から造っている。具体的には、この緩衝片36gを、ゴムやエラストマー等の弾性変形し易い材料から造ると共に、前記両緩衝片36f、36fを、ゴムやエラストマーに比べて弾性変形し難い、ポリアセタール樹脂やポリアミド樹脂等の合成樹脂から造っている。
又、前記緩衝片36gを構成する被挟持片37e、37fの円周方向両側面には、円周方向に向けて突出した膨出部39a、39bを、それぞれ1つずつ設けている。本例の場合にも、これら各膨出部39a、39bの断面形状を直角三角形状としており、これら各膨出部39a、39bのうちで円周方向に関する突出量の大きい側を、前記各被挟持片37e、37fの外径側に配置している。
以上の様な構成を有する本例の場合にも、前述した実施の形態の第4例の場合と同様、ダンパ効果をより大きくできると共に、前記緩衝部材18hのがたつき防止を図れる。
尚、本例の構造の膨出部39a、39bに代えて、前述した実施の形態の第5例で示した様な断面形状を有する膨出部39c、39dを採用する事もできるし、前述した実施の形態の第6例で示した様に、前記緩衝片36gをダンパ部材を構成するダンパ部本体と一体的に形成する事もできる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前述した実施の形態の第3例及び第4例の場合と同様である。
前述した実施の形態の第4例〜第8例では何れも、緩衝部材を3つの緩衝片から構成する場合に就いて説明したが、緩衝部材を、複数の緩衝片を軸方向に積層して構成する場合には、この緩衝部材は、2つの緩衝片により構成しても良いし、3つ以上(例えば4つ若しくは5つ或いはそれ以上)の緩衝片により構成しても良い。又、緩衝部材を構成する全ての緩衝片を同じ材料から造る事もできるし、全ての緩衝片を異なる材料から造っても良い。又、膨出部の断面形状も、直角三角形やD字形のものに限定されず、半円形や台形等、種々の形状を採用できる。又、本発明を実施する場合に、前述した実施の形態の各例の構造を適宜組み合わせて実施する事もできる。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 ハウジング
4 ウォームホイール
5 ウォーム歯
6、6a ウォーム軸
7 電動モータ
8 ウォーム
9a、9b 転がり軸受
10 押圧駒
11 コイルばね
12、12a 出力軸
13 スプライン孔
14 スプライン軸部
15、15a、15b、15c トルク伝達用継手
16、16a、16b、16c 駆動側伝達部材
17、17a、17b、17c 被駆動側伝達部材
18、18a、18b、18c、18d、18e、18f、18g、18h 緩衝部材
19 鋼球
20、20a 駆動側基部
21、21a、21b 駆動側腕部
22、22a 被駆動側基部
23、23a、23b 被駆動側腕部
24 円筒部
25、25a〜25f 被挟持部
26、26a ダンパ部材
27 駆動側セレーション孔
28 被駆動側セレーション孔
29a〜29f 円周方向側面
30a〜30f 円周方向側面
31、31a、31b、31c 外径側覆い部
32、32a 内径側覆い部
33、33a、33b 被挟持組み合わせ部
34、34a 支柱部
35、35a ダンパ部本体
36、36a〜36g 緩衝片
37a〜37f 被挟持片
38、38a、38b 外径側覆い片
39a〜39d 膨出部
40、40a 内径側覆い片

Claims (2)

  1. 軸方向に関して互いに直列に配置された駆動軸と被駆動軸との端部同士の間でトルクを伝達するもので、
    前記駆動軸の端部にこの駆動軸と同心に支持される駆動側伝達部材と、前記被駆動軸の端部にこの被駆動軸と同心に支持される被駆動側伝達部材との間に設けられる弾性材製の緩衝部材であって、
    このうちの駆動側伝達部材は、前記駆動軸の端部に支持される駆動側基部と、この駆動側基部のうちで前記被駆動側伝達部材に対向する面に、円周方向に関して間欠的に、それぞれ軸方向に突出する状態で設けられた複数本の駆動側腕部とを備えたものであり、
    前記被駆動側伝達部材は、前記被駆動軸の端部に支持される被駆動側基部と、この被駆動側基部のうちで前記駆動側伝達部材に対向する面に、円周方向に関して間欠的に、それぞれ軸方向に突出する状態で設けられた複数本の被駆動側腕部とを備えたものであり、
    前記緩衝部材は、複数本の被挟持部を備えたものであり、
    前記各駆動側腕部と前記各被駆動側腕部とを円周方向に関して交互に配置すると共に、円周方向に隣り合う駆動側腕部と被駆動側腕部との円周方向側面同士の間部分に、前記各被挟持部をそれぞれ介在させているトルク伝達用継手の緩衝部材に於いて、
    前記緩衝部材が、この緩衝部材の中心軸を含む仮想平面に関して鏡面対称で、且つ、放射方向に対して径方向外側に向かう程この仮想平面に近づく方向にそれぞれ傾斜したそれぞれが平板状である1対の被挟持部より成る被挟持組み合わせ部を、円周方向等間隔複数個所に配置し、円周方向に隣り合う被挟持部同士の間で、それぞれの外径側端部同士を外径側覆い部を介して連続させた部分と、それぞれの内径側端部同士を直接若しくは内径側覆い部を介して連続させた部分とを、円周方向に関して交互に配置して成る、断面形状が非円形の筒状に構成されたものであり、
    前記各駆動側腕部を構成する1対の円周方向側面のうちで、前記駆動軸の回転方向に関して前方に位置する円周方向側面が、放射方向に対して径方向外側に向かう程回転方向前方に向かう方向に傾斜しており、
    前記各被挟持組み合わせ部を構成する1対の被挟持部同士の間部分に、前記各被駆動側腕部を配置すると共に、円周方向に隣り合う被挟持組み合わせ部同士の間部分に、前記各駆動側腕部を配置して、これら各駆動側腕部と前記各被駆動側腕部とのうちの何れか一方の腕部の外周側面を前記各外径側覆い部によりそれぞれ覆っており、
    前記駆動軸を回転駆動させた際に、前記各駆動側腕部のうちでこの駆動軸の回転方向に関して前方に位置する円周方向側面と、前記各被駆動側腕部のうちでこの駆動軸の回転方向に関して後方に位置する円周方向側面との間で挟持される前記各被挟持部に、前記緩衝部材の径方向内方に向いた力を作用させる事を特徴とするトルク伝達用継手の緩衝部材。
  2. 被挟持組み合わせ部が円周方向等間隔4個所に設けられており、緩衝部材の断面形状が十字筒状である、請求項1に記載したトルク伝達用継手の緩衝部材。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019100393A (ja) * 2017-11-30 2019-06-24 日本精工株式会社 トルク伝達用継手および電動式パワーステアリング装置
GB2612288A (en) * 2021-07-23 2023-05-03 Zf Steering Systems Poland Sp Z O O A gearbox assembly for an electric power steering apparatus

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